• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A63F
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する A63F
管理番号 1289882
審判番号 訂正2014-390068  
総通号数 177 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-09-26 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2014-05-23 
確定日 2014-07-03 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第4142350号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第4142350号に係る明細書を、本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり請求項ごとに訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第4142350号は、平成14年6月10日の出願であって、その請求項1ないし6に係る発明は、平成20年6月20日に特許権の設定登録がなされ、平成26年5月23日に本件訂正審判の請求がなされた。

第2 審判請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件訂正審判に係る特許第4142350号(以下「本件特許」という。)の願書に添付した明細書(以下「本件特許明細書」という。)を本件審判請求書に添付した訂正明細書のとおり請求項ごとに訂正することを認める、との審決を求めるものである。
そして、本件特許の訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである(訂正事項1ないし7は平成26年6月20日付けで補正された審判請求書に基づく。下線は訂正箇所を示す。)。

1 訂正事項1
本件特許の特許請求の範囲の請求項4に
「複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、
予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、
前記抽選手段は、
第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、
更に、前記遊技台は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備えたことを特徴とする遊技台。」とあるのを、
「複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、
予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、
前記遊技台はスロットマシンであり、
前記抽選手段は、
通常遊技において、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、
前記第1入賞役は入賞によりビッグボーナスゲームが開始される入賞役であり、
前記第2入賞役は小役であり、
更に、前記遊技台は、
通常遊技において、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備えたことを特徴とする遊技台。」と訂正する。

2 訂正事項3
本件特許明細書の請求項5の
「前記リール停止制御手段は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、最初に停止した前記リールの位置が第1の位置の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、最初に停止した前記リールの位置が第2の位置の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする請求項4に記載の遊技台。」とあるのを、
「複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、
予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、
前記抽選手段は、
第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、
更に、前記遊技台は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備え、
前記リール停止制御手段は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、最初に停止した前記リールの位置が第1の位置の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、最初に停止した前記リールの位置が第2の位置の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする遊技台。」と訂正する。

3 訂正事項5
本件特許明細書の請求項6の
「前記リール停止制御手段は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、前記ストップスイッチの操作順序が第1の順序の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、前記ストップスイッチの操作順序が第2の順序の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする請求項4に記載の遊技台。」とあるのを、
「複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、
予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、
前記抽選手段は、
第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、
更に、前記遊技台は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備え、
前記リール停止制御手段は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、前記ストップスイッチの操作順序が第1の順序の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、前記ストップスイッチの操作順序が第2の順序の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする遊技台。」と訂正する。

4 訂正事項2,4及び6
本件特許明細書の段落【0008】の
「また、上記第2の目的を達成するために、第2の本発明によれば、複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、前記抽選手段は、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、更に、前記遊技台は、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備えたことを特徴とする遊技台が提供される。」とあるのを、
「また、上記第2の目的を達成するために、第2の本発明によれば、複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、前記遊技台はスロットマシンであり、前記抽選手段は、通常遊技において、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、前記第1入賞役は入賞によりビッグボーナスゲームが開始される入賞役であり、前記第2入賞役は小役であり、更に、前記遊技台は、通常遊技において、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備えたことを特徴とする遊技台が提供される。
また、上記第2の目的を達成するために、第3の本発明によれば、複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、前記抽選手段は、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、更に、前記遊技台は、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備え、前記リール停止制御手段は、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、最初に停止した前記リールの位置が第1の位置の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、最初に停止した前記リールの位置が第2の位置の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする遊技台が提供される。
また、上記第2の目的を達成するために、第4の本発明によれば、複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、前記抽選手段は、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、更に、前記遊技台は、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備え、前記リール停止制御手段は、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、前記ストップスイッチの操作順序が第1の順序の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、前記ストップスイッチの操作順序が第2の順序の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする遊技台が提供される。」と訂正する。

5 訂正事項7
本件特許明細書の段落【0201】の
「【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の本発明によれば、遊技者がより満足感を得られ、遊技性を向上することができる。また、第2の本発明によれば、複数の入賞役の内部当選を共通に抽選する遊技台について、新たな遊技性を発揮する遊技台を提供することができる。」とあるのを、
「【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の本発明によれば、遊技者がより満足感を得られ、遊技性を向上することができる。また、第2?第4の本発明によれば、複数の入賞役の内部当選を共通に抽選する遊技台について、新たな遊技性を発揮する遊技台を提供することができる。」と訂正する。


第3 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項1は、請求項4に関して、「遊技機」が「スロットマシン」であり、「第1入賞役」、「第2入賞役」が、それぞれ「入賞によりビッグボーナスゲームが開始される入賞役」、「小役」であることを限定するとともに、訂正前は限定がなされていない「遊技状態」が「通常遊技」であることを限定するものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に規定される「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。

(2)訂正が本件特許明細書又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項1のうち「前記遊技台はスロットマシンであり、」については、本件特許明細書に「図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観を示す正面図である。」(段落【0010】)と記載され、また、「通常遊技において、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、前記第1入賞役は入賞によりビッグボーナスゲームが開始される入賞役であり、前記第2入賞役は小役であり、」及び「通常遊技において、」については、「なお、本実施形態では、ベルとSRBとの組合せについて説明するが、他の入賞役同士の組合せも可能であり、また、通常遊技時にこのような処理を行ってもよい。例えば、小役とBB又はRBの内部当選を共通に判定し、BB又はRBについては、小役に入賞してもフラグ持ち越しを行うようにしてもよいし、」(段落【0130】)と記載されていることから、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
したがって、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明の事項であり、本件特許明細書等に記載した事項の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。
よって、訂正事項1は特許法第126条第5項の規定に適合する。

(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
前記(1)において検討したように、訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。

(4)独立特許要件について
訂正後の請求項4に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
よって、請求項4に係る訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。

2 訂正事項3及び5について
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項3及び5は、訂正前の請求項5,6が請求項4の記載を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項4を引用しないものとし、独立形式請求項へ改めるための訂正である。
したがって、訂正事項3及び5は、特許法第126条第1項ただし書第4号に規定される「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものに該当する。

(2)訂正が本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項3及び5は、引用形式で記載された訂正前の請求項5,6について独立形式で記載することを内容とするものであって、当該訂正によって、請求項5,6に係る発明に何ら変更をもたらすものはないから、訂正事項3及び5は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものであることは明らかである。
よって、訂正事項3及び5は、特許法第126条第5項の規定に適合する。

(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項3及び5は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。

3 訂正事項2,4,6及び7について
(1)訂正の目的の適否について
訂正事項2,4,6及び7は訂正事項1,3,5に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために、本件特許明細書の段落【0008】及び段落【0201】の記載を訂正後の請求項4ないし6の記載と整合させるものである。
したがって、訂正事項2,4,6及び7は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定される「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。

(2)訂正が本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
訂正事項2,4,6及び7は、前記(1)で検討したとおり、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないから、訂正事項2,4,6及び7は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
よって、訂正事項2,4,6及び7は、特許法第126条第5項の規定に適合する。

(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項2,4,6及び7は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。

