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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1341453
審判番号 不服2017-11588  
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-08-03 
確定日 2018-06-14 
事件の表示 特願2013- 34627「情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 9月 8日出願公開、特開2014-161493〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、本願は、平成25年2月25日の出願であって、平成29年2月28日付けで手続補正書が提出され、同年5月17日付けで拒絶の査定がなされ、これに対し、同年8月3日付けで拒絶査定に対する審判請求がなされると同時に手続補正書が提出されて特許請求の範囲を補正する手続補正がなされたものである。


第2 平成29年8月3日付け手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。

[理由]
1 補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲について、下記(1)に示す本件補正前の(すなわち、平成29年2月28日付けで提出された手続補正書により補正された)特許請求の範囲の請求項1を、下記(2)に示す特許請求の範囲の請求項1へと補正することを含むものである。

(1)本件補正前の特許請求の範囲の請求項1
「近距離無線通信が可能な通信部をそれぞれ備える複数の情報処理装置間で当該近距離無線通信を用いて互いにデータの送受信を直接に行う情報処理システムであって、
前記情報処理システムは、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置を備え、
前記第1の情報処理装置は、
前記通信部を用いて不特定または複数の他の前記情報処理装置に所定データを送信する送信部と、
所定の情報処理を実行する第1の処理実行部とを備え、
前記第2の情報処理装置は、
前記送信部から送信された前記所定データを前記通信部を用いて受信可能な受信部と、
自身に加えられた動きを検出する動き検出部と、
所定の情報処理を実行する第2の処理実行部と、
前記第2の情報処理装置自身に対して所定の動きが加えられたことが前記動き検出部で検出されることによって、前記第1の情報処理装置から受信した前記所定データに対する応答処理を、前記通信部を用いて実行する応答処理部とを備え、
前記第1の処理実行部および前記第2の処理実行部は、前記応答処理が完了した後、それぞれ他方の処理実行部との間で前記所定の情報処理を実行する、情報処理システム。」

(2)本件補正後の特許請求の範囲の請求項1
「【請求項1】
近距離無線通信が可能な通信部をそれぞれ備える複数の情報処理装置間で当該近距離無線通信を用いて互いにデータの送受信を直接に行う情報処理システムであって、
前記情報処理システムは、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置を備え、
前記第1の情報処理装置は、
前記通信部を用いて不特定または複数の他の前記情報処理装置に所定データを送信する送信部と、
所定の情報処理を実行する第1の処理実行部とを備え、
前記第2の情報処理装置は、
前記送信部から送信された前記所定データを前記通信部を用いて受信可能な受信部と、
自身に加えられた動きを検出する動き検出部と、
所定の情報処理を実行する第2の処理実行部と、
前記第2の情報処理装置自身に対して所定の動きが加えられたことが前記動き検出部で検出されることによって、前記第1の情報処理装置から受信した前記所定データに対する応答処理を、前記通信部を用いて実行する応答処理部とを備え、
前記第1の処理実行部および前記第2の処理実行部は、前記応答処理が完了した後、それぞれ他方の処理実行部との間で前記所定の情報処理を実行し、
前記第1の処理実行部と前記第2の処理実行部との間で実行される前記所定の情報処理は、前記近距離無線通信の接続を確立して当該近距離無線通信を用いる所定の通信ゲームをプレイするためのグループを生成し、当該グループにかかる通信ゲーム処理を開始する処理である、情報処理システム。」(下線は審決で付した。以下同じ。)

2 補正目的について
本件補正により、本件補正前の請求項1の「第1の処理実行部」と「第2の処理実行部」「との間で」「実行される」「所定の情報処理」を、「前記第1の処理実行部と前記第2の処理実行部との間で実行される前記所定の情報処理は、前記近距離無線通信の接続を確立して当該近距離無線通信を用いる所定の通信ゲームをプレイするためのグループを生成し、当該グループにかかる通信ゲーム処理を開始する処理である」と補正する事項(以下「補正事項」という。)が追加されたものである。
上記補正事項は、本件補正前の請求項1の「情報処理システム」における「所定の情報処理」を、「近距離無線通信の接続を確立して当該近距離無線通信を用いる所定の通信ゲームをプレイするためのグループを生成し、当該グループにかかる通信ゲーム処理を開始する処理」と具体的に特定したものであるから、上記補正事項は、特許法第17条の2第5項第2号に係る「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
また、上記補正事項は、特許法第17条の2第3項及び第4項に違反するところはない。

3 独立特許要件について
そこで、本件補正後の前記請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

(1)本願補正発明
本願補正発明は、平成29年8月3日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、上記「1 (2)本件補正後の特許請求の範囲の請求項1」に記載したとおりのものと認める。

(2)引用刊行物
ア 刊行物1
本願の出願前の平成24年9月13日に頒布された特開2012-178747号公報(以下「刊行物1」という。)には、以下の記載がある。
(ア)「【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の情報処理装置を含む通信システムであって、
各前記情報処理装置は、
他の前記情報処理装置と近距離無線通信を行う第1通信手段、
前記第1通信手段を用いて、前記他の情報処理装置から当該他の情報処理装置の識別情報である他装置識別情報を受信する受信手段、
前記第1通信手段を用いて前記他の情報処理装置との間の通信状態を検出する通信状態検出手段、
前記通信状態検出手段の検出結果に基づいて、前記受信手段によって受信された前記他装置識別情報に対応する前記他の情報処理装置を登録するか否かを判断する登録可否判断手段、および
前記登録可否判断手段によって登録すると判断された前記他の情報処理装置を登録する第1登録手段を備え、
他の情報処理装置と通信を行うとき、前記第1登録手段による登録に基づいて、前記他の情報処理装置と通信を行う、通信システム。

