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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01H
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 H01H
管理番号 1341901
審判番号 不服2017-8914  
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-06-20 
確定日 2018-07-06 
事件の表示 特願2015- 70052号「車両用のハンドルスイッチ」拒絶査定不服審判事件〔平成28年11月10日出願公開、特開2016-192252号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成27年3月30日の出願であって、平成28年10月14日に手続補正書が提出され、同年11月16日付けで拒絶理由が通知され、平成29年1月20日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年3月9日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年6月20日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正書が提出されたものである。

第2 平成29年6月20日付けの手続補正についての補正却下の決定
〔補正却下の決定の結論〕
平成29年6月20日付けの手続補正を却下する。

〔理由〕
1.本件補正の内容
平成29年6月20日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲の請求項1を補正するものであり、その前後の記載は次のとおりである。
なお、下線部は補正箇所を示す。

(1)本件補正前の請求項1の記載
「【請求項1】
車両(1)のハンドルバー(18)に固定されたスイッチケース(11)に、前記車両(1)の電装部品を操作する複数のスイッチが設けられた車両用のハンドルスイッチ(10)において、
前記複数のスイッチは、複数の操作方向を有する複合スイッチ(60,70,80)と、前記複合スイッチ(60,70,80)より操作方向の少ない他のスイッチ(12,13,14,15)とからなり、
前記複合スイッチ(60,70,80)が、前記スイッチケース(11)の車体中央寄りの位置に配設されており、
前記他のスイッチ(12,13,14,15)は、前記ハンドルバー(18)の端部に固定されたハンドルグリップ(30)と、前記複合スイッチ(60,70,80)との間の位置に配設されており、
前記複合スイッチ(60,70,80)は、複数方向の操作が可能な複数方向操作子(62,71,82)を備え、
前記複合スイッチ(60,70,80)の操作部(60A,70A,80A)において、前記複数方向操作子(62,71,82)が最も車体後方側に突出しており、
前記複合スイッチ(60,70,80)が、前記スイッチケース(11)の正面視で、前記ハンドルバー(18)の軸線(Oh)と重なる高さに配設されており、
前記複合スイッチ(60,70,80)が、スイッチケース(11)から車体後方側に突出する突出部(10c)の後端に設けられており、
前記他のスイッチ(12,13,14,15)のうちの光軸切り換えスイッチ(12)、ホーンスイッチ(13)およびウインカスイッチ(14)が、前記スイッチケース(11)の車体後方側の面に、上方から、前記光軸切り換えスイッチ(12)、ホーンスイッチ(13)、ウインカスイッチ(14)の順に配設されており、
前記ホーンスイッチ(13)が、車幅方向外側寄りの位置に揺動軸(13a)を有して車幅方向内側寄りの位置を押圧操作するスイッチであり、
前記ホーンスイッチ(13)が、前記スイッチケース(11)の正面視で、前記ハンドルバー(18)の軸線(Oh)と重なる高さに配設されていることを特徴とする車両用のハンドルスイッチ。」

(2)本件補正後の請求項1の記載
「【請求項1】
車両(1)のハンドルバー(18)に固定されたスイッチケース(11)に、前記車両(1)の電装部品を操作する複数のスイッチが設けられた車両用のハンドルスイッチ(10)において、
前記複数のスイッチは、複数の操作方向を有する複合スイッチ(60,70,80)と、前記複合スイッチ(60,70,80)より操作方向の少ない他のスイッチ(12,13,14,15)とからなり、
前記複合スイッチ(60,70,80)が、前記スイッチケース(11)の車体中央寄りの位置に配設されており、
前記他のスイッチ(12,13,14,15)は、前記ハンドルバー(18)の端部に固定されたハンドルグリップ(30)と、前記複合スイッチ(60,70,80)との間の位置に配設されており、
前記複合スイッチ(60,70,80)は、複数方向の操作が可能な複数方向操作子(62,71,82)を備え、
前記複合スイッチ(60,70,80)の操作部(60A,70A,80A)において、前記複数方向操作子(62,71,82)が最も車体後方側に突出しており、
前記複合スイッチ(60,70,80)が、前記スイッチケース(11)の正面視で、前記ハンドルバー(18)の軸線(Oh)と重なる高さに配設されており、
前記複合スイッチ(60,70,80)が、スイッチケース(11)から車体後方側に突出する突出部(10c)の後端に設けられており、
前記他のスイッチ(12,13,14,15)のうちの光軸切り換えスイッチ(12)、ホーンスイッチ(13)およびウインカスイッチ(14)が、前記スイッチケース(11)の車体後方側の面に、上方から、前記光軸切り換えスイッチ(12)、ホーンスイッチ(13)、ウインカスイッチ(14)の順に配設されており、
前記ホーンスイッチ(13)が、車幅方向内側寄りの位置に揺動軸(13a)を有して車幅方向外側寄りの位置を押圧操作するスイッチであり、
前記ホーンスイッチ(13)が、前記スイッチケース(11)の正面視で、前記ハンドルバー(18)の軸線(Oh)と重なる高さに配設されていることを特徴とする車両用のハンドルスイッチ。」

