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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C08L
管理番号 1318089
異議申立番号 異議2016-700353  
総通号数 201 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2016-09-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-04-26 
確定日 2016-08-08 
異議申立件数
事件の表示 特許第5800096号発明「難燃性ポリアミド樹脂組成物」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5800096号の請求項1ないし5に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第5800096号(以下、「本件特許」という。)に係る特許出願は、平成26年7月28日(優先権主張 平成25年8月5日)を国際出願日とする出願であって、平成27年9月4日に設定登録がされ、同年10月28日に特許掲載公報が発行され、平成28年4月26日に特許異議申立人大野裕子により特許異議の申立てがされたものである。

第2 本件発明
特許第5800096号の請求項1ないし5の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定されるとおりのものであり、以下、特許第5800096号の請求項1ないし5に係る発明を、それぞれ、本件発明1ないし5という。
そして、本件発明1は、次のとおりのものである。

「半芳香族ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、難燃剤コンビネーション(B)30?80質量部及び強化材(C)40?250質量部を含有する難燃性ポリアミド樹脂組成物であって、前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)が、炭素数2?12のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位を50モル%以上含み、かつ、炭素数11?18のアミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合してなる半芳香族ポリアミド樹脂であり、下記(イ)?(ニ)を満足することを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
(イ)ポリアミド樹脂組成物の水中平衡吸水率≦3.0%
(ロ)ポリアミド樹脂組成物のポリアミド樹脂起因の最も低温側に位置するDSC融解ピーク温度が290℃?350℃
(ハ)難燃剤コンビネーション(B)が、ホスフィン酸の金属塩からなる難燃剤(B-1)と亜リン酸成分とアルミニウムを構成成分として含む金属塩又は複塩からなる難燃剤(B-2)の2成分系であり、アミノ基を有する窒素含有環状化合物を含まない
(ニ)難燃剤コンビネーションの(B-1)成分、(B-2)成分の質量比[(B-1)/(B-2)]が2.5?15」

第3 申立理由の概要
特許異議申立人大野裕子は、証拠として甲第1号証ないし甲第7号証を提出し、請求項1ないし3及び5に係る特許は、甲第1号証に記載の発明と甲第2号証ないし甲6号証に記載の発明から、請求項4に係る発明は、甲第1号証に記載の発明と甲第2号証、甲3号証及び甲6号証に記載の発明から、当業者が容易になし得た発明であって、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、特許法第113条第2号により取り消すべきものである旨主張している。
また、同時に上記特許異議申立人は、請求項1、2、4及び5に係る発明は、甲3号証に記載された発明と甲1号証に記載された発明から、請求項3に係る発明は、甲3号証に記載された発明と甲1号証、甲4号証及び甲5号証に記載された発明から、当業者が容易になし得た発明であって、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、特許法第113条第2号により取り消すべきものである旨主張している。

甲1号証 国際公開2012/045414A1号(以下、「甲1」という。)
甲2号証 独国特許出願公開第19920276A1号明細書(以下、「甲2」という。)
甲3号証 国際公開2011/074536A1号(以下、「甲3」という。)
甲4号証 特開平5-310925号公報(以下、「甲4」という。)
甲5号証 国際公開2012/161064A1号(以下、「甲5」という。)
甲6号証 特開2004-204194号公報(以下、「甲6」という。)
甲7号証 英和 プラスチック工業辞典 小川伸著 株式会社工業調査会 1989年6月1日 第91頁(以下、「甲7」という。)

第4 刊行物の記載
1 刊行物に記載された事項
(1)甲1には、熱可塑性ポリマーのための難燃剤-安定化剤の組み合わせに関して、次の事項が記載されている。
なお、ウムラウト等の独語特有の表記は適宜アルファベットに置き換えており、また、記載について異議申立人が提出した抄訳分の対応箇所を括弧書きで付した。

(1-ア)「1. Flammschutzmittel- Stabilisator-Kombination fur thermoplastische
Polymere, enthaltend als Komponente A
20 bis 99 Gew.-% eines Dialkylphosphinsauresalzes der Formel (I) und/oder eines Diphosphinsauresalzes der Formel (II) und/oder deren Polymere,


