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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L |
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管理番号 | 1285350 |
審判番号 | 不服2013-15314 |
総通号数 | 172 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-04-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-08-08 |
確定日 | 2014-03-06 |
事件の表示 | 特願2009- 10204「光照射装置及び光照射方法」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 8月 5日出願公開、特開2010-171076〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯・本願発明 本願は平成21年1月20日の出願で、平成24年9月10日付けで拒絶の理由が通知され、平成24年11月8日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、平成25年5月2日付けで拒絶をすべき旨の査定がされ、当該査定を不服とする本件審判が平成25年8月8日付けで請求された。 本件特許請求の範囲の請求項7に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成24年11月8日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項7に記載された事項により特定される以下のとおりのものであると認める。 「【請求項7】 被着体に貼付された光反応型の接着剤層を有する接着シートに光を照射する光照射方法において、 複数の発光源が所定幅のライン上に配置された発光手段を用い、 前記発光手段と被着体とを前記接着シートの表面に沿って相対回転させて当該接着シートに光を照射するときに、前記発光手段の回転中心側に位置する発光源と接着シートとの離間距離を、外側に位置する発光源と接着シートとの離間距離よりも長く設定して当該発光手段の光照射領域における積算光量を略均一に保つことを特徴とする光照射方法。」 なお、上記平成24年11月8日付け手続補正書による補正の前後の特許請求の範囲を対比すると、当該補正後の請求項7は、補正により新請求項3及び4が追加された結果、補正前の請求項5が繰り下がったものである。 第2 引用例 本願発明(上記補正前の請求項5に係る発明)に対する原査定の拒絶の理由には、いずれも本願出願前に頒布された刊行物である、国際公開第2008/142975号(以下、「引用例1」という。)及び特開平10-233372号公報(以下、「引用例2」という。)が引用された。 1. 引用例1 (1) 引用例1の記載 引用例1には、[図6](A)、[図9]及び[図10]とともに、以下の点、記載されている。 ア. 段落[0001] 「[0001] 本発明は、ウェーハに貼着されたUVテープを剥離するためのUV光照射装置を備えたダイシング装置及びダイシング方法に関する。」 イ. 段落[0009]?[0011] 「[0009] 本発明は前記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係るダイシング装置は、紫外線硬化型粘着剤が表面に塗布されたUVテープに貼着されてフレームにマウントされたウェーハを載置するテーブルと、前記ウェーハの切断または溝加工を行う加工部と、前記ウェーハを搬送する搬送部と、前記ウェーハを収納する収納部と、UV光を発する複数のLEDライトを備え、前記UVテープに向けてテープ剥離用のUV光を照射する照射装置と、を備える。 [0010] 本発明の第1の態様によれば、ダイシング装置にはUVテープに貼着されてフレームにマウントされたウェーハを載置するテーブルと、切断刃やレーザー等の加工手段を備えた加工部と、アーム等の搬送手段を備えた搬送部と、ウェーハを入れるカセット等が載置される収納部と、UV光を発する複数のLEDライトを備える照射装置が備えられている。 [0011] 照射装置は、加工が行われた後のウェーハが貼着されているUVテープに向かってUV光を照射し、UVテープの表面に塗布された紫外線硬化型粘着剤を硬化させてテープの剥離を可能にする。LEDライトは高出力でありながら、小型で薄く消費電力や発熱量も少ない。これにより、小型で取り付けが容易であり、且つ、特別な冷却装置も不要な照射装置を実現することが可能となる。ひいては、消費電力や発熱量の少ない効率のよいUV光の照射を行うことが可能となる。」 ウ. 段落[0014]、[0015] 「[0014] 続いて、第3の態様によれば、第1の態様または第2の態様に係るダイシング装置において、前記照射装置が回転しながら前記UVテープに向けてUV光を照射する場合、回転する該照射装置の回転外周部付近と回転中心周部付近のUV光照射量が等しくなるように、前記回転外周部付近のピッチ間隔よりも前記回転中心周部付近のピッチ間隔が広くなるように前記複数のLEDライトは配置されている。 [0015] 第3の態様に係るダイシング装置では、回転することによりウェーハの前面へUV光を照射する照射装置に、回転外周部付近に配置されたLEDライトよりも回転中心部付近に配置されたLEDライトのほうが広いピッチ間隔になるように複数のLEDライトが取り付けられている。これにより、角速度の違いによる照度の差が解消され、均一に効率よくUV光を照射することが可能な照射装置を実現する。」 エ. 段落[0057]、[0058] 「[0057] 図9に示すように、UV照射装置40Bは、ウェーハWへ向けてLEDライト42が複数取り付けられているランプユニット44を備える。ランプユニット44は、ガイド41、41に収納されたウェーハWの下部を、矢印θ方向へウェーハWの中心付近を回転中心としながらウェーハWと平行に回転移動しながら、ウェーハWへ向けてUV光を照射する。 [0058] ランプユニット44に取り付けられたLEDライト42は、図10に示すように、回転外周部付近のLEDライト42のピッチ間隔b1、b2よりも、回転中心部付近のピッチ間隔c1、c2の方が広くなるように配置されている。ピッチ間隔b1、b2とピッチ間隔c1、c2とは、回転外周部と回転内周部でのUV光の照射量が等しくなるようにランプユニット44の回転速度に合わせて調整されている。また、ガイド41、41とUV照射装置40の位置は、LEDライト42からウェーハWが貼着されたUVテープTまでの距離が最適になるように調整されている。例えば、LEDライト42からUVテープTまでの距離が15mm以上50mm以下となるように調整されることとしてもよい。これにより、最も効率良くUV光をUVテープTに向って照射することが可能となる。ひいては、小型で省スペース、省エネルギーの照射装置を実現することが可能となる。 」 オ. 段落[0075] 「[0075] 図11から14に示すように、ブラックライトを使用した場合、いずれのUVテープでも、LEDライトを使用した場合と比べて短い照射時間ではUVテープの紫外線硬化型粘着剤を十分に硬化させることが出来ず、強い剥離力が必要となる。一方、ワークの外径サイズと同等に敷き詰められたLEDライトを使用した場合は、より短い照射時間でも直ちに紫外線硬化型粘着剤を硬化させることができるため、ブラックライトと比べてより小さな力で容易にUVテープを剥離できる。また、20×4に配置されたLEDライトを移動させて照射した場合も、十分に紫外線硬化型粘着剤を硬化させることができる。従って、いずれの形態のLEDライトを使用した場合でも、小さな力で容易にUVテープの剥離することができる。」 カ. UVテープ 上記摘記事項イより、「UVテープ」は、「紫外線硬化型粘着剤が表面に塗布」(段落[0009])されて「ウェーハ」を貼着するものであり、そして、[図9]から平板状の「ウェーハ」と「UVテープ」が面同士、貼着されたものが看取できるから、「紫外線硬化型粘着剤」は「UVテープ」上に塗布されて層を構成したものであることは、当業者にとって自明である。 キ. 積算光量 上記摘記事項カより、引用例1記載の「紫外線硬化型粘着剤」は、紫外線照射による硬化にあたっては、ある程度の照射時間が必要なものである。ここで、[図10]に記載された「ランプユニット44」は、上記摘記事項オによれば、「回転外周部付近のLEDライト42のピッチ間隔b1、b2よりも、回転中心部付近のピッチ間隔c1、c2の方が広くなるように配置されている。