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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 A63F
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 A63F
管理番号 1332815
審判番号 不服2016-15327  
総通号数 215 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-11-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-10-12 
確定日 2017-10-20 
事件の表示 特願2015-250423「ゲーム装置及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 6月29日出願公開、特開2017-113178、請求項の数(11)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成27年12月22日付けの特許出願であって、原審において平成28年5月25日付けで手続補正書が提出され、同年7月19日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。原査定の謄本の送達(発送)日 同月25日。)がされ、これに対して、平成28年10月12日に拒絶査定不服審判が請求され、その後、当審において平成29年3月29日付けで拒絶理由が通知され、指定期間内の同年5月24日付けで手続補正がされ、更に同年6月21日付けで拒絶理由が通知され、指定期間内の同年8月21日付けで手続補正がされたものである。

第2 本願の発明
本願の請求項1ないし11に係る発明(以下それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明11」という。)は、平成29年8月21日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし11に記載された事項により特定される発明であると認められ、本願発明1は次のとおりの発明である。
「【請求項1】
ゲームプレイに際し物品から取得された物品情報に基づき、該物品情報に対応するキャラクタまたはアイテムをゲーム中に登場させた第1のゲームコンテンツに係るゲーム処理を実行する実行手段と、
前記ゲーム処理の実行中又は実行後、前記ゲーム中に登場させたキャラクタまたはアイテムに係る別の物品情報を有する新たな物品として第1の種別の物品の排出指示を行う指示手段と、
前記物品情報に基づき、該物品情報が取得された物品がいずれのゲーム装置により排出された物品であるか否かに応じて、前記指示手段を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、前記物品情報が取得された物品が前記第1のゲームコンテンツと異なる第2のゲームコンテンツを提供する別のゲーム装置により排出された第2の種別の物品である場合に、該物品情報に基づいて前記ゲーム中に登場させたキャラクタまたはアイテムに係る新たな前記第1の種別の物品の排出指示は行わせないように前記指示手段を制御する
ことを特徴とするゲーム装置。」

なお、本願発明2ないし10は、本願発明1を引用し、これを減縮した発明である。また、本願発明11は、本願発明1ないし10に対応する、「ゲーム装置として機能させるためのプログラム」に係る発明である。

第3 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2015-216942号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0022】
一方、ゲーム機GMには、コンピュータとしての制御ユニット30と、記憶ユニット31と、コードリーダ7と、プリンタ32と、モニタMOと、が設けられている。記憶ユニット31、コードリーダ7、プリンタ32及びモニタMOは、いずれも制御ユニット30に接続されている。制御ユニット30は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。・・・」
「【0023】
コードリーダ7は、二次元コードを読み取るための周知の装置である。コードリーダ7は、例えば、ゲーム用カード8の読み取りに使用される。より具体的には、コードリーダ7は、ゲーム用カード8に印刷された二次元コードを読み取って、その読み取り結果に応じた信号を制御ユニット30に出力する。プリンタ32は、・・・制御ユニット30からの出力信号に基づいてカード状の紙媒体(被記録媒体)に、画像や記号、文字等を印刷することにより、ゲーム用カード8を生成する。・・・」
「【0024】
一方、記憶ユニット31・・・には、ゲームプログラム34及びゲームデータ35が記憶されている。ゲームプログラム34は、ゲーム機GMがカードゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムである。ゲームプログラム34の実行に伴って、制御ユニット30の内部には、ゲーム提供部37が設けられる。ゲーム提供部37は、カードゲームを提供するために必要な各種処理を実行する。・・・」
「【0050】
次に、ゲーム機GMが提供するカードゲームについて説明する。カードゲームは、ユーザが用意したキャラクタカードKCによって定義されるキャラクタをゲーム中に再現して、それをプレイ媒体として使用するタイプのゲームである。ゲーム内では、キャラクタカードKCによって再現されたキャラクタを通じてバトルが実行される。バトルには、ゲーム内に用意された対戦対手キャラクタとの対戦及び他のユーザのキャラクタとの対戦が含まれる。
【0051】
バトルは、複数のキャラクタによって実行される場合もある。このような場合、複数のキャラクタカードKCがキャラクタの再現に使用されてよい。さらに、それらのバトルを通じてキャラクタが成長する。つまり、キャラクタカードKCによって再現されたキャラクタの育成もゲーム要素として提供される。そして、ゲームのプレイ後には、プレイを通じて成長したキャラクタが更にキャラクタカードKCとして生成される。したがって、キャラクタカードKCを通じて継続的にゲーム中のキャラクタが育成される。また、キャラクタカードKCは、ゲーム結果に基づいて生成されるので、ユニーク性が高い。」
「【0103】
上述の各形態では、各ゲーム機GMは、ゲーム結果に応じて内容の変化するキャラクタカードKC等が生成されるカードゲームを提供している。しかし、各ゲーム機GMが提供するゲームは、このような形態に限定されない。例えば、ゲーム機GMは、キャラクタカードのキャラクタが成長しないカードゲームを提供してもよい。また、各ゲーム機GMは、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、シューティングゲーム等の各種のゲームを提供してよい。」

