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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 C04B
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 C04B
管理番号 1288264
審判番号 不服2013-14386  
総通号数 175 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-07-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-07-26 
確定日 2014-06-24 
事件の表示 特願2008-247101「セメントキルン排ガスの処理装置及び処理方法」拒絶査定不服審判事件〔平成22年4月8日出願公開、特開2010-76973、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成20年9月26日の出願であって、平成24年6月6日付けで拒絶理由が通知され、同年7月13日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、平成25年4月30日付けで拒絶査定がされたので、同年7月26日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに手続補正書が提出され、同年10月31日付けで審尋がされ、同年12月11日に回答書が提出され、平成26年4月16日付けで当審の拒絶理由が通知され、同年4月23日付けで意見書及び手続補正書が提出されたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1?5に係る発明は、平成26年4月23日付け手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1?5に記載された事項により特定される次のとおりのものである(以下、請求項の項番にしたがい、「本願発明1」などといい、全体をまとめて「本願発明」という。)。
「 【請求項1】
セメントキルンの排ガスに含まれるダストを集塵する集塵装置と、
該集塵装置で集塵されたダストを直接加熱するために、該ダストを、セメント焼成設備に付設された塩素バイパスにおける微粉を集塵する固気分離装置の下流側の排気ダクトに供給するダスト供給装置と、
前記排気ダクトに塩素ガスを注入する塩素ガス注入装置又は塩化水素を注入する塩化水素注入装置と、
前記加熱によって揮発した水銀を回収する水銀回収装置とを備えることを特徴とするセメントキルン排ガスの処理装置。
【請求項2】
前記集塵装置で集塵されたダストを加熱する塩素バイパスの排ガスは、300℃以上700℃以下の含塵ガスを固気分離する固気分離装置を通過したガスであることを特徴とする請求項1に記載のセメントキルン排ガスの処理装置。
【請求項3】
前記集塵装置で集塵されたダストを加熱した後の塩素バイパスからの200℃以上600℃以下の含塵ガスを固気分離する固気分離装置を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のセメントキルン排ガスの処理装置。
【請求項4】
セメントキルンの排ガスに含まれるダストを集塵し、
該集塵によって得られたダストを、セメント焼成設備に付設された塩素バイパスにおける微粉を集塵する固気分離装置の下流側の排気ダクトに供給して直接加熱し、
かつ、前記排気ダクトに塩素ガス又は塩化水素を注入し、
前記加熱によって揮発した水銀を回収することを特徴とするセメントキルン排ガスの処理方法。
【請求項5】
前記集塵によって得られたダストを加熱した後の塩素バイパスの排ガスに塩素ガス又は塩化水素を注入し、
該塩素ガス又は塩化水素の注入点の上流側及び下流側の排ガスに含まれる金属水銀の濃度と塩化水銀の濃度を測定して塩化水銀への転化率を算出し、
前記塩素ガス又は塩化水素の注入点の下流側の排ガスに含まれる塩素ガス又は塩化水素の濃度を測定し、
前記塩化水銀への転化率の目標値、前記塩素ガス又は塩化水素の濃度の目標値を設定し、前記塩化水銀への転化率及び前記塩素ガス又は塩化水素の濃度が、前記各々の目標値に近づくような最適化演算を行って前記塩素ガス又は塩化水素の注入量を制御することを特徴とする請求項4に記載のセメントキルン排ガスの処理方法。」

第3 拒絶理由の概要
原査定の拒絶理由及び当審の拒絶理由の概要は、次の1及び2のとおりである。
1 本願発明は、その出願日前に日本国内において頒布された次の刊行物に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
刊行物1:特開2002-355531号公報
同 2:特開2006ー239492号公報
同 3:特開平7-214029号公報
同 4:特開昭49-120号公報

2 本件出願は、特許請求の範囲の請求項1及び4の記載が次の理由により不明瞭であるので、特許法第36条第6項第2号の規定に適合しない。
具体的には、「ダスト供給装置」は、「セメントキルン排ガスの処理装置」のどの部分に集塵ダストを供給するのか、及び、「塩素ガス注入装置」又は「塩化水素注入装置」は、塩素ガスを又は塩化水素を「セメントキルン排ガスの処理装置」のどの部分に注入するか明らかではない。

