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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 C09J
管理番号 1339401
審判番号 不服2016-13286  
総通号数 222 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-09-06 
確定日 2018-04-12 
事件の表示 特願2014-215265「粘着剤および粘着シート」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 4月 2日出願公開、特開2015- 61914〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は、平成23年3月31日を出願日とする特願2011-79020号の一部を、特許法第44条第1項の規定により、平成26年10月22日に新たな特許出願として出願したものであって、平成27年1月28日に上申書が提出され、同年11月12日付けで拒絶理由が通知され、平成28年1月15日に意見書及び手続補正書が提出され、同年6月2日付けで拒絶査定がなされ、同年9月6日に拒絶査定に対する審判請求がなされ、同年10月14日に審判請求書に対する手続補正書(方式)が提出されたものである。

第2 本願発明

本願請求項1に係る発明は、平成28年1月15日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。

「【請求項1】
(メタ)アクリル酸エステル重合体を架橋剤によって架橋した構造を含む粘着剤であって、
前記粘着剤について、厚さ500μm、幅10mm、長さ75mmに成形し、測定範囲を20mmとし、23℃、50%RHの環境下で、200mm/分の速度で900%伸長させる引張試験を行ったときに、900%伸長直後の応力が10N以下であり、
さらに、前記引張試験において、900%伸長させて100秒保持した後の、下記式で示される応力緩和率が50%以上であり、かつ
ゲル分率が30?90%である
ことを特徴とする粘着剤。
応力緩和率(%)={(900%伸長直後の応力-100秒保持後の応力)/900%伸長直後の応力}×100」
以下、応力緩和率に関する上記の式の記載を省略し、単に「応力緩和率」という。

第3 平成28年6月2日付けの拒絶査定の理由の概要

理由:本願発明は、本願明細書の発明の詳細な説明に開示される範囲を超えるものであり、発明の詳細な説明に記載されたものであるとはいえないから、本願の特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。

第4 当審の判断

1 本願明細書の記載事項

本願明細書には、以下の記載がある。

「【0001】
本発明は、粘着剤および粘着シートに関するものであり、特に、偏光板等の光学部材用として好適な粘着剤および粘着シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、液晶パネルにおいては、偏光板や位相差板をガラス基板等に接着するのに粘着剤組成物から形成された粘着剤層が使用されることが多い。しかし、偏光板や位相差板等の光学部材は熱等により収縮し易いため、熱履歴により収縮が生じ、その結果、該光学部材に積層されている粘着剤層がその収縮に追従できずに、界面で剥がれ(いわゆる浮き、剥がれ)を生じたり、光学部材の収縮時の応力に起因して光学部材の光学軸がずれることによる光漏れ(いわゆる白抜け)が生じるといった問題が指摘されている。
【0003】
これを防止するための方法としては、(1)粘着力が高く、かつ、形態安定性に優れた粘着剤層を偏光板等の光学部材に貼り合せることにより光学部材の収縮自体を抑えこむ方法、あるいは、(2)光学部材の収縮時の応力が小さい粘着剤層を用いる方法、が挙げられる。(1)の方法としては、特許文献1に示されているように貯蔵弾性率の高い粘着剤層を用いることが有効である。一方、(2)の方法としては、光学部材の変形に柔軟に対応できる応力緩和性に優れた粘着剤層を用いることが有効である。しかし、従来、このような応力緩和性に優れた粘着剤層を形成しようとした場合、該粘着剤層中の架橋密度を低く設計する必要があった。そうすると粘着剤層自体の強度が低下し、耐久性が悪化するといった問題があった。
【0004】
そこで、特許文献2?4では、粘着剤層の架橋密度を低くする代わりに可塑剤、流動パラフィン、ウレタンエラストマー等をアクリル系粘着剤に添加することにより、得られる粘着剤組成物を適度に柔らかくして粘着剤層に応力緩和性を付与し、それによって耐光漏れ性及び耐久性を得ようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
・・・
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、可塑剤または流動パラフィンを添加した粘着剤組成物は、形成される粘着剤層が、経時により可塑剤や流動パラフィンをブリードアウトするという難点を有していた。そして、これにより、接着耐久性が低下したり、被着体となる液晶セルが汚染されるなど、様々な問題が懸念されていた。また、ウレタンエラストマーを添加した粘着剤組成物は、相溶性を維持しようとするとウレタンエラストマーの添加量の上限が限られるため、応力緩和性の改善が不十分となる傾向がみられた。さらに、応力緩和性を向上させるためにウレタンエラストマーの添加量を多くすると、アクリル系粘着剤との相溶性が低下し、白濁等の問題が生じていた。このように、従来の技術では、光学部材用の粘着剤組成物から形成される粘着剤層の耐光漏れ性及び耐久性を根本的に改善することは困難であった。
【0007】
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、偏光板等の光学部材に適用したときに、耐光漏れ性と耐久性の両方に優れた粘着剤および粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1に本発明は、架橋剤と、アルキル基の炭素数が1?20の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、および前記架橋剤と反応する官能基を有する官能基含有モノマーを、構成成分として含有する(メタ)アクリル酸エステル重合体とを含有する粘着性組成物により形成された粘着剤であって、前記粘着剤について、厚さ500μm、幅10mm、長さ75mmに成形し、測定範囲を20mmとし、23℃、50%RHの環境下で、200mm/分の速度で900%伸長させる引張試験を行ったときに、900%伸長直後の応力が10N以下であり、さらに、前記引張試験において、900%伸長させて100秒保持した後の、下記式で示される応力緩和率が50%以上であり、かつゲル分率が30?90%であることを特徴とする粘着剤を提供する(発明1)。
応力緩和率(%)={(900%伸長直後の応力-100秒保持後の応力)/900%伸長直後の応力}×100」

「【発明の効果】
【0016】
本発明に係る粘着剤においては、低分子量の重合体が化学的な架橋による三次元網目構造を形成し、その三次元網目構造に、複数の高分子量の重合体が挿入されることで、高分子量の重合体同士が拘束され、高分子量の重合体間に擬似的な架橋構造が形成されているものと推定される。そのため、当該粘着剤は、大きな応力緩和率を有するとともに、所定のゲル分率を有する。これにより、当該粘着剤は、適切な凝集力と優れた応力緩和性を発揮する。この優れた応力緩和性を有する粘着剤を使用することで、偏光板等の光学部材に適用したときに、耐光漏れ性と耐久性の両方に優れた粘着シートが得られる。」

