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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 H01L
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H01L
管理番号 1336519
審判番号 不服2017-886  
総通号数 219 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-03-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-01-20 
確定日 2018-02-13 
事件の表示 特願2014-514568「CMOS画像センサー内蔵IRアップコンバージョン装置を組み込んだ赤外線撮像装置」拒絶査定不服審判事件〔平成24年12月13日国際公開、WO2012/170456、平成26年 9月 4日国内公表、特表2014-522578、請求項の数(18)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成24年6月6日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理2011年6月6日、米国)を国際出願日とする外国語特許出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成25年12月 3日 特許法第184条の4第1項の規定による翻訳文提出
平成27年 4月23日 審査請求
平成28年 2月19日 拒絶理由通知
平成28年 7月22日 意見書・手続補正書
平成28年 9月13日 拒絶査定
平成29年 1月20日 審判請求・手続補正書
平成29年 8月29日 補正の却下の決定(当審)・拒絶理由通知(当審)
平成29年12月 5日 意見書・手続補正書

第2 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。

この出願の請求項1ないし18に係る発明は、下記引用文献1ないし5に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.国際公開第2011/066396号
2.特開2003-083809号公報
3.国際公開第2010/070563号
4.特開2009-192919号公報
5.米国特許出願公開第2005/0161703号明細書

第3 当審拒絶理由の概要
平成29年8月29日付けで当審より通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。

1 理由1(明確性)
本願の請求項1に「前記アップコンバージョン装置が機械的固定具または接着剤により前記CISに結合される」と記載されているが、発明の詳細な説明の記載及び当該技術分野における技術常識を参酌しても、「機械的固定具・・・により・・・結合される」との記載に含まれる技術事項の範囲が明確でない。
例えば、アップコンバージョン装置がファイバオプティックプレートを介してCISに結合されたものや、ハウジング(外装部材)によってアップコンバージョン装置とCISを固定したものが、「機械的固定具・・・により・・・結合される」といいえるのか否かが不明である。
請求項1を引用する請求項2ないし18についても上記と同様の点が指摘される。
よって、請求項1ないし18に係る発明は明確でないから、この出願は特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

2 理由2(進歩性)
この出願の請求項1ないし18に係る発明は、下記引用文献1ないし7に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特開2003-083809号公報
2.国際公開第2011/066396号
3.国際公開第2010/070563号
4.特開2009-192919号公報
5.米国特許出願公開第2005/0161703号明細書
6.特表2007-502031号公報
7.米国特許出願公開第2011/0116078号明細書

第4 本願発明
本願の請求項1ないし18に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明18」という。)は、平成29年12月5日付け手続補正書による補正後の特許請求の範囲の請求項1ないし18に記載される事項により特定される、次のとおりのものと認める。
「【請求項1】
透明なIRアップコンバージョン装置およびCMOS画像センサー(CIS)を含む撮像装置において、前記透明なIRアップコンバージョン装置は多層スタックを含み、前記多層スタックは、陽極層、ホール遮断層、IR感知層、ホール・トランスポート層、発光層、電子トランスポート層、および陰極を含み、
前記アップコンバージョン装置が接着剤により前記CISに結合される
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、前記陽極がインジウム・スズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、アルミニウム・スズ酸化物(ATO)、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)、カーボン・ナノチューブ、または銀ナノワイヤを含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項1に記載の撮像装置において、前記ホール遮断層がTiO_(2)、ZnO、BCP、Bphen、3TPYMB、またはUGH2を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項1に記載の撮像装置において、前記IR感知層がPbSe QDを含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項1に記載の撮像装置において、前記ホール・トランスポート層が1,1-ビス[ジ-4-トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC)、N,N’ジフェニル-N,N’(2-ナフチル)-(1,1’-フェニル)-4,4’-ジアミン(NPB)、またはN,N’-ジフェニル-N,N’-ジ(m-トリル)ベンジジン(TPD)を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項1に記載の撮像装置において、前記発光層がトリス-(2-フェニルピイジン)イリジウム、Ir(ppy)_(3)、ポリ-[2-メトキシ,5-(2’-エチル-ヘキシルオキシ)フェニレン・ビニレン](MEH-PPV)、トリス-(8-ヒドロキシ・キノリン)アルミニウム(Alq_(3))、またはイリジウム(Ill)ビス-[(4,6-ジ-フルオロフェニル)-ピリジナト-N,C2’]ピコリナト(FIrpic)を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項1に記載の撮像装置において、前記電子トランスポート層がトリス[3-(3-ピリジル)-メシチル]ボラン(3TPYMB)、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(BCP)、4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(BPhen)、またはトリス-(8-ヒドロキシ・キノリン)アルミニウム(Alq_(3))を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
請求項1に記載の撮像装置において、前記陰極がインジウム・スズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、アルミニウム・スズ酸化物(ATO)、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)、カーボン・ナノチューブ、銀ナノワイヤ、またはMg:Alを含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項9】
請求項1に記載の撮像装置において、前記陰極が厚さ30nm未満の10:1 Mg:Ag層を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
請求項1に記載の撮像装置において、前記多層スタックがさらに、前記極上に反射防止層を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項11】
請求項9に記載の撮像装置において、前記反射防止層が200nm未満の厚さを有するAlq_(3)層を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
請求項1に記載の撮像装置において、前記多層スタックがさらに前記陽極上に配置されるIR通過可視遮断層を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項13】
請求項12に記載の撮像装置において、前記IR通過可視遮断層が異なる屈折率を有する材料からなる複数の交互層を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項14】
請求項13に記載の撮像装置において、前記交互層が厚さ10?100nmのTa_(2)O_(5)層およびSiO_(2)層を含み、前記IR通過可視遮断断層が2?80段の層を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項15】
請求項1に記載の撮像装置において、前記CISが前記多層スタックの基板であることを特徴とする撮像装置。
【請求項16】
請求項1に記載の撮像装置において、前記多層スタックがさらに支持層を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項17】
請求項16に記載の撮像装置において、前記支持層が剛体であることを特徴とする撮像装置。
【請求項18】
請求項16に記載の撮像装置において、前記支持層が可撓性であり、前記アップコンバージョン装置が前記CISに薄層として被されることを特徴とする撮像装置。」

