• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06Q
管理番号 1319019
審判番号 不服2015-14259  
総通号数 202 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-07-29 
確定日 2016-09-06 
事件の表示 特願2014-503701「類似のユーザをマッチングさせることによるモバイルコンテンツの推奨」拒絶査定不服審判事件〔平成24年10月11日国際公開、WO2012/138574、平成26年 5月29日国内公表、特表2014-513346〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯

本願は、2012年3月30日(パリ条約による優先権主張外国庁受理、2011年4月4日、アメリカ合衆国)の出願であって、平成26年9月17日付けの拒絶理由通知が通知され、平成26年12月10日付けで意見書、手続補正書が提出されたが、平成27年3月26日付けで拒絶査定がなされた。
これに対して、平成27年7月29日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、同日付けで手続補正書が提出されたものである。

2.平成27年7月29日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成27年7月29日付け手続補正を却下する。

[理由]
(1)補正の内容
平成27年7月29日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成26年12月10日付け手続補正書の特許請求の範囲の

(1-1)「【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサが、第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するステップと
を含み、
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断するステップをさらに含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスのユーザインターフェース上に前記コンテンツの奨励案を提示するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンテンツを推奨するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第2のユーザが前記第1のユーザに類似していると判断されたことを示すステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの集団統計カテゴリーをマッチングさせるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイス上のコンテンツを前記第2のユーザデバイス上のコンテンツにマッチングさせるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスによって使用されるコンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用されるコンテンツにマッチングさせるステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツにマッチングさせるステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、マッチングするコンテンツの前記数が前記閾値を超えると判断するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツにマッチングさせるステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、マッチングするコンテンツの前記比率が前記閾値を超えると判断するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記コンテンツは、ソフトウェアアプリケーションを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記コンテンツは、メディアコンテンツを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記コンテンツは、商品またはサービス用の広告を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記近接度を判断するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスと前記第2のユーザデバイスとの間でピアツーピアネットワーキングを実行するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサが、ピアツーピアネットワーキングを介して前記第2のユーザデバイスから前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに供給するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスまたは前記第2のユーザデバイスのうちの少なくとも1つからの許可指示を受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップ、および前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイスから離れたネットワーク上でデータを処理するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイスから離れた前記ネットワーク上で前記データを処理するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)を介して前記ネットワークと前記第1のユーザデバイスとの間で通信するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイスから離れた前記ネットワーク上で前記データを処理するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を介して前記ネットワークと前記第1のユーザデバイスとの間で通信するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ネットワークから前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに供給するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定するための第1のモジュールと、
前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するための第2のモジュールと、
前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するための第3のモジュールと
を含み、
前記第1のモジュールは、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似するとさらに特定する、少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項20】
コンピュータに、第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定させるための少なくとも1つの命令と、
前記コンピュータに、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定させるための少なくとも1つの命令と、
前記コンピュータに、前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨させるための少なくとも1つの命令と
を含み、
前記コンピュータに、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定させるための少なくとも1つの命令は、前記コンピュータに、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定させるための命令をさらに含む、コンピュータプログラム。
【請求項21】
第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定するための手段と、
前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するための手段と、
前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するための手段と
を含み、
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するための手段は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似するとさらに特定する、装置。
【請求項22】
ユーザデバイスのユーザの集団に関するデータを選択的に取得するためのインターフェースと、
第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記データに基づいて、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定し、前記データに基づいて、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを特定し、前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するためのコンテンツリコメンダとを含み、
