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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G08G
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G08G
管理番号 1304359
審判番号 不服2014-14896  
総通号数 190 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-10-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-07-30 
確定日 2015-08-13 
事件の表示 特願2009-256561「車室管理端末装置および車室管理システム」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 5月19日出願公開、特開2011-100422〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成21年11月9日の出願であって、平成25年10月4日付けで拒絶理由が通知され、これに対して同年12月9日に手続補正がなされると共に意見書が提出され、平成26年1月30日付けで拒絶理由が通知され、同年4月7日に手続補正がなされると共に意見書が提出されたが、同月22日付けで前記平成26年4月7日にした手続補正が却下されると共に拒絶査定がされ、これに対し、同年7月30日に拒絶査定不服審判がされるとともに、同時に手続補正がなされたものである。

2.平成26年7月30日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成26年7月30日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
(1)本件補正後の本願補正発明
本件補正は、特許請求の範囲の請求項1を補正前の
「【請求項1】
通路に向かう先端側に設けられ駐車場の車室の車両の有無を表示する在車表示部と、前記在車表示部の反対側に前記車室に指向するように設けられ前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部と、を一体に形成したユニット型の本体として通路側に設置され、
前記車両検知部は、光を車両に照射するとともに当該車両で反射された光を受光して前記車両の有無を検出する光センサを有することを特徴とする車室管理端末装置。」
から、
「【請求項1】
通路に向かう先端側に設けられ駐車場の車室における車両の有無を表示する在車表示部と、前記在車表示部の反対側に当該在車表示部から独立して前記車室を指向するように設けられ前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部と、を一体に形成したユニットとして、前記車室ごとに通路側の天井寄りに設置され、
前記車両検知部は、光を車両に照射するとともに当該車両で反射された光を受光して前記車両の有無を検出する光センサを有し、
前記在車表示部は、車両存在を表示する表示灯と車両不存在を表示する表示灯とを内蔵して設けられることを特徴とする車室管理端末装置。」(下線は当審にて付与した。)
とする補正を含むものである。

上記補正は、請求項1に記載した発明を、本件補正前の請求項1に係る発明では「前記在車表示部の反対側に前記車室に指向するように設けられ前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部」と特定していたものをさらに限定して、「前記在車表示部の反対側に当該在車表示部から独立して前記車室を指向するように設けられ前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部」としたものであって、「当該在車表示部から独立して」との限定を付加したものである。
さらに、上記補正は、本件補正前の請求項1に係る発明が「ユニット型の本体として通路側に設置され」と特定していた点を、「ユニットとして、前記車室ごとに通路側の天井寄りに設置され」と限定したものでもあって、在車表示部に関して「車両存在を表示する表示灯と車両不存在を表示する表示灯とを内蔵して設けられる」ことも限定したものである。
以上のことから、本件補正は、本願の請求項1に係る発明について、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(2)引用文献
原査定の拒絶の理由に引用された特開2006-188935号公報(以下、「引用文献1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は、当審にて付与した。)。
「【請求項1】
1台の車両の駐車スペースを照明する照明手段と、
前記照明手段からの光が前記駐車スペースに駐車される車両に遮られる位置に配置される光反射手段と、
前記光反射手段からの反射光の検知手段と、
前記検知手段において反射光が検知できない場合に前記照明手段の照明を消す消灯手段と、
を備えてなることを特徴とする駐車場装置。」

