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審決分類 |
審判 査定不服 特17 条の2 、4 項補正目的 取り消して特許、登録(定型) A61K 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録(定型) A61K 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 取り消して特許、登録(定型) A61K |
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管理番号 | 1295281 |
審判番号 | 不服2014-21330 |
総通号数 | 182 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2015-02-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-10-22 |
確定日 | 2015-01-13 |
事件の表示 | 特願2014- 46406「結晶の表面自由エネルギーを指標として評価される結晶及び該結晶を含有してなる医薬組成物」拒絶査定不服審判事件〔平成26年12月 4日出願公開、特開2014-224091、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成26年 3月10日(優先権主張 平成25年 4月30日)の出願であって、同年 6月 5日付けで拒絶理由が通知され、その指定期間内である同年 8月11日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年 9月 5日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年10月22日に拒絶査定不服審判が請求され、それと同時に手続補正がなされたものである。 2.平成26年10月22日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成26年10月22日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 本件補正により、本願の特許請求の範囲は、 補正前の、 「【請求項1】 酢酸エチル-n-ヘキサンの混合溶媒、又はエタノール-水の混合溶媒から選択される溶媒を用いた再結晶により得られるルリコナゾール結晶が、次に示す表面自由エネルギーの条件を充足するか否かを鑑別する工程、及び、前記工程で表面自由エネルギーの条件を充足した結晶を、製剤適格性があると判別する工程、により、製剤適格性を有すると判断された結晶を準備する第1工程、及び 第1工程で準備された結晶を配合した医薬組成物を調製する第2工程、 を含む、ルリコナゾール含有医薬組成物の製造方法。 (表面自由エネルギーの条件) ルリコナゾールの結晶の表面自由エネルギーが28mJ/m2以下であり、表面自由エネルギーにおける極性成分の割合が35%以下である。 【請求項2】 前記第1工程で準備された結晶は、80℃6時間、水懸濁(浸潤条件又は加湿条件)及び6000lxの曝光条件保存後のZ体の生成率が、ルリコナゾールの結晶の0.11質量%未満である、請求項1に記載の方法。」 から、補正後の、 「【請求項1】 酢酸エチル-n-ヘキサンの混合溶媒、又はエタノール-水の混合溶媒から選択される溶媒を用いた再結晶により得られる、ルリコナゾール結晶が、次に示す表面自由エネルギーの条件を充足するか否かを鑑別する工程、前記工程で表面自由エネルギーの条件を充足した結晶を、製剤適格性があると判別する工程、及び、前記工程の判別結果に応じて、製剤適格性がないと判別された結晶を粉砕する工程、により、製剤適格性を有すると判断された結晶を準備する第1工程、及び、 第1工程で準備された結晶を配合した医薬組成物を調製する第2工程、 を含む、ルリコナゾール含有医薬組成物の製造方法。 (表面自由エネルギーの条件) ルリコナゾールの結晶の表面自由エネルギーが28mJ/m2以下であり、表面自由エネルギーにおける極性成分の割合が35%以下である。 【請求項2】 前記第1工程で準備された結晶は、80℃6時間、水懸濁(浸潤条件又は加湿条件)及び6000lxの曝光条件保存後のZ体の生成率が、ルリコナゾールの結晶の0.11質量%未満である、請求項1に記載の方法。」 となった。 本件補正は、補正前の請求項1の第1工程について、「前記工程の判別結果に応じて、製剤適格性がないと判別された結晶を粉砕する工程、により、製剤適格性を有すると判断された結晶を準備する」という発明特定事項を追加する補正を含むものである。 しかし、補正前の請求項1には、製剤適格性があると判別する工程、により、製剤適格性を有すると判断された結晶を準備する、との記載があるにすぎず、判別の結果、製剤適格性がないとされた結晶から製剤適格性を有すると判断された結晶を準備することに関してなんらの記載もなされていない。 よって、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号にいう、特許請求の範囲の限定的減縮に該当するものではないし、また、同法同条同項各号に掲げる、他のいずれの事項を目的とするものでもない。 したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するので、特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 3.本願発明について 平成26年10月22日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1、2に係る発明は、平成26年 8月11日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1、2に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2014-12-22 |
出願番号 | 特願2014-46406(P2014-46406) |
審決分類 |
P
1
8・
57-
WYF
(A61K)
P 1 8・ 537- WYF (A61K) P 1 8・ 536- WYF (A61K) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 江間 正起 |
特許庁審判長 |
内田 淳子 |
特許庁審判官 |
横山 敏志 穴吹 智子 |
発明の名称 | 結晶の表面自由エネルギーを指標として評価される結晶及び該結晶を含有してなる医薬組成物 |
代理人 | 川口 嘉之 |
代理人 | 丹羽 武司 |
代理人 | 川口 嘉之 |
代理人 | 佐貫 伸一 |
代理人 | 丹羽 武司 |
代理人 | 佐貫 伸一 |
代理人 | 下田 俊明 |
代理人 | 下田 俊明 |