【請求項9】
前記受信手段は、複数の前記他装置識別情報を受信することが可能であり、
前記登録可否判断手段は、受信された各前記他装置識別情報のそれぞれの通信状態に基づいて、各前記他装置識別情報に対応する前記他の情報処理装置を登録するか否かを判断する、請求項1?8の何れかに記載の通信システム。
【請求項10】
前記各情報処理装置は、ユーザからの選択を受け付ける入力手段を更に備え、
前記登録可否判断手段は、各前記他装置識別情報に対応する前記他の情報処理装置のうち、前記通信状態が所定の条件を満たし、かつ前記入力手段によって選択されたいずれか一つの前記他の情報処理装置を登録すると判断する、請求項9に記載の通信システム。

【請求項15】
前記登録可否判断手段は、前記入力手段を用いてユーザから前記他の情報処理装置が選択されたときに、当該他の情報処理装置に対して、当該選択を通知するための選択通知を前記第1通信手段を用いて送信し、かつ当該他の情報処理装置から、当該他の情報処理装置において自装置が選択されたことを通知するための選択通知が前記第1通信手段によって受信されたときに、当該他の情報処理装置を登録すると判断する、請求項10?14の何れかに記載の通信システム。
…」
(イ)「【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関し、より特定的には、通信相手の情報処理装置を複数の情報処理装置が互いに登録し、この登録した情報処理装置同士で通信を行う通信システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の情報処理装置の間で互いに登録(フレンド登録)を行い、フレンド登録を行っている複数の情報処理装置同士で通信を行う通信システムは存在している。例えば、特許文献1に記載のネットワーゲームシステムでは、複数のゲーム装置でネットワークゲームを行う際に、見知らぬゲーム装置から自機が一方的に接続されてしまう不都合を防止するために、ネットワークゲームを行う相手方のゲーム装置を予め自機にフレンド登録しておき、フレンド登録されているゲーム装置との間でのみオンラインゲームを行う。そして、特許文献1のネットワークゲームシステムでは、互いにフレンド登録したい複数のゲーム装置同士が、オンラインゲームを行う前に近距離無線通信によって相手方のゲーム装置の識別情報(装置ID)を交換し合い、取得した装置IDをフレンド登録している。」
(ウ)「【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のオンラインゲームシステムでは、フレンド登録をしたいゲーム装置以外のゲーム装置が自機の近距離無線通信の通信可能領域に位置するときに、この別のゲーム装置を誤ってフレンド登録してしまう可能性があった。
【0005】
それゆえ、本発明の目的は、近距離無線通信を行って他の情報処理装置を通信相手として登録する場合であっても、より正確に所望の情報処理装置を通信相手として登録することができる通信システム、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供することである。」
(エ)「【0090】
以下、図7及び図8を用いて、フレンド登録処理において表示される画面を説明する。フレンド登録処理においては、複数のゲーム装置100は近距離無線通信を行うことで装置IDを交換することができる。例えば、複数のゲーム装置100は、装置IDを含んだビーコンを送受信し合う。そして、ゲーム装置100は、このビーコンの信号強度が通信状態条件(例えば、所定の閾値以上であるとの条件)を満たしたときにのみ、自機のユーザ情報をフレンド情報として交換し合い、フレンド登録可能なゲーム装置100(フレンド候補)として表示する。
【0091】
図7は、フレンド候補を下側LCD12に表示した画面の一例を示す図である。この画面には、フレンド候補のフレンドカードG1と、フレンドとなるゲーム装置100の選択を促すテキストG12が表示される。このフレンドカードG1にはフレンド情報が表示されるが、このフレンドカードG1に表示されるフレンド情報はキャラクタG4とユーザ名G5である。本実施形態では、ゲーム装置100が、所定時間内に所定の複数台分(例えば3つ分)のゲーム装置100を限度としてフレンド情報を取得することができる。また、複数のゲーム装置100についてのフレンド情報を取得したときには、複数のフレンドカードG1が表示される。そして、図7では、例として、2台分のゲーム装置100のフレンド情報を取得して、2つのフレンドカードG1を表示する場合を示している。ユーザは、表示されたフレンドカードG1の中から1つのフレンドカードG1を選択する(例えば1つのフレンドカードG1に対してタッチ操作を行う等)ことで、フレンド登録をするゲーム装置100を選択することができる。
【0092】
この様に、複数台のゲーム装置100のフレンド情報を受信した場合でも、ユーザは、キャラクタG4及びユーザ名G5等のフレンド情報を確認しながら、フレンド登録するゲーム装置100を選択することができる。このため、ゲーム装置100は、自装置の近距離無線通信可能範囲に、フレンド登録を希望するゲーム装置100以外の別のゲーム装置100が有る場合でも、誤って別のゲーム装置100をフレンド登録することなく正確に希望のゲーム装置100をフレンド登録することができる。
【0093】
なお、ビーコンの信号強度が強かった順番で昇順に又は降順に、フレンドカードG1を並べて表示してもよい。これによって、ユーザは、フレンド登録を希望するゲーム装置100を更に正確に特定することができるため、正確に希望のゲーム装置100をフレンド登録することができる。
【0094】
以下に、図8を用いて、近距離無線通信によってフレンド登録が行われた際にゲーム装置100に表示される画面を説明する。図8は、フレンド登録指示を受け付けたときに上
側LCD22及び下側LCD12に表示される画面の一例を示す図である。上側LCD22には、フレンド登録されたゲーム装置100のフレンドカードG1が表示される。このフレンドカードG1に表示されるフレンド情報の内容は、図6の上側LCD22に表示されるフレンドカードG1の内容とほぼ同じである。もっとも、アプリケーション名G9、及びアイコンG10については、図8で示すフレンドカードG1には表示されない。
【0095】
下側LCD12には、フレンド登録が成功したことを示すテキストG13が表示される。」
(オ)「【0160】
以下に、図7、図8、及び図21?図23を用いて上記ステップS111におけるフレンド登録処理を説明する。図21及び図22は、フレンド登録処理の一例を示すフローチャートである。まず、CPU311は、第4メニュー画面を表示するための処理を行う(S121)。第4メニュー画面は、ネットワーク300を用いてゲーム装置100にフレンド登録を行わせる指示、近距離無線通信を用いてゲーム装置100にフレンド登録を行わせる指示、及びフレンド登録を行わない指示のうち何れかの指示の入力をユーザに対してガイドするための画面である。図23は、第4メニュー画面の一例を示す図である。第4メニュー画面には、操作子G31?G33が表示されている。例えば、操作子G31のタッチ操作が、近距離無線通信を用いてゲーム装置100にフレンド登録を行わせる指示操作(以下、近距離フレンド登録指示操作)と記載する)である。また、例えば、操作子G32のタッチ操作が、ネットワーク300を用いてゲーム装置100にフレンド登録を行わせる指示操作(以下、「ネットワーク経由フレンド登録指示操作」と記載する)である。また、例えば、操作子G33のタッチ操作が、フレンド登録を行わない指示操作である。
【0161】
図21に戻って、CPU311は、近距離フレンド登録指示操作をユーザから受け付けたかどうかを判断する(S122)。ここで、近距離フレンド登録指示操作をユーザから受け付けたと判断したときには(S122でYES)、CPU311は、フレンド登録の対象となる他のゲーム装置100においても近距離フレンド登録指示操作が要求されることを報知するためのメッセージを例えば上側LCD22に表示する(S123)。そして、CPU311は、自機の装置IDを含むビーコンをブロードキャストで送信する(S124)。なお、無線通信モジュール36がすれちがい通信又はサーバとの通信処理を実行しているときには、CPU311はこの通信の終了を待ってから無線通信モジュール36を使用してステップS124の処理を実行する。あるいは、CPU311はこれらの通信の終了を待たずにすれちがい通信又はサーバとの通信を直ちに中断してステップS124の処理を実行する。なお、ステップS124?後述のステップS142の処理を実行している間は、CPU311は図12で示す通信処理を行わない。この後、CPU311は、他のゲーム装置100から閾値aを超えるビーコンを受信したかどうかを判断する(S125)。ここで、閾値aとは、処理に使用不可能な程に信号の強度が弱いビーコンを破棄するための値であり、無線通信モジュール36が、閾値aを超える信号強度のビーコンのみを取得し、CPU311に入力する。また、閾値aは、後述の通り、近距離無線通信を用いたアプリケーションを実行する時に必要な信号強度の閾値としても用いられる。
【0162】
