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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G09G
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 G09G
管理番号 1339441
審判番号 不服2017-10475  
総通号数 222 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-07-13 
確定日 2018-05-07 
事件の表示 特願2015-218805「再構成可能なメッセージングアセンブリ」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 5月23日出願公開、特開2016- 91037、請求項の数(17)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成27年11月6日の出願(パリ条約による優先権主張 2014年11月6日 米国)であって、平成28年8月22日付けで拒絶理由が通知され、平成28年11月25日付けで手続補正がなされたが、平成29年3月2日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という)がなされ、平成29年3月13日に拒絶査定の謄本が送達され、これに対し、平成29年7月13日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がなされたものである。

第2 原査定の概要
原査定の概要は次の通りである。

2.(新規性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
3.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

●理由2,3(特許法第29条第1項第3号,第29条第2項)について
・請求項 1,9
・引用文献等 1-4

・請求項 2
・引用文献等 3-4

●理由3(特許法第29条第2項)について
・請求項 3
・引用文献等 1-4

・請求項 4
・引用文献等 1-4

・請求項 5-8
・引用文献等 3-4

・請求項 10-17
・引用文献等 1-5

<引用文献等一覧>
1.特開2010-113510号公報
2.特開2012-048461号公報
3.特開2006-082603号公報
4.特表2009-530669号公報
5.特開2011-154535号公報

第3 本願発明
本願の請求項1-17に係る発明(以下、「本願発明1」-「本願発明17」という。)は、平成29年7月13日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-17に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1、9は以下のとおりのものである。

「【請求項1】
内部及び外側を有するハウジングと、
イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを示すように、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、
前記ディスプレイに連結されたプロセッサと、
前記イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを記憶するための、前記プロセッサに連結されたストレージデバイスと、
前記ディスプレイに連結されたインターフェースデバイスと、
を備え、
前記インターフェースデバイスは、一次的なユーザである一次的な運転者から、当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されており、
前記ディスプレイは、前記一次的なユーザである一次的な運転者からの入力に基づいて一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを表示すると共に、二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されており、
当該二次的なユーザである二次的な運転者は、前記一次的なユーザである一次的な運転者とは異なっており、
前記インターフェースデバイスは、前記二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容されている間、当該二次的なユーザである二次的な運転者から、当該二次的な運転者が同一の車両の運転中に知覚した同一の車両の問題に関する入力を取得するように構成されており、
前記ディスプレイは、前記二次的なユーザである二次的な運転者からの入力に基づいて前記一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを更新することによって生成される二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つ表示すると共に、前記一次的なユーザである一次的な運転者が当該二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されている
ことを特徴とするメッセージングアセンブリ。」

「【請求項9】
内部及び外側を有するハウジングと、
イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを示すように、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、
前記ディスプレイに連結されたプロセッサと、
前記イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを記憶するための、前記プロセッサに連結されたストレージデバイスと、
前記ディスプレイに連結されたインターフェースデバイスと、を備えたメッセージングアセンブリの動作方法であって、
前記インタフェースデバイスによって、一次的なユーザである一次的な運転者から、当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するステップと、
前記ディスプレイ上に、前記一次的なユーザである一次的な運転者からの入力に基づいて一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを表示すると共に、二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というステップと、
前記インターフェースデバイスによって、前記二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容されている間、当該二次的なユーザである二次的な運転者から、当該二次的な運転者が同一の車両の運転中に知覚した同一の車両の問題に関する入力を取得するステップと、
前記ディスプレイ上に、前記二次的なユーザである二次的な運転者からの入力に基づいて前記一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを更新することによって生成される二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つ表示すると共に、前記一次的なユーザである一次的な運転者が当該二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というステップと、
を備え、
前記二次的なユーザである二次的な運転者は、前記一次的なユーザである一次的な運転者とは異なっている
ことを特徴とする方法。」

本願発明2-8は、本願発明1を減縮した発明である。

本願発明10-17は、本願発明9を減縮した発明である。

第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1(特開2010-113510号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与したものである。以下同様。)。
「【0025】
以下、本発明の車載表示装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。車載表示装置1の表示器31は、例えば図1のように、車両の計器パネル4内に含まれて構成される、計器パネル4は、車速,エンジン回転数,水温,各種警告表示灯などの表示制御をするためのものである。図1の例では、スピードメータ35とシフトポジション(P,R,N,D)36が表示されるようになっている。」