worin
R^( 1) , R ^(2) gleich oder verschieden sind und C_(1)-C_(6)-Alkyl, linear oder verzweigt;
R^(3) C_(1)-C_(10)-Alkylen, linear oder verzweigt, C_(6)-C_(10)-Arylen, C_(7)-C_(20)-Alkylanzien oder C_(7)-C_(20)-Arylalkylen;
M Mg, Ca, AI, Sb, Sn, Ge, Ti, Zn, Fe, Zr, Ce, Bi, Sr, Mn, Li, Na, K und/oder eine protonierte Stickstoffbase;
m 1 bis 4;
n 1 bis 4;
x 1 bis 4
bedeuten,
als Komponente B 1 bis 80 Gew.-% eines Salzes der phosphorigen Saure mit der allgemeinen Formel (III)
[HP(=O)O_(2) ]^(2-)M^(m+) (III)
worin
M Mg, Ca, AI, Sb, Sn, Ge, Ti, Zn, Fe, Zr, Ce, Bi, Sr, Mn, Li, Na und/oder K und
m 1 bis 4
bedeuten,
als Komponente C 0 bis 30 Gew.-% eines stickstoffhaltigen Synergisten und/oder eines Phosphor/Stickstoff Flammschutzmittels,
als Komponente D 0 bis 10 Gew.-% eines Zinksalzes und/oder eines basischen und/oder amphoteren Oxides, Hydroxides, Carbonates, Silikates, Borates,
Stannates,gemischten Oxid-Hydroxides,Oxid-Hydroxid-Carbonates,Hydroxid-Silikates und/oder Hydroxid-Borates und/oder Mischungen dieser Stoffe,
als Komponente E 0 bis 3 Gew. % eines Phosphonits und/oder einer Mischung aus einem Phosphonit und einem Phosphit und als Komponente F 0 bis 3 Gew.% eines Esters und/oder Salzes von langkettigen aliphatischen Carbonsauren(Fettsauren),die typischerweise Kettenlangen von C_(14) bis C_(40) aufweisen,wobei die Summe der Komponenten immer 100 Gew.-% betragt.」
(熱可塑性ポリマー用の難燃剤-安定化剤の組み合わせであって、
成分Aとして、20?99重量%の、次式(I)のジアルキルホスフィン酸塩及び/または次式(II)のジホスフィン酸塩及び/またはこれらのポリマー、

[式中、
R^(1)、R^(2)は、同一かまたは異なり、そして線状または分枝状のC_(1)-C_(6)-アルキルを意味し;
R^(3)は、線状または分枝状のC_(1)-C_(10)-アルキレン、C_(6)-C_(10)-アリーレン、C_(7)-C_(20)-アルキルアリーレンまたはC_(7)-C_(20)-アリールアルキレンを意味し;
Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na、K及び/またはプロトン化された窒素塩基を意味し;
mは、1?4を意味し;
nは、1?4を意味し;
xは、1?4を意味する]
成分Bとして、1?80重量%の、以下の一般式(III)の亜リン酸の塩、
[HP(=O)O_(2)]^(2-)M^(m+) (III)
[式中、
Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na及び/またはKを意味し、そして
mは、1?4を意味する]
成分Cとして、0?30重量%の、窒素含有相乗剤及び/またはリン/窒素難燃剤、
成分Dとして、0?10重量%の、亜鉛塩、及び/または塩基性及び/または両性酸化物、水酸化物、炭酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、スズ酸塩、混合酸化物-水酸化物、酸化物-水酸化物-炭酸塩、水酸化物-ケイ酸塩及び/または水酸化物-ホウ酸塩、及び/またはこれらの物質の混合物、
成分Eとして、0?3重量%の、ホスホナイト、及び/またはホスホナイトとホスフィットとの混合物、及び
成分Fとして、0?3重量%の、典型的にはC_(14)?C_(40)の鎖長を有する長鎖脂肪族カルボン酸(脂肪酸)のエステル及び/または塩、
を含み、この際、上記成分の合計は常に100重量%である、上記難燃剤一安定化剤の組み合わせ。)
(第41頁第3行?第42頁第17行、【請求項1】)

(1-イ)「Es war daher Aufgabe der vorliegenden Erfindung, Flammschutzmittel- Stabilisator-Kombinationen fur thermoplastische Kunststoffe, insbesondere fur Polyamide und Polyester, zur Verfugung zu stellen, die neben der Fiammwidrigkeit auch gute mechanische Werte sowie geringen Polymerabbau aufweisen, eine stabilisierende Wirkung auf den Kunststoff ausuben, nicht zu Formbelugen fuhren und nicht zu Ausbluhen aus den Kunststoffen. Ausserdem fahren die erfindungsgemassen Flammschutzmittel-Stabilisator-Kombinationen zu besseren Werten bei der Bruchdehnung.」
(それ故、本発明の課題は、難燃性ばかりでなく、良好な機械的値並びに低いポリマー分解を示し、プラスチックに安定化作用を発揮し、金型付着物及びプラスチックからのブルームを生じさせない、熱可塑性プラスチック、特にポリアミド及びポリエステルのための難燃剤-安定化剤の組み合わせを提供することであった。更に、本発明の難燃剤-安定化剤の組み合わせは、破断伸び時により良好な値を与える。)
(第3頁第17行?第24行)

