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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61L |
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管理番号 | 1332731 |
審判番号 | 不服2015-19243 |
総通号数 | 215 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-11-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-10-26 |
確定日 | 2017-09-19 |
事件の表示 | 特願2012-544930「膀胱内における耐容性を備えた植込み型装置及び治療方法」拒絶査定不服審判事件〔平成23年 7月14日国際公開、WO2011/084712、平成25年 5月 2日国内公表、特表2013-514837〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 主な手続の経緯 本願は,国際出願日である平成22年12月17日(パリ条約に基づく優先権主張 平成21年12月17日及び平成22年4月19日,いずれもアメリカ合衆国)にされたとみなされる特許出願であって,平成26年12月3日付けで拒絶理由が通知され,平成27年4月7日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲が補正され,同年7月8日付けで拒絶査定がされ,これに対して,同年10月26日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。 第2 本願発明について 本願の請求項1?23に係る発明は,平成27年4月7日付けの手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1?23に記載されている事項により特定されるとおりのものであると認められ,そのうち,請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は,次のとおりである。 「ヒト患者の膀胱内で展開可能で,前記患者に良好に耐容される薬物送達装置であって, 固形又は半固形の薬物製剤を格納する弾性本体,を含み, 前記薬物送達装置は,前記薬物送達装置を尿道に挿通するための展開形状と,尿道を通じた前記薬物送達装置の排泄を防止するための留置形状との間で変形可能であり,前記留置形状は,圧縮されていない状態にあるとき,任意寸法において6cm以下の最大寸法を有し,前記薬物送達装置が,前記留置形状から,任意寸法において3cmの最大寸法を有する形状に圧縮されたとき,前記薬物送達装置は1N未満の最大作用力を及ぼす,薬物送達装置。」 第3 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は,要するに,本願発明は,本願の優先日前に頒布された刊行物である下記引用文献1に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法29条2項の規定により特許を受けることができない,という理由を含むものである。 引用文献1: 国際公開第2009/076547号 第4 合議体の認定,判断 1 引用発明 (1) 査定の理由で引用された引用文献1には,次の記載がある。(なお,引用文献1は外国語(英語)で記載された刊行物であるので,審決の便宜上,その記載については,引用文献1に係る国際出願による特許出願の公表特許公報(特表2011-505988号公報)を用いることとする。また,下線は当合議体による。以下同じ。) ・「【要約】 膀胱内又は他の身体の小嚢内で薬物を制御供給するための,埋め込み型医療用デバイスを提供する。本デバイスは,薬物を含む少なくとも1つの薬物リザーバ構成材;並びに第1の端部,反対側の第2の端部,およびそれらの間の中間部を有する弾性ワイヤを含む小嚢留置用フレームを備えてもよく,薬物リザーバ構成材は小嚢留置用フレームの中間部に取り付けられている。留置用フレームは,デバイスが膀胱から偶発的に排泄されることを防止し,それは,好ましくは,デバイスが排尿中に膀胱内に有効に留まると共に膀胱の刺激を最小限にするように選択されたばね定数を有する。」 ・「【特許請求の範囲】 【請求項1】 薬物を含む少なくとも1つの薬物リザーバ構成材;並びに 第1の端部,反対側の第2の端部,およびそれらの間の中間部を有する弾性ワイヤを含む小嚢留置用フレーム, を含み, 前記薬物リザーバ構成材が前記小嚢留置用フレームの中間部に取り付けられている,薬物を制御供給するための埋め込み型医療用デバイス。 【請求項2】 前記弾性ワイヤが,3N/m?60N/mのばね定数を有する,請求項1に記載のデバイス。