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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F |
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管理番号 | 1294782 |
審判番号 | 不服2014-3391 |
総通号数 | 181 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2015-01-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-02-24 |
確定日 | 2014-12-04 |
事件の表示 | 特願2009-537231「ビデオゲームプログラムのダウンロードシステムおよびダウンロード方法」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 5月29日国際公開、WO2008/063579、平成22年 4月 2日国内公表、特表2010-509992〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本件出願は、2007年11月19日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2006年11月17日、米国)を国際出願日とする国際出願であって、平成25年4月24日付け、及び同年10月25日付けで手続補正がなされ、同年11月28日付けで上記の同年10月25日付けの手続補正が補正の却下の決定により却下されると共に拒絶の査定がなされ、平成26年2月24日に拒絶査定に対する審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出されて特許請求の範囲を補正する手続補正がなされたものである。 2.平成26年2月24日付け手続補正書による補正(以下、「本件補正」という。)についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 本件補正を却下する。 [理由] (1)補正後の本願の発明 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、 「ビデオゲームプログラムをターゲットビデオゲームプラットフォームにダウンロードするビデオゲームプログラムダウンロード装置であって、 前記ターゲットビデオゲームプラットフォーム上で、前記ターゲットビデオゲームプラットフォームとは異なるネイティブビデオゲームプラットフォーム上で実行する複数のビデオゲームプログラムのうちユーザにより選択されたビデオゲームプログラムに関する情報と、選択された当該ビデオゲームプログラムのゲームを行うために使用できる1以上の入力装置に関する情報とを関連付けて当該ビデオゲームプログラムのダウンロード前に表示するためのインタフェースを生成するインタフェース生成手段、および前記ターゲットビデオゲームプラットフォームから、前記ビデオゲームプログラムのダウンロードを要求するダウンロード要求を受信し、前記要求に応じて、要求された前記ビデオゲームプログラムを、前記ターゲットと前記ネイティブのビデオゲームプラットフォーム間における互換性をもたらすプログラムと共に送信する処理手段を含むビデオゲームプログラムダウンロード装置。」 と補正された。(下線は審決にて付した。以下、同じ。) そして、上記補正は、請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「ネイティブビデオゲームプラットフォーム上で実行するビデオゲームプログラム」に関し、「複数の」ビデオゲームプログラムと限定し、「ビデオゲームプログラム」に関し、「ユーザにより選択された」ビデオゲームプログラムと限定し、及び「インタフェース生成手段」に関し、「当該ビデオゲームプログラムのダウンロード前に」表示するためのインタフェースを生成するインタフェース生成手段に限定するものであって、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の前記請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)は、前記に記載された事項により特定されるところ、本願補正発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。 (2)引用例1 引用例1 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前である平成2001年12月11日に頒布された「特開2001-340655号公報」(以下「引用例1」という。)には,図面と共に次の事項が記載されている。 ア 「【0015】【発明の実施の形態】<第1実施例>以下、図面を参照してこの発明の一実施形態に係る第1実施例を説明する。図1はこの発明の一実施例のゲームプログラム配信システムの全体を示すブロック図である。 【0016】図1において、ゲームプログラム配信システム10は、大きく分けて、新機種又は上位機種である第1のゲーム機の一例のゲーム機20(以下、単に「ゲーム機20」と呼ぶ)と、旧機種又は下位機種用ゲームプログラムを配信可能に記憶したゲームプログラム配信装置30(以下、単に「配信装置30」と呼ぶ)と、ゲーム機20と配信装置30を情報流通可能に結ぶインターネットに利用される双方向情報伝達媒体の一例の通信回線70とから構成される。ゲーム機20には、ゲームのためのキャラクタ(オブジェクトともいう)又はカーソルの移動やキャラクタの動作を指示するための操作手段の一例のコントローラ40、ゲーム画像を表示するための表示装置の一例の家庭用テレビジョン受像機(以下「TV」と略称)50、およびメモリカード60が着脱自在に装着される。・・・・ 【0020】図2はゲームプログラム配信装置のブロック図である。図2において、配信装置30は、CPU31等を含むコンピュータであり、いわゆるインターネット接続用のサーバー装置の機能も備えている。具体的には、CPU31には、バスを介してメモリ32,ハードディスク33,キーボード33,CRTディスプレイ35およびルータ36がそれぞれ接続されている。・・・【0023】図3に示すように、ハードディスク33は記憶領域33a?33dを含み、各記憶領域33a?33dは次に説明する各種のプログラムを記憶している。・・・ 【0025】各記憶領域33c1?33cnは、ゲーム機20とは異なる第2のアーキテクチャを採用した第2のゲーム機(図示せず;旧ゲーム機又は下位機種のゲーム機)のCPUによって実行されるゲームプログラム1?nを記憶している。各ゲームプログラム1?nは、図4(a)に示すように、旧ゲーム機のCPUで解釈(又は処理)可能な命令で構成されており、ゲームタイトル,ゲーム制御のためのプログラム,画像表示のためのデータ(及び/又は画像処理プログラム)及び音声処理のための音声データ(又は音声プログラ)等をそれぞれ含む。・・・ 【0026】記憶領域33dは、ゲーム機20のCPUによって実行されるエミュレータプログラムを記憶している。エミュレータプログラムは、CPU21で解釈可能な命令で構成されており、ゲーム機20において旧ゲーム機をエミュレーションすることにより、旧ゲーム機用ゲームプログラムの実行を可能にするためののプログラムを含む。・・・」 イ 「【0052】〔第3実施例〕図14は第3実施例に係る配信装置30のハードディスク33の記憶データを図解的に示した図であり、図15はデモ用プログラム対応リストデータの概要を示す図である。第3実施例と上述の実施例および第2実施例と異なる点は、プレイヤがゲームタイトルを選択する際に、ゲームタイトルのゲームの概要を示す情報を出力させるようにしたことである。ゲームの概要を示す情報を出力するものとして、この第3実施例では、例えばデモンストレーションをアニメーションで表示する場合について説明する。なお、図14中に括弧書きで示した部分は第2実施例を示し、括弧書き以外の部分は第1実施例を示す。・・・ 【0056】具体的には、ステップ2において、図17に示すように、TV50にはゲーム選択画面51が表示され、その画面上にカーソル53が表示される。なお、このとき、デモ画面54はまだ表示されていない。 【0057】ステップ31において、プレイヤに所望のゲームタイトル(例えばドクターマリオ:以降、「ゲームタイトルi」とする)をカーソル53によって仮選択(例えばシングルクリック)させる。これに応じて、ステップ32において、ゲーム機20のCPU21によって実行されているゲーム選択プログラムは、その仮選択されたことを検出し、そのゲームタイトルiとともに仮選択されたことを示すデータを配信装置30へ送信する。 【0058】ステップ33において、配信装置30のCPU31は、送信されてきたデータに含まれるゲームタイトルiおよびそのゲームタイトルiが仮選択されていることを把握すると、ハードディスク33の記憶領域33gに記憶されているデモ用プログラム対応リストデータを参照する。このリストデータによって、CPU31は、仮選択されたゲームタイトルiに対応する例えばデモ用プログラムDPiを記憶領域33fから読み出し、そのデモ用プログラムiをゲーム機20に配信する。 