前記コンテンツリコメンダは、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似するとさらに特定する、装置。
【請求項23】
前記コンテンツの奨励案を提示するために前記第1のユーザデバイスのユーザインターフェースをさらに含む、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記コンテンツリコメンダはさらに、前記第2のユーザが前記第1のユーザに類似していると判断されたことを示すことによって、前記コンテンツを推奨するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記コンテンツリコメンダはさらに、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの集団統計カテゴリーをマッチングさせることによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
前記コンテンツリコメンダはさらに、前記第1のユーザデバイス上のコンテンツを前記第2のユーザデバイス上のコンテンツにマッチングさせることによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
前記コンテンツリコメンダはさらに、前記第1のユーザデバイスによって使用されるコンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用されるコンテンツにマッチングさせることによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するためのものである、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記コンテンツリコメンダはさらに、マッチングするコンテンツの前記数が前記閾値を超えると判断することによって、前記第1のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツにマッチングさせるためのものである、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記コンテンツリコメンダはさらに、マッチングするコンテンツの前記比率が前記閾値を超えると判断することによって、前記第1のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツにマッチングさせるためのものである、請求項27に記載の装置。
【請求項30】
前記コンテンツは、ソフトウェアアプリケーションを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項31】
前記コンテンツは、メディアコンテンツを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項32】
前記コンテンツは、商品またはサービス用の広告を含む、請求項22に記載の装置。
【請求項33】
前記インターフェースはさらに、前記第1のユーザデバイスと前記第2のユーザデバイスとの間でピアツーピアネットワーキングを実行することによって、近接度を判断するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項34】
前記インターフェースはさらに、ピアツーピアネットワーキングを介して前記第2のユーザデバイスから前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに供給するためのものである、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記インターフェースはさらに、前記第1のユーザデバイスまたは前記第2のユーザデバイスのうちの少なくとも1つから許可指示を受信するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項36】
前記インターフェースはさらに、前記データを処理し、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイスから離れたネットワークと通信するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項37】
前記インターフェースはさらに、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)を介して通信することによって、前記ネットワークと通信するためのものである、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記インターフェースはさらに、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を介して前記ネットワークと通信するためのものである、請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記インターフェースはさらに、前記ネットワークから前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに供給するためのものである、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
少なくとも1つのプロセッサが、ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するステップと
を含み、
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断するステップをさらに含む、方法。
【請求項41】
ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信するための第1のモジュールと、
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するための第2のモジュールと、
前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するための第3のモジュールと、
前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するための第4のモジュールとを含み、
前記第2のモジュールは、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似するとさらに特定する、少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項42】
コンピュータに、ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信させるための少なくとも1つの命令と、
前記コンピュータに、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定させるための少なくとも1つの命令と、
前記コンピュータに、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定させるための少なくとも1つの命令と、
前記コンピュータに、前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨させるための少なくとも1つの命令と
を含み、
前記コンピュータに、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定させるための少なくとも1つの命令は、前記コンピュータに、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似するとさらに特定させるための少なくとも1つの命令をさらに含む、コンピュータプログラム。
【請求項43】
ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信するための手段と、
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するための手段と、
前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するための手段と、
前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するための手段と
を含み、
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するため手段は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似するとさらに特定するための少なくとも1つの手段をさらに含む、装置。
【請求項44】
ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信するためのネットワークインターフェースと、
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定し、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定し、前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するためのコンテンツリコメンダと
を含み、
前記コンテンツリコメンダは前記第1のユーザと前記第2のユーザとの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似するとさらに特定する、装置。」
とあったものを

