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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G01C |
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管理番号 | 1338988 |
審判番号 | 不服2017-9147 |
総通号数 | 221 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2018-05-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-06-22 |
確定日 | 2018-04-26 |
事件の表示 | 特願2012-84617「ジャイロセンサー及びそれを用いた電子機器」拒絶査定不服審判事件〔平成25年10月17日出願公開、特開2013-213754、請求項の数(7)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 この審判事件に関する出願(以下、「本願」という。)は、平成24年4月3日にされた特許出願である。そして、平成27年4月1日に明細書及び特許請求の範囲についての補正がされた。その後、平成28年2月5日付けで拒絶理由が通知され、同年4月21日に明細書及び特許請求の範囲についての補正がされ、同年9月7日付けで最後の拒絶理由が通知され、同年11月1日に明細書及び特許請求の範囲についての補正がされた。しかし、この補正は、平成29年3月14日付けの決定をもって却下され、同日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)がされた。査定の謄本は、同年4月11日に送達された。 これに対して、同年6月22日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に明細書及び特許請求の範囲についての補正(以下、「本件補正」という。)がされた。 なお、本願の請求項の数は、本件補正前(すなわち、原査定時)は8であり、本件補正後は7である。 第2 本願に係る発明 本願の特許請求の範囲の請求項1ないし請求項7に係る発明(以下、「本願発明1」ないし「本願発明7」という。)は、本願の特許請求の範囲の請求項1ないし請求項7に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。 「【請求項1】 基板と、 駆動部により第1方向に駆動される枠状の駆動マスと、 平面視にて、前記駆動マスに対して、前記第1方向と直交する方向に沿って配置されているつづら折り状の検出用バネ部により前記枠状の駆動マスの内側に連結されている検出マスと、 一端が前記駆動マスに連結され、他端が前記基板上に設けられている第1アンカー部に固定されている駆動用バネ部と、 前記第1アンカー部に接続され、前記第1方向に沿って前記駆動マスと並んで配置され、前記駆動マスに電気的に接続されている第1の島部と、 前記駆動マスの前記第1の島部に対向している面、及び前記第1の島部の前記駆動マスに対向している面の少なくとも一方に設けられている第1の突起と、 平面視で、前記基板の前記駆動マス、及び前記検出マスの少なくとも一方と重なる位置に設けられている第4の突起と、 を含み、 前記第4の突起は、前記基板と一体形成されており、 前記駆動部は、 前記駆動マスに接続されている可動電極部と、 前記可動電極部に対向して設けられている固定電極部と、 を含み、 前記検出マスは、 前記検出マスに接続されている検出用の可動電極と、 前記検出用の可動電極と対向するように配置されている検出用の固定電極と、 を含み、 前記駆動マスと、前記第1の島部と、の間の最短距離は、前記駆動マスの駆動振幅よりも大きく、且つ、前記可動電極部の最大振幅よりも小さい、 ことを特徴とするジャイロセンサー。 【請求項2】 請求項1において、 前記第1の島部は、 前記駆動マスに対向している位置の一部が、前記駆動マスに向けて張り出し、前記駆動マスとの間の距離を規定する第1の距離規定部を含み、 前記第1の突起は、 前記駆動マスの前記第1の距離規定部に対向している面、及び前記第1の距離規定部の前記駆動マスに対向している面の少なくとも一方に設けられている、 ことを特徴とするジャイロセンサー。 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記駆動マスは、前記第1方向に沿って、2つ設けられ、 前記2つの前記駆動マスを連結し、中間部が第2アンカー部で固定されている連結バネ部と、 前記2つの前記駆動マスの間に配置され、前記第2アンカー部に接続されている第2の島部と、 前記駆動マスの前記第2の島部に対向している面、及び前記第2の島部の前記駆動マスに対向している面の少なくとも一方に設けられている第2の突起と を含む、 ことを特徴とするジャイロセンサー。 