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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C12N 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C12N 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 C12N |
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管理番号 | 1299803 |
審判番号 | 不服2013-17541 |
総通号数 | 186 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2015-06-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-09-11 |
確定日 | 2015-04-10 |
事件の表示 | 特願2010-100741「植物細胞培養物および植物組織培養物の処理方法」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 9月24日出願公開、特開2010-207233〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成8年4月22日(パリ条約による優先権主張 平成7年5月19日、米国)を国際出願日とする特願平8-534846号の一部を平成22年4月26日に新たな特許出願としたものであって、平成24年12月21日付けで手続補正書が提出されたが、平成25年5月8日付けで拒絶査定がなされたところ、同年9月11日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、同日付けで手続補正書が提出されたものである。 第2 平成25年9月11日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成25年9月11日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正の内容 平成25年9月11日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)により、特許請求の範囲の請求項1は以下のように補正された。 補正前: 「【請求項1】 (a)未発芽種子を第1のDNAメチル化阻害剤に接触させる工程、 (b)該DNAメチル化阻害剤に接触させた種子から組織を誘導する工程、 (c)該誘導した組織からカルス培養物を作出する工程、 (d)該作出したカルス培養物を継代培養する工程、 (e)該カルス継代培養物から懸濁培養物を作出する工程、 (f)該懸濁培養物を少なくとも3回継代培養することを含む、該作出した懸濁培養物を維持する工程、 (g)維持工程(f)の後に、懸濁培養物をエリシター系に接触させる工程 を含み、 該第1のDNAメチル化阻害剤が5-アザシチジンであり、該エリシター系が、ジャスモン酸メチルおよびカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)からなる群より選択される、植物培養物における二次代謝物の産生特性に影響を及ぼす植物培養方法。」 補正後: 「【請求項1】 (a)3×10^(-6)から3×10^(-4)Mの濃度の第1のDNAメチル化阻害剤溶液中へ未発芽種子を浸漬させる工程、 (b)該DNAメチル化阻害剤に接触させた種子から組織を誘導する工程、 (c)該誘導した組織からカルス培養物を作出する工程、 (d)該作出したカルス培養物を継代培養する工程、 (e)該カルス継代培養物から懸濁培養物を作出する工程、 (f)該懸濁培養物を少なくとも3回継代培養することを含む、該作出した懸濁培養物を維 持する工程、 (g)維持工程(f)の後に、懸濁培養物をエリシター系に接触させる工程 を含み、 該第1のDNAメチル化阻害剤が5-アザシチジンであり、該エリシター系が、ジャスモン酸メチルおよびカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)からなる群より選択される、植物培養物における二次代謝物の産生特性に影響を及ぼす植物培養方法。」(下線部は補正箇所を示す。) 2.補正の適否 本件補正は、補正前の請求項1の発明特定事項である「(a)未発芽種子を第1のDNAメチル化阻害剤に接触させる工程」を「 (a)3×10^(-6)から3×10^(-4)Mの濃度の第1のDNAメチル化阻害剤溶液中へ未発芽種子を浸漬させる工程」へと限定するものであり、補正前後の請求項1に係る発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一である。 よって、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下、「平成18年改正前特許法」という。)第17条の2第4項第2号に規定された特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そこで、補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定を満たすものであるか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について検討する。 (1)本願補正発明 本願補正発明は、上記1.に「補正後」として記載したとおりのものである。 (2)引用例 (2-1)引用例1 原査定の拒絶の理由で引用例1として引用された本願優先日前に頒布された刊行物であるStafford A.、Manipulating secondary metabolism in culture、Cambridge University Press、 1988、 p. 31-40(以下、「引用例1」という。)には、以下の事項が記載されている(英語で記載されているため、日本語で摘記する。下線は当審が付与した。)。 ア.「アルカロイド産生組織の特性への5-アザシチジンの影響 我々の研究は、ケシ、ニチニチソウ、及びタバコの培養細胞特性への5-アザシチジンの影響、特に、被処理細胞組織におけるアルカロイド産生量に関して研究することであった。 その類縁化合物は、突然変異誘発物質を用いる方法と同様の方法によって用いられた;効果は予測することができなかったが、ランダムな脱メチル化は遺伝子の働きの新たなパターンをもたらす結果となることが期待された。ここで報告される全ての事例において、5-アザシチジンは、確立された培養組織に対してではなく、外植片組織に適用された。ケシの組織は2つの方法で処理された。初めに種子は類縁化合物を含む寒天上で発芽させられたが、3×10^(-6)から3×10^(-4)Mの全ての濃度は有毒であることが明らかとなった。しかし、種子が24時間だけ処置され、次いで試薬を含まない寒天上で発芽させられた場合、いくつかの興味深い特性が浮かび上がった。最も著しい相違として、二次カルス抽出物中のラジオイムノアッセイによるモルヒネ抗血清との交差反応物質の量が注目された(図1)。」(34頁17行?22行、35頁1行?12行) イ.「図1 ケシの二次カルス中のラジオイムノアッセイにより検出されたモルヒネ抗血清との交差反応レベル。それぞれの棒は個々の種苗の外植片を由来とする二次カルスクローンを表す。 」(34頁23?26行) ウ.「DNAメチル化が、植物細胞での遺伝子発現をどの程度調節するのかは何ら結論付けることはできないが、我々の結果は、DNAメチル化阻害剤は、二次代謝物の蓄積の程度も含めて、培養物の特性に変化をもたらすことができるとの示唆を導く。これらの変化は、DNAメチル化や未知のDNAとタンパク質との相互作用で仲介される可能性がある。5-アザシチジンとその他のDNAメチル化阻害剤の使用は、故に、植物細胞培養物での生化学的分化のパターンを制御しようとするための経験的、ランダム的な方法を提供する。」(38頁8行?16行) そうすると、引用例1には、以下の発明が記載されていると認められる。 「5-アザシチジンで未発芽種子を処置し、種子を発芽させてから二次カルスを誘導する工程を含み、培養物における二次代謝物の蓄積に変化をもたらす植物培養方法。」(以下、「引用発明」という。) (2-2)引用例2 原査定の拒絶の理由で引用例2として引用された本願優先日前に頒布された刊行物である駒嶺穆 最新・植物細胞培養とファインケミカルズ、株式会社シーエムシー、1990、p.108、112-114(以下、「引用例2」という。)には、以下の事項が記載されている(下線は当審が付与した。)。 エ.「1.3.4 再分化誘導とモルヒネ系アルカロイドの生産 カルスは培養の過程において、母植物の持つ第二次代謝産物を生産する能力を消失したり低下したり、または変動したりすることは前述の通りであるが、再分化誘導を行って生産能が回復することを試みた研究がいくつかある。筆者ら^(16))は西独よりボタンゲシの種子を入手し、試験農場で栽培した。このボタンゲシはテバインを主アルカロイドとして生産し、茎葉0.14 %、根部に0.3 ?0.35%含有していた。成熟した母植物の根、葉および発芽種子の胚軸からカルスを誘導した。ボタンゲシカルスの液体培養細胞は、カルス誘導初期には19?60 μg/g(乾燥重)のテバインを産生したが、継代培養を続けると次第に生産能が低下し、0.1μg/g以下になり、ほとんど検出限界以下になってしまう。逆にカルスにはスチロピン^(17))([4]図3.1.16、200μg/g)とプロトピン([16]図3.1.17、150μg/g)が検出された。したがって植物ホルモンによる脱分化に伴って第二次代謝産物の生合成系に変動が起こったものと推定された。液体培養の条件下でテバインの生産能を失ったカルスを回復させることを試み^(18))、カルスを植物ホルモンを除いたMurashige-Skoog培地で三代以上継代培養し、増殖能を示す細胞群を選抜した。この操作で、 inocalum sizeが大きい場合でも、前培養中の2.4-Dの影響は徐々に除かれた。このカルスをカイネチン1μg/mlとココナッツミルク10 %を含有する培地に移し培養を続けると、テバインが130 μg/g生産された。カルスは初め直径1 mmの球型であったが、この過程で突起状の胚様体を形成し、直径2 mmの球型の細胞集合塊に成長してくる。胚様体の器官分化に伴い、テバインを生産すると生合成機能が回復してきたものと考えられる。これらは固型培地に移植し、光照射下で培養すると、緑色細胞が生じ茎葉が生長してくる。」(108頁3行?21行) オ.「エリシターは、糸状菌由来のものと、植物細胞壁由来のものとの二種があるが、Eilertら^(38),39))はPythium spp.、Rhizoctonia spp.およびFusarium spp.の菌体をエリシターとして用いた。