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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04N
管理番号 1294606
審判番号 不服2003-19197  
総通号数 181 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-01-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-10-02 
確定日 2005-12-08 
事件の表示 平成 9年特許願第181630号「液晶映像表示装置の駆動方法」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 1月29日出願公開、特開平11- 27606〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成9年7月8日の出願であって、その請求項1に係る発明は、平成15年8月4日付け、平成15年11月4日付け、及び平成17年9月12日付けの手続補正書により補正された明細書並びに図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのもの(以下「本願発明」という。)と認められる。
「映像信号から分離した水平同期信号に同期して形成される1H反転信号を、映像の水平信号の第mライン(mは正整数)のタイミングでホールドして出力し、前記映像信号から分離した色信号を、前記1H反転信号に同期して反転して液晶パネルの列電極に表示映像の明るさに対応する信号電圧を供給するためのRGBの映像信号を形成し、このRGBの映像信号をサンプルホールドする液晶パネルの水平ドライバへ供給し、前記1H反転信号を1H遅延して共通電極1H反転信号を形成し、液晶パネルの垂直ドライバへ供給し、前記水平同期信号から形成されるシフトクロック信号を、前記映像の水平信号の第(m+1)ラインのタイミングで間引いて行選択信号をシフトしていく垂直シフトクロック信号として、液晶パネルの垂直ドライバへ供給することにより、映像の水平信号の第(m-1)ラインと第mライン(mは正整数)のRGBの映像信号を、同じ1H反転極性として液晶パネルの水平ドライバへ供給し、映像の水平信号の第mラインと第(m+1)ラインのRGBの映像信号を同一の水平表示ラインに連続して表示することにより間引きを行うことを特徴とする液晶映像表示装置の駆動方法。」
2.引用文献
(1)当審において平成17年7月12日付けで通知した拒絶の理由に引用した特開平5-37909号公報(平成5年2月2日公開、以下「引用文献1」という。)は、「液晶映像表示装置」に関するものであって、その公報には図面と共に次の事項が記載されている。
ア.「この発明は、液晶映像表示装置に関し、水平走査線数の異なるテレビジョン方式の映像信号を表示することができる液晶映像表示装置に関する。」(第1欄18行?20行)
イ.「まず、TFTパネルの基本動作について説明する。図2において、この種の表示パネルでは各行電極(ゲートバスライン)Gを順次選択し、それに同期して列電極(ソースライン)Sに各画素の表示の明暗に対応する信号電圧を加える線順次走査が行われている。図3(a)?(d)は各電極に印加する電圧を模式的に示したもので、ゲートバスラインGに、各画素に設けられたTFTを十分にオン状態にし得る電圧Von(図3(a))を加えて選択状態にすると、その時点でソースバスラインSに供給されている電圧+v(図3(b))が、選択されたTFTを通して表示画素に書き込まれる。そして次の期間に、ゲートバスラインGには、上記TFTを十分にオフ状態にする電圧Voffが印加されるため、書き込まれた電圧+vは、画素を構成している液晶の容量に保持される。(e)は液晶の両端にかかる電圧を示す。
【0011】さらに、次のフィールドにおいて再び同一画素ラインが選択状態となるときは、上記ソースバスラインSの電圧を反転させて電圧-vを供給し、その結果表示画素には、-vが書き込まれて再び保持される。この動作を繰り返すと、表示画素には、図3(c)の信号Vdで示すような振幅vの矩形波が印加されることになる。このとき共通電極の電圧Vcを、図3(d)に示すようにこの矩形波の中心電圧Vd(DC)と一致させておけば、液晶に加わる電圧は、実効値vの矩形波となり適正なLCD駆動が行われる。」(第2欄37行?第3欄12行)
ウ.「入力された映像信号はクロマ処理回路で処理された後、ビデオインターフェース回路5に与えられる。ビデオインターフェース回路5では、前述のように液晶を交流駆動するために、コントロール回路12から間引き回路14を介して与えられる極性反転信号FRPの作用により、映像信号にフィールド毎の極性反転処理が施される。極性反転された映像信号は色切換え回路からビデオ信号VIDとしてソースドライバ7に入力され、各画素の表示内容に対応する電圧として順次サンプリングされホールドされる。」(第3欄23行?32行)