【請求項4】 請求項3において、 前記第2の島部は、 前記2つの駆動マスの各々に対向している各々の位置の一部が、前記2つの駆動マスの各々に向けて張り出し、前記駆動マスとの間の距離を規定する第2の距離規定部を含み、 前記第2の突起は、 前記駆動マスの前記第2の距離規定部に対向する面、及び前記第2の距離規定部の前記駆動マスに対向する面の少なくとも一方に設けられている、 ことを特徴とするジャイロセンサー。 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項において、 前記第1の島部は、前記第1方向に交差する方向に沿って少なくとも一対設けられている、 ことを特徴とするジャイロセンサー。 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか一項において 前記検出マス、及びと前記検出用バネ部の少なくとも一方に第3の突起が設けられている、 ことを特徴とするジャイロセンサー。 【請求項7】 請求項1乃至6の何れか一項に記載のジャイロセンサーを備えている、 ことを特徴とする電子機器。」 なお、本願発明2ないし本願発明7は、いずれも本願発明1の構成を全て含む。 第3 原査定の概要 本願の請求項1、請求項2、請求項5及び請求項8のそれぞれに係る発明は、後記の引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 本願の請求項3及び請求項4のそれぞれに係る発明は、後記の引用文献1ないし引用文献5に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 本願の請求項6及び請求項7のそれぞれに係る発明は、後記の引用文献1ないし引用文献7に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:特開平11-002526号公報 引用文献2:特開平11-173851号公報 引用文献3:特開2005-326310号公報 引用文献4:特開2012-042228号公報 引用文献5:特開2000-046560号公報 引用文献6:特開2002-207048号公報 引用文献7:特開平09-033557号公報 第4 引用文献に記載された発明等 1 引用文献1 (1)引用文献1の記載 引用文献1には、以下の記載がある。下線は、当審が付した。 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ジャイロの性質を利用した振動型角速度センサに関するものである。」 「【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成による振動型角速度センサは、基板にアンカー部で固定された第1の梁によって支持され、駆動用櫛歯電極によって基板に平行なX軸方向に駆動される駆動用振動子と、前記駆動用振動子に第2の梁によって支持され、前記基板に平行なY軸方向に振動可能な検出用振動子と、前記検出用振動子との間に前記X軸方向に沿う間隙を隔てて設けられた静電容量の検出電極とを備え、前記基板に垂直なZ軸方向を軸とする角速度を検出するものである。」 「【0012】 【発明の実施の形態】 実施の形態1.図1、図2は共に本発明の実施の形態1による振動型角速度センサを示し、図1は平面図、図2は図1のA-A線断面図である。駆動用振動子8が第1の梁である駆動振動子用梁9(折り曲げ梁)で支持され、アンカー部3を通じて下部ガラス基板19に固定されている。駆動用振動子8の内側にはY方向コリオリ力検出用の検出用振動子10が、第2の梁である検出振動子用の4本の梁11で支持されている。駆動用振動子8のある側面に対向して駆動用櫛歯固定電極12及び駆動変位検出用固定電極13が形成されており、これら電極12、13の櫛歯に対向して駆動用振動子8にもそれぞれ櫛歯電極構造が作られる。一方、検出用振動子10の両側にはそれぞれ数ミクロンのギャップを隔てて、静電容量の検出電極14、15が形成されており、検出用振動子10とこれら電極14、15との間で、コンデンサC1、C2が形成される。これらコンデンサC1、C2で、図7に示した等価回路が形成される。各電極とアンカー部3は、下部ガラス基板19上に設けられた配線用電極16により、各電極取り出し用基台17に結合されている。これら電極取り出し用基台17上には、ボンディングパッド25が形成されている。駆動用振動子8と検出用振動子10の間には、落下衝撃時等によるX軸方向の過大変位を防止するために、大変位防止用ストッパ27が設けられている。この大変位防止用ストッパ27は、X軸方向の正、負何れの方向の大変位をも制限するために、駆動用振動子8と検出用振動子10の間で検出用振動子10の両側の位置に、駆動用振動子8側に制限したい変位量のギャップ間隔を隔てて設置する。