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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G11B
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G11B
管理番号 1292973
審判番号 不服2013-22929  
総通号数 180 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-12-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-11-25 
確定日 2014-10-16 
事件の表示 特願2009- 60416「情報の記録媒体、記録方法、記録装置、再生方法及び再生装置」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 9月30日出願公開、特開2010-218590〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成21年3月13日の出願であって、原審において、平成24年8月1日付けで拒絶理由が通知され、同年10月3日付けで手続補正され、同年10月24日付けで拒絶理由が通知され、同年12月27日付けで手続補正され、平成25年6月7日付けで最後の拒絶理由が通知され、同年8月8日付けで手続補正されたが、同年8月21日付けで補正の却下の決定がなされるとともに、同日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年11月25日に拒絶査定不服の審判が請求されるとともに、同日付けで手続補正されたものである。

第2 補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成25年11月25日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.本願発明と補正後の発明
上記手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成24年12月27日付けで手続補正された特許請求の範囲の請求項6に記載された

「【請求項6】
入力されたデータを予め定められた単位でデータブロックを生成し、予め定められた個数の前記データブロックのデータに対して誤り訂正符号を生成し、前記データブロックと同形式の訂正データブロックを生成し、
前記訂正データブロックと前記データブロックに、各ブロック単位に訂正符号を付加してデータクラスターを生成し、前記データクラスターに対し変調処理を行い、記録するユーザー記録エリアと、記録媒体の特定エリアに前記訂正データブロックのアドレス情報を欠陥データクラスタの交替処理を示すアドレス情報の記録テーブルと同形式であり、各情報エントリーが前記訂正データブロックのアドレス情報を示すか欠陥データクラスタの交替処理を示すアドレス情報であるか識別可能とするステータス情報と、欠陥箇所を示すアドレス情報と、交替先を示すアドレス情報を含む管理領域を持つ記録媒体。」

という発明(以下、「本願発明」という。)を、

「【請求項4】
入力されたデータを予め定められた単位でデータブロックを生成し、予め定められた個数の前記データブロックのデータに対して誤り訂正符号を生成し、前記データブロックと同形式の訂正データブロックを生成し、
前記予め定められた個数に達しない前記データブロックが生じた場合は、記録媒体には記録しない仮想データブロックと前記データブロックとに対して誤り訂正符号を生成し、前記データブロックと同形式の前記訂正データブロックを生成して記録し、
前記訂正データブロックと前記データブロックに、各ブロック単位に訂正符号を付加してデータクラスタを生成し、前記データクラスタに対し変調処理を行い、記録するユーザー記録エリアと、記録媒体の特定エリアに前記訂正データブロックのアドレス情報を欠陥データクラスタの交替処理を示すアドレス情報の記録テーブルと同形式であり、各情報エントリーが前記訂正データブロックのアドレス情報を示すか欠陥データクラスタの交替処理を示すアドレス情報であるか識別可能とするステータス情報と、欠陥箇所を示すアドレス情報と、交替先を示すアドレス情報を含む管理領域を持つ記録媒体。」

という発明(以下、「補正後の発明」という。)に変更することを含むものである。

2.新規事項の有無、シフト補正、補正の目的要件について
本件補正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内において、補正前の特許請求の範囲の請求項6に記載された、「訂正データブロック」に関し、「前記予め定められた個数に達しない前記データブロックが生じた場合は、記録媒体には記録しない仮想データブロックと前記データブロックとに対して誤り訂正符号を生成し、前記データブロックと同形式の前記訂正データブロックを生成して記録し」と限定して、特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許法第17条の2第3項及び第4項に適合するとともに、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

3.独立特許要件について
本件補正は特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、上記補正後の発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるのかどうか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否か)について以下に検討する。

(1)補正後の発明
上記「1.本願発明と補正後の発明」の項で補正後の発明として認定したとおりである。

(2)引用発明及び技術事項
A 原審の平成25年6月7日付け最後の拒絶理由に引用された特表2006-500712号公報(平成18年1月5日公開、以下、「引用例1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

イ.「【特許請求の範囲】
【請求項1】
データストリームがデータブロック(B0、B1…)に記録される、記憶媒体に該データストリームを記録する方法において、
1つ又はそれ以上のデータブロックのためのエラー訂正ブロック(P)を生成するステップと、
記録中に、前記記憶媒体の前記エラー訂正ブロック(P)に書き込むステップと、
記憶媒体上のスペアデータ領域(S)をブランクに保つステップと、
前記エラー訂正ブロック(P)を用いることにより欠陥データブロック(D)を再構成するステップと、
前記スペアデータ領域(S)に前記再構成されたデータブロックを記憶するステップと
を有することを特徴とする方法。
・・・(中略)・・・
【請求項12】
前記ブロックは、ブルーレイ書き換え型ディスクのためのクラスタであることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。」(2?3頁)