(1-2)「【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサが、第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定するステップであって、前記マッチングするコンテンツは、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツであるステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するステップと
を含み、
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断するステップをさらに含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスのユーザインターフェース上に前記コンテンツの奨励案を提示するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンテンツを推奨するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第2のユーザが前記第1のユーザに類似していると判断されたことを示すステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの集団統計カテゴリーをマッチングさせるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイス上のコンテンツを前記第2のユーザデバイス上のコンテンツにマッチングさせるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスによって使用されるコンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用されるコンテンツにマッチングさせるステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツにマッチングさせるステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、マッチングするコンテンツの前記数が前記閾値を超えると判断するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツにマッチングさせるステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、マッチングするコンテンツの前記比率が前記閾値を超えると判断するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記コンテンツは、ソフトウェアアプリケーションを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記コンテンツは、メディアコンテンツを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記コンテンツは、商品またはサービス用の広告を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記近接度を判断するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスと前記第2のユーザデバイスとの間でピアツーピアネットワーキングを実行するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサが、ピアツーピアネットワーキングを介して前記第2のユーザデバイスから前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに供給するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスまたは前記第2のユーザデバイスのうちの少なくとも1つからの許可指示を受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップ、および前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイスから離れたネットワーク上でデータを処理するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイスから離れた前記ネットワーク上で前記データを処理するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)を介して前記ネットワークと前記第1のユーザデバイスとの間で通信するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイスから離れた前記ネットワーク上で前記データを処理するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を介して前記ネットワークと前記第1のユーザデバイスとの間で通信するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ネットワークから前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに供給するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定するための第1のモジュールであって、前記マッチングするコンテンツは、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツである、第1のモジュールと、
前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するための第2のモジュールと、
前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するための第3のモジュールと
を含み、
前記第1のモジュールは、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似するとさらに特定する、少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項20】
コンピュータに、
第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定させるための少なくとも1つの命令であって、前記マッチングするコンテンツは、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツである命令と、
前記コンピュータに、前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定させるための少なくとも1つの命令と、
前記コンピュータに、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨させるための少なくとも1つの命令と
を含み、
前記コンピュータに、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定させるための少なくとも1つの命令は、
前記コンピュータに、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定させるための命令をさらに含む、コンピュータプログラム。
【請求項21】
第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定するための手段であって、前記マッチングするコンテンツは、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツである手段と、
前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記マッチングするコンテンツのうち、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するための手段と、
前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するための手段と
を含み、
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するための手段は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似するとさらに特定する、装置。
【請求項22】
ユーザデバイスのユーザの集団に関するデータを選択的に取得するためのインターフェースと、
第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用され、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記データに基づいて、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定し、前記データに基づいて、前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを特定し、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するためのコンテンツリコメンダと
を含み、
前記コンテンツリコメンダは、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似するとさらに特定する、装置。
【請求項23】
前記コンテンツの奨励案を提示するために前記第1のユーザデバイスのユーザインターフェースをさらに含む、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記コンテンツリコメンダはさらに、前記第2のユーザが前記第1のユーザに類似していると判断されたことを示すことによって、前記コンテンツを推奨するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記コンテンツリコメンダはさらに、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの集団統計カテゴリーをマッチングさせることによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
