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審決分類 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A63F
管理番号 1309869
審判番号 訂正2015-390129  
総通号数 195 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-03-25 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2015-11-17 
確定日 2016-01-15 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5829742号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第5829742号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5829742号(以下,「本件特許」という。)は,平成25年2月27日に出願された特願2013-37161号の一部を平成26年10月10日に特願2014-208639号として新たに特許出願されたものであって,その請求項1に係る発明は,平成27年10月30日に特許権の設定登録がなされ,平成27年11月17日に訂正審判の請求がなされたものである。

第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求は,本件特許の特許請求の範囲(以下,「本件特許請求の範囲」という。)を,本件審判請求書に添付した特許請求の範囲のとおり訂正することを認める,との審決を求めるものである。

第3 訂正の内容
1 訂正事項1
本件特許請求の範囲の請求項1における
「前記特別遊技実行手段により前記所定の特別遊技が行われているときに,遊技球が前記所定の通過領域を通過すると,当該特別遊技の終了後に前記高確率状態で遊技を制御し,」(以下,「記載A」という。)という記載を,
「前記特別遊技実行手段により前記所定の特別遊技が行われているときに,遊技球が前記所定領域を通過すると,当該特別遊技の終了後に前記高確率状態で遊技を制御し,」(以下,「記載a」という。下線部は訂正箇所を意味する。以下同様。)と訂正する。

第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項1において,上記記載Aの「前記所定の通過領域」という記載の前に「所定の通過領域」という記載がないため,「前記所定の通過領域」という記載が何を指すのか不明瞭な記載となっていた。
訂正前の請求項1の「前記所定の通過領域」という記載の前に「前記特別入賞口に入球した遊技球が所定領域を通過可能な前記開放遊技を含む所定の特別遊技を行うことが可能であり,」という記載があり,訂正前の請求項1の上記記載Aの直後に「遊技球が前記所定領域を通過しないと,当該特別遊技の終了後に前記低確率状態で遊技を制御し,」という記載があり,本件特許明細書の段落【0014】には「前記特別遊技実行手段(36)により前記所定の特別遊技が行われているときに,遊技球が前記所定領域(14f)を通過すると,当該特別遊技の終了後に前記高確率状態で遊技を制御し,遊技球が前記所定領域(14f)を通過しないと,当該特別遊技の終了後に前記低確率状態で遊技を制御し,」と記載されているから,上記記載Aの「前記所定の通過領域」は,「前記所定領域」であるといえる。
また,本件特許明細書の段落【0065】には「特定領域14f(所定領域14f)」と記載され,本件特許明細書の段落【0076】には「図18に示すように,遊技状態制御手段50は,特別遊技実行手段36により特別遊技(特別遊技A,B,C,D,Eの何れか)が行われているときに,低確・非時短状態を設定するが,遊技球が特定領域14fを通過すると,即ちV入賞有となると,当該特別遊技の終了後に高確・時短状態を設定し,その後,特図表示器19a,19bでの特別図柄の特図変動回数が110回に達すると,高確・時短状態から低確・非時短状態へ変更設定する。また,遊技球が特定領域14fを通過しないと,即ちV入賞無となると,当該特別遊技の終了後に低確・時短状態を設定し,その後,特図変動回数が100回に達すると,低確・時短状態から低確・非時短状態へ変更設定する。」と記載され,「特定領域14f(所定領域14f)」の記載はあるものの,本件特許明細書の段落【0065】,【0076】だけでなく【実施例】の欄には「所定の通過領域」という記載がないことからも,上記記載Aの「前記所定の通過領域」は,「前記所定領域」であるといえる。
したがって,訂正事項1は,本件特許請求の範囲の請求項1,本件特許明細書の段落【0014】,【0065】,【0076】の記載に基づいて,上記記載Aを上記記載aに訂正するものであるから,特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる,明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。

(2)新規事項の有無,特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項1は,本件特許明細書,特許請求の範囲又は図面(以下,「本件特許明細書等」という。)の記載に基づくものであって,本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく,本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてされたものである。
また,訂正事項1は,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもない。
したがって,訂正事項1は,特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

第5 むすび
したがって,本件訂正審判の請求は,特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし,かつ,同条第5項及び第6項の規定に適合する。
よって,結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動条件の成立により取得された判定情報に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた特別入賞口に遊技球が入球可能となる開放遊技を含む前記特別遊技を行う特別遊技実行手段と、
前記判定手段による判定の際に、所定の確率で前記特別遊技を行うと判定される低確率用テーブルを用いて前記特別遊技を行うか否かが判定される低確率状態又は前記所定の確率よりも高い確率で前記特別遊技を行うと判定される高確率用テーブルを用いて前記特別遊技を行うか否かが判定される高確率状態で遊技を制御する遊技状態制御手段と、
前記判定情報を所定数記憶する保留記憶手段と、
前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が行われているときに遊技演出を所定の演出手段に行わせる遊技演出制御手段とを備え、
前記特別遊技実行手段は、
前記特別入賞口に入球した遊技球が所定領域を通過可能な前記開放遊技を含む所定の特別遊技を行うことが可能であり、
前記遊技状態制御手段は、
前記特別遊技実行手段により前記所定の特別遊技が行われているときに、遊技球が前記所定領域を通過すると、当該特別遊技の終了後に前記高確率状態で遊技を制御し、遊技球が前記所定領域を通過しないと、当該特別遊技の終了後に前記低確率状態で遊技を制御し、
前記遊技演出制御手段は、
前記保留記憶手段に記憶されている判定情報が、前記判定手段による判定の際に前記高確率用テーブルを用いて前記特別遊技を行うか否かが判定されたときに前記所定の特別遊技を行うと判定される判定情報であるか否かを判定する事前判定手段と、
前記特別遊技実行手段により前記所定の特別遊技が行われているときに遊技球が前記所定領域を通過すると、その後に、前記事前判定手段による判定結果に応じて、前記保留記憶手段に記憶されている判定情報が前記判定手段によって前記所定の特別遊技を行うと判定されることを示唆する特別遊技演出を行わせることを可能にし、前記特別遊技実行手段により前記所定の特別遊技が行われているときに遊技球が前記所定領域を通過しないと、前記特別遊技演出を行わせない特別遊技演出制御手段とを有することを特徴とする遊技機。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2015-12-16 
結審通知日 2015-12-18 
審決日 2016-01-04 
出願番号 特願2014-208639(P2014-208639)
審決分類 P 1 41・ 853- Y (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 武田 知晋  
特許庁審判長 本郷 徹
特許庁審判官 関 博文
瀬津 太朗
登録日 2015-10-30 
登録番号 特許第5829742号(P5829742)
発明の名称 遊技機  
代理人 岡村 俊雄  
代理人 岡村 俊雄  

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