(1-ウ)「Erfindungsgemass sind auch Flammschutzmittel-Stabilisator-Kombinationen mit
50 bis 95 Gew.-% Komponente A,
5 bis 50 Gew.-% Komponente B,
0 bis 30 Gew.-% Komponente C,
0 bis 15 Gew.-% Komponente D,
0 bis 2 Gew.-% Komponente E und
0 bis 2 Gew.-% Komponente F. 」
(50?95重量%の成分A、
5?50重量%の成分B、
0?30重量%の成分C、
0?15重量%の成分D、
0?2重量%の成分E、及び
0?2重量%の成分F、
を含む難燃剤-安定化剤の組み合わせも本発明によるものである。)
(第11頁第18行?第24行)

(1-エ)「

worin
R^(5) bis R^(7) Wasserstoff,C_(1)-C_(8)-Alkyl,C_(5)-C_(16)-Cycloalkyl oder -Alkylcycloalkyl, moglicherweise substituiert mit einer Hydroxy- oder einer
C_(1)-C_(4) -Hydroxyalkyl-Funktion,C_(2)-C_(8)-Alkenyl,C_(1)-C_(8)-Alkoxy, -Acyl, -Acyloxy, C_(6)-C_(12)-Aryl oder -Arylalkyl, -OR^(8) und -N(R^(8))R^(9) , sowie N-alicyclisch oder N-aromatisch,
R^(8) Wasserstoff, C_(1)-C_(8)-Alkyl,C_(5)-C_(16)-Cycloalkyl oder -Alkylcycloalkyl, moglicherweise substituiert mit einer Hydroxy- oder einer
C1-C4-Hydroxyalkyl-Funktion, C_(2)-C_(8)-Alkenyl, C_(1)-C_(8)-Alkoxy, -Acyl,-Acyloxy oder C_(6)-C_(12)-Aryl oder -Arylalkyl,
R^(9) bis R^(13) die gleichen Gruppen wie R^(8) sowie -O-R^(8) ,
m und n unabhangig voneinander 1, 2, 3 oder 4,
X Sauren, die Addukte mit Triazinverbindungen (VII) bilden konnen, bedeuten; oder um oligomere Ester des Tris(hydroxyethyl)isocyanurats mit aromatischen Polycarbonsauren 」
(

式中、
R^(5)?R^(7)は、水素、C_(1)-C_(8)-アルキル、C_(5)-C_(16)-シクロアルキルまたはC_(5)-C_(16)-アルキルシクロアルキル(これらは場合によりヒドロキシ官能基またはC_(1)-C_(4)-ヒドロキシアルキル官能基で置換されている)、C_(2)-C_(8)-アルケニル、C_(1)-C_(8)-アルコキシ、C_(1)-C_(8)-アシル、C_(1)-C_(8)-アシルオキシ、C_(6)-C_(12)-アリールまたはC_(6)-C_(12)-アリールアルキル、-OR^(8)、及び-N(R^(8))R^(9)並びにこれのN-脂環式もしくはN-芳香族のものを意味し、
R^(8)は、水素、C_(1)-C_(8)-アルキル、C_(5)-C_(16)-シクロアルキルまたはC_(5)-C_(16)-アルキルシクロアルキル(これらは場合によりヒドロキシ官能基またはC1-C4-ヒドロキシアルキル官能基により置換されている)、C_(2)-C_(8)-アルケニル、C_(1)一C_(8)-アルコキシ、C_(1)-C_(8)-アシル、C_(1)-C_(8)-アシルオキシまたはC_(6)-C_(12)-アリールもしくはC_(6)-C_(12)-アリールアルキルを意味し、
R^(9)?R^(13)は、R^(8)と同じ基、並びに-O-R^(8)を意味し、
m及びnは、互いに独立して、1、2、3または4を意味し、
Xは、トリアジン化合物(VII)と付加物を形成することができる酸を意味する。)
(第13頁第1行?第14頁第7行)