… 【請求項9】 薬物リザーバ構成材が,(i)第1の端部分および反対側の第2の端部分を有する少なくとも1つの細長いエラストマーチューブ,並びに(ii)前記エラストマーチューブ内に収容されている薬物を含み,前記チューブが,制御された速度で前記薬物を供給するように生体内で作動可能である,請求項1に記載のデバイス。… 【請求項16】 前記薬物が,前記エラストマーチューブの中心チャンネル内に配置された薬物製剤コア中にある,請求項9に記載のデバイス。 【請求項17】 前記薬物製剤が,固体又は半固体の形態である,請求項16に記載のデバイス。…」 ・「【0002】 本発明は,一般には埋め込み型薬物供給デバイス,具体的には,膀胱又は他の身体の管腔若しくは腔(cavity)に埋め込み可能なデバイスから薬物を制御放出するためのデバイスの分野に関する。」 ・「【0027】 重要なことには,埋め込み型デバイスは,体内に,例えば,膀胱内に留置されるように設計されている。即ち,デバイスは,例えば,排尿に伴う力に応答した排泄に抵抗するように設計されている。例えば,デバイスは,留置用フレームを備えてもよい。留置用フレームは,身体内に配備されるように,比較的低プロファイルになるように形成されてもよく,埋め込まれた後,留置を容易にするように,比較的拡張したプロファイルを取ってもよい。薬物が装填されたデバイスを,カテーテルのルーメンを通して膀胱の中に配備することを可能にするために,例えば,コイル状の形状から直線状の形状に容易に変形できるように,デバイスは可撓性が高くてもよい。」 ・「【0032】 より具体的には,薬物供給デバイスは,比較的拡張した形状と比較的低プロファイルの形状との間で弾性変形可能であってもよい。比較的低プロファイルの形状は,薬物供給デバイスを体内に挿入するのに適していてもよい。例えば,比較的低プロファイルの形状は,薬物供給デバイスをカテーテルに挿通して体腔内に,例えば,尿道カテーテルに挿通して膀胱の中に入れるのに適していてもよい。図2に示す実施例は,チャネル20(例えば,膀胱鏡又は他のカテーテルの作業チャンネルなど)の中にある図1のデバイス10を示す。このような実施形態では,デバイスがカテーテルを通過し得るように,比較的低プロファイルの形状は,図2に示す形状などの比較的管状の形状,細長い形状又は直線状の形状であってもよい。体内に入った後,デバイスは,体腔内に薬物供給デバイスを留置することを容易にし得る,図1に示す形状などの比較的拡張した形状を取り得る。」 ・「【0034】 留置用フレームは,デバイスが比較的低プロファイルの形状で体内に導入されることを可能にし,体内に入った後,デバイスが比較的拡張した形状に戻ることを可能にする,ある一定の弾性限界及び弾性率を有してもよい。デバイスは,また,予想される力がかかったときデバイスが身体から偶発的に排除されることを制限又は防止するように,埋め込まれた後,デバイスが比較的低プロファイルの形状を取ることを妨げるのに十分な弾性率を有してもよい。例えば,留置用フレームの特性は,排尿又は排尿筋の収縮に伴う流体力学的力などの膀胱内に予想される力が加わるにもかかわらず,デバイスを比較的拡張した形状に保持することを容易にするように選択されてもよい。このようにして,膀胱からの排除が妨げられる又は防止される。」 ・「【0036】 デバイスのサイズが比較的小さいと,挿入が可能になることの他に,患者の不快感や膀胱の外傷も低減し得る。例えば,デバイスのサイズが比較的小さいと,排尿の切迫感を生じさせる原因である膀胱三角への刺激が低減し得る。また,デバイスが膀胱内で浮遊し得るように,デバイスの密度は,尿又は水の密度より小さくてもよい。このような浮遊は,必要ではないが,膀胱頚部の近傍の敏感な膀胱三角部位にデバイスが接触することを防止し得る。例えば,デバイスは,比較的低密度の構成材料から形成されていてもよく,又は,空気若しくは他の気体がデバイス内に閉じ込められていてもよい。デバイスの外面は,更に,鋭い縁又は先端がなく,柔軟で滑らかであってもよい。」 ・「【0077】 小嚢留置用フレーム 前述のように,薬物供給デバイスは小嚢留置用フレーム部分を備える。留置用フレーム部分は,薬物リザーバ部分と結合しており,薬物リザーバ部分を体内に(例えば,膀胱内に)留置することを可能にする。留置用フレームは,比較的拡張した形状と比較的低プロファイルの形状との間で弾性変形し得る。例えば,留置用フレームは,比較的拡張した形状を自然に取り,体内に挿入されるように比較的低プロファイルの形状になるように操作され,体内に挿入されると比較的拡張した形状に自発的に戻り得る。 【0078】 比較的拡張した形状の留置用フレームは,体腔内に留置されるような形状であってもよく,比較的低プロファイルの形状の留置用フレームは,カテーテルのルーメンを通して体内に挿入されるような形状であってもよい。例えば,留置用フレームは,膀胱鏡の作業チャンネルを通して体内に挿入されるのに適した形状と,排尿又は排尿筋の収縮に伴う力を受けたときでも膀胱内に留置されるのに適した形状との間で,弾性変形可能であってもよい。このような実施形態の一例を図1?2に示し,ここで,留置用フレームは,拡張した姿勢のときプレッツェル形状を取り,留置用フレームは,低プロファイルの姿勢のとき比較的細長い直線状の形状を取る。 