第5 引用文献及び引用発明
1 引用文献1
(1)引用文献1の記載事項
当審拒絶理由において「引用文献1」として引用され、原査定において「引用文献2」として引用された特開2003-083809号公報(以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている。(当審注.下線は当審において付したもの。以下において同じ。)
「【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0016】図1は本発明の赤外可視変換部材にかかる第1実施形態を示す概略構成図である。図1は撮像素子としてのCCDイメージセンサを備える赤外線検出器を示すもので、CCDイメージセンサ1の光の受光面上には赤外可視変換部材2aが配置されており、また、CCDイメージセンサ1にはドライバ5が電気的に接続されている。
【0017】赤外可視変換部材2aは、アップコンバージョン蛍光体を含む蛍光体層3をファイバオプティックプレート(FOP)4上に積層したもので、蛍光体層3の膜厚は5?120μmの範囲内に設定されている。また、CCDイメージセンサ1の受光面から遠い側が蛍光体層3、近い側がFOP4となるように配置されている。
【0018】蛍光体層3に含まれるアップコンバージョン蛍光体は、赤外光を吸収して可視光を再放射するもので、この赤外光から可視光への変換には予備励起を必要としない。かかるアップコンバージョン蛍光体としては、例えば希土類元素又はその化合物、より具体的には、エルビウム(Er)、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Yb)、ディスプロシウム(Dr)、ツリウム(Tm)、サマリウム(Sm)並びにこれらのハロゲン化物(フッ化物、塩化物)等を含有する無機材料が挙げられ、これらを用いることにより特定波長(例えば1.5μm)の赤外光を特定波長(例えば550nm、660nm)の可視光に変換することができる。上記のアップコンバージョン蛍光体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】ここで、蛍光体層3の膜厚と可視光発光強度との相関を図2、蛍光体層3の膜厚と解像度との相関を図3、蛍光体層3の膜厚と相対輝度との相関を図4にそれぞれ示す。図2、3に示したように、可視光発光強度と解像度とは蛍光体層3の膜厚に対して異なる依存性を示すが、本実施形態においては、蛍光体層3の膜厚を5?120μmとすることによって、可視光発光強度及び解像度の双方を高水準で両立することが可能となり、図4に示したように十分に高い相対輝度を達成することができる。なお、蛍光体層3の膜厚が120μmを越えると可視光発光強度と解像度との少なくとも一方が不十分となり、他方、5μm未満の場合には均一な蛍光体層を形成することが困難となり、いずれの場合にも上記の効果を得ることができない。
【0020】蛍光体層3は、例えば遠心沈降法により形成することができる。すなわち、蛍光体層3の膜厚に応じた所定量のアップコンバージョン蛍光体微粒子を、水ガラス溶液に加えて懸濁液とし、この懸濁液をFOP4の所定の面上に塗布する。懸濁液中のアップコンバージョン蛍光体を沈降させてFOP4上に堆積させた後、吸引などにより水ガラス溶液を吸い取り乾燥することによって蛍光体層3が得られる。