「【技術分野】
【0001】
この発明は駐車スペースにおける照明の点灯管理を行なうための駐車場装置に関する。
【背景技術】
【0002】
広い駐車場では空いている駐車スペースの位置が分かりにくく、とくに、夜間の屋外駐車場や、地下の暗い駐車場ではその位置が分かりにくい。その点を考慮して最近では空いている駐車スペースをグリーンランプ等を点灯表示するようにしてその位置が容易に見つけられるようにしてる。その場合駐車が行なわれた駐車スペースの照明は消されなければならず、そのため駐車スペースの車両の有無に対応して照明の点灯制御がなされている。その点灯制御には車両の有無検知を行なう必要があり、従来ではその車両の有無検知を音波反射検知器やループコイルを用いて行なっていた。
【発明の開示】
【0003】
上記のように車両の有無検知に音波反射検知器やループコイルを用いると、機器が高価であるとともに設置に手間がかかり、設置費用が多大となる問題があった。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、上記の事情に鑑みて行なったもので、駐車場の駐車スペースにおける照明の点灯管理を無駄のない構成により安価に行なえるようにすることを目的とする。
【0005】
この発明の駐車場装置は、1台の車両の駐車スペースを照明する照明手段と、前記照明手段からの光が前記駐車スペースに駐車される車両に遮られる位置に配置される光反射手段と、前記光反射手段からの反射光の検知手段と、前記検知手段において反射光が検知できない場合に前記照明手段の照明を消す消灯手段とを備える。
【0006】
上記構成によれば、駐車スペースに駐車が行なわれると、その車両により照明手段から光反射手段への光が遮られて検知手段による反射光の検知が行なわれなくなり、これにより消灯手段によって照明手段の照明が消される。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、車両の検知のための検知信号として駐車スペースの照明を行なう光を利用するので、音波発信機やループコイルを用いる場合に比して機器費用が安価となるとともに設置作業も容易となり、これにより駐車場の駐車スペースにおける照明の点灯管理を無駄のない構成により安価に行なえるようになる。」

「【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1はこの発明の駐車場装置1の構成図である。2は駐車スペースSの前側の上方に設けられる照明手段としてのグリーンランプであり、このランプ2と一体に反射光の検知手段としての反射光センサ4、消灯手段としての制御器6のそれぞれが設けられている。このようにランプ2、反射光センサ4、制御器6のそれぞれを一体としていることで、それらへの配線作業が一括して容易に行なわれるようにしている。
【0009】
8は駐車スペースSの後部に設けられる車止めで、その傾斜面に光反射手段としての反射板10が取り付けられている。反射板10はその面方向が上記ランプ2からの光Xの進行方向と略直交する方向に配置され、ランプ2からの光Xを反射しその反射した光Yをランプ2の近傍にある反射光センサ4に送る。駐車スペースS上に車両Cが有ってランプ2からの光Xがそれに遮られて反射板10に至らない場合は、反射光センサ4で反射光Yの検知はなされないようになっている。」

「【0011】
以下、駐車場装置1の動作を含む駐車場における管理システムの動作を説明する。図3は上記中央制御装置20の動作を示すフローチャートである。車両Cが駐車場に入場した際にはランプ2の点灯を目安として容易に空いている駐車スペースSを探すことができ、駐車を完了すると車両Cによりランプ2の光が遮られることで反射光センサ4での検知出力がなくなり、それに対応する制御器6の作動によりランプ2が消される。ランプ2が消えることでその駐車スペースSが空きでないことが判別される。」

「【0013】
上記の駐車スペースSの車両Cが駐車場を出る際には、駐車スペースSを車両Cが離れてランプ2の光が遮られないことで反射光センサ4での検知出力が得られ、それに対応して制御器6がランプ2を点灯する。」