【0079】 このような結果を達成するために,留置用フレームは,埋め込まれた後,デバイスが比較的低プロファイルの形状を取ることを妨げるように選択された弾性限界,弾性率,および/又はばね定数を有してもよい。このような形態は,予想される力がかかったときデバイスが体内から偶発的に排出されることを制限又は防止し得る。例えば,デバイスは,排尿又は排尿筋の収縮中に膀胱内に留置され得る。」 ・「【0083】 留置用フレームがプレッツェル形状を取る実施形態では,留置用フレームは,圧縮力に対して比較的抵抗し得る。プレッツェル形状は,本質的に,2つの部分円(sub-circles)を含み,各部分円はそれ自体の比較的小さいアーチを有し,2つの部分円は共通の比較的大きいアーチを共有する。2つの部分円がまず一緒に圧縮されるとき,最も大きいアーチが圧縮力の大部分を吸収し,変形し始める。引き続き圧縮力を加えると,2つの部分円の比較的小さいアーチが重なり合う。その後,3つのアーチは全て圧縮力に抵抗する。2つの部分円が重なり合うと,デバイスの圧縮抵抗は,全体として増加する。このような形態は,排尿中に膀胱が収縮する時,デバイスの圧潰を防止し,膀胱から偶発的に排泄されることを妨げ得る。実施例4は,この結果をより詳細に説明する。」 ・「【0086】 巻線,コイル,又は螺旋は,望ましいばね定数を達成するように特別に設計されてもよい。様々な実施形態では,ばね定数は,約3N/m?約60N/mの範囲であってもよい。例えば,ばね定数は,約3.6N/m?約3.8N/mの範囲であってもよい。…」 ・「【0149】 実施例4:弾性ワイヤの特性の選択 図19に示すプレッツェル形の留置用フレームで圧縮試験を実施し,様々な設計因子が留置用フレームのばね定数にどのように影響を及ぼすかを実証した。プレッツェル形の弾性ワイヤは,直径0.009インチ又は0.2286mmの超弾性ニチノールワイヤ製であった。圧縮試験を実施した時,力および変位に関するデータを収集した。このデータを図20に示すグラフにプロットする。 【0150】 留置用フレームに圧縮荷重を加えた時,フレームは,Aに示す形状からBに示す形状に変形し,最終的にCに示す形状になった。具体的には,図19に示すデバイスA,BおよびCの3つの形状は,図20のグラフの3つのデータ点,A,BおよびCに対応する。 【0151】 図19に示すように,フレームが形状Aおよび形状Bから変形した時,圧縮力は,概ね,プレッツェル形の弾性ワイヤの比較的大きい共通のアーチによって吸収された。フレームが形状Bを取ると,弾性ワイヤを構成する2つの部分円は重なり合った。力/変位プロットは,傾きの増加(約15倍)を示し,それは,フレームが形状Bから形状Cに変形する時,持続した。」 ・「【図19】 」 ・「【図20】 」 (2) 上記(1)の摘記,特に【特許請求の範囲】,【要約】,【0077】及び【0078】などの記載から,引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認めることができる。 「薬物を含む少なくとも1つの薬物リザーバ構成材と,第1の端部,反対側の第2の端部及びそれらの間の中間部を有する弾性ワイヤを含む小嚢留置用フレームとを含む,患者の膀胱内で薬物を制御供給するための埋め込み型医療用デバイスであって, 前記小嚢留置用フレームは,膀胱鏡の作業チャンネルを通して体内に挿入されるのに適した形状(比較的低プロファイルの形状)と排尿又は排尿筋の収縮に伴う力を受けたときでも膀胱内に留置されるのに適した形状(比較的拡張した形状)との間で弾性変形可能であり, 前記小嚢留置用フレームは,デバイスが排尿中に膀胱内に有効に留まると共に膀胱の刺激を最小限にするように選択されたばね定数を有し, 前記薬物リザーバ構成材は,前記小嚢留置用フレームの中間部に取り付けられ,第1の端部分及び反対側の第2の端部分を有する少なくとも1つの細長いエラストマーチューブと当該エラストマーチューブ内に収容されている薬物とを含み, 前記エラストマチューブは,その中心チャンネル内に配置された固体又は半固体の形態である薬物製剤コア中にある前記薬物を,制御された速度で供給するように生体内で作動可能であるように設計されてなる, 埋め込み型医療用デバイス。」 2 対比 本願発明と引用発明を対比すると,引用発明の「薬物リザーバ構成材」あるいは当該薬物リザーバ構成材が含むとされる「エラストマーチューブ」は本願発明の「固形又は半固形の薬物製剤を格納」するとされる「弾性本体」に相当し,また,「比較的低プロファイルの形状」は「展開形状」に,「比較的拡張した形状」は「留置形状」に,「埋め込み型医療用デバイス」は「薬物送達装置」にそれぞれ相当するといえる。 さらに,引用発明の小嚢留置用フレームは「デバイスが…膀胱の刺激を最小限にするように選択されたばね定数」を有するものであるから,当該小嚢留置用フレームを含むとされる引用発明(埋め込み型医療用デバイス)は膀胱の刺激を最小限にするように構成されたもの,すなわち,本願発明で特定するところの「患者に良好に耐容され」たものであるといえる。 