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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  D02J
管理番号 1321221
異議申立番号 異議2015-700056  
総通号数 204 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2016-12-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2015-10-06 
確定日 2016-08-24 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5744207号発明「ゴデット」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5744207号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1?13〕について、訂正することを認める。 特許第5744207号の請求項1、3?9、11?13に係る特許を維持する。 特許第5744207号の請求項2、10に係る特許についての申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第5744207号の請求項1?13に係る特許についての外国語国際出願は、平成23年9月1日(パリ条約による優先権主張 2010年9月29日 ドイツ国)を国際出願日として出願され、平成27年5月15日にその特許権の設定登録がされたものである。その後、その特許について、特許異議申立人トクデン株式会社(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審において平成28年2月22日付けで取消理由を通知し、その指定期間内である平成28年4月28日に意見書の提出及び訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)がされ、申立人により、平成28年6月14日付けで本件訂正請求について意見書が提出されたものである。

第2 訂正の適否についての判断
1.訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は以下のア?オとおりである。
ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「温度センサ(16)が前記加熱管(15)の内部に配置されていて、該温度センサ(16)は、前記加熱管(15)から外に延びる信号ライン(17)に接続されている」と記載されているのを、
「温度センサ(16)全体が前記加熱管(15)の内部に配置されていて、該温度センサ(16)は、前記加熱管(15)から外に延びる信号ライン(17)に接続されており、
前記信号ライン(17)は、前記加熱管(15)の一端部におけるシールされた信号開口(18)を通って、外部に向かって案内可能であり、
前記温度センサ(16)は前記加熱管(15)内において、該温度センサ(16)の周囲に接して作業媒体が流れるように配置されている」に訂正する。

イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2を削除する。

ウ 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3に「請求項2記載の」と記載されているのを、
「請求項1記載の」に訂正する。

エ 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項10を削除する。

オ 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項11に「請求項10記載の」と記載されているのを、
「請求項1から9までのいずれか1項記載の」に訂正する。

2.訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
ア 訂正事項1について
訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1について、「温度センサ(16)が前記加熱管(15)の内部に配置されていて、該温度センサ(16)は、前記加熱管(15)から外に延びる信号ライン(17)に接続されている」と特定されているものを、「温度センサ(16)全体が前記加熱管(15)の内部に配置されていて、該温度センサ(16)は、前記加熱管(15)から外に延びる信号ライン(17)に接続されており、
前記信号ライン(17)は、前記加熱管(15)の一端部におけるシールされた信号開口(18)を通って、外部に向かって案内可能であり、
前記温度センサ(16)は前記加熱管(15)内において、該温度センサ(16)の周囲に接して作業媒体が流れるように配置されている」と訂正することにより、温度センサの具体的態様及び信号ライン、加熱管、作業媒体との関係を特定しようとするものである。
よって、この訂正事項は、特許法第120条の5第2項第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、この訂正事項は、訂正前の請求項2、請求項10、特許明細書の段落[0030]の記載を根拠とするものであり、特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものである。
そして、この訂正事項が、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。

イ 訂正事項2について
訂正事項2は、訂正事項1で訂正前の請求項2の特定事項が請求項1に加入されたことに伴い、特許請求の範囲の請求項2を削除しようとするものである。
よって、この訂正事項は、特許法第120条の5第2項第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、この訂正事項は、特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであること、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。

ウ 訂正事項3について
訂正事項3は、訂正事項1で訂正前の請求項2の特定事項が請求項1に加入されたことに伴い、特許請求の範囲の請求項3の引用関係について、「請求項2記載の」としているものを、「請求項1記載の」と訂正しようとするものである。
よって、この訂正事項は、特許法第120条の5第2項第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
また、この訂正事項は、特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであること、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。

エ 訂正事項4について
訂正事項4は、訂正事項1で訂正前の請求項10の特定事項が請求項1に加入されたことに伴い、特許請求の範囲の請求項10を削除しようとするものである。
よって、この訂正事項は、特許法第120条の5第2項第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、この訂正事項は、特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであること、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。

オ 訂正事項5について
訂正事項5は、訂正事項1で訂正前の請求項10の特定事項が請求項1に加入されたことに伴い、特許請求の範囲の請求項11の引用関係について、「請求項10記載の」としているものを、「請求項1?9までのいずれか1項記載の」と訂正しようとするものである。
よって、この訂正事項は、特許法第120条の5第2項第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
また、この訂正事項は、特許明細書に記載された事項の範囲内においてするものであること、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。

3.一群の請求項について
訂正前の請求項2?13は、訂正前の請求項1を引用する請求項であるから、請求項1?13は一群の請求項であるところ、上記の訂正は、一群の請求項に対して請求されたものである。