(1-オ)「Geeignet sind auch aromatische Polyamide ausgehend von m-Xylol, Diamin und Adipinsaure; Polyamide, hergestellt aus Hexamethylendiamin und Iso- und/oder Terephthalsaure und gegebenenfalls einem Elastomer als Modifikator,z.B.Poly- 2,4,4-trimethylhexamethylen-terephthalamid oder Poly-m-phenylenisophthalamid, Blockcopolymere der vorstehend genannten Polyamide mit Polyolefinen, Olefin- Copolymeren, lonomeren oder chemisch gebundenen oder gepfropften
Elastomeren, oder mit Polyethern, wie z. B. mit Polyethylenglykol,
Polypropylenglykol oder Polytetramethylenglykol. Ferner mit EPDM oder ABS modifizierte Polyamide oder Copolyamide; sowie wahrend der Verarbeitung kondensierte Polyamide ("RIM-Polyamidsysteme"). 」
(m-キシレン、ジアミン及びアジピン酸を原料とする芳香族ポリアミド;ヘキサメチレンジアミンと、イソ及び/またはテレフタル酸、場合により及び変性剤としてのエラストマーとから製造されるポリアミド、例えばポリ-2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-テレフタルアミドもしくはポリ-m-フェニレンイソフタルアミド、上記のポリアミドとポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマーまたは化学的に結合もしくはグラフトしたエラストマーとのブロックコポリマー、または上記のポリアミドとポリエーテル、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールもしくはポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマーも適している。更に、EPDMもしくはABSで変性されたポリアミドまたはコポリアミド、並びに加工中に縮合するポリアミド(“RIM一ポリアミドシステム”)もある。)
(第25頁第8行?第17行)

(1-カ)「Bevorzugt wird die Mischung in einer Formmasse eines Polyamides oder eines Polyesters verwendet. Geeignete Polyamide sind z.B. in der DE-A-19 920 276 beschrieben.」
(好ましくは、該混合物は、ポリアミドまたはポリエステルの成形材料に使用される。好適なポリアミドは例えばDE-A-19920276に記載されている。)
(第31頁第19行?第21行)

(1-キ)「Flammschutzmittel (Komponente A):
Aluminiumsalz der Diethylphosphinsaure, im Folgenden als DEPAL bezeichnet

Flammschutzmittel (Komponente B):
Aluminiumsalz der Phosphorigen Saure, im Folgenden als PHOPAL bezeichnet

Synergist (Komponente C):
Melaminpolyphosphat (als MPP bezeichnet) Melapur 200 (Fa. Ciba SC, CH) Melamincyanurat (als MC bezeichnet) Melapur MC50 (Fa. Ciba SC, CH)
Meiern, Delacal 420, Delacal 360 (Fa. Delamin Ltd, UK) 」
(難燃剤(成分A):
ジエチルホスフィン酸のアルミニウム塩、以下DEPALと称する。

難燃剤(成分B):
亜リン酸のアルミニウム塩、以下PHOPALと称する。

相乗剤(成分C):
メラミンポリホスフェート(MPPと称する)Melapur(登録商標)200(Ciba SC,CH)
メラミンシアヌレート(MCと称する)Melapur(登録商標)MC50(Ciba SC,CH)
メレム、Delacal(登録商標)420、Delacal(登録商標)360(Delamin Ltd,UK)」
(第32頁第18行?第27行)

(1-ク)「Tabelle 1: PA 66 GF 30 Versuchsergebnisse. V1 ist ein Vergleichsbeispiel,
B1 bis B4 erfindungsgemasse Flammschutz-Stabilisator-Mischung


(

)
(第34頁第26行?第35頁第1行)

(1-ケ)「Tabelle 2: PA 66 GF 30 Versuchsergebnisse. V2 bis V4 sind
Vergleichsbeispiele,
B5 bis B7 erfindungsgemasse Flammschutz-Stabilisator-Mischung

* 14 Tage 100 % Feuchte 70 ℃」
(

)
(第35頁第16行?第36頁第1行)

(1-コ)「Die Einarbeitung der Flammschutzmittel DEPAL und MPP in PA 6.6 fuhrt zwar zu UL 94 V-0, aber auch zu einer Grau-Verfarbung der Formmassen, Ausbluhungen und hohen Schmelzindizes (V2 und V3). Durch Verringerung des MPP Gehaltes kann die Grauverfarbung verhindert werden und die Ausbluhungen gehen deutlich zuruck, aber es wird auch kein V-0 erreicht (V4).」
(PA6.6中への難燃剤DEPAL及びMPPの配合は確かにUL94V-0を与えるものの、成形材料の灰色の変色、ブルーム及び高いメルトインデックスを招く(V2及びV3)。MPPの含有量を減らすことによって、灰色の変色を阻止し、そしてブルームを顕著に減少させることができるが、V-0は達成されない(V4)。」
(第36頁第9行?第13行)

