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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C08L
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  C08L
管理番号 1332208
異議申立番号 異議2016-700675  
総通号数 214 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-10-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-08-03 
確定日 2017-07-13 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5863934号発明「ポリウレタン樹脂組成物」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5863934号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-7〕について訂正することを認める。 特許第5863934号の請求項1-7に係る特許を維持する。 
理由 第1 主な手続の経緯
本件特許に係る特許出願は、平成26年11月21日に出願され、平成28年1月8日に設定登録され、同年2月17日に特許掲載公報が発行され、同年8月3日付け(受理日:同月4日)で特許異議申立人安田愛美(以下、「特許異議申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、同年11月18日付けで請求項1?7に係る特許について取消理由(以下、「取消理由」という。)が通知され、その指定期間内である平成29年1月17日(受理日:同月19日)に意見書の提出及び訂正請求がなされ、同月26日付けで特許異議申立人に対して特許法第120条の5第5項に基づく通知をしたところ、同年2月24日(受理日:同月27日)に意見書が提出され、同年3月10日付けで当審より取消理由通知書(決定の予告)が通知され、その指定期間内である同年5月12日付け(受理日:同年同月15日)で意見書の提出及び訂正請求(以下、「本件訂正請求」という。)がなされ、同月17日付けで特許異議申立人に対して特許法第120条の5第5項に基づく通知をしたところ、同年6月15日付け(受理日:同年同月19日)に意見書が提出されたものである。
なお、平成29年1月17日付け(受理日:同月19日)の訂正請求書による訂正の請求は、特許法第120条の5第7項の規定により、取り下げられたものと見なす。


第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は、次のとおりである。
特許請求の範囲の請求項1に「無機充填剤(D)の含有量が、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、45?85質量%であり」とあるのを「無機充填剤(D)の含有量が、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、45?67.3質量%であり」に訂正する(以下、「訂正事項1」という。)。

2 訂正の目的の適否、新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否、一群の請求項ごとか否か
訂正事項1は、訂正前の請求項1の無機充填剤(D)の含有量を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、訂正事項1は、明細書の段落【0094】等の記載に基づくものであるから、新規事項の追加に該当しない。
さらに、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
さらにまた、訂正事項1は特許請求の範囲についての訂正であるが、訂正前の請求項2?7は訂正前の請求項1を引用するものであるから、訂正事項1は一群の請求項ごとにされている。

3 まとめ
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同法同条第4項及び第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件訂正請求による訂正後の請求項1?7について訂正することを認める。

第3 請求項に係る発明
本件訂正請求により訂正された請求項1?7に係る発明(以下、それぞれ順に「本件特許発明1」?「本件特許発明7」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1?7に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。

「【請求項1】
水酸基を2以上有するポリオール化合物(A)とポリイソシアネート化合物(B)とからなるポリウレタン樹脂(C)、及び無機充填剤(D)を含有する電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物であって、
前記無機充填剤(D)の含有量が、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、45?67.3質量%であり、
前記無機充填剤(D)は、平均粒径が8?27μmの無機充填剤(D1)及び平均粒径が2μm未満の無機充填剤(D2)を含有し、かつ
前記無機充填剤(D1)と無機充填剤(D2)の配合割合が、40:60?95:5(質量比)である、電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項2】
前記無機充填剤(D1)と無機充填剤(D2)の配合割合が、60:40?95:5(質量比)である、請求項1に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリイソシアネート(B)が、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B1)を含有する、請求項1又は2に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
前記水酸基を2以上有するポリオール化合物(A)が、ヒマシ油系ポリオール(A1)、及び/又はポリブタジエンポリオール(A2)である、請求項1?3の何れか一項に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
前記無機充填剤(D)、(D1)及び(D2)が、水酸化アルミニウム及び/又はアルミナである、請求項1?4の何れか一項に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1?5の何れか一項に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物からなる封止材。
【請求項7】
請求項6に記載の封止材を用いて樹脂封止された電気電子部品。」


第4 取消理由(決定の予告)の概要
本件特許の請求項1、2、4?7に係る発明は、甲2に記載された発明であるから特許法第29条第1項第3号に該当し、本件特許の請求項1、2、4?7に係る特許は、同法第29条の規定に違反してされたものであって、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。
また、本件特許の請求項1?7に係る発明は、甲2に記載された発明及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許の請求項1?7に係る特許は、同法第29条の規定に違反してされたものであって、同法第113条第2号に該当し取り消すべきものである。


第5 当合議体の判断
1 刊行物
甲第2号証:特開2007-131830号公報(以下、「甲2」という。甲2は、特許異議申立人が提出した特許異議申立書に証拠として添付されたものである。)

