ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F |
---|---|
管理番号 | 1286787 |
審判番号 | 不服2011-6452 |
総通号数 | 174 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-06-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-03-25 |
確定日 | 2014-04-09 |
事件の表示 | 特願2000-595271「文書へハイパーリンクを挿入するシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成12年 7月27日国際公開、WO00/43918、平成14年10月22日国内公表、特表2002-535779〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、2000年1月25日の国際出願(パリ条約による優先権主張1999年1月25日 米国)であって、平成21年9月7日付けで拒絶の理由が通知され、平成22年3月15日付けで意見書が提出されるとともに誤訳訂正がなされ、同年4月16日付けで拒絶の理由が通知され、同年9月13日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がなされ、同年11月15日付けで拒絶査定がなされたものである。これに対し、平成23年3月25日付けで拒絶査定に対する審判請求がなされ、平成25年1月4日付けで当審において拒絶の理由が通知され、同年6月27日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がなされたものである。 2.本願発明 本願の請求項1に係る発明は、平成25年6月27日付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの次のものと認める。(以下、「本願発明」という。) 「コンピュータにより実行される、文書に自動的にハイパーリンクを挿入する方法であって、 前記コンピュータが電子文書を受信し、 データベースと接続するプロセッサが、 前記電子文書を受信する前に予め定められた所定の形式を使って、1つ以上の前記所定の形式を有する内容を前記電子文書から検索するステップと、 前記電子文書の1つ以上の部分を、前記1つ以上の所定の形式が見つかった各位置で、ハイパーリンクでマークするステップと、を自動的に実行し、 各前記ハイパーリンクは、マークされた前記1つ以上の部分の内容の少なくとも一部分と、該一部分に基づく検索に使用されるコンピュータ化されたサービスに関連付けられたドメインネームと、を含むURLを有し、該含まれた一部分は1つ以上の探索可能な項を含み、 前記各ハイパーリンクは、各該ハイパーリンクがリンクするコンテンツの特定のアドレスを含んでいないことを特徴とする方法。」 3.引用例 (引用例1) 当審の拒絶の理由に引用された特開平7-325827号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線は、当審において付与したものである。以下、同様。) a.「【目的】 ベタのテキストからキーワードを抽出し、そのキーワードを元にハイパーリンクを自動的に設定する。」 b.「【0058】実施例5.図5は、第5の実施例に係るハイパーテキスト自動生成装置を表す図である。図において、a1はテキスト集合、a3はハイパーリンクする文字列が何個か記述されたキーワード集合、b1はハイパーリンク決定部、c4はマークアップテキスト、b2はハイパーリンク元とハイパーリンク先を定めたハイパーリンク情報である。本実施例に関わるハイパーリンク先の決定アルゴリズムを図12?図17に示す。図12ではタイトル中の同一文字列へ、図13ではタイトル中の同義文字列へ、図14では同一文字列が最も多く出現するカードのタイトルへ、図15では同義文字列が最も多く出現するカードのタイトルへ、図16では同一文字列へ、図17では同義文字列へ、各々ハイパーリンクするものである。ここでハイパーリンク決定部b1は、図2におけるハイパーリンク決定部b1に相当するものである。 【0059】次に動作について説明する。