ピッチ間隔b1、b2とピッチ間隔c1、c2とは、回転外周部と回転内周部でのUV光の照射量が等しくなるようにランプユニット44の回転速度に合わせて調整されている」(段落[0058])から、上記照射時間にわたって積算された積算光量も、「回転外周部」と「回転中心部」で等しくなることは、当業者にとって自明である。 さらに、[図10]から、「ランプユニット44」の「LEDライト42」に取り付けられたピッチ間隔は、「回転外周部」から「回転中心部」にかけて回転半径方向において徐々に変化している点、看取できる。そうすると、上記積算光量は、「ランプユニット44」の「回転外周部」と「回転中心部」との間で等しくなるように調整されれていることに加えて、「回転外周部」と「回転中心部」を含む紫外線照射領域において、少なくとも略均一に保たれるものであることは、当業者にとって自明である。 ク. LEDライト [図10]には、上下左右に幅を有する略長方形の「ランプユニット44」に「LEDライト42」が上下左右に列を構成して配置された点看取でき、したがって[図10]記載の「ランプユニット44」は、「LEDライト42」が所定幅のライン上に配置されたものであるということができる。 (2) 引用例1記載発明 上記摘記事項ア?オ及び認定事項カ?クから、引用例1の記載事項を技術常識を考慮しつつ、本願発明に照らして整理すると、引用例1には以下の発明(以下、「引用例1記載発明」という。)が記載されていると認める。 「ウェーハWに貼着された紫外線硬化型の粘着剤層を有するUVテープTに紫外線を照射する紫外線照射方法において、 複数のLEDライト42が所定幅のライン上に配置されたランプユニット44を用い、 前記ランプユニット44とウェーハWとを前記UVテープTの表面に沿って相対回転させて当該UVテープTに紫外線を照射するときに、前記ランプユニット44の回転中心側に位置するLEDライト42のピッチ間隔を、外側に位置するLEDライト42のピッチ間隔よりも長く設定して、当該ランプユニット44の紫外線照射領域における積算光量を略均一に保つ紫外線照射方法。」 2. 引用例2 (1) 引用例2の記載 引用例2には、【図1】、【図3】とともに、以下の点記載されている。 ア. 段落【0001】 「【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハなどの物品に貼付けられた紫外線硬化型の粘着テープに紫外線を照射して粘着テープの粘着力を低下させる場合などに使用される紫外線照射装置に関する。」 イ. 段落【0004】、【0005】 「【0004】このような紫外線照射を行う従来の装置としては、例えば本出願人が提案している特願平2-129840号がある。この紫外線照射装置は、紫外線硬化型の粘着テープを貼付けた半導体ウエハを回転台に保持して回転させながら、その上方において照射対象物の回転面と平行に配備した紫外線照射ランプからの紫外線をエリヤマスクおよび赤外線吸収フィルタを通して照射対象物に照射するよう構成している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来装置には次のような問題点がある。すなわち、従来装置においては、照射対象物の半径より長い紫外線照射ランプが必要である。例えば、ウエハ直径が200mmの場合には発光長さが100mm以上の紫外線照射ランプを必要とするものであった。また、この形態では、照射対象物の回転中心部での積算照射量が外週部よりも多くなる。そのためウエハの周辺部に必要な量の紫外線照射を行うと、中心部で過度に紫外線が照射されてしまい、回転中心部での発熱が多くなり、粘着テープの耐熱温度を越えてしまうような不具合がもたらされるおそれがある。」 ウ. 段落【0007】?【0009】 「【0007】本発明は、このような事情に着目してなされたものであって、紫外線照射手段の小型化を図ることができるとともに、回転中心部での過度の紫外線照射を抑制して、局部的な発熱を十分抑制することのできる紫外線照射装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために次のような構成をとる。すなわち、本発明は、照射対象物を保持して回転する回転手段と、回転中心側ほど距離が大きくなるように照射対象物の回転面に対して傾斜して配置した紫外線照射手段とを備えてあることを特徴とするものである。 