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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H04N
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 H04N
管理番号 1327300
審判番号 不服2015-20994  
総通号数 210 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-06-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-11-26 
確定日 2017-05-15 
事件の表示 特願2012-223077「マスメディアのソーシャル及び相互作用的なアプリケーション」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 1月10日出願公開、特開2013- 9436、請求項の数(3)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2006年(平成18年)11月27日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理2005年11月29日 米国、2006年 8月29日米国)を国際出願日とする出願である特願2008-543391号の出願の一部を平成24年10月 5日に新たな特許出願としたものであって、その手続の概要は以下のとおりである。

拒絶理由 :平成25年11月29日(起案日)
手続補正 :平成26年 2月13日
拒絶理由(最後) :平成26年 9月19日(起案日)
手続補正 :平成27年 1月 9日
平成27年 1月 9日付け手続補正の却下
:平成27年 7月21日(起案日)
拒絶査定 :平成27年 7月21日(起案日)
拒絶査定不服審判請求 :平成27年11月26日
手続補正 :平成27年11月26日
平成27年11月26日付け手続補正の却下
:平成28年11月 1日(起案日)
拒絶理由(当審) :平成28年11月 1日(起案日)
手続補正 :平成29年 2月 1日

第2 本件発明
本願の請求項1ないし3に係る発明(以下、「本件発明1ないし3」という。)は、平成29年 2月 1日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された事項により特定される以下のものと認められる。
なお、本件発明1に係る発明のAないしGについては、説明のために当審にて付したものである(以下、「構成A」等という。)。

「【請求項1】
A コンピュータ実行方法であって、
B 第1マスメディア放送の第1環境音を識別する第1記述子を受信するステップであって、前記第1記述子は第1クライアントシステムによって生成され、前記第1環境音は、第1マスメディアシステムによって生成され、かつ、第1環境音検出器によって検出される、ステップと、
C 第2マスメディア放送の第2環境音を識別する第2記述子を受信するステップであって、前記第2記述子は第2クライアントシステムによって生成され、前記第2環境音は、第2マスメディアシステムによって生成され、かつ、第2環境音検出器によって検出される、ステップと、
D 前記第1マスメディア放送と前記第2マスメディア放送とが同一であるか否かを決定するため、前記第1記述子と前記第2記述子とを比較するステップと、
E 前記比較結果が一致する場合、一致したマスメディア放送に関連する情報を集約することによってパーソナライズ情報を生成するステップであって、前記パーソナライズ情報はコメントメディアに関連付けられた情報を含む、ステップと、
F 前記比較結果が一致する場合、前記パーソナライズ情報を使用してチャットルームを生成するステップであって、前記チャットルームは前記一致したメディアコンテンツに関連し、前記チャットルームは少なくとも1つのサブチャットルームを備え、前記サブチャットルームは、前記一致したマスメディア放送に関連する統計に基づく特定のターゲット層に関連付けられる、ステップと
G を含む、方法。

【請求項2】
請求項1に記載の方法の全てのステップをデータ処理システムに実行させるコンピュータプログラム。

【請求項3】
第1マスメディアシステムによって生成される、第1マスメディア放送の第1環境音を検出するように構成された第1環境音検出器と、
前記第1環境音検出器と接続され、前記第1環境音を識別する第1記述子を生成するように構成される第1クライアントシステムと、
第2マスメディアシステムによって生成される、第2マスメディア放送の第2環境音を検出するように構成された第2環境音検出器と、
前記第2環境音検出器と接続され、前記第2環境音を識別する第2記述子を生成するように構成される第2クライアントシステムと、
音声データベースサーバであって、
前記第1マスメディア放送と第2マスメディア放送とが同一であるか否かを決定するため、前記第1記述子と前記第2記述子とを比較することと、
前記比較結果が一致する場合、一致したマスメディア放送に関連する情報を集約することによってパーソナライズ情報を生成することであって、前記パーソナライズ情報はコメントメディアに関連付けられた情報を含む、生成することと を行うように構成される音声データベースサーバと、
前記比較結果が一致する場合、前記パーソナライズ情報を使用してチャットルームを生成するように構成されるソーシャルアプリケーションサーバであって、前記チャットルームは前記一致したメディアコンテンツに関連し、前記チャットルームは少なくとも1つのサブチャットルームを備え、前記サブチャットルームは、前記一致したマスメディア放送に関連する統計に基づく特定のターゲット層に関連付けられる、ソーシャルアプリケーションサーバと
を備える、システム。」

第3 当審拒絶理由
1.当審拒絶理由の概要
当審の拒絶理由の概要は、次のとおりである。
なお、下記のとおり説明のために、平成26年 2月13日付けの手続補正によって補正された、本願の請求項1について、(A’)ないし(G’)の記号を当審において付与した。以下、構成要件A’等と称することにする。

「『(A’)コンピュータ実行方法であって、
(B’)第1マスメディア放送の第1環境音を識別する第1記述子を受信するステップであって、前記第1環境音は、第1マスメディアシステムによって生成され、かつ、第1環境音検出器によって検出される、ステップと、
(C’)第2マスメディア放送の第2環境音を識別する第2記述子を受信するステップであって、前記第2環境音は、第2マスメディアシステムによって生成され、かつ、第2環境音検出器によって検出される、ステップと、
(D’)前記第1マスメディア放送と前記第2マスメディア放送とが同一であるか否かを決定するため、前記第1記述子と前記第2記述子とを比較するステップと、
(E’)比較結果に基づきパーソナライズ情報を集約するステップであって、前記パーソナライズ情報はコメントメディアに関連付けられた情報を含む、ステップと、を含み、
(F1’)チャットルームが、適合を決定するため、クライアントシステムによって送信されるデータストリームの前記第1記述子と前記第2記述子とを直接比較することによって生成され、
(F2’)前記適合は、前記第1環境音および前記第2環境音のそれぞれに対する、発話認識に基づいてさらに決定される
(G’)ことを特徴とする方法。』

理由1.(進歩性)平成26年 2月13日付けの手続補正によって補正された、本願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
理由2.(明確性)平成26年 2月13日付けの手続補正によって補正された、本願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
理由3.(サポート要件)平成26年 2月13日付けの手続補正によって補正された、本願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。

理由1(進歩性)について
請求項1-3に係る発明は、引用例1及び2若しくは引用例3及び2に記載された技術から、当業者が容易に想到し得たものである。

引用例1.特開2003-150529号公報
引用例2.特開2004-213570号公報
引用例3.特開2005-167345号公報

理由2(明確性)について
(1)構成要件(F1’)及び(F2’)は、構成要件(B’)-(E’)のいずれかのステップを限定するものであるのか、或いは各構成要件とは異なる別のステップであるのかが不明である。
よって、請求項1の記載は明確でない。

(2)構成要件(E’)は、具体的にどのような処理であるのかが不明である。すなわち、マスメディア放送が同一であるか否かの比較結果をどのように用いる処理であるのか、また、パーソナライズ情報はコメントメディアに関連付けけられた情報を含むものであるが、これを集約した結果はどのようなものかが不明である。
よって、請求項1の記載は明確でない。