第4 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定される事項を目的とするものであり、かつ同条第5?7項の規定に適合するものであり、また、訂正事項2?7は、特許法第126条第1項ただし書第3号又は第4号に規定される事項を目的とするものであり、かつ同条第5?6項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技台
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体の投入を条件に遊技が開始される遊技台であって、
複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、
予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
遊技モードを設定する遊技モード設定手段と、
前記抽選手段による抽選結果と前記遊技モード設定手段が設定した前記遊技モードとに基づいて予め定めた複数種類のリール停止制御テーブルの中から選択したリール停止制御テーブルに基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備え、
前記入賞役には、入賞により所定数量の遊技媒体が払い出される第1入賞役と、次遊技の前記遊技媒体の投入が免除される第2入賞役と、が含まれ、
前記抽選手段は、前記第1入賞役及び前記第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、
前記抽選手段の抽選結果が前記第1入賞役及び前記第2入賞役の内部当選である場合の前記リール停止制御テーブルとして、前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せのみが表示されるように制御する第1テーブルと、前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せのみが表示されるように制御する第2テーブルと、前記第1入賞役及び前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが同時に表示されるように制御する第3テーブルと、があり、
停止時の前記リールにより、前記第1入賞役及び前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが同時に表示された場合に、前記第1入賞役に対応する数量の遊技媒体を払い出すと共に、次遊技の前記遊技媒体の投入を免除し、
前記リール停止制御手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記第1入賞役及び前記第2入賞役の内部当選である場合、前記遊技モード設定手段した前記遊技モードが第1遊技モードである場合には、前記第3テーブルよりも前記第1又は第2テーブルを高確率で選択し、前記モード設定手段が設定した前記遊技モードが第2遊技モードである場合には、前記第1及び第2テーブルよりも前記第3テーブルを高確率で選択することを特徴とする遊技台。
【請求項2】
前記リール停止制御手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記第1入賞役及び前記第2入賞役の内部当選である場合、前記遊技モード設定手段した前記遊技モードが第2遊技モードである場合には、前記第3テーブルを100%選択することを特徴とする請求項1に記載の遊技台。
【請求項3】
前記リール停止制御手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記第1入賞役及び前記第2入賞役の内部当選である場合、前記遊技モード設定手段した前記遊技モードが第1遊技モードである場合には、前記第3テーブルを選択しないことを特徴とする請求項1に記載の遊技台。
【請求項4】
複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、
予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、
前記遊技台はスロットマシンであり、
前記抽選手段は、
通常遊技において、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、
前記第1入賞役は入賞によりビッグボーナスゲームが開始される入賞役であり、
前記第2入賞役は小役であり、
更に、前記遊技台は、
通常遊技において、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備えたことを特徴とする遊技台。
【請求項5】
複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、
予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、
前記抽選手段は、
第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、
更に、前記遊技台は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備え、
前記リール停止制御手段は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、最初に停止した前記リールの位置が第1の位置の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、最初に停止した前記リールの位置が第2の位置の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする遊技台。
【請求項6】
複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、
前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、
予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、
停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、
前記抽選手段は、
第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、
更に、前記遊技台は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備え、
前記リール停止制御手段は、
前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、前記ストップスイッチの操作順序が第1の順序の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、前記ストップスイッチの操作順序が第2の順序の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする遊技台。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシン(パチスロ)に代表される遊技台に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
一般にスロットマシンでは、遊技媒体としてメダルを投入することを条件に遊技が開始され、何らかの入賞役に入賞するとメダルが払い出される。従って、遊技者は、原則として、メダルの払出しがあってもメダルを消費していることになる。すなわち、多くのメダルの払出しを受けたと感じた場合であっても、実際に獲得したメダルは意外に少ない場合があり、満足感に欠ける場合がある。
【0003】
一方、この問題とは別に、近年では、複数の小役の内部当選を共通に抽選し、複数の小役に同時に入賞できるスロットマシンも提案されている。このスロットマシンでは、これら複数の小役に入賞した場合、各小役に設定されたメダル払出し枚数の合計の枚数のメダルが払い出されるため、遊技者の期待感を煽り、遊技性を向上することができる。しかしながら、複数の小役のうち、いずれか一方にしか入賞しなかった場合には、入賞した小役に対応するメダルの払出しを受けることができるに過ぎず、その遊技で遊技者の期待感は下がる。
【0004】
従って、本発明の第1の目的は、遊技者がより満足感を得られ、遊技性を向上し得る遊技台を提供することにある。
【0005】
また、本発明の第2の目的は、複数の入賞役の内部当選を共通に抽選する遊技台について、新たな遊技性を発揮する遊技台を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、第1の本発明によれば、遊技媒体の投入を条件に遊技が開始される遊技台であって、複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、遊技モードを設定する遊技モード設定手段と、前記抽選手段による抽選結果と前記遊技モード設定手段が設定した前記遊技モードとに基づいて予め定めた複数種類のリール停止制御テーブルの中から選択したリール停止制御テーブルに基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備え、前記入賞役には、入賞により所定数量の遊技媒体が払い出される第1入賞役と、次遊技の前記遊技媒体の投入が免除される第2入賞役と、が含まれ、前記抽選手段は、前記第1入賞役及び前記第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、前記抽選手段の抽選結果が前記第1入賞役及び前記第2入賞役の内部当選である場合の前記リール停止制御テーブルとして、前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せのみが表示されるように制御する第1テーブルと、前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せのみが表示されるように制御する第2テーブルと、前記第1入賞役及び前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが同時に表示されるように制御する第3テーブルと、があり、停止時の前記リールにより、前記第1入賞役及び前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが同時に表示された場合に、前記第1入賞役に対応する数量の遊技媒体を払い出すと共に、次遊技の前記遊技媒体の投入を免除し、前記リール停止制御手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記第1入賞役及び前記第2入賞役の内部当選である場合、前記遊技モード設定手段した前記遊技モードが第1遊技モードである場合には、前記第3テーブルよりも前記第1又は第2テーブルを高確率で選択し、前記モード設定手段が設定した前記遊技モードが第2遊技モードである場合には、前記第1及び第2テーブルよりも前記第3テーブルを高確率で選択することを特徴とする遊技台が提供される。
【0007】
【0008】
また、上記第2の目的を達成するために、第2の本発明によれば、複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、前記遊技台はスロットマシンであり、前記抽選手段は、通常遊技において、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、前記第1入賞役は入賞によりビッグボーナスゲームが開始される入賞役であり、前記第2入賞役は小役であり、更に、前記遊技台は、通常遊技において、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備えたことを特徴とする遊技台が提供される。
また、上記第2の目的を達成するために、第3の本発明によれば、複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、前記抽選手段は、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、更に、前記遊技台は、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備え、前記リール停止制御手段は、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、最初に停止した前記リールの位置が第1の位置の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、最初に停止した前記リールの位置が第2の位置の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする遊技台が提供される。
また、上記第2の目的を達成するために、第4の本発明によれば、複数種類の絵柄が施された複数の回転可能なリールと、前記リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、各々の前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチと、予め定めた入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御を行うリール停止制御手段と、停止時の前記リールにより表示される前記絵柄の組合せに基づいて、入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えた遊技台であって、前記抽選手段は、第1入賞役と第2入賞役の内部当選の当否を共通に判定し、更に、前記遊技台は、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合であって、前記第1入賞役に入賞しなかった場合には、前記第2入賞役に入賞した場合であっても前記第1入賞役を次遊技以降に入賞可能に設定する設定手段を備え、前記リール停止制御手段は、前記抽選手段により前記第1及び第2入賞役に同時に内部当選したと判定された場合、前記ストップスイッチの操作順序が第1の順序の場合に前記第1入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御し、前記ストップスイッチの操作順序が第2の順序の場合に前記第2入賞役に対応する前記絵柄の組合せが表示されるように制御することを特徴とする遊技台が提供される。