(1-サ)「Tabelle 3: Vergleichsbeispiele DEPAL + Meiern bzw. DEPAL+Zinborat bzw.
DEPAL+Bohmit und erfindungsgemasse Kombinationen von DEPAL und PHOPAL in Polyamid 66 GF


(

(第37頁第1行?第5行)

(1-シ)「Tabelle 5: PA6T/66 GF 30 Versuchsergebnisse. V11-V13 sind
Vergleichsbeispiele, B14-B16 erfindungsgemasse Flammschutz-Stabilisator-Mischung

* die Bestimmung der Korrosion erfolgte nach der in der WO 2009/109318
beschriebenen Plattchenmethode. 」
(

)
(第39頁第9行?第14行)

(1-ス)「Tabelle 6: PA 46 GF 30 Versuchsergebnisse. V14-V15 sind
Vergleichsbeispiele,
B17-B18 erfindungsgemasse Flammschutz-Stabilisator-Mischung


(

)
(第40頁第4行?第8行)

(1-セ)「Abbildung 1
Verlauf der Nachbrennzeiten im UL94 Test. Polyamid Rezapturen nach Tabelle1.


(

)
(図1)

(2)甲2には、次の記載がある。
なお、ウムラウト等の独語特有の表記は適宜アルファベットに置き換えており、また、記載について異議申立人が提出した抄訳分の対応箇所を括弧書きで付した。
「Weiterhin haben sich solche teilaromatischen Copolyamide wie PA 6/6T und PA 66/6T als besonders vorteilhaft erwiesen, deren Triamingehalt weniger als 0,5, vorzugsweise weniger als 0,3 Gew.-% betragt (siehe EP-A 299 444).
Die Herstellung der bevorzugten teilaromatischen Copolyamide mit niedrigem Triamingehalt kann nach den in den EP-A 129 195 und 129 196 beschriebenen Verfahren erfolgen.」
(更に、トリアミン含有率が0.5重量%未満、好ましくは0.3重量%未満の、PA6/6T及びPA66/6Tのような部分芳香族コポリアミドが特に有利であることが判明した (欧州特許出願公開第299444号明細書参照)。
トリアミン含有率の低い好ましい部分芳香族コポリアミドの製造は、欧州特許出願公開第129195号明細書及び同第129196号明細書に記載の方法に従い行うことができる。)
(第7頁第55行?第58行)

(3)甲3には、次の記載がある。
(3-ア)「(a)デカンジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位50?98モル%、及び(b)11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸、ウンデカンラクタム、ラウリルラクタム及びこれらの混合物からなる群より選ばれた構成単位50?2モル%からなることを特徴とする共重合ポリアミド。」
(請求項1)

(3-イ)「共重合ポリアミドの融点(Tm)が240?315℃であり、ガラス転移温度(Tg)が70?120℃であることを特徴とする請求項1?3のいずれかに記載の共重合ポリアミド。」
(請求項4)

(3-ウ)「請求項1?4のいずれかに記載の共重合ポリアミド100重量部に対して繊維状強化材が最大250重量部配合されていることを特徴とする共重合ポリアミド樹脂組成物。」
(請求項5)

(3-エ)「自動車部品、電気電子部品への高融点化、高い耐熱老化性などの要求から、6ナイロンや66ナイロンの代替として半芳香族ポリアミドが使用されている。代表的な半芳香族ポリアミドであるヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸より作製される6Tナイロンは、単体では融点が高いため大量のアジピン酸やイソフタル酸、2-メチル-1,5ペンタンジアミンなどを共重合することにより、融点を330℃から270℃に低下させる変性ポリアミド6Tとすることで使用している。しかしながら、共重合成分により、結晶成分である6T成分の結晶化が阻害され、結晶速度の低下や結晶化度の低下を引き起こし、加工性や高温物性が低下することが問題となっている。また、低吸水なポリアミドである11ナイロンや12ナイロンと比較すると、6T成分は、骨格内にアミド結合を多く含むため吸水性が高く、表面実装用の電気・電子用途で行われるリフローハンダ工程において部品表面に膨れが生じたり、自動車部品の冷却部品で使用されるクーラント液などの薬品に対しても耐性は好ましくない。一方、ノナメチレンジアミンとテレフタル酸より得られる9Tナイロンは、ジアミン成分の炭素数が奇数個であるため、炭素数が偶数個であるジアミンと比較し、水素結合が取りにくい構造であるため結晶速度や結晶化度が低下し、最終製品においても高温物性が低下するなどの問題が発生する。また、リフローハンダ工程における膨れにおいても、変性6Tナイロンに対し改善傾向は見られるもののまだまだ不十分である。このように、より高い加工性を有し、かつさらに低吸水性のポリアミド樹脂が求められている。」
([0002])