2.補正の目的の適否について
本件補正は、補正前の請求項1に係る発明の、「前記ホーンスイッチ(13)が、車幅方向外側寄りの位置に揺動軸(13a)を有して車幅方向内側寄りの位置を押圧操作するスイッチであり」を、「前記ホーンスイッチ(13)が、車幅方向内側寄りの位置に揺動軸(13a)を有して車幅方向外側寄りの位置を押圧操作するスイッチであり」と補正するものである。
すなわち、本件補正は、補正前の請求項1に係る発明において特定されていた「ホーンスイッチ(13)」の「揺動軸(13a)」の位置を、「車幅方向外側寄り」から「車幅方向内側寄り」に変更し、同じく特定されていた「ホーンスイッチ(13)」の「押圧操作」の位置を、「車幅方向内側寄り」から「車幅方向外側寄り」に変更するものであり、補正前の請求項1に係る発明の発明特定事項を変更する補正であり、減縮を目的とする補正とはいえない。
また、本件補正が、「請求項の削除」、「誤記の訂正」、「明瞭でない記載の釈明」を目的としたものでないことは明らかである。

3.むすび
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1.本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?8に係る発明は、平成29年1月20日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?8に記載された事項により特定されるものと認められるところ、そのうちの請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記「第2 1.(1)本件補正前の請求項1の記載」に記載されたとおりのものである。

2.原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1?8に係る発明は、その出願前に日本国内において、頒布された下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2?10に記載された事項に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1.特開2010-205522号公報
引用文献2.特開2009-170196号公報
引用文献3.特開2012-48876号公報
引用文献4.特開2008-16043号公報
引用文献5.特開2009-76344号公報
引用文献6.特開2013-114777号公報
引用文献7.特開2010-12862号公報
引用文献8.特開2010-274899号公報
引用文献9.特開2013-6466号公報
引用文献10.特開2013-189023号公報

3.引用文献
(1)引用文献1に記載された事項及び引用発明
引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。
なお、下線は当審で付したものである。以下同様。

「【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係るハンドルバー用スイッチ装置は、二輪車における操舵用のハンドルバーに取り付けられて運転者が操作し得る複数の操作スイッチノブが形成されたスイッチケースを具備したものであり、図1?4に示すように、当該スイッチケース1は、主面A、傾斜面B及び連面Cを有した筐体から成るものである。
【0017】
スイッチケース1は、運転者側を臨む第1スイッチケース1aと、該第1スイッチケース1aの背面側に位置する第2スイッチケース1bとから成り、これら第1スイッチケース1a及び第2スイッチケース1bを組み付けて内部にスイッチ機構(後述するユニットY1、Y2等)を収容するための収容空間が形成されるものである。・・・当該スイッチケース1がハンドルバーHに固定されるよう構成されている。
【0018】
スイッチケース1の主面Aは、傾斜面Bと連続して成り、ハンドルバーHの延設方向(図1中左右方向)に対して略平行とされて運転者に対向させた面であり、かかる主面AがハンドルバーH先端に取り付けられた把持グリップG側に位置している。この主面Aには、二輪車(車両)の走行に関わる電装品を操作し得る操作スイッチノブ(ディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4など)が形成されており、把持グリップGを把持した運転者が、その指を伸ばして操作可能とされている。
【0019】
本実施形態に係る主面Aに形成された操作スイッチノブは、図5、6に示すように、当該複数の操作スイッチノブ及び該操作スイッチノブの操作でオンオフ可能なスイッチ手段(タクトスイッチ等)が一体化されてユニットY2を構成しており、当該ユニットY2をスイッチケース1内に組付けることにより、複数の操作スイッチノブ(ディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4など)を主面Aから突出形成し得るになっている。
【0020】
当該主面Aと隣接した位置におけるスイッチケース1の傾斜面Bは、主面Aと連続しつつハンドルバーHの延設方向に対して所定角度α(図1参照)傾斜して成り、所定の操作スイッチノブ5が形成された面である。かかる傾斜面Bは、ハンドルバーH先端に取り付けられた把持グリップGとは反対側(ハンドルバーHの回動中心側)に位置しており、当該把持グリップG側を向いて傾斜して成る。
【0021】
傾斜面Bに形成される操作スイッチノブ5は、二輪車(車両)の走行に直接は関わらない電装品に対して操作可能なものとされ、例えば二輪車が搭載するカーオーディオやカーナビゲーション等の操作が可能となっている。かかる傾斜面Bには、図2に示すように、操作スイッチノブ5を突出形成させるための取付孔Baが形成されている。また、傾斜面Bは、既述のように、把持グリップG側を向いて傾斜して成るので、把持グリップGを把持した運転者が、その指を伸ばして操作スイッチノブ5を操作する際、当該把持グリップGから遠い位置にあっても比較的操作し易くなっている。
【0022】
然るに、本実施形態においては、図2、5、6に示すように、傾斜面Bから突出される複数の操作スイッチノブ5及び該操作スイッチノブ5の操作でオンオフ可能なスイッチ手段(タクトスイッチ等)を複数具備し、当該複数の操作スイッチノブ5及びスイッチ手段が一体化されてユニットY1を構成してスイッチケース1内に組付けられるようになっている。」