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観を示す正面図である。
【0011】
<第1実施形態>
<全体の構成>
図1に示すように、スロットマシン100の中央内部には、外周面に複数種類の絵柄(「7」、「Bar」、「ベル」、「リプレイ」等:図示省略)を配列した円筒状のリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、本体100の内部で回転できるように構成されている。
【0012】
リール110乃至112の正面には、リール表示窓113が前面扉101に設けられており、リール110乃至112を正面から眺めると、これに施された絵柄がリール表示窓113から縦方向に3つ見えるようになっている。従って、全リール110乃至112が停止した場合、遊技者は、3×3の合計9個の絵柄を見ることができる。これらのリール110乃至112が回転し、停止することにより、様々な絵柄の組合せが表示されることになる。なお、本実施形態では、3個のリールを備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0013】
各リール110乃至112の裏側には、リール表示窓113上に表示される個々の絵柄を照らすためのバックライトモジュール(図示せず)が配置されている。バックライトモジュールは、例えば、7色(赤、緑、青紫の三原色と、白色等をはじめとするこれらの混合色)のバックライトを発光可能であり、各原色に対応したLEDランプ等を含んで構成される。
【0014】
入賞ライン表示ランプ120は、各遊技毎に有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、スロットマシン100に投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを想定する。)の枚数によって変化する。例えば、図1に示すように5本の入賞ライン114を有する場合、メダルを1枚投入した時は中段の水平入賞ライン114a、2枚投入した時は、上段の水平入賞ライン114bおよび下段の水平入賞ライン114cを加えた3つの入賞ライン、3枚投入した時は更に斜めの入賞ライン114d、入賞ライン114eを加えた5ラインが有効となり、有効な入賞ライン上に揃った絵柄の組合せにより入賞が判断されることとなる。勿論、入賞ラインの数は5本に限定されるものではない。
【0015】
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、入賞役である再遊技に入賞したとき(例えば、リプレイ-リプレイ-リプレイの再遊技絵柄の組合せが揃ったとき)、遊技者へ次の遊技が再遊技であることを知らせるランプである。再遊技の場合、遊技媒体であるメダルの投入が一部又は全部(本実施形態では前回の遊技時の投入枚数)免除される。
【0016】
告知ランプ123は、特別な入賞役、例えば、後述するビッグボーナスやレギュラーボーナスに内部当選した状態にあることを遊技者に報知するランプである。払出枚数表示器124は、メダルの払い出しのある何らかの入賞役に入賞したとき、遊技者へ払い出されるメダルの枚数を表示する表示器である。遊技回数表示器125は、ビッグボーナスゲーム中の一般ゲームの回数等を表示する表示器である。
【0017】
貯留枚数表示器126は、電子的に貯留(クレジット)しているメダルの枚数を表示する表示器である。メダル投入ランプ127は、遊技者にメダルの投入が可能であることを知らせるランプである。演出用ランプ128は、遊技の興趣を高めるための演出に使用されるランプである。
【0018】
メダル投入ボタン130乃至132は、貯留されたメダルをスロットマシン100へ電子的に投入するための投入ボタンであり、いわゆるベット(賭け数設定)ボタンと呼ばれているものである(以下、本書においてもベットボタンとも称する)。本実施形態では、1枚メダル投入ボタン130、2枚メダル投入ボタン131、最大メダル投入ボタン132(いわゆるマックスベットボタン)の3つのボタンからなる。これらのボタンのいずれかを押下することにより遊技に必要な1?3枚のメダルがスロットマシン100へ電子的に投入される。投入されたメダル枚数分は、現在の貯留枚数から減算されて残枚数が貯留枚数表示器126に表示される。
【0019】
メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者が直接メダルを投入するための開口である。スタートレバー135は、遊技の開始操作として、リール110?112の回転を開始させるレバー型のスイッチである。
【0020】
ストップボタン136乃至138は、押下することによって対応するリール110乃至112を停止させるボタン型のスイッチである。各ストップボタン136乃至138の内部にはランプ(図示せず)が設けられており、スタートレバー135が操作された後、リール110乃至112の停止操作が可能な状態になると全ランプが点灯し、各ストップボタン136乃至138が押下されるごとに消灯する。
【0021】
精算ボタン133は、遊技者が獲得したメダルを精算して排出する精算機能と、遊技者がメダル投入口134から投入したメダルのうち所定枚数(例えば3枚)以上のメダルまたは入賞により獲得したメダルを最大50枚まで貯留するか否かを切換える貯留切換機能とを選択するボタンである。ここに、メダルの貯留とは、メダルを直接払い出さずに、電子的にその枚数を後述する制御部に一時記憶しておくことを意味する。
【0022】
キー孔160は、キーを差し込んで時計方向に回すとロックが解除され、スロットマシン100の前面扉101を開けることができるようになる。メダル排出口140は、メダルを排出するための開口であり、入賞時に払い出されるメダルはここから排出される。排出されたメダルは、メダル受皿141に溜まるようになっている。
【0023】
上部ランプ150は、遊技全体を盛り上げるための装飾用ランプであり、遊技状態に応じて点灯/消灯/点滅する。液晶表示装置(LCD)170は、遊技に関する各種の情報(ゲームを盛り上げるためキャラクター等を登場させるゲーム画面、スランプグラフ等を表示するデータ画面、リーチ目等を表示するガイド画面、スロットマシンの内部で異常が発生した場合にエラーの内容を表示するエラー画面など)を表示することができる。液晶表示装置170に代えて、演出用のリールを装備してもよい。演出用のリールは、リール110?112に対応させて3つ設けるようにしてもよい。
【0024】
<制御部>
図2及び図3を参照してスロットマシン100の制御部の構成について説明する。本実施形態における制御部は、全体を制御する主制御部300と、遊技を盛り上げるための演出に関する制御等を遂行する副制御部400と、LCD170を制御する液晶表示制御部500で構成されている。制御部の構成は、これに限定されることはなく、例えば、主制御部300と副制御部400をひとつにして構成することもできる。
【0025】
<主制御部300>
マイクロプロセッサ(以下、MainCPUと称す)310は、スロットマシン100における制御の中枢となるものであり、バス370を介して、周辺部との間で制御信号やデータの受渡しが行われる。
【0026】
乱数発生器311は、内部抽選等に用いられる乱数を発生するもので、複数のカウンタ、クロック発振器、分周器及びラッチ回路等で構成される。乱数発生器311が発生した乱数値は、バス370を介して、RAM313の乱数記憶領域に記憶され、必要に応じてMainCPU310へ送られる。
【0027】
MainCPU310には、入力インターフェース360およびバス370を介して、メダル投入口134より投入されたメダルを検知するメダルセンサ320、スタートレバー135の操作を検知するスタートレバーセンサ321、ストップボタン136乃至138のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検知するストップボタンセンサ322、及び、メダル投入ボタン130乃至132のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検知するメダル投入ボタンセンサ323、が接続されている。
【0028】
ROM(リード・オンリー・メモリ)312は、各種制御を行うためのプログラムや、後述する各種テーブルデータ等を記憶する記憶手段の一つである。RAM(ランダム・アクセス・メモリ)313は、MainCPU310によって処理されるプログラムのワークエリアを有し、可変データ等を記憶する記憶手段の一つである。
【0029】
また、リール110乃至112の回転と停止を行うモーター(図示せず)を制御するモーター制御部330、及び、メダル払出装置(図示せず)を制御するホッパー制御部331が、入出力インターフェース332及びバス370を介してMainCPU310に接続されている。
【0030】
ランプ制御部340は、図1で示した入賞ライン表示ランプ120等をはじめ各種表示器の点灯、消灯、点滅等を制御するものであり、出力インターフェース341およびバス370を介してMainCPU310に接続されている。
【0031】
出力インターフェース350は、MainCPU310の指示に基づき、各種のコマンドを副制御部400の入力インターフェース440へ送信する。コマンドには、例えば、メダルが投入されたことを示すコマンド、スタートレバーが操作されたことを示すコマンド、押されたストップボタンを示すコマンド、バックライト、上部ランプ、音声出力、LCD等による演出の内容を規定したコマンド等がある。
【0032】
<副制御部400>
マイクロプロセッサ(以下、SubCPUと称す)410は、主制御部300から送信された各種コマンドを入力インターフェース440およびバス430を介して受信し、受信したコマンドの内容に応じて副制御部400全体を制御する。
【0033】
ROM411は、副制御部400全体を制御するためのプログラムやデータ等を記憶する記憶手段の一つである。RAM412は、SubCPU410で処理されるプログラムのワークエリアを有し、可変データ等を記憶する記憶手段の一つである。
【0034】
バックライト制御部420は、SubCPU410の指示に従って、リールの絵柄を照らすバックライトの点灯/点滅/消灯/照明色等を制御する。上部ランプ制御部421は、上部ランプ150の点灯/点滅/消灯を制御する。演出ランプ制御部422は、演出用ランプ128の点灯/点滅/消灯を制御する。バックライト制御部420、上部ランプ制御部421、および、演出ランプ制御部422は、出力インターフェース423を介してバス430を経てSubCPU410と接続されている。
【0035】
楽音信号形成部460は、SubCPU410から受け渡された制御信号やデータに基づいて、楽音信号を形成して出力する。この楽音信号は、アンプ461で増幅された後、スピーカ462から音として出力される。
【0036】
出力インターフェース450は、SubCPU410の指示に基づき、各種制御データを液晶制御部500の入力インターフェース530へ送信する。
【0037】
<液晶制御部500>
液晶制御部500において、LCD用マイクロプロセッサ(以下、LcdCPUと称す)510は、副制御部400の出力インターフェース450を介して出力されたSubCPU410からの制御データを、入力インターフェース530およびバス540を介して受信し、液晶制御部500全体を制御する。
【0038】
ROM511には、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー(以下、VDPと称す)520に指示を与えるためのプログラムをはじめ、液晶制御部500全体を制御するためのプログラムやデータが記憶される記憶手段の一つである。RAM512は、LcdCPU510で処理されるプログラムのワークエリア等を有する記憶手段の一つである。ROM511やRAM512は、バス540を介してLcdCPU510に接続されている。
【0039】
一方、ROM521は、LCD170の表示画面に画像を表示するための表示データを複数種類格納する記憶手段の一つである。ゲーム画面等の表示データ等もROM521に格納されている。VDP520は、ROM521に格納された表示データや、RAM522のワークエリアを使用して画像信号を生成し、出力インターフェース531を介してLCD170に出力する。
【0040】
<絵柄配列>
図4(a)は、各リール110?112に施される絵柄の配列を平面的に展開して示した図である。同図に示すように、各リール110乃至112には、複数種類の絵柄が所定コマ数(ここでは21コマ)だけ配置されている。なお、図4(a)では、各絵柄を簡略化して文字で示しているが、実際には、各種デザイン、例えば、「ベル」ならば黄色のベルを模した絵図等を描くことができる。リールの回転中、各絵柄は番号21→番号1の方向で移動するものとする。
【0041】
図4(a)の左端に示した番号1乃至21は、リールのコマ毎に付けられた絵柄番号であり、例えば、適当な基準位置(例えば、リール表示窓113の中段位置。以下、本実施形態では中段位置を基準位置として説明する。)を設けて、その基準位置を通過する回転中の各リール110乃至112の絵柄番号を検出することで、各絵柄の位置をチェックすることができる。このチェックの結果に従って、目的とする絵柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止制御することが可能となる。