また、駆動用振動子8や検出用振動子10等これら各部品を囲む様に補助支持部18が設けられている。好ましくは、これら振動子8、10と電極取り出し用基台17、ストッパ27及び各電極12?16は半導体のSiを材料としてバルクマイクロマシニングで作製されており、図2の断面図に示す様に振動子8、10はアンカー部3に於いてのみ下部ガラス基板19に陽極接合され、それ以外のパーツは下部ガラス基板19に面する全面或いは一部が下部ガラス基板19に陽極接合されている。 【0013】このような構成において、駆動用振動子8をX方向に励振駆動すると、検出用振動子10のY方向の振動により、Z方向を軸とする角速度を検出することができる。」 【図1】 【図2】 (2)引用文献1に記載された発明 引用文献1の図1から、駆動用振動子8は枠状であることが見て取れる。また、引用文献1の図1及び図2から、アンカー部3と電気的に接続されている電極取り出し用基台17(図2において、ボンディングパッド25が形成されている部位)は、下部ガラス基板19に平行なY軸方向に沿って、アンカー部3を挟んで駆動用振動子8の反対側に配置されていることが見て取れる。 そうすると、引用文献1の前記(1)の記載によれば、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 「下部ガラス基板19にアンカー部3で固定された第1の梁である駆動振動子用梁9によって支持され、駆動用櫛歯電極によって下部ガラス基板19に平行なX軸方向に駆動される枠状の駆動用振動子8と、 駆動用振動子8の内側に第2の梁である検出振動子用の4本の梁11によって支持され、下部ガラス基板19に平行なY軸方向に振動可能な検出用振動子10と、 検出用振動子10との間にX軸方向に沿う間隙を隔てて設けられた静電容量の検出電極14、15であって、検出用振動子10との間でコンデンサC1、C2を形成する静電容量の検出電極14、15とを備え、 ジャイロの性質を利用した振動型角速度センサであって、 駆動用櫛歯電極は、駆動用櫛歯固定電極12と、駆動用櫛歯固定電極12の櫛歯に対向して駆動用振動子8に作られた櫛歯電極構造とからなり、 アンカー部3は、下部ガラス基板19上に設けられた配線用電極16により、電極取り出し用基台17に結合されており、 電極取り出し用基台17は、下部ガラス基板19に平行なY軸方向に沿って、アンカー部3を挟んで駆動用振動子8の反対側に配置されており、 駆動用振動子8と検出用振動子10との間には、落下衝撃時等によるX軸方向の過大変位を防止するために、大変位防止用ストッパ27が設けられ、 大変位防止用ストッパ27は、駆動用振動子8と検出用振動子10との間で検出用振動子10の両側の位置に、駆動用振動子8側に制限したい変位量のギャップ間隔を隔てて設置されている、 振動型角速度センサ。」 2 引用文献2 引用文献2(特に【0041】ないし【0044】、図1)には、支持部5と、ストッパ22と、支持部5とストッパ22との接続部23と、振動子7に対向するストッパ22の面に形成された2個の突起部22A,22Aとを一体形成するという技術事項、並びにストッパ22を支持部5及び梁6を介して振動子7と同電位に保持するという技術事項が記載されている。 【図1】 3 引用文献3 引用文献3(特に【0005】)には、錘の過度な変位を規制する規制部材を設ける際に、錘と規制部材との間のギャップを狭くしなければ、規制の効果が充分に得られず、振動板の破損や変形を許してしまい、また、錘と規制部材の間のギャップを狭くしすぎると、必要な振幅も規制してしまうという技術事項が記載されている。 4 引用文献4 引用文献4(特に【0072】、【0073】、図14)には、可動部203と、可動部203が駆動される方向と直交する方向に沿って配置されているつづら折り状の検出梁204により可動部203の内側に連結されているコリオリ素子205とを備え、コリオリ素子205は、コリオリ素子205に接続されている検出電極206aと、検出電極206aと対向するように配置されている固定電極206bとを含む角速度センサが記載されている。 【図14】 5 引用文献5 引用文献5(特に【0007】、【0021】、図1)には、駆動マス(x振動子2、3)を駆動方向に沿って2つ設け、中間部(アンカー120)が固定された連結バネ部(可動梁41ないし44を含む支持梁4及び連結梁11、14)で2つの駆動マスを連結するという技術事項が記載されている。 【図1】 6 引用文献6 引用文献6(特に【0017】、【0021】ないし【0024】、図1)には、振動質量1の検出方向にストッパ部材2を配置し、U字形ばねの検出方向にネップ状ストッパN、N’を配置するという技術事項が記載されている。 【図1】 7 引用文献7 引用文献7(特に【0021】、図4)には、振動子4の検出方向にストッパ42を設け、振動子4と対向するフレーム11にストッパ41を設けるという技術事項が記載されている。 