第4 当審の判断
4-1 拒絶理由1について
1 刊行物に記載された発明
(1)刊行物について
ア 刊行物1の記載事項
刊行物1には、次の事項が記載されている。
(ア)「【特許請求の範囲】
【請求項1】 セメント製造工程の排ガスから捕集した集塵ダストを加熱炉に導き、集塵ダストに含まれる揮発性金属成分の揮発温度以上に加熱して上記揮発性金属成分をガス化して除去し、揮発性金属成分を除去した集塵ダストをセメント原料の一部に用いることを特徴とするセメント製造排ガスの処理方法。
【請求項2】 揮発性金属成分が水銀であり、水銀蒸気を含む排ガスを水銀除去装置に導いて排ガスから水銀を除去する請求項1に記載する排ガスの処理方法。」
(イ)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメントの製造工程から排出される排ガス中に含まれる水銀等を効率よく除去し、水銀等を除去した集塵ダストをセメント原料に再利用する排ガスの処理方法に関する。」
(ウ)「【0007】本発明に係る処理方法の一例を図1に示す。図示するように、本発明の処理系統には、セメント製造工程の排ガス路10に設置した電気集塵機21、電気集塵機21によって捕集した集塵ダストを受け入れる加熱炉30、加熱炉30から排出された高温排ガスから水銀等を除去する装置31、水銀除去装置31から排出された処理ガスを系外あるいは排ガス路等に送り出す吸引ファン32が設けられている。排ガス路10の末端には煙突22が設置されている。」
(エ)「【0011】加熱炉30の熱源は炉内に水銀等を持ち込むようなものでなければ何れの熱源でもよい。例えば、ニクロム線、カンタル線、SiC発熱体、白金線、石油バーナー、ガスバーナー、セメント焼成キルンから排出された熱排ガスによる廃熱(以下、キルン廃熱)などが挙げられる。具体的には、・・・、またキルン廃熱は加熱炉外周にキルン排ガスを導入するようにすればよい。・・・。」

イ 刊行物1に記載された発明
刊行物1の記載事項(イ)によれば、刊行物1には、セメントの製造工程から排出される排ガス中に含まれる水銀等を効率よく除去するセメント製造排ガスの処理方法に関する発明が記載されている。
具体的には、同(ア)によれば、セメント製造工程の排ガスから集塵ダストを捕集し、これを加熱炉に導いて集塵ダストに含まれる水銀を揮発温度以上に加熱してガス化し、水銀蒸気を含む排ガスを水銀除去装置に導いて排ガスから水銀を除去することからなる。そして、同(ウ)によれば、集塵ダストの捕集は電気集塵機を用いて行われ、また、同(エ)によれば、加熱炉の加熱は、セメント焼成キルンから排出された熱排ガスを加熱炉外周に導入することにより行われる。
したがって、刊行物1に記載された発明を、セメント製造排ガスの処理装置と処理方法の観点から整理すると、刊行物1には、次の処理装置に関する発明と処理方法に関する発明が記載されている(以下、それぞれを「引用発明A」と「引用発明B」という。)。
・引用発明A
「セメント製造工程の排ガスに含まれるダストを捕集する電気集塵機と、セメント焼成キルンから排出された熱排ガスを加熱炉外周に導入することにより集塵されたダストを加熱する加熱炉と、加熱によって水銀蒸気を含む排ガスから水銀を除去する水銀除去装置を備えるセメント製造排ガスの処理装置」
・引用発明B
「セメント製造排ガスに含まれるダストを集塵し、セメント焼成キルンから排出された熱排ガスを加熱炉外周に導入することにより加熱炉でダストを加熱し、加熱によって水銀蒸気を含む排ガスから水銀を除去することからなるセメント製造排ガスの処理方法」

(2)刊行物2について
ア 刊行物2には次の記載がある。
「【請求項3】
セメントキルンのキルン尻から最下段のサイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの一部を冷却しながら抽気し、抽気した燃焼ガスから塩素濃度の高い微粉ダストを捕集する捕集装置を備えた塩素バイパス設備において、
該捕集装置の入口側で塊状固体熱媒体又は鎖状固体熱媒体を用いて前記燃焼ガスの顕熱を回収する熱回収装置を設けたことを特徴とする塩素バイパス設備。」
「【0016】
そして、本発明によれば、過酷な環境下でも使用可能な塊状固体熱媒体又は鎖状固体熱媒体を備えた熱回収装置によって、抽気した燃焼ガスから熱を回収し、回収した熱をセメント工場内において汚泥等の乾燥に用いることにより、塩素バイパス設備におけるエネルギーの損失を低減することができる。」
イ これらの記載によれば、刊行物2には、塩素バイパスダストを含む抽気ガスから固体熱媒体を用いて顕熱を回収し、回収した熱を加熱手段として利用する技術が記載されている。

