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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  B21D
審判 全部申し立て 2項進歩性  B21D
管理番号 1332221
異議申立番号 異議2016-701113  
総通号数 214 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-10-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-12-02 
確定日 2017-07-22 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5934062号発明「スピニング加工方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5934062号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1、2〕について訂正することを認める。 特許第5934062号の請求項1及び2に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第5934062号の請求項1及び2に係る特許についての出願は、平成24年8月31日に特許出願され、平成28年5月13日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、特許異議申立人村上信善(以下「特許異議申立人」という)により特許異議の申立てがされ、平成29年3月8日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成29年4月26日に意見書の提出及び訂正の請求がされたものである。そして、特許異議申立人に対して、平成29年5月12日付けで当該訂正の請求があった旨の通知をしたが、指定した期間内に特許異議申立人からの意見書の提出はなかった。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
平成28年11月25日付けの訂正請求(以下「本件訂正請求」という)による訂正の内容は、以下のとおりである。
ア 訂正事項1
請求項1に「縮径加工される縮径加工量の総和をΔR(out)とし、」とあるのを、「軸方向に引き伸ばされ縮径加工される縮径加工量の総和をΔR(out)(ただし、ΔR(out)が0を除く)とし、」に訂正する。

イ 訂正事項2
請求項2に「縮径加工される縮径加工量をΔr(out)とし、」とあるのを、「軸方向に引き伸ばされ縮径加工される縮径加工量をΔr(out)(ただし、Δr(out)が0を除く)とし、」に訂正する。

(2)訂正の目的の適否、一群の請求項、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
ア 訂正事項1について
「縮径加工される」を「軸方向に引き伸ばされ縮径加工される」とした点は、「縮径加工」の態様を、明細書の段落【0010】の記載に基づいて、具体的に「軸方向に引き伸ばされ」るものに特定するものと言えるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
また、「(ただし、ΔR(out)が0を除く)」を追加した点は、「縮径加工量の総和」である「ΔR(out)」を更に限定するものであり、明細書の【表1】ないし【表3】や図3には各outパスにおける縮径量「Δr(out)」が0でない点が示されて、その縮径量の総和である「ΔR(out)」が0でない点も示されているものと認められるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

イ 訂正事項2について
「縮径加工される」を「軸方向に引き伸ばされ縮径加工される」とした点は、「縮径加工」の態様を、明細書の段落【0010】の記載に基づいて、具体的に「軸方向に引き伸ばされ」るものに特定するものと言えるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
また、「(ただし、Δr(out)が0を除く)」を追加した点は、「縮径加工量」である「Δr(out)」を更に限定するものであり、明細書の【表1】ないし【表3】や図3には各outパスにおける縮径量「Δr(out)」が0でない点が示されているから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

ウ 一群の請求項について
訂正前の請求項1及び2は、請求項2が訂正の請求の対象である請求項1の記載を引用する関係にあるから、訂正前において一群の請求項に該当するものである。
よって、上記訂正事項1及び2による訂正の請求は、一群の請求項ごとにされたものである。

(3)小括
したがって、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び、同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1、2〕について訂正を認める。

3.特許異議の申立てについて
(1)本件発明
本件訂正請求により訂正された訂正請求項1及び2に係る発明(以下「本件発明1及び2」という)は、訂正特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項1】
一端側をクランプした金属管を被加工材とし、前記金属管の中心軸周りに公転しながらかつ前記金属管の軸方向に往復移動するロール形状工具を前記金属管に押し付けることで金属管を縮径加工するスピニング加工であって、
ロール形状工具が金属管のクランプ側から管端部側に向かって移動するoutパスによって管端部が軸方向に引き伸ばされ縮径加工される縮径加工量の総和をΔR(out)(ただし、ΔR(out)が0を除く)とし、ロール形状工具が管端部側からクランプ側へ移動するinパスによる管端部の縮径加工量の総和をΔR(in)としたときに、ΔR(in)がΔR(out)より大きくなるようにロール形状工具を往復動と径方向への移動を組み合せて動作させることを特徴とするスピニング加工方法。
【請求項2】
ロール形状工具が金属管のクランプ側から管端部側に向かって移動する各outパスによって管端部が軸方向に引き伸ばされ縮径加工される縮径加工量をΔr(out)(ただし、Δr(out)が0を除く)とし、引き続き反転してロール形状工具が管端部側からクランプ側へ移動する各inパスによる管端部の縮径加工量をΔr(in)としたときに、各往復パスの縮径加工量{Δr(in)+Δr(out)}が、0.3≦Δr(in)/{Δr(in)+Δr(out)}を満たすようにロール形状工具を動作させることを特徴とする請求項1記載のスピニング加工方法。」

