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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 H01H 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 H01H |
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管理番号 | 1333252 |
異議申立番号 | 異議2017-700690 |
総通号数 | 215 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2017-11-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2017-07-12 |
確定日 | 2017-10-10 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 特許第6066009号発明「ガス絶縁開閉装置用操作器及びそれを用いたガス絶縁開閉装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6066009号の請求項1ないし6に係る特許を維持する。 |
理由 |
第1.手続の経緯 特許第6066009号の請求項1ないし6に係る特許についての出願は、平成28年6月16日に特許出願され、平成29年1月6日に特許の設定登録がされ、同年1月25日に特許掲載公報が発行され、その後、特許異議申立人恒本昌美(以下、「異議申立人」という。)により請求項1ないし6に対して特許異議の申立てがされたものである。 第2.本件特許発明 特許第6066009号の請求項1ないし6の特許に係る発明は、その特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。(以下、それぞれ、「本件特許発明1」ないし「本件特許発明6」という。) 「 【請求項1】 ガス絶縁開閉装置が有する接点部の開閉を操作するガス絶縁開閉装置用操作器であって 、 前記接点部の開閉操作を行う動力に連動して回転する回転軸と、 前記接点部を開閉させる開閉機構に連結されるリンク部材と、 前記リンク部材に連結される接点レバーと、 前記接点部の開放時の衝撃を緩和する緩衝機構と、 前記接点部の開放時に前記緩衝機構に接触する緩衝レバーと、 前記回転軸が貫通する壁面部を有する筐体と、を備え、 前記接点レバー及び前記緩衝レバーが前記筐体の外側で前記回転軸に固定されると共に、前記回転軸の軸方向と直交する同一平面上に前記接点レバーと前記緩衝レバーとが配置されることを特徴とするガス絶縁開閉装置用操作器。 【請求項2】 前記接点レバー及び前記緩衝レバーは、前記回転軸の一端に固定される単一の回動部材の一部として設けられることを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置用操作器。 【請求項3】 前記接点レバー及び前記緩衝レバーは、前記回転軸を通る直線に対して線対称となるように配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガス絶縁開閉装置用操作器。 【請求項4】 前記緩衝機構は、前記接点レバーに対する前記リンク部材の方向と同一方向となるように前記緩衝レバーに対して配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のガス絶縁開閉装置用操作器。 【請求項5】 前記リンク部材及び前記緩衝機構は、前記筐体の外側に配置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のガス絶縁開閉装置用操作器。 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載のガス絶縁開閉装置用操作器を用いたガス絶縁開閉装置。」 第3.異議申立人の主張の概要 異議申立人は、証拠として下記の甲第1証及び甲第2号証を提出し、本件特許発明1ないし6は、甲第1号証記載の発明と同一であるか、または、甲第1号証記載の発明及び甲第2号証記載の発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1ないし6に係る特許は、特許法第29条第1項第3号に該当し、または、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、取り消すべきものである旨の主張をしている。 甲第1号証:実願昭58-161300号(実開昭60-69446号)のマイクロフィルム 甲第2号証:実願昭59-173385号(実開昭61-88637号)のマイクロフィルム 第4.甲各号証 1.甲第1号証について 甲第1号証には、「ガス絶縁開閉器」に関して、第1図及び第2図とともに次の事項が記載されている。 ア.「〔考案の実施例〕 以下本考案のガス絶縁開閉器の一実施例を図面を参照して説明する。第1図において、金属部材からなる接地容器(1)内に固定側電極(2)及び可動側電極(3)が絶縁スペーサ(4a),(4b)によってそれぞれ支持され、可動側電極(3)に摺動自在に貫通した可動ロッド電極(6)を設けて開閉部(5)を形成する。