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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  B41F
管理番号 1329065
異議申立番号 異議2015-700146  
総通号数 211 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-07-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2015-11-05 
確定日 2017-05-10 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5730374号発明「インキ供給装置及び方法並びに印刷機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5730374号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔8、9、13〕について訂正することを認める。 特許第5730374号の請求項8、9、13に係る特許を維持する。 特許第5730374号の請求項1乃至7,10乃至12に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第5730374号の請求項1乃至13に係る特許についての出願は,平成25年10月29日に特許出願され,平成27年4月17日にその特許権の設定登録がされ,その後,その特許について,特許異議申立人笹倉康助により特許異議の申立てがされ,平成28年1月29日付けで取消理由が通知され,その指定期間内である平成28年4月4日に意見書の提出及び訂正の請求があり,その訂正の請求に対して特許異議申立人笹倉康助から平成28年6月17日付けで意見書が提出され,さらに,平成28年12月2日付けで取消理由が通知され,その指定期間内である平成29年2月6日に意見書の提出及び訂正の請求があり,その訂正の請求に対して特許異議申立人笹倉康助から平成29年3月31日付けで意見書が提出されたものである。

第2 訂正の適否についての判断
1 請求の趣旨及び訂正の内容
平成29年2月6日に提出された訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は,本件特許5730374号(以下「本件特許」という。)の願書に添付した特許請求の範囲を,訂正請求書に添付した特許請求の範囲のとおりに訂正することを求めるものである。

そして,その訂正内容は,以下のとおりである。(下線は,当審で付与した。他の下線についても同じ。)
訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1乃至7,10を削除する。

訂正事項2
特許請求の範囲の請求項8の
「インキ元ローラと,
前記インキ元ローラが供給するインキ膜厚を調整可能なインキキーと,
前記インキ元ローラからインキが受け渡されるインキ受渡しローラと,
前記インキ受渡しローラからのインキを搬送する複数のインキ搬送ローラと,
前記インキキーの開度を調整可能なインキキー開度調整装置と,
インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を減少する制御装置と,
を有し,
前記制御装置は,前記インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を減少する自動シャットオフモードと,作業者の操作により入力される手動インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を減少する手動シャットオフモードとを有する,
ことを特徴とするインキ供給装置。」を,
「インキ元ローラと,
前記インキ元ローラが供給するインキ膜厚を調整可能なインキキーと,
前記インキ元ローラからインキが受け渡されるインキ受渡しローラと,
前記インキ受渡しローラからのインキを搬送する複数のインキ搬送ローラと,
前記インキキーの開度を調整可能なインキキー開度調整装置と,
インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する制御装置と,
を有し,
前記制御装置は,前記インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する自動シャットオフモードと,作業者の操作により入力される手動インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する手動シャットオフモードとを有し,
前記自動シャットオフモードは,前記インキ供給停止信号が入力されたときにインキキー開度を最小値に設定する全自動シャットオフモードと,前記インキ供給停止信号のうちの断紙信号が入力されたときのみにインキキー開度を最小値に設定する断紙時自動シャットオフモードとが設けられる,
ことを特徴とするインキ供給装置。」と訂正する。

訂正事項3
特許請求の範囲の請求項11及び12を削除する。

訂正事項4
特許請求の範囲の請求項13の
「請求項1から請求項10のいずれか一項に」を,
「請求項8または請求項9に」と訂正する。

2 当審の判断
ア 訂正事項1について
訂正事項1は,訂正前の請求項1乃至7,10を削除するものであるから,特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして,訂正事項1の実質的な内容は請求項の削除であるから,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。