そうすると,両発明の一致点,相違点(相違点1及び2)はそれぞれ次のとおりと認めることができる。 ・ 一致点 「ヒト患者の膀胱内で展開可能で前記患者に良好に耐容される薬物送達装置であって,固形又は半固形の薬物製剤を格納する弾性本体を含み,前記薬物送達装置は,前記薬物送達装置を尿道に挿通するための展開形状と,尿道を通じた前記薬物送達装置の排泄を防止するための留置形状との間で変形可能」である点。 ・ 相違点1 留置形状(比較的拡張した形状)について,本願発明は「圧縮されていない状態にあるとき,任意寸法において6cm以下の最大寸法を有」すると特定するのに対し,引用発明はそのような特定事項を有しない点。 ・ 相違点2 本願発明は「前記留置形状から,任意寸法において3cmの最大寸法を有する形状に圧縮」されたときに「1N未満の最大作用力を及ぼす」と特定するのに対し,引用発明はそのような特定事項を有しない点。 3 相違点についての判断 (1) 相違点1について 引用発明(埋め込み型医療用デバイス)のサイズについて,引用文献1には,次の記載がある。 「デバイスのサイズが比較的小さいと,挿入が可能になることの他に,患者の不快感や膀胱の外傷も低減し得る。例えば,デバイスのサイズが比較的小さいと,排尿の切迫感を生じさせる原因である膀胱三角への刺激が低減し得る。」(【0036】) このように,引用文献1には,患者の不快感や膀胱の外傷も低減し,排尿の切迫感を生じさせる原因である膀胱三角への刺激を低減させるといった課題のもとで,その解決手段として,膀胱内に留置され得る程度の大きさを確保しつつも,埋め込み型医療用デバイスのサイズをできる限り小さくするとの示唆があるといえる。 さすれば,このような課題及び解決手段に係る示唆のもと,引用発明のサイズを設定するにあたり,その上限をなるべく小さくしようとすることは当業者が容易に推考できることであると判断される(しかも,本願発明の相違点1に係る構成は,最大寸法の下限値を特定するものではない。)。本願発明は,その設定にあたって,膀胱内に留置され得る程度の大きさの範囲で,「圧縮されていない状態にあるとき,任意寸法において6cm以下の最大寸法を有」すると特定したにすぎず,そのような特定は単なる設計事項にすぎないといえる。 しかも,本願発明が相違点1に係る構成を有することで格別顕著な効果を奏するとも認められない。 (2) 相違点2について 上記1(2)で認定のとおり,引用発明の小嚢留置用フレームは,デバイスが排尿中に膀胱内に有効に留まると共に膀胱の刺激を最小限にするように選択されたばね定数を有するものである。また,ばね定数が大きい小嚢留置用フレームを用いると,排尿により膀胱が小さくなっても膀胱の変形に伴ってデバイスが小さくなり難いことから,デバイスにより膀胱の内壁に刺激を与えてしまい,結果,患者の不快感や膀胱の外傷を低減できないものとなることは技術上明らかである。 さすれば,引用発明の小嚢留置用フレームのばね定数を設定するにあたり,引用発明の埋め込み型医療用デバイスが膀胱の内壁になるべく刺激を与えない程度に小さいものとすること,そして,その設定にあたって,ばね定数ではなく,引用文献1の【図20】にあるようなデバイスの変形量(圧縮量)とその最大作用力との関係を用いて,「前記留置形状から,任意寸法において3cmの最大寸法を有する形状に圧縮」されたときに「1N未満の最大作用力を及ぼす」ものと特定することは,当業者であれば想到容易である(しかも,本願発明の相違点2に係る構成は,最大作用力の下限値を特定するものではない。)。 また,本願発明が相違点2に係る構成を有することで格別顕著な効果を奏するとも認められない。 4 小括 以上のとおり,本願発明は,引用文献1に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるといえる。 第5 むすび したがって,本願発明は,本願の優先日前に頒布された刊行物である引用文献1に記載された発明を主たる引用発明として,この引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 そうすると,本願の他の請求項について検討するまでもなく,本願は拒絶すべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2017-04-24 |
結審通知日 | 2017-04-25 |
審決日 | 2017-05-09 |
出願番号 | 特願2012-544930(P2012-544930) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(A61L)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 牧野 晃久 |
特許庁審判長 |
大熊 幸治 |
特許庁審判官 |
小川 慶子 須藤 康洋 |
発明の名称 | 膀胱内における耐容性を備えた植込み型装置及び治療方法 |
代理人 | 大貫 敏史 |
代理人 | 稲葉 良幸 |
代理人 | 江口 昭彦 |
代理人 | 内藤 和彦 |