「【0027】
また、本実施形態によれば、傾斜面Bと連続して成り、ハンドルバーHの延設方向に対して略平行とされて運転者に対向させた主面Aを有するとともに、該主面AがハンドルバーH先端に取り付けられた把持グリップG側に位置し、且つ、車両の走行に関わる電装品を操作し得る操作スイッチノブ(ディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4など)が当該主面Aに形成されたので、車両の走行に関わる電装品の操作性を良好に維持しつつ傾斜面Bに他の操作スイッチノブ(車両の走行に直接関わらない電装品の操作スイッチノブ等)を形成することができる。
【0028】
更に、傾斜面Bから突出される複数の操作スイッチノブ5及び該操作スイッチノブの操作でオンオフ可能なスイッチ手段を複数具備し、当該複数の操作スイッチノブ5及びスイッチ手段が一体化されてユニットY1を構成してスイッチケース1内に組付けられるので、傾斜面Bに対して複数の操作スイッチノブ5を一括して組み付けることができ、当該操作スイッチノブ5の組み付け性を更に向上させることができる。」

【図1】から、傾斜面Bは車体後方に傾斜していることを看取し得る。

引用文献1には、上記ア?ウ及び【図1】?【図5】の記載からみて、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
〔引用発明〕
「二輪車における操舵用のハンドルバーHに取り付けられて複数の操作スイッチノブが形成されたスイッチケース1を具備したハンドルバー用スイッチ装置において、
スイッチケース1は、ハンドルバーH先端に取り付けられた把持グリップG側に位置し運転者に対向した主面Aと、主面Aと連続しつつハンドルバーHの回動中心側に位置し把持グリップG側を向いて車体後方に傾斜した傾斜面Bとを有し、
二輪車の走行に関わる電装品を操作し得る操作スイッチノブであるディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4が主面Aに形成され、
二輪車の走行に直接は関わらない電装品に対して操作可能な複数の操作スイッチノブ5が傾斜面Bに形成された、ハンドルバー用スイッチ装置。」

(2)引用文献2に記載された事項
引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0001】
本発明は、主に自動車内の各種電子機器の操作に用いられる多方向操作スイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車において、ステアリングホイール近傍に多方向の操作が可能な所謂ステアリングスイッチを装着し、ハンドルを握ったまま指でこのスイッチを操作して、オーディオ機器やエアコン等の電子機器を操作することが広く行われており、誤操作がなく操作の行い易いものが求められている。」