「【0027】
図2に車載表示装置1のシステム構成を示す。車載表示装置1は、操作スイッチ20,通信装置21,イグニッションスイッチ24,表示器31,スピーカ32およびこれらが接続された制御装置10を含んで構成される。
【0028】
操作スイッチ20は、例えばステアリングに配設されたメカニカルスイッチとして構成される。また、表示器31の表示画面上に設けられた周知のタッチパネルとして構成してもよい。なお、操作スイッチ20が本発明の操作入力手段,時間幅設定手段に相当する。」

「【0032】
制御装置10は、周知のCPU11,制御プログラムや必要なデータ等が記憶されたROM12,プログラム実行時の作業領域として使用するRAM13,不揮発性記憶媒体で構成されたメモリ14,外部との信号の入出力を行う入出力部15,車内LANを介して他の車載機器との通信を行う通信I/F(インターフェース)16,日時情報を生成する周知の時計IC17等がバスライン18で接続された周知のコンピュータとして構成される。CPU11がROM12に記憶された制御プログラムを実行することで、車載表示装置としての機能を実現する。なお、制御装置10が本発明の予約状況情報取得手段,ユーザ識別手段,読出手段,表示制御手段,操作入力検出手段,現在日時取得手段,残り時間算出手段に相当する。また、メモリ14が本発明の予約状況情報記憶手段に相当する。」

「【0038】
まず、ユーザは、ユーザ認証端末51において、ユーザID,パスワードの入力、あるいはIDカードの挿入(および暗証番号入力)等の方法でユーザ認証操作を行う。操作入力内容は、予約センタ2に送られる。予約センタ2では、データベースDBの予約状況情報を参照し、正規ユーザと認証されたときに、別途取得した現在日時とそのユーザの予約状況情報とに基づいて、該当する車両のキーの情報をユーザ認証端末51に送る。そして、ユーザ認証端末51は、該当する車両のキーのロックを解除するように、キーBox52に指令を送る。この後、ユーザはキーを取り出し可能となる。」

「【0040】
予約状況情報の取得要求の有無の判定方法は、以下のうちの1つあるいは複数を用いる。
・図6のように表示器31に表示されたメニュー画面上で、ユーザが「予約状況情報取得」ボタンを押下(タッチまたはクリックでもよい,以下同じ)したことを検知したときに、予約状況情報の取得要求があると判定する。
・イグニッションスイッチ24がオフ状態からオン状態に変化したことを検知したときに、予約状況情報の取得要求があると判定する。
・イグニッションスイッチ24がオフ状態からオン状態に変化したことを検知してから、例えば5分毎のような予め定められたタイミングが到来したときに、予約状況情報の取得要求があると判定する。
【0041】
そして、予約状況情報の取得要求がある場合には(S11:Yes)、通信装置21を介して予約センタ2から予約状況情報を取得する(S12)。車載表示装置1のメモリ14には、車両あるいは車載表示装置1を識別するための車両IDが記憶され、予約センタ2の予約情報管理サーバ3のデータベースDBでは、図4のように予約状況情報は車両IDに関連付けられて記憶されている。よって、車載表示装置1から、車両IDとともに予約状況情報取得要求信号を送信すれば、予約情報管理サーバ3からこの車両に対応する予約状況情報のみが送られてくる。」

「【0043】
取得した予約状況情報は、メモリ14に記憶する(S13)。
【0044】
予約状況情報を受信中には、表示器31にその旨を示す画面が表示され、予約状況情報を受信した後に、再び図6のメニュー画面が表示される。ここで、「予約状況情報表示」ボタンを押下すると(S14:Yes)、予約状況情報表示要求があったと判定され、表示器31に、自ユーザと他ユーザの予約状況情報が表示される(S15)。」

「【0046】
図7に、表示器31における、予約状況情報の表示の一例を示す。図7の例では、図4における車両IDがAの予約状況情報を当日分のみを1日単位の時間表で円グラフ表示している。」

「【0058】
上述のように、自分の予約時間帯の後に空き時間帯があるとき、車載表示装置1で新たな予約をできるようにしてもよい。この場合、まず、図6の操作メニュー画面上で「車両使用予約」ボタンを押下すると、図3のような、上述したPC40での使用予約操作時と同様の車両使用予約画面が表示される。このとき、現在の予約状況をあわせて表示してもよい。この画面上でユーザが、ユーザID,パスワード,使用日時(すなわち使用期間:予約時間帯),使用する車両を入力して「OK」ボタンを押下すると、これらの情報が予約センタ2に送信される。そして、予約センタ2においてユーザ認証が行われるとともに、使用時間帯が既に予約したユーザと重複していないことを確認した上で、入力内容を予約状況情報としてデータベースDBの現ユーザに対応する予約状況情報が更新・登録される。そして、車載表示装置1で新たな予約状況情報を送信し、表示器31の表示内容が更新される。」