【0059】ステップS34において、ゲーム機20のCPU21は、配信装置30から受け取ったデモ用プログラムiを実行する。この実行によって、図17に示すように、ゲーム選択画面51上にデモ画面54が表示され、そのデモ画面54においてドクターマリオのゲームのデモンストレーションがアニメーションで表示される。 【0060】ステップS35において、プレイヤは、デモ画面54に表示されたアニメーションを認識し、そのゲームが自分の希望するものであるときには、カーソル53によってゲームタイトルを本選択する。ゲーム選択プログラムは、ゲームタイトルが本選択されると、そのゲームタイトルとともに本選択されたことを示すデータを配信装置30に送信する。これによって、ゲームプログラム配信システム10にでは、図7のステップS3?S6の処理と同様の処理を行い実行され、プレイヤの所望のゲームプログラム及びエミュレータプログラムがゲーム機20に配信される。一方、ステップ35において、再度、仮選択がされたときには、ステップ31?34の処理が繰り返し行われる。・・・ 【0062】なお、この第3実施例では、ゲームの概要を出力する方法として、ゲームのデモンストレーションをアニメーションで表示される方法を例にとって説明したが、例えば、アニメーションの換わりに、ゲームにおける静止画像を表示させることや、ゲームの概要を説明したコメント文を表示させるようにすることもできる。すなわち、デモ用プログラムの換わりに、コメント文のテキストデータ又は静止画像の画像データを含むプログラムをゲーム機20に送信することで、そのプログラムをゲーム機20のCPU21に実行させる。・・・」 ウ 図16は次のものである。 エ 図17は次のものである。 オ 上記【0052】段落「第3実施例と上述の実施例および第2実施例と異なる点は、プレイヤがゲームタイトルを選択する際に、ゲームタイトルのゲームの概要を示す情報を出力させるようにしたことである。」の記載に照らせば、第3実施例においても、第1実施例と同様のハードウェアとプログラムの構成であると認められる。 カ 図17から、「ゲーム選択画面51」に複数のゲームタイトルが示されることが看取される。 キ これらの記載事項及び図示内容を総合すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。 「ゲーム機20には、ゲーム画像を表示するための表示装置(TV50)が装着され、ゲームプログラム配信装置30は、CPU31等を含むコンピュータであり、CPU31には、ハードディスク33が接続され、ハードディスク33は記憶領域33a?33dを含み、各記憶領域33c1?33cnは、ゲーム機20とは異なる第2のアーキテクチャを採用した第2のゲーム機(旧ゲーム機又は下位機種のゲーム機)のCPUによって実行されるゲームプログラム1?nを記憶し、記憶領域33dは、ゲーム機20のCPUによって実行されるエミュレータプログラムを記憶し、エミュレータプログラムは、ゲーム機20において旧ゲーム機をエミュレーションすることにより、旧ゲーム機用ゲームプログラムの実行を可能にするためののプログラムを含み、TV50には複数のゲームタイトルが示されたゲーム選択画面51が表示され、プレイヤに所望のゲームタイトルiを仮選択させ、配信装置30は仮選択されたゲームタイトルiに対応するデモ用プログラムiをゲーム機20に配信し、ゲーム機20のCPU21は、配信装置30から受け取ったデモ用プログラムiを実行し、ゲーム選択画面51上にゲームのデモンストレーションのアニメーション又はゲームにおける静止画像又はゲームの概要を説明したコメント文が表示され、プレイヤは、カーソル53によってゲームタイトルを本選択し、そのゲームタイトルとともに本選択されたことを示すデータを配信装置30に送信し、プレイヤの所望のゲームプログラム及びエミュレータプログラムがゲーム機20に配信されるゲームプログラム配信装置30。」 (3)対比 そこで、本願補正発明と引用発明とを対比すると、 後者における「ゲームプログラム配信装置30」は、その機能、作用等からみて、前者における「ビデオゲームプログラムダウンロード装置」に相当し、以下同様に、「ゲーム機20」及びゲーム機20に装着された「表示装置(TV50)」は「ターゲットビデオゲームプラットフォーム」に、「ゲーム機20とは異なる第2のアーキテクチャを採用した第2のゲーム機(旧ゲーム機又は下位機種のゲーム機)のCPUによって実行されるゲームプログラム」は「ターゲットビデオゲームプラットフォームとは異なるネイティブビデオゲームプラットフォーム上で実行するビデオゲームプログラム」に、「ゲーム機20において旧ゲーム機をエミュレーションすることにより、旧ゲーム機用ゲームプログラムの実行を可能にするためののプログラム」は「前記ターゲットと前記ネイティブのビデオゲームプラットフォーム間における互換性をもたらすプログラム」に、「ゲーム選択画面51」は「インタフェース」に、「プレイヤ」は「ユーザ」に、「仮選択」は「選択」に、「CPU21」は「インタフェース生成手段」に、「ゲームのデモンストレーションのアニメーション又はゲームにおける静止画像又はゲームの概要を説明したコメント文」は「ビデオゲームプログラムに関する情報」に、それぞれ相当する。 