同じく引用文献7(特に【0024】、図6)には、平面視で支持プレート32の振動子4に重なる位置に下方ストッパ43を設けるという技術事項が記載されている。 【図4】 【図6】 第5 対比・判断 1 本願発明1について(その1) (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、以下のとおりである。 ア 引用発明の「ジャイロの性質を利用した振動型角速度センサ」は、本願発明1の「ジャイロセンサー」に相当する。 イ 引用発明の「下部ガラス基板19」は、本願発明1の「基板」に相当する。 ウ 引用発明の「駆動用櫛歯電極」、「下部ガラス基板19に平行なX軸方向」及び「駆動用振動子8」は、それぞれ本願発明1の「駆動部」、「第1方向」、「駆動マス」に相当するから、引用発明の「駆動用櫛歯電極によって下部ガラス基板19に平行なX軸方向に駆動される枠状の駆動用振動子8」は、本願発明1の「駆動部により第1方向に駆動される枠状の駆動マス」に相当する。 エ 本願発明1は「ジャイロセンサー」であるから、「枠状の駆動マス」が「駆動部により第1方向に駆動される」とき、「枠状の駆動マスの内側に連結されている検出マス」は、コリオリ力を受けて「平面視にて」「第1方向と直交する方向に沿って」振動することが明らかである(本願の明細書の【0022】にも、その旨の記載がある。)。 一方、引用発明の「下部ガラス基板19に平行なY軸方向」は、平面視にて「下部ガラス基板19に平行なX軸方向」と直交する方向にほかならない。 したがって、前記ウを踏まえると、引用発明の「駆動用振動子8の内側に」「支持され、下部ガラス基板19に平行なY軸方向に振動可能な検出用振動子10」は、本願発明1の「前記枠状の駆動マスの内側に連結されている検出マス」に相当する。 オ 引用発明の「検出用振動子10」は、「第2の梁である検出振動子用の4本の梁11によって支持され、下部ガラス基板19に平行なY軸方向に振動可能」であるから、「第2の梁である検出振動子用の4本の梁11」は、バネとして機能していることが明らかである。 したがって、引用発明の「第2の梁である検出振動子用の4本の梁11」と、本願発明1の「平面視にて、前記駆動マスに対して、前記第1方向と直交する方向に沿って配置されているつづら折り状の検出用バネ部」とは、「検出用バネ部」である点で共通する。 カ 前記エ及びオをまとめると、引用発明の「駆動用振動子8の内側に第2の梁である検出振動子用の4本の梁11によって支持され、下部ガラス基板19に平行なY軸方向に振動可能な検出用振動子10」と、本願発明1の「平面視にて、前記駆動マスに対して、前記第1方向と直交する方向に沿って配置されているつづら折り状の検出用バネ部により前記枠状の駆動マスの内側に連結されている検出マス」とは、「検出用バネ部により前記枠状の駆動マスの内側に連結されている検出マス」である点で共通する。 キ 引用発明の「アンカー部3」は、本願発明1の「第1アンカー部」に相当する。そして、引用発明の「駆動用振動子8」は、「下部ガラス基板19にアンカー部3で固定された第1の梁である駆動振動子用梁9によって支持され」ているから、「アンカー部3」が「下部ガラス基板19」上に設けられ、「第1の梁である駆動振動子用梁9」の両端がそれぞれ「アンカー部3」と「駆動用振動子8」とに固定されていることは明らかである。さらに、「第1の梁である駆動振動子用梁9」は、「駆動用振動子8」を「支持」する以上、バネとして機能していることも明らかである。 したがって、前記イ及びウを踏まえると、引用発明の「下部ガラス基板19にアンカー部3で固定された第1の梁である駆動振動子用梁9」は、本願発明1の「一端が前記駆動マスに連結され、他端が前記基板上に設けられている第1アンカー部に固定されている駆動用バネ部」に相当する。 ク 引用発明の「アンカー部3」は、「下部ガラス基板19上に設けられた配線用電極16により、電極取り出し用基台17に結合されており」、したがって、引用発明の「電極取り出し用基台17」は、「配線用電極16」、「アンカー部3」及び「第1の梁である駆動振動子用梁9」を介して「駆動用振動子8」と電気的に接続されていると認められる。そして、引用発明の「電極取り出し用基台17」は、「島部」であるといえる。 したがって、前記ウ及びキを踏まえると、引用発明の「アンカー部3」が「下部ガラス基板19上に設けられた配線用電極16により」「結合されて」いる「電極取り出し用基台17」は、本願発明1の「前記駆動マスに電気的に接続されている第1の島部」に相当する。 ケ 引用発明の「駆動用櫛歯固定電極12」は、本願発明1の「固定電極部」に相当し、前記ウを踏まえると、引用発明の「駆動用振動子8に作られた櫛歯電極構造」は、本願発明1の「前記駆動マスに接続されている可動電極部」に相当する。 さらに、引用発明の「駆動用振動子8に作られた櫛歯電極構造」が「駆動用櫛歯固定電極12の櫛歯に対向して」いることは、逆に言えば、「駆動用櫛歯固定電極12の櫛歯」が「駆動用振動子8に作られた櫛歯電極構造」「に対向して」いることであるから、前記の相当関係を踏まえると、本願発明1の「固定電極部」が「駆動マスに接続されている」「可動電極部に対向して設けられている」ことに相当する。 