「【0027】
(実施の形態)
図1は本発明の一実施の形態による多方向操作スイッチの断面図、図2は同斜視図であり、・・・
【0028】
そして、22は略筒状でPCやABSなどの絶縁樹脂製の操作体、3は同じくPCやABSなどの絶縁樹脂製の駆動体で、ケース1の開口部1A内に上方に操作体22が、保持部1Cの下方に駆動体3が各々配置されると共に、操作体22下部が駆動体3上部に係合して一体となって、ケース1に揺動可能に装着されている。
【0029】
また、操作体22中央に設けた略円形の収容穴部22Aの周囲には、操作機能を示す記号やシンボルが印刷や二色成形あるいはレーザー加工などにより表示されると共に、略扇状に突出した複数の操作部22Bが、前後左右の4方向に放射状に配設され、この各操作部22Bは外周上縁から収容穴部22Aに向けて略曲面状または略平面状に傾斜する窪みが設けられている。
【0030】
そして、24はポリオキシメチレン(以下、POMと記載する)やABSなどの絶縁樹脂製の押釦で、上部の略円盤状の押部24Aの外周が操作体22の収容穴部22A内周に近接すると共に、下部の押圧部24Bが収容穴部22A内の貫通孔22Cを挿通して上下動可能に操作体22に装着されている。
【0031】
なお、押部24Aは上方に凸となる略曲面状で、その中央部が収容穴部22A上端と同等もしくはその近傍の高さに位置すると共に、外縁部が収容穴部22A上端より下方に位置して、収容穴部22Aと押釦24上面である押部24Aとの間に押部24Aが下方となる段差が設けられている。
【0032】
さらに、5は上下面に複数の配線パターン(図示せず)が形成された配線基板で、この上面には釦部が上方に付勢されたプッシュスイッチ等の複数のスイッチ接点6が実装されている。
・・・
【0035】
さらに、このように構成された多方向操作スイッチ30は、図6の平面図に示すように、ステアリング11のスポーク部11Aに操作面を手前にして取付けられると共に、複数のスイッチ接点6がコネクタやリード線(図示せず)等を介して、自動車の電子回路(図示せず)に電気的に接続される。
【0036】
以上の構成において、ステアリングホイール11Bを握りながら親指を伸ばし、例えば操作体22左側に「∨」が表示された操作部22Bを押圧操作すると、図3の断面図に示すように、操作体22と共に駆動体3が左下方に揺動する。
【0037】
そして、駆動体3左側の押圧部3Aが当接する押圧体8を介して対向する下方のスイッチ接点6の釦部を押圧し、スイッチ接点6の電気的接離が行われると共に、この電気的信号がコネクタやリード線等を介して自動車の電子回路(図示せず)に送信されて、例えばラジオの周波数が低くなる。
【0038】
また、これとは逆に操作体22右側の「∧」が表示された操作部22Bを押圧操作すると、操作体22と共に駆動体3が右下方に揺動して、押圧部3Aによって右側のスイッチ接点6の電気的接離が行われ、ラジオの周波数が高くなる。
【0039】
さらに、操作体22の前側または後側の操作部22Bを押圧操作すると、左右側の操作部22Bへの操作と同様に、押圧操作に応じて操作体22が前下方または後下方へ揺動して、各操作部22Bに対応するスイッチ接点6の電気的接離が行われ、例えばオーディオの音量が増減するようになっている。
・・・
【0043】
そして、図4の断面図に示すように、操作体22中央に配置された押釦24の押部24Aを押圧操作すると、押釦24が下方へ移動すると共に、押圧部24B下端が押圧体8を介して対向するスイッチ接点6の釦部を押圧し、スイッチ接点6の電気的接離が行われて、例えばラジオやCD、MDなどオーディオの機能を切換えるように構成されている。」

(3)引用文献6に記載された事項
引用文献6には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係るハンドルスイッチ装置1は、二輪車における操舵用のハンドルバーHの把持用グリップG近傍に固定されたもので、図1、2に示すように、スイッチケース2と、複数の操作スイッチ(操作ノブ3、4、操作ボタン5、被接触部6?8及びタッチセンサ9a?9c)とを具備している。・・・
・・・
【0019】
スイッチケース2には、本発明の操作スイッチを構成する第1操作スイッチと第2操作スイッチとの両方が配設されている。第1操作スイッチは、操作ノブ又は操作ボタンを動作させて所定の電装品を操作するもので、本実施形態においては、揺動型の操作ノブ3を有するディマースイッチと、左右摺動型の操作ノブ4を有するターンシグナルスイッチと、押圧型の操作ボタン5を有するホーンスイッチとを有している。
・・・
【0022】
第2操作スイッチは、被接触部6?8に操作者が触れたことを検知して所定の電気信号を生じさせることにより所定の電装品を操作するタッチセンサ(9a?9c)から成るもので、本実施形態においては、オーディオ/ナビ切り替えのための被接触部6と、選択操作のための被接触部7と、モードの切り替えのための被接触部8とを有している。また、スイッチケース2内における被接触部6?8と対応した位置には、フレキシブル基板9(図2参照)が配設されている。
・・・
【0025】
例えば、操作者の指が被接触部6に触れるとタッチセンサ9aが反応して電気信号を送信することにより二輪車に搭載された電装品としてのオーディオとナビゲーションシステムとを切替操作するとともに、被接触部7に触れるとタッチセンサ9bが反応して電気信号を送信することにより例えばオーディオ又はナビゲーションシステムの表示等の出力形態を選択操作することができる。また、操作者の指が被接触部8に触れるとタッチセンサ9cが反応して電気信号を送信することによりナビゲーションシステム等の表示手段に対するモードを切替操作可能とされている。」