また、後者は「ゲームプログラム及びエミュレータプログラムがゲーム機20に配信される」前に、「ゲームの概要を説明したコメント文」をプレイヤに表示するものであるから、「ユーザにより選択されたビデオゲームプログラムに関する情報」を「当該ビデオゲームプログラムのダウンロード前に表示する」ものといえる。 また、後者の「プレイヤは、カーソル53によってゲームタイトルを本選択し、そのゲームタイトルとともに本選択されたことを示すデータを配信装置30に送信」することは、上記「【0060】ステップS35において、プレイヤは、デモ画面54に表示されたアニメーションを認識し、そのゲームが自分の希望するものであるときには、カーソル53によってゲームタイトルを本選択する。ゲーム選択プログラムは、ゲームタイトルが本選択されると、そのゲームタイトルとともに本選択されたことを示すデータを配信装置30に送信する。」ものであり、図16をみると、「ステップS35」は、ゲーム機における処理であるので、「ゲームタイトルとともに本選択されたことを示すデータを配信装置30に送信する」のは「ゲーム機20」であるといえる。 また「ゲームタイトルとともに本選択されたことを示すデータ」が、「配信装置30に送信される」と、「プレイヤの所望のゲームプログラム及びエミュレータプログラムがゲーム機20に配信される」のであるから、上記「ゲームタイトルとともに本選択されたことを示すデータ」が、「ダウンロード要求」していることは明らかである。 したがって、両者は、 「ビデオゲームプログラムをターゲットビデオゲームプラットフォームにダウンロードするビデオゲームプログラムダウンロード装置であって、 前記ターゲットビデオゲームプラットフォーム上で、前記ターゲットビデオゲームプラットフォームとは異なるネイティブビデオゲームプラットフォーム上で実行する複数のビデオゲームプログラムのうちユーザにより選択されたビデオゲームプログラムに関する情報を、当該ビデオゲームプログラムのダウンロード前に表示するためのインタフェースを生成するインタフェース生成手段、および 前記ターゲットビデオゲームプラットフォームから、前記ビデオゲームプログラムのダウンロードを要求するダウンロード要求を受信し、前記要求に応じて、要求された前記ビデオゲームプログラムを、前記ターゲットと前記ネイティブのビデオゲームプラットフォーム間における互換性をもたらすプログラムと共に送信する処理手段を含むビデオゲームプログラムダウンロード装置。」 の点で一致し、以下の点で相違している。 [相違点] 本願補正発明は、ユーザにより選択されたビデオプログラムに関する情報と、「選択された当該ビデオゲームプログラムのゲームを行うために使用できる1以上の入力装置に関する情報とを関連付けて」いるのに対し、引用発明は、「ゲームのデモンストレーションのアニメーション又はゲームにおける静止画像又はゲームの概要を説明したコメント文」を把握することができるが、上記の点につき不明である点。 (4)判断 上記相違点について以下検討する。 一般にビデオゲームプログラムをビデオゲームプラットフォーム上で実行する場合、そのビデオゲームプログラムに対応したビデオゲームプラットフォームや入力装置でなければ実行できないことは、当業者にとり技術常識であり、そのため、異なるビデオゲームプラットフォーム上で実行する場合は、両者のビデオゲームプラットフォーム間に互換性をもたらすプログラムやそのビデオゲームプログラムに対応した入力装置が必要となることも、当業者にとって技術常識である。 引用発明も、ターゲットビデオゲームプラットフォーム上で、前記ターゲットビデオゲームプラットフォームとは異なるネイティブビデオプラットフォーム上で実行するビデオゲームプログラムを実行するために、前記ターゲットと前記ネイティブのビデオゲームプラットフォーム間における互換性をもたらすプログラムを送信する処理手段を備えるものであって、上記技術常識の接した当業者は、上記互換性をもたらすプログラムと共に、当然そのビデオゲームプログラムに対応した入力装置が必要であることを理解するものである。 そして、引用発明は、ゲームの概要を説明したコメント文が表示するものであるから、上記の事項から、当業者は、上記コメント文の内容として、そのビデオゲームプログラムに対応した入力装置が必要であることを表示することを想起するものである。 