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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H01J
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01J
管理番号 1320964
審判番号 不服2016-1667  
総通号数 204 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-12-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-02-04 
確定日 2016-10-27 
事件の表示 特願2012-282720「閃光放電管用焼結体、閃光放電管及び閃光放電管用焼結体製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 7月 7日出願公開、特開2014-127326〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成24年12月26日の出願であって、平成26年10月10日付けで拒絶理由が通知され、同年12月22日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正書が提出され、平成27年5月12日付けで拒絶理由(最後)が通知され、同年7月17日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正書が提出されたが、同年10月28日付けで平成27年7月17日付けの手続補正の補正の却下の決定がなされるとともに、同日付けで拒絶査定がなされた。
本件は、これに対して、平成28年2月4日に拒絶査定に対する審判請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。その後、平成28年3月14日付けで前置報告がなされた。


第2 平成28年2月4日付けの手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成28年2月4日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1 補正の内容
平成28年2月4日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)により、本願の特許請求の範囲の請求項1は、本件補正前の(平成26年12月22日付けの手続補正により補正された)特許請求の範囲の請求項1である、

「 【請求項1】
内部に気体が封入される封体と、
前記封体の一端から該封体の内部に突出する陰極と、
前記封体の他端から該封体の内部に前記陰極と対向して突出する陽極と、
前記陰極に設けられた閃光放電管用焼結体とを備え、
前記閃光放電管用焼結体は、前記閃光放電管用焼結体の体積に対して10%?35%の割合で気孔を有し、
更に、タンタル、ニオブ、ジルコニウムの高融点金属を焼結して生成した焼結体に、炭酸セシウム、硫酸セシウム、酸化セシウムのセシウム化合物を主成分とする電子放射性材料から成り、
また、前記閃光放電管の陽極側に向く面の少なくとも一部が曲面であり、
前記曲面に加わったイオン衝撃に起因して前記閃光放電管用焼結体から放出された飛散物の飛散方向が一点に集中せずに分散させるものであることを特徴とする閃光放電管。」
から、次のように補正されたものと認める。
「 【請求項1】
内部に気体が封入される封体と、
前記封体の一端から該封体の内外部にそれぞれ突出する陰極と、
前記封体の他端から該封体の内外部にそれぞれ突出するとともに、内部において前記陰極と対向する陽極と、
前記陰極のうち前記封体の内部に突出する部位が貫通するように設けられた閃光放電管用焼結体と、を備え、
前記陰極と前記陽極とは、前記封体の前記一端及び前記他端を境界として、前記封体の内部をタングステンを主材料として棒状に形成し、かつ、前記封体の外部をニッケルを主材料として棒状に形成し、
前記陰極は、前記閃光放電管用焼結体の表面から前記封体の内端までの長さが、前記閃光放電管用焼結体の径寸法の15%?80%の範囲とされ、
前記閃光放電管用焼結体は、前記閃光放電管用焼結体の体積に対して10%?35%の割合で気孔を有するように、タンタル、ニオブ、ジルコニウムの高融点金属を焼結して生成した焼結体に、炭酸セシウム、硫酸セシウム、酸化セシウムのセシウム化合物を主成分とする電子放射性材料から成るとともに、前記閃光放電管の陽極側に向く面の少なくとも一部を曲面とし、当該曲面に加わったイオン衝撃に起因して前記閃光放電管用焼結体から放出された飛散物の飛散方向が一点に集中せずに分散させる、閃光放電管。」
(下線は、請求人が付したものである。)

2 補正の目的
本件補正後の請求項1は、本件補正前の請求項1の、「陰極」、「陽極」及び「閃光放電管用焼結体」の構成を限定する記載が追加されたものであるから、本件補正の請求項1についての補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するか否か)について、以下に検討する。