したがって、前記ウを踏まえると、引用発明の「駆動用櫛歯電極」が「駆動用櫛歯固定電極12と、前記駆動用櫛歯固定電極12の櫛歯に対向して駆動用振動子8に作られた櫛歯電極構造とからな」ることは、本願発明1の「駆動部」が「前記駆動マスに接続されている可動電極部と、」「前記可動電極部に対向して設けられている固定電極部と、」「を含」むことに相当する。 コ 引用発明の「静電容量の検出電極14、15」は、「検出用振動子10との間に前記X軸方向に沿う間隙を隔てて設けられ」、「検出用振動子10との間でコンデンサC1、C2を形成する」から、「検出用振動子10」は、「静電容量の検出電極14、15」と対向する電極を有することが明らかである。そして、前記エを踏まえると、引用発明の「検出用振動子10」が有するこの電極は、本願発明1の「検出マスに接続されている検出用の可動電極」に相当する。また、引用発明の「静電容量の検出電極14、15」は、本願発明1の「検出用の可動電極と対向するように配置されている検出用の固定電極」に相当する。 したがって、引用発明の「振動型角速度センサ」が「検出用振動子10との間にX軸方向に沿う間隙を隔てて設けられた静電容量の検出電極14、15であって、検出用振動子10との間でコンデンサC1、C2を形成する静電容量の検出電極14、15」「を備え」ることは、本願発明1の「ジャイロセンサー」の「検出マス」が「検出マスに接続されている検出用の可動電極と、」「前記検出用の可動電極と対向するように配置されている検出用の固定電極と、」「を含」むことに相当する。 サ 本願発明1の「ジャイロセンサー」が「前記駆動マスの前記第1の島部に対向している面、及び前記第1の島部の前記駆動マスに対向している面の少なくとも一方に設けられている第1の突起」を有し、かつ、「前記駆動マスと、前記第1の島部と、の間の最短距離」が「前記駆動マスの駆動振幅よりも大きく、且つ、前記可動電極部の最大振幅よりも小さい」のは、本願の明細書の【0027】に記載されているように、「駆動マス」が「第1方向」に大きく変位したときの不具合を防止するためである。 したがって、前記ウを踏まえると、引用発明の「落下衝撃時等によるX軸方向の過大変位を防止するために」「設けられ」ている「大変位防止用ストッパ27」と、本願発明1の「第1の突起」とは、「駆動マスの第1方向への変位を制限する部材」である点で共通する。 (2)一致点及び相違点 前記(1)の対比の結果をまとめると、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 ア 一致点 「基板と、 駆動部により第1方向に駆動される枠状の駆動マスと、 検出用バネ部により前記枠状の駆動マスの内側に連結されている検出マスと、 一端が前記駆動マスに連結され、他端が前記基板上に設けられている第1アンカー部に固定されている駆動用バネ部と、 前記駆動マスに電気的に接続されている第1の島部と、 前記駆動マスの前記第1方向への変位を制限する部材と、 を含み、 前記駆動部は、 前記駆動マスに接続されている可動電極部と、 前記可動電極部に対向して設けられている固定電極部と、 を含み、 前記検出マスは、 前記検出マスに接続されている検出用の可動電極と、 前記検出用の可動電極と対向するように配置されている検出用の固定電極と、 を含む ジャイロセンサー。」 イ 相違点 (ア)相違点1 本願発明1は、「検出用バネ部」が「平面視にて、前記駆動マスに対して、前記第1方向と直交する方向に沿って配置されているつづら折り状の検出用バネ部」であるのに対し、 引用発明は、「検出用バネ部」に相当するものが「第2の梁である検出振動子用の4本の梁11」である点。 (イ)相違点2 本願発明1は、「第1の島部」が「前記第1アンカー部に接続され、前記第1方向に沿って前記駆動マスと並んで配置され」ているのに対し、 引用発明は、「電極取り出し用基台17」(本願発明1の「第1の島部」に相当する。)が「アンカー部3」(同じく「第1アンカー部」に相当する。)に接続されておらず、しかも、「下部ガラス基板19に平行なY軸方向に沿って、アンカー部3を挟んで駆動用振動子8の反対側に配置されて」おり、本願発明1の用語に従えば、「平面視にて、第1方向と直交する方向に沿って、第1アンカー部を挟んで駆動マスの反対側に配置されて」いる点。 (ウ)相違点3 本願発明1は、「前記駆動マスの前記第1方向への変位を制限する部材」すなわち「第1の突起」が、「前記駆動マスの前記第1の島部に対向している面、及び前記第1の島部の前記駆動マスに対向している面の少なくとも一方に設けられて」おり、「前記駆動マスと、前記第1の島部と、の間の最短距離は、前記駆動マスの駆動振幅よりも大きく、且つ、前記可動電極部の最大振幅よりも小さい」のに対し、 引用発明は、「前記駆動マスの前記第1方向への変位を制限する部材」すなわち「落下衝撃時等によるX軸方向の過大変位を防止するために」「設けられ」ている「大変位防止用ストッパ27」が、「前記駆動用振動子8と前記検出用振動子10との間に」「設けられ、」「前記駆動用振動子8と検出用振動子10との間で検出用振動子10の両側の位置に、前記駆動用振動子8側に制限したい変位量のギャップ間隔を隔てて設置されている」点。 (エ)相違点4 本願発明1は、「平面視で、前記基板の前記駆動マス、及び前記検出マスの少なくとも一方と重なる位置に設けられている第4の突起」であって、「前記基板と一体形成されて」いる「第4の突起」を含むのに対し、 引用発明は、これに相当するものを含まない点。 (3)相違点2についての判断 事案に鑑み、まず、相違点2について検討する。 引用発明の電極取り出し用基台17は、下部ガラス基板19に平行なY軸方向に沿って、アンカー部3を挟んで駆動用振動子8の反対側に配置されており、これを、下部ガラス基板19に平行なX軸方向に沿って駆動用振動子8と並ぶように(本願発明1の用語に従えば、第1方向に沿って駆動マスと並ぶように)変更することは、引用文献1ないし引用文献7のいずれにも記載されていないし、示唆されてもいない。 そもそも、引用発明では、引用文献1の図1から見て取れるように、下部ガラス基板19に平行なX軸方向に沿って駆動用振動子8と並ぶ位置に、駆動用櫛歯固定電極12及び駆動変位検出用固定電極13が配置されているから、この位置に電極取り出し用基台17を配置するには、駆動用櫛歯固定電極12又は駆動変位検出用固定電極13を除去する必要がある。駆動用櫛歯固定電極12又は駆動変位検出用固定電極13を除去すれば、駆動用振動子8の駆動ができなくなり、振動型角速度センサの機能を損なうことになるのは明らかであるから、駆動用櫛歯固定電極12又は駆動変位検出用固定電極13を除去することには阻害要因があるというべきである。 したがって、相違点2に係る本願発明1の構成は、引用発明と引用文献1ないし引用文献7に記載された事項とに基づいて当業者が容易に思い付くものであるということはできない。 (4)本願発明1について(その1)のまとめ 前記(3)のとおりであるから、相違点1、相違点3及び相違点4について検討するまでもなく、本願発明1は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、又はさらに引用文献5ないし引用文献7に記載された発明に基づいても、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。 2 本願発明1について(その2) 前記1では、引用発明の「電極取り出し用基台17」と本願発明1の「第1の島部」とを対比して、引用発明の「アンカー部3」が「下部ガラス基板19上に設けられた配線用電極16により」「結合されて」いる「電極取り出し用基台17」は、本願発明1の「前記駆動マスに電気的に接続されている第1の島部」に相当すると認定した(前記1(1)ク)。 これとは別に、引用発明の「大変位防止用ストッパ27」と本願発明1の「第1の島部」とを対比することも考えられる。 この場合について検討すると、以下のとおりである。 (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、前記1(1)アないしキ、ケ及びコに加えて、以下のとおりである。 ア 引用発明の「大変位防止用ストッパ27」は、「前記駆動用振動子8と検出用振動子10との間で検出用振動子10の両側の位置に、前記駆動用振動子8側に制限したい変位量のギャップ間隔を隔てて設置されている」から、大きく変位しようとする「駆動用振動子8」に接触して、それ以上の変位を防止する部分を有するものと認められる。そして、「駆動用振動子8」が「前記下部ガラス基板19に平行なX軸方向に駆動される」ことを踏まえると、「前記駆動用振動子8側に制限したい変位量のギャップ間隔を隔てて設置されている」「大変位防止用ストッパ27」は、「前記下部ガラス基板19に平行なX軸方向に」沿って「駆動用振動子8」と並んで配置されているということができる。 したがって、引用発明の「前記駆動用振動子8側に制限したい変位量のギャップ間隔を隔てて設置されている」「大変位防止用ストッパ27」は、本願発明1の「前記第1方向に沿って前記駆動マスと並んで配置され」ている「第1の島部」に相当する。 イ 引用発明の「大変位防止用ストッパ27」は、「落下衝撃時等によるX軸方向の過大変位を防止するために」「設けられ、」「前記駆動用振動子8側に制限したい変位量のギャップ間隔を隔てて設置されている」ことから、大きく変位しようとする「駆動用振動子8」に接触して、それ以上の変位を防止する部分を有するものと認められる。そして、その部分が「駆動用振動子8」に対向していることは明らかである。 