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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する C07C |
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管理番号 | 1343257 |
審判番号 | 訂正2018-390091 |
総通号数 | 226 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2018-10-26 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2018-05-30 |
確定日 | 2018-07-26 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6281599号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第6281599号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔6-7〕について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第6281599号(以下「本件特許」という。)は、2012年5月17日(優先権主張 2011年5月17日 日本国(JP))を国際出願日とする特願2013-515204号の一部を平成28年6月2日に新たな特許出願としたものであって、その請求項1?7に係る発明について平成30年2月2日に特許権の設定登録がなされたものである。そして、平成30年5月30日に本件訂正審判の請求(以下「本件請求」という。)がされた。 第2 本件請求の内容 1 審判請求の趣旨 本件請求の趣旨は、「特許第6281599号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項6および7について訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。 2 訂正の内容 本件請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は次のとおりである。 [訂正事項1] 特許請求の範囲の請求項6を削除する。 [訂正事項2] 特許請求の範囲の請求項7に「請求項1?6のいずれか一項に記載」とあるのを、「請求項1?5のいずれか一項に記載」に訂正する。 第3 当審の判断 1 一群の請求項ごとに訂正を請求することについて 本件請求は、二以上の請求項が記載された特許請求の範囲の訂正を、請求項ごとに請求するものであるので、本件請求が特許法第126条第3項の規定に適合するものであるかを検討する。 訂正事項1は請求項6について、訂正事項2は請求項7について、それぞれ訂正をするものであるところ、本件訂正前の請求項7は、請求項6を引用するから、請求項6及び7は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 そして、本件請求は、請求項6及び7について請求するものであるから、特許法第126条第3項の規定に適合する。 2 訂正事項1について (1)訂正の目的について 訂正事項1は、請求項6を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。 (2)新規事項の追加の有無について 訂正事項1は、請求項6を削除するものであり、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものである。 したがって、訂正事項1による本件訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)特許請求の範囲の実質上の拡張・変更について 訂正事項1は、請求項6を削除するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項1による本件訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件について 訂正事項1は、請求項6を削除するものであるから、独立特許要件の判断を要しない。 3 訂正事項2について (1)訂正の目的について 訂正事項2は、請求項7において引用する請求項について、請求項1?6とあるのを請求項1?5とすることで、その数を減じるものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。 (2)新規事項の追加の有無について 訂正事項2は、請求項7において引用する請求項の数を減じるものであり、訂正事項2による本件訂正は、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものである。 したがって、訂正事項2による本件訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)特許請求の範囲の実質上の拡張・変更について 訂正事項2は、請求項7において引用する請求項の数を減じるものであり、訂正事項2による本件訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項2による本件訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4)独立特許要件について 訂正事項2は、請求項7において引用する請求項の数を減じるに過ぎないものであるから、訂正事項2による本件訂正後の請求項7に記載されている事項により特定される発明は特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 したがって、訂正事項2による本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第4 むすび 以上のとおり、本件請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであって、かつ、特許法第126条第3項及び第5項ないし第7項の規定に適合するものであるから、本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔6-7〕について訂正することを認める。