【0042】
図4(b)?図4(e)には、リール停止制御テーブルの一例が示されている。詳細は後で述べるが、図4(b)は、ベル絵柄の組合せを、右下がりの入賞ライン(入賞ライン114e)上に揃えて表示させるためのリール停止制御テーブルであり、図4(c)は、リプレイ絵柄の組合わせを、右下がりの入賞ライン(入賞ライン114e)上に揃えて表示させるためのリール停止制御テーブルであり、図4(d)は、ベル絵柄の組合わせを上段の入賞ライン(入賞ライン114b)上に揃え、リプレイ絵柄の組合わせを中段の入賞ライン(入賞ライン114a)上に揃えて表示させるためのリール停止制御テーブルである。図4(d)は、入賞役に係る絵柄の組合わせをいずれの入賞ライン上にも揃えないリール停止制御テーブルである。
【0043】
図4(b)乃至(e)中、各マスの数字(例えば、図4(b)の左リール110の番号1でいえば数字「3」)は、引き込みコマ数を示している。この引き込みコマ数は、ストップボタン136乃至138が操作されたときの中段位置の絵柄を基準として、各リール110乃至112を引き込み制御するコマ数を示している。
【0044】
例えば、ベル絵柄の組合せを右下がりで揃える制御を行う場合、左リール110については上段に「ベル」が、中リール111については中段に「ベル」が、右リール112については下段に「ベル」が、それぞれ表示されるように各リール110乃至112を停止する必要がある。
【0045】
つまり、左リール110に対するストップボタン136の停止操作が行われたとき、番号5の「チェリー」が中段位置に表示されていたとすると、図4(b)のテーブルでは、左リール110の番号5について、引き込みコマ数が「3」と設定されているため、3コマ滑って番号1の「ベル」が上段に揃うこととなる。
【0046】
<入賞役の種類>
入賞役の種類は任意に採用することができるが、本実施形態では以下の入賞役を想定する。
【0047】
(1)ボーナス
・レギュラーボーナス(RB):入賞により通常時とは異なる遊技(以下、レギュラーボーナスゲーム又はRBゲームと称する。)が開始される入賞役である。本実施形態では、入賞時に所定数のメダルの払い出しも行う。なお、対応する絵柄の組合せは本実施形態の場合、「Bar-Bar-Bar」、又は、「青7-青7-Bar」である。
【0048】
・ビッグボーナス(BB):入賞により通常時とは異なる遊技(以下、ビッグボーナスゲーム又はBBゲームと称する。)が開始される入賞役である。本実施形態では、入賞時に所定数のメダルの払い出しも行われる。なお、対応する絵柄の組合せは本実施形態の場合、「赤7-赤7-赤7」又は「青7-青7-青7」である。
【0049】
・シフトレギュラーボーナス(SRB):BBゲーム中にのみ入賞する入賞役であって、入賞によりRBゲームと内容が同じ遊技(以下、シフトレギュラーボーナスゲーム又はSRBゲームと称する。)が開始される入賞役である。本実施形態では、入賞時に所定数のメダルの払い出しも行う。なお、対応する絵柄の組合せは本実施形態の場合、「リプレイ-リプレイ-リプレイ」である。
【0050】
(2)小役
本実施形態においては、BB、RB、及び、再遊技を除く入賞役である。本実施形態では、入賞により所定数のメダルが払い出されるが、別の種類の遊技が開始されない入賞役である。本実施形態の場合、小役は複数種類(ベル、スイカ、チェリーの3種類)あり、対応する絵柄組合せは、「ベル-ベル-ベル」、「スイカ-スイカ-スイカ」、「チェリー-any-any」であである。「any」は、どの絵柄でもよいことを示している。
【0051】
(3)再遊技
入賞により、次回の遊技はメダルの投入が免除されて遊技を行うことができる入賞役である。なお、対応する絵柄の組合せは本実施形態の場合、「リプレイ-リプレイ-リプレイ」である。
【0052】
(4)役物
RBゲーム又はSRBゲーム中にのみ入賞する入賞役であって、入賞により所定数のメダルが払い出される。なお、対応する絵柄の組合せは本実施形態の場合、「リプレイ-リプレイ-リプレイ」である。
【0053】
<遊技の種類>
本実施形態では、通常遊技以外に、遊技の種類として、大別すると、ボーナスゲームとしてRBゲーム、BBゲーム、及び、SRBゲームがある。
【0054】
・RBゲーム及びSRBゲーム
RBゲームは、通常遊技では採用されていない入賞役に入賞することができるゲームである。本実施形態の場合、その入賞役が役物であり、後述するように他の入賞役と比べて最も内部当選の確率が高くなっている。また、本実施形態の場合、RBゲームは、予め定めた回数(本実施形態では12回)の遊技を行うか、あるいは、役物が予め定めた回数(本実施形態では8回)入賞するかのいずれかの条件が成立することを終了条件として終了する。SRBゲームも同じ内容である。
【0055】
・BBゲーム
BBゲームの内容は、複数種類考えられるが、例えば、所定の入賞役の内部当選確率が高確率であるゲームである。また、本実施形態の場合、BBゲーム中にSRBに入賞することができ、これに入賞するとSRBゲームが開始される。本実施形態では、BBゲームを、SRBゲーム中の場合とそうでない場合とを区別するため、後者をBB一般遊技と称する。
【0056】
また、本実施形態の場合、BB一般遊技を予め定めた回数(本実施形態では30回)行うか、あるいは、SRBゲームを予め定めたセット数(本実施形態では3回)行うかのいずれかの条件が成立することを終了条件としてBBゲームが終了する。SRBゲームが終了するとBB一般遊技に戻るか、或いは、BBゲームが終了することとなる。
【0057】
なお、本実施形態の場合、BBゲームの終了条件として、BB一般遊技の回数か又はSRBゲームのセット数を基準としているが、他の終了条件を採用してもよい。
【0058】
<ストック機能>
また、本実施形態では、SRBの内部当選回数をカウントする。カウントは、SRB内部当選回数カウンタを用いて行い、SRBに内部当選する度にSRB内部当選回数カウンタを1つ加算し、SRB入賞する度に1つ減算する。つまり、或る遊技において、SRBに内部当選したにも関わらずSRB入賞しなかった場合、SRB内部当選回数カウンタが1つ加算されて内部当選がいわばストックされることとなる。本実施形態の場合、このストックをSRBについて行うが、例えば、BBやRBの場合にも行うことも可能である。
【0059】
<各入賞役の内部当選確率等>
図5は、スロットマシン100の、各入賞役に対応する絵柄の組合せ、内部当選確率、及び、入賞時のメダル払出枚数が示されたテーブルであり、ROM312に格納されている。テーブルは3種類あり、遊技の種類毎に分類されている。各テーブルの当選確率を示す部分は抽選データテーブル(抽選データテーブルA、B、C)と呼ぶこともある。
【0060】
図5(a)に示すテーブルは、通常遊技時のデータを格納したテーブルである。設定1乃至6は、内部当選確率の各設定値を示しており、いずれかの設定が選択されることとなる。この設定は、例えば、遊技場の管理者が行う。なお、同図に示すように、本実施形態の通常遊技においては、入賞役の内部当選の当否の抽選上、入賞役「ベル」と入賞役「再遊技」の当否は、共通に判定される。本書においては、入賞役「ベル」と入賞役「再遊技」とを共通に判定した結果、内部当選したことを、便宜上、「ベル再遊技」に内部当選したと表現する場合がある。
【0061】
図5(b)に示すテーブルは、BB一般遊技時のデータを格納したテーブルである。なお、同図に示すように、本実施形態のBB一般遊技においては、入賞役の内部当選の当否の抽選上、入賞役「SRB」と入賞役「ベル」の当否は、共通に判定される。本書においては、入賞役「SRB」と入賞役「ベル」とを共通に判定した結果、内部当選したことを、便宜上、「SRBベル」に内部当選したと表現する場合がある。
【0062】
図5(c)に示すテーブルは、RBゲーム及びSRBゲーム時のデータを格納したテーブルである。役物に略毎ゲーム内部当選することが分かる。
【0063】
なお、上記各抽選データテーブルは、説明の便宜上、内部当選の確率値を示すこととした。しかし、各抽選データテーブルは、入賞役の内部抽選時に取得される乱数値の範囲をいくつかの領域に分割し、各領域に各入賞役の内部当選及びはずれを設定したものである。乱数値全体の範囲に対する各領域の範囲の大きさが、各入賞役の内部当選の確率になり、図5において示した確率値に対応するように構成される。
【0064】
<遊技モード>
本実施形態では、幾つかの遊技モードが存在し、その種類は次の通りである。
【0065】
通常遊技では、通常モード(CG0モードと称す)とチャンスゲームモード(CG1モードと称す)が存在する。CG1モードでは、再遊技と小役(本実施形態ではベル)の同時入賞を可能にするリール停止制御テーブルが選択され、このCG1モードは、所定遊技回数を消化するまで設定される。
【0066】
一方、BB中一般遊技では、ストックモード(SG1モードと称す)と放出モード(SG0)が存在する。SG1モードでは、SRBに入賞しないリール停止制御テーブルが選択され、SG0モードでは、SRBに入賞可能なリール停止制御テーブルが選択される。つまり、SG1モードの場合、SRBに内部当選したとしても、これらに入賞することはなく、専らストックされ、SG0モードにおいて、ストックしておいた又はその時当選したSRBの放出が可能となる。
【0067】
次に、これらの遊技モードについて詳細に説明する。
【0068】
図6(a)は、通常遊技時の遊技モードの移行例を示す図である。
【0069】
CG0モードからCG1モードへの移行は、CG0モードで実行されるCG回数抽選により1以上のCG回数に当選した場合に遂行される。本実施形態の場合、CG回数抽選は、所定の種類のリール停止制御テーブルが選択された場合に行われる。CG1モードにおいて、抽選により定められた遊技回数(CG回数)が消化されるとCG0モードに戻る。同図の左側には、CG回数抽選で「30」が当選し、30回のチャンスゲーム(CG)が消化される様子が示されている。
【0070】
なお、CG1モードにおいて、BB(又はRB)に入賞した場合、CG1モードが中断され(制御処理上は、CG1モードを示すフラグをセットしたまま、CG0用のリール停止制御テーブルが選択され)、BB絵柄(又はRB絵柄)を揃えることができるようになる。BBゲーム(又はRBゲーム)の終了後は、残りのCG回数を消化することができる。
【0071】
このように、本実施形態では、通常遊技中においてCG1モードが設定されると(チャンスゲームが開始されると)、メダルの払い出しを受けつつ、再遊技により、次の遊技でメダル投入を行う必要がない特別な遊技を連続的に行うことが可能となる。
【0072】
なお、本実施形態では、チャンスゲームの開始条件を、所定の種類のリール停止制御テーブルが選択された場合としているが、必ずしもこのように構成する必要はない。例えば、チャンスゲームを開始させるための専用の抽選を毎遊技実行し、このチャンスゲーム開始抽選で当選した場合に、チャンスゲームを開始させるようにしてもよい。また、ボーナス内部当選後の数ゲーム間(例えば、ボーナス内部当選中の10ゲームの間)、チャンスゲームが行われるようにし、チャンスゲームを、ボーナス内部当選の報知として機能させてもよい。
【0073】
図6(b)は、BBゲームにおける遊技モードの移行例を示す図である。
【0074】
BBゲームが開始されると、まず、SG1モードが設定され、BB一般遊技の遊技回数が28回から30回の間はSG0モードが設定される。BBゲームは、上述した通り、BB一般遊技を予め定めた回数(30回)行うか、あるいは、SRBゲームを予め定めたセット数(3回)行うかのいずれかの条件が成立することを終了条件としており、このBBゲームの終了条件をできるだけ満たさないようにBB一般遊技を引き延ばせば、その分だけ遊技者の利益は増加する。つまり、BB一般遊技の遊技回数が29回までの間にSRBに2回入賞し、BB一般遊技の最後の1回でSRBに入賞することが遊技者において最も望ましいパターンである。
【0075】
よって、本実施形態のように、BBゲームの終了条件に基づいてSG0モードとSG1モードとを切り換えれば、例えば、BB一般遊技の遊技回数の1回目から27回目までSG1モードを設定してSRBに入賞しないようにリール停止制御を行い、最後の3回でSG0モードを設定してSRB入賞をし得るリール停止制御を行えば、遊技者がいわゆるリプレイ外し等を意識的に行わなくともBBゲームを完走することができるようになり、初心者でも大量のメダルを獲得する機会が与えられることになる。
【0076】
また、SG1モードの間は、各遊技においてSRBをストックしつつ小役に入賞することができるようになり、SG0モードにおいて例えばSRBに当選しなくとても、ストックしてSRBを用いてSRB入賞できるようになる。
【0077】
<リールの停止制御>
<引き込み制御>
次に、本実施形態におけるリール110乃至112の停止制御方法について説明する。本実施形態では、いわゆるリールの引き込み制御を遂行可能であり、必要に応じて、遊技者がリールの停止操作をしたタイミングから適当なコマ数分、リールを回転させて停止することにより、入賞役に入賞させたり、或いは、入賞させなかったりすることができる。
【0078】
例えば、図4を参照して説明すると、有効な入賞ラインが中段の入賞ラインであったとして、遊技者が左リール110に対する停止操作をしたタイミングが、番号3(青7)であったとき、特に意図するところが無ければ、そのまま青7が入賞ライン上に表示されるように左リール110を停止させてもよいが、リプレイ絵柄を揃えさせるような場合、例えば、1コマ引き込んで番号2のリプレイが入賞ライン上に表示されるように左リール110を停止させることとなる。引き込むコマ数は、任意に設定できるが、遊技者に不自然さを与えないことを考慮して、本実施形態では、引き込むコマ数を最大4コマとして説明する。
【0079】