エ.「次にコントロール回路12で形成されたゲートドライバ用クロックCLSを間引き回路14を介してゲートドライバ8に入力し、ゲートドライバ内に設けられたシフトレジスタによりゲート走査パルスを形成し、レベルシフタ,出力バッファを通してTFTパネル6の各ゲートラインに出力する。上記コントロール回路12では、同期分離回路から与えられるビデオ信号の水平,垂直同期信号を基準にして、前述のドライバ駆動用信号CLS及び極性反転信号FRPなど外部回路駆動用信号を形成する。」(第3欄35行?44行)
オ.「基本的には前記ゲートバスラインを駆動しているゲートドライバ8に加えているクロックパルスCLSを、間引くラインのみホールドすることによりゲートパルスが出力されなくなるためY方向の走査は、そのラインでホールドされる。例えば、図4でビデオ信号のiライン目を間引く場合、iライン目のクロックパルスCLS(i)をホールドすることによりビデオ信号のiライン目は、(i-1)ライン目でゲートパルスがホールドされているために、実際には表示されないことになる。」(第3欄46行?第4欄5行)
カ.「ビデオ信号のiライン目を間引いたとき、次のi+1ライン目のビデオ信号は、ホールドされたクロックパルスにより画素ラインのi番目にシフトされることになる。本来ビデオ信号のi+1ライン目は正極性ビデオ信号であるが、液晶の交流印加に伴う1Hライン反転駆動方式をとるためi番目の画素ラインは負極性ビデオ信号が必要となる。極性の反転処理は、LCDパネル6のコントロール回路12にて形成される極性反転信号FRPを図4のように1H間ホールドすることにより、外部ビデオ信号の極性反転回路からのビデオ信号に極性を合わせている。」(第4欄6行?16行)
キ.「Hカウンタ2では同期分離回路から入力される水平走査線のライン数を計数しているため、この計数値と上記プリセット値設定回路13から入力された間引きライン情報を比較し、間引きタイミングのための信号を形成する。」(第5欄12行?16行)
ク.「間引きタイミング信号が入力される間引き回路14には、コントロール回路12から極性反転信号FRP及びゲートドライバ用クロックCLSが入力されており、これら信号に対して上記間引きタイミングの補正を施し、図4に示すような間引き用極性反転信号FRP’及び間引き用ゲートドライバクロックCLS’を形成する。この間引きタイミングの補正が施された信号FRP’はビデオインターフェース回路5、信号CLS’はゲートドライバ8にそれぞれ与えられ、水平走査線の間引きを実行する。」(第5欄29行?38行)
(2)また、同じく当審において平成17年7月12日付けで通知した拒絶の理由に引用した特開平5-183846号公報(平成5年7月23日公開、以下「引用文献2」という。)は、「液晶表示装置」に関するものであって、その公報には図面と共に次の事項が記載されている。
ケ.「本発明は液晶表示装置に関し、例えばNTSC方式の表示画像形成用の液晶パネルを使用してPAL方式の表示画像を形成する場合に適用し得る。」(第2欄6行?9行)
コ.「【0021】これによりVスキヤナ22においては、各フレームの立ち上がりで初期状態に復帰した後、アドレス信号B6n-4、B6n-3、B6n-2、B6n-1、B6n、B6m+1……の信号レベルを順次立ち上げ(図2(D)?(I))、このうち間引きするラインのアドレス信号B6nについては2ラインの期間の間信号レベルを立ち上げるのに対し、残りのアドレス信号B6n-4、B6n-3、B6n-2、B6n-1、B6m+1……については、1ラインの期間の間、信号レベルを立ち上げる。
【0022】さらにVスキヤナ22においては、当該アドレス信号B6n-4、B6n-3、B6n-2、B6n-1、B6n、B6m+1……を直接各トランジスタ8に出力し、これによりアンド回路10(図6)を省略して各液晶セルLを駆動する。従つて1ラインの期間の間、信号レベルが立ち上がる各ライン6n-2、6n-1においては、当該信号レベルが立ち上がる期間の間、各ラインに対応した表示画像が形成される。
【0023】これに対し間引きするライン6nにおいては、初めの1ラインの期間で各液晶セルLに一旦データ信号SD1が印加された後、続く1ラインの期間で続くラインのデータ信号SD1が印加され、これにより初めの1ラインの表示画像が続くラインの表示画像で書き換えられ、1ライン分の表示画像を間引きすることができる。」(第5欄32行?第6欄5行)
3.対比
本願発明と上記2.(1)の記載から認定される引用文献1に記載された発明(以下「引用発明1」という。)とを以下に対比する。
(1)引用発明1は、液晶映像表示装置に映像信号の水平走査線を間引いて表示する発明に関するものであり、本願発明と同様の「液晶映像表示装置の駆動方法」と認められる。
(2)引用発明1のコントロール回路12は、同期分離回路から与えられるビデオ信号の水平,垂直同期信号を基準にして、極性反転信号FRPを形成し間引き回路14に出力する。そして、間引き回路14は、図4に示すように極性反転信号FRPをiラインのタイミングで1H間ホールドして間引き用極性反転信号FRP’を出力する(上記エ、カ、ク)。