(3)刊行物3、4について
ア 刊行物3には次の記載がある。
「【請求項1】 重金属を含有する焼却灰または飛灰を、塩素換算量で少なくとも2wt% の塩化物の存在下で加熱処理して重金属分を塩化物として揮発させることにより重金属を飛灰中に濃縮する第1工程、および得られた飛灰を水性液中に溶解し、さらに中和処理することによって重金属分を固形殿物中に捕集した後、固液分離し、固形殿物中の重金属分を回収する第2工程、
からなることを特徴とする焼却灰または飛灰の無害化処理による重金属のリサイクル方法。」
「【0018】上記のようにして得た濾液には、一般に亜鉛のほかにカドミウム、銅、鉄、水銀等が含まれているが、・・・」

イ 刊行物4には次の記載がある。
「2.特許請求の範囲
(1) 水銀を含有するガスを塩素と混合し、次いで水銀を塩化水銀として捕集する媒質にそれを通すことによって水銀含有ガスから水銀を回収する方法において、前記媒質がベッドの容積に比較して大きな合計外部表面積を示す無孔性固体物質のガス透過性ベッドを含むことを特徴とする水銀含有ガスからの水銀回収方法。」

ウ 刊行物3、4のこれらの記載によれば、水銀を含有するガスを塩素や塩化物と混合して加熱し、塩化水銀として捕集することは、本願出願前に周知の技術であるといえる。

3 対比
(1)本願発明1について
ア 対比
そこで、本願発明1と引用発明Aとを対比する。
引用発明Aの「セメント製造工程の排ガスに含まれるダストを捕集する電気集塵機」は、本願発明1の「セメントキルンの排ガスに含まれるダストを集塵する集塵装置」に相当し、同様に、引用発明Aの「加熱によって水銀蒸気を含む排ガスから水銀を除去する水銀除去装置」は、本願発明1の「加熱によって揮発した水銀を回収する水銀回収装置」に相当し、引用発明Aの「セメント製造排ガスの処理装置」は、本願発明1の「セメントキルン排ガスの処理装置」に相当する。
また、本願発明1と引用発明Aとは、「集塵装置で集塵されたダストを加熱する装置を有する」点で共通する。
そこで、本願発明1と引用発明Aとは、「セメントキルンの排ガスに含まれるダストを集塵する集塵装置と、集塵装置で集塵されたダストを加熱する装置と、加熱によって揮発した水銀を回収する水銀回収装置を備えるセメントキルン排ガスの処理装置」に関する発明である点で一致し、次の点で相違する。
相違点1:集塵装置で集塵されたダストを加熱する装置に関し、
本願発明1では、「集塵装置で集塵されたダストを直接加熱するために、該ダストを、セメント焼成設備に付設された塩素バイパスにおける微粉を集塵する固気分離装置の下流側の排気ダクトに供給するダスト供給装置と、前記排気ダクトに塩素ガスを注入する塩素ガス注入装置又は塩化水素を注入する塩化水素注入装置」からなるのに対し、
引用発明Aでは、「セメント焼成キルンから排出された熱排ガスを加熱炉外周に導入することにより集塵されたダストを加熱する加熱炉」である点。