そして、他のゲーム装置100から閾値aを超えるビーコンを受信していないと判断したとき(S125でNO)、CPU311は後述のステップS133に処理を進める。一方、他のゲーム装置100から閾値aを超えるビーコンを受信したと判断したとき(S125でYES)、CPU311は受信したビーコンが自機の装置IDを含むかを判断する(S126)。なお、自機の装置IDを含むときには、受信したビーコンは、ステップS124において自機で送信したビーコンを受信した他のゲーム装置100が、この自機で送信したビーコンに応答して送信したビーコンである。従って、ステップS126において肯定と判断されたときには、他のゲーム装置100が自機と双方向で近距離無線通信可能な状態にある可能性が高い。
【0163】
そして、受信したビーコンが自機の装置IDを含まないと判断したときには(S126でNO)、CPU311は、受信したビーコンを破棄するとともに、ビーコンの送信元のゲーム装置100の装置ID、自機の装置ID及びユーザ情報D1の一部(例えば、ユーザ名及びキャラクタ情報)を含めたビーコンをブロードキャストで送信する(S127)。なお、受信したビーコンを破棄した理由は、当該ビーコンは、ステップS124において自機で送信したビーコンに応答して他のゲーム装置100から送信されたものではないからである。この後、CPU311は、後述のステップS133に処理を進める。
【0164】
一方、受信したビーコンが自機の装置IDを含むと判断したときには(S126でYES)、当該ビーコンはステップS124において自機で送信したビーコンに応答して他のゲーム装置100から送信されたものである。このときには、CPU311は、受信したビーコンの信号強度(dBm)で通信レベルテーブルD4(図10Cを参照)を参照して、受信したビーコンの信号強度(dBm)に対応する通信レベルを決定する(S129)。
【0165】
そして、CPU311は、ステップS129において決定した通信レベルが一定レベル以上であるか(例えば、通信レベルL2以上であるか)を判断する(S130)。なお、この一定レベルをユーザがマニュアルで設定変更できる構成であってもよい。また、本実施形態では、信号強度に基づいて通信レベルを決定し、この通信レベルを用いて信号強度が通信状態条件を満たすかを判断しているが、この構成に代えて通信レベルを用いずに信号強度(dBm)を直接用いて信号強度が通信状態条件を満たすか(例えば、信号強度が閾値b(閾値b>閾値a)を超えるか等の条件)を判断してもよい。そして、通信レベル
が一定レベル以上でないと判断したときには(S130でNO)、CPU311は後述のステップS133に処理を進める。また、通信レベルが一定レベル以上であると判断したときには(S130でYES)、CPU311は受信したビーコンに含まれる他のゲーム装置の装置ID及びユーザ情報D1(ユーザ名及びキャラクタ情報)をフレンドID及びフレンド情報(ユーザ名はフレンド名として登録される)としてフレンド候補リストテーブルD3(図10Bを参照)に登録する(S131)。そして、CPU311は、登録したフレンド情報を表示するための処理を行う(S132)。このステップS132で表示される画面は、例えば図7で示すようなものである。図7の画面は、上述したように下側LCD12に表示される。この画面において、フレンドカードG1が表示され、フレンドカードG1内には、他のユーザのフレンド情報(キャラクタ情報に基づくキャラクタG4及びユーザ名G5)が表示される。
【0166】
そして、CPU311は、フレンド候補リストテーブルD3に登録されている装置IDの数が一定数(例えば3台)に達するという条件、及びステップ122でYESと判断してから一定時間が経過したという条件のうち何れか一つでも成立したかどうかを判断する(S133)。なお、ステップS122でYESと判断されたときに、CPU311は、タイマを作動させており、これによって一定時間の経過を判断する。ステップS133でNOと判断したときには、CPU311は、ステップS124に処理を戻し、ステップS133YESと判断するまで、上記ステップS124?S132の処理を繰り返し実行する。なお、ステップS132において表示される画面には、フレンド候補リストテーブルD3に装置IDが登録される都度、登録された装置IDのフレンド情報を表示するフレンドカードG1が追加的に表示される。
【0167】
一方、ステップS133でYESと判断したときには、CPU311は、フレンド候補リストテーブルD3へのフレンドIDの登録数が1以上であるかを判断する(S134)。そして、フレンド候補リストテーブルD3へのフレンドIDの登録数が1以上でないと判断したときには(S134でNO)、フレンド候補となる他のゲーム装置を検索できなかったことになるので、CPU311は、フレンド候補となる(フレンド候補リストテーブルD3にフレンドIDを登録するための)他のゲーム装置100の検索の再実行の指示(再検索指示)をユーザに促すための画面を表示する処理を実行し、この後、再検索指示を受け付けたかどうかを判断する(S135)。そして、再検索指示を受け付けていないと判断したときには(S135でNO)、CPU311はフレンド登録処理を終了させて処理をフレンド管理処理に戻し、再検索指示を受け付けたと判断したときには(S135でYES)、CPU311は、処理をステップS123に戻して、再度フレンド候補となる他のゲーム装置100を検索する(S123?S134の処理を実行する)。
【0168】
次に、ステップS134でYESと判断されたときの処理を説明する。フレンド候補リストテーブルD3への装置IDの登録数が1以上であると判断したときには(S134でYES)、CPU311は、通信レベル順にフレンド情報(フレンドカードG1)を並び替えて表示する(S136)。なお、ステップS136を実行することなく、ビーコンを受信した順番でフレンドカードG1を表示してもよい。そして、CPU311は、フレンド候補リストテーブルD3に登録されているフレンドIDから1つのフレンドIDを選択する操作(表示されているフレンドカードG1から何れかを選択する操作)をユーザから受け付けたかどうかを判断する(S137)。なお、例えば、図7の画面に表示されているフレンドカードG1のタップ操作が、フレンドIDを選択する操作である。
【0169】
ここで、1つのフレンドIDを選択する操作をユーザから受け付けていないと判断したときに(S137でNO)、CPU311はフレンド登録処理を終了させてフレンド管理処理に処理を戻す。一方、1つのフレンドIDを選択する操作をユーザから受け付けたと判断したときには(S137でYES)、CPU311は、選択したフレンドIDのゲー
ム装置100に対して当該ゲーム装置100を選択したことを通知(選択通知)する(S138)。なお、この選択通知は、他のゲーム装置100においては、自機のフレンドIDが選択されたことの通知である。そして、選択したフレンドIDのゲーム装置100から選択通知を受信したかどうかを判断する(S139)。ここで、選択したフレンドIDのゲーム装置100から選択通知を受信していないと判断したときには(S139でNO)、フレンドリストテーブルD2への登録を行わずに、CPU311は、処理をステップS123に戻して、再度フレンド候補となる他のゲーム装置100を検索する(S123?S138の処理を実行する)。
【0170】
一方、選択したフレンドIDのゲーム装置100から選択通知を受信したと判断したときには(S139でYES)、CPU311は、選択したフレンドIDのゲーム装置100との間で、ステップS131において取得することができたフレンド情報の他のフレンド情報(ユーザ情報D1に含まれるフレンドコード、お気に入りアプリID、実行中アプリID及びメッセージ等)を送受信し合う(S140)。そして、CPU311は、ステップS140において受信したフレンド情報と、フレンド候補リストテーブルD3に登録されているフレンドID及びフレンド情報(ユーザ名及びキャラクタ情報等)とを対応付けてフレンドリストテーブルD2に登録する(S141)。そして、CPU311はフレンド候補リストテーブルD3に登録されている事項を削除する。この後、CPU311はフレンド登録を完了したことを示す画面を表示する(S142)。なお、ステップS142においては、例えば図8で示すような画面が表示される。この後、CPU311はフレンド登録処理を終了させてフレンド管理処理に処理を戻す。なお、ステップS142の実行後に、ステップS137に戻って、残りのフレンド候補からさらに登録するフレンド候補を続けてユーザに選択させてもよい。
【0171】
以下に、ステップS122でNOと判断されたときの処理を説明する。CPU311は、ネットワーク経由フレンド登録指示操作を受け付けたかどうかを判断する(S143)。そして、ネットワーク経由フレンド登録指示操作を受け付けたと判断したときには(S143でYES)、CPU311は自機がオンラインであるかどうかを判断する(S144)。自機がオンラインであると判断したときには(S144でYES)、フレンドコードをユーザが入力することによってフレンド登録(フレンドリストテーブルD2への登録)を行う。ここで、自機がオンラインでないと判断したときには(S144でNO)、CPU311は、オフライン状態のためネットワーク経由フレンド登録できないことを表示して(S145)、処理をステップS121に戻す。また、自機がオンラインであると判断したときには(S144でYES)、CPU311は、フレンドコードの入力のための画面を表示して、他のゲーム装置100のフレンドコードの入力を受け付ける。入力されたフレンドコードは、サーバ400に対して送信され、ゲーム装置100はサーバ400からフレンドコードに対応するフレンドID及びフレンド情報を取得したとき、フレンドリストテーブルD2に登録する(S146)。この後、CPU311はフレンド登録処理を終了させてフレンド管理処理に処理を戻す。また、ネットワーク経由フレンド登録指示操作を受け付けていないと判断したときとは(S143でNO)、CPU311がフレンド登録を行わない指示操作を受け付けたときである。このときには、CPU311はフレンド登録処理を終了させてフレンド管理処理に処理を戻す。