ロ.「【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶媒体にデータストリームを記録するための方法及び装置、とりわけ、ライトワンス媒体上の記録のための方法及び装置に関する。」(3頁)

ハ.「【0009】
図1は、現在記録されているトラックTを有する光ディスクの例を示す。この円の周りの領域A(もちろん実際の円ではなく、トラックの螺旋の1回転である)は、高速ジャンプのための領域であり、つまり、この領域にカバーされる全てのトラックは、光ピックアップにより高速でアクセスされることができる。つまり、ピックアップは、1ディスク回転内で、この領域の各部分の近くにジャンプすることができる。更に、欠陥ブロックD、スペア領域S及びパリティブロックPが示される。
【0010】
パリティブロックPは、ディスク上への記録中に挿入され、単一の欠陥ペイロードブロックを再構成するためのデータを有する。これは、欠陥ブロックを再構成するための更なる情報を提供するための予防的ステップである。
【0011】
より具体的には、ディスク書き込み中、ファイルシステムは、例えばカバーされるデータブロック内の対応するビットのXOR(排他的論理和)による組み合わせによりパリティブロックを計算する。後でディスクコントローラが不良ブロックエラーを与えると、ファイルシステム又はピックアップ自身が他のブロック及びパリティブロックから欠陥ブロックを再生成する。
【0012】
パリティブロックは、1つ又はそれ以上のデータブロックのシーケンスをカバーしてもよい。更に、パリティブロックの異なるレベルも可能であろう。つまり、いくつかのパリティブロックはペイロードブロックのみをカバーする。他のパリティブロックは、他のパリティブロックを含むより多くのブロックを含んでもよい。これは、以下に更に具体的に詳述される。
【0013】
パリティブロックの使用にはいくつかの効果がある。
【0014】
方法は幅広く適応されることができ、製造者/実施者がパリティブロックの数及びパリティブロックによりカバーされるペイロードブロックの数を規定することができる。
【0015】
記録そのものは、1xドライブを用いることによりリアルタイムで行われることができる。
【0016】
追加バッファと、パリティブロックを用いて欠陥ブロックを再生成するための更なる論理とを用いることにより読み出し中のリアルタイムでの再構成を実行することができる。
【0017】
パリティブロックのためのパラメータの例は、31ペイロードのECCブロックに対して1ECCのパリティブロックでもよく、ECC(誤り訂正コード)は、CD、DVD、ブルーレイ・ディスクについて様々な形で用いられることが知られている。
【0018】
ストリームの記録中、記録は、いくつかのブロックをスキップする。これらのブロックは、スペア領域Sとして確保される。記録後、後処理により全ての欠陥ブロックを検査し、これら不良ブロックを再構成し、再構成されたブロックをそのようなスペア領域に記憶する。
【0019】
再生中これらスペア領域をバッファすることにより、ショートジャンプで、又は、ジャンプ無しでブロックの置換を可能にするために、スペア領域は、各トラックに近い領域に提供される。
【0020】
好ましくは、スペア領域は、回転角度及び半径によってディスク全体にわたって分散されている。これは、1つのスポットが多くのスペア領域を破壊するという状況を回避する。
【0021】
更に、スペア領域は、ピックアップがディスクの各地点から1回転内以内でそのようなスペア領域へ移動し、且つ、スペア領域から移動するように、ディスク半径にわたって分散されていることが好ましい。それには、
スペア領域がトラックの近傍であること、及び、
スペア領域が欠陥ブロックと平行でないこと、つまり、欠陥ブロックとは別の角度であること(適度な角度は約180度である)、
が必要である。
【0022】
好ましくは、使用済みスペア領域は、不良ブロックの前に配置されることができる。光ディスクドライブは、再生中に読み出しスペア領域のブロックをバッファする。バッファされたブロックが置換されることにより欠陥ブロックが得られるとき、光ディスクドライブは、このバッファされたブロックをジャンプバックなしで直ちに送出することができる。これはジャンプバックを減らすが、読み出し置換ブロックを保存するためにより多くのバッファを必要とする。そのような置換ブロックの送出後、このバッファされたブロックのためのRAMは、新しい読み出し置換ブロックのために再利用されることができる。
【0023】
スペア領域の使用の効果は以下のとおりである。
【0024】
スペア領域の位置が欠陥ブロックの近くであることにより、リアルタイム再生中であっても欠陥ブロックの置換を行うことができる。
【0025】
スペア領域がオフラインで埋められると、つまり、ストリームの記録後、1xドライブにより記録が行われることができる。
【0026】
記録から日が経つと、ディスクは部分的に(例えば指紋により)損傷することがある。新しい欠陥ブロックは、パリティブロックを用いることにより再構成されることができる。再構成されたブロックはこれらのローカルスペア領域に記憶されることができる。従って、記録セッション後に欠陥が発生しても、データの頑強性は強まる。つまり、この方法は、リアルタイム再生を提供することにより、ペイロードの事後的な保護及び復元を提供する。
【0027】
そのようなスペア領域の定義の例は、スペア領域が、16のECCブロックから構成され、2つのスペア領域間の距離は10で、ディスク回転のほぼ半分であるものとする。
【0028】
図2は、ディスクトラックの螺旋構造を表しており、トラックの一部のみが示される。トラックは、螺旋の内側の開始部から螺旋の外側の終了部へ読み出され、書き込まれる(又は、例えばブルーレイ・ディスクの第2の層などはその逆)。螺旋はブロックを含む。これらのブロックは、ペイロードブロックB0、…、B7、パリティブロックP又はローカルスペア領域SA0及びSA1のタイプである。この例においては、8つのペイロードブロックのシーケンスB0、…、B7と、それに続くパリティブロックPとがある。このパリティブロックPは、先行の8つのペイロードブロックB0、…、B7についてのパリティビットを含み、そのことは、1つの欠陥ペイロード又はパリティブロックを再構成することが可能であることを意味する。ペイロードブロックB0、…、B7とそのパリティブロックPとの組み合わせは、後続のPPシーケンス(PPはペイロード及びパリティ)において呼び出される。2つのローカルスペア領域ブロックSA0及びSA1がパリティブロックPの直後に現れることもある。1つのローカル領域及び次に続くローカルスペア領域は、異なる角度で配置され、180度にできるだけ近いことが好ましい。
【0029】
図3は、ストリームの書き込みプロセスを表す。ステップR1からR6は、この書き込みプロセスの一部を表す。
【0030】
R1においては、8つのペイロードブロックB0、…、B7を書き込む。
【0031】
R2においては、書き込まれたばかりの8つのペイロードブロックB0、…、B7のパリティブロックPを書き込む。
【0032】
R3においては、ローカルスペア領域の内側に2ブロック分の空き領域を確保する。ラン・アウトを書き込み、その後、2ブロック分の空き領域をスキップする。つまり、未記録の空き領域をブロックSA0、SA1のために確保する。
【0033】
R4においては、記録を継続するためのラン・インの書き込みを行う。次の8つのペイロードブロックB0、…、B7を書き込む。
【0034】
R5においては、書き込まれたばかりの8つのペイロードブロックB0、…、B7のパリティブロックPを書き込む。
【0035】
R6においては、次の8つのペイロードブロックB0、…、B7を書き込む。つまり、今回は、ローカルスペア領域のための空き領域は確保されない。」(4?6頁)

