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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1343809
審判番号 不服2017-10465  
総通号数 226 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-07-13 
確定日 2018-10-01 
事件の表示 特願2014-551285「第2のスクリーン上での代替ビュービデオの再生」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 7月11日国際公開、WO2013/103583、平成27年 5月14日国内公表、特表2015-513710、請求項の数(20)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成24年12月27日(パリ条約による優先権主張 2012年1月6日(US)アメリカ合衆国)の出願であって、平成28年10月28日付けで拒絶理由通知がされ、平成29年2月20日付けで手続補正がされ、平成29年3月13日付けで拒絶査定(以下、「源査定」という。)がされ、これに対し、平成29年7月13日に拒絶査定不服審判の請求がされ、同時に手続補正がされ、平成30年3月6日付けで拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由通知」という。)がされ、平成30年5月29日付けで手続補正がされたものである。

第2 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。

本願請求項1-16に係る発明は、以下の引用文献A-Eに基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
A.国際公開第2011/032777号
B.特開2007-096971号公報
C.特表2004-533195号公報
D.国際公開第2009/129345号
E.特表2004-531147号公報

第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由の概要は次のとおりである。

本願請求項1-19に係る発明は、以下の引用文献1-5に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.国際公開第2011/032777号(拒絶査定時の引用文献A)
2.特表2004-531147号公報(拒絶査定時の引用文献E)
3.特開2007-096971号公報(拒絶査定時の引用文献B)
4.特表2004-533195号公報(拒絶査定時の引用文献C)
5.国際公開第2009/129345号(拒絶査定時の引用文献D)

第4 本願発明
本願請求項1-20に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明20」という。)は、平成30年5月29日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-20に記載された事項により特定される以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
第1のスクリーンデバイス上に表示されているプライマリコンテンツに関連する代替バージョンのコンテンツを第2のスクリーンデバイス上で提供する方法であって、前記代替バージョンのコンテンツは、前記プライマリコンテンツの表現形態を変えたものであり、
同期メカニズムを使用して、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングを前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させることと、
前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させられた代替バージョンのコンテンツおよび前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツについて利用可能な他のイベントを含むビューを前記第2のスクリーンデバイス上で提供することと、
前記ビューとの所定のユーザ対話に応じて、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングと前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツとの同期を解除することと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記代替バージョンのコンテンツを前記第2のスクリーンデバイス上で提供することは、
前記イベントが前記代替バージョンのコンテンツを含むことを決定することと、
前記代替バージョンのコンテンツが前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させられ得るように、前記代替バージョンのコンテンツを事前ロードすることと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記代替バージョンのコンテンツを事前ロードすることは、
サーバーと交信することと、
前記交信しているサーバーから前記代替バージョンのコンテンツをロードすることと、
前記代替バージョンのコンテンツを前記第2のスクリーンデバイス上で提供することと、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記同期させることは、前記第2のスクリーンデバイス上の基準タイマを調整すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基準タイマに施される前記調整は、使用される前記同期メカニズムに基づく、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記同期メカニズムは、無線同期メカニズムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記同期メカニズムは、音声透かし同期メカニズムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記代替バージョンのコンテンツは、対応する前記プライマリコンテンツが前記第1のスクリーンデバイス上に表示されるときに、前記第2のスクリーンデバイス上に自動的に表示される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のスクリーンデバイス上で提供される前記代替バージョンのコンテンツを前記第1のスクリーンデバイス上に表示させる機能をユーザに提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記代替バージョンのコンテンツは、前記プライマリコンテンツの表示のアングルを変えたものである、
請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記代替バージョンのコンテンツは、前記プライマリコンテンツの言語テキストを変えたものである、
請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法。
【請求項12】
第2のスクリーンデバイスであって、
コンテンツを表示するように構成されたスクリーンと、
データを記憶するための記憶装置と、
同期メカニズムを使用して、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングを第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させ、前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させられた代替バージョンのコンテンツおよび前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツについて利用可能な他のイベントを含むビューを前記第2のスクリーンデバイス上で提供し、前記ビューとの所定のユーザ対話に応じて、前記代替バージョンのコンテンツと前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツとの同期を解除するように構成されたプロセッサーと、
を備え、
前記代替バージョンのコンテンツは、前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツの表現形態を変えたものである、
第2のスクリーンデバイス。
【請求項13】
同期データを受信するための無線ネットワークインターフェースをさらに備える、請求項12に記載の第2のスクリーンデバイス。
【請求項14】
前記第1のスクリーンデバイスからの音響内の同期情報を検出するためのマイクロフォンをさらに備える、請求項12に記載の第2のスクリーンデバイス。
【請求項15】
タッチスクリーンデバイスを備える、請求項12に記載の第2のスクリーンデバイス。
【請求項16】
前記プロセッサーは、基準タイマを維持するようにさらに構成されている、請求項12に記載の第2のスクリーンデバイス。
【請求項17】
前記代替バージョンのコンテンツは、前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツの表示のアングルを変えたものである、
請求項12乃至16の何れか1項に記載の第2のスクリーンデバイス。
【請求項18】
前記代替バージョンのコンテンツは、前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツの言語テキストを変えたものである、
請求項12乃至16の何れか1項に記載の第2のスクリーンデバイス。
【請求項19】
同期メカニズムを使用して、第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングを第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させることと、
前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させられた代替バージョンのコンテンツおよび前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに関連する複数のイベントを含むビューを前記第2のスクリーンデバイス上で提供することであって、前記代替バージョンのコンテンツが、前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツの表現形態を変えたものである、ことと、
前記ビューとの所定のユーザ対話に応じて、前記代替バージョンのコンテンツと前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツとの同期を解除することと、
を含むステップをプロセッサーに実行させるための命令を格納した、機械可読記録媒体。
【請求項20】
前記解除することの後に、前記ビューに対する所定の第2のユーザ対話が行われた場合、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングと前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツとを再同期すること、をさらに含む、請求項1に記載の方法。」

