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審決分類 審判 訂正 特許請求の範囲の実質的変更 訂正する A61K
審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する A61K
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する A61K
審判 訂正 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張 訂正する A61K
管理番号 1315975
審判番号 訂正2016-390041  
総通号数 200 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-08-26 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2016-03-16 
確定日 2016-06-09 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5877902号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第5877902号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔4-14〕、〔15-19〕について訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯
特許第5877902号の手続の経緯は次のとおりである。
平成24年8月17日 特許出願
平成28年2月 5日 特許権の設定登録
平成28年3月16日 訂正審判請求
平成28年4月 7日 手続補正指令(方式)
平成28年4月21日 審判請求書を対象とする手続補正(方式)

第2 請求の趣旨
本件審判請求の趣旨は、特許第5877902号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項4?14、15?19について訂正することを認める、との審決を求めるものである。

第3 訂正の内容
(1) 請求項4?14からなる一群の請求項に係る訂正
訂正事項1
特許請求の範囲の請求項4を削除する訂正をする。

訂正事項2
特許請求の範囲の請求項5に「前記イヌリンはリュウゼツランのイヌリンである、請求項3または4に記載の製剤。」とあるのを、「前記イヌリンはリュウゼツランのイヌリンである、請求項3に記載の製剤。」に訂正する。

訂正事項3
特許請求の範囲の請求項6を削除する訂正をする。

訂正事項4
特許請求の範囲の請求項7を削除する訂正をする。

訂正事項5
特許請求の範囲の請求項8に「150利用可能カロリー未満を含む、請求項1?7のいずれかに記載の製剤。」とあるのを、「150利用可能カロリー未満を含む、請求項1?3または5のいずれかに記載の製剤。」に訂正する。

訂正事項6
特許請求の範囲の請求項9に「a) 前記消化不能炭水化物は4?40重量%の量で含まれ、b) 前記食物性ベータグルカンは2?21重量%の量で含まれ、c) 前記食物性ポリフェノール化合物は0.5?9重量%の量で含まれる、請求項1?8のいずれかに記載の製剤。」とあるのを、「「a) 前記消化不能炭水化物は4?40重量%の量で含まれ、b) 前記食物性ベータグルカンは2?21重量%の量で含まれ、c) 前記食物性ポリフェノール化合物は0.5?9重量%の量で含まれる、請求項1?3、5または8のいずれかに記載の製剤。」に訂正する。

訂正事項7
特許請求の範囲の請求項10に「a) 前記消化不能炭水化物は6.5?28重量%の量で含まれ、 b) 前記食物性ベータグルカンは3.5?14重量%の量で含まれ、c) 前記総食物性ポリフェノール化合物は1?6重量%の量で含まれる請求項1?9のいずれかに記載の製剤。」とあるのを、「a) 前記消化不能炭水化物は6.5?28重量%の量で含まれ、 b) 前記食物性ベータグルカンは3.5?14重量%の量で含まれ、c) 前記総食物性ポリフェノール化合物は1?6重量%の量で含まれる請求項1?3、5、8または9のいずれかに記載の製剤。」に訂正する。

訂正事項8
特許請求の範囲の請求項11に「食品調製物として製剤される、請求項1?10のいずれかに記載の製剤。」とあるのを、「食品調製物として製剤される、請求項1?3、5、または8?10のいずれかに記載の製剤。」に訂正する(請求項11の記載を引用する請求項12も同様に訂正する)。

訂正事項9
特許請求の範囲の請求項13に「ビグアナイドで処置されている患者において、血中ブドウ糖の制御を改善させ、かつ、ビグアナイドの使用に付随する下痢副作用を阻止するための、請求項1?10のいずれかに記載の製剤。」とあるのを、「ビグアナイドで処置されている患者において、血中ブドウ糖の制御を改善させ、かつ、ビグアナイドの使用に付随する下痢副作用を阻止するための、請求項1?3、5、または8?10のいずれかに記載の製剤。」に訂正する(請求項13の記載を引用する請求項14も同様に訂正する)。

(2)請求項15?19からなる一群の請求項に係る訂正
訂正事項10
特許請求の範囲の請求項15?19を削除する訂正をする。

第4 当審の判断
1. 請求項4?14からなる一群の請求項に係る訂正について
(ア)一群の請求項ごとに訂正を請求することについて
訂正前の請求項5?14は、訂正前の請求項4の記載を直接又は間接的に引用するものであって、訂正事項1?9に係る訂正後の請求項4?14は、訂正事項1によって記載が訂正される請求項4に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正後の請求項4?14は、特許法126条第3項に規定する一群の請求項である。

(イ)訂正事項1、3、4について
訂正事項1、3、4は、特許請求の範囲の請求項4、6、7を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、訂正事項1、3、4は、特許請求の範囲の請求項4、6、7を削除するものであって、新規事項を追加するものではないから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるし、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項1、3、4は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に該当し、同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

(ウ)訂正事項2について
審判請求書では、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第4号で規定する、「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とすると記載している。
しかしながら、訂正事項2は、訂正事項1に係る訂正に伴い、多数項を引用している特許請求の範囲の請求項5の引用先である請求項4を削除し、引用請求項数を減少する訂正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものと認められる。
そして、訂正事項2は、上記(イ)と同様に、新規事項を追加するものではないから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるし、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
また、訂正後の請求項5に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由も見いだせない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に該当し、同法第126条第5?7項の規定に適合する。

