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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する H02M |
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管理番号 | 1328110 |
審判番号 | 訂正2017-390016 |
総通号数 | 211 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-07-28 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2017-02-28 |
確定日 | 2017-04-24 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5919421号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第5919421号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項7について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第5919421号は、平成27年5月18日を出願日とする特願2015-101089号として特許出願され、その請求項1?7に係る発明について、平成28年4月15日に特許権の設定登録がなされたものであり、その後、平成29年2月28日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨及び訂正内容 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5919421号の特許請求の範囲を本件訂正審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項7について訂正することを認める、との審決を求めるものであり、その訂正事項は以下のとおりである。 1. 訂正事項 特許請求の範囲の請求項7に「前記貫通孔が形成される前記ケースの外面は前記負荷に臨むことを特徴とする」と記載されているのを、「前記貫通孔が形成される前記ケースの外面は前記負荷に臨み、前記パワーモジュール端子と前記接続端子とは締結され、前記脚部は前記ケースに締結され、前記パワーモジュール端子の締結方向と前記脚部の締結方向とは、前記負荷端子が前記貫通孔を挿通する方向と同一であることを特徴とする」に訂正する。(下線は訂正箇所を示す。) 第3 当審の判断 1. 一群の請求項について 本件訂正事項に係る訂正前の請求項7について、請求項7を引用する請求項はないから、請求項7と一群の請求項となる関係の請求項はない。 したがって、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第3項の規定に適合する。 2. 訂正要件について (1) 訂正の目的について 本件訂正事項は、訂正前の請求項7の発明特定事項である「前記バスバーモジュールは、前記ケースの底面に取り付けられて前記パワーモジュール端子と前記負荷端子とを前記ケースに固定する脚部を更に有し、前記脚部が前記ケースの底面に取り付けられた状態で、前記パワーモジュール端子は前記パワーモジュールの接続端子と当接する」について、「前記パワーモジュール端子と前記接続端子とは締結され、前記脚部は前記ケースに締結され、前記パワーモジュール端子の締結方向と前記脚部の締結方向とは、前記負荷端子が前記貫通孔を挿通する方向と同一である」との構成要件を付加するものであって、特許請求の範囲を減縮しようとするものである。 よって、本件訂正事項は、特許法第126条ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 (2) 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、それらを総称して「特許明細書等」といい、願書に添付した明細書については「特許明細書」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること 特許明細書の段落【0033】には、「出力バスバー24をケース2に取り付ける際には、締結孔24cを挿通するねじ(図示省略)によって出力バスバー24をケース2に締結し、互いに重なって当接したパワーモジュール端子25とパワーモジュール20の接続端子とを、共締め孔25aを挿通するねじによって締結する。」と記載されていることから、特許明細書等には、「前記パワーモジュール端子と前記接続端子とは締結され、前記脚部は前記ケースに締結され」ることが記載されている。 また、特許明細書の段落【0032】には、「脚部24aは、ケース2に当接する底面24bと、出力バスバー24をケース2に締結するための締結孔24cと、を有する。出力バスバー24は、脚部24aの底面24bがケース2の底部2cに当接するように配置されたときに、パワーモジュール端子25がパワーモジュール20の接続端子に重なって当接するように形成される。」と記載され、図4を参照すると、特許明細書等には、パワーモジュール端子25の共締め孔25aに対する締結方向と、脚部の締結孔24cに対する締結方向とは同じであることが記載されている。 