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 一般式(II): 【化1】 [式中、 mは、0以上の任意の整数を示し、 m+1個のBaseは、独立してそれぞれ核酸塩基または修飾核酸塩基を示し、 前記核酸塩基は、ピリミジン塩基またはプリン塩基であり、 前記修飾核酸塩基は、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシ基、シアノ基およびニトロ基からなる群から選ばれる1?3個の置換基で置換されている前記核酸塩基であり、 前記核酸塩基または前記修飾核酸塩基のアミノ基は、ピバロイル基、ピバロイロキシメチル基、トリフルオロアセチル基、フェノキシアセチル基、4-イソプロピルフェノキシアセチル基、4-tert-ブチルフェノキシアセチル基、アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、ジメチルホルムアミジニル基、または9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基で保護されていてもよく、 前記核酸塩基または前記修飾核酸塩基のカルボニル基は、フェノール、2,5-ジクロロフェノール、3-クロロフェノール、3,5-ジクロロフェノール、2-ホルミルフェノール、2-ナフトール、4-メトキシフェノール、4-クロロフェノール、2-ニトロフェノール、4-ニトロフェノール、4-アセチルアミノフェノール、ペンタフルオロフェノール、4-ピバロイロキシベンジルアルコール、4-ニトロフェネチルアルコール、2-(メチルスルフォニル)エタノール、2-(フェニルスルフォニル)エタノール、2-シアノエタノール、2-(トリメチルシリル)エタノール、ジメチルカルバミン酸クロライド、ジエチルカルバミン酸クロライド、エチルフェニルカルバミン酸クロライド、1-ピロリジンカルボン酸クロライド、4-モルホリンカルボン酸クロライド、またはジフェニルカルバミン酸クロライドと反応することによって保護されていてもよく、 Qは、水素原子、トリチル基、9-(9-フェニル)キサンテニル基、9-フェニルチオキサンテニル基、ジ(C_(1-6)アルコキシ)トリチル基またはモノ(C_(1-18)アルコキシ)トリチル基を示し、 Xは、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基、ベンジル基、p-メトキシベンジル基、tert-ブチル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、2-テトラヒドロピラニル基、エトキシエチル基、シアノエチル基、シアノエトキシメチル基、フェニルカルバモイル基、1,1-ジオキソチオモルホリン-4-チオカルバモイル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、[(トリイソプロピルシリル)オキシ]メチル基、若しくは1-(4-クロロフェニル)-4-エトキシピペリジン-4-イル基で保護されていてもよい水酸基を示し、m個のX’は、独立してそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基、ベンジル基、p-メトキシベンジル基、tert-ブチル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、2-テトラヒドロピラニル基、エトキシエチル基、シアノエチル基、シアノエトキシメチル基、フェニルカルバモイル基、1,1-ジオキソチオモルホリン-4-チオカルバモイル基、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、[(トリイソプロピルシリル)オキシ]メチル基、若しくは1-(4-クロロフェニル)-4-エトキシピペリジン-4-イル基で保護されていてもよい水酸基を示し、 m個のR^(8)は、独立してそれぞれ酸素原子もしくは硫黄原子を示し、 m個のWGは、独立してそれぞれシアノ基またはニトロ基を示し、 Lは、式(a1): 【化2】 (式中、^(*)は、Yとの結合位置を示し; ^(**)は、ヌクレオチドの3’位水酸基との結合位置を示し; L_(1)は、置換されていてもよい2価のC_(1-22)炭化水素基を示し;かつ L_(2)は、単結合を示すか、または^(**)C(=O)N(R^(2))-R^(1)-N(R^(3))^(***)(式中、^(**)は、L_(1)との結合位置を示し、^(***)は、C=Oとの結合位置を示し、R^(1)は、置換されていてもよいC_(1-22)アルキレン基を示し、R^(2)およびR^(3)は、それぞれ独立して、水素原子もしくは置換されていてもよいC_(1-22)アルキル基を示すか、またはR^(2)およびR^(3)が一緒になって、置換されていてもよいC_(1-22)アルキレン結合を形成していてもよい。)で表される基を示す。)で示される基を示し、 Yは、酸素原子、またはNR(Rは、水素原子、アルキル基またはアラルキル基を示す。)を示し、ならびに Zは、式(a2): 【化3】 [式中、^(*)は、Yとの結合位置を示し; R^(4)は、水素原子を示すか、あるいはR_(b)が、下記式(a3)で表される基である場合には、R^(6)と一緒になって単結合または-O-を示して、環Bと共にフルオレニル基またはキサンテニル基を形成していてもよく; k個のR^(5)は、独立してそれぞれ炭素数10?40のアルキル基を示し; kは、1?4の整数を示し; 環Aは、k個のOR^(5)に加えて、更にハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC_(1-6)アルキル基、およびハロゲン原子で置換されていてもよいC_(1-6)アルコキシ基からなる群から選択される置換基を有していてもよく; R_(a)は、水素原子を示し; かつR_(b)は、水素原子、または式(a3): 【化4】 (式中、^(*)は、結合位置を示し; jは、0?4の整数を示し; j個のR^(7)は、独立してそれぞれ炭素数10?40のアルキル基を示し; R^(6)は、水素原子を示すか、またはR^(4)と一緒になって単結合または-O-を示して、環Aと共にフルオレニル基またはキサンテニル基を形成していてもよく;かつ環Bは、j個のOR^(7)に加えて、更にハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいC_(1-6)アルキル基、およびハロゲン原子で置換されていてもよいC_(1-6)アルコキシ基からなる群から選択される置換基を有していてもよい。)で表される基を示す。]で表される基を示す。] で示されるヌクレオチド。 【請求項2】 mが0である、請求項1に記載のヌクレオチド。 【請求項3】 一般式(II)中のLが、スクシニル基である、請求項1または2に記載のヌクレオチド。 【請求項4】 一般式(II)中のLが、スクシニル基であり、かつ R_(a)およびR_(b)が、共に水素原子である、請求項1または2に記載のヌクレオチド。 【請求項5】 一般式(II)中のLが、スクシニル基であり、かつ R^(5)および/またはR^(7)が、炭素数12?30のアルキル基である、請求項1または2に記載のヌクレオチド。 【請求項6】(削除) 【請求項7】 Qが、モノメトキシトリチル基、またはジメトキシトリチル基である、請求項1?5のいずれか一項に記載のヌクレオチド。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2018-07-03 |
結審通知日 | 2018-07-05 |
審決日 | 2018-07-18 |
出願番号 | 特願2016-111013(P2016-111013) |
審決分類 |
P
1
41・
851-
Y
(C07C)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 阿久津 江梨子、山本 昌広 |
特許庁審判長 |
佐々木 秀次 |
特許庁審判官 |
齊藤 真由美 冨永 保 |
登録日 | 2018-02-02 |
登録番号 | 特許第6281599号(P6281599) |
発明の名称 | 擬似固相保護基およびヌクレオチド |
代理人 | 高島 一 |
代理人 | 高島 一 |