(3-オ)「本発明は、かかる従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、極めて低い吸水率に加え、成形性及び耐衝撃性を高度に満足する共重合ポリアミドを提供することにある。」
([0007])

(3-カ)「本発明の共重合ポリアミドは、主成分の10Tナイロンに11ナイロン及び/又は12ナイロンが特定の割合で共重合されているので、高融点、摺動性、低吸水率などの10Tナイロンの特性を活かしつつ、成形性及び耐衝撃性を高度に満足することができる。」
([0010])

(3-キ)「難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤と難燃助剤の組み合わせが良く、ハロゲン系難燃剤としては、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ビスフェノール型エポキシ系重合体、臭素化スチレン無水マレイン酸重合体、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、デカブロモジフェニルエーテル、デカブロモビフェニル、臭素化ポリカーボネート、パークロロシクロペンタデカン及び臭素化架橋芳香族重合体等が好ましく、難燃助剤としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム等のアンチモン化合物や錫酸亜鉛等が好ましい。中でも、熱安定性の面よりジブロムポリスチレンとアンチモン酸ナトリウムおよび/または錫酸亜鉛との組み合わせが好ましい。また、非ハロゲン系難燃剤としては、メラミンシアヌレート、赤リン、ホスフィン酸の金属塩、含窒素リン酸系の化合物が挙げられる。特に、フォスフィン酸金属塩と含窒素リン酸系化合物との組み合わせが好ましく、含窒素リン酸系化合物としては、メラミン、または、メラム、メロンのようなメラミンの縮合物とポリリン酸の反応性生物またはそれらの混合物を含む。その際、金型等の金属腐食防止のために、ハイドロタルサイト系化合物の添加が好ましい。 その他の難燃剤、難燃助剤としては、ホウ酸亜鉛、硫化亜鉛、モリブデン化合物、酸化鉄、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、モンモリロナイト、シリカ、炭酸金属塩等が挙げられる。難燃剤の添加量は最適な量を選択すれば良いが、共重合ポリアミド100重量部に対して最大50重量部を添加することが可能である。」
([0039])

(3-ク)「(2) 融点(Tm)およびガラス転移温度(Tg)
105℃で15時間減圧乾燥したポリアミドをアルミニウム製パン(TA Instruments社製、品番900793.901)に10mg計量し、アルミニウム製蓋(TA Instruments社製、品番900794.901)で密封状態にして、測定試料を調製した後、示差走査熱量計DSCQ100(TA INSTRUMENTS製)を用いて室温から20℃/分で昇温し、350℃で3分間保持した後に測定試料パンを取出し、液体窒素に漬け込み、急冷させた。その後、液体窒素からサンプルを取出し、室温で30分間放置した後、再び、示差走査熱量計DSCQ100(TA INSTRUMENTS製)を用いて室温から20℃/分で昇温し、350℃で3分間保持した。その際の融解による吸熱のピーク温度を融点(Tm)とした。また、ガラス転移温度(Tg)は、2度目の昇温過程でガラス転移点以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。」
([0045])

(3-ケ)「(4) 飽和吸水率
飽和吸水率の評価には、上記縦100mm、横100mm、厚み1mmの平板を作製し、これを80℃熱水中に浸漬させ、以下の式より求めた。
飽和吸水率(%)={(飽和吸水時の重量-乾燥時重量)/乾燥時重量}×100」
([0047])

(3-コ)



([0062])

第5 対比・判断
1 甲1に記載の発明を引用発明とした場合
(1) 甲1に記載された発明
甲1には、(1-ク)及び(1-ス)より、実施例B1?B4、B17?B18において次の処方の樹脂組成物を記載している(比較を簡単にするために、各成分の量は樹脂を100した場合に換算し、加えて難燃剤の合計量及びDEPAL/PHOPALの量比も示す)。

そうすると、甲1には、実施例B2からみて次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されているものと認められる。
「ポリアミド66 100重量%に対して、DEPAL35重量%、PHOPAL5重量%、ガラス繊維983 60重量%である難燃性ポリアミド樹脂組成物。」