3 本願補正発明
本願補正発明は、本件補正後の請求項1に記載された事項(上記「1」で、本件補正後の請求項1として記載した事項)により特定されるものと認められる。
ただし、本件補正後の請求項1の「前記陰極は、前記閃光放電管用焼結体の表面から前記封体の内端までの長さが、前記閃光放電管用焼結体の径寸法の15%?80%の範囲とされ、」の「前記閃光放電管用焼結体の表面から前記封体の内端までの長さ」(特に、下線部)が示す構成が不明であるところ、本願の明細書及び図面の記載(特に、段落【0035】の「閃光放電管用焼結体9の表面からタングステン導入線部11の先端11aまでの長さlは、一例として、閃光放電管用焼結体9の径寸法(円柱部13の直径)の15%?80%の範囲である。」という記載)、審判請求書の【請求の理由】「3-3.」の
「(e)新たな請求項1において、陰極は、「閃光放電管用焼結体の表面から前記封体の内端までの長さが、前記閃光放電管用焼結体の径寸法の15%?80%の範囲」にある旨は、出願当初明細書の段落[0035]に開示されております。」という記載、(平成27年10月28日付けで補正の却下の決定がなされた)平成27年7月17日付けの手続補正書の記載(特に、請求項1の「前記閃光放電管用焼結体の表面から前記タングステン導入線部の先端までの長さが、前記閃光放電管用焼結体の径寸法の15%?80%の範囲である」という記載)を参酌すると、
前記「前記陰極は、前記閃光放電管用焼結体の表面から前記封体の内端までの長さが、前記閃光放電管用焼結体の径寸法の15%?80%の範囲とされ、」は、
「前記陰極は、前記閃光放電管用焼結体の表面から前記封体の内部側の先端までの長さが、前記閃光放電管用焼結体の径寸法の15%?80%の範囲とされ、」(特に、下線部)と記載するべきものであると認めるのが相当である。
したがって、以下、そのように解釈して、上記検討を進める。

4 引用刊行物
(1)原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である、実願昭51-146261号(実開昭53-62167号)のマイクロフィルム(以下「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている。(下線は当審で付したものである。)

ア 「3.考案の詳細な説明
本考案は、焼結体を用いた陰極を具有する閃光放電灯の改良に関する。
近年、小形大出力或いはハイ・インピーダンス化を目標にして、焼結体を用いた陰極を具有する閃光放電灯が開発され、実用化の傾向にある。
斯かる閃光放電灯は、若干、起動電圧が上昇する嫌いはあるが、陰極自体には大きな入力を加えることが可能であり、イオン等に対する耐衝撃性も大きく、寿命も長い。
第1 図は従来例の要部切断側面図であるが、これに依り閃光放電灯を説明する。
図において、1はバルブ、2は内導線、3は焼結体、3Aはエツジ部分、4は焼結体3及び内導線2からなる陰極、5はガラスを巻きそれぞれ示す。
焼結体3は、基体金属の粉末と、例えばバリウム,トリウム、それ等の混合物或いは化合物等の粉末とを混合し、加圧成形し、真空焼結して製作される。尚、内導線2に焼結体3を取付けるのは、加圧成形時或いは焼結体3が完成してから取付ける等適宜の技法が採られ、陰極4として完成される。また、基体金属としては、大入力、例えば数百〔ジュール/秒〕程度の場合はモリブデン、タングステン等を、小入力、例えば50〔ジュール/秒〕程度の場合はニツケルをそれぞれ使用している。
陰極4は、その内導腺2の適所にガラス巻きを施してから、バルブ1に気密封止される。
ところで、斯かる閃光放電灯では高入力に耐えることが期待される特性の一つである。そこで、入力を増加させてゆくと、先ず、焼結体3を取囲むバルブ1の内面にクラツクが入り、該クラツクは次第に外面に至り、遂にはバルブ1が破壊される。