(3)構成要件(D’)における第1記述子と第2記述子との比較と、構成要件(F1’)における第1記述子と第2記述子との直接比較とは、どのような点で異なる処理であるのかが、発明の詳細な説明等を参酌しても不明である。
よって、請求項1の記載は明確でない。

(4)構成要件(B’)及び(C’)によれば、第1記述子と第2記述子とは、それぞれ異なるマスメディア放送の環境音を識別するものであるから、構成要件(F1’)は、異なるクライアントから送信される第1記述子と第2記述子とを直接比較する構成を表現するものと一応理解する。
一方、構成要件(F1’)の字義どおり、データストリームの記述子を直接比較することについては、発明の詳細な説明の記載(段落0037)に記載があるが、その記載は、クライアントシステムによって送信されるデータストリーム内の記述子を直接に比較すること、すなわち、1つのクライアントから送信される記述子を直接に比較することを開示するものであるから、構成要件(B’)及び(C’)と矛盾してしまう。
以上のとおりであるから、請求項1の記載は明確でない。

理由3(サポート要件)
(1)構成要件(D’)は、発明の詳細な説明に対応する記載がない。
よって、請求項1に記載された発明は、発明の詳細な説明に記載されたものではない。

請求項2は請求項1を引用しているため、理由2及び理由3について、請求項1についての指摘と同様である。
また、請求項3についての指摘も、理由2及び理由3について、請求項1についての指摘と同様である。」

2.刊行物の記載及び刊行物発明
(1)刊行物1の記載及び刊行物発明1
ア.刊行物1の記載
当審の拒絶理由に刊行物1として引用された、特開2003-150529号公報(以下、「刊行物1」という。)には、「情報交換方法、情報交換端末装置、情報交換サーバ装置、プログラム」(発明の名称)として、図面とともに以下の事項が記載されている。

i.「【0007】図2を用いて本発明における情報交換方法のについて説明する。端末A101、端末B102、サーバ103を用いた情報交換方法は、チャットを行う端末どうしをグループ化してまとめるステップ201と、端末どうしがメッセージ情報を交換してチャットを行うステップ202とに分けられる。まずステップ201から説明する。ステップ203、205において、端末A101と端末B102に同一の媒介情報105を入力する。以下、媒介情報としてテレビジョン放送を用いた場合を例に挙げて説明する。端末A101では、ステップ203において、前記媒介情報を再生し表示する。ここで、端末Aを操作するユーザが、再生されている映像の対象に興味を持った際に、ユーザは端末Aに内蔵された座標ポインティングデバイス(例えばマウス、タブレット、ペン、リモコンなど)を用い、画面上の位置と範囲を指定する。一例として前述の図1では、画面に表示された花瓶の花の部分を選択してクリックし、画面位置指定と画面範囲指定を行っている。この時、まず端末Aは入力された媒介情報を識別するための情報(以下、媒介情報の識別情報)を取得する。媒介情報の識別情報としては、例えば、テレビジョン放送の場合には放送チャンネル番号と受信地域(ローカル放送の場合)などを用いればよい。(略)また端末Aは、クリックされた時刻と、指定された画面位置、画面範囲から、媒介情報における時刻と画面内位置の各範囲を識別する情報(以下、範囲指定情報)を取得する。(略)また、ピアツーピアによる端末どうしの通信を利用する場合には、端末識別情報も取得する。端末識別情報として、例えば端末に設定されたIP(Internet Protocol)アドレスやMAC(Media Access Control)アドレスや電子メールアドレスなどのアドレス情報、また携帯電話などの場合には電話番号や、ユーザ情報(例えば氏名やハンドル名など)から端末を一意に識別できる場合にはユーザ識別情報などを用いればよい。ピアツーピアによる端末どうしの通信については後述する。
【0008】次にステップ204において、端末A101は、前記媒介情報の識別情報108、範囲指定情報109、端末識別情報110をサーバ103に送信する。一方、端末B102では、ステップ205において、端末A101でのステップ203と同様に、媒介情報の入力と表示とユーザが興味を持った対象への範囲指定を介して、媒介情報の識別情報112、範囲指定情報113、アドレス情報114の取得を行う。ステップ206では、前記ステップ204と同様に、前記媒介情報の識別情報112、範囲指定情報113、アドレス情報114をサーバ103に送信する。
【0009】次にステップ207において、サーバ103は、端末A101と端末B102から送信された媒介情報の識別情報、範囲指定情報、アドレス情報を受信し、データベース107に登録する。端末をグループ化できるように、端末識別情報などをデータベースに格納して管理する。このとき、端末に対して個別のIDを付与してもよい。
【0010】次にステップ208において、サーバ103は照合手段106を用いて、登録された情報を比較して、チャットを行う端末をグループとしてまとめる。図1の例では、端末A101が送信した媒介情報の識別情報108、範囲指定情報109と、端末B102が送信した媒介情報の識別情報112、範囲指定情報113とを比較して、端末A101と端末B102を、チャットを行うグループとしてまとめるかどうかを判定する。例えば、端末A101と端末B102の媒介情報の識別情報が同一で、範囲指定情報が重なる範囲にあれば両端末でチャットができるように同じグループにまとめる。(略)この場合、サーバ103は、端末A101と端末B102が同じ対象を選択したとして、これら端末がチャットできるようにグループを作成し、これに端末A101と端末B102を登録して接続する。」

イ.刊行物発明1
上記のi.の記載及び関連する図面並びにこの分野における技術常識を考慮して、刊行物1に開示された発明(以下、「刊行物発明1」という。)を方法の発明として認定する。
(ア)
上記i.の段落0007には、「端末A101、端末B102、サーバ103を用いた情報交換方法」について開示されているから、刊行物1には、サーバが行う方法について開示されていると言える。
そして、サーバは、一般的にコンピュータとして表現することができるから、刊行物1には、『コンピュータ実行方法』について開示されていると言える。

(イ)
上記i.の段落0007には、「媒介情報の識別情報としては、例えば、テレビジョン放送の場合には放送チャンネル番号と受信地域(ローカル放送の場合)などを用いればよい。」ことが開示されているから、刊行物1には、「媒介情報の識別情報」が、「テレビジョン放送の放送チャンネル番号」であることが開示されていると言える。

上記i.の段落0009には、「サーバ103は、端末A101と端末B102から送信された媒介情報の識別情報、範囲指定情報、アドレス情報を受信」することが開示されているから、刊行物1には、「媒介情報の識別情報」を、複数の「端末」から、「受信する」ことが開示されていると言える。

上記i.の段落0007には、「端末Aは、入力された媒介情報を識別するための情報(以下、媒介情報の識別情報)を取得する」ことが開示されているから、刊行物1には、「媒介情報の識別情報は、端末によって取得されること」が開示されていると言える。