【0021】このようにして得られる蛍光体層3中には水ガラスが含まれていてもよい。水ガラスの赤外吸収スペクトルは図5に示す通りであり、このように水ガラスは赤外光に対して殆ど吸収性を示さないため、アップコンバージョン蛍光体を結着するバインダーとして用いることができる。なお、蛍光体層3のバインダーは赤外光を透過するものであれば特に制限されず、水ガラスの他に有機系バインダーなどを使用してもよい。
【0022】蛍光体層3からの可視光は、FOP4によりCCDイメージセンサ1に伝送される。図6はFOP4の光路方向に垂直な断面図を示すもので、FOP4は、高屈折率のコアガラスからなる複数のコア11と、コアガラスよりも低屈折率のクラッドガラスからなり、コア11のそれぞれの外周部を被覆するクラッド12と、可視光に対して吸収性を示す吸収体ガラスからなり、コア11の間に配置された吸収体13とで構成されている。
【0023】FOP4に入射した可視光は、コア11内で全反射を繰り返し、受光面から出射面に伝送される。このとき、全反射しないでコア11から漏れる光(迷光)が生じる場合があるが、かかる迷光は吸収体13により吸収され、他のコア2への迷光の入射が防止される。このようにFOP4によって、蛍光体層3からの可視光を十分に高い解像度でCCDイメージセンサ1に伝送することができる。
【0024】ここで、蛍光体層3に含まれるアップコンバージョン蛍光体の平均粒径は、隣接するコア11間の距離dの1/2以下であることが好ましい。例えばコア間距離dが6μmである場合、アップコンバージョン蛍光体の平均粒径は3ミクロン以下(より好ましくは2μm以下)であることが好ましい。アップコンバージョン蛍光体の平均粒径がコア間距離の1/2を越えると、アップコンバージョン蛍光体からの可視光が所定のコアに入射する際に、そのコアに隣接する他のコアにも可視光が入射しやすくなり、CCDイメージセンサ1で検出される像の解像度が低下する傾向にある。
【0025】このように第1実施形態では、アップコンバージョン蛍光体を含む蛍光体層3の膜厚を5?120μmとすることによって、アップコンバージョン蛍光体が赤外光を吸収して可視光を再放射する際に、可視光発光強度と解像度との双方を高水準で両立することができる。また、FOP4により赤外可視変換部材2aからの可視光CCDイメージセンサ1に伝送することによって、当該可視光による像の解像度が高水準に維持されるので、その像をCCDイメージセンサ1により高感度で検出することができる。
【0026】例えば第1実施形態の赤外線検出器において、蛍光体層3の膜厚を50μmとし、これに強度156.7μWの赤外光を入射させると、797カウントのピークが検出された(ガンマ値:1.4)。この結果は当該赤外線検出器がレーザビームの位置検出を行う上で十分な感度を有していることを示すものである。
【0027】なお、第1実施形態はこれに限られるものではない。例えば図1に示した装置は撮像素子としてCCDイメージセンサ1を備えるものであるが、CCDイメージセンサ1の代わりにMOS型イメージセンサを用いてもよい。これにより、赤外可視検出部材2からの可視光による像を高感度で検出することができる。
【0028】また、本実施形態においては、蛍光体層3上に有機膜(例えばポリパラキシリレン)をさらに備えていてもよい。これにより蛍光体層3の損傷が防止されるので、上記の優れた特性を長期にわたって得ることができる。」

