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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B01D
管理番号 1299291
審判番号 不服2013-21823  
総通号数 185 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-05-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-11-07 
確定日 2015-04-01 
事件の表示 特願2008-265387「多孔質フッ素樹脂薄膜の製造方法及び多孔質フッ素樹脂薄膜」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 4月30日出願公開、特開2010- 94579〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯

本願は、平成20年10月14日の出願であって、原審にて、平成25年 8月 5日付けで拒絶査定がされ、この査定を不服として同年11月 7日付けで本件審判の請求と同時に手続補正がされたものであり、その後、当審にて、平成26年 8月14日付けで当該手続補正の却下の決定をするとともに拒絶理由を通知したところ、同年10月15日付けで意見書の提出とともに手続補正がされたものである。

2.当審の拒絶理由

当審にて通知した拒絶理由の一つは、
国際公開第2008/18400号(以下、「引用例1」という。)
特公昭61-44656号公報 (以下、「引用例2」という。)
を引用し、
「本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、引用例1,2に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。」
というものである。

3.本願発明の認定

本願発明は、平成26年10月15日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲において、請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものと認める。

ポリテトラフルオロエチレンを主体とするフッ素樹脂よりなり、そのフッ素樹脂をその融点以上に加熱して溶融する溶融工程、並びに、溶融された樹脂を、徐冷する工程、又は/及び、313℃以上321℃未満で10分以上保持する工程を含む方法により焼結することにより得られ、かつ膜厚が50μm以下でガーレー秒が5000秒以上のフッ素樹脂薄膜を、延伸によって伸びる特性を有する多孔質フィルムからなる支持体に固定した後、30℃未満で延伸して、平均流量孔径が45nm以下となるように多孔質化することを特徴とする多孔質フッ素樹脂薄膜の製造方法。

4.引用例の記載

引用例1

[0030]
本発明の製造方法では、先ず前記平滑な箔上に、フッ素樹脂粉末を分散媒中に分散したフッ素樹脂ディスパージョンが塗布される。フッ素樹脂を塗布する方法は特に限定されないが、平滑な箔上にフッ素樹脂ディスパージョンを単にコーティングする方法、多孔質の基体を用いこの基体と平滑な箔の間にフッ素樹脂ディスパージョンを注入する方法等が挙げられる。

[0032]
塗布の後、分散媒の乾燥が行われる。乾燥は、分散媒の沸点に近い温度又は沸点以上に加熱することにより行うことができる。乾燥によりフッ素樹脂粉末からなる皮膜が形成されるが、この皮膜を、フッ素樹脂の融点以上に加熱して焼結することにより本発明のフッ素樹脂の薄膜を得ることができる。乾燥と焼結の加熱を同一工程で行ってもよい。

[0049]
第4の態様、第5の態様のいずれにおいても、多孔質体の基体と本発明のフッ素樹脂薄膜を複合することにより、本発明のフッ素樹脂薄膜の優れた特徴を有するとともに、機械的強度も優れたフッ素樹脂複合体が得られ、その使用時やこの複合体をさらに加工する際のハンドリングを容易にすることができる。例えば、このフッ素樹脂複合体であって、金属箔等を有しないものは、延伸加工が容易となる。特に、第5の態様の場合は、薄膜の両面が多孔質の基体で保護された形態であり、さらにハンドリングに優れた複合体であり、延伸等の加工が容易になる。

[0054]
前記本発明のフッ素樹脂薄膜は、それを延伸することにより、多孔質フッ素樹脂薄膜を得ることができる。本発明は、その第6の態様として、前記第4の態様、第5の態様のフッ素樹脂複合体を延伸して製造されたものであることを特徴とする多孔質フッ素樹脂複合体を提供する(請求項19)。本発明のフッ素樹脂複合体を延伸することにより、該フッ素樹脂複合体に含まれる本発明のフッ素樹脂薄膜も延伸され、多孔質フッ素樹脂薄膜となる。

[0057]
延伸温度は、フッ素樹脂の融点よりも低い200℃以下が好ましく、160℃以下であればより好ましく、100℃以下であれば更に好ましい。フッ素樹脂薄膜の形成に、キャスティング法を用いると、薄膜は配向がなく等方的で均質となり、延伸において均質に伸びるので、均質な多孔質フッ素樹脂薄膜を得ることができる。