そして、上記のように、刊行物1のサーバは、複数の「端末」から「媒介情報の識別情報を受信する」ものであるが、複数の「端末」のうち、任意の「端末」を「第1の端末」と称することができる。同様に、「媒介情報の識別情報」を「第1の媒介情報の識別情報」と称し、「テレビジョン放送」を、「第1のテレビジョン放送」と称することができる。

よって、刊行物1には、『第1のテレビジョン放送の第1の放送チャンネル番号である、第1の媒介情報の識別情報を受信する』こと、及び、『第1の媒介情報の識別情報は第1の端末によって取得される』ことが開示されていると言える。

(ウ)
上記(イ)で言及したように、刊行物1のサーバは、「媒介情報の識別情報」を、複数の「端末」から「受信する」ものであるが、複数の「端末」のうち、「第1の端末」以外の任意の「端末」を「第2の端末」と称することができる。同様に、「第2の端末」が取得する「媒介情報の識別情報」を「第2の媒介情報の識別情報」と称し、「テレビジョン放送」を「第2のテレビジョン放送」と称することができる。

よって、刊行物1には、『第2のテレビジョン放送の第2の放送チャンネル番号である、第2の媒介情報の識別情報を受信する』こと、及び、『第2の媒介情報の識別情報は第2の端末によって取得される』ことが開示されていると言える。

(エ)
上記i.の段落0010には、「端末A101と端末B102の媒介情報の識別情報が同一(中略)にあれば、両端末でチャットができるように同じグループでまとめる」ことが開示されている。
これは、「第1の端末」の「第1の媒介情報の識別情報」である端末A101の媒介情報の識別情報と「第2の端末」の「第2の媒介情報の識別情報」である端末B102の媒介情報の識別情報とが同一であるか否かの判断するものと言えるから、刊行物1には、「第1の媒介情報の識別情報」と「第2の媒介情報の識別情報」とを比較することが開示されていると言える。

また、「媒介情報の識別情報」は、「テレビジョン放送の放送チャンネル番号」であるから、「第1の媒介情報の識別情報」と「第2の媒介情報の識別情報」とを比較することによって、「第1のテレビジョン放送」と「第2のテレビジョン放送」とが同一であるか否かの判断が行われていると言える。

よって、刊行物1には、『第1のテレビジョン放送と前記第2のテレビジョン放送とが同一であるか否かを決定するため、第1の媒介情報の識別情報と第2の媒介情報の識別情報とを比較する』ことが開示されていると言える。

(オ)
上記i.の段落0010には、「端末A101と端末B102の媒介情報の識別情報が同一(略)にあれば、両端末でチャットができるように同じグループでまとめる。(略)この場合、サーバ103は、端末A101と端末B102が同じ対象を選択したとして、これら端末がチャットできるようにグループを作成し、これに端末A101と端末B102を登録して接続する」ことが開示されている。
よって、刊行物1には、(エ)で行われる「媒介情報の識別情報」を比較した結果が一致する場合、チャットのグループが作成されることが開示されていると言える。
また、このときに作成されるチャットのグループが、「媒介情報の識別情報」が一致する「テレビジョン放送」に関連していることは明らかである。

『前記比較結果が一致する場合、チャットのグループを作成するステップであって、チャットのグループは一致したテレビジョン放送に関連する』ことが開示されていると言える。

(カ)小括
以上より、刊行物1に開示された発明を方法の発明として認定すると、刊行物1には、以下の刊行物発明1が開示されている。
なお、下記のとおり、説明のためにa1ないしg1の記号を当審において付与した。以下、構成a1等と称することにする。

(刊行物発明1)
a1 コンピュータ実行方法であって、
b1 第1のテレビジョン放送の第1の放送チャンネル番号である、第1の媒介情報の識別情報を受信するステップであって、第1の媒介情報の識別情報は第1の端末によって取得される、ステップと、
c1 第2のテレビジョン放送の第2の放送チャンネル番号である、第2の媒介情報の識別情報を受信するステップであって、第2の媒介情報の識別情報は第2の端末によって取得される、ステップと、
d1 第1のテレビジョン放送と前記第2のテレビジョン放送とが同一であるか否かを決定するため、第1の媒介情報の識別情報と第2の媒介情報の識別情報とを比較する、ステップと、
f1 前記比較結果が一致する場合、チャットのグループを作成するステップであって、チャットのグループは一致したテレビジョン放送に関連する、ステップと
g1 を含む、方法。

(2)刊行物2の記載及び刊行物発明2
ア.刊行物2の記載
当審の拒絶理由に刊行物2として引用された、特開2004-213570号公報(以下、「刊行物2」という。)には、「情報提供方法」(発明の名称)として、図面とともに以下の事項が記載されている。

i.「【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、情報端末装置と、複数の放送チャンネルに対してそれぞれ所定単位ごとに対応付けられた複数種類の提供情報を管理する情報管理サーバとがネットワークを介して接続されてなる情報提供システムの情報提供方法において、情報端末装置では、所定の放送装置から送出される音声信号を集音し、その音声信号に基づいて、情報管理サーバ側で照合する際の対象となる照合対象音声情報を生成し、その照合対象音声情報をネットワークを介して情報管理サーバに送信し、一方、情報管理サーバでは、照合対象音声情報を受信し、当該照合対象音声情報について、複数の放送形式に係る放送波から得られる各放送チャンネルの音声信号ごとに照合して一致率を算出し、当該一致率に基づいて特定された放送チャンネルに対応付けられた各提供情報を情報端末装置に送信する。
【0007】
この場合、情報提供システムは、情報端末装置及び情報管理サーバのいずれもが放送チャンネルに含まれる既存の音声信号に基づいて各処理を実行するので、例えば既存のテレビジョン装置等の放送装置であった場合においても、当該放送装置から出力される音声信号に対応する複数種類の提供情報をユーザに供給することができると共に、各種放送方式のフォーマットを変更することもなく複数種類の提供情報をユーザに供給することができる。」

ii.「【0010】
情報提供システム1では、ノートパソコン3のユーザがテレビジョン装置2
で現在放送されている放送番組を視聴している際に、当該ユーザがノートパソコン3を用いて放送番組に関する提供情報を取得するための所定の情報取得操作を行うと、ノートパソコン3は、当該放送番組の音声信号に基づいて音声波形の特徴を抽出し、その抽出結果をインターネット5を介して情報管理サーバ4に送信する。」

iii.「【0046】
これに対してステップSP32で肯定結果が得られると、このことはノートパソコン3のマイクロフォン22で集音された音声信号が所定の放送チャネルの音声信号であることを表しており、このとき供給側CPU30は、次のステップSP34に移る。」

iv.「【0079】
また、情報提供システム1は、ノートパソコン3では、照合対象音声特徴データを生成した後に自身(ノートパソコン3)の処理能力を表す処理能力データを生成し、当該照合対象音声特徴データ及び処理能力データを情報提供サーバ4に送信し、情報管理サーバ4では、照合結果の一致率に基づいて特定された放送チャンネルに対応する各種提供情報について、当該ノートパソコン3の処理能力に応じて提供情報を取捨選択した後に送信するようにした。」

