• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F24F
管理番号 1343577
審判番号 不服2017-4042  
総通号数 226 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-03-21 
確定日 2018-08-23 
事件の表示 特願2015-115565号「熱源ユニット」拒絶査定不服審判事件〔平成27年10月29日出願公開、特開2015-187538号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2010年7月27日(優先権主張2009年7月28日、日本国、2009年7月28日、日本国)を国際出願日とする特願2011-524796号の一部を、平成25年7月8日に新たな特許出願とした特願2013-143062号について、更にその一部を平成27年6月8日に新たな特許出願としたものであって、平成28年12月15日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成29年3月21日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、平成29年5月8日に上申書の提出がなされたものである。

第2 本願発明
本願の特許請求の範囲の請求項1及び2に係る発明は、平成28年8月26日に提出された手続補正書により補正された明細書、特許請求の範囲及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1及び2に記載されたとおりのものであると認められるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。

「【請求項1】
圧縮機と水熱交換器が収容される機械室と、
前記機械室の上部に配置される複数の空気熱交換器と複数の送風機を備えた熱交換部とからなる熱源ユニットにおいて、
前記熱交換部は、対向する少なくとも2つの前記空気熱交換器が、上端部側が広く、下端部側が狭い略V字状になるよう傾斜して配置されるとともに、
前記熱源ユニットの長手方向に沿って配置される平面部と、前記平面部から内側に向けて折曲げられる折曲げ片部と、
対向する前記折曲げ片部相互間に形成される略V字状の空間部を閉成する遮蔽板と、
を具備し、
前記熱交換部の前記2つの空気熱交換器は、互いに対向する方向と直交する方向に複数設けられる
ことを特徴とする熱源ユニット。」

第3 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1及び2に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明、引用文献2に記載された事項及び周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1.特開平9-229423号公報
引用文献2.特開2004-340504号公報
引用文献3.実願昭55-126799号(実開昭57-049685号)のマイクロフィルム(周知技術を示す文献)