前記コンテンツリコメンダはさらに、前記第1のユーザデバイス上のコンテンツを前記第2のユーザデバイス上のコンテンツにマッチングさせることによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
前記コンテンツリコメンダはさらに、前記第1のユーザデバイスによって使用されるコンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用されるコンテンツにマッチングさせることによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するためのものである、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記コンテンツリコメンダはさらに、マッチングするコンテンツの前記数が前記閾値を超えると判断することによって、前記第1のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツにマッチングさせるためのものである、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記コンテンツリコメンダはさらに、マッチングするコンテンツの前記比率が前記閾値を超えると判断することによって、前記第1のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツを前記第2のユーザデバイスによって使用される前記コンテンツにマッチングさせるためのものである、請求項27に記載の装置。
【請求項30】
前記コンテンツは、ソフトウェアアプリケーションを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項31】
前記コンテンツは、メディアコンテンツを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項32】
前記コンテンツは、商品またはサービス用の広告を含む、請求項22に記載の装置。
【請求項33】
前記インターフェースはさらに、前記第1のユーザデバイスと前記第2のユーザデバイスとの間でピアツーピアネットワーキングを実行することによって、近接度を判断するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項34】
前記インターフェースはさらに、ピアツーピアネットワーキングを介して前記第2のユーザデバイスから前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに供給するためのものである、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記インターフェースはさらに、前記第1のユーザデバイスまたは前記第2のユーザデバイスのうちの少なくとも1つから許可指示を受信するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項36】
前記インターフェースはさらに、前記データを処理し、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイスから離れたネットワークと通信するためのものである、請求項22に記載の装置。
【請求項37】
前記インターフェースはさらに、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)を介して通信することによって、前記ネットワークと通信するためのものである、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記インターフェースはさらに、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を介して前記ネットワークと通信するためのものである、請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記インターフェースはさらに、前記ネットワークから前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに供給するためのものである、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
少なくとも1つのプロセッサが、ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップであって、前記マッチングするコンテンツは、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツであるステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するステップと
を含み、
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するステップは、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断するステップをさらに含む、方法。
【請求項41】
ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信するための第1のモジュールと、
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するための第2のモジュールであって、前記マッチングするコンテンツは、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツである、第2のモジュールと、
前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するための第3のモジュールと、
前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するための第4のモジュールと
を含み、
前記第2のモジュールは、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似するとさらに特定する、少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項42】
コンピュータに、
ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信させるための少なくとも1つの命令と、
前記コンピュータに、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定させるための少なくとも1つの命令であって、前記マッチングするコンテンツは、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツである命令と、
前記コンピュータに、前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定させるための少なくとも1つの命令と、
前記コンピュータに、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨させるための少なくとも1つの命令と
を含み、
前記コンピュータに、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定させるための少なくとも1つの命令は、前記コンピュータに、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似するとさらに特定させるための少なくとも1つの命令をさらに含む、コンピュータプログラム。
【請求項43】
ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信するための手段と、
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するための手段であって、前記マッチングするコンテンツは、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツである手段と、
前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するための手段と、
前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するための手段と
を含み、
前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定するため手段は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似するとさらに特定するための少なくとも1つの手段をさらに含む、装置。
【請求項44】
ユーザデバイスの集団のうちの第1のユーザデバイスの第1のユーザおよび第2のユーザデバイスの第2のユーザに関連するデータをネットワークで受信するためのネットワークインターフェースと、
前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で記憶または使用され、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似すると特定し、前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定し、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するためのコンテンツリコメンダと
を含み、
前記コンテンツリコメンダは前記第1のユーザと前記第2のユーザとの近接度を判断することによって、前記第2のユーザデバイスの前記第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの前記第1のユーザに類似するとさらに特定する、装置。」
と補正しようとするものである。