上記記載より、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されている(括弧内は、認定に用いた引用文献1の記載箇所を示す。)。
「操作スイッチ20,通信装置21,表示器31およびこれらが接続された制御装置10を含んで構成される車載表示装置1であって(【0027】)、
制御装置10は、CPU11,不揮発性記憶媒体で構成されたメモリ14で構成され(【0032】)、
操作スイッチ20は、表示器31の表示画面上に設けられたタッチパネルとして構成され(【0028】)、
表示器31は、車両の計器パネル4内に含まれて構成され(【0025】)、
ユーザは、ユーザ認証端末51において、ユーザID,パスワードの入力、あるいはIDカードの挿入(および暗証番号入力)等の方法でユーザ認証操作を行って、ユーザはキーを取り出し可能となり(【0038】)、
表示器31に表示されたメニュー画面上で、ユーザが「予約状況情報取得」ボタンを押下したことを検知したときに、予約状況情報の取得要求があると判定し(【0040】)、
予約状況情報の取得要求がある場合には、通信装置21を介して予約センタ2から予約状況情報を取得し(【0041】)、
取得した予約状況情報は、メモリ14に記憶し(【0043】)、
メニュー画面で、「予約状況情報表示」ボタンを押下すると、予約状況情報表示要求があったと判定され、表示器31に、自ユーザと他ユーザの予約状況情報が表示され(【0044】)、
表示器31における、予約状況情報の表示は、予約状況情報を当日分のみを1日単位の時間表で円グラフ表示し(【0046】)、
メニュー画面上で「車両使用予約」ボタンを押下すると、車両使用予約画面が表示され、この画面上でユーザが、ユーザID,パスワード,使用日時(すなわち使用期間:予約時間帯),使用する車両を入力して「OK」ボタンを押下すると、新たな予約状況情報を送信し、表示器31の表示内容が更新される(【0058】)、
車載表示装置1。」

2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献2(特開2012-048461号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。
「【0043】
(車載装置)
図5は、実施形態に係る車載装置4Aの概略構成を示す。なお、代替車両5Bに搭載される車載装置4Bも同様に構成することができる。ここでは、車両5Aに搭載される車載装置4Aを例に説明する。実施形態に係る車載装置4Aは、ナビゲーション機能を備え、ディスク再生部41と、メモリーカード再生部42、TV受信部43と、ラジオ受信部44と、車両ディスプレイ45と、車両操作部46と、車両通信部47と、GPS情報受信部48と、これらと電気的に接続される車両制御部40と、を有する。
【0044】
ディスク再生部41は、CD、DVD、BD(ブルーレイディスク)等の光ディスクに記録されているコンテンツを再生し、例えばCD/DVDデッキによって構成することができる。メモリーカード再生部42は、USBメモリ、SDメモリーカードといった車載装置4Aに着脱可能な移動型記憶媒体に格納されているコンテンツを再生する。TV受信部43は、DTV(Digital Television)放送やワンセグ放送を受信する。TV受信部43は、既存のチューナによって構成することができる。ラジオ受信部44は、FM放送、AM放送、VICS情報等を受信する。ラジオ受信部44は、既存のチューナによって構成することができる。車両ディスプレイ45は、地図情報、再生されるコンテンツに関する情報、借用者携帯端末3を介して取得される情報、ユーザからの操作を取得する操作ボタン等が表示可能である。車両通信部47は、ネットワーク6への接続機能、貸与者端末2又は借用者携帯端末3との間でデータの送受信を行う機能を有する。貸与者端末2等の通信を行うための車両通信部47は、Bluetooth(登録商標)用アンテナ、赤外線ポート
、ケーブルを接続するコネクタ等によって構成することができる。GPS情報受信部48は、GPS(Global Positioning System)情報を受信する。GPS情報受信部48は、
図示せぬGPS用受信アンテナによって構成することができる。
【0045】
車両制御装置40は、CPU401、メモリ402を含むコンピュータとコンピュータ上で実行されるプログラムによって実現される。CPU401は、車載装置4Aの各ハードウェアを制御し、また、メモリ402に格納された制御プログラムに従って、ナビ制御部403、車載装置の予約部404といった各機能部を機能させる。その結果、車載装置4Aは、これらの各機能部を備える車載装置として機能する。各機能部は、CPU401上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。また、これらの各機能部は、専用のプロセッサとして構成してもよい。
【0046】
ナビ制御部403は、目的地情報と現在地情報に基づいて経路案内を行う。車載装置の予約部404は、車両5Aの貸与予約に加えて、車両5Aの変更、換言すると、代替車両5Bの手配を行えるよう車載装置4Aを機能させる。すなわち、車載装置の予約部404は、車両ディスプレイ45に貸与予約画面を表示させ、貸与予約に必要な操作を受け付け、画面を通じて入力された変更条件を車両管理サーバ1へ送信する。」
「【0048】
施錠装置7A,7Bは、車両5A又は代替車両5Bの施錠又は開錠を管理する。施錠装置7A,7Bは、ネットワーク6と接続され、車両管理サーバ1との通信が可能である。また、施錠装置7A,7Bは、非接触で借用者携帯端末3と通信可能であり、車両管理サーバ1から送信されるキー情報を取得し、取得したキー情報と借用者携帯端末3に格納されるキー情報とを比較認証可能である。キー情報が一致している場合には、開錠が許可される。」