(2)取消理由の概要
訂正前の請求項1及び2に係る特許に対して、平成29年3月8日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。
本件特許の請求項1及び2に係る発明は、甲第2号証に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないから、請求項1及び2に係る特許は取り消すべきものである。

(3)甲号証の記載
甲第2号証(特開2003-120275号公報)には、「スピニング成形方法および触媒コンバータ」について、図面とともに以下の記載がある。(下線は理解の便のため、当審で付した。なお、本決定では、数字を○囲みした記号は「○1」等のように標記している。)
「【0022】このように成形された素管Wは、図1に示すように、触媒担体設置部Waとなるその中間部分がクランパ1によってクランプされ、その中心軸線が成形ローラ2の公転軸線と同軸線上に位置するよう保持される。この時点では、成形ローラ2は、X軸方向に関して素管Wの端部よりも先に(すなわち、図1における左側に)位置されている。
【0023】この状態からスピニング成形をスタートさせ(図5のS1)、成形ローラ2の公転回転数をスピニング成形条件に応じて選択し駆動する(S2)。そして、1工程(1パス)の回数a=0に設定し(S3)、次いで、これから行う工程(パス)の回数1を加えてパス回数をカウントする(S4)。
【0024】そして、図2に鎖線で示すように、成形ローラ2を素管Wの径よりも小さい所定の公転径daで回転させながら最初に素管Wの先端部分に当接し、接合部Wbとコーン部Wcとの境界点Wpまでその公転径を維持した状態でX軸方向に所定の長さだけ軌跡○2に沿って前進移動させる(S5)。素管Wの接合部Wbとなる部分は、所定の径daに縮径成形されて剛性を増すこととなる。
【0025】続いて、図2に実線で示すように、成形ローラ2を、その公転径をdaから素管Wの径D以上となるようにY軸方向に拡大させつつ、コーン部Wcの軸方向の位置をX軸方向に前進移動させる(S6)。素管Wのコーン部Waとなる部分は、接合部Wbとなる部分との境界点Wpから触媒担体設置部Waとの境界点Wqに向かって、X軸方向の長さα(αX)とY軸方向の公転径拡大量β(βY)を合成したの軌跡○3(A=αX-βY)に沿って移動される成形ローラ2により、所定の径daの境界点Wpから、素管Wのもとの径Dの境界点Wqに向かって、テーパ状となるように縮径成形される。
【0026】所定の径daに縮径成形されることにより比較的剛性が高くなった素管Wの先端部から、クランプされた素管Wの比較的剛性が低いままの境界点Wqに向かって成形ローラ2を公転させながら移動させるため、従来の技術のように剛性の変化により素管Wに成形ローラ2が食い込むことがなく、しかも、成形ローラ2の移動に伴って素管Wの材料も先端部分端部から境界点Wqに向かって流動し、さらには、中間部分をクランプしているクランパ1によりその流動が規制されるため、コーン部Wcの板厚が素管Wのもとの板厚以下に薄くなることがなく、確実に板厚が増加する。
【0027】このようにして、成形ローラ2が境界点Wqに達すると、接合部Wbが設定された径dに達したかを判断して(S7)、達していない場合(Noの場合)には、再度スピニング成形を行うために、図3に鎖線で示すように必要に応じて成形ローラ2を素管Wの表面から離すように径方向外側に退避させ、図3に実線で示した位置まで軌跡○4に沿って移動させて、X軸方向に後退移動させてからY軸方向に前進移動させ(S8)、再び、パス回数をカウントし(S4)、成形ローラ2をX軸方向に前進移動させて接合部Wbとなる部分を縮径し(S5)、径方向(Y軸方向)および軸方向(X軸方向)に移動させてコーン部Wcとなる部分を縮径し(S6)、素管Wの先端部分とクランプされた中間部分との間の軸方向所定の範囲を所定の径・形状となるように繰り返し縮径成形して、コーン部Wcおよび接合部Wbを成形する。このときの軌跡○2○3○4は、所定の径・形状の接合部Wbおよびコーン部Wcに徐々に成形するように、パス回数をおうごとに異なるが、後述する実施の形態とは異なり、軌跡○2と○3の境界点、すなわち、コーン部Wcと接合部Wbの境界点WpのX軸方向の位置は一定に設定されている。なお、成形する形状や成形条件などによっては、上述したように軌跡○2○3○4に沿って複数のパス回数のスピニング成形を繰り返し行う必要がない場合もある。」