ニ.「【0075】
図11は、いくつかのブロックシーケンスをカバーする追加のパリティブロックを用いる方法を概略的に示し、その方法は、図9と比較して頑強性を増し、図12に示されるように4つまでの隣接した欠陥ブロックの再構成を可能にする。追加のパリティブロックPGE及びPGOは、最後の4つのPPシーケンスをカバーする。PGE及びPGOを除く各単一ブロックは、
PE及びPO内のPPシーケンスと、
PGE及びPGOと
により、2度再構成されることができる。この例において、PE及びPOを追加するために要する追加メモリは12.5%である。しかし、PGE及びPGOを追加するために要する追加メモリは2.8%よりも少ない。
【0076】
本発明は、特に、ライトワンス光ディスク媒体へのAVデータストリームの記録について有効である。一方、それは、書き換え型ディスク上の記録されたAVストリームの頑強性も高める。また一方、他のあらゆる種類のデータの記憶に適用することもできる。
【0077】
パリティクラスタ及びローカルスペア領域クラスタを認識するために、これらのクラスタの種類はDFL(Defect List。ブルーレイ・スペック、パート1、バージョン1.0、6.6.5.2参照)により指示されるべきである。パリティクラスタ又は隣接パリティクラスタシーケンス(例えばPE及びPO)は、DFLエントリーにおける特別Status1の値、例えば1001タイプのパリティにより指示されるべきである。欠陥PSNフィールドは、パリティクラスタシーケンスの第1パリティクラスタ(PPシーケンスの第1パリティクラスタ)のアドレスを識別する。置換PSNフィールドは、パリティクラスタの数を指示(例えば、もしPE及びPOが存在するなら2となる)すべきである。」(9頁)