第5 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
当審拒絶理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。なお、括弧内の記載は当審による翻訳文である。また、下線は当審にて付与したものである。以下、他の引用文献についても同様である。

(1)「According to an aspect of present invention, it is provided a method for providing complementary information for principal information in a system having a first presentation device for presenting the principal information and a second presentation device for presenting the complementary information. The method comprises the steps of requesting for a piece of principal information to be presented on the first presentation device; determining control information of at least one piece of complementary information associated with the requested piece of principal information; and sending an instruction message to instruct the second device to present the at least one piece of complementary information associated with the requested piece of principal information based on the determined control information and the time information carried in the requested piece of principal information, wherein the instruction message comprises at least one pointer to a storage location for the at least one piece of complementary information. 」(第1頁第20行目-第31行目)
(本発明の1つの特徴によると、主要情報を提示する第1の提示装置および補足情報を提示する第2の提示装置を有するシステムにおいて主要情報に関する補足情報を提供する方法が提供される。この方法は、第1の提示装置に提示される1つの主要情報を要求するステップと、要求された主要情報に関連する少なくとも1つの補足情報の制御情報を決定するステップと、決定された制御情報および要求された主要情報に含めて搬送される時間情報に基づいて、要求された主要情報に関連する少なくとも1つの補足情報を提示するように第2の装置に指示する指示メッセージを送信するステップとを含み、指示メッセージは、少なくとも1つの補足情報の記憶位置を示す少なくとも1つのポインタを含む。)

