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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 H05B |
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管理番号 | 1343015 |
異議申立番号 | 異議2016-700564 |
総通号数 | 225 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2018-09-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2016-06-23 |
確定日 | 2018-06-25 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5837191号発明「オプトエレクトロニクス素子のためのカプセル化構造及びオプトエレクトロニクス素子をカプセル化するための方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第5837191号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-15〕、〔16-17〕、〔18-21〕について、訂正することを認める。 特許第5837191号の請求項1ないし7、10、11、13ないし21に係る特許を取り消す。 特許第5837191号の請求項8、9、12に係る特許についての申立てを却下する。 |
理由 |
特許第5837191号の請求項1ないし7、10、11、13ないし21に係る発明は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1ないし7、10、11、13ないし21に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 これに対して、平成29年10月16日付けで取消理由を通知(決定の予告)し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者からは応答がなかった。 そして、上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件請求項1ないし7、10、11、13ないし21に係る特許は、この取消理由によって取り消すべきものである。 また、本件請求項8、9、12に係る特許は、訂正により、削除されたため、本件特許の請求項8、9、12に対して、特許異議申立人がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 オプトエレクトロニクス素子のためのカプセル化構造において、 化学的な汚染物から前記オプトエレクトロニクス素子を保護するための薄膜カプセル化部と、 前記薄膜カプセル化部上に形成されている接着層と、 前記薄膜カプセル化部及び/又は前記オプトエレクトロニクス素子を機械的な損傷から保護するための、前記接着層上にガラス層として形成されているカバー層とを有しており、 前記薄膜カプセル化部は、酸化物、窒化物又は酸窒化物を有し、前記オプトエレクトロニクス素子の表面に存在する粒子汚染物を包囲するように形成された化学気相成長層と、前記化学気相成長層上に形成され、前記化学気相成長層に比べて薄い原子層堆積層とを有し、 前記カバー層上、又はその上方に熱伝性フィルムが設けられている ことを特徴とする、カプセル化構造。 【請求項2】 前記接着層は硬化可能な接着材料を有している、請求項1に記載のカプセル化構造。 【請求項3】 前記硬化可能な接着材料はUV硬化する接着材料として形成されている、請求項2に記載のカプセル化構造。 【請求項4】 前記接着層は、前記薄膜カプセル化部の表面に存在する粒子汚染物が前記接着層によって少なくとも部分的に包囲されているように形成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のカプセル化構造。 【請求項5】 前記粒子汚染物が完全に前記接着層内に埋込まれているように前記接着層は形成されている、請求項4に記載のカプセル化構造。 【請求項6】 前記接着層は、約1μmから約500μmの層厚を有している、請求項1に記載のカプセル化構造。 【請求項7】 前記接着層は、約10μmから約100μmの層厚を有している、請求項6に記載のカプセル化構造。 【請求項8】(削除) 【請求項9】(削除) 【請求項10】 前記カバー層はラッカ層を有している、請求項1に記載のカプセル化構造。 【請求項11】 前記ラッカ層はポリアクリル保護ラッカを有している、請求項10に記載のカプセル化構造。 【請求項12】(削除) 【請求項13】 前記カバー層上、又はその上方に少なくとも一つの光出力層が設けられている、請求項1に記載のカプセル化構造。 【請求項14】 前記薄膜カプセル化部は、少なくとも一つの第1のバリア薄膜層と、該第1のバリア薄膜層上に形成されている第2のバリア薄膜層とを含んでいる積層体を有している、請求項1に記載のカプセル化構造。 【請求項15】 前記接着層は、該接着層内に埋込まれている散乱粒子を有している、請求項1に記載のカプセル化構造。 【請求項16】 カプセル化装置において、 該カプセル化装置は、 少なくとも一つの機能層を備えているオプトエレクトロニクス素子と、 前記少なくとも一つの機能層上、又はその上方に形成されている、カプセル化構造とを有しており、 該カプセル化構造は、 化学的な汚染物から前記オプトエレクトロニクス素子を保護するための薄膜カプセル化部と、 前記薄膜カプセル化部上に形成されている接着層と、 前記薄膜カプセル化部及び/又は前記オプトエレクトロニクス素子を機械的な損傷から保護するための、前記接着層上にガラス層として形成されているカバー層とを有しており、 前記薄膜カプセル化部は、酸化物、窒化物又は酸窒化物を有し、前記オプトエレクトロニクス素子の表面に存在する粒子汚染物を包囲するように形成された化学気相成長層と、前記化学気相成長層上に形成され、前記化学気相成長層に比べて薄い原子層堆積層とを有し、 前記カバー層上、又はその上方に熱伝性フィルムが設けられている ことを特徴とする、カプセル化装置。 【請求項17】 前記オプトエレクトロニクス素子は有機オプトエレクトロニクス素子である、請求項16に記載のカプセル化装置。 【請求項18】 オプトエレクトロニクス素子をカプセル化するための方法において、 該方法は、 化学的な汚染物から前記オプトエレクトロニクス素子を保護する薄膜カプセル化部を前記オプトエレクトロニクス素子上、又はその上方に形成するステップと、 前記薄膜カプセル化部上に接着層を形成するステップと、 前記薄膜カプセル化部及び/又は前記オプトエレクトロニクス素子を機械的な損傷から保護するカバー層を前記接着層上にガラス層として形成するステップとを備えており、 前記薄膜カプセル化部を形成するステップは、前記オプトエレクトロニクス素子の表面に存在する粒子汚染物を包囲するように、酸化物、窒化物又は酸窒化物を有する化学気相成長層を形成するステップと、前記化学気相成長層上に前記化学気相成長層に比べて薄い原子層堆積層を形成するステップとを含み、 前記方法は、前記カバー層上、又はその上方に熱伝性フィルムを設けるステップを更に含む ことを特徴とする、オプトエレクトロニクス素子をカプセル化するための方法。 【請求項19】 前記オプトエレクトロニクス素子の機能層上、又はその上方に前記薄膜カプセル化部を形成する、請求項18に記載の方法。 【請求項20】 前記オプトエレクトロニクス素子は有機オプトエレクトロニクス素子である、請求項18に記載の方法。 【請求項21】 前記接着層及び前記カバー層を形成するステップは、 前記薄膜カプセル化部上に前記接着層を設け、前記接着層を設けた後に、該接着層上に前記カバー層を設けるステップ、又は、 前記カバー層上に前記接着層を設け、前記カバー層を、該カバー層上に設けられている前記接着層と共に、前記薄膜カプセル化部上に設け、それにより、前記接着層を前記薄膜カプセル化部と前記カバー層との間に配置するステップを備えている、請求項18に記載の方法。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2018-02-13 |
出願番号 | 特願2014-517602(P2014-517602) |
審決分類 |
P
1
651・
121-
ZAA
(H05B)
|
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 越河 勉 |
特許庁審判長 |
中田 誠 |
特許庁審判官 |
清水 康司 鉄 豊郎 |
登録日 | 2015-11-13 |
登録番号 | 特許第5837191号(P5837191) |
権利者 | オスラム オーエルイーディー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング |
発明の名称 | オプトエレクトロニクス素子のためのカプセル化構造及びオプトエレクトロニクス素子をカプセル化するための方法 |
代理人 | 星 公弘 |
代理人 | 久野 琢也 |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |
代理人 | 久野 琢也 |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |
代理人 | 星 公弘 |