2 甲2の記載事項
甲2には、以下の事項が記載されている。
(1)「【請求項1】
(a)水酸基を有するポリブタジエン、
(b)ヒマシ油エステル交換物、
(c)ポリイソシアネート、
(d)可塑剤、
(e)無機フィラーを含むウレタン樹脂組成物であって、
前記(e)無機フィラーが、(e1)アルミナ(Al_(2)O_(3))を含み、且つ(e)無機フィラーの含有割合がウレタン樹脂組成物の総量に対して70重量%以上であるウレタン樹脂組成物。
【請求項2】
前記(e)無機フィラーが、(e1)アルミナ(Al_(2)O_(3))及び(e2)平均粒径が0.1?10μmの微小フィラーを含む請求項1記載のウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
前記(e1)アルミナ(Al_(2)O_(3))の含有割合が、(a)水酸基を含有するポリブタジエン100重量部に対して1000?2000重量部含有してなる請求項1又は2記載のウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
前記(e2)平均粒径が0.1?10μmの微小フィラーの含有割合が、(a)水酸基を含有するポリブタジエン100重量部に対して、10?300重量部含有してなる請求項1又は2記載のウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1?4のいずれか一項に記載のウレタン樹脂組成物を用いて絶縁処理された電気電子部品。
【請求項6】
請求項1?4のいずれか一項に記載のウレタン樹脂組成物を用いて絶縁処理されたリアクトルコイル。」(特許請求の範囲)

(2)「本発明に係るウレタン樹脂組成物は、可とう性、作業性及び熱放散性に優れた硬化物を生成することができ、これによって高い信頼性の絶縁処理された電気電子部品を提供することができる。
また、本発明に係るウレタン樹脂組成物は、ポリウレタン樹脂が本来持っている優れた電気絶縁性を保ちつつ、熱放散性も有しているので、多湿条件、高温条件下で優れた威力を発揮する。従って、自動車部品等のコイルや機器制御等に使用されている電子、電気部品(たとえば実装基盤)に含まれる電気・電子回路を湿気、高温から保護するために該回路を封止する注型材として好適に用いられる。」(段落【0015】)

(3)「本発明に用いられる、(c)ポリイソシアネートは、前記(a)水酸基を有するポリブタジエン、(b)ヒマシ油エステル交換物成分の硬化剤として使用されるものであり、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルスルホンジイソシアネート、トリフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3-イソシアネートメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、3-イソシアネートエチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、シクロヘキシリレンジイソシアネート、3,3'-ジイソシアネートジプロピルエーテル、トリフェニルメタントリイソシアネート、ジフェニルエーテル-4,4'-ジイソシアネート等のポリイソシアネート又は上記イソシアネートをフェノール類、オキシム類、イミド類、メルカプタン類、アルコール類、ε-カプロラクタム、エチレンイミン、α-ピロリドン、マロン酸ジエチル、亜硫化水素、ナトリウム、ほう酸等でブロック化したもの等が挙げられる。」(段落【0023】)

(4)「本発明に用いられる、前記(e1)アルミナ(Al_(2)O_(3))は、通常耐火物、磁器、研磨剤に用いられ、市販品としては、例えば商品名DAM-10(電気化学社製)等が挙げられる。アルミナ(Al_(2)O_(3))の平均粒径は2?100μmが好ましく、5?50μmがより好ましく、7?20μmがさらに好ましい。
平均粒径が2μm未満では、少量でも粘度が上昇し易くなり、熱伝導率を高くすることができない傾向があり、一方、100μmを超えると無機フィラーが沈降し易くなる傾向にある。」(段落【0028】)