すると、本件補正は、平成26年12月10日付け手続補正書の特許請求の範囲の、請求項1,19?22,40?44に補正を加えたものである。

請求項1についての補正は、「少なくとも1つのプロセッサが、第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定するステップ」について、「前記マッチングするコンテンツは、前記第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツである」と限定するものであり、「前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するステップ」について、「前記マッチングするコンテンツのうち、」であると限定するものであり、「前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するステップ」について、「前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された」と限定するものであるから、請求項1に対する補正は、限定的減縮に当たる。
また、請求項19?22,40?44についても、同様の補正であり、限定的減縮に当たる。

本件補正は、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項について限定を付加するものであって、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。


(2)独立特許要件

ア.本件補正発明
本件補正発明は、上記(1-2)の請求項1に記載されたとおりのものである。

イ.引用例1
原査定の拒絶理由で引用文献1として引用された特開2006-277880号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。

(a)「【0028】
ユーザYのWebページ30には、この例では、ユーザYのプレイリストとして、2つのプレイリストW1およびW2が公開され、プレイリストW1には楽曲A,E,Lが登録され、プレイリストW2には楽曲B,F,Nが登録されている。以後、このユーザYのプレイリストを、他プレイリストと称する。
【0029】
[2.コンテンツ探索呈示方法の実施形態:図3?図8]
(2-1.方法)
上述したシステムでは、ユーザ端末10の制御部14は、ネットワーク接続部18によってネットワーク1上のWebページ30にアクセスして、他プレイリストW1およびW2を取得し、自プレイリストU1,U2およびU3の1つと、他プレイリストW1およびW2の1つとを順次、組み合わせて、それぞれの組合せにおけるプレイリスト間(自プレイリストと他プレイリストとの間)の類似度を算出する。
【0030】
一例として、類似度は、
類似度=(当該の組合せの自プレイリストおよび他プレイリストに共通する楽曲の数)/(当該の自プレイリストの楽曲数と当該の他プレイリストの楽曲数のうち小さい方) …(1)
として求める。」
(b)「【0033】
ユーザ端末10の制御部14は、このように算出された類似度を、定められた閾値と比較し、算出された類似度が閾値以下であるときには、当該の組合せの自プレイリストと他プレイリストは類似しないものとし、算出された類似度が閾値を超えるときには、当該の組合せの自プレイリストと他プレイリストは類似するものとする。」
(c)「【0035】
そして、ユーザ端末10の制御部14は、自プレイリストと他プレイリストが類似しない組合せについては、当該の組合せについての処理を終了するが、自プレイリストと他プレイリストが類似する組合せについては、さらに、(2a)所有楽曲リストおよび当該の組合せの他プレイリストに含まれていて、当該の組合せの自プレイリストには含まれていない楽曲を、当該の組合せの自プレイリストに追加し、(2b)所有楽曲リストに含まれてなく(したがって当該の組合せの自プレイリストにも含まれてなく)、当該の組合せの他プレイリストに含まれている楽曲を、購入楽曲候補リストに登録する。」
(d)「【0065】
また、上述した例は、他のユーザYのプレイリストがWeb上で公開されている場合であるが、他のユーザYのプレイリストは公開されているものでなくてもよく、例えば、いわゆる“Peer to Peer”によりユーザXの端末からユーザYの端末にアクセスすることによって、ユーザXの端末がユーザYのプレイリストを取得し、楽曲の探索呈示処理(プレイリスト更新処理)を実行するように、システムを構成することもできる。」
(下線は、当審による。)

以上の記載事項から、引用例1には
「“Peer to Peer”によりユーザXの端末からユーザYの端末にアクセスすることによって、ユーザXの端末がユーザYのプレイリスト(他プレイリストと称する。)を取得し、ユーザXの端末は、自プレイリストと、他プレイリストとを順次、組み合わせて、それぞれの組合せにおけるプレイリスト間(自プレイリストと他プレイリストとの間)の類似度を算出し、
類似度は、
類似度=(当該の組合せの自プレイリストおよび他プレイリストに共通する楽曲の数)/(当該の自プレイリストの楽曲数と当該の他プレイリストの楽曲数のうち小さい方)で算出され、
ユーザ端末10の制御部14は、算出された類似度を、定められた閾値と比較し、算出された類似度が閾値以下であるときには、当該の組合せの自プレイリストと他プレイリストは類似しないものとし、算出された類似度が閾値を超えるときには、当該の組合せの自プレイリストと他プレイリストは類似するものとし、
自プレイリストと他プレイリストが類似する組合せについては、さらに、(2a)所有楽曲リストおよび当該の組合せの他プレイリストに含まれていて、当該の組合せの自プレイリストには含まれていない楽曲を、当該の組合せの自プレイリストに追加するコンテンツ探索提示方法。」の発明(以下、「引用例1発明」という。)が記載されている。


さらに、引用例1には以下の事項が記載されている。
「【0003】
プレイリストを自動生成する方法としては、再生回数や最後に再生した日付、楽曲の発売年度や自分のコレクションに加えた日付によって楽曲を選択する方法、曲名・アルバム名・アーティスト名に、ユーザの指定するキーワードを含む楽曲を選択する方法、ジャンルによって楽曲を選択する方法、自分自身がつけた格付けによって楽曲を選択する方法などが公知技術として存在する。」
この記載は、プレイリストを生成する際に、再生回数によって楽曲を選曲することが記載されていて、この再生回数によって楽曲を選曲することは、、すなわち、頻繁に再生される楽曲を選択することにほかならないから、
「プレイリストは、ユーザが頻繁に再生する楽曲を選択したものであること。」(以下、「引用例1の背景技術」という。)が記載されている。