上記記載より、引用文献2には、次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されている(括弧内は、認定に用いた引用文献2の記載箇所を示す。)。
「車両ディスプレイ45と、車両制御部40と、を有する車載装置4Aであって、
車載装置4Aは、車両5Aに搭載され(【0043】)、
車両ディスプレイ45は、地図情報、再生されるコンテンツに関する情報、借用者携帯端末3を介して取得される情報、ユーザからの操作を取得する操作ボタン等が表示可能であり(【0044】)、
車両制御装置40は、CPU401、メモリ402を含むコンピュータで、車載装置の予約部404を機能させ(【0045】)、
車載装置の予約部404は、車両ディスプレイ45に貸与予約画面を表示させ、貸与予約に必要な操作を受け付け、画面を通じて入力された変更条件を車両管理サーバ1へ送信し(【0046】)、
施錠装置7A,7Bは、非接触で借用者携帯端末3と通信可能であり、車両管理サーバ1から送信されるキー情報を取得し、取得したキー情報と借用者携帯端末3に格納されるキー情報とを比較認証可能で、キー情報が一致している場合には、開錠が許可される(【0048】)、
車載装置4A。」

3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献3(特開2006-082603号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。
「【0028】
図1において、映像表示装置は、表示手段11、入力部12、記憶部13、制御部14を含んで構成される。表示手段11は、図2の破線で示すように示すようにカラー動画を表示可能な透過性の液晶パネルを車両(移動体)15のウィンドウ16の内側に貼り付けたものから構成されており、制御部14からの信号に応じて表示制御される。」

「【0031】
記憶部13には車両の性能情報、値段情報、デモ情報が記憶されており、制御部14は入力部12からの操作信号に基づいて記憶部13から指定された情報を読み出して表示手段11に表示する。本実施の形態では、制御部14が表示制御手段を構成している。」

「【0047】
図6において、映像表示装置は、表示手段11、音声出力部21、異常検出部22に加えて、記憶部31、音声入力部32、映像入力部33、通信部34および制御部35を含んで構成される。」

「【0049】
ここで、車両15の所有者がカメラ付き携帯電話を所持している場合には、通信部34から携帯電話に映像入力部33で撮像された映像および携帯電話のマイクから入力された音声が送信される。
【0050】
また、携帯電話のマイクから所有者の音声が入力されるとともに携帯電話のカメラから画像が入力されると、通信部34はこの画像および音声を受信する。制御部35はこの音声を音声出力部21から出力するとともに、表示手段11に表示するようになっている。」

上記記載より、引用文献3には、次の発明(以下、「引用発明3」という。)が記載されている(括弧内は、認定に用いた引用文献3の記載箇所を示す。)。
「表示手段11、記憶部31、通信部34および制御部35を含んで構成される映像表示装置において(【0047】)、
表示手段11は、カラー動画を表示可能な透過性の液晶パネルを車両(移動体)15のウィンドウ16の内側に貼り付けたものから構成されており(【0028】)、
制御部14は記憶部13から情報を読み出して表示手段11に表示し(【0031】)、
車両15の所有者がカメラ付き携帯電話を所持している場合には、携帯電話のカメラから画像が入力されると、通信部34はこの画像を受信し、制御部35は、表示手段11に表示する(【0049】、【0050】)、
映像表示装置。」