一般に、バルブ内壁にゲツタをフラツシュしてゲツタ膜を形成した閃光放電灯に於いては、そのゲツタ膜が存在するバルブ部分に、所謂、シンタリングが発生し、それが原因となってクラツクが発生することは知られている。しかしながら、前記焼結休3を有する陰極4を使用した閃光放電灯では、ゲツタ膜を使用しないので、焼結体3を有する陰極4を使用した閃光放電灯に於けるクラツクの原因は従来不明であった。そして、実験に依れば第1図に見られる如く、焼結体3の直径をdとし、バルブ1の内径をDとすると、d/D≧60〔%〕の場合にクラツクが多発する。即ち、バルブ1の内径Dに対して焼結体3の直径dが比較的大であり、焼結体3の表面がバルブ1の内壁に近接しているものに発生し易い。
本考案は、小型、高効率、低起動電圧、長寿命の閃光放電灯を得ようとするもので、以下これを詳細に説明する。
本考案をなすに当り、種々の閃光放電灯を作成して実験した。即ち、バルブ1の外径40〔mm〕、内径2.5〔mm〕、陰極及び陽極間距離40〔mm〕、キセノン・ガス封入圧力500〔mmHg〕の条件を固定とし、焼結体3の直径dと起動電圧Vsとの関係を調べたところ第2図に見られるデータが得られた。尚、焼結体3には内導線2が挿入されていて、その径は約0.8〔mm〕であるから、焼結体3の径は1.3〔mm〕が下限であり、また、バルブ1の内径が2.5〔mm〕であるから、焼結体3の径の上限は2.5〔mm〕となる。
第2図のデータからすると、焼結体3の径が大である程起動電圧Vsは低くなる。従って起動電圧Vsを一定とすれば、焼結体3の径が大である程、多量のキセノン・ガスを封入できることとなり、発光効率を向上させることが可能である。
前記と同一の閃光放電灯を入力50〔ジュール/秒〕、起動電圧Vsを350〔V〕として寿命試験を行なつたところ第3図に見られるデータが得られた。
第3図のデータからすると、焼結体3の径が2〔mm〕近傍で最高の発光回数を示している。そして2〔mm〕から1.3〔mm〕に接近するにつれて陰極4は電流密度が高くなることに依る衝撃で短寿命化しまた、2〔mm〕から2.5〔mm〕に接近すると大電流密度に依る短寿命化は減少するが、バルブ1にクラツクが入り、結果的に短寿命化する。
これ等の実験を綜合すると、焼結体3の径が大である程. 起動電圧は低くなり、また、陰極4としては長寿命であるが、その反面バルブ1がクラツクする危険は増大する。
そこで、このバルブ1のクラツクについて調べたところ、矢張りアークに依る熱衝撃が原因であることが判つた。即ち、焼結体3のエツジ部分3Aに集中されるアークがバルブ1をクラツクさせるものである。
斯かる知見に基づき本考案では、陰極4の焼結体3を第4図に見られる如く、放電先端に近づくに従つて滑かに径小化して放電の分散化をはかり、また、公知技術ではあるが、内導線2を焼結体3に挿通し、先端2Aを突出させアークを出来る限り集中させるようにしたところ、第5図に見られる如<良好なデータを得た。尚、このデータを得るのに用いた閃光放電灯は、陰極4を除き第2図?第3図のデータを得た閃光放電灯の規格と同じである。
第5図のデータからすると、焼結体3’の径がバルブ1の内径である2.5〔mm〕に近づく程長寿命化し、その発光回数は5000回にも達している。
本考案は、冒頭に記述したd/D≧60〔%〕であるもの、即ち、従来特にクラツクを生じ易いとされている閃光放電灯に適用して有効であり、d/D<60〔%〕のものでは従来技術で充分である。
以上の説明で判るように、本考案に依れば陰極を大径に採ることができるので起動電圧は低くなり、従つてキセノン・ガスの封入圧力を高くして発光効率を向上させることが可能である。また、陰極の焼結体は放電先端に近づくにつれて滑らかに縮径されているから、放電は広く分散され、バルブに熱衝撃を与えることが無くなり、クラツク発生は防止され、しかも放電面積が大であるから単位面積当りの放電衝撃は低下し、大入力に耐えられる。」

