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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61M 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A61M |
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管理番号 | 1318395 |
審判番号 | 不服2015-10874 |
総通号数 | 202 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2016-10-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-06-09 |
確定日 | 2016-09-07 |
事件の表示 | 特願2012-529738号「ペン針の分離可能なハブポスト」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 3月24日国際公開、WO2011/034576、平成25年 2月14日国内公表、特表2013-505059号〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件出願は、2010(平成22)年9月15日(パリ条約による優先権主張2009(平成21)年9月18日、アメリカ合衆国)を国際出願日とする特許出願であって、平成26年6月3日付けで拒絶の理由が通知され、同年11月7日に意見書とともに手続補正書が提出され特許請求の範囲及び明細書について補正がなされたが、平成27年2月5日付けで拒絶をすべき旨の査定がなされた。 これに対し、平成27年6月9日に該査定の取消を求めて本件審判の請求がされると同時に手続補正書が提出され、特許請求の範囲及び明細書についてさらに補正がなされ、その後同年11月6日に上申書が提出されたものである。 第2 平成27年6月9日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成27年6月9日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1 補正の内容の概要 平成27年6月9日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)は、平成26年11月7日付けで補正された特許請求の範囲をさらに補正するものであって、特許請求の範囲の請求項1に関する以下の補正を含んでいる。なお、下線部は補正箇所を示す。 (1)<補正前> 「【請求項1】 薬剤送出器具と共に用いるためのペン針であって、 ハブ本体であって、前記薬剤送出器具を受ける雌ねじと、このハブ本体と一体的に形成されて当該ハブ本体から末端側に延在する突起と、この突起を貫通する開口とを有するハブ本体と、 前記突起の開口に対して取り外し可能に挿入されるポストと、 このポストに強固に固定された針と、 前記ポストに配されて前記突起の開口への前記ポストの挿入を制限するフランジと、 前記ポストの基端側に配されて前記突起からの前記ポストの偶発的引き抜けを阻止する可撓性のタブと を具えたことを特徴とするペン針。」 (2)<補正後> 「【請求項1】 薬剤送出器具と共に用いるためのペン針であって、 ハブ本体であって、前記薬剤送出器具を受ける雌ねじと、このハブ本体と一体的に形成されて当該ハブ本体から末端側に延在する突起と、この突起を貫通する開口とを有するハブ本体と、 前記突起の開口に対して取り外し可能に挿入されるポストと、 このポストに強固に固定された針と、 前記ポストに配されて前記突起の開口への前記ポストの挿入を制限するフランジと、 前記ポストの末端側に配されて前記突起からの前記ポストの取り外しを容易にするための把持部材と、 前記ポストの基端側に配されて前記突起からの前記ポストの偶発的引き抜けを阻止する可撓性のタブと を具えたことを特徴とするペン針。」 2 補正の適否 本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、補正前の請求項1の「ペン針」について、「前記ポストの末端側に配されて前記突起からの前記ポストの取り外しを容易にするための把持部材と」を備える点を付加するものであるから、特許請求の範囲の限定的減縮(特許法第17条の2第5項第2号)を目的とするものに該当する。そして、本件補正は、同法同条第3項及び第4項の規定に違反するものではない。 そこで、補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定される独立特許要件に適合するか否かについて検討する。 (1)補正発明 補正発明は、特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、上記1(2)に示す特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりの「ペン針」であると認める。 (2)刊行物 これに対して、原審の平成26年6月3日付け拒絶の理由に引用された、本件の優先日前に頒布された刊行物である特開平11-146914号公報(以下「刊行物2」という。)には、以下の発明が記載されていると認められる。 ア 刊行物2に記載された事項 刊行物2には、「ペンニードル」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。なお、下線部は当審で付したものである。 (ア)特許請求の範囲 「【請求項1】 薬剤送出ペンに用いる針アセンブリィであって、 ハブと、 このハブにあって当該ハブを薬剤送出ペンに圧入装着する手段と、 前記ハブ内に取り付けられて末部尖端および基部尖端を有するカニューレとを具えたことを特徴とする針アセンブリィ。 【請求項2】 前記圧入装着手段は、三角形の基部を有し、対応する前記薬剤送出ペンの三角形の穴に受容されることを特徴とする請求項1に記載の針アセンブリィ。」 (イ)「【0024】図5および図6に示すように、ペンニードルアセンブリィ100は、三角形の基部109と、キャビティ31内の1組のねじ山45と螺合するような寸法でそこに作られた1組のねじ山101を持った末部107とを有するハブ102を具えている。針状カニューレ103は、ハブ102内に取り付けられており、末部尖端104と基部尖端105とを有する。基部尖端105は三角形の基部109から延在し、末部尖端104はハブ102の末部107の外側に延在する。また、基部109は、キャビティ31内でのハブ102の回転操作を促進させてハブ102とアダプタ50との間の締め代を増大させるため、1つあるいはそれ以上のスプライン110を有する。図4に示すように、複数のペンニードルアセンブリィ100がペンニードルマガジンディスペンサ10内に装填されて組み立てられた後、ペンニードルマガジンディスペンサ10は、図2に示すように、キャップ3の開口7内に取り付けるために準備される。」 (ウ)「【0025】図3に示すように、キャビティ31内のそれぞれ新たにデザインされたペンニードルアセンブリィ100のそれぞれは、取り出されて本発明によるアダプタ50を有する薬剤送出ペンにのみ取り付けられることが可能である。図5に示すように、アダプタ50は、一般的な薬剤送出ペン1の末部6のねじ山8と螺合するような寸法に作られた1組のねじ山52を持った開口基部51を有する。また、アダプタ50は、その末部54に独特な三角形の開口53を有する。アダプタ50がペン1の末部6に装着された後、アダプタ50の末部54は、アダプタ50の三角形の開口53内に針アセンブリィ100の三角形の基部109を挿入することにより、キャビティ31からペンニードルアセンブリィ100を取り出すために用いられる。針アセンブリィ100の三角形の基部109がアダプタ50の三角形の開口53に挿入されると、薬剤給送ペン1の回転は、ペンニードルアセンブリィ100がキャビティ31内で回転してアダプタ50の三角形の開口53に圧入されるように、針アセンブリィ100の三角形の基部109を動かすことをもたらす。」 (エ)「【0026】ペン1が回転して針アセンブリィ100がアダプタ50内に駆動されるので、ペンニードルアセンブリィ100の基部尖端105は、ペン1内のカートリッジのゴム膜2を突き破り、針状カニューレ103をペン1のカートリッジ内に収容された薬剤と連通状態に置く。また、この圧入は、ペン1内のカートリッジからの薬剤の注入中、基部尖端105をゴム膜2内に、また針アセンブリィ100をアダプタ50内に保持する。」 (オ)「【0027】使用後に、薬剤送出ペン1のアダプタ50に取り付けられた使用済みのペンニードルアセンブリィ100は、保持リング46および51が係合し、ペンニードルアセンブリィ100の1組のねじ山101がキャビティ31内の1組のねじ山45と螺合状態となるまでキャビティ31内に挿入される。そしで、薬剤送出ペン1が反対方向に回され、ペンニードルアセンブリィ100をキャビティ31の奥に装填し、そしてペンニードルアセンブリィ100がアダプタ50の外に引き出されるように、ペン1をコンテナ30の外に引き出す。」 イ 刊行物2発明 (カ)上記記載事項(イ)に「針状カニューレ103は、ハブ102内に取り付けられており」とあるところ、「ペンニードルアセンブリィ100は・・・ハブ102を具えている。」(上記記載事項(イ))のだから、技術常識を踏まえれば、該「針状カニューレ103」は「ペンニードルアセンブリィ100」の「ハブ102」に強固に固定されているものと認められる。 (キ)上記記載事項(ウ)の「ペンニードルアセンブリィ100」と「アダプタ50」は、これらが相俟って「薬剤送出ペンに」「取り付けられる」ものであるから、ペンニードルアセンブリィ100」と「アダプタ50」とを合わせて(本願発明の用語に倣い)「ペン針」ということができる。 (ク)上記記載事項(エ)に「針状カニューレ103をペン1のカートリッジ内に収容された薬剤と連通状態に置く」とあるところ、これを図5及び図6の図示内容と照らして合理的に考えれば、上記記載事項(ウ)の「三角形の開口53」は、「末部54」を貫通するものと認められる。 (ケ)上記記載事項(オ)に「使用後に、薬剤送出ペン1のアダプタ50に取り付けられた使用済みのペンニードルアセンブリィ100は・・・そしてペンニードルアセンブリィ100がアダプタ50の外に引き出されるように」とあることなどから、「ペンニードルアセンブリィ100」は、「アダプタ50の三角形の開口53」に対して取り外し可能であることは明らかである。 そこで、上記記載事項(ア)ないし(オ)及び上記認定事項(カ)ないし(ケ)を、図面を参照しつつ技術常識を踏まえ補正発明に照らして整理すると、刊行物2には以下の発明が記載されていると認める。(以下「刊行物2発明」という。) 「薬剤送出ペン1と共に用いるためのペン針であって、 アダプタ50であって、前記薬剤送出ペン1と螺合するねじ山52と、このアダプタ50と一体的に形成されて当該アダプタ50から延在する末部54と、この末部54を貫通する三角形の開口53とを有するアダプタ50と、 前記末部54の三角形の開口53に対して取り外し可能に挿入されるペンニードルアセンブリィ100と、 このペンニードルアセンブリィ100のハブ102に強固に固定された針状カニューレ103とを具え、 前記ペンニードルアセンブリィ100がアダプタ50の三角形の開口53に圧入されるものであり、 使用後に、薬剤送出ペン1のアダプタ50に取り付けられた使用済みのペンニードルアセンブリィ100は、ペンニードルアセンブリィ100の1組のねじ山101がキャビティ31内の1組のねじ山45と螺合状態となるまでキャビティ31内に挿入され、そして、薬剤送出ペン1が反対方向に回され、ペンニードルアセンブリィ100をキャビティ31の奥に装填し、そしてペンニードルアセンブリィ100がアダプタ50の外に引き出される、 ペン針。」 (3)対比 補正発明と刊行物2発明とを対比すると以下のとおりである。 刊行物2発明の「薬剤送出ペン1」は、補正発明の「薬剤送出器具」に相当することはその機能から明らかであり、以下同様にそれぞれの機能及び技術常識を踏まえれば、「アダプタ50」は「ハブ本体」に、「と螺合するねじ山52」は「を受ける雌ねじ」に、「延在する」「末部54」は「末端側に延在する」「突起」に、「三角形の開口53」は「開口」に、「ペンニードルアセンブリィ100のハブ102」及び「ペンニードルアセンブリィ100」はいずれも「ポスト」に、「針状カニューレ103」は「針」に相当することも明らかである。 次に、刊行物2発明の「ペンニードルアセンブリィ100がアダプタ50の三角形の開口53に圧入されるものであ」ることは、上記対応関係を踏まえ、 「ポストがハブ本体の三角形の開口53に圧入されるものであ」ることと言い改められるところ、 これは、補正発明の「ポストに配されて前記突起の開口への前記ポストの挿入を制限するフランジと」「ポストの基端側に配されて前記突起からの前記ポストの偶発的引き抜けを阻止する可撓性のタブ」「を具え」ることと、ポストの基端側に固定手段を設けることである限りにおいて共通する。 したがって、補正発明と刊行物2発明とは、以下の点で一致しているということができる。 <一致点> 「薬剤送出器具と共に用いるためのペン針であって、 ハブ本体であって、前記薬剤送出器具を受ける雌ねじと、このハブ本体と一体的に形成されて当該ハブ本体から末端側に延在する突起と、この突起を貫通する開口とを有するハブ本体と、 前記突起の開口に対して取り外し可能に挿入されるポストと、 このポストに強固に固定された針とを具え、 ポストの基端側に固定手段を設けたペン針。」 そして、補正発明と刊行物2発明とは、以下の2点で相違している。 <相違点1> 補正発明は、ポストの末端側に配されて突起からのポストの取り外しを容易にするための把持部材を具えるのに対し、 刊行物2発明は、使用後に、薬剤送出ペン1(薬剤送出器具)のアダプタ50(ハブ本体)に取り付けられた使用済みのペンニードルアセンブリィ100(ポスト)は、ペンニードルアセンブリィ100(ポスト)の1組のねじ山101がキャビティ31内の1組のねじ山45と螺合状態となるまでキャビティ31内に挿入され、そして、薬剤送出ペン1(薬剤送出器具)が反対方向に回され、ペンニードルアセンブリィ100(ポスト)をキャビティ31の奥に装填し、そしてペンニードルアセンブリィ100(ポスト)がアダプタ50(ハブ本体)の外に引き出されるものである点。 <相違点2> ポストの基端側に固定手段を設けることに関し、補正発明は、ポストに配されて突起の開口へのポストの挿入を制限するフランジと、ポストの基端側に配されて突起からのポストの偶発的引き抜けを阻止する可撓性のタブを具えるのに対し、 刊行物2発明は、ペンニードルアセンブリィ100(ポスト)がアダプタ50(ハブ本体)の三角形の開口53に圧入されるものである点。 (4)相違点の検討 1 相違点1について 刊行物2発明は、ペンニードルアセンブリィ100(ポスト)に設けたねじ山とキャビティ31内に設けたねじ山45との螺合状態を利用して、ペンニードルアセンブリィ100(ポスト)キャビティ31内に残すことにより、ペンニードルアセンブリィ100(ポスト)をアダプタ50(ハブ本体)から取り外すものである。これはすなわち、ねじ山の螺合力が、ニードルアセンブリィ100(ポスト)をアダプタ50(ハブ本体)から取り外す際のニードルアセンブリィ100(ポスト)に把持力を与えるものになっていると認められる。 