(5)「(e1)アルミナ(Al_(2)O_(3))の配合割合は、前記(a)水酸基を含有するポリブタジエン100重量部に対して1100?1700重量部が好ましく、1200?1600重量部がより好ましく、1300?1500重量部がさらに好ましい。(e1)アルミナ(Al_(2)O_(3))は、1100重量部未満では、熱伝導率が低くなる傾向があり、1700重量部を超えると、樹脂組成物の粘度が高く作業性が悪くなる傾向がある。
本発明に用いられる、前記(e2)平均粒径が0.1?10μmの微小フィラーは、球状形状をした無機充填剤であり、充填剤混入時にベアリング効果で樹脂組成物の低粘度化に効果が発揮される。前記球状形状をした無機充填剤としては、例えば球状水和アルミナ、球状結晶シリカ、球状溶融シリカ等が挙げられ、市販品としては、例えば商品名「AM-SFP」(電気化学社製、球状アルミナ)、商品名「COX-31」(マイクロン社製、球状溶融シリカ)、商品名「SO-25R」(アドマティクス社製、球状溶融シリカ)等が挙げられる。
また、本発明の少なくとも(e1)アルミナ(Al_(2)O_(3))を含む(e)無機フィラーの含有割合は、ウレタン樹脂組成物の固形分量に対して70?99重量%であることが好ましく、75?95重量%であることがより好ましく、80?90重量%であることが特に好ましい。この含有割合が70重量%未満では、熱伝導率が低くなる傾向があり、一方、99重量%を超えると粘度が増加する傾向がある。
前記微小フィラーは上記に示す通り、平均粒径は0.1?10μmの範囲とされ、0.3?7μmの範囲がより好ましく、0.?5μmの範囲が特に好ましい。これらは単独でまたは2種類以上を併用することができる。微小フィラーは、前記(a)水酸基を含有するポリブタジエン100重量部に対して10?300重量部が好ましく、50?250重量部がより好ましく、100?200重量部がさらに好ましい。微小フィラーは、10重量部未満及び400重量部以上では樹脂組成物の粘度が高く作業性が悪くなる。」(段落【0030】?【0033】)

(6)「次に、実施例により本発明をさらに詳述するが、本発明はこれによって制限されるものではない。
「実施例1?5及び比較例1?3」
表1に示す配合組成及び配合量でウレタン樹脂組成物を作製し、その硬化物の特性を下記に示す方法で測定し、その結果を表1に示す。
(1)色相
目視で硬化物の色相を判断した。
(2)硬度
絶縁処理組成物を直径が60mmの金属シャーレ中に30g注入し、90℃で4時間硬化させた後、金属シャーレより硬化物を取り出し、試料とした。測定は、いずれも、25℃の測定温度まで放置し、高分子計器(株)製、ゴム硬度計A型を用いて硬度を測定した。
(3)熱伝導率
90℃で4時間硬化させて150mm×60mm×8mmの試験片を作製し、25℃の測定温度まで放置し、京都電子工業(株)製、迅速熱伝導率計Kemtherm ATM-D3を用いて測定した。
(4)粘度
(株)トキメック製BH型回転粘度計VISCOMETERを用い、40℃で粘度を測定した。
測定条件は、測定する試料の粘度応じて適宜に定めればよく、一例をあげると実施例1はNo6ローターを用いて20min^(-1)で測定した。
【表1】

」(段落【0039】?【0043】)

3 甲2に記載された発明
上記2(6)より、甲2には実施例2として「水酸基含有液状ポリブタジエン(poly bd R-45HT 出光石油化学社製)100重量部、2官能のヒマシ油エステル交換物(URIC Y-403 伊藤製油社製)70重量部、水酸基を含有しない可塑剤100重量部、体積平均粒子径8.6μmの球状アルミナ1400重量部、体積平均粒子径0.3μmの球状微小フィラー(AM-SFP 電気化学社製)170重量部、1官能のヒマシ油エステル交換物30重量部、ポリイソシアネート(ミリオネートMTL 日本ポリウレタン社製)50重量部を含み、無機フィラーの含有割合が82重量%であるウレタン樹脂組成物。」(以下、「甲2発明」という。)が記載されているといえる。

4 本件特許発明1と甲2発明の対比、判断
(1)甲2発明の「水酸基含有液状ポリブタジエン(poly bd R-45HT 出光石油化学社製)」や「2官能のヒマシ油エステル交換物(URIC Y-403 伊藤製油社製)」は、本件特許発明1の「水酸基を2以上有するポリオール化合物(A)」に相当する。

(2)甲2発明の「ポリイソシアネート(ミリオネートMTL 日本ポリウレタン社製)」は、本件特許発明1の「ポリイソシアネート化合物(B)」に相当する。

(3)甲2発明の「体積平均粒子径8.6μmの球状アルミナ」、「体積平均粒子径0.3μmの球状微小フィラー(AM-SFP 電気化学社製)」は、それぞれ、本件特許発明1の「平均粒径が8?27μmの無機充填剤(D1)」、「平均粒径が2μm未満の無機充填剤(D2)」に相当し、甲2発明の「体積平均粒子径8.6μmの球状アルミナ」及び「体積平均粒子径0.3μmの球状微小フィラー(AM-SFP 電気化学社製)」の両者をあわせたものが本件特許発明1の「無機充填剤(D)」に相当する。
また、甲2発明では、「体積平均粒子径8.6μmの球状アルミナ」と「体積平均粒子径0.3μmの球状微小フィラー」の配合割合は1400:170であって、換算すると約89:11であるから、本件特許発明1の無機充填剤(D1)と無機充填剤(D2)の配合割合と重複する。