【0172】
以下、図24を用いて、上記ステップS86におけるその他のアプリケーション実行処理を説明する。図24は、その他のアプリケーション実行処理の一例を示すフローチャートである。まず、CPU311は、オンラインゲーム(ネットワーク300を介したオンラインゲーム)又は近距離無線通信を用いたゲームが選択されているかどうかを判断する(S151)。そして、オンラインゲーム又は近距離無線通信を用いたゲームが選択されていないと判断したときには(S151でNO)、CPU311は所定のゲーム処理(例えば、仮想三次元空間において、ユーザの操作に基づいてプレイヤキャラクタの位置を変
更したり、仮想三次元空間を描画するための処理等)を実行する(S152)。なお、ステップS152においては、オフラインでゲームがユーザに実行される場合であるため、ゲーム装置100は自機で記憶するゲーム情報(ゲーム処理の実行に必要な情報)のみに基づいて所定のゲーム処理を実行する。この後、CPU311は後述のステップS157を実行する。
【0173】
一方、オンラインゲーム又は近距離無線通信を用いたゲームが選択されていると判断したときには(S151でYES)、CPU311はゲームの相手方のゲーム装置100からゲーム情報を受信したかどうかを判断する(S153)。そして、ゲームの相手方のゲーム装置100からゲーム情報を受信していないと判断したときには(S153でNO)、CPU311は、上記ステップS152の処理を実行する(自機で記憶するゲーム情報のみに基づいて所定のゲーム処理を実行する)。この後、CPU311は後述のステップS157を実行する。一方、ゲームの相手方のゲーム装置100からゲーム情報を受信したと判断したときには(S153でYES)、CPU311は、近距離無線通信を用いたゲームが選択されているかを判断する(S154)。ここで、近距離無線通信を用いたゲームが選択されていないとき、すなわちオンラインゲームが選択されているときには(S154でNO)、CPU311は受信したゲーム情報を用いて所定のゲーム処理を実行する。一方、近距離無線通信を用いたゲームが選択されていると判断したときには(S154でYES)、CPU311はゲーム情報の信号強度(dBm)を測定し、この測定した信号強度(dBm)が閾値a以下かどうかを判断する(S155)。なお、本実施例ではゲーム情報の信号強度(dBm)を測定したが、他の情報処理装置との通信の強度を表すものであれば、他のものを用いてもよい(例えば、ビーコンの信号強度など)。
【0174】
信号強度(dBm)が閾値a以下であると判断したときには(S155でYES)、CPU311はこのゲーム情報を破棄して、上記ステップS152の処理を実行する(自機で記憶するゲーム情報のみに基づいて所定のゲーム処理を実行する)。この後、CPU311は後述のステップS157を実行する。一方、信号強度(dBm)が閾値aを超えていると判断したときには(S155でNO)、CPU311は受信したゲーム情報を用いて所定のゲーム処理を実行する(S156)。
【0175】
そして、CPU311はフレンドリストアプリケーションP1の実行指示を受け付けたかを判断する(S157)。なお、本実施形態では、その他のアプリケーション実行処理中においても、フレンドアプリケーションP1を起動させることができる。ここで、フレンドリストアプリケーションP1の実行指示を受け付けたと判断したときには(S157でYES)、CPU311は図17?図23を用いて説明した上記フレンド管理処理を実行する(S158)。そして、CPU311は、フレンド管理処理において複数のフレンドカードG1の中から1つがユーザによって選択されたかどうかを判断する(S159)。
【0176】
そして、複数のフレンドカードG1の中から1つがユーザによって選択されたと判断したときには(S159でYES)、CPU311は、フレンドカードG1に対応するゲーム装置100をオンラインゲームの相手としてメインメモリ32に登録し、かつオンラインゲーム又は近距離無線通信を用いたゲームを選択的に設定する(S160)。オンラインゲームと近距離無線通信を用いたゲームから何れを設定するかは、ユーザの選択操作に基づいて決定される。なお、ネットワーク300やサーバ400を介してゲーム装置100同士が通信を行うときには、IPアドレス等の識別情報が必要になる場合がある。この場合には、ステップS160において、ゲーム装置100と他のゲーム装置100が互いにIPアドレス等を通知する。そして、CPU311は、その他のアプリケーション実行処理の終了の指示をユーザから受け付けたかどうかを判断する(S161)。ここで、その他のアプリケーション実行処理の終了の指示をユーザから受け付けたと判断したときに
は(S161でYES)、CPU311はその他のアプリケーション実行処理を終了させる。一方、その他のアプリケーション実行処理の終了の指示をユーザから受け付けていない判断したときには(S161でNO)、CPU311は、処理をステップS151に戻す。
【0177】
次に、フレンドリストアプリケーションP1の実行指示を受け付けていないと判断したときには(S157でNO)、または複数のフレンドカードG1の中から1つがユーザによって選択されていないと判断したときには(S159でNO)の処理について説明する。このときには、CPU311は、上記ステップS158?S160の処理を実行することなく、上記ステップS161の処理を実行する。そして、ステップS161において、その他のアプリケーション実行処理の終了の指示をユーザから受け付けていない判断したときには(S161でNO)、CPU311は、処理をステップS151に戻す。また、その他のアプリケーション実行処理の終了の指示をユーザから受け付けたと判断したときには(S161でYES)、CPU311はその他のアプリケーション実行処理を終了させる。
【0178】
上述したように、本実施形態にかかる通信システム1は、他のゲーム装置100との間の近距離無線通信が通信状態に関する通信状態条件(例えば、受信したビーコンの信号強度に基づいて決定した、通信レベルが所定レベルよりも大きいこと等の条件)を満たすときにのみ、受信した装置IDをフレンド登録するという特徴(第1の特徴)を備える。これによって、通信状態条件を他の情報処理装置がある程度自機の近くに居ることを表す条件等に設定することで、自機のある程度近くに居る他の情報処理装置のみをフレンド登録の対象とすることができる。これによって、ユーザがフレンド登録を希望しない他のゲーム装置100を誤ってゲーム装置100でフレンド登録してしまうことを効果的に防止し、より正確にユーザ所望の他のゲーム装置100を自己のゲーム装置100にフレンド登録させることができる。
【0179】
また、本実施形態にかかる通信システム1は、自動的に通信可能なアクセスポイント200を検索して接続し、当該アクセスポイント200を介して、自機のフレンドである他のゲーム装置100の通信状態情報(例えば、オンラインか、オフラインかを示す情報)をサーバ400から受信するという特徴(第2の特徴)を備える。なお、ゲーム装置100は、携帯型の装置であり、かつ無線通信によってアクセスポイント200に接続されるため、オフラインであるかオンラインであるかの通信接続状態が変化し易い。本実施形態では、第2の特徴によって、ゲーム装置100は、アクセスポイント200に接続する度にサーバ400から自機のフレンドであるゲーム装置100の通信接続状態を取得するため、当該通信接続状態の変化を迅速に取得することができる。
【0180】
なお、本実施形態の変形例を以下に記載する。
【0181】
(1)本実施形態では、その他のアプリケーションP3は、ゲーム処理を実行するためのゲームアプリケーションであるが、これに限定されず他の種類のアプリケーションであってもよい。例えば、ゲーム装置100のユーザと他のゲーム装置100のユーザ間で通話やチャットを行わせるためのアプリケーション等であってもよい。この場合には、フレンド登録したゲーム装置100同士に限って通話やチャットのための通信を行う。
【0182】
(2)本実施形態では、フレンド登録処理において、ユーザからフレンド候補の選択が行われたときに限って、フレンド登録を行っているが(ステップS137?S141)、この構成に限定されない。例えば、ステップS130において通信レベルが一定レベル以上であると判断されたゲーム装置100を全て自動的にフレンド登録してもよい。
【0183】
(3)本実施例は、本発明をゲーム装置100に適用したものであるが、本発明はゲーム装置に限定されない。例えば、携帯電話機、簡易型携帯電話機(PHS)、PDA等の携帯情報端末にも本発明の適用は可能である。」
(カ)上記(ア)、(イ)及び(オ)より、【特許請求の範囲】における「登録」とは、相手方のゲーム装置を予め自機にフレンド登録しておき、フレンド登録されているゲーム装置との間で近距離無線通信を用いたゲームを行うこと、における「フレンド登録」を意味するものであることがわかる。