上記引用例1の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記ハ.の【0009】における「図1は、現在記録されているトラックTを有する光ディスクの例を示す。」との記載、同ハ.の【0028】における「図2は、ディスクトラックの螺旋構造を表しており、トラックの一部のみが示される。トラックは、螺旋の内側の開始部から螺旋の外側の終了部へ読み出され、書き込まれる(又は、例えばブルーレイ・ディスクの第2の層などはその逆)。螺旋はブロックを含む。これらのブロックは、ペイロードブロックB0、…、B7、パリティブロックP又はローカルスペア領域SA0及びSA1のタイプである。この例においては、8つのペイロードブロックのシーケンスB0、…、B7と、それに続くパリティブロックPとがある。」との記載、図1及び図2によれば、光ディスクは、8個のペイロードブロック(B0、…、B7)と、パリティブロック(P)とを有している。ここで、前述のペイロードブロック(B0、…、B7)は、(データ)ブロックである以上、入力されたデータを予め定められた単位で纏めて生成されることは明らかである。
また、上記イ.の【請求項12】における「前記ブロックは、ブルーレイ書き換え型ディスクのためのクラスタであることを特徴とする」との記載によれば、前述の8個のペイロードブロック(B0、…、B7)と、パリティブロック(P)とは、それぞれクラスタを構成している。そして、パリティブロック(P)は、8個のペイロードブロック(B0、…、B7)内の対応するビットのXORによる組み合わせにより計算される(上記ハ.の【0011】参照)から、ペイロードブロック(B0、…、B7)と同形式ということができる。
また、上記イ.の【請求項1】における「1つ又はそれ以上のデータブロックのためのエラー訂正ブロック(P)を生成するステップ」との記載、上記ハ.の【0031】における「8つのペイロードブロックB0、…、B7のパリティブロックPを書き込む。」との記載によれば、光ディスクは、8個のペイロードブロック(B0、…、B7)のデータに対してエラー訂正符号を生成し、パリティブロック(エラー訂正ブロック)(P)を生成していることが読み取れる。
また、光ディスクは、前述のクラスタに対し変調処理を行い記録する、ユーザー記録エリアを有することは技術常識である。
また、上記ニ.の【0077】における「パリティクラスタ及びローカルスペア領域クラスタを認識するために、これらのクラスタの種類はDFL(Defect List。ブルーレイ・スペック、パート1、バージョン1.0、6.6.5.2参照)により指示されるべきである。パリティクラスタ又は隣接パリティクラスタシーケンス(例えばPE及びPO)は、DFLエントリーにおける特別Status1の値、例えば1001タイプのパリティにより指示されるべきである。欠陥PSNフィールドは、パリティクラスタシーケンスの第1パリティクラスタ(PPシーケンスの第1パリティクラスタ)のアドレスを識別する。置換PSNフィールドは、パリティクラスタの数を指示(例えば、もしPE及びPOが存在するなら2となる)すべきである。」との記載によれば、光ディスクは、パリティクラスタ及びローカルスペア領域クラスタを認識するために、パリティクラスタが、DFLエントリーにおける特別Status1の値を有し、欠陥PSNフィールドが、パリティクラスタシーケンスの第1パリティクラスタのアドレスを有している。ここで、ローカルスペア領域クラスタは、通常のDFL(Defect List)エントリーを用いるから、ローカルスペア領域クラスタが、欠陥データクラスタの交代処理を示すアドレスと、通常のStatusの値を有することは明らかである。すなわち、各DFLエントリーがパリティブロック(パリティクラスタ)(P)のアドレスを示すかローカルスペア領域クラスタの交代処理を示すアドレスであるか識別可能とするStatusの値を有している。そして、パリティブロック(P)のアドレスとローカルスペア領域クラスタの交代処理を示すアドレスに関しても同様のDFL(Defect List)を用いるから、パリティブロック(P)のアドレスは、ローカルスペア領域クラスタの交代処理を示すアドレスのDFL(Defect List)と同形式であるということができる。また、DFL(Defect List)は、欠陥PSNフィールドと、置換PSNフィールドを有している。さらに、DFL(Defect List)は、光ディスクの特定エリアの管理領域に有ることは技術常識である。