イ.刊行物発明2
上記のi.ないしivの記載及び関連する図面並びにこの分野における技術常識を考慮して、刊行物2に開示された発明(以下、「刊行物発明2」という。)を方法の発明として認定する。

(ア)
上記i.の段落0006には、「情報端末装置と、複数の放送チャンネルに対してそれぞれ所定単位ごとに対応付けられた複数種類の提供情報を管理する情報管理サーバとがネットワークを介して接続されてなる情報提供システムの情報提供方法」について開示されているから、刊行物2には、情報管理サーバが行う方法について開示されていると言える。
そして、サーバは、一般的にコンピュータとして表現することができるから、刊行物2には、『コンピュータ実行方法』について開示されていると言える。

(イ)
上記ii.の段落0010には、「情報提供システム1では、ノートパソコン3のユーザがテレビジョン装置2で現在放送されている放送番組を視聴している際に、当該ユーザがノートパソコン3を用いて放送番組に関する提供情報を取得するための所定の情報取得操作を行うと、ノートパソコン3は、当該放送番組の音声信号に基づいて音声波形の特徴を抽出し、その抽出結果をインターネット5を介して情報管理サーバ4に送信する」ことが開示されているから、刊行物2には、「音声信号」は、「放送番組」の「音声信号」であることが開示されていると言える。

上記i.の段落0006には、「情報端末装置では、所定の放送装置から送出される音声信号を集音し、その音声信号に基づいて、情報管理サーバ側で照合する際の対象となる照合対象音声情報を生成」することが開示されているから、刊行物2には、「照合対象音声情報は、音声信号に基づくもの」であること及び「照合対象音声情報は、情報処理装置によって生成される」ことが開示されていると言える。

上記i.の段落0006には、「情報管理サーバでは、照合対象音声情報を受信」することが開示されているから、刊行物2には、「照合対象音声情報を受信すること」が開示されていると言える。

上記i.の段落0006には、「情報端末装置では、所定の放送装置から送出される音声信号を集音」することが開示されているから、刊行物2には、「音声信号は、放送装置から送出される」ことが開示されていると言える。

上記iii.の段落0046には、「ノートパソコン3のマイクロフォン22で集音された音声信号」について開示されているから、刊行物2には、「音声信号は、マイクロフォンによって集音される」ことが開示されていると言える。

そして、刊行物2における「放送番組」を、「第1の放送番組」と称することは任意のことである。同様に、「音声信号」、「照合対象音声情報」、「情報処理装置」、「放送装置」、「マイクロフォン」についても、それぞれ、「第1の音声信号」、「第1の照合対象音声情報」、「第1の情報処理装置」、「第1の放送装置」、「第1のマイクロフォン」と称することができる。

よって、刊行物2には、『第1の放送番組の第1の音声信号に基づく第1の照合対象音声情報を受信する』こと、『第1の照合対象音声情報は第1の情報処理装置によって生成』されること、『第1の音声信号は、第1の放送装置によって送出』されること、『第1の音声信号は、第1のマイクロフォンによって集音される』ことが開示されていると言える。

(ウ)
上記i.の段落0006には、「情報管理サーバでは、照合対象音声情報を受信し、当該照合対象音声情報について、複数の放送形式に係る放送波から得られる各放送チャンネルの音声信号ごとに照合して一致率を算出」することが開示されているから、刊行物2には、「第1の照合対象音声情報」は、所定の放送チャンネルの音声信号、すなわち、所定の「放送番組」の「音声情報」と比較されることが開示されていると言える。

さらに、上記のiii.の段落0046には、「これに対してステップSP32で肯定結果が得られると、このことはノートパソコン3のマイクロフォン22で集音された音声信号が所定の放送チャンネルの音声信号であることを表」すことが開示されているから、「第1の照合対象音声情報」と所定の放送番組の「音声情報」との比較は、「第1の照合対象音声情報」の元となった「第1の放送番組」と「所定の放送番組」とが同一であるか否かの決定をするためのものであると言える。

よって、刊行物2には、『第1の放送番組と所定の放送番組とが同一であるか否かを決定するため、第1の照合対象音声情報と所定の放送番組の音声情報とを比較する』ことが開示されていると言える。

(エ)
上記i.の段落0006には、「当該照合対象音声情報について、複数の放送形式に係る放送波から得られる各放送チャンネルの音声信号ごとに照合して一致率を算出し、当該一致率に基づいて特定された放送チャンネルに対応付けられた各提供情報を情報端末装置に送信する」ことが開示されているから、刊行物2には、上記(ウ)で行われる「第1の放送番組」と「所定の放送番組」とが同一であると決定された場合、「所定の放送番組」の「各提供情報」が送信されることが開示されていると言える。

さらに、「各提供情報」に関し、上記iv.の段落0079には、「情報管理サーバ4では、照合結果の一致率に基づいて特定された放送チャンネルに対応する各種提供情報について、当該ノートパソコン3の処理能力に応じて提供情報を取捨選択した後に送信する」ことが開示されているから、刊行物2には、各提供情報を取捨選択、すなわち、集約して、送信する情報を生成することが開示されていると言える。

よって、刊行物2には、『前記比較結果が一致する場合、所定の放送番組の各提供情報を集約して送信する情報を生成する』ことが開示されていると言える。

(オ)小括
以上より、刊行物2に開示された発明を方法の発明として認定すると、刊行物2には、以下の刊行物発明2が開示されている。
なお、下記のとおり、説明のためにa2ないしg2の記号を当審において付与した。以下、構成a2等と称することにする。

(刊行物発明2)
a2 コンピュータ実行方法であって、
b2 第1の放送番組の第1の音声信号に基づく第1の照合対象音声情報を受信するステップであって、第1の照合対象音声情報は第1の情報処理装置によって生成され、第1の音声信号は、第1の放送装置によって送出され、かつ、第1のマイクロフォンによって集音される、ステップと、
d2 第1の放送番組と所定の放送番組とが同一であるか否かを決定するため、第1の照合対象音声情報と所定の放送番組の音声情報とを比較する、ステップと、
e2 前記比較結果が一致する場合、所定の放送番組の各提供情報を集約して送信する情報を生成する、ステップと、
g2 を含む、方法。

