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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1322651
審判番号 不服2015-8363  
総通号数 206 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-02-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-05-07 
確定日 2016-12-08 
事件の表示 特願2011-129469「クラスレート化合物および熱電変換材料ならびに熱電変換材料の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成24年12月27日出願公開,特開2012-256759〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 1 手続の経緯・本願発明
本願は,平成23年6月9日の出願であって,平成26年12月12日付けの拒絶理由の通知に対して,平成27年2月12日に意見書と手続補正書が提出されたが,同年3月24日付けで拒絶査定され,同年5月7日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。
そして,その請求項1に係る発明(以下「本願発明1」という。)は,特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される次のとおりのものと認める。

「【請求項1】
化学式Ba_(a)Ga_(b)Al_(c)Si_(d)Pd_(e)(7≦a≦8,9≦b≦12,0<c≦2,33≦d≦35,0<e≦2,a+b+c+d+e=54)で表されるクラスレート化合物。」

2 引用例の記載と引用発明
(1)引用例1:特開2005-217310号公報
原査定の拒絶理由で引用され,本願の出願前に日本国内において頒布された刊行物である特開2005-217310号公報(以下「引用例1」という。)には,「クラスレート化合物,熱電変換素子及びその製造方法」(発明の名称)に関して,図1ないし図11とともに以下の記載がある。(下線は当審において付加した。以下同じ。)
(1a)「【請求項8】
下記組成式(8)で表されるクラスレート化合物。
Ba_(8)A_(k)Ga_(l)Si_(46-k-l) (0≦k≦4,l=16-4k) (8)
(組成式(8)において,AはPd又はPtを表す。)」

(1b)「【請求項19】
下記組成式(8)で表されるクラスレート化合物の焼結体である熱電変換素子。
Ba_(8)A_(k)Ga_(l)Si_(46-k-l) (0≦k≦4,l=16-4k) (8)
(組成式(8)において,AはPd又はPtを表す。)」

(1c)「【技術分野】
【0001】
本発明は,クラスレート化合物,熱電変換素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゼーベック効果を利用した熱電変換素子は,熱エネルギーを電気エネルギーに変換することを可能とする。その性質を利用し,産業・民生用プロセスや移動体から排出される排熱を有効な電力に変換することができるため,熱電変換素子は,環境問題に配慮した省エネルギー技術として注目されている。
【0003】
ゼーベック効果を利用した熱電変換素子に用いられる熱電変換材料の性能指数ZTは,下記式(A)で表すことができる。
【0004】
ZT=α^(2)σT/κ (A)
【0005】
ここで,α,σ,κ及びTは,それぞれ,ゼーベック係数,電気伝導度,熱伝導度及び測定温度を表す。
【0006】
上記式(A)から明らかなように,熱電変換素子の性能を向上させるためには,素子に用いられる材料のゼーベック係数,電気伝導度を大きくすること,及び,熱伝導度を小さくすることが重要である。」

(1d)「【0048】
本発明のクラスレート化合物8は,下記組成式(8)で表される。
Ba_(8)A_(k)Ga_(l)Si_(46-k-l) (0≦k≦4,l=16-4k) (8)
(組成式(8)において,AはPd又はPtを表す。)
本発明のクラスレート化合物8は,Pd又はPtを+4価のアクセプタとして元素置換したものであり,BaAGaSi(A:Pd又はPt)系クラスレート化合物で熱電特性を発現することができる。また,本発明のクラスレート化合物8におけるBaPdGaSi系クラスレート化合物は,その電気伝導度が室温から900℃までの間においてほぼ一定の値(約1000s/cm)を示す。なお,組成式(8)におけるkが上記範囲外であると,熱電特性を有するクラスレート化合物を得ることができない。
【0049】
クラスレート化合物8において,kの好ましい範囲は,1<k<4であり,さらに好ましくは1<k<3である。」

(1e)「【0073】
パワーファクター(α^(2)σ)は,上述の方法により測定されたゼーベック係数(α)及び電気伝導度(σ)を用いて計算した。その結果を図5に示す。」