「【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔粘着剤〕
本実施形態に係る粘着剤は、重量平均分子量(Mw)が50万?300万の第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、重量平均分子量が8000?30万の第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)を架橋してなる成分とを含有する。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの両方を意味する。他の類似用語も同様である。また、「重合体」には「共重合体」の概念も含まれるものとする。
【0019】
上記の粘着剤は、好ましくは、重量平均分子量が50万?300万の第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、重量平均分子量が8000?30万の第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)と、架橋剤(C)とを含有する粘着性組成物、特に好ましくは、さらにシランカップリング剤(D)を含有する粘着性組成物を架橋することによって得ることができる。かかる粘着剤においては、従来は可塑剤的に使用していた低分子量の重合体で化学的な架橋による三次元網目構造を形成し、その三次元網目構造に、複数の高分子量の重合体を挿入させることで、高分子量の重合体同士を拘束し、高分子量の重合体間に擬似的な架橋構造を形成するものと推定される。これにより、得られる粘着剤は適切な凝集力と優れた応力緩和性が発揮され得る。以下、上記粘着性組成物について説明する。
【0020】
第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)は、
(1)架橋剤(C)と反応する官能基(b1)を有するモノマーを構成成分とし、当該重合体(B)が含有する、架橋剤(C)と反応する官能基は、実質的に官能基(b1)のみであるか、
(2)架橋剤(C)との反応性が下記式(I)を満たす官能基(b1)を有するモノマーと、架橋剤(C)との反応性が下記式(I)を満たす官能基(b2)を有するモノマーとを構成成分とすることが好ましい。
架橋剤(C)との反応性:官能基(b2)<官能基(b1)・・・(I)
すなわち、(2)の重合体(B)において、官能基(b1)の架橋剤(C)との反応性は、官能基(b2)の架橋剤(C)との反応性よりも高いことが好ましい。
【0021】
上記(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)又は(B)は、アルキル基の炭素数が1?20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、架橋剤(C)と反応する官能基を有するモノマー(反応性官能基含有モノマー)と、所望により用いられる他のモノマーとの共重合体が好ましい。なお、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、上記反応性官能基含有モノマーを構成単位として含有しないものも好ましい。」

「【0029】
ここで、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)は、上記反応性官能基(b1)含有モノマーを、1質量%を超えて含有し、その上限は50質量%未満であることが好ましい。好ましくは、上記反応性官能基(b1)含有モノマーを5?30質量%含有し、特に好ましくは10?20質量%含有し、さらに好ましくは12?18質量%含有する。反応性官能基(b1)含有モノマーを上記範囲で含有することで、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の架橋の程度が好ましくなり、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)との組み合わせにおいて、得られる粘着剤の応力緩和率を所定値以上、かつ、ゲル分率を所定範囲内のものとすることができる。その結果、耐久性と耐光漏れ性とを併せ持つ粘着剤となる。また、反応性官能基(b1)含有モノマーの含有量が1質量%以下では、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の架橋が十分でなく、ゲル分率が所定範囲よりも低下し、それにより耐久性が低下するおそれがある。一方、反応性官能基(b1)含有モノマーの含有量が50質量%以上であると、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の架橋が過度になり、得られる粘着剤のゲル分率が所定範囲よりも高くなるとともに、応力緩和率が所定値よりも低下するおそれがある。なお、反応性官能基(b1)含有モノマーの含有量の上限を30質量%とすることで、得られる粘着シートの耐光漏れ性がより優れたものとなる。
【0030】
上記(1)の重合体(B)における「実質的に官能基(b1)のみ」とは、架橋剤(C)と反応する他の官能基を、官能基(b1)と架橋剤(C)との反応性を妨げない程度に含むことを許容するものである(この場合、(1)の重合体(B)と(2)の重合体(B)とは重複したものとなる)。すなわち、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)は、上記官能基(b1)よりも架橋剤(C)との反応性が低い官能基(b2)を有するモノマー(反応性官能基(b2)含有モノマー)を、構成成分として含有しないことが特に好ましい。しかし、反応性官能基(b2)含有モノマーを構成成分として含有する場合には、質量比として反応性官能基(b1)含有モノマーの含有量の1/5以下の量、特に1/10以下の量で含有することが好ましい。
【0031】
第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)が、反応性官能基(b2)含有モノマーを、質量比として反応性官能基(b1)含有モノマーの含有量の1/5を超える量で含有すると、得られる粘着剤層の耐久性が低下するおそれがある。第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)中の反応性官能基(b2)が多過ぎると、これにより形成される三次元網目構造体内にも反応性官能基(b2)が多く残存することとなり、当該三次元網目構造体と第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)との相溶性に変化を生じさせることが推定される。その結果、ヘイズ値が上昇する場合がある。また、反応性官能基(b2)が多く残存する三次元網目構造体は、当該三次元網目構造体に挿入されている第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の可動性を過度に制限することも推定される。その結果、得られる粘着剤の応力緩和率が所定値を下回り、耐久性が悪化する場合がある。」

「【0035】
第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の重量平均分子量は8000?30万であり、好ましくは1万?20万であり、特に好ましくは5万?10万である。すなわち、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)は、低分子量ポリマー成分となっている。なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
【0036】
第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の重量平均分子量が上記範囲内にあることで、本実施形態に係る粘着性組成物に特有の三次元網目構造が形成され、優れた応力緩和性に寄与することとなる。すなわち、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の重量平均分子量が8000未満では、良好な三次元網目構造が得られない。一方、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の重量平均分子量が30万を超えると、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)などとの相溶性が低下し、重合体(B)により形成される三次元網目構造体中への重合体(A)の挿入が不十分となり、ゲル分率が所定範囲を下回るおそれがある。その結果、得られる粘着剤が耐久性およびリワーク性に劣るものとなる場合がある。」