また、原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に公知となったゲームの取扱説明書である「俺の料理,日本,株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント,独立行政法人工業所有権情報・研修館2000年8月18日受入」にも、ゲームに必要な入力装置が示されている。(以下、「引用例2に記載の事項」という。) 以上のことを踏まえれば、引用発明において、これらの事項に照らして、相違点に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者にとって格別困難なことではない。 したがって、引用発明において、相違点に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。 そして、本願補正発明の発明特定事項の全体によって奏される効果も、引用発明、及び上記引用例2に記載の事項から当業者が予測し得る範囲内のものである。 (5)むすび 以上のとおり、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 3.本願の発明について 本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成25年4月24日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。 「ビデオゲームプログラムをターゲットビデオゲームプラットフォームにダウンロードするビデオゲームプログラムダウンロード装置であって、 前記ターゲットビデオゲームプラットフォーム上で、前記ターゲットビデオゲームプラットフォームとは異なるネイティブビデオゲームプラットフォーム上で実行するビデオゲームプログラムに関する情報と、当該ビデオゲームプログラムのゲームを行うために使用できる1以上の入力装置に関する情報とを関連付けて表示するためのインタフェースを生成するインタフェース生成手段、および 前記ターゲットビデオゲームプラットフォームから、前記ビデオゲームプログラムのダウンロードを要求するダウンロード要求を受信し、前記要求に応じて、要求された前記ビデオゲームプログラムを、前記ターゲットと前記ネイティブのビデオゲームプラットフォーム間における互換性をもたらすプログラムと共に送信する処理手段を含むビデオゲームプログラムダウンロード装置。」 (1)引用例1 原査定の拒絶の理由に引用された刊行物の記載内容は、上記「2.(2)引用例1」に記載したとおりである。 (2)対比・判断 本願発明は、上記「2.(1)補正後の本願の発明」で検討したように、本願補正発明に関し、下記各限定を省いたものである。 [各限定] 「ネイティブビデオゲームプラットフォーム上で実行するビデオゲームプログラム」に関し、「複数の」ビデオゲームプログラムと限定し、「ビデオゲームプログラム」に関し、「ユーザにより選択された」ビデオゲームプログラムと限定し、及び「インタフェース生成手段」に関し、「当該ビデオゲームプログラムのダウンロード前に」表示するためのインタフェースを生成するインタフェース生成手段との限定。 そうすると、本願発明を特定する事項の全てを含み、さらに限定したものに相当する本願補正発明が、上記「2.(3)対比」及び「2.(4)判断」に記載したとおり、引用発明及び引用例2に記載の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明及び引用例2に記載の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (3)むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明及び引用例2に記載の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 |
審理終結日 | 2014-10-09 |
結審通知日 | 2014-10-10 |
審決日 | 2014-10-22 |
出願番号 | 特願2009-537231(P2009-537231) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 荒井 隆一 |
特許庁審判長 |
黒瀬 雅一 |
特許庁審判官 |
江成 克己 畑井 順一 |
発明の名称 | ビデオゲームプログラムのダウンロードシステムおよびダウンロード方法 |
代理人 | 石原 盛規 |
代理人 | 特許業務法人 小笠原特許事務所 |