このような引き込み制御は、大別すると、入賞役に対応した絵柄の組合せが表示されるように制御する場合と、これとは逆に入賞役に対応した絵柄の組合せが表示されないように制御する場合があるが、本書において、「入賞役に対応した絵柄の組合せが表示されるように引き込み制御を行う」とは、設定されたコマ数(4コマ)の範囲内で入賞役に対応した絵柄の組合せが表示されるように制御することを意味し、常に入賞役に対応した絵柄の組合せが表示されるように制御することを意味するものではない。
【0080】
また、「入賞役に対応した絵柄の組合せが表示されないように引き込み制御を行う」とは、その入賞役に対応した絵柄の組合せが表示されないように制御することを意味し、他の入賞役が表示されるようにするか、表示されないようにするかは問わないこととする。
【0081】
<リール停止制御テーブル>
本実施形態の場合、リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御テーブルに従って選択的に行われ、これにより複数種類のリールの停止制御を実現する。もちろん、これ以外の制御方式を採用しても構わない。
【0082】
図7を用いて、リール停止制御テーブルの基本構成について説明する。図7(a)に示すように、リール停止制御テーブルは、入賞役毎に分類され、さらに、停止パターンにバリエーションを持たせるために幾つかに分類されている。
【0083】
例えば、入賞役としてスイカに内部当選した場合、スイカのリール停止制御テーブル群(「中段」、「上段」、「下段」、「右上がり」、「右下がり」)のうちの一つが選択され、その後、リールの停止操作に対応する絵柄の位置等に応じて、そのリール停止制御テーブルあるいは別のリール停止制御テーブルが再度選択されてリール停止制御が遂行される。なお、「中段」?「右下がり」とは、各入賞ラインを指し示すもので、例えば「中段」とは中段の入賞ラインに絵柄を揃えるためのテーブルを意味している。
【0084】
そして、例えば、スイカに内部当選し、「中段」用のリール停止制御テーブルが選択されると、リール停止制御として、中段の入賞ライン114aにスイカ絵柄を揃えようとする制御が働くこととなる。なお、左リール110及び中リール111を停止させた際、スイカ絵柄が中段に揃ったとしても、右リール112の停止操作を行った時点でスイカ絵柄が中段から引き込みコマ数分以上離れた位置(例えば、中段を基点にして4コマ以内にスイカ絵柄が存在しない場合)は、スイカ絵柄を中段に揃えることはできず、スイカの取りこぼしとなる。
【0085】
なお、特に、本実施形態では、「再遊技ベル」に内部当選した場合に選択されるリール停止制御テーブルとして、4種類のリール停止制御テーブル(SP1、SP2、SP3、SP4)が用意されている。また、図示しないが、「SRBベル」に内部当選した場合に選択されるリール停止制御テーブルとして、2種類のリール停止制御テーブルが用意されている。
【0086】
SP1は、ベルに対応した絵柄の組合せが表示されるように制御するテーブルであり、SP2は、再遊技に対応した絵柄組合わせが表示されるように制御するテーブルである。SP3は、ベルに対応した絵柄組合わせと再遊技に対応した絵柄組合わせとが同時に表示されるように制御するテーブルであり、SP4は、ベルに対応した絵柄の組合せも、再遊技に対応した絵柄組合わせも表示されないように制御する(具体的には入賞役に係る絵柄組合わせが何も表示されないように制御する)テーブルである。
【0087】
SP1?SP4の引き込みコマ数の設定内容は、図4に示した通りである。図4(b)はSP1の具体例であり、図4(c)はSP2の具体例であり、図4(d)はSP3の具体例であり、図4(e)はSP4の具体例である。
【0088】
なお、これら図4(b)?図4(e)に示したテーブルでは、リールの停止順序に関係無く、所定の絵柄を予め決められた入賞ライン上に揃えるためのテーブルである。例えば、図4(d)のテーブルに関して言えば、左リール、中リール、右リールの順序でリールを停止させても、右リール、中リール、左リールの順序でリールを停止させても、上段にベル、ベル、ベルが停止し、かつ、中段にリプレイ、リプレイ、リプレイが停止する。
【0089】
もちろん、最初に停止操作したリールに応じて、また、どの絵柄で停止操作が行われたかで、絵柄組合わせを揃えるラインが変化するようなリール停止制御を遂行するようにしてもよい。
【0090】
<リール停止制御テーブルの選択>
続いて、図8を参照して、リール停止制御テーブルの選択条件について説明する。図8(a)には、通常遊技に関して、リール停止制御テーブルを選択する条件を定めるリール停止制御用選択テーブルが示されている。また、図8(b)には、BB一般遊技に関して、リール停止制御テーブルを選択する条件を定めるリール停止制御用選択テーブルが示されている。但し、これは一例であり、種々の設定の仕方ができることはいうまでもない。
【0091】
まず、図8(a)のリール停止制御用選択テーブルについて説明する。図8(a)のリール停止制御用選択テーブルは、概説すると、遊技モード(CG0、CG1)と、所定の入賞役の内部当選中か否かと、により大別される。図8(a)の「遊技モード」欄及び「内部当選中」欄において、○はこれらの該当、空欄は非該当を示している。「内部当選中」欄では、BB及びRBに内部当選中か否かで区分けしている。「内部当選中」とは、入賞役に内部当選した状態が維持されていることをいう。本実施形態では、BB又はRBに内部当選したにも関わらず、そのゲームでこれらに入賞しなかった場合、次ゲーム以降、これらに入賞するまでBB又はRBに内部当選したものとして取り扱う。リール停止制御テーブルは、また、そのゲームにおいて内部当選した入賞役の種類に基づいて選択される。図8(a)において、「内部当選状態にある入賞役」は、その遊技における内部抽選の結果、内部当選した入賞役を示しており、前述した各入賞役の種類が記載されている(一部省略)。
【0092】
また、図8(a)において、「リール停止制御テーブル」の「名称」は、テーブルの名称であり、リール停止制御の種類を表している。「番号」は、各リール停止制御テーブルに付けられた管理用Noである。なお、「番号」が異なっていても、「名称」が同じならば、同一のリール停止制御テーブルを表している。
【0093】
また、図8(a)において、「選択率」は、一つの入賞役に関してリール停止制御テーブルが複数種類存在する場合の選択率を示した抽選データであり、図中の数字を100で割った数字が選択率となる。例えば、「CG0」かつ「内部当選中無し」において、再遊技ベルに内部当選した場合、SP1の選択率は20/100であり、SP2の選択確率は20/100であり、SP3の選択率は10/100であり、SP4の選択率は50/100である。図8(a)において、「備考欄」に記載された「CG抽選」とは、対応するリール停止制御テーブルが選択された際に、CC1モードの遊技回数抽選が行われることを意味している。
【0094】
以上の項目を有する図8(a)のリール停止制御用選択テーブルにおいて、CG0モードの状態でBB又はRBの内部当選中でない場合、BBに内部当選すると、リール停止制御テーブルとして、「BB2」(番号1)が選択される。また、CG0モードの状態でBB又はRBの内部当選中でない場合、RBに内部当選すると、リール停止制御テーブルとして、「RB2」(番号2)が選択される。 図8(c)に示すように、「BB2」はBB絵柄の組合わせが入賞ライン上に揃わないように(具体的には、入賞役に係る絵柄組合わせが何も揃わないように)各リールを停止させるリール停止制御テーブルであり、「RB2」は、RB絵柄の組合わせが入賞ライン上に揃わないように(同じく、入賞役に係る絵柄組合わせが何も揃わないように)各リールを停止させるリール停止制御テーブルである。
【0095】
また、CG0モードの状態でBB又はRBの内部当選中でない場合、再遊技ベルに内部当選すると、リール停止制御テーブルとして、「SP1」(番号3)、「SP2」(番号4)、「SP3」(番号5)、「SP4」(番号6)のうちの何れかが選択され、その制御内容は、それぞれ、図8(c)に示す通りである。
【0096】
また、CG0モードの状態でBB又はRBの内部当選中でない場合、スイカに当選すると、リール停止制御テーブルとして、「スイカ」(番号7)が選択される。「スイカ」は、スイカ絵柄の組合わせを入賞ライン上に揃えるためのリール停止制御テーブルである。
【0097】
また、CG0モードの状態でBB又はRBの内部当選中でない場合、はずれを引くと、リール停止制御テーブルとして、「ハズレ1」(番号8)又は「ハズレ2」(番号9)が選択される。「ハズレ1」(番号8)が選択された場合、CG1の遊技回数抽選が行われ、ここで1回以上の遊技回数に当選すれば、CG1モードに移行する。「ハズレ2」(番号9)が選択された場合は、遊技回数抽選は実行されない。
【0098】
以上、CG0モードの状態でBB又はRBに内部当選中でない場合のリール停止制御テーブルの選択処理について説明したが、そのほかの各状態については、図8(a)に示す通りであるので説明は省略する。
【0099】
なお、特に、本実施形態では、「CG1」モードの状態で「再遊技ベル」に内部当選した場合は、必ず、SP3が選択される。SP3が選択されると、ベル絵柄の組合わせと再遊技絵柄の組合わせとが同時に表示され、これらに同時に入賞し、メダルの投入を行うことなく次の遊技を行うことができるようになると共にメダルの払い出しを受けることができる。
【0100】
なお、「再遊技ベル」に関し、CG0モードではSP3が選択されず、CG1モードのみSP3が選択されるようにしてもよい。また、再遊技と2以上の小役(ベル、スイカ、チェリー)の内部当選を共通に判定し、CG1モードでは、再遊技と1又は2以上の小役を同時に入賞させるようにリール停止制御を行い、CG0モードでは、再遊技と1又は2以上の小役をそれぞれ単独で入賞させるようにリール停止制御を行うようにしてもよい。
【0101】
次に、図8(b)に示すBB一般遊技のリール停止制御用選択テーブルについて説明する。このBB一般遊技のリール停止制御用選択テーブルは、図8(a)に示す通常遊技のリール停止制御用選択テーブルと略同様であるが、「遊技モード」においては、SG0とSG1で区分けされ、また、「内部当選中」においてはSRBの内部当選中か否かで区分けされている。「選択率」等については存在しない。
【0102】
同図において、SG0モードの状態でSRBに内部当選中ではない場合、SRBベルに内部当選すると、「SRBベル2」が選択される。「SRBベル2」は、図8(c)に示すように、SRB絵柄の組合わせが入賞ライン上に揃うように(ベル絵柄については入賞ライン上に揃わないように)各リールを停止させるリール停止制御テーブルである。SG0モードの状態でSRBに内部当選中ではない場合に、スイカに当選すると、リール停止制御テーブルとして「スイカ」が選択される。「スイカ」は、スイカ絵柄の組合わせが入賞ライン上に揃うように各リールを停止させるリール停止制御テーブルである。
【0103】
また、SG0モードの状態でSRBに内部当選中の場合、いかなる場合も(小役、SRBに内部当選した場合や、はずれの場合も)、リール停止制御テーブルとして「SRBベル2」が選択され、強制的にSRB入賞となる。また、SG1モードの状態で、SRBに内部当選中でない場合、SRBベルに内部当選すると、「SRBベル1」が選択される。「SRBベル1」は、図8(c)に示すように、ベル絵柄の組合わせが入賞ライン上に揃うように(SRB絵柄の組合わせについては入賞ライン上に揃わないように)各リールを停止させるリール停止制御テーブルである。また、SG1モードの状態で、SRBに内部当選中の場合、SRBベルに内部当選すると、「SRBベル1」が選択される。
【0104】
以上、本実施形態のリール停止制御について説明したが、BBゲームにおいて、各リール110乃至112の停止操作順、すなわち、ストップボタン136乃至138の操作順に関わらず、上述したリール停止制御方法を実行し、BBゲームの完走を実現することができる。
【0105】
同様に、チャンスゲーム中においても、各リール110乃至112の停止操作順に関わらず、上述したリール停止制御方法を実行し、小役(例:ベル)と再遊技の同時入賞を可能にした。
【0106】
しかしながら、ストップボタン136乃至138が特定の押し順の場合にのみ、このようなリール停止制御を実行するようにしてもよい。例えば、ストップボタン136乃至138が、特定の押し順(例:いわゆる順押し(左→中→右))された場合にのみ、上述したリール停止制御を実行し、これ以外の押し順の場合(例えば、逆押し(右→中→左)された場合)には、目的の絵柄組合せが揃わないようなリール停止制御方法を実行するようにしてもよい。もちろん、逆押し(右→中→左)された場合にのみ、上述したリール停止制御を実行し、これ以外の押し順の場合は、目的の絵柄組合せが揃わないようなリール停止制御を実行するようにしてもよい。
【0107】
なお、このようなストップボタン136乃至138の押し順について制限を加えた場合であっても(順押しのみ、目的の絵柄を揃えることが可能であっても)、遊技者は、順押ししさえすれば、BBゲームの完走や、小役・再遊技の同時入賞が可能になるので特に問題が生じない。
【0108】
<CG1モードの遊技回数抽選>
図9を用いて、遊技回数抽選データテーブルについて説明する。
【0109】
本実施形態では、前述したように、内部抽選ではずれを引いたときに所定のリール停止制御テーブルが選択されると、CG1モードの遊技回数抽選が行われが、CG回数抽選データテーブルの設定内容は、同図に示す通りである。例えば、CG回数10回の抽選データは、「500」であり、その当選確率は「500/1000」となる。なお、設定(設定1?設定6)に応じて遊技回数や当選確率が異なる遊技回数抽選データテーブルを採用してもよい。
【0110】
<制御データ>
次に、図10を参照して、遊技の制御に使用する各制御データについて説明する。これら以外の制御データももちろん存在するが、ここでは、本発明の内容を説明する上で必要なものについてのみ説明する。