上記の記載事項を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認定できる。
「コンピュータとしての制御ユニット30と、記憶ユニット31と、コードリーダ7と、プリンタ32と、モニタMOと、が設けられているゲーム機GMであって、
コードリーダ7は、ゲーム用カード8に印刷された二次元コードを読み取って、その読み取り結果に応じた信号を制御ユニット30に出力し、
プリンタ32は、制御ユニット30からの出力信号に基づいてカード状の紙媒体(被記録媒体)に、画像や記号、文字等を印刷することにより、ゲーム用カード8を生成し、
記憶ユニット31には、ゲームプログラム34及びゲームデータ35が記憶されていて、ゲームプログラム34は、ゲーム機GMがカードゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムであり、ゲームプログラム34の実行に伴って、制御ユニット30の内部には、ゲーム提供部37が設けられて、ゲーム提供部37は、カードゲームを提供するために必要な各種処理を実行するもので、
ゲーム機GMが提供するカードゲームは、ユーザが用意したキャラクタカードKCによって定義されるキャラクタをゲーム中に再現して、それをプレイ媒体として使用するタイプのゲームであり、キャラクタカードKCによって再現されたキャラクタの育成もゲーム要素として提供され、ゲームのプレイ後には、プレイを通じて成長したキャラクタが更にキャラクタカードKCとして生成され、
また、ゲーム機GMは、キャラクタカードのキャラクタが成長しないカードゲームを提供してもよい
ゲーム機GM。」

2.引用文献2について
また、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2(特開2014-217466号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0006】
本発明に係るゲームシステム(1)は、所定のゲームをプレイ可能な第1のゲーム機(3)と、前記第1のゲーム機のゲームと同一のゲームをプレイ可能な第2のゲーム機(7)とを含み、それらのゲーム機がネットワーク(5)に接続されたゲームシステムであって、前記第1のゲーム機に対する各ユーザの利用状況を判別する利用状況判別手段(24、S11?S17)と、各ユーザによる前記第2のゲーム機の利用に対して、前記第1のゲーム機の利用状況に応じた制限が課されるように、各ユーザによる前記第2のゲーム機の利用を制御する利用制御手段(25、S31?S35)とを備えたものである。」
「【0009】
本発明によれば、ユーザによる第2のゲーム機の利用に対して、第1のゲーム機の利用状況に応じた制限が課されるように第2のゲーム機の利用が制御される。そのため、第1のゲーム機の利用状況が相対的に少ないといった理由により第1のゲーム機の利用を促す必要性が比較的高い場合には第2のゲーム機の利用に対する制限を強化し、第1のゲーム機の利用状況が相対的に多いといった理由により第1のゲーム機の利用を促す必要性が比較的低い場合には第2のゲーム機の利用に対する制限を緩和するといった制御が可能となる。それにより、第1のゲーム機の利用状況と第2のゲーム機の利用状況とを適切に調和させることができる。」
「【0046】
本発明は上述した形態に限定されることなく、適宜に変更又は変形した形態にて実施することができる。例えば、上記の形態では、所定の集計期間におけるアーケードゲーム機3のプレイ日数Daを集計してユーザによる第1のゲーム機の利用状況を判別したが、これに代え、又は加えて、ユーザのプレイ回数、プレイ時間、プレイ料金の支払額等を指標として利用状況を判別してもよい。また、ユーザによる第2のゲーム機の利用の制限は、上記の形態のようにプレイそのものを禁止する時間帯を設定する例に限らず、第2のゲーム機を利用したゲームのプレイに対して何らかの制限を課すものであればよい。例えば、第2のゲーム機にて選択可能なゲームのモード、レベル等に制限を生じさせ、第2のゲーム機にて利用可能なデータに制限を生じさせる、といった設定が可能である。・・・」