(3)刊行物3の記載及び刊行物発明3
ア.刊行物3の記載
当審の拒絶理由に刊行物3として引用された、特開2005-167345号公報(以下、「刊行物3」という。)には、「コミュニケーションシステム、コミュニケーション方法、端末装置、情報提示方法、メッセージ交換装置およびメッセージ交換方法」(発明の名称)として、図面とともに以下の事項が記載されている。

i.「【0011】
また、コミュニケーション方法は、放送信号を出力する放送局と、放送信号を受信して放送番組の提示を行う端末装置と、端末装置とネットワークを介して接続されて、複数の端末装置間でメッセージ交換を行うためにコミュニケーションスペースを設定するメッセージ交換装置を設け、メッセージ交換装置を介して端末装置間でメッセージ交換を行うコミュニケーション方法において、放送局は、放送番組毎の属性情報をメッセージ交換装置に供給する属性情報出力ステップを有し、メッセージ交換装置は、属性情報に基づいてコミュニケーションスペースを設定するステップを有し、端末装置は、放送信号を受信して番組信号を得る受信処理ステップと、コミュニケーションスペースを用いてメッセージ交換のための通信処理を行う通信処理ステップと、受信処理ステップで得られた番組信号に基づく画像と通信処理ステップで通信を行うことにより得られた情報を画面上に表示させる表示制御ステップとを有するものである。」

ii.「【0047】
端末装置20は、ユーザ操作に応じたチャンネルをチューナ221で選局して、選局したチャンネルで放送されている番組の信号Voutを生成して、画像表示装置40に供給する。画像表示装置40は、信号Voutに基づいて画像表示を行い、番組の画像を画面上に表示させる。また、番組の音声出力信号Aoutを生成して音声出力装置41に供給することで、番組の音声を音声出力装置41から出力させる。
【0048】
ここで、ユーザインタフェース243からチャットルームの使用を示す操作信号RSが制御部242に供給されたとき、制御部242は視聴中の番組を示す受信情報とユーザ識別情報を有したユーザプロファイル情報を生成して、このユーザプロファイル情報を、通信インタフェース241を介してメッセージ交換装置60に送信する。
【0049】
メッセージ交換装置60は、端末装置20からのユーザプロファイル情報をユーザ管理サーバ62に供給して、ユーザプロファイル情報に含まれているユーザ識別情報を用いて認証処理を行い、チャットルームの使用を許可されたユーザからのアクセスであるか否かを判別する。ここで、ユーザ識別情報がチャットルームの使用を許可したユーザのユーザ識別情報と異なる場合、ユーザ管理サーバ62は、チャットルームを使用することができない旨の応答を端末装置20に対して行う。また、ユーザ識別情報がチャットルームの使用を許可したユーザのユーザ識別情報と一致するときは、ユーザ管理サーバ62に、ユーザ識別情報と視聴中の番組を登録する。また、視聴中の番組をコミュニケーションサーバ61に通知して、視聴中の番組に対してチャットルームが設定されているか否か、および視聴中の番組に関連して設定されているチャットルームの問い合わせを行い、応答結果を示すチャット関連情報を生成して、端末装置20に供給する。このチャット関連情報としては、視聴中の番組に対して設定されているチャットルームと、このチャットルームの参加人数、このチャットルームに関連するチャットルームのリンク数(関連リンク数)、視聴中の番組にリンクして設定されているチャットルームと各チャットルームの参加人数や関連リンク数、トピック等の情報を用いて構成する。なお、視聴中の番組に関連したチャットルームの設定状況に関する問い合わせは、認証されたユーザの端末装置20から行うものとしても良い。」

イ.刊行物発明3
上記のi.ないしii.の記載及び関連する図面並びにこの分野における技術常識を考慮して、刊行物3に開示された発明(以下、「刊行物発明3」という。)を方法の発明として認定する。

(ア)
上記i.の段落0011には、「放送信号を出力する放送局と、放送信号を受信して放送番組の提示を行う端末装置と、端末装置とネットワークを介して接続されて、複数の端末装置間でメッセージ交換を行うためにコミュニケーションスペースを設定するメッセージ交換装置を設け、メッセージ交換装置を介して端末装置間でメッセージ交換を行うコミュニケーション方法」について開示されているから、刊行物3には、メッセージ交換装置が行う方法について開示されていると言える。
そして、メッセージを交換する装置を、コンピュータとして実現することは一般的なことであるから、刊行物3には、『コンピュータ実行方法』について開示されていると言える。

(イ)
上記ii.の段落0047-0048には、「端末装置20は、(中略)ユーザインタフェース243からチャットルームの使用を示す操作信号RSが制御部242に供給されたとき、制御部242は視聴中の番組を示す受信情報とユーザ識別情報を有したユーザプロファイル情報を生成して、このユーザプロファイル情報を、通信インタフェース241を介してメッセージ交換装置60に送信」することが開示されているから、刊行物3には、「視聴中の番組を示すユーザプロファイル情報」を「端末装置」が生成することが開示されていると言える。
また、「端末装置」は、「ユーザプロファイル情報」をメッセージ交換装置に送信するのであるから、メッセージ交換装置は、「ユーザプロファイル情報」を「受信」していると言える。

そして、刊行物3における視聴中の「番組」を、「第1の放送番組」と称することは任意のことである。同様に、「ユーザプロファイル情報」、「端末装置」についても、それぞれ、「第1のユーザプロファイル情報」、「第1の端末装置」と称することができる。

よって、刊行物3には、『第1の放送番組を示す第1のユーザプロファイル情報を受信する』こと、及び、『第1のユーザプロファイル情報は第1の端末装置によって生成される』ことが開示されていると言える。

(ウ)
上記ii.の段落0049には、「メッセージ交換装置60は、端末装置20からのユーザプロファイル情報をユーザ管理サーバ62に供給して、(略)また、視聴中の番組をコミュニケーションサーバ61に通知して、視聴中の番組に対してチャットルームが設定されているか否か、および視聴中の番組に関連して設定されているチャットルームの問い合わせを行い、応答結果を示すチャット関連情報を生成して、端末装置20に供給する」ことが開示されているから、刊行物3には、視聴中の番組である、「第1の放送番組」が、チャットルームが設定されている番組であるか否かを決定することが開示されていると言える。これを、本件発明1のように表現するならば、刊行物3には、視聴中の番組である「第1の放送番組」が、「チャットルームが設定されている放送番組」と同一であるか否かを決定することが開示されていると言える。
また、上記の放送番組に関する決定においては、視聴中の放送番組を示す「第1のユーザプロファイル情報」と、チャットルームが設定されている番組に関する何らかの情報とを用いて決定が行われていることは明らかであるから、これを、本件発明1のように表現するならば、この決定は、「第1のユーザプロファイル情報とチャットルームが設定されている放送番組の所定の情報を比較する」ことによって行われると表現することができる。

よって、刊行物3には、『第1の放送番組とチャットルームが設定されている放送番組とが同一であるか否かを決定するため、第1のユーザプロファイル情報とチャットルームが設定されている放送番組の所定の情報とを比較する』ことが開示されていると言える。

(エ)
また、上記(ウ)で言及したように、上記ii.の段落0049には、「メッセージ交換装置60は、端末装置20からのユーザプロファイル情報をユーザ管理サーバ62に供給して、(略)また、視聴中の番組をコミュニケーションサーバ61に通知して、視聴中の番組に対してチャットルームが設定されているか否か、および視聴中の番組に関連して設定されているチャットルームの問い合わせを行い、応答結果を示すチャット関連情報を生成して、端末装置20に供給する」ことが開示されているから、刊行物3には、上記(ウ)で行われる「第1の放送番組」と「チャットルームが設定されている放送番組」とが同一であると決定された場合、チャット関連情報を生成することが開示されていると言える。
さらに、刊行物3には、チャットルームは、視聴中の番組であるチャットルームが設定されている放送番組に関連することが開示されていると言える。