[0103]
実施例10
PTFEディスパージョンAD911とMFAラテックス、およびPFAディスパージョン920HPとを用いて、MFA/(PTFE+MFA+PFA)(フッ素樹脂固形分の体積比率)及びPFA/(PTFE+MFA+PFA)(フッ素樹脂固形分の体積比率)が各2%であるフッ素樹脂ディスパージョンを調整し、更に分子量200万のポリエチレンオキサイドを濃度3mg/ml、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルトリエタノールアミン(花王製20T)を10mg/mlとなるように添加してフッ素樹脂ディスパージョンを調整した。
[0104]
厚さ50μmのアルミ箔をガラス平板の上に皺がないように広げて固定し、フッ素樹脂ディスパージョンを滴下した後、日本ベアリング(株)製のステンレス鋼製のスライドシャフト(商品名:ステンレスファインシャフトSNSF型、外径20mm)を転がすようにしてフッ素樹脂ディスパージョンをアルミ箔一面に均一になるように伸ばした。
[0105]
この箔を、80℃で60分間乾燥、250℃で1時間加熱、340℃で1時間加熱の各工程を経た後、自然冷却し、アルミ箔上に固定されたフッ素樹脂薄膜を形成させた。フッ素樹脂薄膜が形成される前後のアルミ箔の単位面積当たりの重量差とフッ素樹脂の真比重(2.25g/cm^(3))より算出したフッ素樹脂薄膜の平均厚さは約3μmであった。

[0107]
アルミ箔上に固定されたフッ素樹脂薄膜をガラス平板の上に皺がないように広げて固定し、この4倍希釈のPFAディスパージョンを滴下した後、前記と同じ日本ベアリング(株)製のステンレス鋼製のスライドシャフトを転がすようにして4倍希釈のPFAディスパージョンをアルミ箔一面に均一になるように伸ばしながら、水分が乾燥しない間に、孔径0.45μm、厚さ80μmの延伸PTFE多孔質体(住友電工ファインポリマー(株)製、商品名:ボアフロンFP-045-80)(IPA-BP:150kPa、気孔率:70%、ガーレー秒:9.1秒)を被せた。その後、80℃で60分間乾燥、250℃で1時間加熱、320℃で1時間加熱、317.5℃で8時間加熱の各工程を経た後、自然冷却して、延伸PTFE多孔質体上に、PTFEよりも融点の低い熱可塑性のPFAにより、PTFEを主体とし、PTFE、MFA及びPFAの混合物からなるフッ素樹脂薄膜が接着され、更にその上に、アルミ箔が固定された複合体を得た。次いで、アルミ箔を塩酸によって溶解除去して、試験体を得た。
[0108]
この試験体のガーレー秒は5000秒以上であった。さらに、以下の条件でIPA浸透試験を行ったところ、IPA浸透は検出されず、微小な欠陥、即ち、水平に設けた膜の上に塗布したIPAが、毛管現象と重力により自然に膜内部を通り抜けて膜下面に到達できるようにする微小な欠陥が実質的に存在しないことが確認された。

[0110]
次に、引張試験器を用いて温度60℃、チャック間55mm、ストローク165mm(延伸率200%)で幅方向に延伸した後、更に同じ引張試験器で温度60℃、チャック間55mm、ストローク88mm(延伸率60%)で幅方向と直交する方向へ延伸した。延伸後の多孔質フッ素樹脂複合体のガーレー秒は25秒と低く、高い透過性を有していた。IPAバブルポイントは660kPaであった。この膜の0.055μm標準粒子の捕集率は100%と高性能であり、濾過液の排出の勢いは捕集率測定の間、殆ど変化しないことから、捕集率に勝れ且つ、非常に目詰まりも起こし難く分離膜エレメント用の分離膜として非常に有用であることが示された。また、平均流量径は、0.047μmであり、非常に微細な連続孔を有していることが示された。又この多孔質フッ素樹脂複合体の、電子顕微鏡写真(5000倍)を図4に示す。

[0153]
表3に、実施例10?18の結果、樹脂中のPTFEの体積比率、ガーレー秒、IPAバブルポイント及び平均流量径を示す。
[0154]
[表3]

[0155]
表3に示された結果より、実施例10?18で得られた多孔質フッ素樹脂複合体は、フィルターとして使用可能な、ガーレー秒、IPAバブルポイント及び平均流量径を有すると言える。しかし、PTFEの体積比率が80%より小さい場合は、IPAバブルポイントが低い場合が多く、安定して、高いIPAバブルポイントで、小さな平均流量径である高流量の分離膜を得るためには、PTFEの体積比率は、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。

引用例2

[4欄31?39行]
(2) 焼成した無孔質のPTFE成型物の延伸
上記(1)の工程で得た無孔質PTFE成型物をまず第1に130℃近傍の二次転移点未満の温度で3倍以下の延伸を行う。この低温での延伸操作はPTFEの変形に対して極めて高い応力を必要とし、非晶質と結晶質の界面に極めて微細なクラツクを発生せしめる。従つて延伸温度が低いほど生成するクラツクに微細性と均一性を与え、より好ましくは60℃以下で行なわれる。