(1f)「【0085】
[実施例8]
<熱電変換素子8(Ba_(8)Pd_(2)Ga_(8)Si_(36))の製造>
原材料として,Ba(99.9%),Pd(99.9%),Ga(99.9999%)及びSi(99.999%)を用いて,Ba,Pd,Ga及びSiがモル比で8:2:8:36となるようにBa:Pd:Ga:Si=8.7727g:1.6996g:4.4540g:8.0737gを秤量し,全体で23gとした。これらをアーク溶解(アーク温度1300℃,アーク溶解時間20分)にて溶解,冷却させBa_(8)Pd_(2)Ga_(8)Si_(36)を合成した。その後,乳鉢を用いて,合成されたBa_(8)Pd_(2)Ga_(8)Si_(36)を粒径75μm以下に粉砕して微粒子を得た。Ba_(8)Pd_(2)Ga_(8)Si_(36)の微粒子を放電プラズマ焼結装置により,温度745℃,時間60分,圧力30MPaの条件で焼成して熱電変換素子8を得た。熱電変換素子8は,X線回折によりクラスレート単相になっていることが確認された。
【0086】
実施例2と同様にしてゼーベック係数,電気伝導度及びパワーファクターを得た。その結果をそれぞれ図3,4及び5に示す。この結果から,熱電変換素子8は高い熱電特性を示す材料であることが確認できる。」

(1g)図3,図4,及び,図5には,それぞれ,Ba_(8)Pd_(2)Ga_(8)Si_(36)の組成比を有する熱電変換素子8のゼーベック係数の値,電気伝導度の値,パワーファクターの値が示されている。
そして,図5からは,熱電変換素子8が,少なくとも,300Kないし900Kの温度範囲で,ゼーベック係数(α)及び電気伝導度(σ)を用いて計算されるパワーファクター(α^(2)σ)を指標とした評価において,高い熱電特性を示すことが確認できる。

・引用発明
上記記載に照らして,引用例1の上記摘記(1f)には,「実施例8」として,引用例1の特許請求の範囲の請求項8及び請求項19に記載された発明の実施例である以下の発明(以下「引例発明」という。)が開示されているといえる。
「Ba_(8)Pd_(2)Ga_(8)Si_(36)で表される,X線回折によりクラスレート単相になっていることが確認された,熱電変換素子。」

3 対比・判断
(1)対比
ア 上記摘記(1a)及び(1b)によれば,引用例1の請求項8,及び,請求項19に記載された発明は,以下のとおりである。
「【請求項8】
下記組成式(8)で表されるクラスレート化合物。
Ba_(8)A_(k)Ga_(l)Si_(46-k-l) (0≦k≦4,l=16-4k) (8)
(組成式(8)において,AはPd又はPtを表す。)」
「【請求項19】
下記組成式(8)で表されるクラスレート化合物の焼結体である熱電変換素子。
Ba_(8)A_(k)Ga_(l)Si_(46-k-l) (0≦k≦4,l=16-4k) (8)
(組成式(8)において,AはPd又はPtを表す。)」
また,引用例1の上記摘記(1c)には,以下の記載がある。
「本発明のクラスレート化合物8は,Pd又はPtを+4価のアクセプタとして元素置換したものであり,BaAGaSi(A:Pd又はPt)系クラスレート化合物で熱電特性を発現することができる。」
そうすると,当業者であれば,上記記載と技術常識から,引用例1の請求項8及び請求項19に記載された発明の組成式(8)で表されるクラスレート化合物が,基本的な格子がSiのクラスレート格子から構成され,Ba原子がその内部に内包され,前記クラスレート格子を構成するSi原子の一部がGa及びPd(又はPt)で置換された構造を有するクラスレート化合物であると理解することができる。
そして,引用発明は,引用例1の特許請求の範囲の請求項8及び請求項19に記載された発明の実施例(実施例8)であるといえる。
してみれば,引用発明の熱電変換素子もまた,引用例1の特許請求の範囲の請求項8及び請求項19に記載された発明と同様に,基本的な格子がSiのクラスレート格子から構成され,Ba原子がその内部に内包され,前記クラスレート格子を構成するSi原子の一部がGa及びPdで置換された構造を有するクラスレート化合物であるといえる。

イ 他方,本願の発明の詳細な説明には,以下の記載がある。
「【0018】
本実施形態にかかるクラスレート化合物は,主に,基本的な格子がSiのクラスレート格子から構成され,Ba元素がその内部に内包され,クラスレート格子を構成する原子の一部がGa,AlまたはPdで置換された構造を有している。」
そうすると,本願発明1は,基本的な格子がSiのクラスレート格子から構成され,Ba元素がその内部に内包され,クラスレート格子を構成する原子の一部がGa,Al及びPdで置換された構造を有しているクラスレート化合物であると理解される。

ウ してみれば,上記ア,イに照らして,本願発明1と引用発明とは,クラスレート格子を構成する原子の一部を置換する材料として,Alを含んでいるか,いないかの違いを除いて,基本的な格子がSiのクラスレート格子から構成され,Ba元素がその内部に内包され,クラスレート格子を構成する原子の一部が少なくともGa及びPdで置換された構造を有しているクラスレート化合物に係る発明であることで共通するということができる。