4 引用文献4について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献4(特表2009-530669号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。
「【0213】
図11?13は、乗用車セダン又はタクシー653における本発明の一般的な態様を示す。セダン又はタクシー用に最も一般的な設備は、自動車のトランクへの実装767がほとんどである。しかしながら、自動車の使用許可、プレート点灯及び登録問題に対して処置を施すまで、後部のナンバープレートを再配置し、図11の773に示すように全幅ディスプレイを提供する必要がある。さらに、このユニットは、保護風雨封止光沢加工766とともに構造的パン及び映像パネルアセンブリ775を含む。これらの設備は、特別注文に応じて自動車を製造し、完全に試験し、色を適合させている。次いで、設置は、元々のトランクを取り外し(後に映像表示部に改造される)、電子装置パッケージ690を配線とともに自動車の電源及び制御システムに設置することにより、数分で実施される。表示システム(自動車の操縦時に一般にオンである)は、運転者により別々に制御することができ、かかる制御は、電子装置パッケージ690と直接対話する携帯用リモコンを介して行われることが予想される。このパッケージは、後に見られるように、映像表示部を制御するための支援システム、センサ、及びドライバに加えて、アップロード/ダウンロードアンテナ、中央処理装置、並びにコンテンツ及び配布指示記憶装置のためのハードドライブを含む。図12?13では、水平内部実装768(SUVのような)を、いわゆるパッケージ棚上の後部窓の真下に示す。さらに、部分的に銀色の鏡又はマジックミラー769により、反転した映像を、セダンの後部窓を通して運転者の視線を遮ることなく、自動車の外部から適切に見ることが可能になる。」

「【0278】
図24?27は、4種類の表示されたコンテンツの図である。・・・」

「【0283】
1160は、個人的メディアコンテンツ配置の例である。かかるメディアは、消費者又は専門家により作成される場合があり、ユーザー自身がアップロードすることができる。個人的広告が他の自動車に配置された場合、彼らは予想される位置、時刻、インプレッション数に対する現行のメディア価格を支払う。かかるコンテンツが所有者自身の自動車に配置された場合、そのコストは他者へのコンテンツ表示から得た収益から差し引かれる。」

上記記載より、引用文献4には、次の発明(以下、「引用発明4」という。)が記載されている(括弧内は、認定に用いた引用文献4の記載箇所を示す。)。
「自動車のトランクへの実装される全幅ディスプレイ773と、
電子装置パッケージ690は、映像表示部を制御するための支援システム、センサ、及びドライバに加えて、アップロード/ダウンロードアンテナ、中央処理装置、並びにコンテンツ及び配布指示記憶装置のためのハードドライブを含み(【0213】)、
表示するコンテンツは、ユーザー自身がアップロードすることができる(【0278】、【0283】)、
表示システム。」

5 引用文献5について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献5(特開2011-154535号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。
「【0067】
この作成された提示情報50は、通信モジュール2005や通信回線41等を介して携帯端末装置30aに送信され、その表示部3002に表示されることにより、利用者に提示される。
図3は本発明の第1実施形態の車両情報提示システム1aにおける提示情報50を例示する図であり、携帯端末装置30aの表示部3002に表示された提示情報50の例を示す。
【0068】
この図3に示す例においては、提示情報50は、主に車両特徴情報2051の内容を配置する車両特徴情報配置部501と、主に制限情報2053の内容を配置する制限情報配置部502と、主におすすめ情報2052の内容を配置するおすすめ情報配置部503とをそなえている。
また、この提示情報50は、この図3に示された情報とは別の情報へアクセスするためのリンクポインタ(図3中の矢印A?E参照)をそなえており、利用者が携帯端末装置30aの入力装置3007を用いてこのリンクポインタを選択することにより、それぞれ他の情報へアクセスすることができる。この図3に示す例においては、例えば、他のより詳細な情報へのリンク(矢印A参照)や、車両情報205に含まれる特定の映像や画像へのリンク(矢印C?E参照)が含まれている。」

第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)引用発明1を主たる引用発明とした場合
ア 対比
本願発明1と引用発明1を対比すると、次のことがいえる。
(ア)引用発明1の「車両の計器パネル4」は、内部及び外側を有していることは明らかであるから、本願発明1の「内部及び外側を有するハウジング」に相当する。

(イ)引用発明1の「「予約状況情報取得」ボタン」がある「メニュー画面」及び「予約状況情報を当日分のみを1日単位の時間表で円グラフ表示」する「予約状況情報」を「表示」する、「車両の計器パネル4内に含まれて構成され」た「表示器31」は、本願発明1の「イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを示すように、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイ」に相当する。

(ウ)引用発明1の「表示器31」「が接続された制御装置10」の「CPU11」は、本願発明1の「前記ディスプレイに連結されたプロセッサ」に相当する。

(エ)上記(イ)を踏まえると、引用発明1の「予約状況情報」を「記憶し」、「CPU11」とともに「制御装置10」を「構成」する「不揮発性記憶媒体で構成されたメモリ14」は、本願発明1の「前記イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを記憶するための、前記プロセッサに連結されたストレージデバイス」に相当する。