イ 訂正事項2について
イ-1 訂正前の請求項8に複数箇所あった「インキキー開度を減少する」を「インキキー開度を最小値に設定する」と訂正する点について。
これは,訂正前の「減少する」では,その減少の範囲を「最小値に設定する」と,減少させる範囲を限定したものであるから,特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ-2 訂正前の請求項8に「前記自動シャットオフモードは,前記インキ供給停止信号が入力されたときにインキキー開度を最小値に設定する全自動シャットオフモードと,前記インキ供給停止信号のうちの断紙信号が入力されたときのみにインキキー開度を最小値に設定する断紙時自動シャットオフモードとが設けられる,」という発明特定事項を付加することで,「自動シャットオフモード」に複数種類存在することを限定したものであるから,特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして,イ-1については,願書に添付した明細書の段落【0113】に「本実施形態のインキ供給装置では,制御装置121は,インキ供給停止信号の入力によりインキキー開度調整装置115によりインキキー開度を最小値に設定している。従って,インキキー開度の最小値とは,インキキー72a,72b,92a,92bの先端部がインキ元ローラ71a,71b,91a,91bの外周面に接触しない位置であり,インキ元ローラ71a,71b,91a,91bとインキキー72a,72b,92a,92bとの接触を防止してインキ元ローラ71a,71b,91a,91bの損傷を防止することができると共に,インキ元ローラ71a,71b,91a,91bとインキキー72a,72b,92a,92bとの隙間からのインキの漏洩を防止することができる。」と記載されているとおり,インキ供給停止信号の入力によりインキキー開度を最小値に設定しているものである。
イ-2については,まず,願書に添付した明細書の段落【0075】に「制御装置121は,操作表示部122と記憶部123が接続されている。また,制御装置121は,インキキー開度調整装置115の検出器(ポテンションメータ)118からのインキキー開度信号と,印刷機制御部124からの印刷終了信号と,ウェブWの搬送経路に設けられた検出器125からの断紙信号が入力される。ここで,印刷終了信号と断紙信号は,印刷機停止信号(インキ供給停止信号)であり,新聞用オフセット輪転印刷機10が停止している。」と記載されているとおり,断紙信号は印刷機停止信号(インキ供給停止信号)であり,印刷機停止信号はインキ供給停止信号である。
さらに,同段落【0081】に「インキ供給装置51aは,印刷機停止信号が入力されたとき,自動的にインキキー開度調整装置115によりインキキー開度を減少する自動シャットオフモードと,作業者の操作により手動印刷機停止信号が入力されたとき,インキキー開度調整装置115によりインキキー開度を減少する手動シャットオフモードが設けられている。そして,自動シャットオフモードは,印刷機停止信号が入力されたとき,インキキー開度を減少する全自動シャットオフモードと,断紙信号が入力されたときのみ,インキキー開度を減少する断紙時自動シャットオフモードとが設けられている。」と記載されているとおり,自動シャットオフモードには,「全自動シャットオフモード」と,「断紙時自動シャットオフモード」とが設けられている。
したがって,訂正事項2は,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。

ウ 訂正事項3について
訂正事項3は,訂正前の請求項11及び12を削除するものであるから,特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして,訂正事項3の実質的な内容は請求項の削除であるから,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。

エ 訂正事項4について
訂正事項4は,訂正事項1及び3によって,請求項が削除されたたため,請求項13が引用する請求項のうち,存在しなくなった請求項を引用しないようにしたものであるから,特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして,訂正事項4の実質的な内容は引用する請求項の削除であるから,願書に添付した明細書又は図面に記載された事項に基づいたものであって,願書に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものではなく,願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてされたものであって,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項の規定に適合する。
また,訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものでもなく,特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項の規定に適合する。

3 一群の請求項等について
訂正前の請求項1?10及び13は,特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。
訂正前の請求項11及び12は,特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。
また,訂正後の請求項8,9,13は,一群の請求項である。

4 小括
以上のとおりであるから,本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり,かつ,同条第4項,及び,同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので,訂正後の請求項8について訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1 本件発明
本件訂正請求により訂正された請求項8,9,13係る発明(以下「本件訂正発明81」,「本件訂正発明9」,「本件訂正発明13」という。)は,その特許請求の範囲の請求項8,9,13に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。

