ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 C08F 審判 査定不服 特17 条の2 、4 項補正目的 取り消して特許、登録 C08F 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 C08F |
---|---|
管理番号 | 1292092 |
審判番号 | 不服2013-24639 |
総通号数 | 179 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-11-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-12-16 |
確定日 | 2014-10-08 |
事件の表示 | 特願2009-512130「金属付着促進剤として有用なグラフトポリオレフィン」拒絶査定不服審判事件〔平成19年12月 6日国際公開、WO2007/139837、平成21年11月 5日国内公表、特表2009-538371、請求項の数(12)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 主な手続の経緯 本願は,国際出願日である平成19年5月23日(パリ条約による優先権主張 平成18年5月25日,同年9月22日,平成19年5月18日,いずれもアメリカ合衆国(US))にされたとみなされる特許出願であって,平成24年1月4日付けで拒絶理由が通知され,同年4月10日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲が補正され,同年9月19日付けでいわゆる最後の拒絶理由が通知され,同年12月20日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲が補正され,平成25年8月14日付けで拒絶査定がされたところ,これに対して,同年12月16日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に特許請求の範囲が補正されたので,特許法162条所定の審査がされた結果,平成26年2月6日付けで同法164条3項の規定による報告がされ,同年7月25日に上申書が提出されたものである。 第2 補正の却下の決定 [結論] 平成25年12月16日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1 平成25年12月16日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)の内容 本件補正は特許請求の範囲の全文を変更する補正事項からなるものであるところ,本件補正の前後における特許請求の範囲の記載は,それぞれ以下のとおりである。(独立項である請求項1のみ摘記し,従属項の記載は省略する。) ・ 本件補正前(平成24年12月20日付け手続補正書) 「【請求項1】 有機過酸化物を使用する反応押出により得られうるアクリル酸でグラフトされたポリプロピレン(PP-g-AA)であって, 前記PP-g-AAは,ポリプロピレンが導入される点から下流側で前記アクリル酸及び前記過酸化物を押出機に供給するステップを含み,前記アクリル酸は,1時間あたり11.4kg(25ポンド)を超える供給量で添加され,前記過酸化物は,1時間あたり0.91kg(2ポンド)を超える供給量で添加され,総供給量は1時間あたり227kg(500ポンド)を超える,方法によって得ることができ, PP-g-AAは,230℃,2.16kgの条件での1分間あたり200dgを超えるメルトフローレートを有することを特徴とする,PP-g-AA。」 ・ 本件補正後 「【請求項1】 有機過酸化物を使用する反応押出により得られうるアクリル酸でグラフトされたポリプロピレン(PP-g-AA)であって, 前記PP-g-AAは,ポリプロピレンが導入される点から下流側で前記アクリル酸及び前記過酸化物を押出機に供給するステップを含み,前記アクリル酸は,1時間あたり11.4kg(25ポンド)を超える供給量で添加され,前記過酸化物は,1時間あたり0.91kg(2ポンド)を超える供給量で添加され,総供給量は1時間あたり227kg(500ポンド)を超える,方法によって得ることができ, PP-g-AAは,230℃,2.16kgの条件での1分間あたり100?500dgのメルトフローレートを有することを特徴とする,PP-g-AA。」 2 本件補正の目的など 本件補正は,請求項1で特定する「アクリル酸でグラフトされたポリプロピレン(PP-g-AA)」の「メルトフローレート」について,補正前に「1分間あたり200dgを超える」であったものを「1分間あたり100?500dg」とするものである。 そして,このような補正は,実質的に特許請求の範囲を拡張するものといえるから,特許法17条の2第5項2号の「特許請求の範囲の減縮」(いわゆる限定的減縮)を目的とする補正に該当しない。また,同項各号掲記の他の事項を目的とするものであるということもできない(同項4号の「明りょうでない記載の釈明」に該当する旨の上申書における請求人の主張は,明らかに失当である。)。 3 まとめ 以上のとおり,本件補正は,特許法17条の2第5項の規定に違反するので,同法159条1項において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。 よって,結論のとおり決定する。 第3 本願について 上記第2のとおり,本件補正は却下されたので,本願の請求項1?12に係る発明は,平成24年12月20日に補正された特許請求の範囲及び明細書の記載からみて,その特許請求の範囲の請求項1?12に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 そして,本願については,原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 第4 むすび よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2014-09-26 |
出願番号 | 特願2009-512130(P2009-512130) |
審決分類 |
P
1
8・
113-
WY
(C08F)
P 1 8・ 121- WY (C08F) P 1 8・ 57- WY (C08F) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 和田 勇生、阪野 誠司、中島 芳人 |
特許庁審判長 |
小野寺 務 |
特許庁審判官 |
須藤 康洋 田口 昌浩 |
発明の名称 | 金属付着促進剤として有用なグラフトポリオレフィン |
代理人 | 特許業務法人浅村特許事務所 |