【0009】 【作用】上記構成によると、紫外線照射手段が照射対象物の回転面に対して傾斜しているので、紫外線照射領域内に照射対象物の回転中心から外周までが収まるようにすることで、紫外線照射手段の有効照射長さは照射対象物の回転中心から外周までの距離より短いものですむ。また、照射対象物の回転中心部の照射距離が周部のそれよりも長いものとなるので、照射対象物の回転中心部に常時紫外線照射が行われても、積算照射量が抑制され、局部的な発熱が抑えられることになる。」 エ. 段落【0010】?【0014】 「【0010】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。ここで紫外線照射の対象物は、バックグラインド工程を経た半導体ウエハであり、先に説明した通り、半導体ウエハWの表面に貼付けた紫外線硬化型の粘着テープTの粘着剤を硬化させて粘着力を弱めて、半導体ウエハWからのテープ剥離を容易化するために施される工程に用いられる。 【0011】図1に、本発明に係る紫外線照射装置の概略断面が、また、図2にその横断平面がそれぞれ示されている。この装置のハウジング1の内部には底壁1aと上壁1bとで区画された処理室2が形成されている。この処理室2に、図示しないモータによって水平に回転駆動される真空チャック式の回転台3が配備されている。処理室2の側部にはシャッター4によって開閉されるワーク出入り口5が形成されている。このシャッター4は、エアーシリンダ6によって駆動される。表面に紫外線硬化型の粘着テープTが貼付けられた半導体ウエハWがロボットハンドなどを介して回転台3上に搬入したり、あるいは、処理後に回転台3から搬出される際には、シャッター4が下降されてワーク出入り口5を開放し、紫外線照射処理中は上昇されてワーク出入り口5を閉塞して外部への紫外線漏洩が防止される。 【0012】処理室2の上方には、紫外線照射部7が設けられ、その内部上方に細長い紫外線照射ランプ8が配備されている。また、処理室2の上壁1bには、回転台3の半径方向に沿って矩形の透孔9が形成されている。この透孔9にはコールドフィルタ10が嵌め込み装着され、紫外線照射ランプ8からの照射光に含まれる赤外線を極力吸収除去するよう構成されている。また、この透孔の上方には、水平移動して透孔9を開閉する遮光板11が配備されている。この遮光板11は、ガイドレール12に沿って横スライド可能に支持された可動枠13に取り付けられており、ロッドレスシリンダ14によって往復スライド駆動されるよう構成されている。 【0013】ここで、紫外線照射ランプ8は、回転台3の回転中心P側が高くなるように、半導体ウエハWの回転面Sに対して20?45°の角度θをもって傾斜配置されている。また、透孔9の一端が回転台3の回転中心Pの略直上に位置するとともに、透孔9の他端が半導体ウエハWの外周端より外側に位置するように形成され、かつ、紫外線照射ランプ8の両端間における発光領域から紫外線照射ランプ8と直交して照射された紫外線が、透孔9の両端間を通過して半導体ウエハWの中心から外周端まで及ぶように設定されている。つまり、紫外線照射ランプの発光領域Lは、半導体ウエハWの半径をRとすると、R・cosθより若干長ければよいことになる。 【0014】本実施例の紫外線照射装置は以上のように構成されたものであり、その照射特性を図3に示す。図3から明らかなように、この装置によれば、積算光量は、回転中心部から外周端にわたって、略均一になっている。」 オ. 【図1】 【図1】から、「半導体ウエハW」は、「粘着テープT」の表面に沿っている点、そして、「半導体ウエハW」が「回転中心P」を中心に回転するならば、「紫外線照射ランプ8」を含む「紫外線照射部7」に対して相対回転する点が看取できる。 (2) 引用例2記載事項 上記摘記事項ア?エ及び【図3】ならびに認定事項オより、引用例2には次の事項(以下、「引用例2記載事項」という。)が記載されている。 「細長い紫外線照射ランプ8と半導体ウエハWとを粘着テープTの表面に沿って相対回転させる紫外線照射方法において、 紫外線照射領域における積算光量を略均一に保つ方法として、紫外線照射ランプ8のうち回転中心側に位置する部分と粘着テープTとの離間距離を、外側に位置する紫外線ランプ8の部分と粘着テープTとの離間距離よりも長く設定した紫外線照射方法。」 