上記の記載事項を総合すると、引用文献2には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されていると認定できる。
「所定のゲームをプレイ可能な第1のゲーム機(3)と、前記第1のゲーム機のゲームと同一のゲームをプレイ可能な第2のゲーム機(7)とを含み、それらのゲーム機がネットワーク(5)に接続されたゲームシステムであって、前記第1のゲーム機に対する各ユーザの利用状況を判別する利用状況判別手段(24、S11?S17)と、各ユーザによる前記第2のゲーム機の利用に対して、前記第1のゲーム機の利用状況に応じた制限が課されるように、各ユーザによる前記第2のゲーム機の利用を制御する利用制御手段(25、S31?S35)とを備えたゲームシステム(1)であって、
ユーザによる第2のゲーム機の利用に対して、第1のゲーム機の利用状況に応じた制限が課されるように第2のゲーム機の利用が制御され、
ユーザによる第2のゲーム機の利用の制限は、第2のゲーム機にて選択可能なゲームのモード、レベル等に制限を生じさせ、第2のゲーム機にて利用可能なデータに制限を生じさせる、といった設定が可能である
ゲームシステム(1)。」

3.引用文献3について
また、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3(ドラゴンズドグマ:ダークアリズン,電撃PlayStation第19巻 第15号,アスキー・メディアワークス,2013年4月25日,p.33)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「プレイヤーと一緒に冒険する仲間・ポーン。ポーンは自分で育成できるメインポーンと一時的に雇うサポートポーンの2種類がある。メインポーンは経験を積むことで、レベルアップだけでなく、敵やクエストの知識を蓄えて成長していく。また、それぞれ個別の性格を持っており、性格によって立ち回りも異なる。」「メインポーンはレベルアップで成長するがサポートポーンはレベルが上がらない」(33頁左上部)

上記の記載事項からみて、引用文献3には、「ゲームコンテンツによって育成要素があるものとないものとを設定するというゲームコンテンツ」に関する技術的な事項(以下「引用文献3に記載の技術事項」という。)が記載されていると認められる。

第4 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明1とを対比する。
後者の「ゲーム用カード8またはキャラクタカードKC」は、その機能等からみて、前者の「物品」に相当し、以下同様に、「キャラクタカードKCによって定義されるキャラクタ」は「物品情報に対応するキャラクタまたはアイテム」に、「カードゲームを提供するために必要な各種処理を実行するゲーム提供部37」は「ゲーム処理を実行する実行手段」に、それぞれ相当する。そして、後者において「ゲームのプレイ後には、プレイを通じて成長したキャラクタが更にキャラクタカードKCとして生成され」としているところから、後者も前者における「ゲーム処理の実行中又は実行後、前記ゲーム中に登場させたキャラクタまたはアイテムに係る別の物品情報を有する新たな物品の排出指示を行う指示手段」に相当するものを有しているといえる。
また、引用発明1において、「キャラクタカードKCによって再現されたキャラクタの育成もゲーム要素として提供され」るカードゲームを「第1のゲームコンテンツ」とみて、「キャラクタカードのキャラクタが成長しないカードゲーム」を「第1のゲームコンテンツと異なる第2のゲームコンテンツ」とみることができる。