ウ.引用例2
原査定で周知例として引用された特開2008-176406号公報(以下、「引用例2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。
(a)「【0040】
本実施形態においては、上記携帯端末装置1a,1bからユーザの個別情報や時場情報、照会条件等が通信部35を介してサーバ3に送信されるようになっている。また、サーバ3は、後述する近接者照会処理において所定の照会条件に合致すると判断された他のユーザのID等、ユーザを識別する識別情報およびユーザのプロフィール等の個人情報(ユーザの識別情報およびユーザの個人情報のうち少なくとも一つを含む情報を、以下「個別情報」と称する。)等、近接者照会処理の処理結果を通信部35を介して適宜ユーザ(照会要求者)の携帯端末装置1a,1b等の外部装置に送信する。このように、通信部35は、照会条件に合致すると判断された他のユーザの個別情報の全部又は一部(識別情報およびプロフィール(個人情報)のうち少なくとも一つ)を照会要求者であるユーザの情報照会装置である携帯端末装置1a,1bに送信する送信手段(情報送信手段)として機能する。さらに、通信部35は、サーバ3等から送信された個別情報を受信した携帯端末装置1a,1bから、当該個別情報に関係する照会情報を要求する照会情報要求が送信されたときに、この照会情報要求を受信する照会要求受信手段として機能する。
また、受信した照会情報要求に対応する照会情報を当該照会情報要求を送信した送信元の携帯端末装置1a,1bに対して送信する。ここで、照会情報とは、ユーザのメールアドレスやホームページアドレス等、ユーザに対して連絡を取る際に必要となる情報である。照会情報は、例えば、後述するように、本サイトを利用するユーザがプロフィールを登録する際にプロフィールの一部としてサーバに登録される。」
(b)「【0046】
具体的には、CPU31は、近接者照会処理プログラム36との協働により、あるユーザについて、照会条件に合致する他のユーザがいるか否かを判断する近接者照会処理(後述)を行う。
近接者照会処理とは、照会要求者であるユーザの時場情報と、情報記憶手段に記憶された他のユーザの時場情報とに基づいて、当該照会要求者であるユーザと当該他のユーザとが同時刻に所定距離以内に位置していた時刻の間隔が所定時間以上であるか又は所定時間を超えているかを判断し、これによって、当該照会要求者と当該他人とのマッチング(照会条件に合致するか否か)を判定し、当該他人の個別情報を当該照会要求者の携帯端末装置1に送信すべきか否かを判断するものである。
本実施形態においては、CPU31は、少なくとも2つの時場情報のうち各位置情報で示される位置の間隔が予め定められている距離(一定距離)以内で、かつ各時刻情報で示される時刻の間隔が予め定められている時間(一定時間)以上であるか否かを判断する判断手段として機能する。本実施形態においてCPU31は、位置の間隔が予め定められている距離(一定距離)以内である時間が予め定められている時間(一定時間)以上継続している場合に、照会条件に合致したと判断するようになっている。
なお、位置の間隔について「予め定められている距離(一定距離)」をどの程度の距離とするかという位置に関する照会条件を以下「位置条件」とし、時刻の間隔について「予め定められている時間(一定時間)」をどの程度の時間とするかという時間に関する照会条件を以下「時間条件」とする。これら「位置条件」および「時間条件」は、後述するよ
うに、表示部10の照会条件設定画面140(図12参照)から設定することができる。
さらに、CPU31は、データ記憶部33に記憶されている複数の個人時場情報の中から、照会要求者であるユーザの個別情報に対応する時場情報との関係において、「位置条件」および「時間条件」に合致する(すなわち、位置の間隔について「予め定められている距離(一定距離)」以内であり、かつ、時刻の間隔について「予め定められている時間(一定時間)」以上)である時場情報に係る他人の個人時場情報を抽出する抽出手段として機能する。」
以上の記載から、引用例2には、「予定されている距離の範囲以内で近接するユーザの紹介を受け、さらにプロフィール等の個別情報を要求すること。」(以下、「引用例2の記載事項」という。)が記載されている。