「【0044】
第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量は50万?300万であり、好ましくは70万?250万であり、特に好ましくは100万?200万である。すなわち、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)は、高分子量ポリマー成分となっている。
【0045】
第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量が上記範囲内にあることで、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)が形成する三次元網目構造に当該第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が良好に挿入され、当該重合体(A)2分子以上が擬似的な架橋構造を介することにより、重合体(A)は、ある程度の自由度を有する状態で拘束されるものと推定される。また、重合体(A)は、上記のように比較的大きな分子量を有することで、重合体(B)により形成された三次元網目構造体を介して擬似的な架橋状態を維持しながら、分子鎖として高い自由度も有することとなる。これにより、形成される粘着剤は、所定の応力緩和率およびゲル分率を有するものとなり、適切な凝集力と優れた応力緩和性とを併せ持つものとなる。その結果、当該粘着剤は、耐光漏れ性に優れ、また、高温条件下での接着耐久性が十分となり、浮きや剥がれなどを防止することができる。
【0046】
ここで、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量が50万未満であると、得られる粘着剤のゲル分率が低下し、耐久性およびリワーク性に劣るものとなるおそれがある。また、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量が300万を超えると、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)等との相溶性が悪化し、得られる粘着剤の応力緩和率が所定値を下回るおそれがある。
【0047】
第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部に対する第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の割合は、5?50質量部であることが好ましく、5?40質量部であることがさらに好ましく、10?30質量部であることが特に好ましい。
【0048】
上記割合で第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)および第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)を含有する粘着性組成物から得られる粘着剤においては、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)(低分子量ポリマー)が架橋剤(C)を介して三次元網目構造を形成し、その三次元網目構造に、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)(高分子量ポリマー)2分子以上が挿入された構造により、重合体(A)同士がある程度の自由度を有する状態で拘束された擬似的な架橋構造を形成しているものと推定される。これにより、得られる粘着剤は、所定の応力緩和率とゲル分率とを併せ持つものとなる。そのため、得られる粘着剤は耐久性および耐光漏れ性に優れたものとなる。」

「【0054】
架橋剤(C)の含有量は、当該架橋剤(C)の架橋性基(例えば、イソシアネート基)が第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の反応性官能基(b1)(例えば、水酸基)の量に対して、通常0.05?5当量となる量であり、好ましくは0.1?3.5当量となる量であり、特に好ましくは0.3?1.0当量となる量である。上記架橋性基の量が0.05当量未満の場合、得られる粘着剤のゲル分率が30%未満となり、十分な凝集力を発揮することができないおそれがある。また、上記架橋性基の量が0.1当量以上、特に0.3当量以上であれば、得られる粘着剤を耐久性のさらに優れたものにすることができる。一方、上記架橋性基の量が3.5当量以下であれば、得られる粘着剤をリワーク性の優れたものにすることができる。さらに、上記架橋性基の量が1.0当量以下であれば、架橋剤(C)を重合体(B)の三次元網目構造の形成にのみ寄与させ、重合体(A)の架橋を有効に防止することができるものと推定される。その結果、得られる粘着剤は応力緩和性に優れたものとなる。
【0055】
また、本実施形態においては、架橋剤(C)として、反応性官能基(b1)及び反応性官能基(a1)の両方との反応性の関係が一致する種類の架橋剤であれば複数種類のものを併用してもよい。第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)により形成される三次元網目構造の制御を容易にする観点からは、例えばイソシアネート系架橋剤のみを用いるといったように、官能基として1種類の架橋剤のみを使用することが好ましく、さらには、化合物として1つの架橋剤のみを使用することが特に好ましい。
【0056】
ここで、架橋剤(C)と、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)及び(B)それぞれの反応性官能基含有モノマーとの組み合わせとしては、架橋剤(C)がイソシアネート系架橋剤の場合、重合体(A)の反応性官能基(a1)含有モノマーとしてはカルボキシル基含有モノマー、重合体(B)の反応性官能基(b1)含有モノマーとしては水酸基含有モノマーまたはアミノ基含有モノマーが好ましく選択される。」

「【0063】
上記粘着性組成物は、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)とを混合するとともに、任意の段階で架橋剤(C)及び所望によりシランカップリング剤(D)を添加することで製造することができる。
【0064】
好ましい具体例としては、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)及び(B)を、それぞれ別個に通常のラジカル重合法により調製する。(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)及び(B)の重合は、所望により重合開始剤を使用して、溶液重合法等により行うことができる。重合溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン等が挙げられ、2種類以上を併用してもよい。
・・・
【0067】
次に、得られた重合体(A)及び(B)の溶液を混合し、希釈溶媒を加える。その後、架橋剤(C)及び所望によりシランカップリング剤(D)を添加し、十分に混合することにより、溶媒で希釈された粘着性組成物(塗布溶液)を得る。
・・・
【0070】
前述した粘着剤は、上記粘着性組成物を架橋してなるものである。上記粘着性組成物の架橋は、加熱処理により行うことができる。なお、この加熱処理は、粘着性組成物の希釈溶媒等を揮発させる際の乾燥処理で兼ねることもできる。
【0071】
加熱処理を行う場合、加熱温度は、50?150℃であることが好ましく、特に70?120℃であることが好ましい。また、加熱時間は、30秒?3分であることが好ましく、特に50秒?2分であることが好ましい。さらに、加熱処理後、常温(例えば、23℃、50%RH)で1?2週間程度の養生期間を設けることが特に好ましい。
【0072】
上記の加熱処理(及び養生)により、架橋剤(C)によって第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)が架橋して、三次元網目構造を形成するものと推定される。そして、その三次元網目構造中に2分子以上の第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が直接の化学結合を伴わずに、又は極めて少ない化学結合を伴って挿入されることにより、当該重合体(A)は拘束され、擬似的な架橋構造を形成するものと推定される。また、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)がカルボキシル基を有する場合には、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)はシランカップリング剤(D)と反応して、得られる粘着剤の液晶セル等のガラス面への接着耐久性をさらに向上させることができる。」