[6欄1?13行]
実施例 1
PTFEフアインパウダー(ダイキン工業社製、商品名F104)100重量部に対して液体潤滑剤(シエル石油社製、ナフサNo.5)27重量部を混和し、該混和物を予備成形後、丸棒状に押出し、ロール圧延で厚さ0.1mmのフイルムを得た。
次に該フイルムを160?200℃に加熱し、ナフサを揮発除去した後、355?370℃の焼成炉と300?340℃の徐冷炉を通過させ、厚さ0.1mm、結晶化度68%の無孔質PTFEフイルムを得た。このフイルムを出発材として、まず初めに温度20℃において、表1に示すように長さ方向に1.2倍以上から3倍までの延伸を行なつた。

5.引用発明の認定

(1)引用例1には、[0030]及び[0032]に、平滑な箔上にフッ素樹脂ディスパージョンを塗布し、乾燥して形成された皮膜を、フッ素樹脂の融点以上に加熱して焼結してフッ素樹脂薄膜を得ること、[0049]及び[0054]に、多孔質体の基体とこのフッ素樹脂薄膜を複合したフッ素樹脂複合体を延伸することにより、該フッ素樹脂複合体に含まれるフッ素樹脂薄膜も延伸され、多孔質フッ素樹脂薄膜となることがそれぞれ記載され、この多孔質フッ素樹脂薄膜の「実施例10」として、[0103]?[0105]に、PTFEにMFA及びPFAを体積比率で各2%含むフッ素樹脂ディスパージョンを調整し、これをアルミ箔上に均一に伸ばして乾燥し、340℃まで加熱後、自然冷却し、平均厚さ約3μmのフッ素樹脂薄膜を形成したことが記載され、[0107]?[0108]に、ガーレー秒が9.1秒の延伸PTFE多孔質体上にこのフッ素樹脂薄膜を接着した後、アルミ箔を塩酸によって溶解除去してガーレー秒が5000秒以上の試験体を得たことが記載され、[0110]に、この試験体を引張試験器で温度60℃で延伸した後の多孔質フッ素樹脂薄膜の平均流量径が0.047μmすなわち47nmであったことが記載されている。

(2)してみると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「PTFEにMFA及びPFAを体積比率で各2%含むフッ素樹脂ディスパージョンを乾燥した皮膜を、フッ素樹脂の融点以上に加熱後に自然冷却して焼結することにより得られ、かつ、平均厚さが約3μmのフッ素樹脂薄膜を、ガーレー秒が9.1秒の延伸PTFE多孔質体に接着してガーレー秒が5000秒以上の試験体を得た後、60℃で延伸して、平均流量径が47nmとなるように多孔質化した多孔質フッ素樹脂薄膜の製造方法。」

6.発明の対比

(1)本願発明と引用発明とを対比すると、引用発明の「フッ素樹脂の融点以上に加熱」「延伸PTFE多孔質体に接着」は、それぞれ本願発明の「フッ素樹脂をその融点以上に加熱して溶融する溶融工程」「多孔質フィルムからなる支持体に固定」に相当する。
また、引用発明において、延伸PTFE多孔質体のガーレー秒は9.1秒にすぎないから、試験体のガーレー秒が5000秒以上になるということは、延伸PTFE多孔質体上に接着されたフッ素樹脂薄膜の「ガーレー秒が5000秒以上」であると認められ、さらに、フッ素樹脂薄膜と共に延伸される延伸PTFE多孔質体が、「延伸によって伸びる特性を有する」ことは明らかである。
一方、本願明細書の【0015】に、「PTFEを主体とするフッ素樹脂は、PTFEを通常50重量%以上含むものである」と記載されているところ、PTFE及びPFA(含MFA)の比重は同程度(下記※参照)であるから、引用発明の「PTFEにMFA及びPFAを体積比率で各2%含むフッ素樹脂ディスパージョンを乾燥した皮膜」は、PTFEを95重量%以上含み、本願発明の「ポリテトラフルオロエチレンを主体とするフッ素樹脂」に相当し、また、同【0055】に、本願発明の実施例1において、フッ素樹脂ディスパージョンを乾燥、加熱後に、自然冷却してフッ素樹脂薄膜を成形したと記載されていることから、本願発明の「徐冷する工程」は、「自然冷却」を含むものと認められる。
※PTFE 2.14-2.20 PFA 2.12-2.17(「プラスチック・データブック」初版第2刷,株式会社工業調査会,2006年1月20日,719頁)