よって、刊行物3には、『前記比較結果が一致する場合、チャット関連情報を生成する』こと、及び、『チャットルームはチャットルームが設定されている放送番組に関連する』ことが開示されていると言える。

(オ)小括
以上より、刊行物3に開示された発明を方法の発明として認定すると、刊行物3には、以下の刊行物発明3が開示されている。
なお、下記のとおり、説明のためにa3ないしg3の記号を当審において付与した。以下、構成a3等と称することにする。

(刊行物発明3)
a3 コンピュータ実行方法であって、
b3 第1の放送番組を示す第1のユーザプロファイル情報を受信するステップであって、第1のユーザプロファイル情報は第1の端末装置によって生成される、ステップと、
d3 第1の放送番組とチャットルームが設定されている放送番組とが同一であるか否かを決定するため、第1のユーザプロファイル情報とチャットルームが設定されている放送番組の所定の情報とを比較する、ステップと、
e3 前記比較結果が一致する場合、チャット関連情報を生成するステップであって、チャットルームはチャットルームが設定されている放送番組に関連する、ステップと
g3 を含む、方法。

3.対比・判断
(1)理由1(特許法第29条第2項)
ア.本件発明1
(ア)本件発明1と刊行物発明との対比・判断
a.対比
本件発明1と刊行物発明1を対比する。

(a-1)本件発明1の構成A、Gと刊行物発明1の構成a1、g1
構成a1の「コンピュータ実行方法」及び構成g1の「方法」は、それぞれ、明らかに、構成Aの「コンピュータ実行方法」及び構成Gの「方法」に一致する。

(a-2)本件発明1の構成Bと刊行物発明1の構成b1
構成b1の「第1のテレビジョン放送」は、明らかに、構成Bの「第1マスメディア放送」に一致する。
構成b1の「第1の放送チャンネル番号である、第1の媒介情報の識別情報」は、構成d1で示されるように、マスメディア放送が同一であるか否かを決定するために比較されるものであり、比較のためにマスメディア放送を識別していると言えるから、『第1の識別する構成』と言える点で、構成Bの「第1記述子」と共通する。

よって、本件発明1の構成Bと刊行物発明1の構成b1とは、「『第1の識別する構成』を受信するステップであって、『第1の識別する構成』は第1クライアントシステムによって用いられる」点で共通する。
しかし、『第1の識別する構成』に関し、本件発明1の「第1記述子」は、「第1マスメディア放送」の「第1環境音」を識別するものであり、「第1クライアントシステム」によって生成され、「第1環境音」は、「第1環境音検出器」によって検出されるものであるのに対し、刊行物発明1の「第1の放送チャンネル番号である、第1の媒介情報の識別情報」は、「第1環境音」を識別するものではなく、「第1クライアントシステム」で生成されるものでなく、「第1環境音」を検出する構成がない点で、相違する。

(a-3)本件発明1の構成Cと刊行物発明1の構成c1
構成Cと構成c1との一致点及び相違点は、「第1」及び「第2」が異なる点を除けば、上記(a-2)における対比と同様である。

(a-4)本件発明1の構成Dと刊行物発明1の構成d1
上記(a-2)で言及したように、構成d1の「第1のテレビジョン放送」は、構成Dの「第1マスメディア放送」と一致する。
また、上記(a-2)及び(a-3)で言及したように、構成d1の「第1の媒介情報の識別情報」及び「第2の媒介情報の識別情報」は、構成Dの「第1記述子」及び「第2記述子」と、『第1の識別する構成』及び『第2の識別する構成』である点で共通し、(a-2)及び(a-3)で言及した相違点で相違する。

よって、本件発明1の構成Dと刊行物発明1の構成d1とは、「第1マスメディア放送と第2マスメディア放送とが同一であるか否かを決定するため、『第1の識別する構成』と『第2の識別する構成』とを比較するステップ」である点で共通する。
しかし、『第1の識別する構成』及び『第2の識別する構成』に関し、(a-2)及び(a-3)で言及した相違点で相違する。

(a-5)本件発明1の構成Eと刊行物発明1

「パーソナライズ情報」に関し、本件発明1の「パーソナライズ情報」は、「一致したマスメディア放送に関連する情報を集約すること」によって生成され、「コメントメディアに関連づけられた情報」を含んでいるのに対し、刊行物発明1には、「パーソナライズ情報」に対応する構成がない点で相違する。

(a-6)本件発明1の構成Fと刊行物発明1の構成f1
構成f1の「前記比較結果」は、上記(a-4)における比較の結果であ
るから、構成Fの「前記比較結果」と一致する。
構成f1の「チャットのグループ」は、『チャットをする場所』である点で、構成Fの「チャットルーム」と共通する。
構成f1の「一致したテレビジョン放送」は、上記(a-4)における比較の結果、一致するとされたものであるから、構成Fの一致した「一致したメディアコンテンツ」と一致する。

よって、本件発明1の構成Fと刊行物発明1の構成f1とは、「前記比較結果が一致する場合、『チャットをする場所』を生成するステップであって、前記『チャットをする場所』は前記一致したメディアコンテンツに関連する、ステップ」である点で、共通する。
しかし、『チャットをする場所』に関し、本件発明1の「チャットルーム」は、「パーソナライズ情報」を使用して生成されるものであるのに対し、刊行物発明1には、上記(a-5)で言及したように、「パーソナライズ情報」に対応する構成がないため、刊行物発明1の「チャットのグループ」は、「パーソナライズ情報」を利用して生成されていない点で、相違する。
さらに、『チャットをする場所』に関し、本件発明1の「チャットルーム」は、「少なくとも1つのサブチャットルーム」を備え、「サブチャットルーム」は、「一致したマスメディア放送に関連する統計に基づく特定のターゲット層に関連」しているのに対し、刊行物発明1の「チャットのグループ」には、「サブチャットルーム」に対応する構成がない点、で相違する。

(a-7)小括
したがって、本件発明1と刊行物発明1は、以下の点で一致ないし相違する。
[一致点1]
コンピュータ実行方法であって、
『第1の識別する構成』を受信するステップであって、『第1の識別する構成』は第1クライアントシステムによって用いられる、ステップと、
『第2の識別する構成』を受信するステップであって、『第2の識別する構成』は第2クライアントシステムによって用いられる、ステップと、
第1マスメディア放送と第2マスメディア放送とが同一であるか否かを決定するため、『第1の識別する構成』と『第2の識別する構成』とを比較するステップと、
前記比較結果が一致する場合、『チャットをする場所』を生成するステップであって、前記『チャットをする場所』は前記一致したメディアコンテンツに関連する、ステップと
を含む、方法。