第4 引用文献の記載及び引用発明
1 引用文献1について
(1) 引用文献1の記載事項
ア 「【請求項3】 下部に圧縮機を収納する機械室を、この機械室の上部に凝縮器を収納する熱交換室を配置した冷凍装置において、前記凝縮器は、一対の熱交換器を2つの傾斜面を有する基台上に、各傾斜面に各熱交換器の底部を固定してV字状に配置し、前記熱交換器の間に送風機を架設して予め一体的に組み立てたてられた後に、前記熱交換室に収納されることを特徴とする冷凍装置。」
イ 「【0018】本発明の冷凍装置は、ベース枠1の四隅に支柱2を取り付け、支柱2の上端に天枠3を、ベース枠1と天枠3の間に中間枠4を取り付け、中間枠4の下部を機械室95、上部を熱交換室96としている。なお、側面には図示しない外装パネルが取り付けられる。
【0019】機械室95には、複数のアキュムレータ6、7と、複数の圧縮機8、9、10、11と、複数のオイルセパレータ12、13と、レシーバタンク14と、オイルタンク15と、電装箱16とが配設されている。圧縮機8、9、10、11はベース枠1に架設された基枠17上に搭載されている。本実施形態では、同一出力の圧縮機9、10、11が3台、それとは異なる出力の圧縮機8が1台使用されている。各圧縮機8、9、10、11には図3及び図4に示すように圧縮機9に適量のオイルを供給するためのオイルレギュレータ18が設けられている。」
ウ 「【0024】機械室95の上部に設けられた熱交換室96には、一対の熱交換器34、35をV字状に配置し、熱交換器34、35の間に送風機36を取り付けた凝縮器37が収納されている。凝縮器37は、図6に示すように、一対の熱交換器34、35をそれぞれ基台38の傾斜面39、40に垂直に立つようにボルト41で固定し、熱交換器34、35の上部に送風機36のディフューザ42を架設してボルト43で取り付けて組み立てられる。送風機36のモータ44は支持部材45でディフューザ42に懸装されてボルト46にて取り付けられる。送風機36は図7に示すように凝縮器37につき3台取り付けられるようになっているが、冷凍装置の出力に応じて1台または2台としてもよい。その場合、送風機36を取り付けないところは蓋板で塞ぐことになる。基台38上にV字状に固定された熱交換器34、35の両側部は側板47をボルトにて取り付けることにより塞がれる。」
エ 「【0026】図8は冷凍装置の平面図であり、凝縮器37が熱交換室96に3台配置され、各凝縮器37には3台ずつ送風機36が設けられている。なお、凝縮器37は上述のように一体構成されているので、冷凍装置の冷凍能力に応じて凝縮器の数を1?3台の範囲で容易に変更できる。凝縮器37の間には両端を天枠3に固定した架台48、49が設けられており、送風機36等の修理、交換等のメンテナンスの際に足場として使用される。架台48、49を設けたことにより、特に冷凍装置の天面の中心付近におけるメンテナンス作業が容易となる。」
オ 「【0028】圧縮機8、9は、その吸込管がアキュムレータ6に接続され、その吐出管がオイルセパレータ12に接続されている。圧縮機10、11は、その吸込管がアキュムレータ7に接続され、その吐出管がオイルセパレータ13に接続されている。アキュムレータ6、7の入口側は合流されて外部冷媒回路に接続される。オイルセパレータ12、13の出口側は並列接続された凝縮器37、37、37の入口側に接続される。レシーバタンク14は並列接続された凝縮器37、37、37の出口側に接続されると共にフィルタドライヤ50及びサイトグラス51を介して外部冷媒回路に接続される。
【0029】52はリキッドインジェクション回路であり、圧縮機8、9、10、11内を冷却するために、凝縮器37、37、37で凝縮された冷媒を圧縮機8、9、10、11に導入する。凝縮冷媒は、インジェクション用集合管28からインジェクション用バルブ26、インジェクション用電磁弁25、キャピラリーチューブ32を備える配管29、33を介して各圧縮機8、9、10、11に分配される。
【0030】53はオイル供給回路であり、オイルセパレータ12、13にて分離されたオイルが溜められるオイルタンク15からのオイルを、高低差により各圧縮機8、9、10、11に供給する。オイルタンク15はオイル供給用集合管27に接続されており、オイルは各圧縮機8、9、10、11近傍に設けられたオイル用配管30及び圧縮機用オイル配管31を介して各圧縮機8、9、10、11に分配される。」
カ 図1「


キ 図5「


ク 図6「


ケ 図7

コ 図8「


(2) 引用発明
したがって、上記ア?オの記載事項及び上記カ?コの図の記載事項を総合し、上記コ(図8)の熱交換器34、35が対向する方向に凝縮器37が3台配置された態様に着目すると、引用文献1には、以下の発明が記載されていると認められる(以下「引用発明」という。)。

「下部に圧縮機を収納する機械室を、この機械室の上部に熱交換器が対向する方向に3台の凝縮器を収納する熱交換室を配置した冷凍装置において、
前記凝縮器は、一対の熱交換器を2つの傾斜面を有する基台上に、各傾斜面に各熱交換器の底部を固定してV字状に配置し、前記熱交換器の間に送風機を架設して予め一体的に組み立て、基台上にV字状に固定された熱交換器の両側部は側板をボルトにて取り付けることにより塞がれて前記熱交換室に収納されている、冷凍装置。」