(2)したがって、本願発明は、
「ポリテトラフルオロエチレンを主体とするフッ素樹脂よりなり、そのフッ素樹脂をその融点以上に加熱して溶融する溶融工程、並びに、溶融された樹脂を、徐冷する工程を含む方法により焼結することにより得られ、かつ膜厚が50μm以下でガーレー秒が5000秒以上のフッ素樹脂薄膜を、延伸によって伸びる特性を有する多孔質フィルムからなる支持体に固定した後、延伸して、多孔質化する多孔質フッ素樹脂薄膜の製造方法。」
の点では、引用発明と一致し、
本願発明が、「30℃未満で」延伸して、「平均流量孔径が45nm以下となるように」多孔質化するのに対し、
引用発明が、「60℃で」延伸して、「平均流量径が47nmとなるように」多孔質化した点(以下、「相違点」という。)で相違する。

7.相違点の判断

(1)相違点について検討するに、引用例1には、[0057]に、「延伸温度は・・・200℃以下が好ましく、160℃以下であればより好ましく、100℃以下であれば更に好ましい」と記載されているから、引用例1には、引用発明の延伸温度を下げることは示唆されている。

(2)さらに、引用例1には、[0155]に、「小さな平均流量径である高流量の分離膜を得るためには、PTFEの体積比率は、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい」と記載されているから、PTFEの体積比率が96%である引用発明は、小さな平均流量径の分離膜を得ることを目的としたものと認められ、これに関し、引用例2には、[4欄31?39行]に、「焼成した無孔質のPTFE成型物の延伸」について、「低温での延伸操作は・・・非晶質と結晶質の界面に極めて微細なクラツクを発生せしめる。従つて延伸温度が低いほど生成するクラツクに微細性と均一性を与え、より好ましくは60℃以下で行なわれる」こと、[6欄1?13行]に、「厚さ0.1mm、結晶化度68%の無孔質PTFEフイルムを・・・温度20℃において・・・長さ方向に1.2倍以上から3倍までの延伸を行なつた」ことが記載されているから、無孔質のPTFEフイルムを20℃を含む60℃以下の温度範囲で延伸すると、延伸温度が低いほど微細なクラックが生成することが知られていたと認められる。
してみると、ガーレー秒が5000秒以上である無孔質のPTFE薄膜を延伸して小さな平均流量径のPTFE分離膜を得るには、延伸時に生成するクラックに微細性が必要なことは自明であるから、引用発明の延伸温度を60℃から20℃を含む「30℃未満」に下げることは、より小さな平均流量径を得るという引用例1記載の目的に沿う製造条件の変更であって、その結果、平均流量(孔)径が47nmから45nm以下となることは、引用例2記載の知見から予期し得る効果にすぎない。
したがって、引用発明において相違点を解消することは、引用例1,2の記載からみて、当業者が容易になし得たことである。

(3)なお、請求人は意見書で、引用発明の平均流量径47nmと対比すべき本願発明の平均流量孔径は、他の条件が同一である実施例1の27nmであり、また、引用例1記載の「100℃以下」とは、延伸加工性が低下する30℃未満を示すものではなく、そして、引用例2に高温延伸が必要なことが記載されていることから、引用発明において相違点を解消することは容易になし得たことでないと主張している。
そこで検討するに、特許法第29条第2項の判断の対象は、請求項の記載により特定された本願発明であってその実施例ではない。また、引用例1には、[0049]に、多孔質体の基体とフッ素樹脂薄膜を複合することにより機械的強度も優れたフッ素樹脂複合体が得られ、延伸加工が容易となると記載されているから、仮に30℃未満で延伸加工性が低下することが知られていたとしても阻害要因にはならない。そして、引用発明は、多孔質体に接着された無孔質のPTFE薄膜が、引用例2に具体的に記載された無孔質のPTFEフイルムに比べ膜厚が非常に薄く、引用例2で既に低温とされている60℃の延伸のみで分離膜を製造するものであるから、高温延伸が不要なことが明らかである。
したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用できない。

8.むすび

以上のとおり、本願発明は、引用例1,2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の拒絶理由について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-01-30 
結審通知日 2015-02-02 
審決日 2015-02-13 
出願番号 特願2008-265387(P2008-265387)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (B01D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 加藤 幹  
特許庁審判長 河原 英雄
特許庁審判官 中澤 登
大橋 賢一
発明の名称 多孔質フッ素樹脂薄膜の製造方法及び多孔質フッ素樹脂薄膜  
代理人 神野 直美  

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