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審決分類 |
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由)(定型) F03G |
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管理番号 | 1286279 |
審判番号 | 不服2012-6328 |
総通号数 | 173 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-05-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-04-09 |
確定日 | 2014-03-26 |
事件の表示 | 特願2005-330790「車両用車輪重力発電装置」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 5月10日出願公開、特開2007-113557〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
この出願は、平成17年10月18日の出願であって、明細書、特許請求の範囲及び図面の記載は、平成25年 5月 7日付け手続補正により補正されたとおりである。 これに対して、平成25年 6月17日付けで拒絶の理由(別添)を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、請求人からは何らの応答もない。 そして、上記の拒絶の理由は妥当なものと認められるので、この出願は、その拒絶の理由によって拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
[別添] 「 拒絶理由通知書 審判請求の番号 不服2012- 6328 (特許出願の番号) (特願2005-330790) 起案日 平成25年 6月17日 審判長 特許庁審判官 小谷 一郎 請求人 サイテックス アメリカ エルエルシー 様 代理人弁理士 伊藤 浩二 様 この審判事件に関する出願は、合議の結果、以下の理由によって拒絶をすべきものです。これについて意見がありましたら、この通知書の発送の日から3ヶ月以内に意見書を提出してください。 理 由 平成25年5月7日付け手続補正書により明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「補正明細書等」という。)が補正された手続補正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。 記 1.本件発明の車両用車輪重力発電装置の課題及び効果について (1)補正明細書等の明細書には、 「【0001】 この発明は、走行する車両に設けることにより、タイヤの接地箇所の変化に伴う車両重量負荷位置の移動により発電機が駆動され発電できる車両用車輪重力発電装置に関するものである。」(段落【0001】)、及び 「【0003】 そこで、この発明は、上記のように車両走行に伴い無駄に放出されていたエネルギーを発電に有効利用できるようにする車両用車輪重力発電装置を提供しようとするものである。」(段落【0003】)(下線部は当審において付したものである。) ということが記載されている。 (2)これに対し、当初明細書等の明細書には、 「【0001】 この発明は自動車車両移動用発電機などに利用することが可能で車両は電気自動車に装着すると排気ガスの出ない環境問題とを解決することができる。 【背景技術】 【0002】 従来は車両のエンジンからの出力による発電機とモーターの組み合わせにより道路を走行している。そのため環境にたいして排気ガスの問題点も解決していない。 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 車両の重力と回転を利用する車両用車輪重力発電装置を車両に装着、現在装着してある車輪タイヤと組み合わせた車両が走行し必要な電力を起こしながらバッテリーに充電され道路を走行できる問題を解決し電気車両として利用する目的とする発明により解決する。 【問題を解決する手段】 【0004】 この発明は従来の技術の欠点を除去して新規な車両用車輪重力発電装置を提供することにある。 【作用】 【0005】 このようにして車両用車輪重力発電装置は車両の走行中における自然重力と車輪の回転を利用した新規的方法による発電を提供することにより車両から排出される排気ガスが環境に影響を及ぼす問題を解決する作用がある。 【実施例】 【0006】 この発明は従来車両に装着されている車輪タイヤとこの発明による車両用車輪重力発電装置を任意に装着して走行中の車両の必要な電力を重力とタイヤの回転を利用し排気ガスの排出のない車両を提供することが発明の目的である。・・・(後略)・・・」(段落【0001】ないし【0006】)(下線部は当審において付したものである。) ということが記載されている。 (3)以上の記載からみて、本件発明の課題及び効果は、当初明細書等では、「排気ガスの出ない環境問題とを解決することができ、必要な電力を起こしながらバッテリーに充電され道路を走行できる問題を解決し電気車両として利用できるようにする」であったのが、補正明細書等では、「車両走行に伴い無駄に放出されていたエネルギーを発電に有効利用できるようにする」という別のものになっている。 このため、当初明細書等には当該「車両走行に伴い無駄に放出されていたエネルギーを発電に有効利用できるようにする」という異なる目的が、本件の手続補正により新たに加えられたことになる。 (4)したがって、補正明細書等による手続補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものでないといえる。 2.図面の補正について (1)補正明細書等の図1について(当初明細書等の図8aのものと比較して) ・符号が異なっている。 (2)補正明細書等の図2について(当初明細書等の図7aのものと比較して) ・符号が異なっている。 (3)補正明細書等の図3について(当初明細書等の図6のものと比較して) ・符号が異なっている。 ・ハッチングの向きの異なる部分がある。 ・別体の箇所が一体のものとなっている。 ・間隙のなかった箇所が間隙のあるものとなっている。 (4)補正明細書等の図4について(当初明細書等の図4、5及び6aのものと比較して) ・補正明細書等の図4は、当初明細書等の図4、5及び6aのいずれの図を根拠としているのか不明確。 ・符号が異なっている。 ・当初明細書等の図の矢印が無くなっている。 (5)補正明細書等の図5について(当初明細書等の図3のものと比較して) ・符番号が異なっている。 ・当初明細書等の図の矢印が無くなっている。 (6)補正明細書等の図6について(当初明細書等の図8のものと比較して) ・符号が異なっている。 (7)補正明細書等の図7について(当初明細書等の図1及び2のものと比較して) ・補正明細書等の図7は、当初明細書等の図1及び2のいずれの図を根拠としているのか不明確。 ・符号が異なっている。 ・別体の箇所が一体のものとなっている。 ・間隙のなかった箇所が間隙のあるものとなっている。 ・発電機の2本の横線が無くなっている。 ・フライホイルの形状が異なっている。 (8)補正明細書等の図8について(当初明細書等の図7のものと比較して) ・符号が異なっている。 新規事項でないのであれば、当初明細書等に基づき補正の根拠を説明する必要がある。 <補正等の際の注意> (1)補正は、この出願の出願当初の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項のほか、出願当初の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項から自明な事項の範囲内で行わなければならない。補正の際には、意見書で、各補正事項について補正が適法なものである理由を、根拠となる出願当初の明細書等の記載箇所を明確に示したうえで主張されたい。 (2)今回の拒絶理由通知における拒絶の理由が解消したとしても、平成25年1月30日付け拒絶理由通知の拒絶の理由は必ずしも解消していないことに注意されたい。 ----------------------------------------------------------------- 審判長 特許庁審判官 小谷 一郎 8206 特許庁審判官 中川 隆司 8509 特許庁審判官 柳田 利夫 8311 」 |
審理終結日 | 2013-10-22 |
結審通知日 | 2013-10-29 |
審決日 | 2013-11-12 |
出願番号 | 特願2005-330790(P2005-330790) |
審決分類 |
P
1
8・
561-
WZF
(F03G)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 平瀬 知明、井上 茂夫 |
特許庁審判長 |
林 浩 |
特許庁審判官 |
中川 隆司 柳田 利夫 |
発明の名称 | 車両用車輪重力発電装置 |
代理人 | 伊藤 浩二 |