【図1】から、「選択操作のための被接触部7」は、ディマースイッチ3、ターンシグナルスイッチ4、ホーンスイッチ5の配置からみて、スイッチケース2の正面視で、ハンドルバーHの軸線と重なる高さに配設されていることを看取できる。

(4)引用文献7に記載された事項
引用文献7には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0001】
本発明は、車両のハンドルスイッチに係り、特に、ホーンスイッチの操作がしやすく、かつ他のスイッチとの識別が容易な車両のハンドルスイッチを提供することにある。」

「【0032】
図2は、ハンドルスイッチ30の正面図である。ハンドルスイッチ30は、この正面図で示す面が乗員側(運転者側)に向くように、前記ハンドルバー9に取り付けられている。また、図3は、図2のA方向から見た上面図であり、図4は、図2のB方向から見た側面図である。さらに、図5は、図3のE-E線断面図である。前記と同一符号は同一または同等部分を示す。
【0033】
樹脂等で形成されたハウジング60は、ハンドルバー9を挟んで車体前後方向に2分割された表側半体61と裏側半体62とから構成されている。表側半体61には、シーソー式の光軸切り換えスイッチ31、揺動押圧式のホーンスイッチ32、図示左右方向に傾動させるウインカスイッチ33が設けられている。この3つのスイッチは、ハンドルグリップ10を把持したまま、親指を動かすのみで操作することができる。
・・・
【0035】
表側半体61に取り付けられる3つのスイッチは、ハンドルスイッチ30の正面視において、上下方向の略中央のホーンスイッチ32に対して、上下に他の2つのスイッチを配置した構成とされる。より具体的には、ホーンスイッチ32は、正面視において投影した際に、ハンドルグリップ10の軸線Dと重なる位置に配設されると共に、他の2つのスイッチより車体後方側に位置するように配設されている。この構成によれば、ハンドルグリップ10を把持した状態から、親指を軸線Dの方向に沿って自然に伸ばした位置にホーンスイッチ32が配設されることとなり、ホーンスイッチ32の操作性が高められる。また、軸線Dの方向に他のスイッチが存在しないので、ホーンスイッチ32と他のスイッチとの識別が容易になる。」

「【0038】
図2?7に戻って、ホーンスイッチ32は、車体外方寄りの端部に設けられた揺動軸36を中心に揺動するように構成されている。揺動軸36は、図2の正面視において軸線Dと略垂直方向に配設されている。したがって、ホーンスイッチ32は、車体内方寄りの操作面32eを、軸線Dの中心方向、すなわち、車体前方側に押すことで揺動作動する。この構成によれば、車体中央寄りの部分を押圧することでホーンスイッチ32作動するので、ホーンスイッチ32のハンドルグリップ10寄りの位置、すなわち、揺動軸36寄りの位置に親指をかけたまま走行しても、これを意図せずに押してしまう可能性が低減される。また、ホーンスイッチ32を作動させる場合には、親指を少し車体内側方向へ伸ばすことで、乗員の意図通りにスムーズにホーンスイッチ32を押圧することができる。」

【図2】から、ハンドルスイッチ30の正面視で上から順に、光軸切り換えスイッチ31、ホーンスイッチ32、ウインカスイッチ33が配設されていることを看取しうる。

4.対比・判断
(1)対比
本願発明と引用発明とを対比する。

後者の「二輪車」は、前者の「車両(1)」に相当し、同様に、「操舵用のハンドルバーH」は「ハンドルバー(18)」に、「スイッチケース1」は「スイッチケース(11)」に、それぞれ相当し、後者の「二輪車における操舵用のハンドルバーHに取り付けられ」た「スイッチケース1」は、前者の「車両(1)のハンドルバー(18)に固定されたスイッチケース(11)」に相当する。

後者の「スイッチケース1」には、「主面A」に「二輪車の走行に関わる電装品を操作し得る操作スイッチノブであるディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4」が形成され、「傾斜面B」に「二輪車の走行に直接は関わらない電装品に対して操作可能な複数の操作スイッチノブ5」が形成されており、いずれの操作スイッチノブも二輪車の電装品を操作するためのものである。
そうすると、後者の「スイッチケース1」に「複数の操作スイッチノブが形成された」構成は、前者の「スイッチケース(11)に、車両(1)の電装部品を操作する複数のスイッチが設けられた」構成に相当する。