本件訂正発明8
「インキ元ローラと,
前記インキ元ローラが供給するインキ膜厚を調整可能なインキキーと,
前記インキ元ローラからインキが受け渡されるインキ受渡しローラと,
前記インキ受渡しローラからのインキを搬送する複数のインキ搬送ローラと,
前記インキキーの開度を調整可能なインキキー開度調整装置と,
インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する制御装置と,
を有し,
前記制御装置は,前記インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する自動シャットオフモードと,作業者の操作により入力される手動インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する手動シャットオフモードとを有し,
前記自動シャットオフモードは,前記インキ供給停止信号が入力されたときにインキキー開度を最小値に設定する全自動シャットオフモードと,前記インキ供給停止信号のうちの断紙信号が入力されたときのみにインキキー開度を最小値に設定する断紙時自動シャットオフモードとが設けられる,
ことを特徴とするインキ供給装置。」

本件訂正発明9
「インキ元ローラと,
前記インキ元ローラが供給するインキ膜厚を調整可能なインキキーと,
前記インキ元ローラからインキが受け渡されるインキ受渡しローラと,
前記インキ受渡しローラからのインキを搬送する複数のインキ搬送ローラと,
前記インキキーの開度を調整可能なインキキー開度調整装置と,
インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を減少する制御装置と,
を有し,
前記制御装置は,前記インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を所定値に減少した後,前記各ローラにおける緩動速度より高い速度での回転を禁止する,
ことを特徴とするインキ供給装置。」

本件訂正発明13
「インキにより形成された画像を印刷媒体に転写するブランケット胴と,
前記ブランケット胴に対接して表面にインキにより形成された画像を前記ブランケット胴に転写する版胴と,
請求項8または請求項9に記載されたインキ供給装置と,
を有することを特徴とする印刷機。」

2 取消理由の概要
訂正前の請求項4,8,13に係る特許に対して平成28年12月2日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は,次のとおりである。
請求項8に係る発明は,刊行物1に記載された刊行物1発明であるから,特許法第29条第1項第3号の規定に違反してなされたものである。
請求項4,8,13に係る発明は,刊行物1発明と周知技術から,当業者が容易に想到し得たものであって,本件の訂正された請求項4,8,13に係る発明は,特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものである。

なお,平成28年1月29日付けで特許権者に取消理由を通知しており,その要旨は,次のとおりである。
請求項1,4,5,11及び13に係る発明は,刊行物1発明と同一,または刊行物1に記載された事項と同一であるから,請求項1,4,5,11及び13に係る発明の特許は,特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものである。
また,請求項1乃至7,10乃至13に係る発明は,その出願前日本国内において頒布された下記の刊行物に記載された発明に基いて,その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから,請求項1乃至7,10乃至13に係る発明の特許は,特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
そして,上記の取消理由に対して,平成28年4月4日に提出された訂正請求書による訂正の概要は,次のとおりである。
請求項1乃至3,5乃至7,10乃至12を削除し,請求項4については独立形式の請求項とした上で特許請求の範囲を減縮し,請求項13については特許請求の範囲を減縮するものであった。