これらの事項及び図面の記載からみて、引用文献1には次の事項が記載されている。
ア.ランプ2は、駐車スペースSの前側の上方に設けられる。
イ.駐車スペースの車両の有無に対応して照明の点灯制御がなされており、この照明とは、上記ランプ2をいうことから、駐車スペースSにおける車両Cの有無に対応してランプ2の点灯制御が行われるといえる。
ウ.反射板10は、ランプ2からの光Xを反射しその反射した光Yをランプ2の近傍にある反射光センサ4に送ることから、反射光センサ4は反射板10を指向するように設けられている。また反射板10は、駐車スペースSの後部に設けられる車止めに取り付けられている。
エ.反射板10は、ランプ2からの光Xを反射しその反射した光Yをランプ2の近傍にある反射光センサ4に送り、駐車スペースS上に車両Cが有ってランプ2からの光Xがそれに遮られて反射板10に至らない場合は、反射光センサ4で反射光Yの検知はなされないようになっていることから、ランプ2と反射板10と反射光センサ4とにより、駐車スペースSに車両Cが存在するか否かを検出している。
オ.ランプ2、反射光センサ4、制御器6のそれぞれを一体としている。ランプ2が駐車スペースSの前側の上方に設けられていることから、このランプ2と一体としている反射光センサ4,制御器6も駐車スペースSの前側の上方に設けられているといえる。
カ.ランプ2と反射板10と反射光センサ4とにより、駐車スペースSに車両Cが存在するか否かを検出している構成は、ランプ2からの光Xを反射しその反射した光Yをランプ2の近傍にある反射光センサ4に送り、駐車スペースS上に車両Cが有ってランプ2からの光Xがそれに遮られて反射板10に至らない場合は、反射光センサ4で反射光Yの検知はなされないようになっていることから、ランプ2からの光が反射板10で反射した光Yを受光して前記車両Cの有無を検出する反射光センサ4を有するといえる。
キ.駐車を完了するとランプ2が消され、駐車スペースSを車両Cが離れると、それに対応して制御器6がランプ2を点灯することから、ランプ2は、駐車を完了した車両Cによりランプ2が消され、車両Cが離れたことによりランプ2が点灯するといえる。

以上のことから、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「駐車スペースSの前側の上方に設けられ駐車場の駐車スペースSにおける車両Cの有無に対応して点灯制御が行われるランプ2と、前記ランプ2と前記駐車スペースSの後部に設けられた車止めに取り付けられた反射板10と当該反射板10を指向するように設けられた反射光センサ4とにより、前記駐車スペースSに車両Cが存在するか否かを検出するランプ2と反射板10と反射光センサ4からなる構成のうちランプ2と反射光センサ4と、を一体として、前記駐車スペースSの前側の上方に設けられ、
前記ランプ2と反射板10と反射光センサ4からなる構成は、ランプ2からの光が反射板10で反射した光Yを受光して前記車両Cの有無を検出する反射光センサ4を有し、
前記ランプ2は、駐車を完了した車両Cによりランプ2が消され、車両Cが離れたことによりランプ2が点灯する、駐車場装置。」

(3)対比
本願補正発明と引用発明とを比較すると、引用発明の「駐車スペースSの前側の上方」、「駐車スペースS」、「車両Cの有無に対応して点灯制御が行われる」態様、「ランプ2」、「ランプ2と反射板10と反射光センサ4からなる構成」、「反射光センサ」は、それぞれ、本願補正発明の「通路に向かう先端側」、「車室」、「車両の有無を表示する」態様、「在車表示部」、「車両検知部」、「光センサ」に相当し、引用発明の「駐車場装置」は、車両の有無に対応して表示等の点灯制御を行う装置であるから、本願補正発明の「車室管理端末装置」に相当する。
引用発明の「ランプ2と、前記ランプ2と前記駐車スペースSの後部に設けられた車止めに取り付けられた反射板10と当該反射板10を指向するように設けられた反射光センサ4とにより、前記駐車スペースSに車両Cが存在するか否かを検出するランプ2と反射板10と反射光センサ4からなる構成のうちランプ2と反射光センサ4と、を一体とし」た態様と本願補正発明の「在車表示部と、前記在車表示部の反対側に当該在車表示部から独立して前記車室を指向するように設けられ前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部と、を一体に形成したユニットとし」た態様とは、「在車表示部と、前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部のうち在車表示部と光センサと、を一体とし」た概念において共通する。
また、引用発明の駐車場装置は、駐車スペースSごとの車両の有無に対応して点灯制御するものであり、この駐車スペースSごとに設けられることが明らかであるから、引用発明の「駐車スペースSの前側の上方に設けられ」る態様は、本願補正発明の「車室ごとに通路側の天井寄りに設置され」る態様に相当する。
引用発明の「駐車を完了した車両Cによりランプ2が消され、車両Cが離れたことによりランプ2が点灯する」態様は、車両が存在するとランプ2が消され、車両が不存在であるとランプ2が点灯し、ランプ2の点灯と消灯により、車両の存在と不存在を表示しているから、本願補正発明の「車両存在を表示する表示灯と車両不存在を表示する表示灯とを内蔵して設けられる」態様とは、「車両存在と車両不存在を表示する手段を設けられる」ことで共通する。