後者の「ハンドルバー用スイッチ装置」は、前者の「車両用のハンドルスイッチ(10)」に相当する。

後者の「複数の操作スイッチノブ5」は、操作スイッチノブ5が複数あることで、複数の操作方向を有しているといえ、前者の「複数の操作方向を有する複合スイッチ(60,70,80)」と、「複数の操作を行えるスイッチ」である限りにおいて一致する。

後者の「ディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4」は、特定の方向に揺動して操作されるものであり、ターンシグナルスイッチにあっては押圧して操作することを含むこともあり、多くても2方向に操作されるスイッチであることは技術常識であるので、前者の「複合スイッチ(60,70,80)より操作方向の少ない他のスイッチ(12,13,14,15)」と、「操作方向の少ない他のスイッチ」である限りにおいて一致する。

後者の「二輪車の走行に直接は関わらない電装品に対して操作可能な複数の操作スイッチノブ5」と「二輪車の走行に関わる電装品を操作し得る操作スイッチノブであるディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4」とを合わせた「操作スイッチノブ」は、前者の「複合スイッチ(60,70,80)」と「他のスイッチ(12,13,14,15)」からなる「複数のスイッチ」に相当する。

後者は、「スイッチケース1は、ハンドルバーH先端に取り付けられた把持グリップG側に位置し運転者に対向した主面Aと、主面Aと連続しつつハンドルバーHの回動中心側に位置し把持グリップG側を向いて車体後方に傾斜した傾斜面Bとを有し」との事項を有しており、当該事項によれば、「スイッチケース1」には「ハンドルバーH」の先端の「把持グリップG側」から「回動中心側」に向かって、「主面A」、「傾斜面B」が形成されているといえる。
(ア)
上記の「スイッチケース1」における「傾斜面B」の位置関係を踏まえると、後者の「複数の操作スイッチノブ5が傾斜面Bに形成された」構成は、前者の「複合スイッチ(60,70,80)が、スイッチケース(11)の車体中央寄りの位置に配設され」た構成と、「複数の操作を行えるスイッチが、スイッチケースの車体中央寄りの位置に配設され」た構成である限りにおいて一致する。
(イ)
上記の「スイッチケース1」における「傾斜面B」と「主面A」との位置関係を踏まえると、後者の「ディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4が主面Aに形成され」た構成は、前者の「他のスイッチ(12,13,14,15)は、ハンドルバー(18)の端部に固定されたハンドルグリップ(30)と、複合スイッチ(60,70,80)との間の位置に配設され」た構成と、「他のスイッチは、ハンドルバーの端部に固定されたハンドルグリップと、複数の操作を行えるスイッチとの間の位置に配設され」た構成である限りにおいて一致する。

後者の「傾斜面B」は、「把持グリップG側を向いて車体後方に傾斜し」ているので、「スイッチケース1」から車体後方に突出しているといえ、前者の「スイッチケース(11)から車体後方側に突出する突出部(10c)」に相当するといえる。
そうすると、後者の「操作スイッチノブ5が傾斜面Bに形成され」ている構成は、前者の「複合スイッチ(60,70,80)が、スイッチケース(11)から車体後方側に突出する突出部(10c)の後端に設けられて」いる構成と、「複数の操作を行えるスイッチが、スイッチケースから車体後方側に突出する突出部に設けられて」いる構成である限りにおいて一致する。

(ア)
後者の「ディマースイッチノブ2」は、前者の「光軸切り換えスイッチ(12)」に相当し、同様に、「ホーンスイッチノブ4」は「ホーンスイッチ(13)」に、「ターンシグナルスイッチノブ3」は「ウインカスイッチ(14)」に、それぞれ相当する。
(イ)
後者の「ディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4が主面Aに形成され」た構成は、「主面A」が「スイッチケース1」に「運転者に対向し」た面、すなわち、車体後方側の面として形成されたものなので、前者の「他のスイッチ(12,13,14,15)のうちの光軸切り換えスイッチ(12)、ホーンスイッチ(13)およびウインカスイッチ(14)が、スイッチケース(11)の車体後方側の面に、上方から、光軸切り換えスイッチ(12)、ホーンスイッチ(13)、ウインカスイッチ(14)の順に配設され」た構成と、「他のスイッチのうちの光軸切り換えスイッチ、ホーンスイッチおよびウインカスイッチが、スイッチケースの車体後方側の面に、配設され」た構成である限りにおいて一致する。