3 刊行物の記載
刊行物1:特開2000-62147号公報(異議申立書における甲第1号証)
ア 「【0014】図4において,給紙部から送り出されてくる連続紙1は,図示矢印のように印刷ユニットに供給される。印刷ユニットは,互いに反対方向に回転するブランケット胴2と,これらブランケット胴2に接して回転する版胴3と,これら版胴3の版面にインキを着ける複数の着けローラ4と,インキを入れるインキ壺5と,このインキ壺5に一部が浸かって低速で回転してインキを送り出す元ローラ6と,この元ローラ6に対して微小隙間Cを有し,版胴3とほぼ同じ周速で回転して元ローラ6からインキを連続的に受け取る受け渡しローラ7と,この受け渡しローラ7から受理したインキをよく練って版面の画線に応じた厚さのインキ皮膜を形成して着けローラ4に供給する練りローラ群8と,湿し装置9と,元ローラ6と後述の各インキキー11の先端隙間Dを個々に調整するインキキー調整装置10とで構成されている。
【0015】上記インキ壺5は,この壺の両側面を形成する側板17の円弧部分が元ローラ6の外周面に当接し,この両側板17間にインキ壺5の傾斜せる底面を形成するドクタブレード18が設けられている。このドクタブレード18は,多数の相接する帯板状のインキキー11で形成されている。
【0016】図1はインキキー調整装置10とインキキーの制御装置を示したものである。インキキー調整装置10については,先に,図5で説明したので,簡単に説明する。上記インキキー調整装置10は,ドクタブレード18の下方に配設されていて,それぞれの,インキキー11に対応する調整ねじ12を回動させることにより,作動片15を介して各インキキー11の先端を上下方向に変位させて,インキ元ローラ6と各インキキー11の先端隙間Dを個々に調整するようにしたものである。それぞれの調整ねじ12には,この調整ねじ12を回動せしめるモータ13と,その回転量,即ち調整ねじ12の移動量を検出するポテンショメータ14が取り付けられていて,遠隔操作によって元ローラ6と各インキキー11の先端隙間Dが個別に調整可能になっている。
【0017】元ローラ6とインキキー先端との最小隙間D1は,調整ねじ12を閉じる方向に回して両者が擦れ合って摩耗するようなことがなく,しかもインキの流出が完全に遮断されるようになったときの締め切り状態の微小隙間である。また,最大隙間D3は調整ねじ12を開く方向に回して止まるときの締め切り状態における所定隙間である。上記受け渡しローラ7と元ローラ6の隙間Cは,両者が接触して摩滅する恐れがなく,しかも元ローラ6上のインキが受け渡しローラ7に転移可能な間隔に設定した所定の隙間である。
【0018】図1は,インキキーの制御装置を示したもので,上記のように構成された高速オフセット輪転機の連続式インキ供給装置に適用したものである。インキキーの制御装置は,操作盤19と制御盤20とで構成されている。操作盤19は,表示計19Aと操作部19Bで構成されている。制御盤20は,記憶装置21Aと,演算部21Bと,制御部21Cで構成されている。このインキキーの制御装置では,操作盤19にインキキー11の開度をバーグラフで表示する表示計19Aがインキキー11の全閉状態をゼロ点にする第1表示モードと,受け渡しローラ7にインキが転移し始める状態をゼロ点にする第2表示モードとに選択可能な表示モード切り替えスイッチが設けられている。第1表示モードは,前述せる図3に示すごとき,従来通りの表示モードである。これに対し,第2表示モードは,図2に示すごとく,元ローラ6から送り出されてくる皮膜状のインキが受け渡しローラ7に転移し始めるときのインキキー11の開度を表示計19Aのゼロ点に設定し,調整ねじ12を開き側に回してインキキー11が開き切ったときの開度を表示計19Aの開度100%に設定したものである(ゼロ点に設定した目盛が第1表示モードのα%のとき,開き切った時(100-α)%の表示にしてもよい)。」

イ 「【0019】また,このインキキーの制御装置では,操作盤19に,インキキー11の開閉を自動的に行う自動運転モードと,インキキー11の開閉を手動で行う手動運転モードとに選択可能な運転モード切り替えスイッチが設けられている。操作部19Bには,表示モード切り替えスイッチと運転モード切り替えスイッチが設けられている。そして制御盤20には,各インキキー11の開度を記憶する記憶装置21Aを設け,自動運転モードの制御回路には運転時における全閉信号で,その時点における各インキキー11の開度を記憶装置21Aに記憶完了した後,各インキキー11を全閉せしめる制御回路と,運転を再開すると記憶装置21に格納された開度情報に基づいて元の状態に復帰せしめる制御回路が設けられている。各インキキー11を全閉せしめる制御回路と,記憶装置21に格納された開度情報に基づいて元の状態に復帰せしめる制御回路は,演算部21Bおよび制御部21Cに組み込まれている。」が記載されている。