また可動ロッド電極(6)はこれと一体に連結される可動ロッド(6a)を介して開閉機構部(7)のリンク(7a)及びレバー(7b)によって本体主軸(8)に連結され、さらに接地容器(1)内部にSF_(6)ガスのような絶縁ガス(1a)を封入して開閉器本体(10)を構成する。 開閉器本体(10)の操作機構部(7)を駆動する操作装置(11)の接続の一例を第2図に示す。図において操作装置(11)は駆動部(12)と連動機構部(13)とからなり、駆動部(12)は図示されない駆動源と連結される駆動軸(12a)と連結継手(15)を介して連結ロッド(16)と連結される。この連結ロッド(16)に連動機構部(13)を介して開閉器本体(10)の操作機構部(7)の本体主軸(8)と連動するように構成される。図示では3台の開閉器本体(10_(-1)),(10_(-2)),(10_(-3)),はそれぞれ連結ロツド(16)と連動機構部(13_(-1)),(13_(-2)),(13_(-3)),を介して連動するように接続される。 図示では駆動部(12)側の開閉器本体(10_(-1))側の連動機構部(13_(-1))に緩衝兼操作器17を配設する。連動機構部(13_(-1))は連結ロッド(16)と一体に固着されたレバー(18)と、このレバー(18)の一方側にロッド(19)とレバー(20)を介して操作機構部(7)の本体主軸(8)と連結される。またレバー(18)の他方側は緩衝兼操作器(17)のピストンロッド(21)に取付部(21a)を介して往復動作自在に連結される。さらに緩衝兼操作器(17)の一方側端を回動支持部(22)によって回動自在に固着する。 緩衝兼操作器(17)の構造の一例を第3図に示す。図においてシリンダ(25)内にピストン(26)を摺動自在に収納し、このシリンダ(25)にピストン(26)の動作終端部に開口ポート(27),(28)を設ける。この開口ポート(27),(28)にはそれぞれ弁体(29),(30)を設ける。また弁体(29),(30)に配管を介して、例えば油あるいは空気などのような加圧流体媒体を2点鎖線で示した配管(31)又は(32)に流出入させることによりピストン(26)を左右に駆動し、ピストンロッド(21)に固着される取付部(21a)を介して連結ロッド(16)のレバー(18)の一方側に回動自在に連結される。(第2図参照)また、開口ポート(27),(28)を調整弁体(33)を介して連通するように接続する。なお、後述するように緩衝兼操作器を低速駆動する際にロッド(19)にロードセル(35)を、ピストンロッド(21)にロードセル(36)を配設する。 次に本考案の一実施例の作用効果について説明する。常時は緩衝兼操作器17は緩衝器として作用する。すなわち、シリンダ(25)内部に加圧流体媒体を封入して弁体(29),(30)を閉じ、調整弁(33)を調整し、この調整弁(33)によって両開口ポート(27),(28)間における加圧流体媒体の流通によってピストン(26)の緩衝作用を発生させる。」(明細書第4ページ第6行ないし第7ページ第4行) イ.上記ア.の「金属部材からなる接地容器(1)内に固定側電極(2)及び可動側電極(3)が絶縁スペーサ(4a),(4b)によってそれぞれ支持され、可動側電極(3)の摺動自在に貫通した可動ロッド電極(6)を設けて開閉部(5)を形成する。また可動ロッド電極(6)はこれと一体に連結される可動ロッド(6a)を介して開閉機構部(7)のリンク(7a)及びレバー(7b)によって本体主軸(8)に連結され、さらに接地容器(1)内部にSF_(6)ガスのような絶縁ガス(1a)を封入して開閉器本体(10)を構成する。」との記載及び「常時は緩衝兼操作器(17)は緩衝器として作用する。」との記載から、緩衝兼操作器(17)は、接点部の開放時の衝撃を緩和するものであることが分かる。 ウ.第2図から、駆動部(12)は、駆動軸(12a)が貫通する壁面部を有することが見て取れ、また、レバー(18)が前記駆動部(12)の外側で前記駆動軸(12a)に固定されることが見て取れ、さらに、前記駆動軸(12a)の軸方向と直交する平面上に前記レバー(18)が配置されることが見て取れる。 これらの記載事項、認定事項及び図示事項を総合すると、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されている。 「ガス絶縁開閉器が有する開閉部5の開閉を操作する操作装置11であって、 前記開閉部5の開閉操作を行う駆動源に連動して回転する駆動軸12aと、 前記開閉部5を開閉させる開閉機構部7に連結されるロッド19と、 前記ロッド19に連結されるレバー18の一方側と、 前記開閉部5の開放時の衝撃を緩和する緩衝兼操作器17と、 前記緩衝兼操作器17に連結されるレバー18の他方側と、 前記駆動軸12aが貫通する壁面部を有する駆動部12と、を備え、 前記レバー18の一方側及び前記レバー18の他方側が前記駆動部12の外側で前記駆動軸12aに固定されると共に、前記駆動軸12aの軸方向と直交する同一平面上に前記レバー18の一方側と前記レバー18の他方側とが配置される操作装置11。」 2.甲第2号証について 甲第2号証には、「断路器の操作機構」に関して、第4図とともに次の事項が記載されている。 