甲第2号証の上記記載及び第1?3図の記載からみて、甲第2号証には以下の発明(以下「引用発明」という)が記載されていると認められる。
「中間部がクランプされた素管Wを被加工材とし、前記素管Wの中心軸線を公転軸線として回転しながらかつ前記素管Wの軸方向に前進及び後退移動する成形ローラ2を前記素管Wの径方向に押圧することで素管Wを縮径成形するスピニング成形であって、
成形ローラ2が素管Wのクランプ側から管端部側に向かって後退移動する際は、成形ローラ2を素管Wの表面から離すよう径方向外側に退避させ、成形ローラ2が管端部側からクランプ側へ前進移動することで小径部Wbが縮径成形される、成形ローラ2を軸方向への前進及び後退移動と径方向への移動を組み合わせて動作させるスピニング成形方法。」

(4)判断
ア 取消理由通知に記載した取消理由について
(ア)本件発明1について
本件発明1と、引用発明とを対比すると、引用発明の「素管W」、「中心軸線を公転軸線として回転」、「前進及び後退移動」、「成形ローラ2」、「径方向に押圧する」、「縮径成形」、「スピニング成形」、「軸方向への前進及び後退移動」は、請求項1に係る発明の「金属管」、「中心軸周りに公転」、「往復移動」、「ロール形状工具」、「押し付ける」、「縮径加工」、「スピニング加工」、「往復動」に相当する。
また、引用発明の素管Wは、中間部がクランプされるものであるが、成形される小径部Wbを他端側とすれば、当該中間部は一端側になると考えられるから、引用発明の「中間部がクランプされた」は、本件発明1の「一端側をクランプした」に相当する。
そうすると、本件発明1と引用発明とは、
「一端側をクランプした金属管を被加工材とし、前記金属管の中心軸周りに公転しながらかつ前記金属管の軸方向に往復移動するロール形状工具を前記金属管に押し付けることで金属管を縮径加工するスピニング加工であって、
ロール形状工具を往復動と径方向への移動を組み合わせて動作させるスピニング成形方法。」
において一致する。
そして、本件発明1が、「ロール形状工具が金属管のクランプ側から管端部側に向かって移動するoutパスによって管端部が軸方向に引き伸ばされ縮径加工される縮径加工量の総和をΔR(out)(ただし、ΔR(out)が0を除く)とし、ロール形状工具が管端部側からクランプ側へ移動するinパスによる管端部の縮径加工量の総和をΔR(in)としたときに、ΔR(in)がΔR(out)より大きくなる」ように動作しているのに対し、引用発明では「成形ローラ2が素管Wのクランプ側から管端部側に向かって後退移動する際は、成形ローラ2を素管Wの表面から離すよう径方向外側に退避させ、成形ローラ2が管端部側からクランプ側へ前進移動することで小径部Wbが縮径成形される」ように動作しているため、成形ローラ2が素管Wのクランプ側から管端部側に向かって後退移動する際は、管端部が軸方向に引き伸ばされる縮径成形を全く行っていない(本件発明でいうΔR(out)が0であることに相当)点で相違している。
したがって、引用発明は本件発明1と相違点を有するものであるから、本件発明1は引用発明と同一とは言えない。

(イ)本件発明2について
本件発明2は、本件発明1を引用する発明であるから、本件発明1と同様の理由で、引用発明と同一とは言えない。

(ウ)小括
本件発明1及び2は、引用発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないということはできない。