ウ 「【0024】(ロ)自動運動モードを選択して運転すると,休憩または不慮の事故などで輪転機を一時停止する場合は,全閉ボタン操作による全閉信号または印刷条件に応じて予め設定した設定速度および設定時間到達時の信号で使用しているユニットの全てのインキキー11が全閉状態になるので,休転時間が経過してもインキが漏れない。したがって従来機のごとく運転再開時に漏れたインキが飛散して印面を汚したり,濃度が変化することが無くなり,作業の軽減化と損紙の減少化に貢献するとともに,作業環境を改善することができる。
【0025】(ハ)従来機ではゼロ点復帰ボタンを押して全てのインキキー11を全閉の状態にすると,運転時の幅方向の最適インキ供給調整値が消滅してしまい,運転再開時には再度濃度調整が必要であった。しかしながら,本発明の制御装置では全閉ボタン操作による全閉信号または印刷条件に応じて予め設定した設定速度および設定時間到達時の信号で,その時点における各インキキー11の開度が記憶装置21Aに記憶される。よって,運転再開時には,この記憶装置21Aの情報に基づき元の状態に自動的に復帰するので,運転再開時にも手間がかからず,運転が容易になるとともに運転再開時の損紙発生を減少させることができる。
【0026】(ニ)インキキー11を新品と取り替えて開度調整を行う場合などには,第1表示モードを選択することにより,インキキー11の全閉状態が表示計19Aのゼロ点として表示されるので,インキキー11の保守・点検が容易にできる。したがって本発明は,運転が容易で,損紙の発生が少なく,輪転機を一時停止してもインキ漏れがなく,しかも人手を要しないインキキーの制御方法とその装置を提供することができる。
【0027】なお,本発明は,上記実施の形態のみに限定されるものではなく,例えば,インキキーの開度を制御するものであれば,高速オフセット輪転機にかぎらず,種々のインキ供給装置に適用することができる。」

以上の記載によれば,刊行物1には以下の発明(以下「刊行物1発明」という。)が記載されていると認められる。
「互いに反対方向に回転するブランケット胴2と,
ブランケット胴2に接して回転する版胴3と,
版胴3の版面にインキを着ける複数の着けローラ4と,
インキを入れるインキ壺5と,
インキ壺5に一部が浸かって低速で回転してインキを送り出す元ローラ6と,
元ローラ6に対して微小隙間Cを有し,版胴3とほぼ同じ周速で回転して元ローラ6からインキを連続的に受け取る受け渡しローラ7と,
受け渡しローラ7から受理したインキをよく練って版面の画線に応じた厚さのインキ皮膜を形成して着けローラ4に供給する練りローラ群8と,
元ローラ6と後述の各インキキー11の先端隙間Dを個々に調整するインキキー調整装置10と,
操作盤19と制御盤20とで構成されているインキキーの制御装置とで構成される印刷ユニットであって,
インキキー調整装置10は,ドクタブレード18の下方に配設されていて,それぞれの,インキキー11に対応する調整ねじ12を回動させることにより,作動片15を介して各インキキー11の先端を上下方向に変位させて,インキ元ローラ6と各インキキー11の先端隙間Dを個々に調整するようにしたものであって,それぞれの調整ねじ12には,この調整ねじ12を回動せしめるモータ13と,調整ねじ12の移動量を検出するポテンショメータ14が取り付けられていて,遠隔操作によって元ローラ6と各インキキー11の先端隙間Dが個別に調整可能になっており,
元ローラ6とインキキー先端との最小隙間D1は,調整ねじ12を閉じる方向に回して両者が擦れ合って摩耗するようなことがなく,しかもインキの流出が完全に遮断されるようになったときの締め切り状態の微小隙間であって,
自動運動モードを選択して運転すると,休憩または不慮の事故などで輪転機を一時停止する場合は,全閉ボタン操作による全閉信号,または印刷条件に応じて予め設定した設定速度および設定時間到達時の信号で使用しているユニットの全てのインキキー11が全閉状態になる印刷ユニット。」

4 判断
(1)請求項4に係る発明に対して
「『第2 訂正の適否についての判断』 『1 請求の趣旨及び訂正の内容』」で述べたように,平成29年2月6日付け訂正の請求により,請求項4は削除されたため,請求項4については判断しない。