2 引用文献2について
(1) 引用文献2の記載事項
ア 「【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した特許文献1の発明では、複数台(たとえば2台)の空調用室外ユニットを隣接させて(並べて)設置しようとする場合、隣接面に対向して設けられた熱交換器にも外気が流入可能となるよう、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間に空間を設けるようにしなければならず、設置面積が増加してしまうといった問題点があった。
また、設置面積に制約があって、空調用室外ユニットと空調用室外ユニットとの間の空間が十分に確保できないような場合、隣接面に対向して設けられた熱交換器に外気が十分に流入せず、熱交換性能が低下し、空気調和機全体として性能が低下してしまうといった問題点があった。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、複数台の空調用室外ユニットを隣接させて設置しようとする場合に、設置面積を最小限にすることができるとともに熱交換性能を向上させることができる空調用室外ユニットおよびこれを備えた空気調和機を提供することを目的とする。」
イ 「【0032】
図6を用いて本発明による空調用室外ユニットの第4実施形態を説明する。本実施形態では、平面視矩形の空調用室外ユニット40の短辺が他の空調用室外ユニットに隣接する状態を想定している。空調用室外ユニット40は、第1実施形態ないし第3実施形態同様、冷媒を圧縮するための圧縮機(図示せず)と、上吹きのファン11と、冷媒と室外の空気との熱交換を行わせる二個のコ字形熱交換器42,43と、これら圧縮機、ファン11、およびコ字形熱交換器42,43を収容する筐体14と、を主たる要素として構成されたものである。」
ウ 図6「


(2) 上記ア記載事項及び図6によると、引用文献2には、以下の技術的事項(以下「引用文献2記載の技術的事項」という。)が記載されていると認められる。
「筐体内で、内側に折り曲げられた略コ字形熱交換器。」
3 引用文献3について
(1) 引用文献3の記載事項
ア 「即ち、前記した冷凍装置における前記熱源側空気熱交換器は、大形にすることなくその熱交換面積を増大するため、V字形に単列又は複数列に配設すると共にファンを上吹出としており、前記空気熱交換器への入口側空気通路は、前記空気熱交換器の側方のみならず、下方にも形成され、前記支持フレームを通って前記空気熱交換器を通るようになっている。」(明細書2ページ14行?3ページ1行)
イ 「即ち、本考案は、前記支持フレームを、パイプにより門型に形成して、前記熱源側熱交換器の長さ方向両側に配設し、前記各支持フレームの相対向する1対の支柱を前記底フレームにそれぞれ固定し、前記各支柱の上端と連続する横桟に前記熱源側熱交換器を支持すると共に、パイプから成る前記支持フレーム内に、前記ファンのファンモータへの接続電線を配設可能にしたことを特徴とするものである。」(明細書3ページ18行?4ページ6行)
ウ 「以下本考案冷凍装置の実施例を図面に基づいて説明する。
(1)は、H形鋼などの構造材を縦横に組合わせた縦長形状の底フレームで、該底フレーム(1)の上面には、圧縮機(2)及び利用側水熱交換器(3)を取付けている。
又(4)は、次に説明する支持フレーム(5)を介して前記圧縮機(2)及び前記水側熱交換器(3)の上部に配設する熱源側空気熱交換器で、第2図のごとくV字形とし、2個1組として前記底フレーム(1)の幅方向に近接して配設している。そして前記各空気熱交換器(4)、(4)は、その上部に、上吹出しのファン(6)、(6)をそれぞれ支持しており、前記各ファン(6)、(6)のファンモータ(7)、(7)を、U字形内部に内装している。
図面に示したものは、以上の如く2個1組とする前記空気側熱交換器(4)、(4)を3組用い、前記底フレーム(1)の長さ方向に直列状に配置すると共に、これら各組の空気側熱交換器(4)、(4)・・・に対応して、前記圧縮機(2)を3基設け、各空気側熱交換器(4)、(4)・・・の下部に取付けている。」(明細書4ページ7行?5ページ9行)
エ 「以上の構成において、冷凍運転を行なう場合前記圧縮機(2)及びファンモータ(7)を駆動することにより行なうのであって、前記ファンモータ(7)の駆動により、前記空気側熱交換器(4)、(4)の側方及び下方に形成する空気通路から前記空気側熱交換器(4)、(4)に空気を流通させ、該熱交換器(4)、(4)を流れる冷媒と熱交換させ、前記空気を熱源として前記利用側水熱交換器(3)で冷水又は温水を形成し、冷房及び暖房を行なうのである。」(明細書7ページ10?19行))