【0111】
入賞役内部抽選結果コードは、入賞役の内部抽選の結果を示すコードであり、「00:はずれ」?「13:役物」が存在する。入賞結果コードは、そのゲームにおける入賞の有無及び種類を示すコードであり、「0:はずれ(通常遊技)」?「13:役物」が存在する。なお、例えばベルと再遊技が同時に入賞した場合は、「1:ベル(通常遊技)」と「2:再遊技(通常遊技)」の両方のコードがセットされることとなる。
【0112】
遊技状態コードAは、ボーナス3種類(BB、RB、SRB)に内部当選中か否かを示すコードであり、「0:内部当選中ではない」、「1:RB内部当選中」、「2:BB内部当選中」、「3:SRB内部当選中」がある。この遊技状態コードAに、内部当選中であることが設定されるということは、次遊技以降にその入賞役に入賞可能であることが設定されたこととなる。すなわち、BB、RB及びSRBに内部当選した後、その遊技で入賞できなかった場合も、次遊技以降において内部当選が維持され、入賞可能となる。これは、フラグの持ち越しと呼ばれるものである。なお、本実施形態では、次の遊技で入賞可能とするが、次遊技以降であれば、例えば、数遊技先の遊技から入賞可能なように設定してもよい。
【0113】
遊技状態コードB1は、現在、RB又はSRBゲーム中なのか否か、遊技状態コードB2は、BBゲーム中なのか否かを示すコードである。例えば、通常遊技中ならば、遊技状態コードB1:0、遊技状態コードB2:0となり、SRB入賞してSRBゲームが開始されると、遊技状態コードB1:1、遊技状態コードB2:1となる。
【0114】
遊技状態コードC1は、遊技のモードがCG0又はCG1のいずれかであるかを表すコードである。遊技状態コードC2は、遊技のモードがSG0又はSG1のいずれであるかを表すコードである。
【0115】
ボーナス終了コードは、終了するボーナスゲームの種類を表すコードであり、なし、BBゲーム、RBゲーム、SRBゲーム、に区分けされており、ボーナスゲームが終了する時点でセットされる。
【0116】
BB一般遊技回数カウンタ、役物遊技回数カウンタ、役物入賞回数カウンタは、それぞれ、遊技の種類を切り換えるために使用するカウンタである。SRBセット数カウンタには、SRBゲームのセット数が格納される。
【0117】
SRB当選回数カウンタは、SRBの内部当選回数をカウントするためのカウンタである。SRB内部当選回数カウンタは、SRBの入賞役に内部当選する毎に1つ加算され、SRB入賞してSRBゲームが開始される毎に1つ減算される。このカウンタの値が、SRBの内部当選のストック数となる。
【0118】
CG回数カウンタには、CG1モードの遊技回数抽選の抽選結果が格納され、チャンスゲームを消化する毎に減算される。SG回数カウンタには、SG1モードの遊技回数(初期値27回)が格納され、BB一般遊技を消化する毎に減算される。
【0119】
<遊技の基本的制御>
図11は、本実施形態のスロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。遊技の基本的制御は、MainCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の処理を繰り返し実行する。
【0120】
S101では、再遊技フラグがONにセットされているか否かを判断する。S102では、ベットボタン130乃至132が押されたことにより、電子的にメダルの投入がされた否かを判断し、ベットボタンが押された場合にはS105に進み、そうでなければ、S103に進む。S103では、メダル投入口134からメダルが投入されたか否かを判断し、メダルが投入された場合はS105に進み、そうでなければ、S104に進む。本書においてメダルの投入(遊技媒体の投入)とは、ベットボタンによる投入とメダル投入口からの投入とのいずれも含む意味である。
【0121】
S105では、ベットボタンが押下されてメダルが投入された場合の処理と、メダル投入口134から投入された場合の処理とを適宜遂行する。ベットボタン130乃至132が押下された場合、押下されたベットボタンに対応するメダル枚数分だけメダルを電子的に投入する。具体的には、押下されたベットボタン130乃至132に対応するメダル枚数分だけ貯留メダル数を減算しつつ、このメダル枚数に対応する入賞ライン114の入賞ライン表示ランプ120を点灯する。一方、メダルが投入された場合は、投入されたメダル枚数分の入賞ライン114の入賞ライン表示ランプ120を点灯し、それ以上のメダルが投入された場合は貯留メダル数に加算する。
【0122】
S106では、前回の遊技で投入されたメダルの枚数を検出し、検出したメダル枚数に対応する入賞ラインの入賞ライン表示ランプを点灯する。例えば、前回の遊技でメダルが3枚投入され、再遊技に入賞した場合には、S106にて、3枚分の入賞ライン(5本の入賞ライン)の表示ランプを点灯させる。
【0123】
S104では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、S107に進み、そうでなければ、S101に戻る。S107では、投入されたメダル枚数を確定して、有効な入賞ライン114を確定する。S108では、乱数発生器311で発生させた乱数を取得する。
【0124】
S109では、ROM312に格納されている抽選データテーブルの何れかを選択して取得する。抽選データテーブルについては、図5を参照して上述したとおりである。S110では、S108で取得した乱数値と、S109で取得した抽選データテーブルとを用いて、入賞役の内部当選の当否を定める内部抽選を行う。抽選結果は、入賞役内部抽選結果コードとして格納する。S108で取得した乱数は、入賞役の内部抽選のほかにも、リール停止制御テーブルを選択するときの抽選や、遊技回数等を定めるときの抽選等にも使用する。S111では、内部当選設定処理を遂行する。詳細は後で述べる。
【0125】
S112では、図8で示したリール停止制御用選択テーブルを参照し、使用するリール停止制御テーブルを選択する。S113では、全リール110乃至112の回転を開始させる。S114では、ストップボタン136乃至138の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを、S112で選択したリール停止制御テーブルに基づいて停止させる。
【0126】
S115では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン114上に、「ベル-ベル-ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。また、「青7-青7-青7」が揃っていたならばBB入賞と判定する。入賞結果は、入賞結果コードとして格納される。なお、内部当選していない入賞役に係る絵柄組合わせが、入賞ライン114上に表示されないようにリール110乃至112が停止されることはいうまでもない。
【0127】
S116では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。S117では、遊技状態制御処理を実行する。この遊技状態制御処理では、遊技の種類を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には、次回からBBゲームを開始させるための準備を行い、BBゲームの最終遊技では、次回から通常遊技が開始されるように準備する。S118では、ストック放出処理を行う。詳細は後述する。
【0128】
S119では、遊技モード制御処理を行う。ここでは、CG0、CG1、SG0、SG1の各モードの切り替えを行う。以上により1ゲームが終了し、以降これらを繰り返すことにより遊技が進行することとなる。
【0129】
<内部当選設定処理>
次に、図12を用いて内部当選設定処理(図11のS111)について説明する。この処理により、上述したフラグの持ち越しが行われることとなるが、本実施形態では、「SRBベル」に内部当選した場合、まず、「SRB」が”内部当選中”と設定され、次遊技以降にSRBに入賞可能となる。この設定は、例えば、「ベル」に入賞した場合であっても、維持される。本実施形態の場合、SRBの”内部当選中”が解除されるのは、SRBに入賞した場合のみであり(後述する図13のS302及びS307の処理)、他の入賞役に入賞したことは解除の条件としていないからである。この点が本実施形態の特徴の一つであり、SRBとベルとに同時に内部当選してベルに入賞した場合、SRBのフラグ持ち越しを解除せずに、フラグ持ち越しを行うのである。この結果、次遊技以降においてSRBに入賞するチャンスが遊技者に与えられ、期待感が持続すると共に、本実施形態の場合は、とりわけBBゲームの完走がより実現し易くなるという効果も発揮する。
【0130】
なお、本実施形態では、ベルとSRBとの組合せについて説明するが、他の入賞役同士の組合せも可能であり、また、通常遊技時にこのような処理を行ってもよい。例えば、小役とBB又はRBの内部当選を共通に判定し、BB又はRBについては、小役に入賞してもフラグ持ち越しを行うようにしてもよいし、また、複数の小役の内部当選を共通に判定し、一方の小役のフラグ持ち越しを行うようにしてもよい。
【0131】
図12において、S201では、図11のS110の内部抽選結果を、入賞役内部抽選結果コードとして格納する。S202では、「SRBベル」に内部当選しているか否かを判断し、「SRBベル」に内部当選していると判断した場合には、S203に進み、そうでなければ、S205に進む。
【0132】
S203では、遊技状態コードAとして、「3:SRB内部当選中」をセットする。これにより、その遊技において「SRB」に入賞しない場合であっても、次遊技以降で「SRB」に入賞可能なように設定されたこととなる。なお、すでに、遊技状態コードAとして1乃至3がセットされている場合は、遊技状態コードAの変更(上書き)は行わない。S204では、SRB内部当選カウンタの値を1加算する。このように、SRBの内部当選回数をカウント(ストック)しておけば、BB中一般遊技の残り3回でSRBベルに万一当選しないような場合であっても、ストックしておいたSRBフラグを用いてSRB入賞できるようになるため、BBゲームの完走率がさらに向上する。
【0133】
S205では、BBに内部当選しているか否かを判断し、BBに内部当選している場合には、S206に進み、そうでなければ、S207に進む。S206では、遊技状態コードAとして、「2:BB内部当選中」をセットする。S207では、RBに内部当選しているか否かを判断し、RBに内部当選している場合には、S208に進み、そうでなければ、同図の処理を終了する。S208では、遊技状態コードAとして、「1:RB内部当選中」をセットする。
【0134】
<遊技状態制御処理>
次に、図13(a)を用いて遊技状態制御処理(図11のS117)について説明する。
【0135】
S301では、入賞結果コードを参照し、RBに入賞したか否かを判断する。以下の各判断(S302、S303、S306)においても、入賞結果コードを参照して行うものとする。S301にてRBに入賞したと判断した場合は、S307にて、RB・SRB入賞時の処理を行い、そうでなければ、S302に進む。S302では、SRBに入賞したか否かを判断し、SRBに入賞したと判断した場合は、S307にて、RB・SRB入賞時の処理を行い、そうでなければ、S303に進む。
【0136】
S303では、BBに入賞した否かを判断する。BBに入賞したと判断した場合は、S308にて、BB入賞時の処理を行い、そうでなければ、S304に進む。S304では、遊技状態コードB1、B2を参照し、その遊技がRB・SRBゲーム中の遊技なのか否かを判断する。RB・SRBゲーム中の遊技であると判断した場合、S309のRB・SRBゲーム中の処理を実行し、そうでなければ、S305に進む。
【0137】
S305では、遊技状態コードB1、B2を参照し、その遊技がBBゲーム中の遊技なのか否かを判断し、BBゲーム中の遊技であると判断したならば、S310のBBゲーム中の処理を実行し、そうでなければ、S306に進む。
【0138】
S306では、再遊技に入賞したか否かを判断し、再遊技に入賞した場合には、S311に進み、そうでなければ、同図の処理を終了する。
【0139】
一方、S307では、まず、役物入賞回数カウンタに「8」をセットし、役物遊技回数カウンタに「12」をセットする。次いで、遊技状態コードB1を「0:RB・SRBゲーム外」から「1:RB・SRBゲーム中」に変更する。遊技状態コードAを「1:RB内部当選中」又は「3:SRB内部当選中」、から「0:内部当選中ではない」に変更する。なお、入賞したのがSRBの場合、SRB内部当選回数カウンタを更新(カウンタの値を1減算)する。
【0140】
S308では、SRBセット数カウンタに「3」をセットし、BB一般遊技回数カウンタに「30」をセットする。また、遊技状態コードB2を「0:BBゲーム外」から「1:BBゲーム中」に変更する。また、遊技状態コードAを「1:BB内部当選中」から「00:内部当選中ではない」に変更する。
【0141】
S309では、RB・SRBゲーム遊技回数カウンタの値を1減算するとともに、入賞結果コードを参照して、役物入賞したと判断した場合には、役物入賞回数カウンタを1減算する。RB・SRBゲーム遊技回数カウンタの値が「0」の場合(つまり、12回消化された場合)や役物入賞回数カウンタの値が「0」の場合(つまり、役物入賞が8回消化された場合)は、遊技状態コードB1を「1:RB・SRBゲーム中」から「0:RB・SRBゲーム外」に変更する。この変更時、現在の遊技がBBゲームなのか否か(遊技状態コードB2が「1:BBゲーム中」か否か)を判断し、もし、BBゲーム中であるならば、現在の遊技はSRBゲームであるので、ボーナス終了コードとしてSRB終了をセットする。一方、現在の遊技がBBゲーム中の遊技でないのであれば、通常のRBであるので、ボーナス終了コードとしてRB終了をセットする。
【0142】