ここで、極性反転信号FRPは、本願発明の「1H反転信号」に相当するから、引用発明1での間引き用極性反転信号FRP’は、「映像信号から分離した水平同期信号に同期して形成される1H反転信号を、映像の水平信号の第mライン(mは正整数)のタイミングでホールドして出力」されたものと認められる。
(3)引用発明1において、クロマ処理回路で処理された映像信号は、ビデオインターフェース回路5で、コントロール回路12から間引き回路14を介して与えられる極性反転信号FRPの作用により、フィールド毎の極性反転処理が施される。極性反転された映像信号は、色切換え回路を介してビデオ信号VIDとしてソースドライバ7に入力され、各画素の表示内容に対応する電圧として順次サンプリングされホールドされる(上記ウ)。
ここで、引用発明1のビデオ信号VIDは本願発明の「RGBの映像信号」に相当し、ソースドライバ7は「液晶パネルの水平ドライバ」に相当することから、引用発明1は、「前記映像信号から分離した色信号を、前記1H反転信号に同期して反転して液晶パネルの列電極に表示映像の明るさに対応する信号電圧を供給するためのRGBの映像信号を形成し、このRGBの映像信号をサンプルホールドする液晶パネルの水平ドライバへ供給」するものと認められる。
(4)また、引用発明1においては、極性反転信号FRPは、図4に示すように、間引き回路14により第(i-1)ラインと第iラインが同じ極性の間引き用極性反転信号FRP’に補正されてビデオインターフェース回路5に供給され、ソースドライバ7に入力されるビデオ信号VIDは、図4に示すように、第(i-1)ラインと第iラインが同じ極性の映像信号となる(上記ウ、カ、ク)。
よって、引用発明1は、「映像の水平信号の第(m-1)ラインと第mライン(mは正整数)のRGBの映像信号を、同じ1H反転極性として液晶パネルの水平ドライバへ供給」するものと認められる。
(5)引用発明1は、共通電極の電圧VcをソースバスラインSに印可される矩形波の中心電圧Vd(DC)に一致させており(上記イ)、「共通電極に一定の電圧を供給する」ものである。
(6)引用発明1のコントロール回路12は、同期分離回路から与えられるビデオ信号の水平,垂直同期信号を基準にして、ドライバ駆動用信号(ゲートドライバ用クロック、クロックパルス)CLSを形成し間引き回路14に出力する。そして、間引き回路14は、iライン目のドライバ駆動用信号(ゲートドライバ用クロック、クロックパルス)CLSをホールドして、間引き用ゲートドライバクロックCLS’をゲートドライバ8に供給する。その結果、iライン目を選択するゲートパルスが1Hの期間出力されない(上記エ、オ、ク)。
ここで、ドライバ駆動用信号(ゲートドライバ用クロック、クロックパルス)CLSは本願発明の「(垂直)シフトクロック信号」に相当し、ゲートドライバ8は「液晶パネルの垂直ドライバ」に相当するから、引用発明1は、「水平同期信号から形成されるシフトクロック信号を、映像の水平信号の第mラインのタイミングで間引いて行選択信号をシフトしていく垂直シフトクロック信号として、液晶パネルの垂直ドライバへ供給することにより、映像の水平信号の第mラインのRGBの映像信号を表示しないことにより間引きを行う」ものと認められる。
また、本願発明が、「水平同期信号から形成されるシフトクロック信号を、映像の水平信号の第(m+1)ラインのタイミングで間引いて行選択信号をシフトしていく垂直シフトクロック信号として、液晶パネルの垂直ドライバへ供給することにより、映像の水平信号の第mラインと第(m+1)ラインのRGBの映像信号を同一の水平表示ラインに連続して表示することにより間引きを行う」ものであるから、両者はいずれも「水平同期信号から形成されるシフトクロック信号を、映像の水平信号の所定のラインのタイミングで間引いて行選択信号をシフトしていく垂直シフトクロック信号として、液晶パネルの垂直ドライバへ供給することにより、映像信号の所定のラインの間引きを行う」ものといえる。
したがって、両者は、
「映像信号から分離した水平同期信号に同期して形成される1H反転信号を、映像の水平信号の第mライン(mは正整数)のタイミングでホールドして出力し、前記映像信号から分離した色信号を、前記1H反転信号に同期して反転して液晶パネルの列電極に表示映像の明るさに対応する信号電圧を供給するためのRGBの映像信号を形成し、このRGBの映像信号をサンプルホールドする液晶パネルの水平ドライバへ供給し、前記水平同期信号から形成されるシフトクロック信号を、前記映像の水平信号の所定のラインのタイミングで間引いて行選択信号をシフトしていく垂直シフトクロック信号として、液晶パネルの垂直ドライバへ供給することにより、映像の水平信号の第(m-1)ラインと第mライン(mは正整数)のRGBの映像信号を、同じ1H反転極性として液晶パネルの水平ドライバへ供給し、映像信号の所定のラインの間引きを行う液晶映像表示装置の駆動方法。」
である点で一致し、次の点で相違する。
(相違点1)
本願発明は、「1H反転信号を1H遅延して共通電極1H反転信号を形成し、液晶パネルの垂直ドライバへ供給」するものであるのに対し、引用発明1は、共通電極に一定の電圧を供給するものである点。