「【0078】
本実施形態に係る粘着剤のゲル分率は、30?90%であり、好ましくは40?80%であり、特に好ましくは45?75%である。ゲル分率、すなわち架橋の程度がこの範囲にあることで、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の架橋による三次元網目構造が良好に形成され、粘着剤が耐光漏れ性および耐久性の両方に優れたものになり得る。なお、粘着剤のゲル分率は、貼付時(エージング期間経過後)での値である。具体的には、粘着性組成物を剥離シートに塗布し、加熱処理した後、23℃、50%RHの環境下にて7日間保管した後のゲル分率をいう。粘着剤のゲル分率は、エージング期間経過前は、その値が変動するからである。このような観点から、エージング期間が経過しているかどうか不明の場合、改めて、23℃、50%RHの環境下にて7日間保管した後、ゲル分率が上記範囲内となっていればよい。
【0079】
以上説明した粘着剤は、光学部材用として好ましく用いることができ、例えば、偏光板と位相差板との接着、あるいは偏光板(偏光フィルム)や位相差板(位相差フィルム)とガラス基板との接着に好適である。上記粘着剤によって形成される粘着剤層は、応力緩和性に非常に優れるため、被着体の寸法変化が大きい場合であっても、その寸法変化によって生じ得る応力を粘着剤層で吸収・緩和することができ、したがって長期にわたって被着体から剥がれ難いものとなるとともに、上記のような光学部材に使用したときに光漏れを効果的に防止することができる。すなわち、本実施形態に係る粘着剤は、光学部材に使用したときに、耐光漏れ性と耐久性との両立を達成するものである。」

「【実施例】
【0098】
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
【0099】
〔実施例1〕
1.重合体(A)の調製
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置および窒素導入管を備えた反応容器に、アクリル酸n-ブチル97.0質量部、アクリル酸3.0質量部、酢酸エチル200質量部、および2,2'-アゾビスイソブチロニトリル0.08質量部を仕込み、上記反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。この窒素雰囲気下中で攪拌しながら、反応溶液を60℃に昇温し、16時間反応させた後、室温まで冷却した。ここで、得られた溶液の一部を後述する方法でGPC測定し、重量平均分子量150万の重合体(A)の生成を確認した。
【0100】
2.重合体(B)の調製
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置および窒素導入管を備えた反応容器に、アクリル酸n-ブチル85.0質量部、アクリル酸2-ヒドロキシエチル15.0質量部、酢酸エチル200質量部、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル0.16質量部、および2-メルカプトエタノール0.3質量部を仕込み、上記反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。この窒素雰囲気下中で攪拌しながら、反応溶液を70℃に昇温し、6時間反応させた後、室温まで冷却した。ここで、得られた溶液の一部を後述する方法でGPC測定し、重量平均分子量6万の重合体(B)の生成を確認した。
【0101】
3.粘着性組成物の調製
上記工程(1)で得られた重合体(A)100質量部(固形分換算値)と、上記工程(2)で得られた重合体(B)15質量部(固形分換算値)とを混合した後、架橋剤(C)として、重合体(B)の水酸基0.6当量に相当する量のトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート(TDI系)付加物(日本ポリウレタン社製,商品名「コロネートL」)2.21質量部を添加した。最後に、シランカップリング剤(D)として、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製,商品名「KBM403」)0.2質量部を添加し、十分に撹拌することにより、粘着性組成物の希釈溶液を得た。
【0102】
ここで、当該粘着性組成物の配合を表1に示す。なお、表1に記載の略号等の詳細は以下の通りである。
[重合体(A)及び(B)]
BA:アクリル酸n-ブチル
AA:アクリル酸
HEA:アクリル酸2-ヒドロキシエチル
4HBA:アクリル酸4-ヒドロキシブチル
[可塑剤]
・アデカサイザーC-8:トリメリット酸エステル系可塑剤(トリス(2-エチルヘキシル)トリメリテート)(旭電化工業社製,商品名「アデカサイザーC-8」)
[架橋剤(C)]
・イソシアネート系架橋剤
コロネートL:トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物(日本ポリウレタン社製,商品名「コロネートL」)
タケネートD-110N:トリメチロールプロパンのキシレンジイソシアネート付加物(三井化学ポリウレタン社製,商品名「タケネートD-110N」)
・エポキシ系架橋剤
TETRAD-X:N,N,N',N'-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン(三菱瓦斯化学社製,商品名「TETRAD-X」)
[シランカップリング剤(D)]
KBM403:3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製,商品名「KBM403」)
KBE9007:3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(信越化学社製,商品名「KBE9007」)
【0103】
得られた粘着性組成物の希釈溶液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(リンテック社製,SP-PET3811,厚さ:38μm)の剥離処理面に、乾燥後の厚さが25μmになるようにナイフコーターで塗布したのち、90℃で1分間加熱処理して粘着剤層を形成した。
【0104】
次いで、ディスコティック液晶層付偏光フィルムからなる、偏光フィルムと視野角拡大フィルムとが一体化した偏光板を、粘着剤層とディスコティック液晶層とが接するように貼合し、23℃、50%RHで7日間養生することにより、粘着剤層付き偏光板を得た。
【0105】
〔実施例2?13,比較例1?5〕
粘着性組成物を構成する各モノマーの種類および割合、可塑剤、架橋剤およびシランカップリング剤の種類および添加量、ならびに重合体(A)および重合体(B)の配合比を表1に示すように変更する以外、実施例1と同様にして粘着剤層付き偏光板を製造した。
・・・
【0111】
〔試験例3〕(耐久性評価)
実施例または比較例で得られた粘着剤層付き偏光板を、裁断装置(荻野製作所社製スーパーカッター,PN1-600)を用いて233mm×309mmサイズに調整した。剥離シートを剥がして、露出した粘着剤層を介して無アルカリガラス(コーニング社製,イーグルXG)に貼付したのち、栗原製作所製オートクレーブにて0.5MPa、50℃で、20分加圧した。
【0112】
その後、80℃dryの耐久条件の環境下に投入し、500時間後に10倍ルーペを用いて観察を行った。外観変化は以下を基準とした。結果を表2に示す。
◎:4辺において、欠点が無いもの
○:4辺において、外周端部から0.6mm以上の部位に欠点が無いもの
×:4辺の少なくとも1辺において、外周端部から0.6mm以上の部位に、浮き、剥がれ、発泡、スジなどの0.1mm以上の粘着剤の外観異常欠点があるもの
【0113】
〔試験例4〕(光漏れ性試験)
実施例または比較例で得られた粘着剤層付き偏光板を、裁断装置(荻野製作所社製スーパーカッター,PN1-600)を用いて233mm×309mmサイズに調整した。剥離シートを剥がして、露出した粘着剤層を介して無アルカリガラス(コーニング社製,イーグルXG)に貼付したのち、栗原製作所製オートクレーブにて0.5MPa、50℃で、20分加圧した。なお、上記貼合は、無アルカリガラスの表裏に、粘着剤層付き偏光板を偏光軸がクロスニコル状態(偏光軸:∠45°,∠135°)になるように行った。この状態で、80℃dry環境下にて250時間放置した後、23℃、50%RHの環境下で2時間放置し、これをサンプルとして、以下に示す方法で光漏れ性を評価した。結果を表2に示す。
【0114】
<光漏れ性評価:ΔL^(*)>
大塚電子社製のMCPD-2000を用い、上記サンプルにおける図3に示す各領域の明度L^(*)を測定し、明度差ΔL^(*)を、式
ΔL^(*)=[(b+c+d+e)/4]-a
(ただし、a、b、c、d及びeは、それぞれA領域、B領域、C領域、D領域及びE領域のあらかじめ定められた測定点(各領域の中央部1箇所)における明度である。)で求め、光漏れ性とした。ΔL^(*)の値が小さいほど光漏れが少ないことを示す。なお、L^(*)maxは、上記全ての領域における最大の明度を示す。
【0115】
<光漏れ性評価:目視>
上記サンプルをフラットイルミネーター(電通産業社製,HF-SL-A312LC,照度:26,000Lux,輝度:10,000cd)の上に設置し、二次元色彩輝度計(コニカミノルタ社製,CA-2000)にて撮影し、解析ソフトウェア(コニカミノルタ社製,CA-S20w)によって輝度分布画像に変換した。得られたサンプルの輝度分布画像を、図4に示す評価基準に基づいて評価した。
【0116】
〔試験例5〕(引張試験)
実施例及び比較例で調製した粘着性組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(リンテック社製,SP-PET3811)の剥離処理面に乾燥後の塗布厚が25μmとなるように塗布し、100℃で1分間加熱し、粘着剤層を形成した。その粘着剤層と、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した別の剥離シート(リンテック社製,SP-PET3801)の剥離処理面とを貼り合わせて、粘着シートを得た。
【0117】
上記粘着シートにおける粘着剤層の合計厚さが500μmとなるように、かつ積層体の最表層の剥離シートのみが残るように上記粘着剤層を複数層積層し、23℃、50%RHの雰囲気下で2週間放置した。その後、上記粘着剤層を複数層積層した粘着シートから10mm幅×75mm長のサンプルを切り出し、積層体の最表層に積層された剥離シートを剥し、サンプル測定範囲が10mm幅×20mm長になるようにサンプルをセットし、23℃、50%RHの環境下で引張試験機(オリエンテック社製,テンシロン)を用いて引張速度200mm/分で長さ方向に伸長させ、900%伸長時において100秒、300秒、または1200秒保持した後の応力(N)、および900%伸長直後の応力(N)を測定した。それらの測定結果から、粘着剤の100秒保持後における応力緩和率(%)および300秒保持後における応力緩和率(%)を算出した。結果を表2に示す。
【0118】
【表1】