そうすると、上記(ア)乃至(カ)の記載事項から、刊行物1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。
「複数の情報処理装置を含む通信システムであって、
各前記情報処理装置は、
他の前記情報処理装置と近距離無線通信を行う第1通信手段、
前記第1通信手段を用いて、前記他の情報処理装置から当該他の情報処理装置の識別情報である他装置識別情報を受信する受信手段、
前記第1通信手段を用いて前記他の情報処理装置との間の通信状態を検出する通信状態検出手段、
前記通信状態検出手段の検出結果に基づいて、前記受信手段によって受信された前記他装置識別情報に対応する前記他の情報処理装置をフレンド登録するか否かを判断する登録可否判断手段、および
前記登録可否判断手段によってフレンド登録すると判断された前記他の情報処理装置をフレンド登録する第1登録手段を備え、
他の情報処理装置と通信を行うとき、前記第1登録手段によるフレンド登録に基づいて、前記他の情報処理装置と通信を行い、
前記受信手段は、複数の前記他装置識別情報を受信することが可能であり、
前記登録可否判断手段は、受信された各前記他装置識別情報のそれぞれの通信状態に基づいて、各前記他装置識別情報に対応する前記他の情報処理装置をフレンド登録するか否かを判断し、
前記各情報処理装置は、ユーザからの選択を受け付ける入力手段を更に備え、
前記登録可否判断手段は、各前記他装置識別情報に対応する前記他の情報処理装置のうち、前記通信状態が所定の条件を満たし、かつ前記入力手段によって選択されたいずれか一つの前記他の情報処理装置をフレンド登録すると判断し、
前記登録可否判断手段は、前記入力手段を用いてユーザから前記他の情報処理装置が選択されたときに、当該他の情報処理装置に対して、当該選択を通知するための選択通知を前記第1通信手段を用いて送信し、かつ当該他の情報処理装置から、当該他の情報処理装置において自装置が選択されたことを通知するための選択通知が前記第1通信手段によって受信されたときに、当該他の情報処理装置をフレンド登録すると判断し、
相手方のゲーム装置を予め自機にフレンド登録しておき、フレンド登録されているゲーム装置との間で近距離無線通信を用いたゲームを行う、通信システム。」