(2) 本件発明1について
ア 対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
甲1発明の「ポリアミド66」は、本件発明1の「ポリアミド樹脂」に相当し、同様に、「DEPAL」はジエチルホスフィン酸のアルミニウム塩であるから「ホスフィン酸の金属塩からなる難燃剤(B-1)」に、「PHOPAL」は亜リン酸のアルミニウム塩であるから「亜リン酸成分とアルミニウムを構成成分として含む金属塩又は複塩からなる難燃剤(B-2)」に、「ガラス繊維983」は「強化材(C)」にそれぞれ相当する。
そして、難燃剤について、甲1発明は「DEPAL」と「PHOPAL」のみからなるから、2成分系であって、アミノ基を有する窒素含有環状化合物を含まない本件発明1の「難燃剤コンビネーション」に該当することは明らかである。
また、難燃剤コンビネーションの配合量について、甲1発明は(B-1)+(B-2)=35重量%+5重量%=40重量%であって、重量%と質量%は等価であるから、本件発明1と重複一致し、難燃剤コンビネーションの(B-1)成分、(B-2)成分の質量比について、甲1発明は(B-1)/(B-2)=35重量%/5重量%=7であるから本件発明1と重複一致する。
そして、強化材の配合量についても、甲1発明と本件発明1とは重複一致している。

以上の点からみて、本件発明1と甲1発明とは、

[一致点]
「ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、難燃剤コンビネーション(B)30?80質量部及び強化材(C)40?250質量部を含有する難燃性ポリアミド樹脂組成物であって、下記(ハ)?(ニ)を満足する難燃性ポリアミド樹脂組成物。
(ハ)難燃剤コンビネーション(B)が、ホスフィン酸の金属塩からなる難燃剤(B-1)と亜リン酸成分とアルミニウムを構成成分として含む金属塩又は複塩からなる難燃剤(B-2)の2成分系であり、アミノ基を有ずる窒素含有環状化合物を含まない
(ニ)難燃剤コンビネーションの(B-1)成分、(B-2)成分の質量比[(B-1)/(B-2)]が2.5?15」
である点で一致し、

次の点で相違する。

[相違点1]
ポリアミド樹脂に関し、本件発明1では、炭素数2?12のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位を50モル%以上含み、かつ、炭素数11?18のアミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合してなる半芳香族ポリアミド樹脂と特定するのに対して、甲1発明では、ポリアミド66である点。

[相違点2]
ポリアミド樹脂組成物の水中平衡吸水率に関し、本件発明1では、3.0%以下と特定するのに対し、甲1発明では特定がない点。

[相違点3]
ポリアミド樹脂組成物のポリアミド樹脂起因の最も低温側に位置するDSC融解ピーク温度に関し、本件発明1では、290℃?350℃と特定するのに対し、甲1発明では特定がない点。

イ 判断
相違点1について
甲1には、上記摘示(1-オ)に可能なポリアミドとして、ヘキサメチレンジアミンと、イソ及び/またはテレフタル酸、場合により及び変性剤としてのエラストマーから製造されるポリアミド、すなわち、半芳香族ポリアミドが記載されているから、甲1発明において、ポリアミド66の代わりに、半芳香族ポリアミド樹脂を使用することは、甲1から示唆されるものといえる。
しかしながら、ポリアミド66に代えて半芳香族ポリアミド樹脂を使用するにあたり、甲1には、炭素数6のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位は示されるものの、該構成単位と、炭素数11?18のアミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合してなる半芳香族ポリアミド樹脂については記載及び示唆はない。
この点に関し、甲3ないし甲5には本件発明1の組成を持つ半芳香族ポリアミド樹脂についての記載があるものの、甲1発明において、ポリアミド66を特定組成の半芳香族ポリアミド樹脂に変更しようとする動機付けは見い出せない。

よって、相違点2、3について詳細検討するまでもなく、本件発明1は、甲1及び甲2ないし甲6に記載された発明に基づき当業者が容易に発明できたものではない。

(3) 請求項2ないし5に係る発明について
請求項2ないし5に係る発明は、請求項1に係る発明を更に減縮したものであるから、上記請求項1に係る発明についての判断と同様の理由により、甲1及び甲2ないし甲6に記載の発明から当業者が容易になし得るものではない。