したがって、上記引用例1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

「入力されたデータを予め定められた単位でペイロードブロック(B0、…、B7)を生成し、8個の前記ペイロードブロック(B0、…、B7)のデータに対してエラー訂正符号を生成し、前記ペイロードブロック(B0、…、B7)と同形式の前記パリティブロック(P)を生成し、
前記パリティブロック(P)と前記ペイロードブロック(B0、…、B7)とは、それぞれクラスタを生成し、前記クラスタに対し変調処理を行い、記録するユーザー記録エリアと、光ディスクの特定エリアに、前記パリティブロック(P)のアドレスがローカルスペア領域クラスタの交代処理を示すアドレスのDFL(Defect List)と同形式であり、各DFLエントリーが前記パリティブロック(P)のアドレスを示すかローカルスペア領域クラスタの交代処理を示すアドレスであるか識別可能とするStatusの値と、欠陥PSNフィールドと、置換PSNフィールドを含む管理領域を持つ光ディスク。」

B 原審の平成25年8月21日付け補正の却下の決定に引用された特開平8-124318号公報(平成8年5月17日公開、以下、「引用例2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

ニ.「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光ディスクドライブ等に適用して好適なデータ記録方法及びその装置、データ再生方法及びその装置、データ記録再生方法並びに記録媒体に関する。」(5頁7欄)

ホ.「【0115】B.データの記録フォーマットの一例の説明(図2参照)
【0116】図2は本発明データ記録方法及びその装置、データ記録再生方法の一実施例の説明に供するデータの記録フォーマットの一例を説明するための説明図である。
【0117】この図においては、記録すべきファイルが3つ有り、図各ファイルのセクタ数が夫々異なる場合を示している。図においてFILE1、FILE2、FILE3は夫々ファイルを示し、Sa1?Sa20は夫々ファイルFILE1のセクタデータDa1?Da20並びにこれらセクタデータDa1?Da20に夫々付加されたLDCのパリティLDCa1?LDCa20からなるセクタ、SapはファイルFILE1のセクタSa1?Sa20の全データの排他的論理和演算によって得られたパリティセクタデータPDaとこのパリティセクタデータPDaに付加されたLDCのパリティLDCaPからなるセクタである。
【0118】また、Sb1?Sb100は夫々ファイルFILE2のセクタデータDb1?Db100並びにこれらセクタデータDb1?Db100に夫々付加されたLDCのパリティLDCb1?LDCb100からなるセクタ、SbpはファイルFILE2のセクタSb1?Sb100の全データの排他的論理和演算によって得られたパリティセクタデータPDbとこのパリティセクタデータPDbに付加されたLDCのパリティLDCbPからなるセクタである。
【0119】また、Sc1?Sc1500は夫々ファイルFILE3のセクタデータDc1?Dc1500並びにこれらセクタデータDc1?Dc1500に夫々付加されたLDCのパリティLDCc1?LDCc1500からなるセクタ、Scp1はファイルFILE3のセクタSc1?Sc1000の全データの排他的論理和演算によって得られたパリティセクタデータPDc1とこのパリティセクタデータPDc1に付加されたLDCのパリティLDCcP1からなるセクタ、Scp2はファイルFILE3のセクタSc1001?Sc1500の全データの排他的論理和演算によって得られたパリティセクタデータPDc2とこのパリティセクタデータPDc2に付加されたLDCのパリティLDCcP2からなるセクタである。
【0120】上述したように、本例においては、記録すべきファイルデータについて1000セクタ分のセクタデータ毎にパリティセクタデータを生成し、このパリティセクタデータを生成元の1000セクタ分のセクタデータに付加するようにし、端数のセクタデータについても同様にパリティセクタデータを生成してこのパリティセクタデータを生成元の端数のセクタデータに付加するようにする。
【0121】FILE1は全セクタが20個であるから、端数となる。この場合においては、セクタSa1?セクタSa20の各セクタデータDa1?Da20の排他的論理和演算が行われ、その結果得られたパリティセクタデータPDaと、このパリティセクタデータPDaで生成されたLDCのパリティデータLDCaPからなるパリティセクタSapがファイルFILE1のセクタSa1?Sa20に付与される。
【0122】この場合の演算式は次の(式1)で表すことができる。
【0123】
Da1(Sa1) XOR Da2(Sa2) XOR・・・・
XOR Da20(Sa20)=PDa(Sap)・・・(式1)
但し、XORは排他的論理和
【0124】FILE2は全セクタが100個であるから、端数となる。この場合においては、セクタSb1?セクタSb100の各セクタデータDb1?Db100の排他的論理和演算が行われ、その結果得られたパリティセクタデータPDbと、このパリティセクタデータPDbで生成されたLDCのパリティデータLDCbPからなるパリティセクタSbpがファイルFILE2のセクタSb1?Sb100に付与される。
【0125】この場合の演算式は次の(式2)で表すことができる。
【0126】
Db1(Sb1) XOR Db2(Sb2) XOR・・・・
XOR Db100(Sb100)=PDb(Sbp)・・・(式2)
但し、XORは排他的論理和
【0127】FILE3は全セクタが1500個であるから、1000セクタと端数(500セクタ)となる。この場合においては、セクタSc1?セクタSc1000の各セクタデータDc1?Dc1000の排他的論理和演算が行われ、その結果得られたパリティセクタデータPDc1と、このパリティセクタデータPDc1で生成されたLDCのパリティデータLDCcP1からなるパリティセクタScp1がファイルFILE3のセクタSc1?Sc1000に付与され、続いて、セクタSc1001?セクタSc1500の各セクタデータDc1001?Dc1500の排他的論理和演算が行われ、その結果得られたパリティセクタデータPDc2と、このパリティセクタデータPDc2で生成されたLDCのパリティデータLDCcP2からなるパリティセクタScp2がファイルFILE3のセクタSc1001?Sc15000に付与される。
【0128】この場合の演算式は次の(式3)及び(式4)で表すことができる。
【0129】
Dc1(Sc1) XOR Dc2(Sc2) XOR・・・・
XOR Dc1000(Sc1000)=PDc1(Scp1)
・・・(式3)
Dc1001(Sc1001) XOR Dc1002(Sc2002)
XOR・・・・XOR Dc1500(Sc1500)
=PDc2(Scp2)・・・(式4)
但し、「XOR」は排他的論理和」(17頁32欄?19頁36欄)