(4)上記2(2)より、甲2発明のウレタン樹脂組成物は、電気電子部品封止用のものであると認められる。

(5)以上を総合すると、本件特許発明1と甲2発明は「水酸基を2以上有するポリオール化合物(A)とポリイソシアネート化合物(B)とからなるポリウレタン樹脂(C)、及び無機充填剤(D)を含有する電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物であって、
前記無機充填剤(D)は、体積平均粒子径8.6μmの無機充填剤(D1)及び体積平均粒子径0.3μmの無機充填剤(D2)を含有し、かつ
前記無機充填剤(D1)と無機充填剤(D2)の配合割合が、約89:11(質量比)である、電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。」の点で一致し、以下の点で相違する。
(相違点)ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対する無機充填剤(D)の含有量が、本件特許発明1では45?67.3質量%であるのに対して、甲2発明では82質量%である点。

(6)上記相違点の点で、本件特許発明1は甲2発明ではない。
上記相違点について検討する。
無機フィラーの含有量について、甲2には、上記2(1)及び(5)のように、無機フィラーの含有量をウレタン樹脂組成物に対して70重量%以上とすることが記載されているのであるから、甲2発明において、無機フィラーの含有量をウレタン樹脂組成物に対して70重量%以上の範囲内において最適化することは、当業者が容易になし得たことである。しかしながら、甲2には、「(無機フィラー)の含有割合が70重量%未満では、熱伝導率が低くなる傾向があり」の記載があり(上記の2(5))、無機フィラーの含有量を70重量%よりも小さい値とすることに阻害要因があるといえる。また、甲2発明において、無機フィラーの含有量を70重量%よりも小さい値とすることが周知の手法であるともすることもできない。
よって、甲2発明での無機充填剤(D)の含有量の上限値を67.3質量%とすることは、当業者が容易にすることができたものとすることはできない。

(7)小括
本件特許発明1は、甲2発明ではないし、甲2発明及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、本件請求項1に係る特許は、特許法第29条の規定に違反してされたものではなく、同法第113条第2号に該当するものではない。

5 本件特許発明2ないし7と甲2発明の対比、判断
本件請求項2ないし7は、請求項1を直接的に又は間接的に引用するものである。
本件特許発明2、4ないし7は、本件特許発明1と同様に、上記4(5)の相違点の点で、甲2発明ではない。また、本件特許発明2ないし7は、本件特許発明1と同様に、甲2発明及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
したがって、本件請求項2ないし7に係る特許は、特許法第29条の規定に違反してされたものではなく、同法第113条第2号に該当するものではない。


第6 むすび
以上のとおりであるから、取消理由(決定の予告)によっては、本件請求項1ないし7に係る特許を取り消すことができない。
また、他に本件請求項1ないし7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水酸基を2以上有するポリオール化合物(A)とポリイソシアネート化合物(B)とからなるポリウレタン樹脂(C)、及び無機充填剤(D)を含有する電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物であって、
前記無機充填剤(D)の含有量が、ポリウレタン樹脂組成物100質量%に対して、45?67.3質量%であり、
前記無機充填剤(D)は、平均粒径が8?27μmの無機充填剤(D1)及び平均粒径が2μm未満の無機充填剤(D2)を含有し、かつ
前記無機充填剤(D1)と無機充填剤(D2)の配合割合が、40:60?95:5(質量比)である、電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項2】
前記無機充填剤(D1)と無機充填剤(D2)の配合割合が、60:40?95:5(質量比)である、請求項1に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリイソシアネート(B)が、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(B1)を含有する、請求項1又は2に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
前記水酸基を2以上有するポリオール化合物(A)が、ヒマシ油系ポリオール(A1)、及び/又はポリブタジエンポリオール(A2)である、請求項1?3の何れか一項に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
前記無機充填剤(D)、(D1)及び(D2)が、水酸化アルミニウム及び/又はアルミナである、請求項1?4の何れか一項に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1?5の何れか一項に記載の電気電子部品封止用ポリウレタン樹脂組成物からなる封止材。
【請求項7】
請求項6に記載の封止材を用いて樹脂封止された電気電子部品。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-07-04 
出願番号 特願2014-236697(P2014-236697)
審決分類 P 1 651・ 113- YAA (C08L)
P 1 651・ 121- YAA (C08L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 久保田 英樹  
特許庁審判長 小柳 健悟
特許庁審判官 守安 智
橋本 栄和
登録日 2016-01-08 
登録番号 特許第5863934号(P5863934)
権利者 サンユレック株式会社
発明の名称 ポリウレタン樹脂組成物  
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所  
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所  
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