イ 「



上記記載事項イの第1、4図から、「内導線2」は「バルブ1」の内外に突出する構成が読み取れる。

すると、上記引用文献1の記載事項から、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「内導線2に、モリブデン、タングステン、ニッケル等の基体金属の粉末とバリウム,トリウム,それ等の混合物或いは化合物等の粉末を混合して、加圧成形し、真空焼結して製作した焼結体3を取付けた陰極4を、その内導線2の適所にガラス巻き5を施してから、バルブ1に、キセノン・ガスを気密封止した閃光放電灯であって、
内導線2はバルブ1の内外に突出し、
陰極4の焼結体3を、放電先端に近づくに従つて滑かに径小化して放電の分散化をはかり、内導線2を焼結体3に挿通し、先端2Aを突出させアークを出来る限り集中させるようにした、閃光放電灯。」

(2)平成27年10月28日付けの補正の却下の決定に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開2011-44373号公報(以下「引用文献2」という。)には、以下の事項が記載されている。(なお、引用文献2は、本願の明細書で引用された【特許文献1】である。)

ア 「【背景技術】
【0002】
従来の閃光放電管は、例えば図3に示すように、硼珪酸ガラスからなるガラスバルブ1の一端部にビードガラス2を介してアノード電極3を封止し、ガラスバルブ1の他端部にビードガラス2を介してカソード電極4を封止し、ガラスバルブ1の外周全面に透明な導電性被膜からなるトリガー電極5を設け、ガラスバルブ1内にキセノンなどの希ガスを封入したものとされている。
【0003】
前記アノード電極3は、ガラスバルブ1内に導入されている例えばタングステン製の内部電極6と、ガラスバルブ1外に導出されている例えばニッケル製の外部電極7とを直列状態で溶接した棒状の接合金属体によって形成されている。
【0004】
また、カソード電極4は、ガラスバルブ1内に導入される例えばタングステン製の内部電極8と、ガラスバルブ1外に導出されている例えばニッケル製の外部電極9とを直列状態に溶接した接合金属体に加え、ガラスバルブ1内で内部電極8の先端部付近に焼結電極構体10を固定したものとされている。
【0005】
焼結電極構体10は、閃光を発生させるためのもので、内部電極8が焼結電極構体10を貫通し、焼結電極構体10をカシメ止めすることによって、両者8,10が固定されている。」

イ 「【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に係る閃光放電管用電極及び閃光放電管の実施形態について図1及び図2を参照しながら説明する。なお、従来と同一に相当する部分には、同一符合を付して説明する。
【0022】
この閃光放電管は、従来と同様、ガラスバルブ1の一端部にビードガラス2を介してアノード電極3を封止し、ガラスバルブ1の他端部にビードガラス2を介してカソード電極4を封止し、ガラスバルブ1の外周全面に透明な導電性被膜からなるトリガー電極5を設け、ガラスバルブ1内にキセノンなどの希ガスを封入したものである。
【0023】
アノード電極3も従来と同様、ガラスバルブ1内に導入されている内部電極6とガラスバルブ1外に導出されている外部電極9とを直列状態で溶接した棒状の接合金属体によって形成されている。
【0024】
カソード電極4は、本願発明に係る閃光放電管用電極であり、ガラスバルブ1内に導入されている内部電極8の先端部に焼結電極構体10が設けられ、この焼結電極構体10の先端面から部分的に突出する状態に例えば、タングステン、モリブデン、タンタル、ニオブなどの高融点金属製の突出物11が設けられていることを特徴としている。突出物11の先端面の面積は、焼結電極構体10の先端面の面積に対し20?60%露出するように焼結電極構体10の先端面に固定される。
【0025】
焼結電極構体10は、炭酸セシウム、硫酸セシウム、酸化セシウム、ニオブ酸セシウムなどのセシウム化合物を用いた電子放射性材料を保持したものとされている。この焼結電極構体10は、セシウム化合物を水やアルコールに溶かした溶液中に、タンタル、ニオブなどの高融点金属を焼結して生成した焼結体を浸漬して製造される。
【0026】
焼結体には、空孔が形成されるが、例えば、空孔率が28?36体積%であり、水銀圧入法で測定した空孔径の分布状態のピークが1.4?1.8μmの範囲内に存在し、空孔径が0.75?2.70μmの範囲内に分布するようにして、セシウム化合物を均一に適
量含浸させる。
【0027】
なお、内部電極8と焼結電極構体10とは、例えば溶接によって固定され、また、ガラスバルブ1外に導出される外部電極9と内部電極8とも溶接によって棒状の接合金属体に形成されている。内部電極8と焼結電極構体10とは同一外径またはこれ以下の外径とされており、内部電極8と外部電極9とが溶接されている。」