【0119】
【表2】

【0120】
表2から明らかなように、実施例で得られた粘着剤層付き偏光板においては、粘着剤の900%伸長時における300秒保持後の応力緩和率が60%以上であり、耐久性および耐光漏れ性のいずれも優れていた。一方、比較例で得られた粘着剤層付き偏光板においては、粘着剤の900%伸長時における300秒保持後の応力緩和率が60%未満であり、耐久性および耐光漏れ性の両方またはいずれか一方が劣っていた。」

「【図4】



2 前提

本願発明が特許法第36条第6項第1号に規定する要件(サポート要件)を満たすか否かを、「特許請求の範囲に記載された発明が、発明の詳細な説明の記載により当業者が当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか否か、また、その記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識に照らし当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか否か」(平成17年(行ケ)10042号、知財高裁平成17年11月11日判決)の観点に照らして検討する。

3 本願発明が解決しようとする課題について

本願明細書の段落【0002】?【0004】及び【0006】の記載によれば、本願発明の背景技術及び従来の技術は、以下のとおりであるといえる。
・液晶パネルにおいては、偏光板や位相差板をガラス基板等に接着するのに粘着剤組成物から形成された粘着剤層を使用することが多いが、偏光板や位相差板等の光学部材は熱等により収縮し易いため、熱履歴により収縮が生じ、その結果、該光学部材に積層されている粘着剤層がその収縮に追従できずに、界面で剥がれ(いわゆる浮き、剥がれ)を生じたり、光学部材の収縮時の応力に起因して光学部材の光学軸がずれることによる光漏れ(いわゆる白抜け)が生じるといった問題があった。(段落【0002】参照)
・これを防止するには、光学部材の変形に柔軟に対応できる応力緩和性に優れた粘着剤層を用いることが有効であり、従来、このような応力緩和性に優れた粘着剤層を形成しようとした場合、該粘着剤層中の架橋密度を低く設計する必要があったが、そうすると粘着剤層自体の強度が低下し、耐久性が悪化するといった問題があった。(段落【0003】参照)
・そこで、従来の技術では、粘着剤層の架橋密度を低くする代わりに可塑剤、流動パラフィン、ウレタンエラストマー等をアクリル系粘着剤に添加することにより、得られる粘着剤組成物を適度に柔らかくして粘着剤層に応力緩和性を付与し、それによって耐光漏れ性及び耐久性を得ようとしていた。(段落【0004】参照)
・しかしながら、可塑剤または流動パラフィンを添加した粘着剤組成物は、形成される粘着剤層が、経時により可塑剤や流動パラフィンをブリードアウトするという難点を有しており、これにより、接着耐久性が低下したり、被着体となる液晶セルが汚染されるなどの問題が懸念されていた。また、ウレタンエラストマーを添加した粘着剤組成物は、相溶性を維持しようとするとウレタンエラストマーの添加量の上限が限られるため、応力緩和性の改善が不十分となり、応力緩和性を向上させるためにウレタンエラストマーの添加量を多くすると、アクリル系粘着剤との相溶性が低下し、白濁等の問題が生じていた。このように、従来の技術では、光学部材用の粘着剤組成物から形成される粘着剤層の耐光漏れ性及び耐久性を根本的に改善することは困難であったという課題が存在していた。(段落【0006】参照)

そして、本願発明は、上述の背景技術及び従来の技術に鑑みてなされたものであり、本願発明の課題は、段落【0007】の記載によれば、
「偏光板等の光学部材に適用したときに、耐光漏れ性と耐久性の両方に優れた粘着剤および粘着シートを提供すること」であるといえる。