「産業上の利用分野 本考案は断路器の操作機構に係り、特にはバネの放勢力を利用して高速回転するレバーにより断路器の高速開閉ができるものの改良に関する。 従来の技術 断路器でループ電流等が流れる電気回路を開閉をする場合、その開閉動作はある程度の速さで行なわねばならない。そこで、この開閉動作をある程度の速さで行なうことのできる適当な装置として、バネの放勢力を利用し高速度で瞬発的な回転運動を利用する操作機構がある。 第4図はこの種従来の操作機構を示し、主軸1にレバー2が固着され、このレバー2にはバネ3が連結されている。主軸1にはクラツチ4を介し回転自在に設けた駆動レバー5が接続され、駆動レバー5の一端は断路器6と連結されている。また、主軸1にはクラツチ7を介し副軸9が接続され、この副軸9の端部にレバー10が固着されている。レバー10にはリンクロツド11が連結され、更にこのリンクロツド11にはクランクレバー12が連結され、またクランクレバー12は駆動軸13が固着されている。駆動軸13にはワンウエイクラツチ14を介し揺動レバー15が軸着され、また、この揺動レバー15には偏心カム16が係合している。偏心カム16の軸17は、駆動モータ18により回転可能である。なお、駆動レバー5の一端と相対向して一対のダツシユポツト19からなる緩衝器20が設けられ、駆動レバー5の一端がラム21と接離自在である。この緩衝器20はダツシユポツト19内にピストン22を備えたラム21が挿入され、かつ、ピストン22には連通孔23が穿設され、この連通孔23を介しダツシユポツト19内を左右へ移動する作動油24が封入されてなる。25はラム21を常に外部へ突出させるバネである。 考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記従来の技術によれば、バネ3の放勢力が作用して駆動レバー5が軸1を中心として左又は右へ傾動する動きはあまりにも高速で、かつ、バネ3の放勢力が駆動レバー5に直接加えられるので、断路器6自体が衝撃による機械的損傷を受け易い。したがつて、駆動レバー5の過大な回転力を緩和するために、緩衝器20が必要となる。このため、駆動レバー5の傾動域内に左右一対の緩衝器20を配設しなければならないので構造が複雑、かつ、コスト高になつた。 問題点を解決するための手段及び作用 本考案は上記問題点を解決するため、駆動レバーの一端にロツドの一端を連結し、該ロツドの他端にピストンを連結して該ピストンを内筒内に挿入し、該内筒は周壁部に多数のオリフイスを有し、この内筒を同心的に包囲して作動油と共に密封する外筒を設けた緩衝器を構成したものである。 かかる構成によれば、駆動レバーの高速回転による過剰な衝撃を緩和する緩衝器が1基で足り、配置構成のスペース減少及び経済的なコスト低下をもたらす。」(明細書第1ページ末ないし第5ページ第11行) この記載事項及び第4図の記載事項を総合すると、甲第2号証には、次の事項(以下、「甲2記載の事項」という。)が記載されている。 「一端が断路器に6に連結され、他端が緩衝器20のラム21と接離自在とした駆動レバー5であって、断路器6の開放時に緩衝器20のラム21に他端が接触する駆動レバー5を設けること。」 第5.判断 1.本件特許発明1について 1-1.特許法第29条第1項第3号について (1)対比 本件特許発明1と甲1発明とを対比すると、甲1発明における「ガス絶縁開閉器」は、その技術的意義、機能及び構造からみて、本件特許発明1における「ガス絶縁開閉装置」に相当し、以下同様に、「開閉部5」は「接点部」に、「操作装置11」は「ガス絶縁開閉装置用操作器」に、「駆動源」は「動力」に、「駆動軸12a」は「回転軸」に、「開閉機構部7」は「開閉機構」に、「ロッド19」は「リンク部材」に、「レバー18の一方側」は「接点レバー」に、「緩衝兼操作器17」は「緩衝機構」に、「レバー18の他方側」は「緩衝レバー」に、「駆動部12」は「筐体」に、それぞれ相当する。 したがって、本件特許発明1と甲1発明とは、 [一致点] 「ガス絶縁開閉装置が有する接点部の開閉を操作するガス絶縁開閉装置用操作器であって、 前記接点部の開閉操作を行う動力に連動して回転する回転軸と、 前記接点部を開閉させる開閉機構に連結されるリンク部材と、 前記リンク部材に連結される接点レバーと、 前記接点部の開放時の衝撃を緩和する緩衝機構と、 前記回転軸が貫通する壁面部を有する筐体と、を備え、 前記接点レバー及び緩衝レバーが前記筐体の外側で前記回転軸に固定されると共に、前記回転軸の軸方向と直交する同一平面上に前記接点レバーと前記緩衝レバーとが配置されるガス絶縁開閉装置用操作器。」 の点で一致し、以下の点で相違している。 [相違点] 本件特許発明1においては、「緩衝レバー」が「接点部の開放時に緩衝機構に接触する」のに対し、甲1発明においては、「レバー18の他方側」が緩衝兼操作器17に連結される点。 (2)判断 本件特許発明1と甲1発明は、上記相違点を有するから、本件特許発明1は甲1発明と同一でない。 (3)異議申立人の主張 異議申立人は、特許異議申立書の第9ページ第3ないし20行において「本件特許発明1の構成要件(f)は、『前記接点部の開放時に前記緩衝機構に接触する緩衝レバーと、』というものである。一方、甲第1号証には、上記(5)(2)に記載したとおり、レバー(18)の他方側は緩衝兼操作器(17)のピストンロッド(21)に取付部(21a)を介して往復動作自在に連結されることが記載されている(第5頁第16行?