(2)引用発明
上記(1)より、引用文献1には下記の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「CCDイメージセンサ1と、
前記CCDイメージセンサ1の受光面上に配置された赤外可視変換部材2aと、
前記CCDイメージセンサ1に電気的に接続されたドライバ5と、
を備え、
前記赤外可視変換部材2aは、アップコンバージョン蛍光体を含む蛍光体層3をファイバオプティックプレート4上に積層したものである
ことを特徴とする、赤外線検出器。」

2 引用文献2
当審拒絶理由において「引用文献2」として引用され、原査定において「引用文献1」として引用された国際公開第2011/066396号(以下、「引用文献2」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている。(訳は特表2013-512439号公報による。)
ア「Embodiments of the invention pertain to a method and apparatus for sensing infrared (IR) radiation. An embodiment of the present invention provides an all-organic up-conversion device that can be fabricated by integrating an OLED and an organic photodetector into one device. Because of their compatibility with lightweight, rugged, or flexible plastic substrates, all organic up-conversion devices in accordance with embodiments of the present invention can be used for numerous applications including, but not limited to, night vision, range finding, security, and semiconductor wafer inspections.」(4ページ6行ないし12行)
(訳.本発明の実施形態は、赤外線(IR)放射を感知する方法および装置に関する。本発明の一実施形態は、OLEDと有機光検出器を1つのデバイスに統合することによって製造することができる全有機アップコンバージョンデバイスを提供する。軽量基板、凹凸基板、または柔軟なプラスチック基板と整合性があるため、本発明の実施形態による全有機アップコンバージョンデバイスは、暗視、距離測定、セキュリティー、および半導体ウェハ検査を含むがそれらに限定されない多数の用途で使用可能である。)
イ「Figure 3 shows the operation of an up-conversion device in accordance with an embodiment of the subject invention. As shown, light with an IR wavelength can enter the device through a transparent or semi-transparent substrate, such as glass or other appropriate transparent or semi-transparent material. A photon can then pass through a first transparent (or semi-transparent) electrode and strike an IR sensing layer.」(5ページ6行ないし10行)
(訳.図3は、本発明の一実施形態によるアップコンバージョンデバイスの動作を示す。図示のように、IR波長の光は、ガラス、または別の適切な透明もしくは半透明材料などの、透明、または半透明基板を通ってデバイスに入ることができる。その後、光子は、第1透明(または、半透明)電極を通り、IR感知層に当たることができる。)
ウ「Referring to Figure 3, in a specific embodiment, a hole blocking layer (not shown in Figure 3) can be added between the transparent electrode the IR radiation enters and the IR sensing layer. Such a layer can block holes from passing from the transparent electrode to the IR sensing layer and/or from the IR sensing layer to the transparent electrode.」(5ページ29行ないし32行)
(訳.図3を参照すると、特定の実施形態において、正孔ブロック層(図3では図示しない)を、IR放射が入る透明電極とIR感知層の間に追加することができる。そのような層は、透明電極からIR感知層に、および/またはIR感知層から透明電極に正孔が通ることをブロックすることができる。)
エ「As shown in Figure 3, in a specific embodiment a second transparent (or semi-transparent) electrode, or cathode, can be disposed on the other side of the LED stack. In this embodiment, a potential between the pair of electrodes can drive the carriers, such as holes, from the IR sensing layer into the first LED and holes from each charge separation layer, where electrons and holes are generated, into the LED toward the cathode electrode. Likewise, electrons injected by the cathode are driven into the fifth LED and the electrons generated in the charge separation (generation) layers are driven into the LED toward the anode.」(6ページ5行ないし12行)
(訳.図3に示すように、特定の実施形態において、第2の透明(または半透明)電極、またはカソードは、LED積層の別の側に配置することができる。本実施形態において、電極対の間の電位は、IR感知層から第1のLEDに正孔などのキャリアを動かすことができ、電子や正孔が生成される各電荷分離層からLEDに入りカソード電極へ向けて正孔を動かすことができる。同じように、カソードによって注入された電子は第5のLEDの中に動かされ、電荷分離(生成)層で生成された電子はLEDに入り、アノードに向けて動かされる。)
オ「Figure 4 shows an energy band diagram of another IR sensing up-conversion device in accordance with an embodiment of the subject invention.」(7ページ23行ないし24行)
(訳.図4は、本発明の一実施形態による別のIR感知アップコンバージョンデバイスのエネルギーバンド図を示す。)
カ「Figure 5 shows a structural diagram of the device of Figure 4.
Referring to Figure 5, an organic near infrared (NIR)-to-visible up-conversion device can be provided using a tin phthalocyanine (SnPc):C_(60) bulk heterostructure layer as a NIR sensitizer and a fac-tris(2phenylpyridinato) iridium (III) (lrppy_(3)) layer as a phosphorescent emitter. By using a phosphorescent emitter, light generation can be accomplished using low energy, providing an energy-efficient OLED. As one difference from a conventional OLED structure, the up-conversion device according to an embodiment of the present invention incorporates a poor hole transport NIR-sensitizing layer to keep the device in the off-state in the absence of IR irradiation. Upon photo-excitation, the photo-generated holes are injected into the OLED and recombine with electrons injected from the cathode to give off visible light.」(8ページ3行ないし13行)
(訳.図5は、図4のデバイスの構造図を示す。
図5を参照すると、有機近赤外-可視アップコンバージョンデバイスは、NIR増感体としてスズフタロシアニン(SnPc):C_(60)バルクへテロ構造層を、蛍光エミッタとしてfac-トリス(2-フェニルピリジナト)イリジウム(III)(lrppy_(3))層を使って提供することができる。蛍光エミッタを使うことによって、光生成は低エネルギーで実現することができ、エネルギー効率の良いOLEDを提供することができる。従来のOLED構造との違いの1つとして、本発明の一実施形態によるアップコンバージョンデバイスは、正孔の少ない輸送NIR感光層を組み込み、デバイスをIR照射の無いオフ状態に保つ。光励起すると、光生成正孔がOLEDに注入され、カソードから注入された電子と再結合され、可視光を放つ。)