上記引用例2の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、上記ホ.の【0001】における「本発明は、例えば光ディスクドライブ等に適用して好適なデータ記録方法・・・記録媒体に関する。」との記載、上記ヘ.の【0121】における「FILE1は全セクタが20個であるから、端数となる。この場合においては、セクタSa1?セクタSa20の各セクタデータDa1?Da20の排他的論理和演算が行われ、その結果得られたパリティセクタデータPDaと、このパリティセクタデータPDaで生成されたLDCのパリティデータLDCaPからなるパリティセクタSapがファイルFILE1のセクタSa1?Sa20に付与される。」との記載、同ヘ.の【0124】の記載、同ヘ.の【0127】における「FILE3は全セクタが1500個であるから、1000セクタと端数(500セクタ)となる。・・・セクタSc1001?セクタSc1500の各セクタデータDc1001?Dc1500の排他的論理和演算が行われ、その結果得られたパリティセクタデータPDc2と、このパリティセクタデータPDc2で生成されたLDCのパリティデータLDCcP2からなるパリティセクタScp2がファイルFILE3のセクタSc1001?Sc15000に付与される。」との記載、及び図2によれば、光ディスクにおいて、端数のセクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)が生じた場合は、セクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)に対してパリティを生成し、セクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)と同形式のパリティセクタ(Sap、Sbp、Scp2)を生成して記録している。

したがって、上記引用例2には、以下の発明(以下、「技術事項」という。)が記載されているものと認められる。

「光ディスクにおいて、端数のセクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)が生じた場合は、セクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)に対してパリティを生成し、セクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)と同形式のパリティセクタ(Sap、Sbp、Scp2)を生成して記録すること。」

(3)対比・判断
補正後の発明と引用発明とを対比する。
a.引用発明の「ペイロードブロック(B0、…、B7)」、「エラー訂正符号」、「パリティブロック」、「アドレス」、「DFLエントリー」及び「Statusの値」は、補正後の発明の「データブロック」、「誤り訂正符号」、「訂正ブロック」、「アドレス情報」、「情報エントリー」及び「ステータス情報」にそれぞれ対応する構成であり両者の間に実質的な差異はない。
b.引用発明の「8個」は、「予め定められた個数」ということができる。
c.引用発明の「前記パリティブロック(P)と前記ペイロードブロック(B0、…、B7)とは、それぞれクラスタを生成し」と、補正後の発明の「前記訂正データブロックと前記データブロックに、各ブロック単位に訂正符号を付加してデータクラスタを生成し」とは、後述する相違点を除いて、いずれも、「前記訂正データブロックと前記データブロックとは、それぞれデータクラスタを生成し」という点で一致する。
d.引用発明の「ローカルスペア領域クラスタの交代処理」は、欠陥データクラスタをローカルスペア領域に交代する処理であるから、「欠陥データクラスタの交代処理」ということができる。
e.引用発明の「DFL(Defect List)」は、DFL(Defect List)エントリーからなる記録された表(テーブル)であるから、「記録テーブル」ということができる。
f.引用発明の「欠陥PSNフィールド」及び「置換PSNフィールド」は、PSN(Physical Sector Number)が、アドレス情報といえるから、「欠陥箇所を示すアドレス情報」及び「交替先を示すアドレス情報」ということができる。
g.引用発明の「光ディスク」は、「記録媒体」である。