ところで、医療機器の分野において、ニードル部品等を取り外す際に、フランジ状部材を把持部材として利用して取り外しを容易にすることは、例えば、登録実用新案第3039408号公報(図2等参照)、特開2007-209508号公報(段落【0022】等参照)に示されるように従来周知の技術事項である。 そして、かかるフランジ状部材を把持部材として利用した上記従来周知の取り外し容易化機構は、刊行物2発明の上記螺合状態の把持力を利用した取り外し機構より構成が簡素なものであるところ、刊行物2発明において、装置の簡素化という一般的課題を希求する過程で、上記従来周知のフランジ状部材を把持部材として利用して取り外し容易化機構を適用することは、当業者において十分動機付けがあるといえる。 そうしてみると、刊行物2発明に、上記従来周知の技術事項を適用し、螺合による把持手段に代え、ニードルアセンブリィ100(ポスト)の末端側に配されて突起からのポストの取り外しを容易にするための把持部材を具えることとし、相違点1に係る補正発明の構成とすることは当業者が容易に推考し得たものというのが相当である。 イ 相違点2について 一般に医療機器の分野において、針が固定されたポストを開口部材に取り付けるに際し、ポストに配されて開口へのポストの挿入を制限するフランジと、ポストの基端側に配されて開口からのポストの偶発的引き抜けを阻止する可撓性のタブを具えた取付け構造とすることは、原審の拒絶査定において例示された本件優先日前に頒布された刊行物である西独国特許出願公開第3339705号明細書(図2等参照)、特表平8-512214号公報(図11,図12等参照)に示されるように従来周知の技術事項である。 次に、上記アで述べたように、刊行物2発明において、螺合状態の把持力を利用した取り外し機構を、フランジ状部材を把持部材として利用した簡素な取り外し機構に置き換えることは、想到容易である。刊行物2発明は、針が固定されたペンニードルアセンブリィ(ポスト)がアダプタ(ハブ本体)の開口に圧入されるものではあるが、上記把持部材による引き抜きの構成に置き換えた場合、ポストを開口部材に取り付ける際に特に圧入で取付けなくてはならない事情は見当たらない。 そうであるならば、刊行物2発明に同じ技術分野の上記従来周知の技術事項を適用して、圧入に代えて、ポストに配されて開口へのポストの挿入を制限するフランジと、ポストの基端側に配されて開口からのポストの偶発的引き抜けを阻止する可撓性のタブを具えた取付け構造として、相違点2に係る補正発明の構成とすることは当業者が容易に想到し得たものというべきである。 ウ 小括 したがって、補正発明は、刊行物2発明及び従来周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 3 むすび 以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記[補正却下の決定の結論]のとおり、決定する。 第3 本件出願の発明について 1 本件出願の発明 本件補正は、上記のとおり却下されたところ、本件出願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、平成26年11月7日付けの手続補正書により補正された上記第2の1(1)に示す特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりの「ペン針」であると認める。 2 刊行物 これに対して、原審の拒絶の理由に引用された刊行物は、上記第2の2(2)に示した刊行物2であり、その記載事項は上記第2の2(2)のとおりである。 3 対比・検討 本願発明は、実質的に、上記第2の2で検討した補正発明の「ペン針」から、「前記ポストの末端側に配されて前記突起からの前記ポストの取り外しを容易にするための把持部材と」を備える点を削除したものである。 そうすると、本願発明より狭い範囲を特定事項とする補正発明が、上記第2の2で検討したとおり想到容易である以上、それよりも広い範囲を特定事項とする本願発明も、刊行物2発明及び従来周知の技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものということになる。 4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本件出願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2016-03-30 |
結審通知日 | 2016-04-05 |
審決日 | 2016-04-19 |
出願番号 | 特願2012-529738(P2012-529738) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(A61M)
P 1 8・ 575- Z (A61M) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 藤田 和英、白土 博之 |
特許庁審判長 |
山口 直 |
特許庁審判官 |
長屋 陽二郎 土田 嘉一 |
発明の名称 | ペン針の分離可能なハブポスト |
代理人 | 特許業務法人 谷・阿部特許事務所 |