エ.引用例3
原査定で周知例として引用された特開2001-175718号公報(以下、「引用例3」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。
(a)「【0034】ここで、マッチする組とは、互いの属性情報(個人情報)が、互いの条件情報(希望条件)を満たし、かつ、互いの位置間の距離が特定距離内である二者の組である。この特定距離を近傍閾値と呼ぶ(図2の検索条件にて「近傍距離」と表示されているものがこの「近傍閾値」である)。ここで近傍閾値としては、サービス提供者が設定した距離を用いる。又、近傍閾値として比較対象となる二者がマッチング方法への条件情報で入力した値の平均値を用いてもよい。あるいは、二者がマッチング方法への条件情報で入力した値のうちの小さい方の値、又は大きい方の値を用いてもよい。マッチした組に対する通知処理はマッチする組が見つかる毎に行われる。又は、全組に対する検索処理を終えた段階で全てのマッチした組に対して同時に通知処理を行ってもよい。
【0035】次に、第1実施例の動作について説明する。以下では、(1)マッチする組の検索処理と、(2)マッチした組への通知処理とについて詳細に説明する。まず(1)マッチする組の検索処理について説明する。図4はマッチする組の検索処理の方法を示すフローチャートである。図1及び図4を参照すると、条件検索部24は、個人情報格納部25に格納された2つの利用者データを取得し処理を開始する。まず、互いの属性情報(個人情報)が他方の条件情報(希望条件)に示される条件を満たしているか否かを調べる(S41)。S41の処理において、互いの条件を満たしていない場合(S41にてNoの場合)は、マッチしないと判定される(S51)。一方、S41の処理において、互いの条件を満たしている場合(S41にてYesの場合)は、条件検索部24は位置情報格納部22より比較対象となっている二者の位置情報を取得し、その距離を計算し、その値が近傍閾値以下であるか否かを調べる(S42)。
【0036】S42の処理において、互いの距離が近傍閾値以下でない場合(S42にてNoの場合)は、マッチしないと判定される(S52)。一方、S42の処理において、互いの距離が近傍閾値以下である場合(S42にてYesの場合)は、マッチすると判定される(S53)。S41の処理の判定方法としては、各項目の条件を比較していき、全ての項目で条件を満たした場合に、条件を満たすと判定する。」
(下線は、当審による。)

以上の記載から、引用例3には、「ユーザ互いの属性情報が希望条件に一致する場合で、互いの距離が近傍閾値以下である場合に、マッチすると判断すること。」(以下、「引用例3の記載事項」という。)が記載されている。

オ.対比、判断
(ア)そこで、本件補正発明と引用例1発明を対比する。
引用例1発明の「ユーザXの端末」は、コンピュータであることから、本件補正発明の「少なくとも1つのプロセッサ」を有している。
引用例1発明の「楽曲」は、コンテンツ探索提示方法におけるコンテンツであるから、本件補正発明の「コンテンツ」に相当する。
引用例1発明の「プレイリスト」は、コンテンツである楽曲の集合体を表していて、ユーザXの端末またはユーザYの端末で記憶され、使用されるもの表しているから、引用例1発明は、本件補正発明の「第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用される」「コンテンツ」を表している。
引用例1発明の「類似度は、
類似度=(当該の組合せの自プレイリストおよび他プレイリストに共通する楽曲の数)/(当該の自プレイリストの楽曲数と当該の他プレイリストの楽曲数のうち小さい方)で算出され」は、マッチングするコンテンツの比率を表しているから、本件補正発明の「第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率」に相当する。
引用例1発明の「ユーザ端末10の制御部14は、算出された類似度を、定められた閾値と比較し、算出された類似度が閾値以下であるときには、当該の組合せの自プレイリストと他プレイリストは類似しないものとし、算出された類似度が閾値を超えるときには、当該の組合せの自プレイリストと他プレイリストは類似するものとし」は、類似度はユーザXとYの好みの類似度を特定するものであるから、本件補正発明の「比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定するステップ」することに相当する。
引用例1発明の「自プレイリストと他プレイリストが類似する組合せについては、さらに、(2a)所有楽曲リストおよび当該の組合せの他プレイリストに含まれていて、当該の組合せの自プレイリストには含まれていない楽曲を、当該の組合せの自プレイリストに追加する」は、ユーザYによって使用されているが、ユーザXによって使用されていない楽曲を特定することであり、特定した楽曲を自プレイリストに追加することによって、ユーザXに対して推奨することであるから、本件補正発明の「前記少なくとも1つのプロセッサが、前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するステップ」と「前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するステップ」に相当する。
引用例1発明の「コンテンツ探索提示方法」は、類似のユーザをマッチングさせるための方法であるから、本件補正発明の「方法」に相当する。