したがって、本願補正発明と引用発明は、
「通路に向かう先端側に設けられ駐車場の車室における車両の有無を表示する在車表示部と、前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部のうち在車表示部と光センサと、を一体として、前記車室ごとに通路側の天井寄りに設置され、
前記車両検知部は、光を受光して前記車両の有無を検出する光センサを有し、
前記在車表示部は、車両存在と車両不存在を表示する手段を設けられる車室管理端末装置。」
である点で一致し、以下の[相違点1]及び[相違点2]で相違している。

[相違点1]
本願補正発明の車両検知部は、「光を車両に照射するとともに当該車両で反射された光を受光して前記車両の有無を検出する光センサを有し」、「在車表示部の反対側に当該在車表示部から独立して前記車室を指向するように設けられ」、在車表示部と一体に形成したユニットであるのに対し、引用発明の車両検知部は、「ランプ2からの光が反射板10で反射した光Yを受光して前記車両Cの有無を検出する反射光センサ4を有し」、反射光センサは、「駐車スペースSの後部に設けられた車止めに取り付けられた反射板10を指向するように設けられ」て、ランプと反射光センサと、を一体としているが、車両検知部を構成する反射板も含めて一体としているものではない点。

[相違点2]
在車表示部が、車両存在と車両不存在を表示する手段を設けられることに関して、この表示をする手段が、本願補正発明では、「車両存在を表示する表示灯と車両不存在を表示する表示灯とを内蔵して設けられる」のに対し、引用発明では、「駐車を完了した車両Cによりランプ2が消され、車両Cが離れたことによりランプ2が点灯する」ものの、それ以上の特定はなされていない点。

(4)判断
次に、上記[相違点1]及び[相違点2]について検討する。
[相違点1]について
本願の出願前において反射板を用いずに、光を車両に照射するとともに車両で反射された光を受光して、前記車両の有無を検出する光センサは周知技術である(周知例として平成26年1月30日付けの拒絶理由で周知例として示された特開平8-246692号公報(特に、【0033】の記載参照。)、同じく平成26年1月30日付けの拒絶理由で示された特開平10-39024号公報(特に【0002】、【0022】ないし【0031】の記載参照。)がある。)。
この周知技術は光を車両に照射すると共に車両で反射された光を受光する構成も有していることから、独立して車両の有無を検出するものである。引用発明の反射光センサは、有無を検出する対象の車両が存在する、ランプとは反対側からの光を受光できるようにするために「駐車スペースSの後部に設けられた車止めに取り付けられた反射板10」を指向するように設けられ、引用発明の車両検知部とこの周知技術とは、反射された光を受光して車両の有無を検出する光センサである点で共通するので、かかる周知技術である光センサを引用発明に適用することは、当業者が容易に想到し得たことである。そして、引用発明が在車表示部であるランプと反射光センサとを一体としていることから、在車表示部とこの周知技術に係る光センサを一体としたユニットとすること及び光センサを検出対象のある車室側すなわち在車表示部の反対側に「在車表示部から独立して車室を指向するように設けられ」るようにすることは、当業者にとって通常の創作能力をもって適宜なし得た範囲内の事項である。
以上のことから、引用発明に、周知技術である、反射板を用いずに、光を車両に照射するとともに車両で反射された光を受光して、前記車両の有無を検出する光センサを適用して、相違点1に係る本願補正発明の構成を得ることは、当業者にとって容易になし得たことである。