ウ 「【図1】

【図3】



(3)原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開2007-194020号公報(以下「引用文献3」という。)には、以下の事項が記載されている。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、写真撮影用の人口光源として用いられる閃光放電管の陰極材(閃光放電管用陰極材)及びその陰極材を備えた閃光放電管に関する。
【背景技術】
【0002】
閃光放電管は、両端にアノード電極とカソード電極が封止されたガラスバルブの内部に希ガスが封入される一方、ガラスバルブの外周面には透明なトリガー電極が被覆され、前記カソード電極には閃光を発生させるための陰極材(焼結電極構体)が取付けられたものが知られている。
【0003】
その陰極材として、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、ニッケル等の高融点金属からなる焼結材用金属粉末を1種又は2種以上混合し焼結して生成される焼結体に電子放射性材料を保持させたものが提案されている(例えば、特許文献1?3参照)。
【0004】
また、電子放射性材料には、炭酸セシウム、硫酸セシウム、酸化セシウム等のセシウム化合物が用いられ、これらを水やアルコールに溶かした溶液中に焼結体を浸漬させることにより焼結体の空孔にセシウム化合物を含浸させて陰極材を得ていた。
【特許文献1】特開平6-196087号公報
【特許文献2】特開平6-231727号公報
【特許文献3】特開2003-173758号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の焼結体に形成される空孔の径は大小様々に分布する。空孔径が小さい場合にはセシウム化合物の含有量が不足して最低発光電圧が高くなり発光不良になりやすい。一方、空孔径が大きい場合には含有量過多になりスパッタリングが発生しやすくなり(スパッタリング率が高くなり)、電極が溶融し発光寿命が低下する。
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、セシウム化合物を適量含浸させることができる空孔径を有する閃光放電管用陰極材及びその陰極材を備えた閃光放電管を提供することを目的とする。
【0007】
ところで、焼結体に形成される空孔径の大きさは焼結材用金属粉末の粒径により左右される。特に、2種以上の焼結材用金属粉末を用いる場合、融点、不純ガス吸着性、仕事関数等の特性の異なる組成の粉末を混合すると、焼結体表面の凹凸や空孔径にばらつきが発生しやすい。このようなばらつきがあると、セシウム化合物の含有量にもばらつきが生じ、上述のように発光不良や発光寿命の低下等々の不具合が発生する。
【0008】
そこで、本発明は、焼結体の空孔径の均一化を図ることも目的とする。」

イ 「【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態に係る閃光放電管用陰極材及びその陰極材を備えた閃光放電管について詳細に説明する。
【0015】
図1(a)(b)は閃光放電管を示す。この閃光放電管1は、ガラスバルブ2の両端に封止部材を介してアノード電極3とカソード電極4が封入され、そのガラスバルブ2の外周面に、トリガー電極として機能する導電性被膜5、例えばスズまたはインジウムの金属被膜を形成している。そして、そのカソード電極4には、例えば、円筒状の閃光放電管用陰極材(焼結電極構体)7がかしめ等により取り付けられている。
【0016】
この閃光放電管用陰極材7は、タンタル、ニオブ等の高融点金属からなる焼結材用金属粉末を用いて生成される焼結体の空孔に電子放射性材料としてのセシウム化合物を含浸させてなり、その焼結体の空孔率は28?36体積%で、水銀圧入法で測定した空孔径の分布状態のピークが1.4?1.8μmの範囲内に存在し、その焼結体の空孔径が0.75?2.70μmの範囲内に分布する。このような焼結体を用いることにより、セシウム化合物の含有量を適切なものとしてその均一化(一定化)を図ることができるので、発光動作時のスパッタリング率の低減化、最低発光電圧の安定化を図ることができる。また、焼結体の溶融を防止し長寿命化を図ることができる。」

ウ 「【図1】



(4)原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開昭56-126242号公報(以下「引用文献4」という。)には、以下の事項が記載されている。

ア 「3.発明の詳細な説明
本発明は航空障害灯、信号灯、空港のガイダンスライト(案内灯)等に使用するのに最適な閃光放電灯及びそれを利用した閃光報知装置に関するものである。
無線鉄塔、高層ビル等の障害物を航空機に報知するために、強力な発光出力を備えたキセノンランプ等の閃光放電灯が障害物に取り付けられている。この種の目的に使用される従来のキセノン閃光放電灯即ちキセノンランプは、第1図に説明的に示すように、ガラス管(1)、このガラス管(1)に気密に封止された導電性のカソードリード棒(2)及びアノードリード棒(3)、カソードリード棒(2)の先端付近に取付けられたカソードとして働く円筒状の焼結体電極(4)、及びガラス管(1)の外周に設けられたトリガ電極(5)とから成る。尚焼結体電極(4)は、普通、タングステンやモリブデンのような耐熱性金属粉末に、電子の放出しやすいセシウムせバリウムを微量混合して多孔質に成形且つ焼成したものである。またリード棒(3)で形成されたアノード(A)に放電空間(6)を有して対向するカソード(K)のリード棒(2)の先端(2a)は、タングステン等の丸棒を切断した面となるので、第2図に示すように角(7)を有し、更にこのリード棒(2)に取付けられた焼結体電極(4)も単に円筒状に形成されているので、アノード対向する先端面(4a)に角(8)を有する。」(公報第2頁左上欄第9行?同頁左下欄第4行)