テキスト集合a1とキーワード集合a3がハイパーリンク決定部b1に入力されると、各ハイパーリンク文字列についてそのハイパーリンク元文字列とハイパーリンク先文字列が各々以下の手法に従って決定され、マークアップテキストc4およびハイパーリンク情報b2として出力される。マークアップテキストc4またはハイパーリンク情報b2は、その片方だけでもハイパーリンク元およびハイパーリンク先の決定情報を含むので、ハイパーリンク決定部b1の出力としてはマークアップテキストc4またはハイパーリンク情報b2のいずれか片方でも良い。また、図5に図示していないが、このマークアップテキストc4やハイパーリンク情報b2は、図2に示すハイパーリンク生成部b3に入力され、ハイパーリンクを生成する。 【0060】次に図12から図17に係るハイパーテキスト自動生成装置におけるハイパーリンク情報決定手法について述べる。 【0061】図12では、テキストDOC1中の「A式部品」をハイパーリンク元とし、別テキストのタイトル文字列中に「A式部品」が出現するかどうかを探し、別テキストDOC2のタイトル文字列に出現する同じ「A式部品」をハイパーリンク先としてハイパーリンクすることを決定する。すなわち、入力されたキーワード集合a3の文字列の内、いずれかのテキストのタイトル文字列中に出現する文字列がハイパーリンク元およびハイパーリンク先となったハイパーリンク情報b2が出力される。入力されたキーワード集合a3の文字列の内、いずれのテキストのタイトルにも出現しない文字列は、ハイパーリンク元にもハイパーリンク先にもならない。タイトル文字列に出現するような文字列を当該タイトル文字列へハイパーリンクすることを決定するというこの手法は、ハイパーリンク元文字列に関する詳しい情報がハイパーリンク先のテキスト中に記述されている可能性が高いと考えられ、有効な自動ハイパーリンク手法の一つである。」 c.「【0067】図16では、テキストDOC1中の「A式部品」をハイパーリンク元とし、当該文字列と同じ「A式部品」が出現する同一テキストDOC1または別テキストDOC2を探して、当該「A式部品」をハイパーリンク先としてハイパーリンクすることを決定する。そのようなハイパーリンク先「A式部品」として複数の候補が存在する場合が考えられるが、同一テキストDOC1の場合はハイパーリンク元文字列1の直後に現れる「A式部品」に、別テキストDOC2の場合は最も最初に出現する当該「A式部品」にハイパーリンクするという決定法を取れば良い。図16の決定方法は、同じキーワードに関する記述を順次閲覧したい場合に有効である。 【0068】図16が同じ文字列どうしをハイパーリンクするのに対して、図17では「A式部品」と同じ意味の「A型装置」を探してハイパーリンク先として決定することにより、より有効なハイパーリンクを設定するものである。 【0069】図12から図17に係るハイパーリンク先のテキスト決定手法において、そのようなテキストとして複数の候補が存在する場合が考えられる。この場合の決定法としては、ハイパーリンク元文字列が属するテキストに対してテキストの木構造階層関係上で最も近いテキストを選択するという手法を取れば良い。または、木構造階層関係上で最も上位のテキストを選択するという手法も考えられる。さらに、そのようなテキストが前方向と後方向に候補として2テキスト存在する可能性が考えられるが、前あるいは後ろのどちらかに決定するようにハイパーリンク決定部を作成すれば良い。」 (ア)a.によれば、引用例1には「ハイパーリンクを自動的に設定する」ことが記載されている。そして、ハイパーリンクが文書に対して設定されること、及び、自動的に設定することがコンピュータにより実行されることは明らかであるから、引用例1には 「コンピュータにより実行される、文書に自動的にハイパーリンクを設定する方法」 が記載されている、といえる。 (イ)b.には「テキスト集合a1・・・がハイパーリンク決定部b1に入力される」ことが記載されている。 ここで、「ハイパーリンク決定部」はコンピュータの構成要素の一つといえることから、引用例1には、 「コンピュータがテキストを入力され」ることが記載されている、といえる。 (ウ)c.には、「テキストDOC1中の「A式部品」をハイパーリンク元とし、当該文字列と同じ「A式部品」が出現する同一テキストDOC1または別テキストDOC2を探して、当該「A式部品」をハイパーリンク先としてハイパーリンクすることを決定する。」と記載されている。 ここで「A式部品」はb.に記載されている「ハイパーリンクする文字列が何個か記述されたキーワード集合」の「ハイパーリンクする文字列」である。