3 引用文献3
当審拒絶理由及び原査定において「引用文献3」として引用された国際公開第2010/070563号(以下、「引用文献3」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている。(訳は特表2012-513084号公報による。)
ア「The invention relates to a transparent organic light emitting diode (OLED) comprising bright and dark lucent areas.」(1ページ6行ないし7行)
(訳.本発明は、明光(bright lucent)領域及び暗光(dark lucent)領域を有する透明有機発光ダイオード(OLED)に関する。)
イ「The layer system, which is for example directly applied on the substrate material, may comprise the following materials: said anode layer can be performed as an ITO-layer (I = Indium, T = Tin, O = Oxide), whereas the substrate material can be performed e.g. as a glass material or a foil and the ITO-layer is designed as a coating layer on said substrate material. The organic light emitting layer system may comprise a p-doped hole injection layer MTDATA:F_(4)TCNQ(1%)40nm. Next to the p-doped hole injection layer a hole carrier layer can be applied (α-NPD, 10nm). Next to this layer an emission layer is applied, whereas the emission layer can be performed in different colors. E.g. orange:α-NPD:Ir(MDQ)_(2)(acac)(10%), 20nm. The next layer can be an electron transport layer(BAIq 20nm), which is followed by an n-doped layer(LiF lnm). Next to the organic light emitting layer system the cathode layer system can be a Al-layer with a thickness of 1.5nm and on the Al-layer a transparent Ag-layer of 15nm is applied. On said transparent thin Ag-layer an Al-layer of 50nm can be applied in discrete areas to perform the pattern in the OLED. As a next layer an antireflection layer can be applied, e.g. Alq_(3)(50nm). In order to cover said layers, on or over the final layers is applied a transparent cover element and/or a transparent cover layer for protecting said OLED-layer system against damage and/or moisture.」(6ページ13行ないし29行)
(訳.例えば、基板材料上に直接適用される層システムは、次の部材を有してよい。すなわち、前記アノード層はITO層(I=インジウム、T=スズ、O=酸化物)として実行されてよく、一方、基板材料は例えばガラス材料又はホイルとして実行されてよく、ITO層は該基板材料上のコーティング層として設計される。前記有機発光層システムは、pドープ正孔注入層MTDATA:F_(4)TCNQ(1%)40nmを有してよい。pドープ正孔注入層に隣接して、正孔担体層が適用されてよい(α-NPD,10nm)。この層に隣接して、発光層が適用され、一方、発光層は様々な色において実行されてよい(例えば、オレンジ:α-NPD:Ir(MDQ)_(2)(acac)(10%),20nm)。次の層は電子伝達層(BAlq20nm)であってよく、その後にnドープ層(LiF1nm)が続く。有機発光層システムに隣接して、カソード層は1.5nmの厚さを有するAl層であってよく、Al層上には、15nmの透明なAg層が適用される。この透明な薄いAg層上には、50nmのAl層が、OLEDにおけるパターンを実行するよう、離散的な領域において適用されてよい。次の層として、反射防止層(例えば、Alq_(3)(50nm))が適用されてよい。この層を覆うために、最後の層の上には、当該OLED層システムを損傷及び/又は水分に対して保護するための透明なカバー要素及び/又は透明なカバー層が適用される。)