イ 「以下、第3図及び第4図を参照して本発明の1実施例に係わるキセノン閃光放電灯(9)について述べる。但し、第3図及び第4図で符号(1)?(6)で示すものは第1図及び第2図で同一符号で示したものと実質的に同一であるので、その説明を省略する。
この実施例においては焼結体電極(4)がリード棒(2)の先端(2a)をつつむように取り付けられ、焼結体電極(4)の先端面(4a)が角のない丸みのある形状となっている。即ち、第1図及び第2図に示す従来のカソードにおける角(7)(8)を除去するために、リード棒(2)の先端(2a)が焼結体電極(4)で覆われ、且つ円筒状焼結体電極(4)の先端が円筒半径に略等しい曲率を有する面に形成されている。」(公報第3頁右上欄第12行?同頁左下欄第10行)

ウ 「



5 対比
(1)本願補正発明と引用発明との対比
ア 引用発明の「内導線2」、「焼結体3」、「バルブ1」、「キセノン・ガス」及び「閃光放電灯」は、それぞれ、本願補正発明の「陰極」、「閃光放電管用焼結体」、「封体」、「気体」及び「閃光放電管」に相当する。

イ 引用発明の「キセノン・ガスを気密封止した」「バルブ1」は、本願補正発明の「内部に気体が封入される封体」に相当する。

ウ 引用発明の「内導線2はバルブ1の内外に突出」する構成は、本願補正発明の「前記封体の一端から該封体の内外部にそれぞれ突出する陰極と、」「を備え」る構成に相当する。

エ 引用発明の「内導線2に、」「焼結体3を取付けた陰極4を、その内導線2の適所にガラス巻き5を施してから、バルブ1に、キセノン・ガスを気密封止した」ことが、「内導線2」の「バルブ1」の内部に突出した部分に「焼結体3を取付けた」ことを示すことは自明である。すると、引用発明の「内導線2に、」「焼結体3を取付けた陰極4を、その内導線2の適所にガラス巻き5を施してから、バルブ1に、キセノン・ガスを気密封止し」、「内導線2を焼結体3に挿通し、先端2Aを突出させアークを出来る限り集中させるようにした」構成は、本願補正発明の「前記陰極のうち前記封体の内部に突出する部位が貫通するように設けられた閃光放電管用焼結体と、を備え」る構成に相当する。

オ 引用発明の「陰極4の焼結体3を、放電先端に近づくに従つて滑かに径小化し」た構成は、本願補正発明の「前記閃光放電管用焼結体は、」その「少なくとも一部を曲面とし」た構成に相当する。

(2)一致点
してみると、両者は、
「内部に気体が封入される封体と、
前記封体の一端から該封体の内外部にそれぞれ突出する陰極と、
前記陰極のうち前記封体の内部に突出する部位が貫通するように設けられた閃光放電管用焼結体と、を備え、
前記閃光放電管用焼結体は、その少なくとも一部を曲面とした、閃光放電管。」
で一致し、次の各点で相違する。

(3)相違点
ア 本願補正発明は、「前記封体の他端から該封体の内外部にそれぞれ突出するとともに、内部において前記陰極と対向する陽極と、」「を備え、」「曲面とし」た「閃光放電管用焼結体」の面が「閃光放電管の陽極側に向く面の少なくとも一部」であるのに対して、引用発明は、陽極の構成が不明であって、「陰極4の焼結体3を、放電先端に近づくに従つて滑かに径小化し」た面が、「焼結体3」の、特に、陽極との関係で、どの面であるかが不明である点。

イ 本願補正発明では、「前記陰極と前記陽極とは、前記封体の前記一端及び前記他端を境界として、前記封体の内部をタングステンを主材料として棒状に形成し、かつ、前記封体の外部をニッケルを主材料として棒状に形成し」たものであるのに対して、引用発明では、「内導線2」の具体的構成が不明である点。

ウ 本願補正発明では、「前記陰極は、前記閃光放電管用焼結体の表面から前記封体の内端までの長さが、前記閃光放電管用焼結体の径寸法の15%?80%の範囲とされ」る、すなわち、「前記陰極は、前記閃光放電管用焼結体の表面から前記封体の内部側の先端までの長さが、前記閃光放電管用焼結体の径寸法の15%?80%の範囲とされ」るのに対して、引用発明では、「内導線2を焼結体3に挿通し、先端2Aを突出させ」た構成において、どの程度の長さを突出させたのかが不明である点。