(2)本件特許発明8に対して
ア 特許法第29条第1項第3号の違反について
本件特許発明8と刊行物1発明とを対比する。
後者の「元ローラ」は,前者の「インキ元ローラ」に相当する。
同様に,「インキキー」は,「インキキー」に,
「受け渡しローラ」は,「インキ受け渡しローラ」に,
「インキキー調整装置」は,「インキキー開度調整装置」に,
「印刷ユニット」は,「インキ供給装置」それぞれ相当する。
後者の「練りローラ群」は,受け渡しローラから複数の着けローラに供給しているから,前者の「複数のインキ搬送ローラ」に相当することは明らかである。
後者の「最小隙間D1」は,「元ローラ6とインキキー先端との最小隙間D1として,調整ねじ12を閉じる方向に回して両者が擦れ合って摩耗するようなことがなく,しかもインキの流出が完全に遮断されるようになったときの締め切り状態の微小隙間」であるから,前者の「最小値」に相当することは明らかである。
後者の「全閉ボタン操作による全閉信号,または印刷条件に応じて予め設定した設定速度および設定時間到達時の信号で使用しているユニットの全てのインキキー11が全閉状態になり」のうち,「全閉ボタン操作による全閉信号で使用しているユニットの全てのインキキー11が全閉状態になり」の部分は,作業者が全閉ボタン操作を行うことは明らかであるから,前者の「作業者の操作により入力される手動インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する手動シャットオフモード」に相当する。
また,「印刷条件に応じて予め設定した設定速度および設定時間到達時の信号で使用しているユニットの全てのインキキー11が全閉状態になり」の部分は,前者の「インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する自動シャットオフモード」に相当する。
なお,後者の「印刷条件に応じて予め設定した設定速度および設定時間到達時の信号」は,本件の明細書の段落【0075】の「印刷終了信号と断紙信号は,印刷機停止信号(インキ供給停止信号)であり」を踏まえると,前者の「インキ供給停止信号」に相当することは明らかである。
以上のことより,両者は,
〈一致点〉
「インキ元ローラと,
前記インキ元ローラが供給するインキ膜厚を調整可能なインキキーと,
前記インキ元ローラからインキが受け渡されるインキ受渡しローラと,
前記インキ受渡しローラからのインキを搬送する複数のインキ搬送ローラと,
前記インキキーの開度を調整可能なインキキー開度調整装置と,
インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する制御装置と,
を有し,
前記制御装置は,前記インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する自動シャットオフモードと,作業者の操作により入力される手動インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する手動シャットオフモードとを有するインキ供給装置。」
である点で一致し,以下の点で相違している。
<相違点1>
自動シャットオフモードに関して,本件特許発明8は「前記インキ供給停止信号が入力されたときにインキキー開度を最小値に設定する全自動シャットオフモードと,前記インキ供給停止信号のうちの断紙信号が入力されたときのみにインキキー開度を最小値に設定する断紙時自動シャットオフモードとが設けられる」のに対して,刊行物1発明では,自動シャットオフモードに複数のモードがあるかについて明らかではない点。