4 引用文献4
当審拒絶理由及び原査定において「引用文献4」として引用された特開2009-192919号公報(以下、「引用文献4」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている。
「【0011】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態による光学多層膜付きガラス部材の構成を示す断面図である。図1に示す光学多層膜付きガラス部材1は、ガラス基板2と、ガラス基板2の主表面2aに付着力強化層3を介して形成された光学多層膜4とを具備している。このような光学多層膜付きガラス部材1において、付着力強化層3はガラス基板2と光学多層膜4との密着性を向上させ、膜クラックや膜剥がれの発生を抑制するものである。
【0012】
光学多層膜4は用途に応じて適宜に選択されるものであり、例えば反射防止機能を有する反射防止膜(AR膜:Anti Reflection膜)、赤外線カット膜(紫外線波長域にもカット機能を有する紫外線-赤外線カット膜を含む)、赤外線透過膜、ダイクロイック膜等が挙げられる。このような機能を有する光学多層膜4には、例えば低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に配置した積層膜が用いられる。低屈折率膜としては酸化珪素膜等が用いられる。高屈折率膜としては酸化ニオブ、酸化チタンおよび酸化タンタルから選ばれる少なくとも1種からなる金属酸化膜等が用いられる。低屈折率膜および高屈折率膜の膜厚や積層数は要求される光学特性に応じて適宜に設定される。」

5 引用文献5
当審拒絶理由及び原査定において「引用文献5」として引用された米国特許出願公開第2005/0161703号明細書(以下、「引用文献5」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている。(訳は当審で作成した。)
「[0030] In FIG.10, the focal plane sensor incorporates a layered photodiode CMOS sensor as is described for example in U.S. Pat. No. 5,965,875 in order to obtain false color signals. 111 represents interconnect metallization typical of CMOS focal plane arrays. 113 represents the original front surface of the focal plane array. 115 indicates the top or "blue sensitive" pixel of a stacked photodiode pixel. 117 indicates the middle or "green sensitive" pixel of a stacked photodiode pixel. 119 indicates the bottom or "red sensitive" pixel of a stacked photodiode pixel. 121 indicates the transparent cap layer, 123 the reflective layer and 125 the up-conversion material layer. 127 indicates the back thinned surface of the silicon focal plane array. 129 represents the silicon material of the focal plane array.」
(訳.図10の焦点面センサでは、偽色信号を得るために、例えば米国特許第5,965,875号に記載される積層フォトダイオードCMOSセンサーを採用した。111はCMOS焦点面アレイの典型的な相互接続金属層を示す。113は、焦点面アレイの本来の表面を示す。115は、積層されたフォトダイオード・ピクセルの最上部、すなわち「青色感知」画素を示している。117は、積層されたフォトダイオード・ピクセルの中央部、すなわち「緑色感知」画素を示している。119は、積層されたフォトダイオード・ピクセルの最下部、すなわち「赤色感知」画素を示している。121は透明なキャップ層を示し、123は反射層、125はアップコンバージョン材料層である。127はシリコン焦点面アレイの薄くされた下面を示す。129は、焦点面アレイのシリコン材料を示す。)

6 引用文献6
当審拒絶理由において「引用文献6」として引用された特表2007-502031号公報(以下、「引用文献6」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている。
「【0179】
本発明は、アップコンバートと呼ばれる、赤外線放射の可視光領域への周波数シフトを、その後のイメージングが従来の可視光イメージング回路によって達成可能であるように実施する装置及び方法を記述し紹介する。この文脈内において、本発明による埋込まれたメゾスコピック粒子を有する広バンドギャップ材料は、一般に「アップコンバート」層と呼ばれる。
【0180】
上で注目したように、多くの優れた可視光イメージング回路が従来のCMOS技法を使用して経済的に実現されている。現在、そのようなCMOS回路は、比較的高価で困難なハイブリッド技術を介してのみ高性能光検出器と組み合わされる。
【0181】
これに対して、本発明によるアップコンバート層は、集積回路産業において開発された製造技術という成熟した主体を使用して、従来のCMOSイメージング回路と容易且つ経済的に統合される。そのような統合の例を図6A、図6B、図6Cに示す。図6Aにおいて、半導体基板40はその上に形成された従来のCMOS可視光イメージング要素41を有する。形成後、このCMOSイメージャ45にアップコンバート層42が重ねられる。このアップコンバート層は上記された方法のいずれか1つを使用して形成され得る。
【0182】
しかし、図6Aに示すように、マトリックス材料層12がCMOSイメージャ45の上に形成され、粒子層14がマトリックス材料層12の上に形成される。図6Bでは、メゾスコピック結晶シリコン粒子17が粒子層14から形成される。メゾスコピック結晶シリコンの層12、16の間に完全に埋め込まれた後、粒子は、アップコンバート層42に加えられた光ポンピングエネルギーを使用して入射IR放射を可視光にアップコンバートすることができる。
【0183】
図7は、アップコンバート層42とCMOSイメージャ45との組合せを更に示す。入射IR放射52が(光学的に設けられた)第1光フィルタ53(例えば、帯域通過、帯域停止、高域又は低域通過)を経てアップコンバート層42に衝突する。第1光フィルタ53の特性は従来どおりとすることができ、例えば、イメージングされるIR周波数の範囲を選択するために使用され得る。(フィルタ53に関係付けられた又は関係付けられない)第2光フィルタ55は、CMOSイメージャ45からアップコンバート層42を光学的に分離するために光学的に設けられてよい。例えば、第2光フィルタ55は光ポンピング波長がCMOSイメージャ45に当たらないようにすることができる。代りに及び/又はそのような波長選択フィルタリングと組み合わされて、第1フィルタ53及び第2フィルタ55は、アップコンバート層42をポンピングするために導波路を実現する協同反射層とし得る。」