このことから、引用例1では、文字列の形式を使って、ハイパーリンクする文字列をテキストから検索しているといえる。そして、検索の結果は、一般に1つ以上となることから、引用例1には、 「文字列の形式を使って、1つ以上のハイパーリンクする文字列を前記テキストから検索するステップ」 が記載されているといえる。 また、テキストDOC1中の「A式部品」すなわち、「ハイパーリンクする文字列」をハイパーリンク元とすることは、テキストDOC1中の位置をハイパーリンク元に設定することにほかならない。そして、テキスト中にハイパーリンク元は1つ以上存在し得ることを鑑みると、引用例1には、 「テキストの1つ以上の部分を、前記1つ以上のハイパーリンクする文字列が見つかった各位置から、ハイパーリンクすることを決定するステップ」 も記載されているといえる。 また、これらステップが自動的に実行されることはあきらかである。 上記摘示事項及び図面の記載を総合すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認める。 「コンピュータにより実行される、文書に自動的にハイパーリンクを設定する方法であって、 前記コンピュータがテキストを入力され、 文字列の形式を使って、1つ以上のハイパーリンクする文字列を前記テキストから検索するステップと、 テキストの1つ以上の部分を、前記1つ以上のハイパーリンクする文字列が見つかった各位置から、ハイパーリンクすることを決定するステップと、を自動的に実行する ことを特徴とする方法。」 (引用例2) 当審の拒絶の理由に引用された、池田 実,基礎講座,日経コンピュータ ,日本,日経BP社,1998年 3月 2日,no.438,第222頁乃至第227頁(以下、「引用例2」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。 d.「さらにXMLには,HTMLにはない「動的リンク」がある。 例えば,先の書籍情報XMLファイルのケースでリンク情報を,HREF=“新書.xml#ROOT () CHILD (1, NEWBOOK)STRING (1,経済,1)” と記述すれば,「最初の<NEWBOOK>要素に含まれる全要素の中から,最初の“経済”という内容にリンクする」ことになる。この例からわかるように,出現順やタグ名あるいは要素内容などの組み合わせによって,動的で柔軟なリンクが可能になる。」(第225頁左欄第12?25行) e.「これまで各種ドキュメントに対する全文検索処理と言えば,ドキュメント中に検索対象の語句が含まれている場所が示されるだけだった。ところが,XMLでは「分類=“経済” かつ 難易度=“低”」などといった検索対象をはっきりさせたデータベースのような処理が可能になる。この式の左辺は要素の名前(タグ名)である。 新聞記事に対して「マラソン」をキーワードに検索する場合,通常の全文検索ならすべての「マラソン」が反転表示されたりする。それに対して,新聞記事をXMLで表現した場合,「スポーツ=“マラソン”」という検索が可能になり,スポーツのジャンルだけを検索できる。」(第226頁左欄第10行?同頁中欄第6行) d.によると、リンク情報は、「HREF=“新書.xml#ROOT () CHILD (1, NEWBOOK)STRING (1,経済,1)”」という、予め定められた所定の形式の検索条件を有しているといえる。そして、「XML」等のマークアップ言語において、リンク情報は、テキストにマークアップとして挿入されるものであることを鑑みると、引用例2には、 「内容にリンクする、予め定められた所定の形式の検索条件を有する動的リンクを、マークアップとして挿入されたテキスト」 が記載されているといえる。 (引用例3) 当審の拒絶の理由に引用された特開平4-317172号公報(以下、「引用例3」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。 f.「【0002】 【従来の技術】ハイパーテキストは階層構造あるいはネットワーク構造を持ったテキストで、その情報の基本単位がノードである。各ノード間はリンクによって関係付けられ、リンクを辿ることによって関係するノードをナビゲーションすることができる。このような従来のハイパーテキストシステムにおいて使われているリンクについて図10、図11により説明する。 ・・・(中略)・・・ 【0004】このような静的リンクに対して図11に示すリンクはソフトリンク、動的リンクあるいは仮想リンクと言われているもので、ノードにはIDを付されたリンクアイコンが記述されておらず、条件a,b,cや条件x,y,zが記述された仮想リンクアイコンが書かれているのみで、このリンクアイコンをマウスで選択すると条件に合ったノードが検索され、それぞれの条件にあったノードB,Cがあればそのウインドウが開かれて表示される。この条件はユーザが指定できるようになっており、条件を変えれば検出されるノードも変わることになる。なお、仮想リンクアイコンという形でなく、直接ノードに検索条件を記述してノード検索することも行われている(Communication of the ACMJuly 1988 volume 31 Number7 pp836?852)。 【0005】このような仮想リンクアイコンあるいはノードにおいて設定された条件に一致するノードを呼び出す時、あるいはノードを開いた時にリンク付けを行う、いわば動的に作成される仮想構造が有用であることが認識され、様々なシステムで実用化されつつある。」 g.「【0013】まず図3により仮想構造を用いた具体例を説明する。図3は書籍データベースの例であり、ルートノードとして図書というノード31があり、その中でここでは書籍をナビゲーション探索できるように分類別、著者別、出版社別、出版年別の4種類のノード32?35が用意されている。これらのノードの中にそれぞれ記述されているノードが仮想構造の検索ノード36?39であり、1990年という検索ノード39を例にとると、このノードの属性を記述するプロパティシート40には検索条件が設定できるようになっており、ここでは出版年1990年と設定されている。このノードによる検索を行うと、条件が一致する検索対象ノード41が検索され、仮想リンクアイコンが検索が検索ノード39内に入れられる。図では検索ノード36,37,38に対しても検索ノード41の条件が一致するので検索によりそれぞれのノード内に仮想リンクアイコンが作られることが示されている。」 f.には、「ノードにはIDを付されたリンクアイコンが記述されておらず、条件a,b,cや条件x,y,zが記述された仮想リンクアイコンが書かれているのみで、このリンクアイコンをマウスで選択すると条件に合ったノードが検索され、それぞれの条件にあったノードB,Cがあればそのウインドウが開かれて表示されること」及び「直接ノードに検索条件を記述してノード検索すること」が記載されている。 また、g.には、「ノード内に仮想リンクアイコン」を有する複数の「ノード」から構成される「データベース」、すなわち、ハイパーテキストによるデータベースが記載されている。 これらの記載から、引用例3には、 「ハイパーテキストによるデータベースにおいて、ノード検索する条件が記述された仮想リンクアイコンを、直接ノードに検索条件を記述すること」 が記載されているといえる。 4.対比 本願発明と引用発明とを対比する。 (ア)引用発明における「テキスト」は、本願発明における「電子文書」に相当する。 (イ)引用発明における「文字列の形式」と、本願発明における「所定の形式」とは、「ハイパーリンクを設定するための条件の形式」という点で共通するものである。 (ウ)引用発明における「ハイパーリンクする文字列」と、本願発明における「所定の形式を有する内容」とは、「ハイパーリンクを設定するための条件」という点で共通するものである。 (エ)引用発明における「ハイパーリンクすることを決定する」と、本願発明における「ハイパーリンクでマークする」とは、「ハイパーリンクを設定する」という点で共通するものである。 したがって、本願発明と引用発明とは、 「コンピュータにより実行される、文書に自動的にハイパーリンクを設定する文書に自動的にハイパーリンクを設定する方法であって、 前記コンピュータが電子文書を入力され、 ハイパーリンクを設定するための条件の形式を使って、1つ以上のハイパーリンクを設定するための条件を前記電子文書から検索するステップと、 前記電子文書の1つ以上の部分を、前記1つ以上のハイパーリンクを設定するための条件が見つかった各位置から、ハイパーリンクを設定するステップと、を自動的に実行する ことを特徴とする方法。」 である点で一致し、以下の点で相違する。 (相違点1)本願発明では、「文書に」「ハイパーリンクを挿入する」のに対して、引用発明においては特にそのようなものとはされていない点。 (相違点2)本願発明では、「コンピュータが電子文書を受信」するのに対して、引用発明においては特にそのようなものとはされていない点。 (相違点3)本願発明では、「データベースと接続するプロセッサ」を有するのに対して、引用発明においては特にそのようなものとはされていない点。 (相違点4)「ハイパーリンクを設定するための条件の形式」について、本願発明においては「文書を受信する前に予め定められた所定の形式」となっているのに対して、引用発明においては特にそのようなものとはされていない点。 (相違点5)「ハイパーリンクを設定する」ことについて、本願発明では、「ハイパーリンクでマークする」のに対して、引用発明においては特にそのようなものとはされていない点。 (相違点6)「ハイパーリンク」について、本願発明においては、「ハイパーリンクは、マークされた前記1つ以上の部分の内容の少なくとも一部分と、該一部分に基づく検索に使用されるコンピュータ化されたサービスに関連付けられたドメインネームと、を含むURLを有し、該含まれた一部分は1つ以上の探索可能な項を含み、前記各ハイパーリンクは、各該ハイパーリンクがリンクするコンテンツの特定のアドレスを含んでいない」のに対して、引用発明においては特にそのようなものとはされていない点。 5.判断 以下、各相違点について検討する。 (相違点1,5について) 引用例2には、リンクすなわちハイパーリンクを、テキストにマークアップとして挿入することが記載されており、引用発明に対して、引用例2記載の技術を適用することにより、ハイパーリンクを、テキストにマークアップとして挿入するよう構成することは、当業者が適宜なし得るものである。 したがって、相違点1,5は格別のものではない。 (相違点2について) ハイパーテキストをネットワークを介して格納することは周知の技術であり、引用発明において、「コンピュータが電子文書を受信」するよう構成することに特段の困難性は認められない。 したがって、相違点2は格別のものではない。 (相違点3について) 引用例3には、ハイパーテキストによって構成されているデータベースが記載されている。また、データベースを接続する構成は周知のものであることから、引用発明において、データベースに接続するよう構成することに、特段の困難性は認められない。 したがって、相違点3は格別のものではない。 (相違点4,6について) 引用例2には、内容にリンクする、予め定められた所定の形式を有する動的リンクが記載されており、引用発明において、リンクを引用例2記載の、予め定められた所定の形式の検索条件を有する動的リンクとするよう構成することは、当業者が容易に想到し得るものである。 そして、検索条件として、全文検索のためのキーワードを指定するか、要素をはっきりと指定するかは、例えば、引用例2の記載事項e.にあるように、発明を実施する際に当業者が適宜に選択し得る事項にすぎない。 さらに、リンク先等を表すのにひろく用いられているURLには、ホスト名(ドメイン名)が含まれていることが多く、引用発明におけるハイパーリンクに、ハイパーリンクを設定するための条件や検索サービスのドメイン名を含むURLを有するよう構成することは、当業者が適宜になし得るものである。 したがって、相違点4,6は格別のものではない。 (本願発明の作用効果について) そして、本願発明の構成によってもたらされる効果も、引用例1ないし引用例3に記載された発明及び周知の技術から当業者が容易に予測することができる程度のものであって、格別のものとはいえない。 6.むすび 以上のとおり、本願発明は、引用例1ないし引用例3に記載された発明及び周知の技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-10-31 |
結審通知日 | 2013-11-05 |
審決日 | 2013-11-27 |
出願番号 | 特願2000-595271(P2000-595271) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(G06F)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 紀田 馨 |
特許庁審判長 |
山崎 達也 |
特許庁審判官 |
仲間 晃 辻本 泰隆 |
発明の名称 | 文書へハイパーリンクを挿入するシステム |
代理人 | 青木 篤 |
代理人 | 森 啓 |
代理人 | 下道 晶久 |
代理人 | 鶴田 準一 |