上記のとおり、本件特許発明8と刊行物1発明との間には相違点1が存在するから、本件特許発明8は、刊行物1発明ではない。

イ 特許法第29条第2項の違反について
本件特許発明8と刊行物1発明との間には相違点が存在することは、上記「ア 特許法第29条第1項第3号の違反について」で、述べたとおりである。
上記相違点1について検討する。
印刷機において,印刷機の停止信号の入力によりインキ供給装置からのインキ供給を停止することは,周知技術(以下,「周知技術1」という。)である。
必要であれば,以下の文献を参考されたい。
刊行物2:特開2000-108314号公報(特に,請求項1,段落【0030】,【0035】)
刊行物3:特開平9-226095号公報(特に,請求項1,段落【0094】?【0098】)
さらに,印刷媒体の搬送経路に設けられた検出器から出力される断紙信号が印刷機の停止信号の一であることも周知技術(以下,「周知技術2」という。)である。
必要であれば,以下の文献を参考されたい。
刊行物4:特開平11-320844号公報(特に,請求項1,段落【0028】,【0029】)
刊行物5:実願平1-83893号(実開平3-23439)のマイクロフィルム(特に,第2頁第6?12行)
刊行物6:特開2003-112410号公報(特に,【0007】)
刊行物7:特開2005-289549号公報(特に,段落【0003】)
しかしながら,自動シャットオフモードに,「インキ供給停止信号が入力されたときにインキキー開度を最小値に設定する全自動シャットオフモード」と「断紙信号が入力されたときのみにインキキー開度を最小値に設定する断紙時自動シャットオフモード」とが設けられる点については,上記刊行物2?7には,記載も示唆もなく,相違点1に係る本件特許発明8の発明特定事項が,当業者にとって設計的事項であったともいえない。
そして,本件特許発明8は,上記の発明特定事項のうち,特に「断紙時自動シャットオフモード」を備えることによって,印刷が終了して次の印刷開始を待っているときは,インキキーのインキキー開度が印刷時の開度に維持されるという顕著な効果を奏するものであり,本件特許発明8は,上記各刊行物から当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(3)本件特許発明13に対して
本件特許発明13は,本件特許発明8と同一の構成を備え,さらに他の発明特定事項を限定したものであるから,本件特許発明8と同じ理由により,当業者であっても,上記各刊行物から容易に発明できたものとはいえない

5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
特許異議申立人笹倉康助は,訂正前の特許請求の範囲に関し,特許異議申立書において,本件特許発明1,4乃至6,8,11,13は甲第1号証に記載された発明であり,本件特許発明1乃至13は,甲第1?4号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明できたものと主張している。
そして,取消理由を通知した本件特許発明4,8,13以外の本件特許発明1乃至3,5乃至7,9乃至12について,以下に検討する。
(1)本件特許発明1乃至3,5乃至7,10乃至12について
「『第2 訂正の適否についての判断』 『1 請求の趣旨及び訂正の内容』」で述べたように,平成28年2月6日付け訂正の請求により,請求項1乃至7及び10乃至12が削除されたため,請求項1乃至3,5乃至7,10乃至12に係る特許についての特許異議の申立ては却下された。
(2)本件特許発明9について
本件特許発明9と刊行物1発明とを対比すると,両者は,
「インキ元ローラと,
前記インキ元ローラが供給するインキ膜厚を調整可能なインキキーと,
前記インキ元ローラからインキが受け渡されるインキ受渡しローラと,
前記インキ受渡しローラからのインキを搬送する複数のインキ搬送ローラと,
前記インキキーの開度を調整可能なインキキー開度調整装置と,
インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を減少する制御装置と,を有するインキ供給装置。」で一致し,以下の点で相違する。
<相違点2>
制御装置の制御に関して,本件特許発明9は「インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を所定値に減少した後,前記各ローラにおける緩動速度より高い速度での回転を禁止する」のに対して,刊行物1発明では,このような制御を行っているかについて明らかではない点。
上記相違点2について検討する。
刊行物8:特開2009-12265号公報(異議申立書における甲第4号証)
刊行物8には以下の発明(以下「刊行物8発明」という。)が記載されていると認められる。
「通常印刷を行なうために高速で運転する高速運転モードと,印刷開始時等に各種設定を行なうために通常印刷時よりも低速で運転する低度運転モードとが設けられた印刷運転モードと,
印刷運転モードよりも遥かに低速で連続運転を行い,メンテナンス等を行うための緩動運転モードと,
上記緩動運転モードの速度程度か或いはこれよりも低速で僅かに回転させる動作を,断続的に行い,メンテナンス等を行うための寸動運転モードを有し,
不使用印刷胴に対しては,これらの緩動運転モード及び寸動運転モードの何れかを用いて運転することにより不使用印刷胴の水滴落下を防止するようにした印刷機。」
刊行物8発明は,緩動運転モードの速度程度か或いはこれよりも低速で僅かに回転させるメンテナンス等を行うための寸動運転モードを有している。
しかしながら,本件特許発明9は,各ローラにおける緩動速度より高い速度での回転を禁止する制御は,「インキ供給停止信号の入力により,インキ元ローラが供給するインキ膜厚を調整可能なインキキーを,インキキー開度調整装置によりインキキー開度を所定値に減少した後」を前提としているのに対して,刊行物8発明において,その前提については,何ら記載も示唆もない。
また,相違点2に係る本件特許発明9の発明特定事項が,当業者にとって設計的事項であったともいえない。
そして,本件特許発明9は,上記の発明特定事項を備えることによって,シャットオフ中でもメンテナンスが可能となり,シャットオフ動作が終了後,所定のキー開度にすることができるので,所定のインキキー開度となっていない状態での印刷開始を防止し,損紙を低減すると共に,インキ元ローラの回転等による作業者に対する安全性を向上することができるという顕著な効果を奏するものであり,本件特許発明9は,上記刊行物1及び8から当業者が容易に発明をすることができたものではない。