なお、SRB終了時には、SRBセット数カウンタの値を1減算し、SRBセット数カウンタの値が「0」ならば(SRBゲームを3セット消化したならば)、遊技状態コードB2を「1:BBゲーム中」から「0:BBゲーム外」に変更し、ボーナス終了コードとして、BBゲーム終了をセットする。一方、SRBセット数カウンタの値を1減算し、SRBセット数カウンタの値が「0」でない場合、BB一般遊技回数カウンタの値を1減算し、BB一般遊回数カウンタの値が「0」ならば(BB一般遊技を30回消化したならば)、遊技状態コードB2を「1:BBゲーム中」から「0:BBゲーム外」に変更し、ボーナス終了コードとして、BBゲーム終了をセットする。
【0143】
S310では、BB一般遊技回数カウンタを1減算する。BB一般遊技回数カウンタの値が「0」か否かを判断し、BB一般遊技回数カウンタの値が「0」ならば(BB一般遊技がすべて消化されたならば)、遊技状態B2コードを「1:BBゲーム中」から「00:BBゲーム外」に変更し、ボーナス終了コードとして「1:BBゲーム終了」をセットする。S311では、再遊技フラグをONにセットする。
【0144】
<ストック放出処理>
つぎに、図13(b)を用いて、ストック放出処理(図11のS118)を用いて説明する。
【0145】
S321では、ボーナス終了コードを参照して、SRBゲームが終了したか否かを判定し、SRBゲーム終了時の場合は、S322へ進む。S322では、SRB内部当選がストックされているか否か(SRB内部当選回数カウンタを参照して1以上の値がセットされているか否か)を判断し、ストックがあればS323でSRBの内部当選中をセットする。すなわち、遊技状態コードAとして、コード3をセットする。
【0146】
<遊技モード制御処理>
つぎに、図14を用いて、遊技モード制御処理(図11のS119)について説明する。S401では、遊技状態コードB1、B2を参照し、現在の遊技が通常遊技か否かを判断し、現在の遊技が通常遊技であれば、S402に進み、そうでなければ、S404に進む。
【0147】
S402では、CG回数カウンタを参照し、CG回数カウンタの値が「0」よりも大きいか否かを判断し、「0」よりも大きい場合はS403に進み、そうでなければ、S406に進む。 S403では、CG回数カウンタの値を1減算する。
【0148】
一方、S404では、遊技状態制御コードB1、B2を参照し、現在の遊技がBB中の一般遊技か否か判断する。BB中の一般遊技であれば、S405に進み、そうでなければ、S406に進む。S405では、SG回数カウンタの値を1減算する。
【0149】
S406では、入賞結果コードを参照し、BB入賞したか否かを判断する。BB入賞したと判断した場合は、S407に進み、SG回数カウンタに「27」をセットする。S408では、遊技状態コードC2として、SG1をセットする。これにより、BB中一般遊技での27ゲームまでは、SRBのストックモードとなる。
【0150】
一方、S409では、図11のS112のリール停止制御テーブル選択処理で選択されたテーブルが所定のリール停止制御テーブル(具体的には、図8のリール停止制御用選択テーブルに示した番号「8」のリール停止制御テーブル)であるか否かを判断する。所定のリール停止制御テーブルが選択されている場合、S410に進み、そうでなければ、S413に進む。
【0151】
S410では、CG回数抽選処理を実行する。CG回数抽選処理では、図9に示したCG回数抽選データテーブルを参照し、CG回数を決定する。S411では、CG回数抽選処理で得られたCG回数をCG回数カウンタにセットする。S412では、遊技状態コードC1として、CG1をセットする。
【0152】
S413では、SG回数カウンタを参照し、SG回数カウンタの値が「0」か否かを判断する。SG回数カウンタの値が「0」の場合は、S414に進み、そうでなければ、S415に進む。S414では、遊技状態コードC2としてSG0をセットする。S415では、CG回数カウンタを参照し、CG回数カウンタの値が「0」か否かを判断し、CG回数カウンタの値が「0」の場合は、S416に進み、そうでなければ、同図の処理を終了する。S416では、遊技状態コードC1として、CG0をセットする。
【0153】
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、この第1実施形態によれば、通常遊技において、小役と再遊技を同時に入賞させることが可能になる。
【0154】
よって、遊技者としては、小役と再遊技に同時入賞した際、一回の遊技で、メダル投入無しで次の遊技を実行することができる利益とメダルの払い出しという利益の双方を享受することができるようになる。
【0155】
なお、小役と再遊技の内部当選の当否を共通に判定し、通常のモードでは、小役と再遊技の何れかを選択的に入賞させるようなリール停止制御を行い、前述したチャンスゲームモードでは、小役を入賞させるようなリール停止制御を行うようにしてもよい。この場合、一回の遊技で、前述した2つの利益を享受することができなくなるが、チャンスゲーム中において再遊技が出現しなくなるので、チャンスゲームで小役がテンポよく連続入賞している中に再遊技が入り込むといった煩わしさ等が減少する。
【0156】
また、本発明の第1実施形態によれば、誰でも、BBゲームを完走することが可能になる。つまり、BB一般遊技の1回目?27回目で小役に連続賞してメダルが段階的に増加し、BB一般遊技の28回目?30回目ではSRB入賞となって、結果的に大量のメダルを獲得できるようになる。
【0157】
さらに、BB一般遊技において、「SRBベル」内部当選した場合には、小役に入賞するほかSRBがストックされるため、万一、BB一般遊技の28回目?30回目でSRBベルに当選しなくても、ストックしておいたSRBを用いてSRB入賞できるようになる。
【0158】
<第2実施形態>
前述の第1実施形態では、BB一般遊技の28回目?30回目でSRB入賞させていたが、必ずしもこのようにする必要はない。本実施形態では、BBゲーム開始時においては、まず、SG0モードを設定し、各遊技において、SRBの残りセット数が1になったか否かを判断し、残りセット数が1になった場合には、SG1モードを設定する。また、各遊技において、BB一般遊技の最後の遊技(30回目)か否かを判断し、最後の遊技(30回目)であるならば、SG0モードを設定する。
【0159】
このように構成すれば、BBゲーム開始後、初回と2回目のSRBベル内部当選時は、SRBに入賞し、3回目以降のSRBベル内部当選時は順次SRBがストックされる。そして、BB中一般遊技の最後のゲームにおいて、たとえSRBベルに当選しなくとも、ストックしておいたSRBフラグを用いて3回目のSRBを入賞させることが可能になる。このように構成しても、前述の第1実施形態と同様、BBゲームの完走が可能になる。
【0160】
なお、残りセット数が1になった時点でただちにSG1モードを設定せず、残りセット数が1になったのち、はじめて「SRBベル」に内部当選したときにSG1を設定するようにしてもよい。また、ストック以外にも、SRBの内部当選を持ち越す(ストック数が最大1)ようにしてもよい。
【0161】
例えば、SRBの残りセット数が1になってからBB一般遊技の最後の遊技(30回目)までの間に、SRBベルに当選した場合には、最後の遊技(30回目)までSRBフラグを持ち越すようにしてもよい。
【0162】
<第3実施形態>
この第3実施形態では、再遊技に係る絵柄の組合わせと小役に係る絵柄の組合わせを入賞ライン上に揃える代わりに、専用の絵柄の組合わせを入賞ライン114上に揃えることとしている。すなわち、再遊技と小役との利益を得られる一つの入賞役を新たに設定したものといえる。本実施形態では、専用の絵柄組合わせ(ここでは「ダイヤ」絵柄の組合わせ)が入賞ライン上に揃うことを条件として、次の遊技においてメダルの投入なしで遊技の開始操作を受け付けることができるように制御しつつ、所定数のメダルの払い出しを行うこととした。
【0163】
図15(a)は、本実施形態の各リール110?112に施される絵柄の配列を平面的に展開して示した図である。本実施形態でも、引き込むコマ数を最大4コマとしており、これに合わせて、各リールに「ダイヤ」絵柄を、最大4コマの間隔をあけて配置した。図15(b)に示すリール停止制御テーブルは「ダイヤ」絵柄の組合わせを入賞ライン114上に揃えるためのリール停止制御テーブルである。このリール停止制御テーブルは、リール停止順序がどのような順序であっても、「ダイヤ」絵柄の組合わせを右下がりに(入賞ライン114e上に)揃うようにリールを停止させるテーブルである。
【0164】
図16には、本実施形態で使用する入賞役抽選データテーブルが示されている。同図の入賞役抽選データテーブルにおいて、通常遊技中における入賞役「ダイヤ」の払い出しは10枚であり、BB中一般遊技における入賞役「ダイヤ」の払い出しは15枚である。
【0165】
なお、本実施形態では、BB中一般遊技において、入賞役「ダイヤ」と入賞役「SRB」との内部当選の当否を共通に判定する。本書においては、入賞役「ダイヤ」と入賞役「SRB」とを共通に判定した結果、内部当選したことを、便宜上、「SRBダイヤ」に内部当選したと表現する場合がある。その他のテーブル内容については、第1実施形態の入賞役抽選データテーブルと同一であるため説明は省略する。
【0166】
図17には、本実施形態で使用するリール停止制御用選択テーブルが示されている。前述の第1実施形態との相違は、「ダイヤ」に関連する箇所のみであるので、この部分についてのみ説明することとする。まず、通常遊技について説明する。
【0167】
図17(a)に示すように、CG0モードの状態でBB又はRBに内部当選中でない場合、「ダイヤ」に内部当選すると、リール停止制御テーブルとして、「ダイヤ1」(番号3)又は「ダイヤ2」(番号4)が選択される。「ダイヤ1」は、図17(c)に示すように、ダイヤ絵柄の組合わせが入賞ライン上に揃うようにリールを停止させるリール停止制御テーブルである。「ダイヤ1」のリール停止制御テーブルの内容は、例えば、前述した図15(b)で示した内容に設定される。「ダイヤ2」は、ダイヤ絵柄の組合わせが入賞ライン上に揃わないように、例えば、入賞役に対応する絵柄組合せが何も揃わないように、各リールを停止させるリール停止制御テーブルである。
【0168】
また、CG1モードの状態でBB又はRBに内部当選中でない場合、「ダイヤ」に内部当選すると、リール停止制御テーブルとして、「ダイヤ1」(番号13)が選択される。また、CG0モードの状態でBBに内部当選中の場合に、「ダイヤ」に内部当選すると、リール停止制御テーブルとして、「ダイヤ1」(番号23)又は「ダイヤ2」(番号24)が選択される。また、CG0モードの状態でRBに内部当選中の場合に、「ダイヤ」に内部当選すると、リール停止制御テーブルとして、「ダイヤ1」(番号33)又は「ダイヤ2」(番号34)が選択される。つぎに、BB中の一般遊技について説明する。
【0169】
SG0モードの状態で「SRB」に内部当選中ではない場合、「SRBダイヤ」に内部当選すると、「SRBダイヤ2」が選択される。「SRBダイヤ2」は、図8(c)に示すように、SRB絵柄の組合わせが入賞ライン上に揃うように各リールを停止させるリール停止制御テーブルである。SG0モードの状態でSRBに内部当選中の場合、いかなるときも(スイカ等の小役に当選した場合やはずれの場合であっても)、リール停止制御テーブルとして「SRBダイヤ2」が選択される。
【0170】
また、SG1モードの状態で、「SRB」に内部当選中でない場合、「SRBダイヤ」に内部当選すると、「SRBダイヤ1」が選択される。「SRBダイヤ1」は、図17(c)に示すように、ダイヤ絵柄の組合わせが入賞ライン上に揃うように各リールを停止させるリール停止制御テーブルである。また、SG1モードの状態で、「SRB」に内部当選中の場合、「SRBダイヤ」に内部当選すると、「SRBダイヤ1」が選択される。
【0171】
なお、本実施形態の基本的な制御の流れ等については第1実施形態と同様であるので詳細な説明は省くが、本実施の形態では、「ダイヤ」絵柄の組合わせを採用しているため、前述の図13のS306では、「ダイヤ」絵柄の組合わせが入賞ライン114上に揃ったか否かを判断し、揃った場合には、S311にて例えば特定のフラグをセットする。そして、図11のS101にて、この特定のフラグがセットされているか否かを判断すればよい。
【0172】
以上、第3実施形態について説明したが、このように再遊技と小役とを兼ねた一つの新たな入賞役を採用しても、第1実施形態と同様の効果を奏することが可能である。
【0173】
なお、特に、本実施形態では、該新たな入賞役に対応する専用の絵柄組合わせをBB中の一般遊技でも表示させ、入賞可能にしている。このようにBBゲーム中においても入賞可能とすることにより、一回の遊技において、メダル投入無しで次の遊技を実行することができる利益とメダルの払い出しという受ける利益の双方を享受することができれば、従来のBBゲームの最大獲得枚数を大幅に越えることができる。もちろん、第1実施形態のように、専用の絵柄組合わせを表示するかわりに、BB中の一般遊技においても、小役絵柄の組合わせと再遊技絵柄の組合わせを同時に表示させ、入賞可能とするようにしても同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
【0174】
<第4実施形態>
上記第1実施形態では、BB一般遊技中にボーナス(SRB)と小役(ベル)の内部当選の当否を共通に判定したが、例えば、通常遊技中においてボーナス(BB、RB)と小役(例:ベル)を共通に判定してもよい。
【0175】
従来では、BBやRBに内部当選した遊技で、これに対応する絵柄を揃えることができないと、その遊技ではメダルの払い出しを受けることができなかった。BBやRBに内部当選した遊技において、他の入賞役、例えば、ベル等の小役に当選することはあり得なかったからである。
【0176】