オ 第1図「


カ 第2図「


(2) 上記ア?エ記載事項及び第1図、第2図によると、引用文献3には、以下の技術的事項(以下それぞれ「引用文献3記載の技術的事項1」、「引用文献3記載の技術的事項2」という。)が記載されていると認められる。
<引用文献3記載の技術的事項1>
「2個1組とする空気側熱交換器を3組用い、底フレームの長さ方向に直列状に配置すると共に、これら各組の空気側熱交換器に対応して、圧縮機を3基設け、各空気側熱交換器の下部に取付けている態様。」
<引用文献3記載の技術的事項2>
「熱源側空気熱交換器の下方に、圧縮機と利用側水熱交換器とを配置する態様。」

第5 対比
本願発明と引用発明とを対比すると、各文言の意味、機能または作用等からみて、後者の「圧縮機」、「機械室」、「送風機」、「熱交換室」及び「側板」は、それぞれ前者の「圧縮機」、「機械室」、「送風機」、「熱交換部」及び「遮蔽板」に相当する。
後者の「冷凍装置」は、「予め一体的に組み立て」られるものであって、「圧縮機」を備えて熱源となるものなので、前者の「熱源ユニット」に相当する。
後者の「熱交換器」は、「V字状に配置」されて、「送風機」により熱交換されるものであるから、前者の「空気熱交換器」又は「対向する少なくとも2つの前記空気熱交換器」に相当する。
後者の 「下部に圧縮機を収納する機械室を、この機械室の上部に熱交換器が対向する方向に3台の凝縮器を収納する熱交換室を配置した」ものは、前者の「前記機械室の上部に配置される複数の空気熱交換器」「を備えた熱交換部とからなる」ものに相当する。
後者の「熱交換器の間に送風機を架設」していて、「一対の熱交換器」からなる「凝縮器」を「3台」備える「熱交換室」は、前者の「複数の送風機を備えた熱交換部」に相当する。
後者の「凝縮器は、一対の熱交換器を2つの傾斜面を有する基台上に、各傾斜面に各熱交換器の底部を固定してV字状に配置」することは、前者の「前記熱交換部は、対向する少なくとも2つの前記空気熱交換器が、上端部側が広く、下端部側が狭い略V字状になるよう傾斜して配置される」ことに相当する。
後者の「基台上にV字状に固定された熱交換器の両側部は側板をボルトにて取り付けることにより塞がれて」いることは、「熱交換器」が略V字状の空間部をなすことが明らかであることを踏まえると、前者の「遮蔽板」が「略V字状の空間部を閉成する」ことに相当する。
後者の「この機械室の上部に熱交換器が対向する方向に3台の凝縮器を収納する」ことと、前者の「前記熱交換部の前記2つの空気熱交換器は、互いに対向する方向と直交する方向に複数設けられること」とは、「熱交換部の2つの空気熱交換器は、複数設けられること」の限りで一致する。

そうすると、両者は、以下の一致点で一致し、以下の相違点で相違する。
<一致点>
「圧縮機が収容される機械室と、
前記機械室の上部に配置される複数の空気熱交換器と複数の送風機を備えた熱交換部とからなる熱源ユニットにおいて、
前記熱交換部は、対向する少なくとも2つの前記空気熱交換器が、上端部側が広く、下端部側が狭い略V字状になるよう傾斜して配置されるとともに、
略V字状の空間部を閉成する遮蔽板と、
を具備し、
前記熱交換部の前記2つの空気熱交換器は複数設けられる、
熱源ユニット。」