第4.むすび
以上のとおりであるから,取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては,本件請求項8,9,13に係る特許を取り消すことはできない。
また,他に本件請求項8,9,13に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
請求項1乃至7,10乃至12に係る特許は,訂正により削除されたため,本件特許の請求項1乃至7,10乃至12に対して特許異議申立人がした特許異議の申立てについては,対象となる請求項が存在しないことになり,却下された。
よって,結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】(削除)
【請求項2】(削除)
【請求項3】(削除)
【請求項4】(削除)
【請求項5】(削除)
【請求項6】(削除)
【請求項7】(削除)
【請求項8】
インキ元ローラと、
前記インキ元ローラが供給するインキ膜厚を調整可能なインキキーと、
前記インキ元ローラからインキが受け渡されるインキ受渡しローラと、
前記インキ受渡しローラからのインキを搬送する複数のインキ搬送ローラと、
前記インキキーの開度を調整可能なインキキー開度調整装置と、
インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する制御装置と、
を有し、
前記制御装置は、前記インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する自動シャットオフモードと、作業者の操作により入力される手動インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を最小値に設定する手動シャットオフモードとを有し、
前記自動シャットオフモードは、前記インキ供給停止信号が入力されたときにインキキー開度を最小値に設定する全自動シャットオフモードと、前記インキ供給停止信号のうちの断紙信号が入力されたときのみにインキキー開度を最小値に設定する断紙時自動シャットオフモードとが設けられる、
ことを特徴とするインキ供給装置。
【請求項9】
インキ元ローラと、
前記インキ元ローラが供給するインキ膜厚を調整可能なインキキーと、
前記インキ元ローラからインキが受け渡されるインキ受渡しローラと、
前記インキ受渡しローラからのインキを搬送する複数のインキ搬送ローラと、
前記インキキーの開度を調整可能なインキキー開度調整装置と、
インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を減少する制御装置と、
を有し、
前記制御装置は、前記インキ供給停止信号の入力により前記インキキー開度調整装置によりインキキー開度を所定値に減少した後、前記各ローラにおける緩動速度より高い速度での回転を禁止する、
ことを特徴とするインキ供給装置。
【請求項10】(削除)
【請求項11】(削除)
【請求項12】(削除)
【請求項13】
インキにより形成された画像を印刷媒体に転写するブランケット胴と、
前記ブランケット胴に対接して表面にインキにより形成された画像を前記ブランケット胴に転写する版胴と、
請求項8または請求項9に記載されたインキ供給装置と、
を有することを特徴とする印刷機。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-04-24 
出願番号 特願2013-224469(P2013-224469)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (B41F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 亀田 宏之  
特許庁審判長 黒瀬 雅一
特許庁審判官 吉村 尚
畑井 順一
登録日 2015-04-17 
登録番号 特許第5730374号(P5730374)
権利者 三菱重工印刷紙工機械株式会社
発明の名称 インキ供給装置及び方法並びに印刷機  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  
代理人 山田 哲也  
代理人 高村 順  
代理人 高村 順  
代理人 酒井 宏明  
代理人 樺澤 聡  
代理人 樺澤 襄  
代理人 酒井 宏明  
代理人 特許業務法人酒井国際特許事務所  

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