7年間継代保存したケシカルスを液体培養に移し、Pythium aphanidermatumの滅菌処理した菌体のホモジネートを添加して培養した。培養ろ液(当審注:「ろ液」の「ろ」は、さんずいに戸の文字を表す。以下、同様である。)中に、サンギナリン[13]と、ごく微量のジヒドロサンギナリン[14]が見出された。またC-14(U)-L-Tyrosine^(38))をアルカロイドの合成プレカーサーとして添加培養し、サンギナリンの生成を確認している。アルカロイドの生産量は、菌体無添加区に比べて増加していたが、モルヒネ系アルカロイドの生成は認められていない。」(112頁9行?16行) (2-3)引用例4 原査定の拒絶の理由で引用例4として引用された本願優先日前の1993年に頒布された刊行物である特開平5-184355号公報(以下、「引用例4」という。)には、以下の事項が記載されている(下線は当審が付与した。)。 カ.「【0029】(実施例1)1リットルのLS培地(Linsmaier、 E.M.、 Skoog、 F.、 Physiol. Plant 18、 100 (1965))で培養しているハナビシソウ(Eschscholtzia californica)の細胞懸濁培養物(新鮮細胞重量200g)にメチルジャスモン酸を、最終濃度が20μmol/lになるように添加する。培養物をさらに5日間培養した後、200mlの酸性エタノール(1.7mlの濃塩酸/1リットルのエタノール)で2時間、60℃にて抽出する。得られたメタノール抽出物のHPLCクロマトグラフィーを行う。メチルジャスモン酸で処理されなかったコントロールと比較すると、ベンゾフェナンスリジン(benzophenanthridine)の生産が15倍増加していることがわかった。培養物の全収量は1リットルの培地当り300mgのベンゾフェナンスリジンである。メチルジャスモン酸で処理されなかった対応する培養物は1リットル当り全収量18mgのベンゾフェナンスリジンを産生する。」(4頁【0029】段落) (2-4)引用例8 原査定の拒絶の理由で引用例8として引用された本願優先日前に頒布された刊行物であるPlant Cell Reports、 1988、 Vol.7、 No.1、 p.51-54(以下、「引用例8」という。)には、以下の事項が記載されている(英語で記載されているため、日本語で摘記する。下線は当審が付与した。)。 キ.「そこで、トリテルペン生合成の誘導のために他の微生物についても試験を行った(表4)。特に、カンジダ・アルビカンスはトリテルペン生合成の誘導において、とても活性があることが見出された。このエリシターを用いたエリシターストレス代謝関連のいくつかの詳細な研究を準備中である。」(54頁左欄11行?右欄4行) (3)対比 引用発明の「種子を発芽させてから二次カルスを誘導する工程」は、本願補正発明の(b)、(c)工程に相当する。 そこで、本願補正発明と引用発明とを対比すると、両者は、 「第1のDNAメチル化阻害剤で未発芽種子を処置する工程、 該DNAメチル化阻害剤に接触させた種子から組織を誘導する工程、 該誘導した組織からカルス培養物を作出する工程、 を含み、 該第1のDNAメチル化阻害剤が5-アザシチジンである、 植物培養物における二次代謝物の産生特性に影響を及ぼす植物培養方法。」で一致する。 しかし、5-アザシチジンで未発芽種子を処置する工程について、本願補正発明は、DNAメチル化阻害剤の濃度を3×10^(-6)から3×10^(-4)Mと特定し、処置方法をDNAメチル化阻害剤溶液中への浸漬に特定しているのに対して、引用発明は、そのような特定がない点(以下、「相違点1」という。)、二次代謝物の産生のために、カルス培養物を作出後、本願補正発明は、「(d)該作出したカルス培養物を継代培養する工程、(e)該カルス継代培養物から懸濁培養物を作出する工程、(f)該懸濁培養物を少なくとも3回継代培養することを含む、該作出した懸濁培養物を維持する工程、(g)維持工程(f)の後に、懸濁培養物をジャスモン酸メチル、およびカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)からなる群より選択されるエリシター系に接触させる工程を含む」のに対して、引用発明は、そのような工程を含まない点(以下、「相違点2」という。)で相違する。 (4)判断 (4-1)相違点1について DNAメチル化阻害剤による未発芽種子の処置に関して、上記引用例1の記載事項ア.には、3×10^(-6)から3×10^(-4)Mの全ての濃度が有毒であると記載されているが、上記引用例1の記載事項ア.、イ.から、処置時間を制限すれば、少なくとも、3×10^(-6)M、3×10^(-5)Mの濃度であれば、二次カルスが二次代謝物を産生し得ることがわかるから、処置時間を制限して、引用発明で用いる種子の種類に合わせてDNAメチル化阻害剤の濃度を3×10^(-6)から3×10^(-4)M程度とすることは、当業者が適宜行うことである。 また、DNAメチル化阻害剤による未発芽種子の処置方法に関して、薬物処理方法として、薬物溶液への浸漬方法は常套の手段であるから、未発芽種子をDNAメチル化阻害剤溶液中へ浸漬させることは当業者が容易に想到し得ることである。 (4-2)相違点2について 上記引用例2、4及び8に記載されるように、植物培養物における二次代謝物の産生特性の変化、例えば、二次代謝物の産生量の増加のためにエリシターを用いることは本願優先日前に周知技術であり、具体的なエリシターとして、上記引用例4の記載事項カ.には、ジャスモン酸メチルが記載され、上記引用例8の記載事項キ.には、カンジダ・アルビカンスが記載されている。