7 引用文献7
当審拒絶理由において「引用文献7」として引用された米国特許出願公開第2011/0116078号明細書(以下、「引用文献7」という。)には、図面とともに、次の事項が記載されている。(訳は当審で作成した。)
「[0041] FIG.2 is a plan view illustrating a pixel sensor array according to an embodiment of the inventive concept, and FIG.3 is a cross-sectional view illustrating the pixel sensor array of FIG.2 according to an embodiment of the inventive concept. The cross-sectional view of FIG.3 is taken along a line I-I' in FIG.2.
・・・
[0044] Photoelectric conversion element 110 and the logic element are formed on a semiconductor substrate 100. Photoelectric conversion element 110 and the logic element are typically formed by a CMOS fabrication technology.
・・・
[0058] To address at least this deterioration, certain embodiments of the inventive concept comprise a wavelength conversion layer 180 that converts light LIR with a first wavelength band into light LVR with a second wavelength band shorter than the first wavelength band to improve a photoelectric conversion efficiency of the image sensor. Specifically, wavelength conversion layer 180 is disposed above photoelectric conversion elements 110. Alternatively, wavelength conversion layer 180 can be disposed above or below microlenses 160. A planarization layer 170 can be formed between microlenses 160 and wavelength conversion layer 180. Alternatively, wavelength conversion layer 180 can be formed in insulating layers 140 above photodiodes 110.
[0059] Wavelength conversion layer 180 is typically formed of a material capable of converting light LIR with an infrared wavelength band into light LVR with a visible wavelength band. For example, the wavelength conversion layer can be formed of glass doped with ZnSe nanocrystals.」
(訳.[0041]図2は本発明の実施形態である画素センサアレイの平面図であり、図3は図2に示される本発明の実施形態である画素センサアレイの断面図である。図3は図2のI-I’線断面図である。
・・・
[0044]光電変換素子110及び論理素子は半導体基板100上に形成される。光電変換素子110及び論理素子は、典型的にはCMOS製造技術により形成される。
・・・
[0058]少なくともこの劣化に対処するために、本発明のいくつかの実施形態では、イメージセンサの光電変換の効率を向上させるために、第1波長帯域の光LIRを、第1波長帯域よりも短い第2波長帯域の光LVRに変換する波長変換層180を含む。具体的には、波長変換層180は、光電変換素子110の上方に配置されている。あるいは、波長変換層180は、マイクロレンズ160の上又は下に配置することができる。平坦化層170は、マイクロレンズ160と波長変換層180の間に形成することができる。あるいは、波長変換層180は、フォトダイオード110の上方の絶縁層140に形成することができる。
[0059]波長変換層180は、典型的には、赤外波長帯域の光LIRを可視波長帯域の光LVRに変換することのできる素材で形成される。例えば、波長変換層はZnSeナノクリスタルでドープしたガラスで形成することができる。)