第3 対比 本願発明と引用例1記載発明とを対比すると、引用例1記載発明の「ウェーハW」、「LEDライト42」、「ランプユニット44」は、それぞれ本願発明の「被着体」、「発光源」、「発光手段」に相当する。 引用例1記載発明の「紫外線硬化型粘着剤」は、紫外線に反応して硬化するものであり、かつ紫外線は光の一種である。さらに、「粘着」は「接着」の一種であるから、引用例1記載発明の「紫外線硬化型の粘着剤層を有するUVテープ」は本願発明の「光反応型の接着剤層を有する接着シート」に相当する。 そうすると、本願発明と引用例1記載発明とを対比すると、以下の点で一致し、かつ、相違する。 1. 一致点 「被着体に貼付された光反応型の接着剤層を有する接着シートに光を照射する光照射方法において、 複数の発光源が所定幅のライン上に配置された発光手段を用い、 前記発光手段と被着体とを前記接着シートの表面に沿って相対回転させて当該接着シートに光を照射するときに、 当該発光手段の光照射領域における積算光量を略均一に保つ光照射方法。」 2. 相違点 本願発明の「光照射方法」は、「発光手段の光照射領域における積算光量を略均一に保つ」ために、「前記発光手段の回転中心側に位置する発光源と接着シートとの離間距離を、外側に位置する発光源と接着シートとの離間距離よりも長く設定」したのに対し、引用例1記載発明の「紫外線照射方法」は、「ランプユニット44の回転中心側に位置するLEDライト42のピッチ間隔を、外側に位置するLEDライト42のピッチ間隔よりも長く設定」したものである点、相違する。 第4 相違点に対する検討 引用例1記載発明は、「LEDライト42」の「ランプユニット44」における配置のピッチ間隔を、引用例1の[図6](A)に記載されたもののように等間隔とすると、回転中心部のUV光照射量が回転外周部のものと比べて大きくなることから、「LEDライト42」のピッチ間隔を回転中心部において広くしたものである。 一方、引用例2記載事項は、上記第2、2.(2)に記載したとおりであって、相対回転する「紫外線照射ランプ8」と「粘着テープT」において、「紫外線照射領域における積算光量を略均一に保つ方法として、紫外線照射ランプ8のうち回転中心側に位置する部分と粘着テープTとの離間距離を、外側に位置する紫外線ランプ8の部分と粘着テープTとの離間距離よりも長く設定」することが示されている。 そうすると、「積算光量を略均一」に保つために、引用例1記載発明の「LEDライト42」のピッチ間隔を回転中心からの位置に応じて変化させるのではなく、当該ピッチ間隔を等しくしつつ、かつ、回転中心側に位置する「LEDランプ42」と「UVテープT」との離間距離を、外側に位置する「LEDライト42」と「UVテープT」との離間距離よりも長く設定することは、「細長い紫外線照射ランプ8」の各部分と「粘着テープT」との離間距離についての上記引用例2記載事項の関係を適用することで、当業者が容易になし得た事項である。 本願発明の奏する作用及び効果についても、引用例1記載発明及び引用例2記載事項から当業者が予測できた範囲内のものである。 本願発明は、引用例1記載発明、引用例2記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、引用例1記載発明、引用例2記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、本願のその余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきであるから、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-12-26 |
結審通知日 | 2014-01-07 |
審決日 | 2014-01-20 |
出願番号 | 特願2009-10204(P2009-10204) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(H01L)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 柿崎 拓 |
特許庁審判長 |
久保 克彦 |
特許庁審判官 |
刈間 宏信 長屋 陽二郎 |
発明の名称 | 光照射装置及び光照射方法 |
代理人 | 山口 義雄 |