イ 判断
上記相違点1の本願発明1に係る特徴事項に想到することが、当業者が容易になしうることであるかを検討する。
引用発明Aでは、セメント焼成キルンから排出された熱排ガスを加熱手段として用い、この加熱手段を加熱炉外周に導入することで集塵ダストを加熱しているので、該集塵ダストを該熱排ガスにより間接加熱している。一方、刊行物2には、塩素バイパスダストを含む抽気ガスから固体熱媒体を用いて顕熱を回収し、回収した熱を加熱手段として利用する技術が記載されており、塩素バイパスダストを含む抽気ガスの熱は固体熱媒体を介して間接的に利用されている。
ここで、引用発明Aで使用する「セメント焼成キルンから排出された熱排ガス」は、セメント製造工程で排出されるガスである点で、刊行物2の「塩素バイパスダストを含む抽出ガス」と共通する。このため、引用発明Aにおける加熱源として、「セメント焼成キルンから排出された熱排ガス」に代え、刊行物2の「塩素バイパスダストを含む抽気ガス」を使用してみようとすること、すなわち、集塵ダストを「塩素バイパスダストを含む抽気ガス」を用いて間接加熱することに関しては、当業者が容易に想到することができるといえる。
しかし、集塵ダストを、塩素バイパスの排ガスで「直接加熱するために」「セメント焼成設備に付設された塩素バイパスにおける微粉を集塵する固気分離装置の下流側の排気ダクトに供給」すること、及び、「前記排気ダクトに塩素ガスを注入する塩素ガス注入装置又は塩化水素を注入する」ことについては、刊行物1、2には記載も示唆もされていない。
また、塩素バイパスの排ガスに塩素成分が含まれることや、水銀を塩化水銀として回収することが周知の技術(刊行物3、4)であるとしても、刊行物1、2には、「セメント焼成キルンから排出された熱排ガス」(刊行物1)や「塩素バイパスダストを含む抽気ガス」(刊行物2)の熱を使用して、集塵ダスト等の対象物を間接的に加熱する技術が記載されているにとどまるので、刊行物1、2の記載から、集塵ダストを塩素バイパスの排ガスにより直接加熱することについての動機付けとなる記載を見出すことはできない。
本願発明1は、集塵ダストを塩素バイパスの排ガスで直接加熱するので、該排ガスに含まれる塩化水素を使用して集塵ダスト中に含まれる水銀を回収することができるし、さらに塩素ガス又は塩化水素注入装置から塩素ガス又は塩化水素を注入するので、集塵ダスト中の金属水銀の回収を容易に行うことができるという顕著な効果を奏するものである。
したがって、本願発明1は、刊行物1?4に記載された発明に基づいて当業者が容易になしえたものとすることはできない。同様な理由から、本願発明1を引用する本願発明2、3は、刊行物1?4に記載された発明に基づいて当業者が容易になしえたものではない。

(2)本願発明4について
ア 対比
本願発明4と引用発明Bとを対比する。
引用発明Bの「セメント製造排ガスに含まれるダスト」、「セメント製造排ガスの処理方法」は、本願発明4の「セメントキルンの排ガスに含まれるダスト」、「セメントキルン排ガスの処理方法」に相当する。
また、本願発明4と引用発明Bとは、集塵ダストを加熱する点で共通する。
このため、本願発明4と引用発明Bとは、「セメントキルンの排ガスに含まれるダストを集塵し、該集塵によって得られたダストを加熱し、加熱によって揮発した水銀を回収することを特徴とするセメントキルン排ガスの処理方法。」である点で一致し、次の点で相違する。
相違点2:本願発明4では、集塵ダストの加熱を「集塵によって得られたダストを、セメント焼成設備に付設された塩素バイパスにおける微粉を集塵する固気分離装置の下流側の排気ダクトに供給して直接加熱し、かつ、前記排気ダクトに塩素ガス又は塩化水素を注入し」て行うのに対し、
引用発明Bでは、「セメント焼成キルンから排出された熱排ガスを加熱炉外周に導入することにより加熱炉でダストを加熱」する点。

イ 判断
上記した本願発明1についての検討と同様に、刊行物1、2には、塩素バイパスダストを含む抽出ガスを用いて直接に集塵ダストを加熱し、塩素ガス又は塩化水素を注入することは記載も示唆もされておらず、これにより、本願発明4は、刊行物1?4に記載された発明からは予測できない顕著な効果を奏するものである。
したがって、本願発明4及びこれを引用する本願発明5は、刊行物1?4の記載に基づいて当業者が容易になしえたとすることはできない。

4-2 拒絶理由2について
平成26年4月23日付けで提出された手続補正書による補正により、請求項1、4において、「ダスト供給装置」が集塵ダストを供給する場所、及び、「塩素ガス注入装置」又は「塩化水素注入装置」が塩素ガス又は塩化水素を注入する場所が明確となったので、特許請求の範囲の記載要件の不備は解消された。

第5 むすび
以上のとおり、本願発明は、刊行物1?4に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとすることができないし、本願の特許請求の範囲の記載は明確であるので、原査定の拒絶理由及び当審の拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2014-06-12 
出願番号 特願2008-247101(P2008-247101)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (C04B)
P 1 8・ 537- WY (C04B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 近野 光知  
特許庁審判長 川端 修
特許庁審判官 吉水 純子
真々田 忠博
発明の名称 セメントキルン排ガスの処理装置及び処理方法  
代理人 中井 潤  

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