以上を踏まえると、本願発明と引用発明との一致点、相違点は次のとおりといえる。
〔一致点〕
「車両のハンドルバーに固定されたスイッチケースに、前記車両の電装部品を操作する複数のスイッチが設けられた車両用のハンドルスイッチにおいて、
前記複数のスイッチは、複数の操作を行えるスイッチと、操作方向の少ない他のスイッチとからなり、
前記複数の操作を行えるスイッチが、前記スイッチケースの車体中央寄りの位置に配設されており、
前記他のスイッチは、前記ハンドルバーの端部に固定されたハンドルグリップと、前記複数の操作を行えるスイッチとの間の位置に配設されており、
前記複数の操作を行えるスイッチが、スイッチケースから車体後方側に突出する突出部に設けられており、
前記他のスイッチのうちの光軸切り換えスイッチ、ホーンスイッチおよびウインカスイッチが、前記スイッチケースの車体後方側の面に、配設されている、車両用のハンドルスイッチ。」
〔相違点1〕
「複数の操作を行えるスイッチ」について、本願発明は「複数の操作方向を有する複合スイッチ(60,70,80)」であり、「複合スイッチ(60,70,80)は、複数方向の操作が可能な複数方向操作子(62,71,82)を備え、複合スイッチ(60,70,80)の操作部(60A,70A,80A)において、前記複数方向操作子(62,71,82)が最も車体後方側に突出しており」、「複合スイッチ(60,70,80)が、スイッチケース(11)の正面視で、ハンドルバー(18)の軸線(Oh)と重なる高さに配設されており、複合スイッチ(60,70,80)が、スイッチケース(11)から車体後方側に突出する突出部(10c)の後端に設けられており」と特定されているのに対して、引用発明は「複数の操作スイッチノブ5」であり、複合スイッチに関する構成を備えておらず、傾斜面Bにおける配置も特定されていない点。
〔相違点2〕
本願発明は「他のスイッチ(12,13,14,15)のうちの光軸切り換えスイッチ(12)、ホーンスイッチ(13)およびウインカスイッチ(14)が」、「上方から、光軸切り換えスイッチ(12)、ホーンスイッチ(13)、ウインカスイッチ(14)の順に配設され」ており、「ホーンスイッチ(13)が、スイッチケース(11)の正面視で、ハンドルバー(18)の軸線(Oh)と重なる高さに配設されている」と特定されているのに対して、引用発明はそのような配置の特定がなされていない点。
〔相違点3〕
本願発明は「ホーンスイッチ(13)が、車幅方向外側寄りの位置に揺動軸(13a)を有して車幅方向内側寄りの位置を押圧操作するスイッチであり」と特定されているのに対して、引用発明はホーンスイッチノブ4の構造、配置について、そのように特定されていない点。