(オ)引用発明1の「表示器31」ととも「制御装置10」に「接続され」、「表示器31の表示画面上に設けられたタッチパネルとして構成され」た「操作スイッチ20」は、本願発明1の「前記ディスプレイに連結されたインターフェースデバイス」に相当する。

(カ)引用発明1の「ユーザ」は、「ユーザID,パスワードの入力、あるいはIDカードの挿入(および暗証番号入力)等の方法でユーザ認証操作を行って」「キーを取り出し可能とな」った者であるから、本願発明1の「一次的なユーザである一次的な運転者」に相当する。
よって、引用発明1の「タッチパネルとして構成され」た「操作スイッチ20」は、「車両使用予約画面」「上でユーザが、ユーザID,パスワード,使用日時(すなわち使用期間:予約時間帯),使用する車両を入力して「OK」ボタンを押下する」ことと、本願発明1の「前記インターフェースデバイスは、一次的なユーザである一次的な運転者から、当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されており」とは、「前記インターフェースデバイスは、一次的なユーザである一次的な運転者から、入力を取得するように構成されており」の点で共通する。

(キ)引用発明1の「表示器31」は、「ユーザが、ユーザID,パスワード,使用日時(すなわち使用期間:予約時間帯),使用する車両を入力して「OK」ボタンを押下すると」「表示内容が更新される」ことは、本願発明1の「前記ディスプレイは、前記一次的なユーザである一次的な運転者からの入力に基づいて一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを表示する」に相当する。

(ク)引用発明1の「車載表示装置1」は、本願発明1の「メッセージングアセンブリ」に相当する。

すると、本願発明1と引用発明1とは、次の一致点及び相違点を有する。
(一致点)
「内部及び外側を有するハウジングと、
イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを示すように、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、
前記ディスプレイに連結されたプロセッサと、
前記イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを記憶するための、前記プロセッサに連結されたストレージデバイスと、
前記ディスプレイに連結されたインターフェースデバイスと、
を備え、
前記インターフェースデバイスは、一次的なユーザである一次的な運転者から、入力を取得するように構成されており、
前記ディスプレイは、前記一次的なユーザである一次的な運転者からの入力に基づいて一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを表示する
メッセージングアセンブリ。」

(相違点1)
インターフェースデバイスが、本願発明1は、「当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されて」いるのに対して、引用発明1は、車両の予約に関する「ユーザID,パスワード,使用日時(すなわち使用期間:予約時間帯),使用する車両を入力」するように構成されているが、「車両の問題に関する入力を取得する」ことは、特定されていない点。
(相違点2)
本願発明1は、「一次的なユーザである一次的な運転者とは異な」る「二次的なユーザである二次的な運転者」を特定し、「前記ディスプレイは、」「二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されており、」「前記インターフェースデバイスは、前記二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容されている間、当該二次的なユーザである二次的な運転者から、当該二次的な運転者が同一の車両の運転中に知覚した同一の車両の問題に関する入力を取得するように構成されており、前記ディスプレイは、前記二次的なユーザである二次的な運転者からの入力に基づいて前記一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを更新することによって生成される二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つ表示すると共に、前記一次的なユーザである一次的な運転者が当該二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されている」が、引用発明1は、そのような特定がない点。

イ 判断
上記相違点1について検討する。
引用文献1-5には、いずれも、ユーザが車載表示装置に、車両の問題に関する入力を行うことは記載されておらず、引用発明1において、車両の予約に関する情報を入力する車載表示装置1の「操作スイッチ20」を、ユーザが、車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成する理由は見当たらない。

したがって、引用発明1、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、上記相違点1に係る本願発明1の構成を得ることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。

よって、本願発明1は、上記相違点2について検討するまでもなく、引用発明1、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(2)引用発明2を主たる引用発明とした場合
ア 対比
本願発明1と引用発明2を対比すると、次のことがいえる。
(ア)引用発明2の「車両5A」、「車両ディスプレイ45」、「CPU401」、「メモリ402」、「車載装置4A」は、それぞれ、本願発明1の「ハウジング」、「ディスプレイ」、「プロセッサ」、「ストレージデバイス」、「メッセージングアセンブリ」に相当する。