また、特許明細書の段落【0034】には、「パワーモジュール20と出力バスバー24とを収容するケース2は、出力バスバー24が挿通する貫通孔3を有するので、上ケース2aが取り外されたケース2にパワーモジュール20と出力バスバー24とを組み付けるだけで、出力バスバー24が貫通孔3を挿通してケース2から突出する。」と記載され、図3,図4を参照すると、特許明細書等には、貫通孔3を挿通してケース2から突出するのは、負荷端子26であり、負荷端子の挿通方向と、パワーモジュール端子25の共締め孔25aに対する締結方向と、脚部の締結孔24cに対する締結方向とは同じであることが記載されている。 よって、特許明細書等には、「前記パワーモジュール端子の締結方向と前記脚部の締結方向とは、前記負荷端子が前記貫通孔を挿通する方向と同一である」ことが記載されている。 したがって、本件訂正事項は、特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないこと 本件訂正事項は、訂正前の請求項7に限定を付加するものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。 したがって、本件訂正事項は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4) 独立特許要件について 訂正後の特許請求の範囲の請求項7に記載される事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しないから、本件訂正事項は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第4 むすび したがって、本件審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 蓄電装置と負荷との間で電力を変換する電力変換装置であって、 前記蓄電装置の直流電力と前記負荷に供給される交流電力とを変換するパワーモジュールと、 前記パワーモジュールに接続されるパワーモジュール端子と、前記パワーモジュール端子と交差する方向に形成され前記負荷に接続される負荷端子と、を有するバスバーモジュールと、 前記バスバーモジュールが挿通して前記負荷端子が外部に露出する貫通孔を有し前記パワーモジュールと前記バスバーモジュールとを収容するケースと、を備え、 前記バスバーモジュールは、前記ケースの底面に取り付けられて前記パワーモジュール端子と前記負荷端子とを前記ケースに固定する脚部を更に有し、 前記脚部が前記ケースの底面に取り付けられた状態で、前記パワーモジュール端子は前記パワーモジュールの接続端子と当接することを特徴とする電力変換装置。 【請求項2】 請求項1に記載の電力変換装置であって、 前記ケースは、前記パワーモジュールを冷却するための冷却媒体が流通する冷却媒体流路を有し、 前記貫通孔は、前記ケースの前記冷却媒体流路が設けられる領域の外に形成されることを特徴とする電力変換装置。 【請求項3】 請求項2に記載の電力変換装置であって、 前記ケースは、前記パワーモジュール及び前記バスバーモジュールが設けられる底部を有する箱型に形成され、 前記冷却媒体流路は、前記底部の内部に形成されることを特徴とする電力変換装置。 【請求項4】 請求項2又は3に記載の電力変換装置であって、 前記パワーモジュールを挟んで前記バスバーモジュールと対向して設けられ、前記蓄電装置から供給される直流電圧を変換するDC/DCコンバータと、 前記DC/DCコンバータを挟んで前記パワーモジュールと対向して設けられ、外部コネクタを介して供給される交流電力を直流電力に変換して前記蓄電装置に充電させる充電装置と、を更に備えることを特徴とする電力変換装置。 【請求項5】 請求項4に記載の電力変換装置であって、 前記冷却媒体流路を流通する冷却媒体は、前記パワーモジュールを冷却して前記DC/DCコンバータを冷却して前記充電装置を冷却した後に外部へと排出されることを特徴とする電力変換装置。 【請求項6】 請求項4又は5に記載の電力変換装置であって、 前記DC/DCコンバータの上方を跨ぐように前記ケースに取り付けられ前記蓄電装置から供給される電圧を平滑化するコンデンサを有するコンデンサモジュールを更に備えることを特徴とする電力変換装置。 【請求項7】 請求項1から6のいずれか一つに記載の電力変換装置であって、 前記貫通孔が形成される前記ケースの外面は前記負荷に臨み、 前記パワーモジュール端子と前記接続端子とは締結され、 前記脚部は前記ケースに締結され、 前記パワーモジュール端子の締結方向と前記脚部の締結方向とは、前記負荷端子が前記貫通孔を挿通する方向と同一であることを特徴とする電力変換装置。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2017-03-30 |
結審通知日 | 2017-04-03 |
審決日 | 2017-04-14 |
出願番号 | 特願2015-101089(P2015-101089) |
審決分類 |
P
1
41・
851-
Y
(H02M)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 田村 耕作 |
特許庁審判長 |
新川 圭二 |
特許庁審判官 |
高瀬 勤 千葉 輝久 |
登録日 | 2016-04-15 |
登録番号 | 特許第5919421号(P5919421) |
発明の名称 | 電力変換装置 |
代理人 | 特許業務法人後藤特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人後藤特許事務所 |