イ 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
(ア)特許法第29条第1項第3号
特許異議申立人は、訂正前の特許請求の範囲に関し、特許異議申立書において、請求項1及び2に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないから、請求項1及び2に係る特許は取り消すべきものである、と主張している。
しかし、本件発明1と甲第1号証に記載された発明とを対比すると、本件発明1が、「ロール形状工具が金属管のクランプ側から管端部側に向かって移動するoutパスによって管端部が軸方向に引き伸ばされ縮径加工される縮径加工量の総和をΔR(out)(ただし、ΔR(out)が0を除く)とし、ロール形状工具が管端部側からクランプ側へ移動するinパスによる管端部の縮径加工量の総和をΔR(in)としたときに、ΔR(in)がΔR(out)より大きくなる」ように動作しているのに対し、甲第1号証に記載された発明では、inパスによる縮径加工量の総和ΔR(in)がoutパスによる縮径加工量の総和ΔR(out)より大きくなる関係となるかは不明である点で相違するものである。
特許異議申立人は、特許異議申立書の8ページの<参考図1>を用いて、条件(b)のものがΔR(in)>ΔR(out)の関係を有するものであると主張している。しかし、当該<参考図1>の条件(b)のように加工ローラの通過軌跡が往復で重複する場合に、往復の縮径加工量がそれぞれどの程度となるかは、甲第1号証の記載からは不明であり、特許異議申立人の主張は具体的根拠を欠くものである。また、当該<参考図1>は甲第1号証の図6を基にしているが、そもそも甲第1号証の図6は、甲第1号証の条件(b)の実施例を簡略して模式的に示したものにすぎず(段落【0020】の記載及び段落【0024】の【図6】についての記載を参照)、条件(b)による縮径加工における、inパスによる縮径加工量の総和ΔR(in)及びoutパスによる縮径加工量の総和ΔR(out)を正確に読み取ることができるものとは認められない。そうすると、特許異議申立人の上記の主張を採用することはできない。
したがって、甲第1号証に記載された発明は、本件発明1と相違点を有するものであるから、本件発明1は甲第1号証に記載された発明と同一とは言えない。
また、本件発明2は、本件発明1を引用する発明であるから、本件発明1と同様の理由で、甲第1号証に記載された発明と同一とは言えない。
よって、本件発明1及び2は、甲第1号証に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないということはできない。

(イ)特許法第29条第2項
特許異議申立人は、訂正前の特許請求の範囲に関し、特許異議申立書において、請求項1及び2に係る発明は、甲第1号証又は甲第2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に想到し得るか、又は、甲第1号証又は甲第2号証に記載された発明に甲第3号証に記載された技術を適用することで当業者が容易に想到し得る、と主張している。
しかし、上記ア(ア)及びイ(ア)に示したとおり、本件発明1が、「ロール形状工具が金属管のクランプ側から管端部側に向かって移動するoutパスによって管端部が軸方向に引き伸ばされ縮径加工される縮径加工量の総和をΔR(out)(ただし、ΔR(out)が0を除く)とし、ロール形状工具が管端部側からクランプ側へ移動するinパスによる管端部の縮径加工量の総和をΔR(in)としたときに、ΔR(in)がΔR(out)より大きくなる」ように動作している相違点については、甲第1号証及び甲第2号証のいずれにも記載も示唆もない。そして、当該相違点については、甲第3号証にも記載されておらず、従来周知の事項というわけでもないから、特許異議申立人の上記主張は理由がない。
したがって、本件発明1及び2は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないということはできない。

4.むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1及び2に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1及び2に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側をクランプした金属管を被加工材とし、前記金属管の中心軸周りに公転しながらかつ前記金属管の軸方向に往復移動するロール形状工具を前記金属管に押し付けることで金属管を縮径加工するスピニング加工であって、
ロール形状工具が金属管のクランプ側から管端部側に向かって移動するoutパスによって管端部が軸方向に引き伸ばされ縮径加工される縮径加工量の総和をΔR(out)(ただし、ΔR(out)が0を除く)とし、ロール形状工具が管端部側からクランプ側へ移動するinパスによる管端部の縮径加工量の総和をΔR(in)としたときに、ΔR(in)がΔR(out)より大きくなるようにロール形状工具を往復動と径方向への移動を組み合せて動作させることを特徴とするスピニング加工方法。
【請求項2】
ロール形状工具が金属管のクランプ側から管端部側に向かって移動する各outパスによって管端部が軸方向に引き伸ばされ縮径加工される縮径加工量をΔr(out)(ただし、Δr(out)が0を除く)とし、引き続き反転してロール形状工具が管端部側からクランプ側へ移動する各inパスによる管端部の縮径加工量をΔr(in)としたときに、各往復パスの縮径加工量{Δr(in)+Δr(out)}が、0.3≦Δr(in)/{Δr(in)+Δr(out)}を満たすようにロール形状工具を動作させることを特徴とする請求項1記載のスピニング加工方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-07-14 
出願番号 特願2012-190838(P2012-190838)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (B21D)
P 1 651・ 113- YAA (B21D)
最終処分 維持  
前審関与審査官 矢澤 周一郎  
特許庁審判長 平岩 正一
特許庁審判官 刈間 宏信
栗田 雅弘
登録日 2016-05-13 
登録番号 特許第5934062号(P5934062)
権利者 JFEスチール株式会社 株式会社三五
発明の名称 スピニング加工方法  
代理人 石川 壽彦  
代理人 石川 壽彦  
代理人 石川 壽彦  

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