エ 以上から,本願発明1と引用発明の一致点及び相違点は次のとおりである。

<一致点>
「基本的な格子がSiのクラスレート格子から構成され,Ba元素がその内部に内包され,クラスレート格子を構成する原子の一部が少なくともGa及びPdで置換された構造を有しているクラスレート化合物。」

<相違点>
・相違点1:クラスレート化合物を,化学式Ba_(a)Ga_(b)Al_(c)Si_(d)Pd_(e)で表した場合において,本願発明1が,7≦a≦8,9≦b≦12,0<c≦2,33≦d≦35,0<e≦2,(a+b+c+d+e=54)であるのに対して,引用発明では,a=8,b=8,c=0,d=36,e=2,(a+b+c+d+e=54)である点。

(2)判断
・相違点について
ア Ba原子を内包するSiクラスレート化合物において,Si原子の一部をAl原子とGa原子のいずれかで置換したものは,以下の周知例1,2の記載からも明らかなように,本願の出願の日前において周知の事項であったといえる。
してみれば,引用発明1において,Si原子を置換するGa原子の一部をAl原子とすることは当業者が適宜なし得たことといえる。

イ さらに,上記(1)アのとおり,引用発明は,引用例1の特許請求の範囲の請求項8等に記載された発明の実施例であることから,引用発明の各原子の組成比を,引用例1の特許請求の範囲の請求項8に記載された以下の範囲内で変更することは,引用例1の記載に接した当業者が普通に行い得るものといえる。
・「【請求項8】
下記組成式(8)で表されるクラスレート化合物。
Ba_(8)A_(k)Ga_(l)Si_(46-k-l) (0≦k≦4,l=16-4k) (8)
(組成式(8)において,AはPd又はPtを表す。)」

ウ そうすると,「化学式Ba_(a)Ga_(b)Si_(d)Pd_(e)(a=8,b=8,d=36,e=2,a+b+d+e=54)」で表された引用発明において,Si原子の一部を置換するGa原子の一部を,上記アで検討したようにAl原子とするとともに,熱電変換素子の具体的な使用条件等に適した性能を発揮するように,引用発明のクラスレート化合物を構成する各原子の組成比を,引用例1の請求項8等において特定される組成式を参酌しながら実験等によって好適化することで,例えば,引用発明において,a=8,b=11,c=1,d=33,e=1のような,本願発明1で規定する範囲内に含まれる組成比とすること,すなわち,引用発明において,上記相違点1について,本願発明1の構成を採用することは当業者が容易になし得たことである。

・周知例1:特開2004-67425号公報 (拒絶査定において周知例として示した文献)
原査定の拒絶査定で引用され,本願の出願前に日本国内において頒布された刊行物である特開2004-67425号公報(以下「周知例1」という。)には,「Siクラスレート単結晶とその製造方法」(発明の名称)に関して,図1ないし図5とともに以下の記載がある。
(周1a)「【請求項1】
Si原子の5員環面の12個で形成される12面体のSi_(20)フラーレンが体心立方格子構造の各格子点に配置され,互いに近接する前記Si_(20)フラーレンに包囲された包囲空間領域が前記体心立方格子構造の単位格子あたりに6個形成されており,各前記包囲空間領域あたりに1個のSi原子を追加することによって12個の5員環面と2個の6員環面とからなる14面体のSi_(24)フラーレンが前記単位格子あたりに6個形成されていて,各前記フラーレン内に1個のBa原子が内包されるべきSiクラスレートの一部のSi原子が他の原子で置換された化合物であって,
前記単位格子あたりにx個(10.8≦x≦12.2)のSi原子がAl原子とGa原子のいずれかで置換されていてBa_(8)(Al,Ga)_(x)Si_(46-x)で表される化合物からなるSiクラスレート単結晶。」

(周1b)「【発明の実施の形態】
本発明者らは,主成分としてSiを含む種々の組成の融液から,Siクラスレート化合物の生成挙動を冶金学的に調査した。その結果,Ba_(8)Al_(x)Si_(46-x)とBa_(8)Ga_(x)Si_(46-x)の2種のクラスレート化合物に関して,特定の手法で大きな単結晶が得られることが見出されたのである。」