<相違点1>
本願発明は、「機械室」に「水熱交換器が収容される」のに対して、引用発明は、その点が不明である点。
<相違点2>
本願発明は、「空気熱交換器」が「前記熱源ユニットの長手方向に沿って配置される平面部と、前記平面部から内側に向けて折曲げられる折曲げ片部」とからなり、「V字状の空間部」が、「対向する前記折曲げ片部相互間に形成される」のに対して、引用発明は、「熱交換器」に折曲げ部を有しておらず、略V字状の空間部は、折曲げ部を有さない「熱交換器」によって形成されている点。
<相違点3>
複数設けられる空気熱交換器について、本願発明は、「互いに対向する方向と直交する方向に」設けられるのに対して、引用発明は、「熱交換器が対向する方向に」設けられている点。

第6 判断
1 相違点1について
熱媒体として、どのようなものを採用するかは、冷却目的や使用環境に応じて当業者が適宜選択し得ることであり、熱媒体を水とする水熱交換器を圧縮機とともに備えること、すなわち、機械室に水熱交換器を配置することは、当該技術分野において本願出願前に周知の技術的事項でもある(上記引用文献3記載の技術的事項2参照。)。
そうすると、引用発明において、相違点1に係る本願発明の特定事項を採用することは、当業者が容易に想到し得たことである。
2 相違点2について
引用文献2には、熱交換器について、内側に折り曲げられた略コ字形とすることが記載されており(上記引用文献2記載の技術的事項)、引用文献2の上記図6の概略平面図を併せてみると、引用文献2の熱交換器は、「熱源ユニットの長手方向に沿って配置される平面部と、前記平面部から内側に向けて折曲げられる折曲げ片部を有する熱交換部」に相当する。また、引用文献2には、「熱交換性能を向上させること」を目的とすることも記載されている(上記「第4 2(1)ア」参照。)。
そうすると、引用発明においても、熱交換性能を考慮して、引用文献2記載の技術的事項を採用することは、当業者が容易に想到し得たことである。
また、引用発明において、熱交換器を「前記熱源ユニットの長手方向に沿って配置される平面部と、前記平面部から内側に向けて折曲げられる折曲げ片部」とからなる構成を採用したものは、「V字状の空間部」が、「対向する前記折曲げ片部相互間に形成される」ものとなることは、明らかである。
そうすると、引用発明において、引用文献2記載の技術的事項を採用することにより、相違点2に係る本願発明の特定事項となすことは、当業者が容易に想到し得たことである。
3 相違点3について
引用発明は、凝縮器(熱交換器)の熱交換室への収納に際して、熱交換器が対向する方向に3台の凝縮器(熱交換器)を収納するようにしているが、熱交換室への凝縮器(熱交換器)の収納に際して、凝縮器(熱交換器)をどのような配置とするかといったレイアウトや設置する凝縮器(熱交換器)の台数などは、設置する場所のスペースの大小の程度や設置環境に応じて、当業者が適宜設計する事項であると認められる。また、熱交換器のレイアウトとして、熱交換器を互いに対向する方向と直交する方向に複数設けることは、当該技術分野において本願出願前に周知の技術的事項でもある(上記引用文献3記載の技術的事項1、第1図(上記第4 3(1)オ、カ参照。)。
そうすると、引用発明において、相違点3に係る本願発明の特定事項を採用することは、当業者が容易に想到し得たことである。
3 効果について
発明の効果に関して、上記相違点1?3を併せてみても、当業者が予測し得た範囲のものである。
4 請求人の主張について
請求人は、審判請求書の手続補正書(方式)(平成29年5月8日付け)において、特許請求の範囲について、「新たな請求項1」を記載するとともに、同日付け上申書を提出し、補正の機会を与えるように希望しているが、当審は、拒絶理由を通知する必要性を認めなかった。

第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明、引用例2記載の技術的事項及び本願出願前に周知の技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法29条2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-06-21 
結審通知日 2018-06-26 
審決日 2018-07-10 
出願番号 特願2015-115565(P2015-115565)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (F24F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 佐藤 正浩  
特許庁審判長 紀本 孝
特許庁審判官 山崎 勝司
莊司 英史
発明の名称 熱源ユニット  
代理人 特許業務法人スズエ国際特許事務所  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