[相違点1-1]
『第1の識別する構成』に関し、本件発明1の「第1記述子」は、「第1マスメディア放送」の「第1環境音」を識別するものであり、「第1クライアントシステム」によって生成され、「第1環境音」は、「第1環境音検出器」によって検出されるものであるのに対し、刊行物発明1の「第1の放送チャンネル番号である、第1の媒介情報の識別情報」は、「第1環境音」を識別するものではなく、「第1クライアントシステム」で生成されるものでなく、「第1環境音」を検出する構成がない点で、相違する。

[相違点1-2]
『第2の識別する構成』に関し、本件発明1の「第2記述子」は、「第2マスメディア放送」の「第2環境音」を識別するものであり、「第2クライアントシステム」によって生成され、「第2環境音」は、「第2環境音検出器」によって検出されるものであるのに対し、刊行物発明1の「第2の放送チャンネル番号である、第2の媒介情報の識別情報」は、「第2環境音」を識別するものではなく、「第2クライアントシステム」で生成されるものでなく、「第2環境音」を検出する構成がない点で、相違する。

[相違点1-3]
「パーソナライズ情報」に関し、本件発明1の「パーソナライズ情報」は、「一致したマスメディア放送に関連する情報を集約すること」によって生成され、「コメントメディアに関連づけられた情報」を含んでいるのに対し、刊行物発明1には、「パーソナライズ情報」に対応する構成がない点で相違する。

[相違点1-4]
『チャットをする場所』に関し、本件発明1の「チャットルーム」は、「パーソナライズ情報」を使用して生成されるものであるのに対し、刊行物発明1の「チャットのグループ」は、「パーソナライズ情報」を利用して生成されていない点で、相違する。

[相違点1-5]
『チャットをする場所』に関し、本件発明1の「チャットルーム」は、「少なくとも1つのサブチャットルーム」を備え、「サブチャットルーム」は、「一致したマスメディア放送に関連する統計に基づく特定のターゲット層に関連」しているのに対し、刊行物発明1の「チャットのグループ」には、「サブチャットルーム」に対応する構成がない点、で相違する。

b.判断
(a)相違点1-1ないし1-2
相違点1-1ないし1-2は、同様の構成である『第1の識別する構成』と『第2の識別する構成』とを比較することに関する相違点であるから、まとめて検討を行う。

ここで、上記「2.刊行物の記載及び刊行物発明 (2)刊行物2の記載及び刊行物発明2 イ.刊行物発明2」で言及するように、刊行物2には、以下の刊行物発明2が開示されている。

「a2 コンピュータ実行方法であって、
b2 第1の放送番組の第1の音声信号に基づく第1の照合対象音声情報を受信するステップであって、第1の照合対象音声情報は第1の情報処理装置によって生成され、第1の音声信号は、第1の放送装置によって送出され、かつ、第1のマイクロフォンによって集音される、ステップと、
d2 第1の放送番組と所定の放送番組とが同一であるか否かを決定するため、第1の照合対象音声情報と所定の放送番組の音声情報とを比較する、ステップと、
e2 前記比較結果が一致する場合、所定の放送番組の各提供情報を集約して送信する情報を生成する、ステップと、
g2 を含む、方法。」

刊行物発明2の「第1の放送番組」、「第1の音声信号」、「第1の照合対象音声情報」、「第1の情報処理装置」、「第1の放送装置」、「第1のマイクロフォン」は、それぞれ、本件発明1の「第1マスメディア放送」、「第1環境音」、「第1記述子」、「第1クライアントシステム」、「第1マスメディアシステム」、「第1環境音検出器」に一致する。
そして、刊行物発明2の構成d2に示されるように、「第1の照合対象音声情報」は、「第1マスメディア放送」が他のマスメディア放送と同一であるか否かの決定のために、比較されるものであるから、『第1の識別する構成』に相当する。

ここで、「マスメディア放送」が同一であるか否かの決定に関し、刊行物発明1では、「マスメディア放送の放送チャンネル番号」である、「媒介情報の識別情報」を比較することによって行われる。そして、「媒介情報の識別情報」は、「放送チャンネル番号」であるから、「マスメディア放送」を確実に識別することができる。
一方、刊行物発明2では、「マスメディア放送の音声信号」に基づいて生成される「照合対象音声情報」を比較することによって行われる。そして、「照合対象音声情報」は、「音声信号」に基づいて生成されるものであるから、元となった「マスメディア放送」を確実には識別することはできないと認められる。
よって、「マスメディア放送」が同一であるか否かの決定に関し、刊行物発明1と刊行物発明2とを比べると、刊行物発明1では、より確実に「マスメディア放送」の比較が行えるのに対し、刊行物発明2は、刊行物発明1と比べて、より不確実な手法を用いて「マスメディア放送」の比較を行うものであると言える。

刊行物発明1において、「マスメディア放送」が同一であるか否かの決定を確実に行えるにもかかわらず、刊行物発明1における手法に代えて、刊行物発明2における手法を採用すること、すなわち、刊行物発明1の「テレビジョン放送の放送チャンネル番号」である、「媒介情報の識別情報」に代えて、刊行物発明2の「放送番組の音声信号に基づく」ものである「照合対象音声情報」を用いて「マスメディア放送」が同一であるか否かを決定する手法を採用することは、確実な手法に代えて、より不確実な手法を採用することであるから、当業者が想定し得ないことである。
また、刊行物1及び刊行物2のいずれにも、「媒介情報の識別情報」に代えて、「照合対象音声情報」を用いて、「マスメディア放送」が同一であるか否かを決定することについては記載も示唆もされておらず、当業者が想定できないものである。

したがって、刊行物発明1及び2並びに刊行物1及び2に記載された技術を勘案しても、上記相違点1-1ないし1-2に係る構成を思い至ることは、論理に飛躍があり、容易に想到できるとは言えない。
また、刊行物発明3及び刊行物3に記載された技術を勘案しても、上記相違点1-1ないし1-2に係る構成を思い至ることは、論理に飛躍があり、容易に想到できるとは言えない。

(b)小括
よって、相違点1-3ないし1-5については判断するまでもなく、本件発明1は、当業者が刊行物1ないし3に基づいて容易に発明をすることができたものとは言えない。


イ.本件発明2及び3
本件発明2は、方法の発明である本件発明1をプログラムの発明としたものであり、本件発明3は、本件発明1をシステムの発明としたものであるから、本件発明2及び3は、本件発明1と同様に、刊行物1ないし3に基づいて、容易に発明をすることができたものとは言えない。


(2)理由2(特許法第36条第6項第2号)
ア.
当審では、構成(F1’)及び(F2’)は、構成(B’)-(E’)のいずれかのステップを限定するものであるのか、或いは各構成とは異なる別のステップであるのかが不明であるから、請求項1ないし3の記載は明確でないという拒絶の理由を通知していた。
これに対し、平成29年 2月 1日付けの手続補正によって、構成(F1’)及び(F2’)は削除された結果、この拒絶の理由は解消した。