(2)判断
上記各相違点について以下検討する。
ア 相違点1について
引用文献2には、ステアリングホイールではあるが、ステアリング11のスポーク部11Aに操作面を手前にして多方向操作スイッチ30を取り付け、ハンドルを握ったまま指でスイッチを操作することで、例えば、ラジオの周波数の調整を操作体22の左右方向への揺動で行い、音量の増減を操作体22の前後方向への揺動で行い、オーディオの機能の切り換えを操作体22中央に配置された押釦24の押圧操作で行えることが記載されている(上記「3.(2)」を参照)。
同様の技術事項は引用文献3にも記載されており(段落【0001】?【0002】、【0024】?【0052】等及び図面を参照)、ハンドルに多方向操作スイッチを設けることで、運転手がハンドルを握ったままで複数種の操作を行えるようにすることは周知の事項といえる。
また、多方向操作スイッチに関して、複数方向に操作する操作子を突出して設けたものも周知である(引用文献2の段落【0031】(上記「3.(2)イ」参照)及び【図1】の「操作体22」、引用文献4の段落【0011】及び【図3】に記載の「スライド操作部材」、引用文献5の段落【0048】及び【図1】、【図2】、【図6】に記載の「操作体31」等を参照)。
さらに、引用文献6には、選択操作のための被接触部7をハンドルバーHの軸線と重なる高さに配設することが記載されている(上記「3.(3)」を参照)。
そうしてみると、引用発明の「複数の操作スイッチノブ5」を、複数種の操作を1つのスイッチで行える多方向操作スイッチとすることは、引用文献2及び3に記載されたような周知の事項に基づいて当業者が容易に想到し得ることであり、その際、多方向操作スイッチの操作子を突出したものとすることは、スイッチ自体の操作性を考慮して引用文献2、4及び5に記載されたような周知の構造のものから適宜に選択しうる設計事項といえる。
また、引用発明の「複数の操作スイッチノブ5」を多方向操作スイッチとした際の配置は、運転者がハンドルを握った状態での操作性を考慮して適宜に定める設計事項といえ、ハンドルバーの軸線と重なる高さとすることは、引用文献6に、選択操作のためのスイッチをハンドルバーの軸線と重なる高さに配設することが記載されていることからみて、当業者が適宜になし得ることであり、傾斜面Bの後端とすることも当業者が適宜になし得ることといえる。
以上のとおりであるので、引用発明を、相違点1に係る本願発明の構成とすることは、引用文献6に記載された事項及び周知の事項に基づいて当業者が容易に想到し得ることといえる。
イ 相違点2について
引用文献7には、ハンドルスイッチ30の正面視で上から順に、光軸切り換えスイッチ31、ホーンスイッチ32、ウインカスイッチ33が配設されていること(上記「3.(4)イ、エ」参照)、ホーンスイッチ32はハンドルグリップ10の軸線Dと重なる位置に配設されていること(上記「3.(4)イ」の段落【0035】参照)が記載されている。
同様の技術事項は、引用文献8(段落【0039】及び【図3】参照)、引用文献9(段落【0024】及び【図1】、【図2】参照)、引用文献10(段落【0043】及び【図2】、【図3】参照)にも記載されており、周知の事項といえる。
引用発明の「ディマースイッチノブ2、ターンシグナルスイッチノブ3及びホーンスイッチノブ4」の配置は、いずれのスイッチノブの操作性を優先するかにより適宜に定める設計事項といえ、そうしてみると、相違点2に係る本願発明の構成とすることは、周知の事項に基づいて当業者が容易になし得ることといえる。
ウ 相違点3について
引用文献7には、ホーンスイッチ32を、車体外方寄りの端部に設けられた揺動軸36を中心に揺動するようにし、車体内方寄りの操作面32eを車体前方側に押すことで揺動作動する構成とすることで、操作性を向上させ意図しない誤操作を低減させることが記載されている(上記「3.(4)ウ」の段落【0038】参照)。
同様の技術事項は、引用文献8にも記載されており(段落【0045】及び【図5】、【図7】参照)、周知の事項といえる。
二輪車のハンドルに設けられるスイッチにおいて、操作性の向上、誤操作の抑制等は周知の課題といえ、引用発明のホーンスイッチノブ4に、引用文献7及び8に記載されているような周知の事項を適用する動機付けは十分にあるといえる。
したがって、引用発明のホーンスイッチノブ4を、相違点3に係る本願発明の構成とすることは、周知の事項に基づいて当業者が容易に想到し得ることといえる。

なお、上記「第2」で述べたとおり、本件補正は却下すべきものであるが、本件補正により補正される請求項1に係る発明の「前記ホーンスイッチ(13)が、車幅方向内側寄りの位置に揺動軸(13a)を有して車幅方向外側寄りの位置を押圧操作するスイッチであり」との事項も、本願出願前に周知の事項である(必要であれば、特開2010-179890号公報の「ホーンスイッチノブ8」に関する【図1】、【図2】、【図4】、【図5】の記載、実願昭61-50535号(実開昭62-162183号)のマイクロフィルムの「ホーンスイッチ(43)」に関する明細書8頁10行?9頁4行、第1図、第4図(c)、第5図(b)(c)の記載等を参照)。

エ まとめ
そして、本願発明の奏する作用及び効果を検討しても、引用発明、引用文献6に記載された事項及び周知の事項から予測できる程度のものであって格別のものではない。
よって、本願発明は、引用発明、引用文献6に記載された事項及び周知の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

5.むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明(本願発明)は、引用発明、引用文献6に記載された事項及び周知の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶をすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-05-08 
結審通知日 2018-05-09 
審決日 2018-05-22 
出願番号 特願2015-70052(P2015-70052)
審決分類 P 1 8・ 572- Z (H01H)
P 1 8・ 121- Z (H01H)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 高橋 学  
特許庁審判長 中村 達之
特許庁審判官 尾崎 和寛
平田 信勝
発明の名称 車両用のハンドルスイッチ  
代理人 田邉 壽二  
代理人 阪本 清孝  

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