したがって、両者は、
「ゲームプレイに際し物品から取得された物品情報に基づき、該物品情報に対応するキャラクタまたはアイテムをゲーム中に登場させた第1のゲームコンテンツに係るゲーム処理を実行する実行手段と、
前記ゲーム処理の実行中又は実行後、前記ゲーム中に登場させたキャラクタまたはアイテムに係る別の物品情報を有する新たな物品として第1の種別の物品の排出指示を行う指示手段と、を有するゲーム装置。」
の点で一致し、以下の点で相違している。

[相違点]
本願発明1では、ゲーム装置は「前記物品情報に基づき、該物品情報が取得された物品がいずれのゲーム装置により排出された物品であるか否かに応じて、前記指示手段を制御する制御手段」を有し、「前記制御手段は、前記物品情報が取得された物品が前記第1のゲームコンテンツと異なる第2のゲームコンテンツを提供する別のゲーム装置により排出された第2の種別の物品である場合に、該物品情報に基づいて前記ゲーム中に登場させたキャラクタまたはアイテムに係る新たな前記第1の種別の物品の排出指示は行わせないように前記指示手段を制御する」のに対し、引用発明1では、物品情報が取得された物品がいずれのゲーム装置により排出された物品であるか否かに応じて、第1の種別の物品の排出指示を行う指示手段を制御する制御手段は存在せず、また、これに関連する制御も行わない点。

(2)判断
上記の相違点について検討する。
引用発明2では、「同一のゲーム」を、第1のゲーム機(3)と第2のゲーム機(7)とでプレイ可能とするゲームシステムが開示されているが、そもそも本願発明1に係る「(第1および第2の種別の)物品」については示されておらず、同様に引用文献3に記載の技術事項にも示されていないものであって、引用発明2、及び引用文献3に記載の技術事項には、上記相違点に係る本願発明1の発明特定事項は示されていない。
また、上記相違点に係る本願発明1の発明特定事項が、当業者にとって設計事項であるとする根拠もない。
したがって、本願発明1は、引用発明1、2、及び引用文献3に記載の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

(3)本願発明2ないし11について
本願発明2ないし10は、本願発明1を引用し、これを減縮した発明であり、また、本願発明11は、本願発明1ないし10に対応する、「ゲーム装置として機能させるためのプログラム」に係る発明であって、本願発明2以下のいずれの発明も本願発明1の上記相違点に係る発明特定事項を備えるものであるから、本願発明1についてと同様の理由で、引用発明1、2、及び引用文献3に記載の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

第5 原査定の概要及び原査定についての判断
原査定は、査定時の請求項1ないし12に係る発明について、上記引用文献1ないし3に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。しかしながら、上記のとおり、平成29年8月21日付け手続補正により補正された本願発明1ないし11は、引用発明1、2、及び引用文献3に記載の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明することができたものではない。
したがって、原査定を維持することはできない。

第6 当審拒絶理由について
1.平成29年3月29日付けの拒絶理由について
(1) 当審では、上記拒絶理由において、平成28年5月25日付けの手続補正に係る特許請求の範囲の記載について、下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしていないとして、次の点を指摘した。

ア.請求項10について
請求項10では、「前記実行手段は、前記物品情報が取得された物品が前記別のゲーム装置により排出された前記第2の種別の物品である場合に、該物品情報に基づくキャラクタまたはアイテムのゲームパラメータを、前記第2の取得手段により取得された履歴情報に基づいて変更して前記ゲーム処理を実行する」とされている。
しかし、明細書の段落【0024】によれば、「第2の種別の物品」(第2のゲーム装置により排出されるカード)は、「実行されたゲーム処理の実行内容に応じて動的に生成されるパラメータ603」を「有していない」とされており、上記請求項10における「キャラクタまたはアイテムのゲームパラメータ」は、どの段階でどのような手段で取得されるのかが不明である。
したがって、上記の「前記第2の取得手段により取得された履歴情報に基づいて変更して前記ゲーム処理を実行する」というのがどのようなことをいっているのかが明確ではないし、発明の詳細な説明の記載との対応関係も明確ではない。