イ.
当審では、構成要件(E’)は、具体的にどのような処理であるのかが不明であるから、請求項1ないし3の記載は明確でないという拒絶の理由を通知していた。
これに対し、平成29年 2月 1日付けの手続補正によって、「パーソナライズ情報」について、「一致したマスメディア放送に関連する情報を集約することによって生成する」ことが明確になったため、この拒絶の理由は解消した。

ウ.
当審では、構成要件(D’)における第1記述子と第2記述子との比較と、構成要件(F1’)における第1記述子と第2記述子との直接比較とは、どのような点で異なる処理であるのかが、不明であるから、請求項1ないし3の記載は明確でないという拒絶の理由を通知していた。
これに対し、平成29年 2月 1日付けの手続補正によって、構成(F1’)は削除された結果、この拒絶の理由は解消した。

エ.
当審では、構成(F1’)は、構成(B’)及び(C’)と矛盾するから、請求項1ないし3の記載は明確でないという拒絶の理由を通知していた。
これに対し、平成29年 2月 1日付けの手続補正によって、構成(F1’)は削除された結果、この拒絶の理由は解消した。


(3)理由3(特許法第36条第6項第1号)
ア.当審では、構成(D’)は、発明の詳細な説明に対応する記載がないから、請求項1ないし3に記載された発明は、発明の詳細な説明に記載されたものではないという拒絶の理由を通知していた。
これに対し、平成29年 2月 1日付けの意見書において、審判請求人は、構成(D’)については、段落0037の「前記チャットルームは、適合を決定するために、クライアントシステムによって送信されるデータストリーム内の記述子を直接に比較することによって生成されても良い。」記載に基づいており、また、「チャットは、複数の人間で行われることは当然であり、比較のための記述子は、異なるクライアントシステムから送信されることは明らかである」と主張した。
平成29年 2月 1日付けの手続補正により、構成(D’)に記載された「第1記述子」は、「第1マスメディア放送の第1環境音を識別する」、「第1のクライアントシステム」から受信されるものであり、「第2記述子」は、「第2マスメディア放送の第2環境音を識別する」、「第2のクライアントシステム」から受信されるものであることが明確となったため、構成(D’)の記載が明確となったこと、及び、審判請求人の主張するように、一般的に、チャットは複数の人間で行われることから、チャットのための記述子の比較は、異なるクライアントシステムから受信される記述子の比較であることは明らかであることから、構成(D’)の構成は、発明の詳細な説明に記載されたものとなり、この拒絶の理由は解消した。

4.小括
よって、当審の拒絶理由で通知した、理由1ないし3は、解消した。


第4 原査定
1.原査定の概要
原査定の概要は、次のとおりである。

「理由1.(進歩性)平成26年 2月13日付けの手続補正によって補正された、本願の請求項1-3に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

刊行物A 特開2003-150529号公報
刊行物B 特開2005-167345号公報
刊行物C 特開2004-037721号公報
刊行物D 特開2005-107529号公報」

2.刊行物の記載及び刊行物発明
(1)刊行物Aの記載及び刊行物発明A
原査定の拒絶の理由に刊行物Aとして引用された、特開2003-150529号公報(以下、「刊行物A」という。)は、刊行物1と同じ刊行物であるので、刊行物Aには、刊行物発明1が開示されている。

(2)刊行物Bの記載及び刊行物発明B
原査定の拒絶の理由に刊行物Bとして引用された、特開2005-167345号公報(以下、「刊行物B」という。)は、刊行物3と同じ刊行物であるので、刊行物Bには、刊行物発明3が開示されている。

(3)刊行物Cの記載及び刊行物Cに開示された技術事項
原査定の拒絶の理由に刊行物Cとして引用された、特開2004-37721号公報(以下、「刊行物C」という。)には、「音声応答システム、音声応答プログラム及びそのための記憶媒体」(発明の名称)として、図面とともに以下の事項が記載されている。

「【0010】
この音声応答システム1は、大別して、発話認識部10と、発話特性分析部20と、応答音声生成部30と、対話制御処理部40とにより構成される。発話音声認識部10は、ユーザの発話による音声入力を受け取り、音声認識処理などを実行して、発話内容を認識し、認識結果として認識キーワードS1を出力する。なお、認識キーワードは、ユーザの発話を単語毎に認識する際における認識結果である。発話認識部10から出力された認識キーワードS1は、発話特性分析部20及び対話制御処理部40へ送られる。」

よって、刊行物Cには、「音声入力を受け取り、発話内容を認識して、認識キーワードを出力する技術」という技術事項が開示されていると言える。

(4)刊行物Dの記載及び刊行物Dに開示された技術事項
原査定の拒絶の理由に刊行物Dとして引用された、特開2005-107529号公報(以下、「刊行物D」という。)には、「時間ベースメディアのための印刷可能表現」(発明の名称)として、図面とともに以下の事項が記載されている。

「【0062】
ここで、図10を参照するに、検索語についての音声特徴抽出を有するラジオプログラムのためのタイムラインを示す文書120のグラフィク表現を示している。図10aのDFS104は、発話認識技術及びキーワード適合技術が音声コンテンツに適用された“特徴抽出”フィールド702において示されている。(略)」

よって、刊行物Dには、「音声コンテンツに発話認識技術及びキーワード適合技術を適用する技術」という技術事項が開示されていると言える。

3.対比・判断
(1)本件発明1
本件発明1と刊行物発明1とは、上記「第3 当審拒絶理由 3.対比・判断 (1)理由1(特許法第29条第2項)」で言及した、一致点1で一致し、相違点1-1ないし1-5で相違する。
そして、上記「第3 当審拒絶理由 3.対比・判断 (1)理由1(特許法第29条第2項)」で言及したように、相違点1-1及び1-2は、刊行物1及び3に記載された技術を勘案しても、克服することはできない。
また、刊行物Cに開示された技術及び刊行物Dに開示された技術は、いわゆる音声を認識してキーワードを出力するという周知技術に関するものであって、相違点1-1及び1-2は、刊行物C及びDに記載された技術を勘案しても、克服することはできない。

したがって、相違点1-1及び1-2を克服することができないから、相違点1-3ないし1-5については判断するまでもなく、本件発明1は、当業者が刊行物AないしDに基づいて容易に発明をすることができたものとは言えない。

(2)本件発明2及び3
本件発明2は、方法の発明である本件発明1をプログラムの発明としたものであり、本件発明3は、本件発明1をシステムの発明としたものであるから、本件発明2及び3は、本件発明1と同様に、刊行物AないしDに基づいて、容易に発明をすることができたものとは言えない。

第4.まとめ
したがって、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2017-04-28 
出願番号 特願2012-223077(P2012-223077)
審決分類 P 1 8・ 537- WY (H04N)
P 1 8・ 121- WY (H04N)
最終処分 成立  
前審関与審査官 畑中 高行  
特許庁審判長 藤井 浩
特許庁審判官 冨田 高史
渡辺 努
発明の名称 マスメディアのソーシャル及び相互作用的なアプリケーション  
代理人 阿部 達彦  
代理人 村山 靖彦  
代理人 実広 信哉  

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