イ 刊行物2
本願の出願前の2012年9月1日に頒布された『ささき“ぺんぎん”やすなり、洋の東西を問わず、いろいろなサイトを探してご紹介 Webサービス大図鑑 第28回 キャズムを超えたコミュニケーションツール「LINE」、ハッカージャパン、日本、白夜書房、2012年9月1日、第11巻、第5号、通巻62号』(以下「刊行物2」という。)には、以下の記載がある。
(ア)「●ふるふる経由での友だち追加
もう1つは「ふるふる」という機能を使って友だちリストに登録する方法だ。これは横に立ってiPhoneを2人で「振る」という方法である。時刻と位置情報、加速度センサーの動きを検知して友だち追加が行われる。ふるふる経由で友だちを追加する場合は、本当に追加するかどうかの認証を求められる。」(197頁左欄下から8行?最下行)

ウ 刊行物3
本願の出願前の2013年2月21日に頒布された『LINE公式ガイド スマートに使いこなす基本&活用ワザ100 第1版、日本、株式会社インプレスジャパン、2013年2月21日、第1版第6刷』(以下「刊行物3」という。)には、以下の記載がある。
(ア)「右向黒三角 友だちを増やす
ワザ009 近くにいる友だちは「ふるふる」で追加しよう
LINEでは、今一緒にいる人と簡単に友だちになれる機能があります。私もおすすめの「ふるふる」という機能。この機能は、位置情報サービスをオンする必要があります。スマートフォン側の設定で位置情報の利用をオフにしている場合は「ふるふる」利用時に設定画面が表示されるのでオンにしましょう。友だちと端末同士を近づけて、ふるふると振ってみましょう。すると、画面上に友だちのアイコンと名前が登場します。お互いに「追加」をタップして「友だち登録完了」と表示されたら、ふるふる成功です!一度に複数の人とも「ふるふる」が可能なので、みんなで友だちに追加し合うときに盛り上がる上に、とおっても便利なワザです。」(37頁1?12行)