エ 本願補正発明では、「前記閃光放電管用焼結体は、前記閃光放電管用焼結体の体積に対して10%?35%の割合で気孔を有するように、タンタル、ニオブ、ジルコニウムの高融点金属を焼結して生成した焼結体に、炭酸セシウム、硫酸セシウム、酸化セシウムのセシウム化合物を主成分とする電子放射性材料から成る」のに対して、引用発明では、「モリブデン、タングステン、ニッケル等の基体金属の粉末とバリウム,トリウム,それ等の混合物或いは化合物等の粉末を混合して、加圧成形し、真空焼結して製作した焼結体3」である点。

オ 本願補正発明では、「当該曲面に加わったイオン衝撃に起因して前記閃光放電管用焼結体から放出された飛散物の飛散方向が一点に集中せずに分散させる」のに対して、引用発明では、そのような飛散物の飛散方向が明らかでない点。

6 判断
(1)相違点アについて
閃光放電管において、陽極を、ガラスバルブの陰極が設けられた端部とは異なる端部に、ガラスバルブの内外部に突出するように、かつ、陰極と対向するように設けることは、引用文献2(図1)、引用文献3(図1、3)、引用文献4(第1、3図)等に示されるように周知の技術事項である。
そして、引用文献1には、特に、陽極についての記載がないことから、引用発明に、上記周知の陽極の構成を採用することは、当業者が適宜なし得ることである。また、引用発明に上記周知の陽極の構成を採用したものにおいて、「陰極4の焼結体3を、放電先端に近づくに従つて滑かに径小化し」た面が、「焼結体3」の陽極に対向する面となることは当然のことである。

(2)相違点イについて
引用文献2(特に、段落【0003】?【0004】、【0023】?【0024】、【0027】、図1、3参照)に記載されるように、閃光放電管の陰極と陽極を、ガラスバルブ内部側のタングステン製の内部電極とガラスバルブ外部側のニッケル製の外部電極を直列状に溶接した接合金属体とすることは、従来から知られた技術事項である。
そして、引用文献1には、特に、陰極の具体的な構造についての記載がないことから、引用発明に、上記引用文献2に記載された陰極の具体的な構造を採用することは、当業者が適宜なし得ることである。
また、上記引用文献2に記載された陰極の具体的な構造を採用する際、内部電極と外部電極の境界はガラスバルブの端部付近の適所に配置されればよいことは当業者には自明であって、その具体的な箇所は適宜設計し得る事項であり、境界をガラスバルブの端部に配置することも適宜設計し得る事項の範囲内のものにすぎない。
なお、本願補正発明において、境界が「封体」の端部(「前記一端及び前記他端」)にあることについて、本願の明細書には、このような境界の配置についての明記はなく、それゆえ、当然に、境界が「封体」の端部にあることの格別な技術的意味も記載されていない。

(3)相違点ウについて
引用文献1には、「斯かる知見に基づき本考案では、陰極4の焼結体3を第4図に見られる如く、放電先端に近づくに従つて滑かに径小化して放電の分散化をはかり、また、公知技術ではあるが、内導線2を焼結体3に挿通し、先端2Aを突出させアークを出来る限り集中させるようにしたところ、第5図に見られる如<良好なデータを得た。」と記載されており、「先端2A」の突出量が、アークを出来る限り集中させるようにし、良好なデータが得られるように最適化されることは当業者には自明のことであって、その結果、「焼結体3」の表面から、「内導線2」の先端までの長さが「焼結体3」の径の15?80%とすることは、当業者が適宜設計し得ることである。
なお、本願の全明細書及び図面を参酌しても、本願補正発明の「15%?80%」という数値に格別な技術的意味、特に、上下限値の臨界的意味は認められない。

(4)相違点エについて
引用文献3(特に、段落【0005】、【0016】参照)には、閃光放電管の発光不良や発光寿命の低下の防止を目的として、陰極の焼結体を、タンタル、ニオブ等の高融点金属からなる焼結材用金属粉末を用いて生成される焼結体の空孔に電子放射性材料としてのセシウム化合物を含浸させてなり、その焼結体の空孔率は28?36体積%である焼結体とすることが記載されている。
そして、引用発明においても、発光不良や発光寿命の低下の防止という課題があることは当然であるから、引用文献3に記載された焼結体を採用することは、当業者が容易になし得たことである。