しかし、本実施形態によれば、ボーナス(BB、RB)と小役(例:ベル)を共通に判定しているため、BBやRBに内部当選した遊技においてボーナス絵柄を揃えることができなくとも、その替わりに小役に係る絵柄(例:ベル絵柄)を揃えることができ、メダルの払い出しを受けることができるようになる。
【0177】
なお、小役の替わりに再遊技を採用してもよい。このように、ボーナス(BB、RB、又は、SRB)と再遊技の当否を共通に判定するようにしても、遊技者の利益は向上する。
また、入賞役として、シングルボーナスを設定し、このシングルボーナスと再遊技の当否を共通に判定し、シングルボーナスと再遊技の何れかを選択的に入賞させるようにしてもよい。シングルボーナスとは、例えば、入賞により所定数のメダルが払い出されると共に、ボーナスゲームを1回のみ、すなわち、役物に入賞し易くなる遊技を1回のみ行える入賞役である。なお、シングルボーナスのフラグ持ち越しはない。
【0178】
このとき、シングルボーナスと再遊技(便宜上、シングル再遊技と呼ぶ)の内部当選確率は高確率(例:1/1.5)に設定してもよい。そして、このような条件のもと、例えば、シングルボーナスを揃えるためのリール停止制御テーブルと、再遊技を揃えるためのリール停止制御テーブルをあらかじめ用意しておき、通常遊技において、「シングル再遊技」に内部当選したときには、所定の確率で選択されるシングルボーナス用リール停止制御テーブルと再遊技用リール停止制御テーブルの何れかを使用してリールを停止させる。
【0179】
一方、チャンスゲームでは、「シングル再遊技」に内部当選したとき、シングルボーナス用のリール停止制御テーブル入賞を選択してリールを停止させる。
【0180】
このように構成すれば、チャンスゲーム中、再遊技が出現することがなくなり、チャンスゲームでシングルボーナスがテンポよく連続入賞している中に再遊技が入り込むといった煩わしさが減少する。
【0181】
<第5実施形態>
本実施形態では、遊技者による停止操作が行われたときの絵柄の位置に応じて、入賞ライン114上に揃う絵柄の組合わせが異なるように構成したものである。本実施形態では、第1実施形態で用いた入賞役抽選データテーブル(図5)等を使用する。例えば、BB中一般遊技ではSRBとベルの内部当選が共通に判定されることになる。
【0182】
ただし、リールの絵柄配列やリール停止制御テーブルについては、図18に示すものを使用する。リール停止制御テーブルは、図18(b)?図18(e)に示すように、左リールを制御するためのリール停止制御テーブルと、中、右リールを制御するためのリール停止制御テーブルが存在する。リール停止制御処理に関しては、図19に示すフローチャートを使用するものとする。また、本実施形態では、SG0モードやSG1モードは設定せず、以下に述べるように遊技者が任意にベル入賞させたり、SRB入賞させることができる。
【0183】
図18(a)は、各リール110?112に施される絵柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0184】
図18(a)に示すように、左リール110の絵柄番号「3」、「4」には青7が配置されており、左リールの回転中において、遊技者の目には、この2連の青7は青い塊のように映るであろう。また、左リールの絵柄番号「13」、「14」には赤7が配置されており、左リールの回転中、遊技者の目には、この2連の赤7は赤い塊のように見えるであろう。
【0185】
図18(b)は、SRBベルの当選時において左リールを停止させるためのリール停止制御テーブルであり、図18(c)?図18(e)は、中リール、右リールを停止させるためのリール停止制御テーブルである。具体的には、図18(b)に示したリール停止制御テーブルは、左リール110の回転中において、黒丸印が付された絵柄が中段に位置したタイミングで停止操作が行われた場合に、上段にリプレイ絵柄を停止させ、白丸印が付された絵柄が中段に位置したタイミングでリール停止操作が行われた場合に、上段にベル絵柄を停止させ、×印が付された絵柄が中段に位置したタイミングでリール停止操作が行われた場合に、入賞役に対応する絵柄組合せが何も揃わないようにリールを停止させるリール停止制御テーブルである。
【0186】
図18(c)は、ベル絵柄を右下がりに揃えるためのリール停止制御テーブルであり、図18(b)の白丸印の絵柄でリール停止操作が行われた場合に選択されるテーブルである。図18(d)は、リプレイ絵柄を右下がりに揃えるためのリール停止制御テーブルであり、図18(b)の黒丸印の絵柄でリール停止操作が行われた場合に選択されるテーブルである。
【0187】
図18(e)は、何れに入賞役に係る絵柄も入賞ライン上に揃えないリール停止制御テーブル(はずれ用リール停止制御テーブル)であり、図18(b)のバツ印の絵柄でリール停止操作が行われた場合に選択されるテーブルである。
【0188】
図19を用いて、リール停止制御の処理を詳細に説明する。なお、左リールを停止させるためのリール停止制御テーブルは、リール停止制御テーブル選択処理(図11のS112)において、内部当選した入賞役に応じてあらかじめ選択されているものとする。
【0189】
S501では、第1停止操作が行われたか否かを判断し、第1停止操作が行われた場合には、S502に進み、そうでなければ、S512に進む。S502では、リール停止操作時の絵柄番号(リール停止操作時に中段に位置している絵柄番号)を取得する。S503では、「SRBベル」に内部当選したか否かを判断し、「SRBベル」に内部当選していなければ、S504に進み、そうでなければ、S505に進む。
【0190】
S504では、内部当選した入賞役に対応した第2、第3リール停止制御テーブル(スイカに内部当選していたならばスイカを揃えるための第2、第3リール停止制御テーブル)を選択する。一方、S505では、第1停止操作されたリールが左リールか否かを判断し、左リールの場合はS506に進み、そうでなければ、S511に進む。
【0191】
S506では、リール停止操作時の絵柄番号(リール停止操作時に中段に位置している絵柄番号)が絵柄番号「1」?「6」であるか否かを判断し、絵柄番号「1」?「6」であるならば、S507に進み、そうでなければ、S508に進む。
【0192】
S507では、図18(d)で示したリール停止制御テーブル(SRB用リール停止制御テーブル)を選択する。S508では、リール停止操作時の絵柄番号が「11」?「17」であるか否かを判断し、「11」?「17」であるならば、S509に進み、そうでなければ、S510に進み。
【0193】
S509では、図18(c)のリール停止制御テーブル(ベル用リール停止制御テーブル)を選択する。S510では、図18(e)のリール停止制御テーブル(はずれ用リール停止制御テーブル)を選択する。また、S511では、図18(c)?図18(e)の何れかのリール停止制御テーブルを選択するための抽選を行い、当選したリール停止制御テーブルを選択する。
【0194】
また、S512では、第2停止操作が行われたか否かを判断し、第2停止操作が行われた場合には、S514に進む。S513では、第3停止操作が行われたか否かを判断し、第3停止操作が行われた場合には、S514に進み、そうでなければ、S516に進む。S514では、リール停止操作時間の絵柄番号を判断し、S515では、取得したリール停止操作時の絵柄番号のコマ数に応じて、リールを停止させる。
【0195】
以上説明した本実施形態によれば、BB中の一般遊技において「SRBベル」に内部当選した際、左リールの絵柄番号「13」、「14」の2連の赤7を狙うことでベル入賞が可能になり、左リールの絵柄番号「3」、「4」の2連の青7を狙うことでSRB入賞が可能になり、両方の狙いがはずれた場合は、何れの入賞役の絵柄組合わせも揃わなくなる。
【0196】
このように、SRB入賞と小役入賞を任意に選択できるようになれば、遊技者側が遊技を支配しているといったある種の満足感が湧き、遊技が一層楽しいものとなる。
【0197】
また、従来では、SRB入賞かはずれ、ベル入賞かはずれといった、損か得かの二者択一的な遊技を行わなければならなかったが、本実施形態では、遊技者がベル入賞又はSRB入賞のどちらを選択しても、選択したその遊技においてメダルの払い出しがあるため、遊技者に不利益になることが無い。また、BB一般遊技中において特に押し順を変更することなくSRB入賞/ベル入賞を選択できるため、操作が簡便化する。
【0198】
なお、リールの停止操作の順序を抽選等で定め、抽選等で定めたリールの停止操作順序と、実際に行ったリールの停止操作の順序が一致した場合に、小役入賞又はSRB入賞となるような構成にしてもよい。ここで、「一致」とは、最初のリールの停止操作のみ一致した場合を意味するものであってもよいし、全てのリールの停止操作が一致した場合を意味するものであってもよい。
【0199】
具体的には、BBゲーム中一般遊技の各遊技においてリール停止順序を定める抽選(リール停止制御テーブルを選択するための抽選そのものであってもよい)を行い、抽選で定めたリール停止操作順序と実際に行ったリール停止操作順序が一致した場合には、小役入賞させるようにリール停止制御を実行し、抽選で定めたリール停止操作順序と実際に行ったリールの停止操作順序が不一致の場合には、SRB入賞させるようにリール停止制御を実行し、さらに、所定条件が成立している場合(例:特定のボーナス絵柄の組合わせが入賞することで開始されるスーパーBB)には、抽選で定めたリールの停止操作順序を報知するようにする。つまり、リールの停止操作順序の報知があれば、ベル入賞が可能になるため遊技者はBB一般遊技でメダルを獲得できるようになり、リール停止操作順序の報知が無ければ、ほとんどの場合SRB入賞してしまうのでBBゲームが直ぐに終了してしまうことになる。よって、いっそうスリルのある遊技が可能になる。ただし、或る遊技において小役入賞を選択してもSRB入賞を選択しても、その遊技ではメダルの払い出しを受けることが可能であるため、遊技者の基本的な利益は確保されることとなる。
【0200】
<その他>
上記各実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の技術的範囲は、上記各実施形態に限定されるものではない。また、上記各実施形態は、相互に又は部分的に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜複合的に構成することができる。同様に、上記各実施形態を構成する各構成は、必ずしもその実施形態に拘束されるわけではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で独立して抽出され発明を構成することができる。
【0201】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、第1の本発明によれば、遊技者がより満足感を得られ、遊技性を向上することができる。また、第2?第4の本発明によれば、複数の入賞役の内部当選を共通に抽選する遊技台について、新たな遊技性を発揮する遊技台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観を示す正面図である。
【図2】
スロットマシン100の制御部を示すブロック図である。
【図3】
スロットマシン100の制御部を示すブロック図である。
【図4】
リール110乃至112の絵柄配列の例を示す図である。
【図5】
スロットマシン100の、各入賞役の絵柄の組合せ、内部当選確率、及び、入賞時のメダル払出枚数が示されたテーブルである。
【図6】
(a)はゲームの流れ、特に、通常遊技時の遊技モードの移行の例を示す図である。
(b)はゲームの流れ、特に、BBゲーム中の遊技モードの移行の例を示す図である。
【図7】
リール停止制御テーブルの基本構成を示す図である。
【図8】
(a)及び(b)は、リール停止制御テーブルを選択する条件を定めるリール停止制御用選択テーブルを示す図、(c)は一部のリール停止制御テーブルの内容を示す図である。
【図9】
CG1モードのための遊技回数抽選データテーブルの例を示す図である。
【図10】
遊技の制御に使用する各制御データを示す図である。
【図11】
スロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。
【図12】
内部当選設定処理を示すフローチャートである。
【図13】
(a)は、遊技状態制御処理を示すフローチャート、
(b)はストック放出処理を示すフローチャートである。
【図14】
遊技モード制御処理を示すフローチャートである。
【図15】
本発明の第2実施形態のリール110乃至112の絵柄配列の例を示す図である。
【図16】
第2実施形態の、各入賞役の絵柄の組合せ、内部当選確率、及び、入賞時のメダル払出枚数が示されたテーブルである。
【図17】
第2実施形態のリール停止制御テーブルを選択する条件を定めるリール停止制御用選択テーブルを示す図である。
【図18】
本発明の第3実施形態のリール停止制御テーブルを選択する条件を定めるリール停止制御用選択テーブルを示す図である。
【図19】
第3実施形態のリール停止制御のフローチャートを示す図である。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2014-06-25 
出願番号 特願2002-168783(P2002-168783)
審決分類 P 1 41・ 851- Y (A63F)
P 1 41・ 853- Y (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 中澤 真吾  
特許庁審判長 長崎 洋一
特許庁審判官 赤木 啓二
瀬津 太朗
登録日 2008-06-20 
登録番号 特許第4142350号(P4142350)
発明の名称 遊技台  
代理人 大塚 康徳  
代理人 大塚 康弘  
代理人 木村 秀二  
代理人 木村 秀二  
代理人 大塚 康弘  
代理人 大塚 康徳  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