(3)対比
そこで、本願補正発明と引用発明とを対比すると、
ア 後者の「近距離無線通信を行う第1通信手段」、「情報処理装置」、及び「他の情報処理装置から当該他の情報処理装置の識別情報である他装置識別情報を受信する受信手段」は、それぞれ、前者の「近距離無線通信が可能な通信部」、「情報処理装置」、及び「送信部から送信された前記所定データを前記通信部を用いて受信可能な受信部」に相当する。
イ 後者の「複数の情報処理装置を含む通信システム」は、他の前記情報処理装置と近距離無線通信を行う第1通信手段を備えるものであるから、前者の「複数の情報処理装置間で当該近距離無線通信を用いて互いにデータの送受信を直接に行う情報処理システム」に相当し、「第1の情報処理装置と第2の情報処理装置を備え」ることも明らかである。
ウ 後者の「複数の情報処理装置を含む通信システム」において、「複数の情報処理装置」の「受信手段」は、「他の情報処理装置から当該他の情報処理装置の識別情報である他装置識別情報を受信する」ものであるから、「他の情報処理装置」が、「通信部を用いて不特定または複数の他の前記情報処理装置に所定データを送信する送信部」を有していることは明らかである。
エ 後者の「登録可否判断手段」は、「入力手段を用いてユーザから他の情報処理装置が選択されたときに、当該他の情報処理装置に対して、当該選択を通知するための選択通知を前記第1通信手段を用いて送信」するものであるから、前者の「第1の情報処理装置から受信した前記所定データに対する応答処理を、前記通信部を用いて実行する応答処理部」に相当する。
オ また、後者の「登録可否判断手段」は、「当該他の情報処理装置から、当該他の情報処理装置において自装置が選択されたことを通知するための選択通知が前記第1通信手段によって受信されたときに、当該他の情報処理装置をフレンド登録すると判断」するものでもあるから、前者の「処理実行部」に相当し、「応答処理が完了した後、それぞれ他方の処理実行部との間で前記所定の情報処理を実行」するといえる。
カ 後者の「通信システム」は、「登録可否判断手段」による、「前記入力手段を用いてユーザから前記他の情報処理装置が選択されたときに、当該他の情報処理装置に対して、当該選択を通知するための選択通知を前記第1通信手段を用いて送信し、かつ当該他の情報処理装置から、当該他の情報処理装置において自装置が選択されたことを通知するための選択通知が前記第1通信手段によって受信されたときに、当該他の情報処理装置をフレンド登録すると判断し」た結果、「相手方のゲーム装置を予め自機にフレンド登録しておき、フレンド登録されているゲーム装置との間で近距離無線通信を用いたゲームを行う」ものであるから、「第1の処理実行部と前記第2の処理実行部との間で実行される前記所定の情報処理は、前記近距離無線通信の接続を確立して当該近距離無線通信を用いる所定の通信ゲームをプレイするためのグループを生成し、当該グループにかかる通信ゲーム処理を開始する処理」を実行するものといえる。