(イ)引用発明2の「車両ディスプレイ45」に表示される、「ユーザからの操作を取得する操作ボタン」は、本願発明1の「インターフェースデバイス」に相当する。

すると、本願発明1と引用発明2とは、次の一致点及び相違点を有する。
(一致点)
「内部及び外側を有するハウジングと、
イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを示すように、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、
前記ディスプレイに連結されたプロセッサと、
前記イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを記憶するための、前記プロセッサに連結されたストレージデバイスと、
前記ディスプレイに連結されたインターフェースデバイスと、
を備え、
前記インターフェースデバイスは、一次的なユーザである一次的な運転者から、入力を取得するように構成されており、
前記ディスプレイは、前記一次的なユーザである一次的な運転者からの入力に基づいて一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを表示する
メッセージングアセンブリ。」

(相違点3)
インターフェースデバイスが、本願発明1は、「当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されて」いるのに対して、引用発明2は、車両の予約に関する「変更条件」を入力するように構成されているが、「車両の問題に関する入力を取得する」ことは、特定されていない点。
(相違点4)
本願発明1は、「一次的なユーザである一次的な運転者とは異な」る「二次的なユーザである二次的な運転者」を特定し、「前記ディスプレイは、」「二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されており、」「前記インターフェースデバイスは、前記二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容されている間、当該二次的なユーザである二次的な運転者から、当該二次的な運転者が同一の車両の運転中に知覚した同一の車両の問題に関する入力を取得するように構成されており、前記ディスプレイは、前記二次的なユーザである二次的な運転者からの入力に基づいて前記一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを更新することによって生成される二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つ表示すると共に、前記一次的なユーザである一次的な運転者が当該二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されている」が、引用発明2は、そのような特定がない点。

イ 判断
上記相違点3について検討する。
引用文献1-5には、いずれも、ユーザが車載装置に、車両の問題に関する入力を行うことは記載されておらず、引用発明2において、車両の予約に関する変更条件を入力する車載装置4Aの「ユーザからの操作を取得する操作ボタン」を、ユーザが、車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成する理由は見当たらない。

したがって、引用発明2、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、上記相違点3に係る本願発明1の構成を得ることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。

よって、本願発明1は、上記相違点4について検討するまでもなく、引用発明2、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(3)引用発明3を主たる引用発明とした場合
ア 対比
本願発明1と引用発明3を対比すると、次のことがいえる。
引用発明3の「車両(移動体)15」、「表示手段11」、「制御部35」、「記憶部31」、「通信部34」、「映像表示装置」は、それぞれ、本願発明1の「ハウジング」、「ディスプレイ」、「プロセッサ」、「ストレージデバイス」、「インターフェースデバイス」、「メッセージングアセンブリ」に相当する。

すると、本願発明1と引用発明3とは、次の一致点及び相違点を有する。
(一致点)
「内部及び外側を有するハウジングと、
イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを示すように、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、
前記ディスプレイに連結されたプロセッサと、
前記イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを記憶するための、前記プロセッサに連結されたストレージデバイスと、
前記ディスプレイに連結されたインターフェースデバイスと、
を備え、
前記インターフェースデバイスは、一次的なユーザである一次的な運転者から、入力を取得するように構成されており、
前記ディスプレイは、前記一次的なユーザである一次的な運転者からの入力に基づいて一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを表示する
メッセージングアセンブリ。」

(相違点5)
インターフェースデバイスが、本願発明1は、「当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されて」いるのに対して、引用発明3は、「携帯電話のカメラから画像」を入力するように構成されているが、「車両の問題に関する入力を取得する」ことは、特定されていない点。
(相違点6)
本願発明1は、「一次的なユーザである一次的な運転者とは異な」る「二次的なユーザである二次的な運転者」を特定し、「前記ディスプレイは、」「二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されており、」「前記インターフェースデバイスは、前記二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容されている間、当該二次的なユーザである二次的な運転者から、当該二次的な運転者が同一の車両の運転中に知覚した同一の車両の問題に関する入力を取得するように構成されており、前記ディスプレイは、前記二次的なユーザである二次的な運転者からの入力に基づいて前記一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを更新することによって生成される二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つ表示すると共に、前記一次的なユーザである一次的な運転者が当該二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されている」が、引用発明3は、そのような特定がない点。

イ 判断
上記相違点5について検討する。
引用文献1-5には、いずれも、車両の所有者が、映像表示装置に、車両の問題に関する入力を行うことは記載されておらず、引用発明3において、携帯電話のカメラから画像を入力する映像表示装置の「通信部34」を、車両15の所有者が、車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成する理由は見当たらない。

したがって、引用発明3、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、上記相違点5に係る本願発明1の構成を得ることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。

よって、本願発明1は、上記相違点6について検討するまでもなく、引用発明3、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