(周1c)「【0017】
Ba_(8)Al_(11.5)Si_(34.5)クラスレートおよびBa_(8)Ga_(11.5)Si_(34.5)クラスレートにおけるAl原子またはGa原子はBa_(8)Si_(46)クラスレート中のSi原子と置換したものであるが,それらの置換はSiの格子位置中でランダムに起こり得る。そして,Ba_(8)Si_(46)クラスレートは約5GPaの高圧下でしか生成されないが,そのSi原子の一部がAl原子またはGa原子に置換されることによって,常圧下においてもSiクラスレートが得られるようになるのである。」

(周1d)「【0047】
また,以上の実施例はAlとGaの双方を含むものではないが,これらの結果から,Ba,Al,Ga,およびSiを原子比でBa:(Al,Ga):Si=8:x:(46-x)(10.5≦x≦13)になるように混合し,その溶融した融液にブリッジマン法を適用すれば,Ba_(8)(Al,Ga)_(x)Si_(46-x)(11≦x≦12)のSiクラスレート単結晶を育成し得る。」

・周知例2:特開2007-103580号公報
原査定の拒絶査定で引用され,本願の出願前に日本国内において頒布された刊行物である特開2007-103580号公報(以下「周知例2」という。)には,「熱電変換素子及びその製造方法」(発明の名称)に関して,図1ないし図6とともに以下の記載がある。
(周2a)「【0028】
熱電半導体材料として使用可能なクラスレート化合物としては,例えば,一般式II_(8)(III,IV)_(46):〔II=Ba,Sr,アルカリ金属,アルカリ土類金属;III=Ga,Si,Sn,Al,遷移金属;IV=Ge,Si,Sn,遷移金属〕で表される立方晶系のクラスレート化合物が挙げられる。これらから,n型熱電半導体材料,p型熱電半導体材料に適宜選択して用いることができる。」

・効果について
本願の発明の詳細な説明の【0055】の表1には,Ba_(a)Ga_(b)Al_(c)Si_(d)Pd_(e)(a=7.73,b=11.06,c=1.09,d=33.09,e=1.03,a+b+c+d+e=54)で表される,本願発明の実施例2であるクラスレート化合物の,400℃ゼーベック係数Sが,-80.3であることが記載されている。
しかしながら,前記ゼーベック係数の値は,前記表1に,参考例1として記載される,Alを含まないクラスレート化合物の,-89.5というゼーベック係数Sに比べて劣ったものといえる。
さらに,本願の図1においても,Ba,Ga,Al,Si及びPdからなる本願発明の実施例であるクラスレート化合物の,無次元性能指数ZTは,室温?600℃の温度範囲の全てにおいて,Alを含まない,Ba,Ga,Si及びPdからなる参考例1として示されるクラスレート化合物の,無次元性能指数ZTの値に比べて,劣っており,特に,400℃近傍においては,約半分程度の値しか示していないことが記載されている。
そうすると,本願明細書及び図面の記載からは,Alを含まない,Ba,Ga,Si及びPdからなるクラスレート化合物に対して,Alを含むように変更することで,熱電変換材料としての特性は劣化するものと理解され,また,本願明細書及び図面には,Alを含まない,Ba,Ga,Si及びPdからなるクラスレート化合物に対して,Alを含むように変更することで,クラスレート化合物として,何らかの利点が生じることも記載されていない。
以上から,Alを含まない,Ba,Ga,Si及びPdからなるクラスレート化合物である引用発明に対して,Alを含むように変更すること,すなわち,引用発明において,上記相違点1について,本願発明1の構成を採用することによって,格別有利な効果を奏するとは,本願の発明の詳細な説明の記載からは理解することはできない。
したがって,引用発明において,上記相違点1について本願発明1の構成を採用したことにより格別の効果を奏するとは認められないから,本願発明1の進歩性の判断において,本願発明1が,Alを含むことによる効果を,肯定的なものとして参酌することはできない。

(3)判断についてのまとめ
以上のとおりであるから,引用発明において,上記相違点1に係る本願発明1の構成を採用することは,引用例1に接した当業者であれば周知技術に基づいて容易になし得たことである。
したがって,本願発明1は,引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。
よって,本願発明1は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

4 むすび
以上のとおりであるから,他の請求項について検討するまでもなく,本願は拒絶をすべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-10-05 
結審通知日 2016-10-11 
審決日 2016-10-25 
出願番号 特願2011-129469(P2011-129469)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 羽鳥 友哉  
特許庁審判長 河口 雅英
特許庁審判官 加藤 浩一
鈴木 匡明
発明の名称 クラスレート化合物および熱電変換材料ならびに熱電変換材料の製造方法  
代理人 荒船 良男  
代理人 荒船 博司  

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