(イ)したがって、両発明の一致点、相違点は以下の通りである。

〈一致点〉
「 少なくとも1つのプロセッサが、第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイス上で記憶または使用されるマッチングするコンテンツの数または比率が、閾値を超えるかどうかを判断することによって、前記第2のユーザデバイスの第2のユーザを前記第1のユーザデバイスの第1のユーザに類似すると特定するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記マッチングするコンテンツのうち、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用されたコンテンツを特定するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザデバイスによって使用されなかった、前記第2のユーザデバイスによって使用された前記コンテンツを前記第1のユーザデバイスに推奨するステップと
を含む、方法。」

〈相違点〉
(1)本件補正発明では、「マッチングするコンテンツ」が、「第1のユーザデバイスおよび前記第2のユーザデバイス上で頻繁に使用されるコンテンツである」のに対して、引用例1発明の「プレイリスト」に含まれる楽曲が、頻繁に使用されるものであるか否かについては明記されていない点。
(2)本件補正発明では、「少なくとも1つのプロセッサが、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの近接度を判断するステップをさらに含む」のに対して、引用例1発明では、「近接度」を判断していない点。

相違点について検討する。

相違点(1)
引用例1の背景技術には、「プレイリストは、ユーザが頻繁に再生する楽曲を選択したものであること。」が記載されていて、出願前の公知事項である。ここで、引用例1発明のプレイリストとして、引用例1の背景技術を適用することに阻害要因はないから、引用例1発明に引用例1の背景技術を適用し、相違点(1)の構成とすることは、当業者が容易になしえることである。

相違点(2)
引用例2,3の記載事項にもあるように、プロセッサを用いて、ユーザ間の近接度を判断することは周知事項である。引用例3には、ユーザ互いの属性情報が希望条件に一致する場合に、近接度を判断していることが記載されている。
引用例1発明においても、お互いに楽曲の趣味という属性が一致し、楽曲の趣味があうユーザと直接交流する機会を与えるために、当該周知事項を適用して、相違点(2)の構成とすることは、当業者が容易になしえることである。

そして、上記相違点(1)(2)を総合的に判断しても、本件補正発明が奏する効果は引用例1発明、引用例1?3の記載事項から当業者が十分予測できたものであって格別なものとはいえない。
よって、本件補正発明は、引用発明1及び引用例1?3に基づいて、当業者が容易になしえることであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際、独立して特許を受けることができないものである。

以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について

(1)平成27年7月29日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願請求項1に係る発明は、平成26年12月10日付けで提出された手続補正書の特許請求の範囲請求項1に記載された発明(以下、「本願発明」という。)であって、前記2.(1)の(1-1)に記載したとおりのものである。

(2)引用例
原査定の拒絶理由に引用される引用例、およびその記載事項は、前記2.(2)に記載したとおりのものである。

(3)対比、判断
本願発明は、本件補正発明から、前記2.(1)において示した限定を省いたものである。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、更に他の要件を付加したものに相当する本件補正発明が前記「2.(2)」に記載したとおり、引用例1発明、引用例1?3の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用例1発明、引用例1?3の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび

以上のとおり、本願発明は引用例1発明、引用例1?3の記載事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、その他の請求項について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-03-31 
結審通知日 2016-04-04 
審決日 2016-04-18 
出願番号 特願2014-503701(P2014-503701)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06Q)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山本 俊介  
特許庁審判長 手島 聖治
特許庁審判官 川崎 優
石川 正二
発明の名称 類似のユーザをマッチングさせることによるモバイルコンテンツの推奨  
代理人 村山 靖彦  
代理人 黒田 晋平  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