(相違点2)
本願発明は、シフトクロック信号を映像の水平信号の「第(m+1)ライン」のタイミングで間引いて行選択信号をシフトしていく垂直シフトクロック信号として、液晶パネルの垂直ドライバへ供給することにより、「映像の水平信号の第mラインと第(m+1)ラインのRGBの映像信号を同一の水平表示ラインに連続して表示することにより」映像信号の所定のラインの間引きを行うものであるのに対し、引用発明1は、シフトクロック信号を映像の水平信号の第mラインのタイミングで間引いて行選択信号をシフトしていく垂直シフトクロック信号として、液晶パネルの垂直ドライバへ供給することにより、映像の水平信号の第mラインのRGBの映像信号を表示しないことにより映像信号の所定のラインの間引きを行うものである点。
4.当審の判断
上記相違点につき、以下に検討する。
(相違点1について)
映像信号の極性が1水平ライン毎に反転するのに合わせて、共通電極に映像信号の逆の極性の信号を印加する液晶映像表示装置の駆動方法は周知のものであり(例えば、特開平8-171367号公報(特に段落【0001】?【0009】)、特開平8-251518号公報(特に段落【0025】?【0030】)等参照のこと。)、引用発明1においてこのような液晶映像表示装置の駆動方法を採用することは当業者が普通になし得ることである。そして、共通電極に印加する1H反転信号を、映像信号を1水平ライン毎に反転させるために用いられる装置内の基準同期信号である1H反転信号から形成することや、前記共通電極に印加する1H反転信号の形成に際し、間引くラインにおいて映像信号と共通電極の信号の極性のタイミングが合うように共通電極へ印加する1H反転信号を1H遅延させること、またその共通電極に印加する1H反転信号を垂直ドライバを介して液晶パネルへ供給することは設計的事項に過ぎない。
よって、上記相違点1に係る「1H反転信号を1H遅延して共通電極1H反転信号を形成し、液晶パネルの垂直ドライバへ供給」する構成を採用することは、当業者にとって格別の困難性があるとは認められない。
(相違点2について)
上記2.(2)の記載から、引用文献2には、NTSC方式の表示画像形成用の液晶パネルにPAL方式の表示画像を所定ライン毎に間引いて表示を行う液晶表示装置の駆動方法において、間引きを行うライン6nについて、初めの1ラインの期間で各液晶セルLに一旦データ信号SD1が印加され表示画像が形成された後、続く1ラインの期間で続くラインのデータ信号SD1が印加され、初めの1ラインの表示画像が続くラインの表示画像で書き換えられて1フィールドの期間表示画像が形成され、結果として1ライン分の表示画像を間引くもの、すなわち連続する2つのラインの映像信号を同一の水平表示ラインに連続して表示することにより間引きを行うものが記載されている。
そうすると、引用発明1において連続する2つのラインの映像信号を同一の水平表示ラインに連続して表示することにより間引きを行うようにすることは、当業者が容易に想到し得ることであり、その際に、シフトクロック信号を映像の水平信号の「第(m+1)ライン」のタイミングで間引いて垂直ドライバへ供給することにより、「映像の水平信号の第mラインと第(m+1)ラインのRGBの映像信号を同一の水平表示ラインに連続して表示することにより間引きを行う」ことは、当業者であれば普通に採用し得るものである。
なお、審判請求人は、平成17年9月17日付け意見書において、引用文献2においては、図3から明らかなように+極性のデータ信号を間引きして-極性のデータ信号のみが液晶セルに出力されており、+極性及び-極性の両方のデータを画面には表示していない旨の主張をしている。しかしながら、引用発明2は、上述したように、間引きを行うラインにおいて、初めの1ラインの期間で一旦表示画像が形成された後、続く1ラインの期間で続くラインの表示画像で書き換えられて1フィールドの期間表示画像が形成されるものであり、本願発明と同様のものである。よって、請求人の意見は採用できない。
上記のとおり、本願発明の相違点1、2に係る各構成は当業者が容易になし得ることであり、また、これら相違点を総合しても格別のものがあるとは認められない。さらに、本願発明の効果も、各引用文献の記載及び周知技術から予測することができる程度のものにすぎない。
5.むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2005-10-04 
結審通知日 2005-10-11 
審決日 2005-10-24 
出願番号 特願平9-181630
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H04N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 伊東 和重  
特許庁審判長 藤内 光武
特許庁審判官 清水 正一
堀井 啓明
発明の名称 液晶映像表示装置の駆動方法  
代理人 森本 義弘  
代理人 板垣 孝夫  

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