したがって、両者は、
「近距離無線通信が可能な通信部をそれぞれ備える複数の情報処理装置間で当該近距離無線通信を用いて互いにデータの送受信を直接に行う情報処理システムであって、
前記情報処理システムは、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置を備え、
前記第1の情報処理装置は、
前記通信部を用いて不特定または複数の他の前記情報処理装置に所定データを送信する送信部と、
所定の情報処理を実行する第1の処理実行部とを備え、
前記第2の情報処理装置は、
前記送信部から送信された前記所定データを前記通信部を用いて受信可能な受信部と、
所定の情報処理を実行する第2の処理実行部と、
前記第1の情報処理装置から受信した前記所定データに対する応答処理を、前記通信部を用いて実行する応答処理部とを備え、
前記第1の処理実行部および前記第2の処理実行部は、前記応答処理が完了した後、それぞれ他方の処理実行部との間で前記所定の情報処理を実行し、
前記第1の処理実行部と前記第2の処理実行部との間で実行される前記所定の情報処理は、前記近距離無線通信の接続を確立して当該近距離無線通信を用いる所定の通信ゲームをプレイするためのグループを生成し、当該グループにかかる通信ゲーム処理を開始する処理である、情報処理システム。」
の点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点]
本願補正発明は、「自身に加えられた動きを検出する動き検出部」と、「前記第2の情報処理装置自身に対して所定の動きが加えられたことが前記動き検出部で検出されることによって」、前記第1の情報処理装置から受信した前記所定データに対する応答処理を、前記通信部を用いて実行する応答処理部とを備えるものであるのに対し、引用発明は、そのようなものを備えていない点。

(4)判断
上記相違点について以下検討する。
スマートフォン間の通信において、友だちと端末同士を近づけて、ふるふると振ってみると、加速度センサーの動きを検知して友だち追加が行われる、ことは、周知の技術事項(例えば、上記「(2) イ 刊行物2」、及び「(2) ウ 刊行物3」参照。以下「周知の技術事項」という。)である。
そうすると、上記周知の技術事項は、上記相違点に係る本願補正発明の「自身に加えられた動きを検出する動き検出部」と、「前記第2の情報処理装置自身に対して所定の動きが加えられたことが前記動き検出部で検出されることによって」、前記第1の情報処理装置から受信した前記所定データに対する応答処理をするとの上記相違点に係る本願補正発明の発明特定事項を備える。
ここで、スマートフォン(端末)間の通信を行うものは、一種の情報処理システム(通信システム)といえるものであるから、引用発明と、上記周知の技術事項とは、情報処理システム(通信システム)における、端末同士でフレンド登録、もしくは、友だち追加する、という作用の点で共通するものである。
そうすると、引用発明に、上記周知の技術事項を適用することは、当業者が容易になし得るものである。
したがって、引用発明に、上記周知の技術事項を適用し、上記相違点に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。

そして、本願補正発明の発明特定事項によって奏される効果も、引用発明、及び上記周知の技術事項から、当業者が予測しうる範囲内のものである。

よって、本願補正発明は、引用発明、及び上記周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際、独立して特許を受けることが出来ない。

(5)むすび
以上のとおりであって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、平成29年2月28日付けの特許請求の範囲の請求項1に記載された事項によって特定される次のとおりのものである。
「近距離無線通信が可能な通信部をそれぞれ備える複数の情報処理装置間で当該近距離無線通信を用いて互いにデータの送受信を直接に行う情報処理システムであって、
前記情報処理システムは、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置を備え、
前記第1の情報処理装置は、
前記通信部を用いて不特定または複数の他の前記情報処理装置に所定データを送信する送信部と、
所定の情報処理を実行する第1の処理実行部とを備え、
前記第2の情報処理装置は、
前記送信部から送信された前記所定データを前記通信部を用いて受信可能な受信部と、
自身に加えられた動きを検出する動き検出部と、
所定の情報処理を実行する第2の処理実行部と、
前記第2の情報処理装置自身に対して所定の動きが加えられたことが前記動き検出部で検出されることによって、前記第1の情報処理装置から受信した前記所定データに対する応答処理を、前記通信部を用いて実行する応答処理部とを備え、
前記第1の処理実行部および前記第2の処理実行部は、前記応答処理が完了した後、それぞれ他方の処理実行部との間で前記所定の情報処理を実行する、情報処理システム。」(以下「本願発明」という。)

2 引用刊行物
平成28年12月21日付けの拒絶の理由に引用された刊行物、及び、その記載内容は上記「第2 3 (2)引用刊行物」に記載したとおりである。

3 対比・判断
本願発明は、上記「第2 3 (1)本願補正発明」で検討した本願補正発明の「前記第1の処理実行部と前記第2の処理実行部との間で実行される前記所定の情報処理は、前記近距離無線通信の接続を確立して当該近距離無線通信を用いる所定の通信ゲームをプレイするためのグループを生成し、当該グループにかかる通信ゲーム処理を開始する処理である」との限定を省いたものである。
そうすると、本願発明と引用発明とを対比した場合の相違点は、実質的に、上記「第2 3 (3)対比」で挙げた相違点となるから、上記「第2 3 (4)判断」における検討内容を踏まえれば、本願発明は、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
そして、上記「第2 3 (4)判断」における検討内容を踏まえれば、本願発明は、引用発明、及び上記周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明、及び上記周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-03-30 
結審通知日 2018-04-03 
審決日 2018-04-26 
出願番号 特願2013-34627(P2013-34627)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 575- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 古屋野 浩志古川 直樹  
特許庁審判長 黒瀬 雅一
特許庁審判官 森次 顕
藤本 義仁
発明の名称 情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置  
代理人 特許業務法人 小笠原特許事務所  
代理人 石原 盛規  
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