4 上記発明の課題に対応して明細書に記載される事項についての検討

(1)上記課題に関連して、【課題を解決するための手段】として段落【0008】の記載があるが、この記載は、本願発明をほぼ引き写したものである。
一方、【本願発明の効果】を記載している段落【0016】には、本願発明に係る粘着剤は、「低分子量の重合体が化学的な架橋による三次元網目構造を形成し、その三次元網目構造に、複数の高分子量の重合体が挿入されることで、高分子量の重合体同士が拘束され、高分子量の重合体間に擬似的な架橋構造が形成されている粘着剤」であることにより、適切な凝集力と優れた応力緩和性を発揮し、偏光板等の光学部材に適用したときに、耐光漏れ性と耐久性の両方に優れた粘着シートとなることが記載され、段落【0019】にも、同様の記載がある。
また、段落【0020】、【0021】、【0029】ないし【0031】、【0035】、【0036】、【0044】ないし【0048】等には、本願発明の(メタ)アクリル酸エステル重合体の詳細が記載されているが、(メタ)アクリル酸エステルは、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)及び第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)からなるものであること、特に、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)における反応性官能基(b1)含有モノマーの含有量を1質量%超50質量%未満とすることにより、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の架橋の程度が好ましくなり、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)との組み合わせにおいて、得られる粘着剤の応力緩和率を所定値以上、かつ、ゲル分率を所定範囲内のものとすることができ、その結果、粘着剤層は、耐久性と耐光漏れ性とを併せ持つものとなることが記載されている(段落【0029】参照)。そして、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)中の反応性官能基(b2)が多過ぎると、三次元網目構造体と第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)との相溶性に変化を生じることや、反応性官能基(b2)が多く残存する三次元網目構造体は、当該三次元網目構造体に挿入されている第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の可動性を過度に制限し、得られる粘着剤の応力緩和率が所定値を下回り、耐久性が悪化する場合があることが記載されている(段落【0031】参照)。
また、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)及び第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量分子量の設定に関しても、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の重量平均分子量は、粘着剤組成物に特有の三次元網目構造を形成するために8000?30万に設定され(段落【0035】、【0036】参照)、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の重量平均分子量は、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)により形成された三次元網目構造に良好に挿入され、重合体(A)の2分子以上に擬似的な架橋構造を生じさせるために、50万?300万に設定され、これにより、形成される粘着剤は、適切な凝集力と優れた応力緩和性とを併せ持つものとなり、その結果、耐光漏れ性に優れ、また、高温条件下での接着耐久性が十分となり、浮きや剥がれなどを防止することができることが記載されている(段落【0044】、【0045】参照)。
さらに、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)100質量部に対する第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の割合は、5?50質量部であれば、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)が架橋剤(C)を介して三次元網目構造を形成し、その三次元網目構造に、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)の2分子以上が挿入された構造を形成することにより、得られる粘着剤は、所定の応力緩和率とゲル分率とを併せ持つものとなり、得られる粘着剤は耐久性および耐光漏れ性に優れたものとなる(段落【0047】、【0048】参照)ことが記載されている。
以上(1)での検討を踏まえると、本件明細書の(メタ)アクリル酸エステル重合体に関する記載では、発明の課題を解決する耐光漏れ性と耐久性の両方に優れた粘着剤としては、「低分子量の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)が架橋剤の架橋による三次元網目構造を形成し、その三次元網目構造に、複数の高分子量の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が挿入されることで、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)同士が拘束され、重合体間に擬似的な架橋構造が形成されている粘着剤」(以下、省略して「構造A」を有する粘着剤ということがある。)しか記載されていない。

(2)段落【0054】ないし【0056】等には、粘着剤における架橋剤(C)の詳細が記載されているが、架橋剤(C)の含有量は、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の反応性官能基(b1)の量に対し、架橋剤(C)の架橋性基の当量を考慮して設定され、架橋性基の量が1.0当量以下であれば、架橋剤(C)を重合体(B)の三次元網目構造の形成にのみ寄与させ、重合体(A)の架橋を有効に防止し、得られる粘着剤は応力緩和性に優れたものとなること(段落【0054】参照)、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)により形成される三次元網目構造の制御を容易にする観点からは、官能基として1種類の架橋剤のみを使用することが好ましいことが記載されている(段落【0055】参照)。
以上(2)での検討を踏まえると、本件明細書の架橋剤(C)に関する記載でも、発明の課題を解決する耐光漏れ性と耐久性の両方に優れた粘着剤とするために必要な応力緩和性を得るには、架橋剤(C)を、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)のみに反応させ、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の三次元網目構造を形成することが記載されている。

(3)段落【0063】ないし【0072】等には、本願発明に係る粘着性組成物の製造方法が記載されているが、この粘着性組成物は、第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)とを混合し、任意の段階で架橋剤(C)を添加することで製造することができることが記載され(段落【0063】参照)、具体的には、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)及び(B)を、それぞれ別個に通常のラジカル重合法により調製し(段落【0064】参照)、得られた重合体(A)及び(B)の溶液を混合し、希釈溶媒を加え、その後、架橋剤(C)を添加し、十分に混合することにより、溶媒で希釈された粘着性組成物(塗布溶液)を得た後(段落【0067】参照)、架橋をを行うことが記載されている(段落【0070】参照)。そして、製造される粘着剤組成物は、架橋剤(C)によって第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)が架橋して、三次元網目構造を形成し、その三次元網目構造中に2分子以上の第1の(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)が直接の化学結合を伴わずに、又は極めて少ない化学結合を伴って挿入されることにより、当該重合体(A)は拘束され、擬似的な架橋構造を形成するものと推定されることが記載されている。
以上(3)での検討を踏まえると、本件明細書の製造方法に関する記載でも、「構造A」を有する粘着剤に関する製造方法しか記載されていない。

