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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 C04B |
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管理番号 | 1336126 |
異議申立番号 | 異議2016-700994 |
総通号数 | 218 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2018-02-23 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2016-10-18 |
確定日 | 2017-11-01 |
異議申立件数 | 2 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5907440号発明「セメントクリンカ及びセメント組成物」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第5907440号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔4?8〕について訂正することを認める。 特許第5907440号の請求項1?8に係る特許を取り消す。 |
理由 |
1 手続の経緯 特許第5907440号の請求項1?8に係る特許についての出願は、平成26年11月13日の出願であって、平成28年4月1日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、特許異議申立人中嶋美奈子(以下、「特許異議申立人1」という。)及び特許異議申立人浜俊彦(以下、「特許異議申立人2」という。)により特許異議の申立てがなされ、平成29年1月5日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成29年3月13日に意見書及び訂正請求書の提出がされ、平成29年3月21日付けで訂正請求書に対する手続補正指令書(方式)が通知され、平成29年4月21日に手続補正書(方式)が提出され、訂正の請求に対して特許異議申立人1及び特許異議申立人2に意見を求めたところ、平成29年5月26日に特許異議申立人2より意見書が提出され、平成29年5月29日に特許異議申立人1より意見書が提出され、平成29年6月22日付けで取消理由(決定の予告)を通知したものである。 2 訂正の適否についての判断 手続補正書(方式)によって補正された訂正請求(以下、「本件訂正請求」という。)による訂正は、特許請求の範囲の減縮、及び、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでなく、また、一群の請求項ごとに請求をしたものと認められる。 したがって、本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、並びに、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔4?8〕について訂正を認める。 3 特許異議の申立てについて 本件訂正請求により訂正された請求項1?8に係る発明は、訂正特許請求の範囲の請求項1?8に記載された事項により特定されるとおりものであると認める。 これに対して、平成29年6月22日付けで取消理由(決定の予告)を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者からは応答がなかった。 そして、上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件請求項1?8に係る特許は、この取消理由によって取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 Al_(2)O_(3)を6.0質量%以上8.0質量%以下、SO_(3)を0.7質量%以上2.2質量%以下、Fを0.01質量%以上0.3質量%以下、P_(2)O_(5)を0.2質量%以上0.5質量%以下含み、C_(3)Sを40質量%以上70質量%以下、C_(2)Sを5質量%以上35質量%以下、C_(3)Aを11質量%以上16質量%以下、C_(4)AFを7質量%以上11質量%以下含むセメントクリンカであって、 前記Al_(2)O_(3)の含有量(質量%)と、前記SO_(3)の含有量(質量%)と、前記Fの含有量(質量%)と、前記P_(2)O_(5)の含有量(質量%)とが下記式1を満たす関係であるセメントクリンカ。 Al_(2)O_(3)の含有量≦αSO_(3)の含有量+εP_(2)O_(5)の含有量+θ・・・(1) (但し、α=10.3×Fの含有量+1.3、ε=3.5、θ=-13×Fの含有量+4.5) 【請求項2】 前記SO_(3)の含有量(質量%)と前記P_(2)O_(5)の含有量(質量%)と前記Fの含有量(質量%)とが下記式2を満たす関係である請求項1に記載のセメントクリンカ。 δSO_(3)≦βP_(2)O_(5)+γ・・・(2) (但し、δ=-1.6×Fの含有量+1、β=4.4、γ=0.3) 【請求項3】 Srを0.01質量%以上0.5質量%以下含む請求項1又は2に記載のセメントクリンカ。 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のセメントクリンカの製造方法であって、 前記セメントクリンカの原料原単位は、石灰石が1000kg/トン以上1200kg/トン以下、廃棄物が200kg/トン以上500kg/トン以下であるセメントクリンカの製造方法。 【請求項5】 前記廃棄物は、石炭灰、建設発生土、鉱滓、焼却灰及び汚泥からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である請求項4に記載のセメントクリンカの製造方法。 【請求項6】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のセメントクリンカと石膏とを含むセメント組成物。 【請求項7】 さらに、混合材を含む請求項6に記載のセメント組成物。 【請求項8】 前記混合材は、高炉スラグ、シリカ質混合材、フライアッシュ及び石灰石微粉末からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の混合材を含む請求項7に記載のセメント組成物。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2017-09-21 |
出願番号 | 特願2014-230661(P2014-230661) |
審決分類 |
P
1
651・
121-
ZAA
(C04B)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 立木 林、阪野 誠司、佐溝 茂良 |
特許庁審判長 |
新居田 知生 |
特許庁審判官 |
永田 史泰 宮澤 尚之 |
登録日 | 2016-04-01 |
登録番号 | 特許第5907440号(P5907440) |
権利者 | 住友大阪セメント株式会社 |
発明の名称 | セメントクリンカ及びセメント組成物 |
代理人 | 藤本 昇 |
代理人 | 中谷 寛昭 |
代理人 | 中谷 寛昭 |
代理人 | 日東 伸二 |
代理人 | 山本 裕 |
代理人 | 日東 伸二 |
代理人 | 山本 裕 |
代理人 | 藤本 昇 |