(エ)訂正事項5?9について
審判請求書では、訂正事項5?9は、特許法第126条第1項ただし書き第4号で規定する、「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とすると記載されている。
しかしながら、訂正事項5?9は、訂正事項1、3、4に係る訂正に伴い、多数項を引用している特許請求の範囲の請求項の引用先である請求項4、6、7を削除し、引用請求項数を減少する訂正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものと認められる。
そして、訂正事項5?9は、上記(イ)と同様に、新規事項を追加するものではないから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるし、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
また、訂正後の請求項8?14に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由も見いだせない。
したがって、訂正事項5?9は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に該当し、同法第126条第5?7項の規定に適合する。

2. 請求項15?19からなる一群の請求項に係る訂正について
(ア)一群の請求項ごとに訂正を請求することについて
訂正前の請求項16?19は、訂正前の請求項15の記載を直接又は間接的に引用するものであって、訂正事項10に係る訂正後の請求項15?19は、訂正事項10によって記載が訂正される請求項15に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正後の請求項15?19は、特許法126条第3項に規定する一群の請求項である。

(イ)訂正事項10
訂正事項10は、特許請求の範囲の請求項15?19を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、訂正事項10は、特許請求の範囲の請求項15?19を削除するものであって、新規事項を追加するものではないから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであるし、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項10は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に該当し、同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。

第5 むすび
したがって、請求項4?14からなる一群の請求項に係る訂正(訂正事項1?9)、及び、請求項15?19からなる一群の請求項に係る訂正(訂正事項10)は、特許法第126条第1項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とし、訂正事項1、3、4、10に係る訂正は、同法第126条第5、6項の規定に適合し、訂正事項2、5?9に係る訂正は、同法第126条第5?7項の規定に適合するから、請求項4?14からなる一群の請求項について訂正すること、及び、請求項15?19からなる一群の請求項について訂正すること、を認める。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
200利用可能カロリー未満を有し、
a)少なくとも4gの、胃腸微生物相により発酵可能な消化不能炭水化物;
b)少なくとも2gの食物性ベータグルカン;および
c)少なくとも700mgの食物性ポリフェノール化合物を含むブルーベリー搾りかす抽出物
を含む製剤。
【請求項2】
少なくとも4.7gの食物性ポリフェノール化合物を含む、請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
a)前記消化不能炭水化物は、イヌリン、オリゴフルクトース、フラクトオリゴ糖、ラクツロース、ガラクトオリゴ糖、アラビノキシラン、難消化性デンプン、キシロオリゴ糖、キシロオリゴサッカライド、ポリデキストロース、ダイズオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、グルコオリゴ糖、パラチノース、ゲンチオオリゴ糖、ラクチトール、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、およびこれらの混合物からなる群から選択され、
b)前記食物性ベータグルカンは、パン酵母、オートムギ、オオムギ、コムギ、真菌、キノコ、細菌、およびこれらの混合物からなる群から選択されるものから抽出され、
c)前記食物性ポリフェノール化合物は、少なくともアントシアニンおよびフラボノイドを含む、
請求項1または2に記載の製剤。
【請求項4】(削除)
【請求項5】
前記イヌリンはリュウゼツランのイヌリンである、請求項3に記載の製剤。
【請求項6】(削除)
【請求項7】(削除)
【請求項8】
150利用可能カロリー未満を含む、請求項1?3または5のいずれかに記載の製剤。
【請求項9】
a)前記消化不能炭水化物は4?40重量%の量で含まれ、
b)前記食物性ベータグルカンは2?21重量%の量で含まれ、
c)前記食物性ポリフェノール化合物は0.5?9重量%の量で含まれる、
請求項1?3、5または8のいずれかに記載の製剤。
【請求項10】
a)前記消化不能炭水化物は6.5?28重量%の量で含まれ、
b)前記食物性ベータグルカンは3.5?14重量%の量で含まれ、
c)前記総食物性ポリフェノール化合物は1?6重量%の量で含まれる
請求項1?3、5、8または9のいずれかに記載の製剤。
【請求項11】
食品調製物として製剤される、請求項1?3、5、または8?10のいずれかに記載の製剤。
【請求項12】
請求項11に記載の食品調製物を含む、医療用食品組成物。
【請求項13】
ビグアナイドで処置されている患者において、血中ブドウ糖の制御を改善させ、かつ、ビグアナイドの使用に付随する下痢副作用を阻止するための、請求項1?3、5、または8?10のいずれかに記載の製剤。
【請求項14】
前記ビグアナイドはメトホルミンである、請求項13に記載の製剤。
【請求項15】(削除)
【請求項16】(削除)
【請求項17】(削除)
【請求項18】(削除)
【請求項19】(削除)
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2016-05-12 
結審通知日 2016-05-16 
審決日 2016-05-30 
出願番号 特願2014-526252(P2014-526252)
審決分類 P 1 41・ 856- Y (A61K)
P 1 41・ 855- Y (A61K)
P 1 41・ 854- Y (A61K)
P 1 41・ 851- Y (A61K)
最終処分 成立  
前審関与審査官 澤田 浩平  
特許庁審判長 蔵野 雅昭
特許庁審判官 松澤 優子
前田 佳与子
登録日 2016-02-05 
登録番号 特許第5877902号(P5877902)
発明の名称 バクテロイデス門の胃腸管微生物相対フィルミクテス門の微生物相の比を上昇させるための組成物および製剤の使用  
代理人 三好 秀和  
代理人 三好 秀和  

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