したがって、引用発明の「大変位防止用ストッパ27」のその部分は、本願発明1の「前記第1の島部の前記駆動マスに対向している面」「に設けられている第1の突起」に相当する。 ウ 引用発明の「大変位防止用ストッパ27」は、「落下衝撃時等によるX軸方向の過大変位を防止するために」「設けられ、」「前記駆動用振動子8側に制限したい変位量のギャップ間隔を隔てて設置されている」ことから、「駆動用振動子8」の通常の駆動を妨げるものではないことが明らかである。そうすると、引用発明の「ギャップ間隔」は、「駆動用振動子8」と「大変位防止用ストッパ27」との間の最短距離であり、かつ、「駆動用振動子8」の最大振幅より大きいものと認められる。 したがって、引用発明の「ギャップ間隔」は、本願発明1の「前記駆動マスと、前記第1の島部と、の間の最短距離」に相当し、引用発明の「大変位防止用ストッパ27」が「前記駆動用振動子8側に制限したい変位量のギャップ間隔を隔てて設置されている」ことは、本願発明1の「前記駆動マスと、前記第1の島部と、の間の最短距離」が「前記駆動マスの駆動振幅よりも大き」いことに相当する。 (2)一致点及び相違点 前記(1)の対比の結果をまとめると、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 ア 一致点 「基板と、 駆動部により第1方向に駆動される枠状の駆動マスと、 検出用バネ部により前記枠状の駆動マスの内側に連結されている検出マスと、 一端が前記駆動マスに連結され、他端が前記基板上に設けられている第1アンカー部に固定されている駆動用バネ部と、 前記第1方向に沿って前記駆動マスと並んで配置されている第1の島部と、 前記第1の島部の前記駆動マスに対向している面に設けられている第1の突起と、 を含み、 前記駆動部は、 前記駆動マスに接続されている可動電極部と、 前記可動電極部に対向して設けられている固定電極部と、 を含み、 前記検出マスは、 前記検出マスに接続されている検出用の可動電極と、 前記検出用の可動電極と対向するように配置されている検出用の固定電極と、 を含み、 前記駆動マスと、前記第1の島部と、の間の最短距離は、前記駆動マスの駆動振幅よりも大きい、 ジャイロセンサー。」 イ 相違点 (ア)相違点1 前記1(2)イ(ア)の相違点1と同じ。 (イ)相違点2’ 本願発明1の「第1の島部」は、「前記第1アンカー部に接続され、」「前記駆動マスに電気的に接続されている」のに対し、 引用発明の「大変位防止用ストッパ27」(本願発明1の「第1の島部」に対応する。)は、「アンカー部3」(同じく「第1アンカー部」に相当する。)に接続されていないし、「駆動用振動子8」(同じく「駆動マス」に相当する。)に電気的に接続されてもいない点。 (ウ)相違点3’ 本願発明1の「前記駆動マスと、前記第1の島部と、の間の最短距離は、」「前記可動電極部の最大振幅よりも小さい」のに対し、 引用発明の「ギャップ間隔」(本願発明1の「前記駆動マスと、前記第1の島部と、の間の最短距離」に相当する。)は、「駆動用振動子8に作られた櫛歯電極構造」(同じく「可動電極部」に相当する。)の最大振幅よりも小さいかが明らかでない点。 (エ)相違点4 前記1(2)イ(エ)の相違点4と同じ。 (3)相違点2’についての判断 事案に鑑み、まず、相違点2’について検討する。 ア 本願発明1の「第1の島部」が「前記第1アンカー部に接続され」るとは、文言上、「第1の島部」と「第1アンカー部」とが物理的に接続されることを意味すると解される。 このように解することは、本願発明1の「第1の島部」が「前記駆動マスに電気的に接続されている」こととは別に、「前記第1アンカー部に接続され」ると特定されていることと整合する。また、本願の明細書に「駆動用バネ部14は、一端が駆動マス20に連結され、他端がアンカー部72を介して島部(「第1の島部」に対応)40に連結されている。島部40はアンカー部72と一体に形成され、底面が基板60に固定されている。」(【0025】)と記載されているように、本願発明1の実施例では「第1の島部」と「第1アンカー部」とが一体に形成されることとも整合する。 イ 一方、引用発明の大変位防止用ストッパ27は、駆動用振動子8と検出用振動子10との間で検出用振動子10の両側の位置に設置されている。ここで、検出用振動子10は、枠状の駆動用振動子8の内側に連結されているから、大変位防止用ストッパ27も、枠状の駆動用振動子8の内側に設置されていることになる。 これに対して、引用発明のアンカー部3は、引用文献1の図1に示されているように、枠状の駆動用振動子8の外側に設けられている。 したがって、引用発明の大変位防止用ストッパ27とアンカー部3との間には、枠状の駆動用振動子8が存在する。 ウ 前記アのとおり、本願発明1の「第1の島部」が「前記第1アンカー部に接続され」るとは、「第1の島部」と「第1アンカー部」とが構造的に接続されることを意味するから、引用発明が相違点2’に係る本願発明1の構成を備えるようにするためには、大変位防止用ストッパ27(本願発明1の「第1の島部」に相当する。)