したがって、補正後の発明と引用発明は、以下の点で一致ないし相違している。

(一致点)
「入力されたデータを予め定められた単位でデータブロックを生成し、予め定められた個数の前記データブロックのデータに対して誤り訂正符号を生成し、前記データブロックと同形式の訂正データブロックを生成し、
前記訂正データブロックと前記データブロックとは、それぞれデータクラスタを生成し、前記データクラスタに対し変調処理を行い、記録するユーザー記録エリアと、記録媒体の特定エリアに前記訂正データブロックのアドレス情報を欠陥データクラスタの交替処理を示すアドレス情報の記録テーブルと同形式であり、各情報エントリーが前記訂正データブロックのアドレス情報を示すか欠陥データクラスタの交替処理を示すアドレス情報であるか識別可能とするステータス情報と、欠陥箇所を示すアドレス情報と、交替先を示すアドレス情報を含む管理領域を持つ記録媒体。」

(相違点1)
「訂正データブロック」に関し、
補正後の発明は、「前記予め定められた個数に達しない前記データブロックが生じた場合は、記録媒体には記録しない仮想データブロックと前記データブロックとに対して誤り訂正符号を生成し、前記データブロックと同形式の前記訂正データブロックを生成して記録し」ているのに対し、引用発明は、その様な構成を備えない点。

(相違点2)
「前記訂正データブロックと前記データブロックとは、それぞれデータクラスタを生成し」に関し、
補正後の発明は、前記訂正データブロックと前記データブロック「に、各ブロック単位に訂正符号を付加して」データクラスタを生成しているのに対し、引用発明は、前記パリティブロック(P)(訂正データブロック)と前記ペイロードブロック(B0、…、B7)(データブロック)とは、クラスタ(データクラスタ)を生成しているものの、「各ブロック単位に訂正符号を付加」することが特定されていない点。

そこで、まず、上記相違点1について検討する。
上記技術事項は、「光ディスクにおいて、端数のセクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)が生じた場合は、セクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)に対してパリティを生成し、セクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)と同形式のパリティセクタ(Sap、Sbp、Scp2)を生成して記録すること。」である。そして、セクタ(Sa1?Sa20、Sb1?Sb100、Sc1001?Sc1500)とパリティセクタ(Sap、Sbp、Scp2)は、データブロックという概念で捉えれば、引用発明のペイロードブロック(B0、…、B7)とパリティブロック(P)にそれぞれ共通している。
そうすると、上記技術事項に接した当業者であれば、引用発明に上記技術事項を採用することは容易になし得ることである。そして、その際、補正後の発明の「記録媒体に記録しない仮想データブロックと前記データブロックとに対して誤り訂正符号を生成し」とは、本願明細書の段落【0016】における「Data Cluster19?33を仮想的にall 0としてECC Cluster1のデータが求められ、Data Cluster17,18、ECC Cluster1と順に記録される。」との記載によれば、仮想的なデータは、オール0である。オール0のデータはパリティの計算に何の影響も与えないものであるから、上記技術事項のパリティの計算においては、オール0の仮想的なデータ(記録媒体には記録しない仮想データブロック)は想定しても想定しなくても計算結果に実質的な差異はない。
したがって、補正後の発明のように、「前記予め定められた個数に達しない前記データブロックが生じた場合は、記録媒体には記録しない仮想データブロックと前記データブロックとに対して誤り訂正符号を生成し、前記データブロックと同形式の前記訂正データブロックを生成して記録す」ることに格別な困難性はない。

次に、上記相違点2について検討する。
記録媒体(ブルーレイ・ディスク)において、各ブロック単位に訂正符号を付加してクラスタを生成することは、例えば、特開2008-123648号公報(段落【0009】?【0013】、図7、8)、特開2008-108289号公報(段落【0009】?【0013】、図6、7)に開示されているように周知技術である。
そうすると、上記周知技術に接した当業者であれば、引用発明に上記周知技術を採用して、補正後の発明のように、前記訂正データブロックと前記データブロック「に、各ブロック単位に訂正符号を付加して」データクラスタを生成することに格別な困難性はない。