2 甲3に記載の発明を引用発明とした場合
(1) 甲3に記載された発明
甲3には、上記摘示(3-ア)ないし(3-ウ)を総合すると、次の発明(以下、「甲3発明」という。)が記載されているものと認められる。
「(a)デカンジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位50?98モル%、及び(b)11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸、ウンデカンラクタム、ラウリルラクタム及びこれらの混合物からなる群より選ばれた構成単位50?2モル%からなる共重合ポリアミドの融点(Tm)が240?315℃であり、ガラス転移温度(Tg)が70?120℃であり、上記共重合ポリアミド100重量部に対して繊維状強化材が最大250重量部配合されている共重合ポリアミド樹脂組成物。」

(2) 本件発明1について
ア 対比
本件発明1と甲3発明とを対比する。
甲3発明の「デカンジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位」は、本件発明1の「炭素数2?12のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位」に相当し、同様に、「11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸、ウンデカンラクタム、ラウリルラクタム及びこれらの混合物からなる群より選ばれた構成単位」は「炭素数11?18のアミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種」に、「共重合ポリアミド」は「半芳香族ポリアミド樹脂」に、「繊維状強化材」は「強化材(C)」に、「共重合ポリアミド樹脂組成物」は「ポリアミド樹脂組成物」に、それぞれ相当する。
そして、強化材の配合量についても、甲3発明と本件発明1とは重複一致している。

以上の点からみて、本件発明1と甲3発明とは、

[一致点]
「半芳香族ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、強化材(C)40?250質量部を含有するポリアミド樹脂組成物であって、前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)が、炭素数2?12のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位を50モル%以上含み、かつ、炭素数11?18のアミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合してなる半芳香族ポリアミド樹脂であるポリアミド樹脂組成物。」
である点で一致し、

次の点で相違する。

[相違点1]
難燃剤に関し、本件発明1では、半芳香族ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、難燃剤コンビネーション(B)30?80質量部を含有し、かつ、(ハ)難燃剤コンビネーション(B)が、ホスフィン酸の金属塩からなる難燃剤(B-1)と亜リン酸成分とアルミニウムを構成成分として含む金属塩又は複塩からなる難燃剤(B-2)の2成分系であり、アミノ基を有する窒素含有環状化合物を含まず、(ニ)難燃剤コンビネーションの(B-1)成分、(B-2)成分の質量比[(B-1)/(B-2)]が2.5?15と特定するのに対し、甲3発明では特定がない点。

[相違点2]
ポリアミド樹脂組成物の水中平衡吸水率に関し、本件発明1では、3.0%以下と特定するのに対し、甲3発明では特定がない点。

[相違点3]
ポリアミド樹脂組成物のポリアミド樹脂起因の最も低温側に位置するDSC融解ピーク温度に関し、本件発明1では、290℃?350℃と特定するのに対し、甲3発明では共重合ポリアミドの融点(Tm)が240?315℃特定がない点。

イ 判断
相違点1について
甲3には、上記摘示(3-キ)に、非ハロゲン系難燃剤として、フォスフィン酸金属塩と、メラミン、または、メラム、メロンのようなメラミンの縮合物とポリリン酸の反応性生物またはそれらの混合物を含む含窒素リン酸系化合物との組み合わせが特に好ましいことが記載されているから、甲3発明において非ハロゲン系難燃剤を配合する場合、甲1に記載される選択肢のうち、甲3において特に好ましいとされる組み合わせ、すなわち、成分Cを含む組み合わせを選択するものであり、あえて、成分Cを含まない組み合わせを選択することには阻害要因が存在する。

よって、相違点2、3について詳細検討するまでもなく、本件発明1は、甲3及び甲1に記載された発明に基づき当業者が容易に発明できたものではない。

(3) 請求項2ないし5に係る発明について
請求項2ないし5に係る発明は、請求項1に係る発明を更に減縮したものであるから、上記請求項1に係る発明についての判断と同様の理由により、上記甲3及び甲1、甲4、甲5に記載の発明から当業者が容易になし得るものではない。

3 まとめ
以上のとおり、請求項1ないし5に係る発明は、甲第1号証ないし甲第6号証に記載された技術的事項から当業者が容易に発明をすることができたものではない。

第6 むすび
したがって、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、請求項1ないし5に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1ないし5に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2016-07-25 
出願番号 特願2014-540671(P2014-540671)
審決分類 P 1 651・ 121- Y (C08L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 渡辺 陽子  
特許庁審判長 小柳 健悟
特許庁審判官 上坊寺 宏枝
大島 祥吾
登録日 2015-09-04 
登録番号 特許第5800096号(P5800096)
権利者 東洋紡株式会社
発明の名称 難燃性ポリアミド樹脂組成物  

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