4.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項第1号、第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1?13〕について訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1.請求項1?13に係る発明
本件訂正請求により訂正された請求項1?13に係る発明(以下、「本件訂正発明1」等という。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1?13に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項1】
糸を案内するゴデットであって、駆動可能なガイド周壁(1)と、該ガイド周壁(1)を加熱する加熱装置(7)とを備え、前記ガイド周壁(1)は少なくとも1つの加熱管(15)を有し、該加熱管(15)は、熱を分配する作業媒体を有し、かつ前記ガイド周壁(1)に堅く結合されている、ゴデットにおいて、
温度センサ(16)全体が前記加熱管(15)の内部に配置されていて、該温度センサ(16)は、前記加熱管(15)から外に延びる信号ライン(17)に接続されており、
前記信号ライン(17)は、前記加熱管(15)の一端部におけるシールされた信号開口(18)を通って、外部に向かって案内可能であり、
前記温度センサ(16)は前記加熱管(15)内において、該温度センサ(16)の周囲に接して作業媒体が流れるように配置されていることを特徴とする、ゴデット。
【請求項2】
(削除)
【請求項3】
前記加熱管(15)は、前記ガイド周壁(1)の、軸方向に方向付けられた袋穴(14)内に配置されており、前記信号ライン(17)を備えた、前記加熱管(15)の前記端部は、前記袋穴(14)の開口に配設されている、請求項1記載のゴデット。
【請求項4】
前記ガイド周壁(1)に、複数の加熱管(15)を収容する複数の袋穴(14)が設けられていて、該袋穴(14)もしくは加熱管(15)は、全周にわたって均一に分配配置されている、請求項3記載のゴデット。
【請求項5】
前記ガイド周壁(1)はポット形に形成されていて、開放した端部(2)と、該端部(2)とは反対側に位置する閉鎖された端部(3)とを有し、前記ガイド周壁(1)は、前記閉鎖された端部(3)において駆動軸(5)に堅く結合されている、請求項1から4までのいずれか1項記載のゴデット。
【請求項6】
前記袋穴(14)の開口は、前記ガイド周壁(1)において前記閉鎖された端部(3)に形成されている、請求項5記載のゴデット。
【請求項7】
前記信号ライン(17)は、回転トランスミッタ(19)に接続されていて、該回転トランスミッタ(19)は、前記ガイド周壁(1)と共に回転する送信部(20)と位置固定の受信部(21)とから成っている、請求項1から6までのいずれか1項記載のゴデット。
【請求項8】
前記送信部(20)は、前記ガイド周壁(1)の前記閉鎖された端部(3)の領域か又は前記駆動軸(5)の周囲に配置されている、請求項7記載のゴデット。
【請求項9】
前記受信部(21)は、位置固定の軸受保持体(10)に又はゴデットの外側に配置されている、請求項7又は8記載のゴデット。
【請求項10】
(削除)
【請求項11】
前記温度センサ(16)は、1kΩの公称抵抗を有する抵抗式サーモメータとして形成されている、請求項1?9までのいずれか1項記載のゴデット。
【請求項12】
前記加熱装置(7)は、誘導コイル(8)を備える誘導加熱装置として形成され、該誘導コイル(8)は前記ガイド周壁(1)に対して間隔をおいて配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のゴデット。
【請求項13】
前記誘導コイル(8)は、ほぼ前記ガイド周壁(1)の前記開放した端部(2)から前記閉鎖された端部(3)にまで延びる幅を有し、前記誘導コイル(8)の巻線(9)の密度は、前記ガイド周壁(1)の中央領域におけるよりも前記両端部(2,3)に向かって増大する、請求項12記載のゴデット。」

2.取消理由の概要
訂正前の請求項1?13に係る特許に対して、特許権者に通知した取消理由の概要は以下のとおりである。
[理由]
本件特許の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。



甲第1号証:実公平8-9176号公報
甲第2号証:特開2006-236723号公報
甲第3号証:特開平8-270641号公報
甲第4号証:特開平8-296141号公報
甲第5号証:特開2008-196772号公報
甲第6号証:実公平6-42587号公報
甲第7号証:特開昭60-259919号公報
甲第8号証:特開平6-132068号公報
甲第9号証:特開2008-262797号公報
甲第10号証:二木久夫、村上孝一著,「温度センサ」,初版,日刊工業新聞社,昭和55年3月31日,p.30-45
甲第11号証:実公昭45-26289号公報
甲第12号証:特開平8-296142号公報