イ.請求項11について
請求項11では、「前記第2のゲームコンテンツのゲームプレイによるゲーム進行状況」を示す履歴情報を取得する第2の取得手段をさらに有し、「前記制御手段は、前記物品情報が取得された物品が前記ゲーム装置により排出された前記第1の種別の物品である場合に、該物品情報に基づくキャラクタまたはアイテムに係る前記別の物品情報を、前記第2の取得手段により取得された履歴情報に基づいて変更して前記指示手段に排出指示を行わせる」とされている。
しかし、上記のように「前記物品情報が取得された物品が前記ゲーム装置により排出された前記第1の種別の物品である場合」に、第2のゲームコンテンツのゲームプレイによるゲーム進行状況を示す履歴情報が、どの段階でどのような手段で取得されるのかが不明である。
したがって、請求項11に記載されている発明は明確とはいえないし、発明の詳細な説明の記載との対応関係も明確ではない。

(2)上記の指摘に対して、請求人は平成29年5月24日付けで、請求項10について次の記載を含むものとすると共に、請求項11を削除する補正をした。
「前記実行手段は、
前記第1のゲームコンテンツに係る前記ゲーム処理を、前記ゲーム中に登場させるキャラクタまたはアイテムのそれぞれについて定められたゲームパラメータに基づいて制御するものであり、
前記物品情報が取得された物品が前記別のゲーム装置により排出された前記第2の種別の物品である場合に、該物品情報に基づくキャラクタまたはアイテムについて定める前記ゲームパラメータを、前記第2の取得手段により取得された履歴情報に基づいて変更して前記ゲーム処理を実行する」

(3)しかし、上記の補正事項は、発明の詳細な説明に記載されたものではない上に、明確なものともいえないため、当審では、次のとおり、平成29年6月21日付けで再度の拒絶理由を通知した。

2.平成29年6月21日付けの拒絶理由について
(1)平成29年6月21日付けの拒絶理由の概要
本願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしていない。


請求項10では、「前記実行手段は、・・・該物品情報に基づくキャラクタまたはアイテムについて定める前記ゲームパラメータを、前記第2の取得手段により取得された履歴情報に基づいて変更して前記ゲーム処理を実行する」とされている。
しかし、「(実行手段が)ゲームパラメータを、第2の取得手段により取得された履歴情報に基づいて変更(してゲーム処理を実行)」することは、発明の詳細な説明に記載されておらず、請求項10に係る発明は、発明の詳細な説明に記載されている発明とはいえない。

(2)上記の指摘に対して、請求人は平成29年8月21日付けで、請求項10について次の記載を含むものとする補正をした。
「前記実行手段は、前記第1のゲームコンテンツに係る前記ゲーム処理を、前記ゲーム中に登場させるキャラクタまたはアイテムのそれぞれについて定められたゲームパラメータに基づいて制御するものであり、
前記制御手段は、前記物品情報が取得された物品が前記別のゲーム装置により排出された前記第2の種別の物品である場合に、前記指示手段により排出指示を行う新たな第1の種別の物品の生成する処理を制御する際に、該新たな第1の種別の物品に係る前記ゲームパラメータを、前記第2の取得手段により取得された履歴情報に基づいて変更する」

(3)上記の平成29年8月21日付け補正がされた結果、第1の種別の物品に係るゲームパラメータを、第2の取得手段により取得された履歴情報に基づいて変更するのは、実行手段によりゲーム処理を実行する際ではなく、制御手段が第1の種別の物品の生成する処理を制御する際であることが明確となり、当審で通知した上記の拒絶理由は解消した。

第7 むすび
以上のとおり、本願発明1ないし11は、当業者が引用発明1、2、及び引用文献3に記載の技術事項に基づいて、容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2017-10-06 
出願番号 特願2015-250423(P2015-250423)
審決分類 P 1 8・ 537- WY (A63F)
P 1 8・ 121- WY (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 柴田 和雄  
特許庁審判長 森次 顕
特許庁審判官 畑井 順一
黒瀬 雅一
発明の名称 ゲーム装置及びプログラム  
代理人 大塚 康弘  
代理人 下山 治  
代理人 大塚 康徳  
代理人 木村 秀二  
代理人 高柳 司郎  
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