(4)段落【0078】には、粘着剤のゲル分率が、30?90%であることで、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の架橋による三次元網目構造が良好に形成され、粘着剤が耐光漏れ性および耐久性の両方に優れたものになり得ることが記載されていることから、同段落には、発明の課題を解決する耐光漏れ性および耐久性の両方に優れた粘着剤を得るには、第2の(メタ)アクリル酸エステル重合体(B)の架橋による三次元網目構造が良好に形成される必要があることが記載されているといえる。
また、段落【0079】には、(以上説明した)粘着剤によって形成される粘着剤層は、応力緩和性に非常に優れるため、被着体の寸法変化によって生じ得る応力を粘着剤層で吸収・緩和することができ、したがって長期にわたって被着体から剥がれ難いものとなるとともに、光学部材に使用したときに光漏れを効果的に防止することができ、光学部材に使用したときに、耐光漏れ性と耐久性との両立を達成することができるという本願発明の課題を解決するものであることが記載されているといえる。
しかしながら、上記(1)ないし(4)で検討しているように、上記の「(以上説明した)粘着剤によって形成される粘着剤層」としては、「構造A」を有する粘着剤による粘着剤層しか記載されていない。

(5)さらに、本願発明の実施例について見ると、実施例1では、重量平均分子量150万の重合体(A)を調製し(段落【0099】参照)、これとは別に、重量平均分子量6万の重合体(B)を調製し(段落【0100】参照)、重合体(A)100質量部と重合体(B)15質量部を混合した後、架橋剤(C)として、重合体(B)の水酸基の0.6当量に相当する量のトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート(TDI系)付加物(日本ポリウレタン社製,商品名「コロネートL」)2.21質量部を添加し、最後に、シランカップリング剤(D)として、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製,商品名「KBM403」)0.2質量部を添加し、十分に撹拌することにより、粘着性組成物の希釈溶液を得ることが記載され(段落【0101】参照)、得られた粘着性組成物の希釈溶液を、剥離シートの剥離処理面に、塗布したのち、90℃で1分間加熱処理して粘着剤層を形成し(段落【0103】参照)、次いで、偏光フィルムと視野角拡大フィルムとが一体化した偏光板を、粘着剤層とディスコティック液晶層とが接するように貼合し、23℃、50%RHで7日間養生することにより、粘着剤層付き偏光板を得ることが記載されている(段落【0104】参照)。
この実施例1の粘着剤層は、重合体(A)と重合体(B)とからなり、重合体(B)に対して当量比を特定した架橋剤を添加していることから、重合体(B)が架橋構造を形成しているといえる。そして、実施例2ないし13も、粘着性組成物を構成する各モノマーの種類および割合、可塑剤、架橋剤およびシランカップリング剤の種類および添加量、ならびに重合体(A)および重合体(B)の配合比を表1に示すように変更する以外、実施例1と同様にして粘着剤層付き偏光板を得たものであるから(段落【0105】参照)、結局のところ、本願発明の全ての実施例は、重合体(A)と重合体(B)とからなり、重合体(B)が架橋構造を形成している粘着剤層である。ここで、これらの実施例1?13は(段落【0119】【表2】参照)、「応力緩和率」が、52%(実施例1)以上であり、「ΔL^(*)の値が小さいほど光漏れが少ないことを示す。」(段落【0114】参照)とされているΔL^(*)が0.4(実施例7、9?11)以下であり、光漏れ試験に関する目視による評価(段落【0115】参照)でも、【図4】に示される基準により〇以上の特性が得られている。また、耐久性の評価(段落【0111】参照)でも、段落【0112】に示される基準により〇以上の特性が得られている。
一方、段落【0118】【表1】によれば、一種類の(メタ)アクリル酸エステル重合体で構成される比較例1?5の粘着剤層では、「応力緩和率」が、49%(比較例5)以下であり、ΔL^(*)が7.5(比較例3)以上であり、光漏れ試験に関する目視による評価でも△以下の特性であり、耐久性の評価でも〇以下の特性である。
以上(5)での検討を踏まえると、発明の課題を解決する耐光漏れ性と耐久性の両方に優れた粘着剤を得ることに対応する上述の「応力緩和率」、光漏れ試験に関する「ΔL^(*)」、「光漏れ試験に関する目視による評価」及び「耐久性の評価」等で良好な結果が得られていることが示されているのは、重合体(A)((メタ)アクリル酸エステル重合体(A))と重合体(B)((メタ)アクリル酸エステル重合体(B))とからなり、重合体(B)((メタ)アクリル酸エステル重合体(B))が架橋構造を形成している粘着剤のみである。

(6)上記(1)?(5)での検討を総合すると、本願明細書の発明の詳細な説明には、上記3で述べた本願発明の課題を解決する、本願発明に特定される「(メタ)アクリル酸エステル重合体を架橋剤によって架橋した構造を含む粘着剤」としては、「構造A」を有する粘着剤のみしか開示されていない。
そうすると、「構造A」を有することなく、「900%伸長直後の応力が10N以下であり、さらに、前記引張試験において、900%伸長させて100秒保持した後の、応力緩和率が50%以上」との物性を満たしさえすれば、「構造A」を有さなくとも、「構造A」を有する場合と同様の作用効果を奏し、本願発明の課題を解決できるものであるかは、本件明細書の発明の詳細な説明の記載を見ても定かではないし、また、それをできるものとする技術常識が存在するとも認められないから、「構造A」を有する粘着剤を前提としない本願発明は、本願明細書の発明の詳細な説明に記載される発明の課題を解決することを当業者が認識できるように記載された範囲を超えるものである。
仮に、「構造A」を有さなくとも、「900%伸長直後の応力が10N以下であり、さらに、前記引張試験において、900%伸長させて100秒保持した後の、応力緩和率が50%以上」であることで、発明の課題を解決することを当業者が一応認識できたとしても、「900%伸長直後の応力が10N以下であり、さらに、前記引張試験において、900%伸長させて100秒保持した後の、応力緩和率が50%以上」との物性の特定は、上記(1)?(5)での検討によれば、本願明細書には、「構造A」を有する粘着剤で達成された特性であることしか記載されておらず、この構造以外の粘着剤であっても、この物性を満たすことができる何らの示唆もない。しかも、粘着剤の技術分野は、粘着剤の組成及び構造と粘着剤の物性との間の関係を理解することが困難な分野であることは技術的な常識であることから、本願の原出願の出願時当時において、「構造A」を有さない粘着剤でも本願発明に特定される物性を満たすことができるという技術的な常識が存在するともいえない。
そうすると、「900%伸長直後の応力が10N以下であり、さらに、前記引張試験において、900%伸長させて100秒保持した後の、応力緩和率が50%以上」との物性で特定されている本願発明は、本願の原出願の出願時の技術常識を加味したとしても、本願明細書の発明の詳細な説明の記載により当業者が本願発明の課題を解決できると認識できる範囲である、「構造A」を有する粘着剤を前提として、本願発明の物性を有する粘着剤を超えるものである。