そして、上記周知技術を知り得る当業者ならば、二次代謝物の産生特性の変化、例えば、更なる二次代謝物の産生量の増加を見込んで、引用発明で用いる種子の種類に合わせて、植物培養物にエリシター、例えば、ジャスモン酸メチルやカンジダ・アルビカンスを接触させることは容易に想到し得ることである。 また、植物培養物を用いて二次代謝物を産生するために、カルス培養物を継代したり、懸濁培養することは、本願優先日前の常套の手段であり、上記引用例2の記載事項オ.には、懸濁培養物を三代以上継代した後にエリシター処理した例なども記載されることから、二次代謝物の産生のために、引用発明の二次カルスを、継代培養し、懸濁培養物を作出し、少なくとも3回継代培養し、維持した後、上記のエリシター処理を行うことは当業者が容易に想到し得ることである。 (4-3)効果について 本願補正発明の効果は、引用例1、2、4及び8に記載された事項から当業者が予測し得るものであって、格別顕著なものとはいえない。 3.むすび 以上検討したところによれば、本願補正発明は、引用例1、2、4及び8に記載された発明及び本願優先日前の技術常識に基づいて当業者が容易に想到することができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 よって、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1.本願発明 平成25年9月11日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?6に係る発明は、平成24年12月21日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?6に記載されたとおりのものであり、そのうち請求項1に係る発明は、請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。 「【請求項1】 (a)未発芽種子を第1のDNAメチル化阻害剤に接触させる工程、 (b)該DNAメチル化阻害剤に接触させた種子から組織を誘導する工程、 (c)該誘導した組織からカルス培養物を作出する工程、 (d)該作出したカルス培養物を継代培養する工程、 (e)該カルス継代培養物から懸濁培養物を作出する工程、 (f)該懸濁培養物を少なくとも3回継代培養することを含む、該作出した懸濁培養物を維持する工程、 (g)維持工程(f)の後に、懸濁培養物をエリシター系に接触させる工程 を含み、 該第1のDNAメチル化阻害剤が5-アザシチジンであり、該エリシター系が、ジャスモン酸メチルおよびカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)からなる群より選択される、植物培養物における二次代謝物の産生特性に影響を及ぼす植物培養方法。」(以下、「本願発明」という。) 2.引用例 引用例1、2、4及び8の記載事項、及び引用発明は、上記第2 2.(2)に記載したとおりである。 3.対比・判断 本願発明は、上記第2 2.で検討した本願補正発明が、「 (a)3×10^(-6)から3×10^(-4)Mの濃度の第1のDNAメチル化阻害剤溶液中へ未発芽種子を浸漬させる工程」と、DNAメチル化阻害剤と未発芽種子との接触を限定するものであるのに対して、そのような特定がされていないものである。 そうすると、本願発明の特定事項を全て含み、さらに他の特定事項にて限定したものに相当する本願補正発明が、前記第2 2.に記載したとおり、引用例1、2、4及び8の記載、及び本願優先日前の技術常識に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、当業者が容易に発明をすることができたものである。 4.むすび よって、本願発明は、引用例1、2、4及び8の記載、及び本願優先日当時の技術常識に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 第4 まとめ 以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 したがって、その余の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶をすべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2014-11-13 |
結審通知日 | 2014-11-17 |
審決日 | 2014-12-01 |
出願番号 | 特願2010-100741(P2010-100741) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(C12N)
P 1 8・ 121- Z (C12N) P 1 8・ 121- Z (C12N) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 太田 雄三 |
特許庁審判長 |
郡山 順 |
特許庁審判官 |
中島 庸子 植原 克典 |
発明の名称 | 植物細胞培養物および植物組織培養物の処理方法 |
代理人 | 新見 浩一 |
代理人 | 五十嵐 義弘 |
代理人 | 佐藤 利光 |
代理人 | 小林 智彦 |
代理人 | 渡邉 伸一 |
代理人 | 大関 雅人 |
代理人 | 春名 雅夫 |
代理人 | 井上 隆一 |
代理人 | 刑部 俊 |
代理人 | 清水 初志 |
代理人 | 川本 和弥 |
代理人 | 山口 裕孝 |