(4)引用発明4を主たる引用発明とした場合
ア 対比
本願発明1と引用発明4を対比すると、次のことがいえる。
引用発明4の「自動車のトランク」、「全幅ディスプレイ773」、「中央処理装置」、「ハードドライブ」、「アップロード/ダウンロードアンテナ」、「表示システム」は、それぞれ、本願発明1の「ハウジング」、「ディスプレイ」、「プロセッサ」、「ストレージデバイス」、「インターフェースデバイス」、「メッセージングアセンブリ」に相当する。

すると、本願発明1と引用発明4とは、次の一致点及び相違点を有する。
(一致点)
「内部及び外側を有するハウジングと、
イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを示すように、前記ハウジングに取り付けられたディスプレイと、
前記ディスプレイに連結されたプロセッサと、
前記イメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを記憶するための、前記プロセッサに連結されたストレージデバイスと、
前記ディスプレイに連結されたインターフェースデバイスと、
を備え、
前記インターフェースデバイスは、一次的なユーザである一次的な運転者から、入力を取得するように構成されており、
前記ディスプレイは、前記一次的なユーザである一次的な運転者からの入力に基づいて一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを表示する
メッセージングアセンブリ。」

(相違点7)
インターフェースデバイスが、本願発明1は、「当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されて」いるのに対して、引用発明4は、表示するコンテンツをアップロードするように構成されているが、「車両の問題に関する入力を取得する」ことは、特定されていない点。
(相違点8)
本願発明1は、「一次的なユーザである一次的な運転者とは異な」る「二次的なユーザである二次的な運転者」を特定し、「前記ディスプレイは、」「二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されており、」「前記インターフェースデバイスは、前記二次的なユーザである二次的な運転者が当該一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容されている間、当該二次的なユーザである二次的な運転者から、当該二次的な運転者が同一の車両の運転中に知覚した同一の車両の問題に関する入力を取得するように構成されており、前記ディスプレイは、前記二次的なユーザである二次的な運転者からの入力に基づいて前記一次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを更新することによって生成される二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つ表示すると共に、前記一次的なユーザである一次的な運転者が当該二次的なイメージ、テキスト及びビデオの少なくとも1つを見ることを許容する、というように構成されている」が、引用発明4は、そのような特定がない点。

イ 判断
上記相違点7について検討する。
引用文献1-5には、いずれも、ユーザが表示システムに、車両の問題に関する入力を行うことは記載されておらず、引用発明4において、表示するコンテンツをアップロードする表示システムの「アップロード/ダウンロードアンテナ」を、ユーザが、車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成する理由は見当たらない。

したがって、引用発明4、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、上記相違点7に係る本願発明1の構成を得ることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。

よって、本願発明1は、上記相違点8について検討するまでもなく、引用発明4、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

2 本願発明2-8について
本願発明2-8も、上記相違点1、3、5、7に係る本願発明1の「前記インターフェースデバイスは、」「当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されており」と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、引用発明1-4、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

3 本願発明9について
本願発明9は、本願発明1に対応する方法の発明であり、上記相違点1、3、5、7に係る本願発明1の「前記インターフェースデバイスは、」「当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されており」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、引用発明1-4、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

4 本願発明10-17について
本願発明10-17は、本願発明9を引用する発明であり、上記相違点1、3、5、7に係る本願発明1の「前記インターフェースデバイスは、」「当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されており」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、引用発明1-4、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。

第6 原査定について
本願発明1-17と引用発明1-4とは、上記相違点1、3、5、7に係る「前記インターフェースデバイスは、」「当該一次的な運転者が車両の運転中に知覚した当該車両の問題に関する入力を取得するように構成されており」という構成、又は対応する構成を有する点で相違する。
そして、上記相違点1、3、5、7は実質的な相違点であるから、本願発明1、9は引用発明1-4と同一ではなく、本願発明2は引用発明3、4と同一ではない。
また、本願発明1-17が、引用発明1-4、引用文献1-5に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえないことは、上記第5で述べたとおりである。
したがって、原査定の理由を維持することはできない。

第7 むすび
以上のとおり、原査定の拒絶の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2018-04-20 
出願番号 特願2015-218805(P2015-218805)
審決分類 P 1 8・ 113- WY (G09G)
P 1 8・ 121- WY (G09G)
最終処分 成立  
前審関与審査官 西島 篤宏  
特許庁審判長 清水 稔
特許庁審判官 ▲うし▼田 真悟
須原 宏光
発明の名称 再構成可能なメッセージングアセンブリ  
代理人 松下 満  
代理人 弟子丸 健  
代理人 倉澤 伊知郎  
代理人 西島 孝喜  
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