第6 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比する。
ア 引用発明の「蛍光体層3」は、赤外光を吸収して可視光を再放射する「アップコンバージョン蛍光体」を含むから(引用文献1の段落[0018])、「IRアップコンバージョン装置」であるといえる。
そうすると、本願発明1と引用発明は、「IRアップコンバージョン装置」を含む点において共通し、後述する相違点1及び2において相違するといえる。
イ 引用発明の「CCDイメージセンサ1」と、本願発明1の「CMOS画像センサー(CIS)」は、「撮像素子」である点において共通するといえる。
そうすると、本願発明1と引用発明は、「撮像素子」を含む点において共通し、後述する相違点3において相違するといえる。
ウ 引用発明の「蛍光体層3」は、「ファイバオプティックプレート4」を介して「CCDイメージセンサ1」に結合されているといえる。
そうすると、本願発明1と引用発明は、「IRアップコンバージョン装置」(引用発明の「蛍光体層3」)が「撮像素子」(本願発明1の「CIS」、引用発明の「CCDイメージセンサ1」)に結合される点において共通し、後述する相違点4において相違するといえる。
エ 引用発明の「赤外線検出器」と、本願発明1の「撮像装置」は、「装置」である点において共通し、後述する相違点5において相違するといえる。
オ 以上から、本願発明1と引用発明は、下記(ア)の点で一致し、下記(イ)の点で相違すると認める。
(ア)一致点
「IRアップコンバージョン装置及び撮像素子を含む装置において、
前記IRアップコンバージョン装置が前記撮像素子に結合される
ことを特徴とする装置。」
(イ)相違点
・相違点1
本願発明1の「IRアップコンバージョン装置」は「透明」であるのに対し、引用発明は、「IRアップコンバージョン装置」(蛍光体層3)が「透明」であるとは特定しない点。
・相違点2
本願発明1の「IRアップコンバージョン装置」は「多層スタックを含み、前記多層スタックは、陽極層、ホール遮断層、IR感知層、ホール・トランスポート層、発光層、電子トランスポート層、および陰極を含」むものであるのに対し、引用発明はそうではない点。
・相違点3
本願発明1の「撮像素子」は「CMOS画像センサー(CIS)」であるのに対し、引用発明の「撮像素子」は「CCDイメージセンサ1」である点。
・相違点4
本願発明1では、「IRアップコンバージョン装置」が接着剤により「撮像素子」(CIS)に結合されるのに対し、引用発明では、「IRアップコンバージョン装置」(蛍光体層3)が接着剤により「撮像素子」(CCDイメージセンサ1)に結合されるとは特定しない点。
・相違点5
本願発明1は「撮像装置」であるのに対し、引用発明は「赤外線検出器」である点。

(2)判断
相違点4について、検討する。
引用文献1ないし7には相違点4に係る構成について記載も示唆もされておらず、また、IRアップコンバージョン装置と撮像素子とを接着剤により結合して撮像装置とすることが当該技術分野において周知の技術であるということもできないから、引用発明に対して引用文献2ないし7に記載された発明を適用することにより相違点4に係る構成を導き出すことは、当業者が容易になし得たことであるとはいえない。
したがって、相違点1ないし3及び5について検討するまでもなく、本願発明1は、引用文献1ないし7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

2 本願発明2ないし18について
本願発明2ないし18は、本願発明1の発明特定事項を全て備え、さらに構成を付加したものである。
そうすると、本願発明1が、引用文献1ないし7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない以上、本願発明2ないし18は、引用文献1ないし7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

3 まとめ
以上のとおり、本願発明1ないし18は、引用文献1ないし7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

第7 原査定について
上記第6の3のとおり、本願発明1ないし18は、引用文献1ないし7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえないから、請求項1ないし18に係る発明は引用文献1ないし5に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとした原査定の理由によって本願を拒絶することはできない。

第8 当審拒絶理由について
1 理由1(明確性)について
当審拒絶理由において、本願の請求項1に「前記アップコンバージョン装置が機械的固定具または接着剤により前記CISに結合される」と記載されているが、発明の詳細な説明の記載及び当該技術分野における技術常識を参酌しても、「機械的固定具・・・により・・・結合される」との記載に含まれる技術事項の範囲が明確でない旨が指摘された。
これに対し、平成29年12月5日付け手続補正により、「機械的固定具・・・により・・・結合される」との記載が削除されたため、技術事項の範囲は明確となり、当審拒絶理由の「理由1」は解消した。

2 理由2(進歩性)について
上記第6の3のとおり、本願発明1ないし18は、引用文献1ないし7に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえないから、当審拒絶理由の「理由2」によって本願を拒絶することはできない。

第9 結言
以上のとおり、原査定の理由及び当審拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2018-01-29 
出願番号 特願2014-514568(P2014-514568)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H01L)
P 1 8・ 537- WY (H01L)
最終処分 成立  
前審関与審査官 加藤 俊哉  
特許庁審判長 飯田 清司
特許庁審判官 須藤 竜也
大嶋 洋一
発明の名称 CMOS画像センサー内蔵IRアップコンバージョン装置を組み込んだ赤外線撮像装置  
代理人 特許業務法人北青山インターナショナル  
代理人 特許業務法人北青山インターナショナル  
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