請求項1-6に係る発明は、甲1発明及び甲第2号証に記載のものに基づき、当業者が容易に想到し得たものである。
請求項7に係る発明は、甲1発明及び甲第2号証、甲第8号証に記載のものに基づき、当業者が容易に想到し得たものである。
請求項8-9に係る発明は、甲1発明及び甲第2号証、甲第8号証、甲第9号証に記載のものに基づき、当業者が容易に想到し得たものである。
請求項10に係る発明は、甲1発明及び甲第2号証に記載のものに基づき、当業者が容易に想到し得たものである。
請求項11に係る発明は、甲1発明及び甲第2号証、甲第10号証に記載のものに基づき、当業者が容易に想到し得たものである。
請求項12に係る発明は、甲1発明及び甲第2号証に記載のものに基づき、当業者が容易に想到し得たものである。
請求項13に係る発明は、甲1発明及び甲第2号証、甲第11号証、甲第12号証に記載のものに基づき、当業者が容易に想到し得たものである。

3.甲1発明
甲第1号証には、以下の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されている。
「合成繊維製造設備における糸条の加熱ローラであって、
駆動軸2に装着されて回転駆動されるローラ本体3と、
ローラ本体3のシエル部3aを誘導加熱する鉄芯4およびコイル5,6とを備え、
前記シエル部3aは少なくとも1つのヒートパイプ7,8を有し、
該ヒートパイプ7,8は、熱を分配する動作流体を有し、かつ前記シエル部3aに装着されており、温度センサーを有する、加熱ローラ」

4.判断
(1)本件訂正発明1と甲1発明との対比、判断
本件訂正発明1と甲1発明とを対比する。
本件訂正発明1と甲1発明とは、「糸を案内するゴデットであって、駆動可能なガイド周壁と、該ガイド周壁を加熱する加熱装置とを備え、前記ガイド周壁は少なくとも1つの加熱管を有し、該加熱管は、熱を分配する作業媒体を有し、かつ前記ガイド周壁に堅く結合されている、ゴデット」である点で一致し、以下の点で相違している。

相違点:本件訂正発明1は、温度センサ全体が加熱管の内部に配置されていて、該温度センサは、前記加熱管から外に延びる信号ラインに接続されており、前記信号ラインは、前記加熱管の一端部におけるシールされた信号開口を通って、外部に向かって案内可能であり、前記温度センサは前記加熱管内において、該温度センサの周囲に接して作業媒体が流れるように配置されているのに対し、甲1発明は、温度センサー(温度センサ)を有するものの、ヒートパイプ(加熱管)の内部に配置されていない点。

上記相違点について検討する。
甲第2号証には、温度センサー19(温度センサ)をジャケット室11(加熱管)内に配置した保護管の内部に挿入する設置形態(段落[0013]?[0014]、[0016])が記載されており、図1から、温度センサー(温度センサ)を内在させた保護管の外周面と熱媒を封入するジャケット室(加熱管)の内周面との間には隙間が存在することが見て取れる。
一方、甲第2号証には、その効果について、「発明では、ローラ本体の周壁内に、一端を開口し他端を閉塞する保護管を挿入し、その保護管の開口端の外周とローラ本体の端面とを封着固定するので、ローラ本体の周壁内に気液二相の熱媒体を封入するジャケット室や環状の連通溝の存在を考慮することなく、温度検出素子を収納する穴を簡単に形成することができ、また、温度検出素子をローラ本体の軸心方向の任意の位置に設置することができる。」(段落[0011])と記載されていることから、ジャケット室(加熱管)内に保護管を設けることを必須の構成要件とするものであり、仮に保護管を用いずに温度センサー(温度センサ)をジャケット室(加熱管)内に直接配置するように設置形態を変更すると、当該効果を損なうものである。
そうすると、上記相違点のうち、少なくとも「温度センサ全体が加熱管の内部に配置されていて、該温度センサは、前記加熱管から外に延びる信号ラインに接続されており、前記信号ラインは、前記加熱管の一端部におけるシールされた信号開口を通って、外部に向かって案内可能」であることについては、甲1発明、甲第2号証のいずれにも開示がなく、このような設置形態を採ることは、この発明の属する分野において通常の知識を有する者が容易に想到し得たものとはいえない。

よって、本件訂正発明1は、甲1発明及び甲第2号証に記載された事項に基づき容易に想到し得たものとはいえない。

(2)本件訂正発明3?9、11?13について
本件訂正発明3?9、11?13は、本件訂正発明1を引用し、すべての発明特定事項を包含するものである。そうすると、上記(1)の判断と同様に、本件訂正発明3?9、11?13は、各甲号証に記載のものから容易に想到し得たとはいえない。