とアンカー部3(同じく「第1アンカー部」に相当する。)とを物理的に接続しなければならない。 しかし、引用発明では、前記イのとおり、大変位防止用ストッパ27とアンカー部3との間に枠状の駆動用振動子8が存在するから、大変位防止用ストッパ27とアンカー部3とを物理的に接続することは、構造上、困難である。そして、この物理的な接続が可能であることは、引用文献1ないし引用文献7に記載されていないし、示唆されてもいない。 したがって、相違点2’に係る本願発明1の構成は、引用発明と引用文献1ないし引用文献7に記載された事項とに基づいて当業者が容易に思い付くものであるということはできない。 (4)本願発明1について(その2)のまとめ 前記(3)のとおりであるから、相違点1、相違点3’及び相違点4について検討するまでもなく、本願発明1は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、又はさらに引用文献5ないし引用文献7に記載された発明に基づいても、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。 3 本願発明2ないし本願発明7について 本願発明2ないし本願発明7は、いずれも本願発明1の構成を全て含むから、少なくとも本願発明1と引用発明との相違点1ないし相違点4(前記1(2)イ(ア)ないし(エ))で引用発明と相違するか、少なくとも本願発明1と引用発明との相違点1、相違点2’、相違点3’及び相違点4(前記2(2)イ(ア)ないし(エ))で引用発明と相違する。 そして、前記1(3)のとおり、相違点2に係る本願発明1の構成は、引用発明と引用文献1ないし引用文献7に記載された事項とに基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできないから、相違点2に係る本願発明2ないし本願発明7の構成も同様である。 また、前記2(3)のとおり、相違点2’に係る本願発明1の構成は、引用発明と引用文献1ないし引用文献7に記載された事項とに基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできないから、相違点2’に係る本願発明2ないし本願発明7の構成も同様である。 したがって、本願発明2ないし本願発明7は、引用文献1ないし引用文献4に記載された発明に基づいて、又はさらに引用文献5ないし引用文献7に記載された発明に基づいても、当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。 第6 原査定について 原査定は、引用文献1に記載された発明において、大変位防止用ストッパ27(突起)を設ける箇所を、「第1の島部の前記駆動マスに対向する面」(本件補正後の「第1の島部の前記駆動マスに対向している面」)とすることは格別困難なことではないと判断した(平成28年2月5日付け拒絶理由通知書)。 しかし、前記第5の1(3)のとおり、引用発明の「電極取り出し用基台17」と本願発明1の「第1の島部」とを対比した場合、相違点2に係る本願発明1の構成は、引用発明と引用文献1ないし引用文献7に記載された事項とに基づいて当業者が容易に思い付くものであるということはできない。また、第5の2(3)のとおり、引用発明の「大変位防止用ストッパ27」と本願発明1の「第1の島部」とを対比した場合、相違点2’に係る本願発明1の構成は、引用発明と引用文献1ないし引用文献7に記載された事項とに基づいて当業者が容易に思い付くものであるということはできない。 すなわち、本願発明1の「前記第1アンカー部に接続され、前記第1方向に沿って前記駆動マスと並んで配置され、前記駆動マスに電気的に接続されている第1の島部」という構成それ自体、引用発明に基づいて当業者が容易に思い付くものではないから、大変位防止用ストッパ27(突起)を設ける箇所を、「第1の島部の前記駆動マスに対向している面」とすることについて検討するまでもなく、原査定の理由は、維持することができない。 第7 むすび 以上のとおりであるから、原査定の理由によっては、本願は拒絶をするべきものであるということはできない。 また、他に、本願は拒絶をするべきものであるとする理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2018-04-16 |
出願番号 | 特願2012-84617(P2012-84617) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G01C)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 梶田 真也 |
特許庁審判長 |
中塚 直樹 |
特許庁審判官 |
小林 紀史 須原 宏光 |
発明の名称 | ジャイロセンサー及びそれを用いた電子機器 |
代理人 | 村上 友一 |