[相違点2]について
本願の出願前において、空車表示ランプと満車表示ランプとを設けて、駐車スペースにおける在車の存在及び不存在を表示することは周知技術(周知例として、平成26年1月30日付けの拒絶理由で示された特開平8-246692号公報(特に、【0020】の記載参照。)がある。)である。
在車の存在及び不存在を表示する周知技術の採用は、当業者が適宜なし得た設計的事項である。引用発明において、この周知技術を適用し、相違点2に係る本願補正発明の構成を得ることは当業者が容易になし得た事項である。

そして、本願補正発明の作用効果も、引用発明及び周知技術から当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本願補正発明は、引用発明、周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)むすび
以上のとおり、本件補正は、特許法17条の2第6項で準用する同法126条7項の規定に違反するものであり、同法159条1項で準用する同法53条1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成25年12月9日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「【請求項1】
通路に向かう先端側に設けられ駐車場の車室の車両の有無を表示する在車表示部と、前記在車表示部の反対側に前記車室に指向するように設けられ前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部と、を一体に形成したユニット型の本体として通路側に設置され、
前記車両検知部は、光を車両に照射するとともに当該車両で反射された光を受光して前記車両の有無を検出する光センサを有することを特徴とする車室管理端末装置。」

(1)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1、及びその記載事項は、前記「2.(2)」に記載したとおりである。

(2)対比・判断
本願発明は、前記2.で検討した本願補正発明の車両検知部の発明特定事項である「前記在車表示部の反対側に当該在車表示部から独立して前記車室を指向するように設けられ前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部」から、「当該在車表示部から独立して」との構成を省き、「前記在車表示部の反対側に前記車室に指向するように設けられ前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部」としてものであり、さらに、本願補正発明が車室管理端末装置が「ユニットとして、前記車室ごとに通路側の天井寄りに設置され」と特定する点から「車室ごとに」、「天井寄りに」との限定を省き、「ユニット型の本体として通路側に設置され」と特定するものである。
さらに、本願補正発明が在車表示部に関して「車両存在を表示する表示灯と車両不存在を表示する表示灯とを内蔵して設けられる」とした構成を本願発明は省いたものである。
よって、本願発明と引用発明とを対比すると、両者は、
「通路に向かう先端側に設けられ駐車場の車室の車両の有無を表示する在車表示部と、前記車室に車両が存在するか否かを検出する車両検知部のうち在車表示部と光センサと、を一体として通路側に設置され、
前記車両検知部は、光を受光して前記車両の有無を検出する光センサを有する車室管理端末装置。」
である点で一致し、次の[相違点1’]で相違する。
[相違点1’]
本願発明の車両検知部は、「光を車両に照射するとともに当該車両で反射された光を受光して前記車両の有無を検出する光センサを有」し、「在車表示部の反対側に前記車室を指向するように設けられ」、在車表示部と一体に形成したユニット型であるのに対し、引用発明の車両検知部は、「ランプ2からの光が反射板10で反射した光Yを受光して前記車両Cの有無を検出する反射光センサ4を有し」、反射光センサ4は、「駐車スペースSの後部に設けられた車止めに取り付けられた反射板10を指向するように設けられ」て、ランプ2と反射光センサ4と、を一体としているが、車両検知部を構成する反射板10も含めて一体としているものではない点。

そして、上記[相違点1’]に係る本願発明の発明特定事項は、[相違点1]に係る本願補正発明の発明特定事項に全て含まれているから、上記[相違点1]について検討したのと同様の理由により、当業者が周知技術を適用して、容易になし得たことである。
そして、本願発明の作用効果も、引用発明及び周知技術から当業者が予測できる範囲のものである。

(3)むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条2項の規定により特許を受けることができない。
そうすると、このような特許を受けることができない請求項1に係る発明を包含する本願は、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-06-01 
結審通知日 2015-06-02 
審決日 2015-06-26 
出願番号 特願2009-256561(P2009-256561)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G08G)
P 1 8・ 575- Z (G08G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 上野 力  
特許庁審判長 新海 岳
特許庁審判官 長馬 望
藤井 昇
発明の名称 車室管理端末装置および車室管理システム  
代理人 福田 充広  
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