(3)申立人意見書の主張について
申立人は、平成28年6月14日付け意見書において、温度センサをヒートパイプ内の一端部から差し込んでヒートパイプ内に直接設けることが周知技術である旨について主張している(第3ページ「b 相違点1」)。
しかしながら、本件訂正発明1と甲1発明とは、上記(1)の相違点を有するところ、申立人が周知技術として例示する甲第6号証、甲第7号証、参考資料5のいずれにも、温度センサを加熱管(ヒートパイプ)内に差し込み状態で設ける、あるいは挿入する、といった程度の記載があるのみであって、温度センサの具体的な設置形態についての記載がなく、上記相違点に係る構成についての開示がないものであるから、意見書の上記主張によっても、本件訂正発明1が容易に発明し得たとはいえない。

5.むすび
以上のとおりであるから、上記取消理由によっては、本件訂正発明1、3?9、11?13に係る特許を取り消すことはできないし、他に本件訂正発明1、3?9、11?13に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
また、請求項2、10は本件訂正により削除された。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
糸を案内するゴデットであって、駆動可能なガイド周壁(1)と、該ガイド周壁(1)を加熱する加熱装置(7)とを備え、前記ガイド周壁(1)は少なくとも1つの加熱管(15)を有し、該加熱管(15)は、熱を分配する作業媒体を有し、かつ前記ガイド周壁(1)に堅く結合されている、ゴデットにおいて、
温度センサ(16)全体が前記加熱管(15)の内部に配置されていて、該温度センサ(16)は、前記加熱管(15)から外に延びる信号ライン(17)に接続されており、
前記信号ライン(17)は、前記加熱管(15)の一端部におけるシールされた信号開口(18)を通って、外部に向かって案内可能であり、
前記温度センサ(16)は前記加熱管(15)内において、該温度センサ(16)の周囲に接して作業媒体が流れるように配置されていることを特徴とする、ゴデット。
【請求項2】
(削除)
【請求項3】
前記加熱管(15)は、前記ガイド周壁(1)の、軸方向に方向付けられた袋穴(14)内に配置されており、前記信号ライン(17)を備えた、前記加熱管(15)の前記端部は、前記袋穴(14)の開口に配設されている、請求項1記載のゴデット。
【請求項4】
前記ガイド周壁(1)に、複数の加熱管(15)を収容する複数の袋穴(14)が設けられていて、該袋穴(14)もしくは加熱管(15)は、全周にわたって均一に分配配置されている、請求項3記載のゴデット。
【請求項5】
前記ガイド周壁(1)はポット形に形成されていて、開放した端部(2)と、該端部(2)とは反対側に位置する閉鎖された端部(3)とを有し、前記ガイド周壁(1)は、前記閉鎖された端部(3)において駆動軸(5)に堅く結合されている、請求項1から4までのいずれか1項記載のゴデット。
【請求項6】
前記袋穴(14)の開口は、前記ガイド周壁(1)において前記閉鎖された端部(3)に形成されている、請求項5記載のゴデット。
【請求項7】
前記信号ライン(17)は、回転トランスミッタ(19)に接続されていて、該回転トランスミッタ(19)は、前記ガイド周壁(1)と共に回転する送信部(20)と位置固定の受信部(21)とから成っている、請求項1から6までのいずれか1項記載のゴデット。
【請求項8】
前記送信部(20)は、前記ガイド周壁(1)の前記閉鎖された端部(3)の領域か又は前記駆動軸(5)の周囲に配置されている、請求項7記載のゴデット。
【請求項9】
前記受信部(21)は、位置固定の軸受保持体(10)に又はゴデットの外側に配置されている、請求項7又は8記載のゴデット。
【請求項10】
(削除)
【請求項11】
前記温度センサ(16)は、1kΩの公称抵抗を有する抵抗式サーモメータとして形成されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のゴデット。
【請求項12】
前記加熱装置(7)は、誘導コイル(8)を備える誘導加熱装置として形成され、該誘導コイル(8)は前記ガイド周壁(1)に対して間隔をおいて配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のゴデット。
【請求項13】
前記誘導コイル(8)は、ほぼ前記ガイド周壁(1)の前記開放した端部(2)から前記閉鎖された端部(3)にまで延びる幅を有し、前記誘導コイル(8)の巻線(9)の密度は、前記ガイド周壁(1)の中央領域におけるよりも前記両端部(2,3)に向かって増大する、請求項12記載のゴデット。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2016-08-08 
出願番号 特願2013-530659(P2013-530659)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (D02J)
最終処分 維持  
前審関与審査官 中村 勇介  
特許庁審判長 渡邊 豊英
特許庁審判官 見目 省二
井上 茂夫
登録日 2015-05-15 
登録番号 特許第5744207号(P5744207)
権利者 エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
発明の名称 ゴデット  
代理人 アインゼル・フェリックス=ラインハルト  
代理人 久野 琢也  
代理人 久野 琢也  
代理人 アインゼル・フェリックス=ラインハルト  
代理人 西村 竜平  
代理人 齊藤 真大  

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