第19行、第2図)。すなわち、上記(d)に記載したとおり、引用発明の『レバー(18)』のうち、ロッドと連結している『レバー(18)の一方側』が本件特許発明1の『接点レバー』に相当し、緩衝兼操作器(17)のピストンロッド(21)に取付部(21a)を介して連結されている『レバー(18)の他方側』が本件特許発明1の『緩衝レバー』に相当する。そして、引用発明の『レバー(18)の他方側』は、緩衝兼操作器(17)のピストンロッド(21)に取付部(21a)を介して連結され、開閉装置の開路時(遮断時)に発生する衝撃を緩和する機能を有することから、その点は本件特許発明1の『緩衝レバー』の機能と同じである。よって、本件特許発明1の構成要件(f)は、甲第1号証に開示されている。」旨主張している。 しかしながら、甲1発明においては、「レバー(18)の他方側」は、緩衝兼操作器(17)のピストンロッド(21)に取付部(21a)を介して連結されているのであって、「レバー(18)の他方側」が、緩衝兼操作器(17)のピストンロッド(21)に取付部(21a)と接触するものではない。 この点に関し、「接触」とは「近づきふれること。」(株式会社岩波書店[広辞苑第六版])であって、「連結」のように二部材が繋がっている構造に関する技術的事項であるとは認められない。 その点は、本件発明1において「前記接点部の開放時に」という条件が付されていることからも明らかである。 したがって、「連結」と「接触」とは、異なる技術的事項であるから、「前記接点部の開放時に前記緩衝機構に接触する緩衝レバー」との本件特許発明1の発明特定事項が甲第1号証には記載されているとはいえず、異議申立人の当該主張を採用することはできない。 1-2.特許法第29条第2項について 上記相違点について検討する。 本件特許発明1と甲2記載の事項とを対比すると、甲2記載の事項における「断路器6」は、その技術的意義、機能及び構造からみて、本件特許発明1における「接点部」に相当し、以下同様に、「緩衝器20のラム21」は「緩衝機構」に、「駆動レバー5の他端」は「緩衝レバー」に、それぞれ相当するから、甲2記載の事項を本件特許発明1の用語を用いて表現すると、「接点部の開放時に緩衝機構に接触する緩衝レバーを設けること。」ということができる。 甲2記載の事項についてさらに検討すると、甲2記載の事項は、甲第2号証において、従来技術として記載されているものであって、甲第2号証においては、そもそも甲2記載の事項のような緩衝機構と緩衝レバーとを接触させること(以下、「接触」という。)に代えて、緩衝機構と緩衝レバーとを連結すること(以下、「連結」という。)を目的としている。 そうすると、甲第2号証に接した当業者であれば、「接触」を「連結」に代える動機付けは存在しても、「連結」を「接触」に代える動機付けは存在しない。したがって、甲第1号証と甲第2号証に接した当業者が、甲1発明における「連結」に代えて、甲2記載の事項の「接触」を採用する動機付けは存在するとはいえない。 したがって、甲1発明に甲2記載の事項を適用する動機付けはないから、甲1発明及び甲2記載の事項から相違点に係る本件特許発明1における発明特定事項を当業者が容易に想到し得るとはいえない。 よって、本件特許発明1は、甲1発明及び甲2記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 2.本件特許発明2ないし6について 本件特許発明2ないし6は、本件特許発明1をさらに限定したものであるので、本件特許発明1と同じ理由により、甲1発明と同一ではなく、また、甲1発明及び甲2記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 3.まとめ 以上のとおり、本件特許発明1ないし6は、甲1発明と同一でないから、その特許は、特許法第29条第1項第3号に該当するものではなく、また、本件特許発明1ないし6は、甲1発明及び甲2記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものでない。 第6.むすび したがって、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件請求項1ないし6に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1ないし6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2017-09-27 |
出願番号 | 特願2016-119921(P2016-119921) |
審決分類 |
P
1
651・
113-
Y
(H01H)
P 1 651・ 121- Y (H01H) |
最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
平田 信勝 |
特許庁審判官 |
小関 峰夫 中川 隆司 |
登録日 | 2017-01-06 |
登録番号 | 特許第6066009号(P6066009) |
権利者 | 富士電機株式会社 |
発明の名称 | ガス絶縁開閉装置用操作器及びそれを用いたガス絶縁開閉装置 |
代理人 | 天田 昌行 |
代理人 | 岡田 喜雅 |
代理人 | 青木 宏義 |