(5)相違点オについて
本願の全明細書及び図面を参照すれば、本願補正発明の「当該曲面に加わったイオン衝撃に起因して前記閃光放電管用焼結体から放出された飛散物の飛散方向が一点に集中せずに分散させる」という構成は、「閃光放電管用焼結体」の「閃光放電管の陽極面側に向く面の少なくとも一部」を曲面とした構成が奏し得る作用であることは明らかである。
すると、上記「(1)」で記載した、引用発明に上記周知の陽極の構成を採用したものにおいて、「陰極4の焼結体3を、放電先端に近づくに従つて滑かに径小化し」た面が、「焼結体3」の陽極に対向する面となる構成も、上記本願補正発明と同様の作用を奏し得ることは明らかである。
すると、相違点オについては、上記「(1)」での検討と同様である。

(6)効果について
本願補正発明が奏し得る効果は、引用発明、引用文献2に記載された技術事項、引用文献3に記載された技術事項及び周知技術から当業者が予測し得る範囲のものであって格別なものではない。

(7)請求人の主張について
ア 相違点イに関して、請求人は、審判請求書の【請求の理由】の「3-4.」において、
「しかしながら、この引用文献3に開示の技術は、その径が異なるうえ、境界が不明となっております。
これに対し、本願発明では、ビードガラス8は、一方(タングステン側)のみが貫通しており、径も同じとなっております。」とし、この構成により、「・・製造工程を簡素化することができる」、「・・寸法管理が容易である」という効果を有すると主張している。
しかし、まず、本願補正発明には、封体内部のタングステンを主材料とする部分、封体外部のニッケルを主材料とする部分の径が同じであるとの特定はない。
また、仮に、径が同じであるとしても、境界が封体の端部に位置する構成、及び、径が同じである構成と、上記2つの効果との関連が全く不明であって、上記2つの効果が、本願補正発明が格別に奏し得る効果であるとは認められない。
なお、上記2つの効果は、本願の明細書及び図面に記載されたものではない。

イ 相違点ウに関して、請求人は、平成27年7月17日付けの意見書の【意見の内容】の「3.」「(1)」「ウ)」、審判請求書の【請求の理由】の「3-4.」において、引用文献1の第4図から、焼結体の表面から導線の先端までの長さは、焼結体の径寸法の約10%であって、15?80%ではない旨の主張をしている。
しかし、引用文献1の第4図は、いわゆる設計図面のように寸法までが正確に記載された図面であるとは認められないから、このような図面を実測して、約10%であると認定することはできない。
なお、仮に、約10%であるとしても、引用文献1には、15?80%とすることを阻害する技術事項は開示されていないから、上記「(3)」での検討を左右するものではない。

(8)結論
以上のとおり、本願補正発明は、引用発明、引用文献2に記載された技術事項、引用文献3に記載された技術事項及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

7 小括
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定により読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明について
1 本願発明
平成28年2月4日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成26年12月22日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。(上記「第2」「[理由]」「1」の本件補正前の請求項1の記載を参照。)

2 引用刊行物
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された引用文献1、3、4、それらの記載内容及び引用発明は、上記「第2」「[理由]」「4」に記載したとおりである。

3 対比・判断
本願発明は、前記「第2」「[理由]」「5」及び「6」で検討した本願補正発明から、
「前記封体の一端から該封体の内外部にそれぞれ突出する陰極」(下線部)
「前記封体の他端から該封体の内外部にそれぞれ突出するとともに、内部において前記陰極と対向する陽極」(下線部)
「前記陰極と前記陽極とは、前記封体の前記一端及び前記他端を境界として、前記封体の内部をタングステンを主材料として棒状に形成し、かつ、前記封体の外部をニッケルを主材料として棒状に形成し、」
「前記陰極は、前記閃光放電管用焼結体の表面から前記封体の内端までの長さが、前記閃光放電管用焼結体の径寸法の15%?80%の範囲とされ、」
という事項を削除したものである。
そうすると、本願発明と引用発明は、前記「第2」「[理由]」「5」「(3)」で挙げた相違点ア、エ及びオで相違する。
そして、これら相違点ア、エ及びオについては、前記「第2」「[理由]」「6」「(1)」、「(4)」及び「(5)」で検討したとおりである。
よって、本願発明は、引用発明、引用文献3に記載された技術事項及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。
したがって、本願発明は、引用発明、引用文献3に記載された技術事項及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-08-25 
結審通知日 2016-08-30 
審決日 2016-09-14 
出願番号 特願2012-282720(P2012-282720)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H01J)
P 1 8・ 121- Z (H01J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 遠藤 直恵  
特許庁審判長 森 竜介
特許庁審判官 伊藤 昌哉
松川 直樹
発明の名称 閃光放電管用焼結体、閃光放電管及び閃光放電管用焼結体製造方法  
代理人 白坂 一  

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