5 審判請求書に対する平成28年10月14日に提出された手続補正書(方式)での請求人の主張について

上記手続補正書で、請求人は、「本願発明に係る粘着剤は、本願請求項1に規定される物性を満たすことにより、適切な凝集力と優れた応力緩和性を発揮します。そのような性質を有する粘着剤を使用することで、偏光板等の光学部材に適用したときに、耐光漏れ性と耐久性の両方に優れた粘着シートが得られ(同段落[0016],[0073],[0077],[0078])、上記の本願発明の課題が解決されます。このことは、本願明細書の表2に示される試験結果からも明らかです。本願発明に係る粘着剤が、実施例で使用されたものに具体的に特定されなくても、本願発明の構成(主に物性)とその作用効果により上記課題が解決されることは、当業者であれば十分に理解できます。
・・・本願請求項1で規定する物性は、従来のアクリル系粘着剤が全く有していなかった物性であり、本願発明により初めてなし得た特異な物性です。本願発明は、これまで世の中に存在しなかったアクリル系粘着剤を、その物性面に着目して規定したものです。
本願発明に係る特許出願は、化学組成・化学構造面からではなく、現実に製造して得た粘着剤について、その物性面にスポットをあて、その側面からの権利付与を願うものです。現実に存在する物を表現する場合、化学組成や化学構造からのみ表現しなければならない必然性はありません。
・・・複数のパラメータで特定される発明のサポート要件は、知財高裁平成17年(行ケ)第10042号同年11月11日特別部判決(以下「知財高裁大合議部判決」ともいう。)の判示する・・・判断手法を用いて検討されるべきでもあります。
(6)そこで本願について上記を検討すると・・・本願明細書おける段落[0016]、[0073]、[0077]及び[0078]に記載された内容、並びに実施例及び比較例についての試験結果(表2)に基づけば、当業者は、本願の特許請求の範囲に記載されたパラメータを満たす粘着剤によれば、適切な凝集力と優れた応力緩和性が発揮され、その結果、耐光漏れ性と耐久性に優れたものとなり、本願発明の課題が解決される、ということを十分認識します。
確かに本願の実施例では、2種類の高分子量成分と低分子量成分の2成分混合系で、低分子側が高密度に架橋されているアクリル系粘着剤が使用されていますが、本願明細書の上記記載に接した当業者であれば、粘着剤が上記のような特定のものであっても、そうでなくても、上記パラメータを満たす粘着剤であれば、上記の効果が発揮され、本願発明の課題が解決されると認識します。
したがって、上記判断手法に基づいても、本願は、特許請求の範囲の記載がサポート要件を満たすものです。」と主張している。

しかしながら、請求人は、本願発明に係る粘着剤は、本願発明に規定される物性を満たす粘着剤を偏光板等の光学部材に適用したときに、耐光漏れ性と耐久性の両方に優れた粘着シートが得られることを主張しているが、耐久性を例にとると、耐久性に関し、段落【0002】には、「偏光板や位相差板等の光学部材は熱等により収縮し易いため、熱履歴により収縮が生じ、その結果、該光学部材に積層されている粘着剤層がその収縮に追従できずに、界面で剥がれ(いわゆる浮き、剥がれ)を生じたり、光学部材の収縮時の応力に起因して光学部材の光学軸がずれることによる光漏れ(いわゆる白抜け)が生じるといった問題が指摘されている。」の記載があるものの光学部材と粘着剤層の界面での剥がれは、粘着剤層が光学部材に収縮に追従できないといった原因に限られず、粘着剤の発揮する粘着力等が原因になることも考えられ、本願発明の物性を満たしたからといって、本願発明の課題が解決できるとまではいえない。さらに、本願明細書の段落【0119】【表2】には、上記4(5)で述べたように、本願発明の物性の条件を満たす実施例1?13の粘着剤では、光漏れ性試験及び耐久性試験で良好な結果が得られていることが示されているが、これらの実施例1?13の粘着剤は、全て「構造A」を有する粘着剤であるといえることから、本願発明で特定される物性だけでなく、「構造A」を有する粘着剤により発揮される粘着力等の他の要因も複合して本願発明の課題を解決できるとの推察も成り立つ。少なくとも、本願明細書の発明の詳細な説明には、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体を架橋剤によって架橋した構造を含み、ゲル分率が30?90%」の粘着剤が、本願発明に特定される物性を満たすだけで、本願発明の課題が解決できることまでが示されているとはいえない。
仮に、本願発明の物性が、本願発明の課題を解決することに対応するものであるとしても、粘着剤の技術分野は、粘着剤の組成及び構造と粘着剤の物性との間の関係を理解することが困難な分野であることは、技術的な常識であるといえ、本願明細書の発明の詳細な説明に、「構造A」を有する粘着剤と、本願発明に特定される物性との間の関係は、実施例等により開示されているといえるものの、「構造A」を有する粘着剤以外の粘着剤が、本願発明の物性を満たすことができるか否か等、「構造A」を有する粘着剤以外の粘着剤と本願発明の物性との関係を、本願の原出願の出願日当時の技術常識を加味したとしても理解することができないから、本願発明の物性に対して、本願明細書の発明の詳細な説明で開示されている範囲は、「構造A」を有する粘着剤を前提としたものに限られるといえる。
以上を踏まえると、本願発明の課題を解決できる範囲として、発明の詳細な説明に開示されているのは、あくまで「構造A」を有する粘着剤を前提とするものであり、本願発明の範囲が開示されているとはいえない。

よって、上記手続補正書での、請求人の主張は、採用することができない。

第5 むすび

したがって、本願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないものであるから、本願は、拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-02-07 
結審通知日 2018-02-13 
審決日 2018-02-26 
出願番号 特願2014-215265(P2014-215265)
審決分類 P 1 8・ 537- Z (C09J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 磯貝 香苗  
特許庁審判長 冨士 良宏
特許庁審判官 原 賢一
井上 能宏
発明の名称 粘着剤および粘着シート  
代理人 村雨 圭介  
代理人 早川 裕司  
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