そして、補正後の発明の作用効果も、引用発明、上記技術事項及び上記周知技術から当業者が容易に予測できる範囲のものである。

以上のとおり、補正後の発明は引用発明、上記技術事項及び上記周知技術に基づいて容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4.結語
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1.本願発明
平成25年11月25日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願発明は、上記「第2 補正却下の決定 1.本願発明と補正後の発明」の項で「本願発明」として認定したとおりである。

2.引用発明
引用発明は、上記「第2 補正却下の決定」の項中の「3.独立特許要件について」の項中の「(2)引用発明及び技術事項」の項で認定したとおりである。

3.対比・判断
本願発明と引用発明とを対比する。
h.引用発明の「ペイロードブロック(B0、…、B7)」、「エラー訂正符号」、「パリティブロック」、「アドレス」、「DFLエントリー」及び「Statusの値」は、本願発明の「データブロック」、「誤り訂正符号」、「訂正ブロック」、「アドレス情報」、「情報エントリー」及び「ステータス情報」にそれぞれ対応する構成であり両者の間に実質的な差異はない。
i.引用発明の「8個」は、「予め定められた個数」ということができる。
j.引用発明の「前記パリティブロック(P)と前記ペイロードブロック(B0、…、B7)とは、それぞれクラスタを生成し」と、本願発明の「前記訂正データブロックと前記データブロックに、各ブロック単位に訂正符号を付加してデータクラスタを生成し」とは、後述する相違点を除いて、いずれも、「前記訂正データブロックと前記データブロックとは、それぞれデータクラスタを生成し」という点で一致する。
k.引用発明の「ローカルスペア領域クラスタの交代処理」は、欠陥データクラスタをローカルスペア領域に交代する処理であるから、「欠陥データクラスタの交代処理」ということができる。
l.引用発明の「DFL(Defect List)」は、DFL(Defect List)エントリーからなる記録された表(テーブル)であるから、「記録テーブル」ということができる。
m.引用発明の「欠陥PSNフィールド」及び「置換PSNフィールド」は、PSN(Physical Sector Number)が、アドレス情報といえるから、「欠陥箇所を示すアドレス情報」及び「交替先を示すアドレス情報」ということができる。
n.引用発明の「光ディスク」は、「記録媒体」である。

したがって、本願発明と引用発明は、以下の点で一致ないし相違している。

<一致点>
「入力されたデータを予め定められた単位でデータブロックを生成し、予め定められた個数の前記データブロックのデータに対して誤り訂正符号を生成し、前記データブロックと同形式の訂正データブロックを生成し、
前記訂正データブロックと前記データブロックとは、それぞれデータクラスタを生成し、前記データクラスターに対し変調処理を行い、記録するユーザー記録エリアと、記録媒体の特定エリアに前記訂正データブロックのアドレス情報を欠陥データクラスタの交替処理を示すアドレス情報の記録テーブルと同形式であり、各情報エントリーが前記訂正データブロックのアドレス情報を示すか欠陥データクラスタの交替処理を示すアドレス情報であるか識別可能とするステータス情報と、欠陥箇所を示すアドレス情報と、交替先を示すアドレス情報を含む管理領域を持つ記録媒体。」

<相違点>
「前記訂正データブロックと前記データブロックとは、それぞれデータクラスタを生成し」に関し、
本願発明は、前記訂正データブロックと前記データブロック「に、各ブロック単位に訂正符号を付加して」データクラスタを生成しているのに対し、引用発明は、前記パリティブロック(P)(訂正データブロック)と前記ペイロードブロック(B0、…、B7)(データブロック)とは、クラスタ(データクラスタ)を生成しているものの、「各ブロック単位に訂正符号を付加」することが特定されていない点。

そこで、上記相違点について検討する。
上記相違点の判断は、上記「第2 補正却下の決定」の項中の「3.独立特許要件について」の項中の「(3)対比・判断」の項で(相違点2)として判断したとおりである。

4.むすび
以上のとおり、本願請求項6に係る発明は、引用発明及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願はその余の請求項について論及するまでもなく拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-08-11 
結審通知日 2014-08-19 
審決日 2014-09-01 
出願番号 特願2009-60416(P2009-60416)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G11B)
P 1 8・ 575- Z (G11B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 堀 洋介  
特許庁審判長 酒井 朋広
特許庁審判官 関谷 隆一
萩原 義則
発明の名称 情報の記録媒体、記録方法、記録装置、再生方法及び再生装置  
代理人 井上 学  

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