(2)「Fig. 1 is a diagram illustrating a system for providing complementary information according to the embodiment of the present invention. It should be noted this example is used to explain the invention and shall not be used to limit the scope of the invention. The exemplary system comprises a TV content server 101 , a set top box (STB) 102, a TV 103, a complementary information server 104, an access point (AP) 105 and a mobile station (MS) 106. Details of their functions are as follows:
The TV content server 101 : it is used to provide TV programs. The programs can be provided in the form of digital signal through a cable network, or an IP network etc.
The STB 102 and the TV 103: the STB is used to 1 ) receive data, i.e. TV programs, configuration files etc. from the TV content server 101 ; 2) display the TV programs on the TV 103; 3) send messages to and receive messages from the AP 105. As the diagram shows, the STB 102 is connected to the TV content server. Besides, it should be noted the STB 102 can also be connected to an IP network, e.g. the Internet, to fetch or receive information from a server in the IP network.
The AP 105: it is connected to the complementary information server 104 through e.g. an IP network, to the STB 102 through e.g. a local area network (LAN), to the MS 106 through e.g. a wireless network. It shall be noted the AP 105 can be other types of access device, e.g. a router or a switch, and the connection between the access device and its associated device, e.g. computer can be a wired connection.
The MS 106: it has a display screen for displaying the complementary information and an input function for receiving user's instructions. In addition, it can transmit the user's instructions to the STB 102. For example, when the MS 106 is configured to be capable of controlling the STB 102 and it receives an instruction input, e.g. changing to another channel, from the user, the MS 106 converts the instruction input to the corresponding instruction message that is comprehensible to the STB 102 and transmits the instruction message to the STB 102.
The complementary information server 104: it is used to provide TV programs related information, or called complementary information for TV programs. Such information may be in the form of video, audio, text, image, flash etc in terms of presentation style, and in the form of a file or a portion of a file in terms of storage. For example, the complementary information is a portion of a video file. The complementary information may be transmitted to the MS 106 through the AP 105 in the form of data stream as Internet TV does, or transmitted by using, for example, the file transfer protocol (FTP), which means that the complementary information is not displayed on the MS 106 before the completion of the complementary information transmission. A person skilled in the art will appreciate that other technologies for transmission can also be used. In addition, each piece of complementary information is associated with one or more TV programs. Below shows a configuration file for complementary information of TV programs according to the example as shown in the Fig. 1 . 」(第3頁第16行目-第4頁第29行目)
(図1は、本発明の本実施例による補足情報を提供するシステムを例示する図である。この例は、本発明を説明するために使用されるものであり、本発明の範囲を制限するために使用されるものではない。この例示的なシステムは、テレビ・コンテンツ・サーバ101、セット・トップ・ボックス(STB)102、テレビ103、補足情報サーバ104、アクセス・ポイント(AP)105およびモバイル・ステーション(MS)106を含む。これらの機能の詳細は、以下の通りである。
テレビ・コンテンツ・サーバ101:テレビ番組を提供するために使用される。番組は、ケーブル・ネットワークやIPネットワークなどを介してディジタル信号の形態で提供することができる。
STB102およびテレビ103:STBは、1)データ、すなわちテレビ番組や構成ファイルなどをテレビ・コンテンツ・サーバ101から受信する、2)テレビ番組をテレビ103に表示する、3)AP105にメッセージを送信し、AP105からメッセージを受信する、ために使用される。ダイアグラムが示すように、STB102は、テレビ・コンテンツ・サーバに接続されている。さらに、STB102は、例えばインターネットなどのIPネットワークに接続して、IPネットワーク中のサーバから情報を取り出す、または受信することもできることに留意すべきである。
AP105:例えばIPネットワークを介して補足情報サーバ104に接続され、例えばローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を介してSTB102に接続され、例えば無線ネットワークを介してMS106に接続される。AP105は、例えばルータやスイッチなど、その他のタイプのアクセス装置であってもよく、アクセス装置とそれと関連付けられた例えばコンピュータなどの装置との間の接続は、有線接続とすることもできることに留意すべきである。
MS106:補足情報を表示するための表示画面、およびユーザの指示を受け付けるための入力機能を有する。さらに、ユーザの指示をSTB102に伝送することもできる。例えば、MS106は、STB102を制御することができるように構成されており、そして、例えば別のチャネルへの変更などの指示の入力をユーザから受け付けたときには、MS106は、この指示の入力を、STB102が理解できる対応する指示メッセージに変換し、この指示メッセージをSTB102に伝送する。
補足情報サーバ104:テレビ番組関連情報、または、テレビ番組に関する呼び出される補足情報を提供するために使用される。これらの情報は、提示方式の点では、映像、音声、テキスト、画像、フラッシュなどの形態とすることができ、記憶の点では、ファイルまたはファイルの一部の形態とすることができる。例えば、補足情報は、映像ファイルの一部である。補足情報は、インターネットTVの場合のようにデータ・ストリームの形態でAP105を介してMS106に伝送することもできるし、あるいは、例えばファイル転送プロトコル(FTP)を使用して伝送することもできるが、この場合には、補足情報の伝送が完了するまでMS106において補足情報が表示されないことになる。当業者なら、その他の伝送技術を使用することもできることを理解するであろう。さらに、各補足情報は、1つまたは複数のテレビ番組と関連付けられる。以下に、図1に示す例によるテレビ番組の補足情報の構成ファイルを示す。)

(3)「In the step 304, the STB receives data stream of requested program and displays the received data stream on the TV.
In the step 305, the STB instructs the MS to display the complementary information associated with the requested program based on the determined control information in the step 303 and received data stream of the requested program. Specifically, the STB determines time stamp of the currently received data stream, compares the determined time stamp with the start time point of the complementary information. When the difference between the start time point and the current time stamp is below a predetermined threshold value, e.g. 30 sec, the STB sends a notification message to notify the MS of the presentation of the complementary information. The notification message includes the control information and storage information for one or more pieces of complementary information to be presented.
After receiving the notification message from the STB, the MS will also monitor the time stamp of data stream of the requested program at its side, and display the complementary information based on the control information. With respect to the transmission of the content of the complementary information, the MS can download the content of the complementary information before presentation, or receive and present the content of the complementary information in the form of data stream. 」(第10頁第10行目-第29行目)
(ステップ304で、STBは、要求された番組のデータ・ストリームを受信し、受信したデータ・ストリームをテレビに表示する。
ステップ305で、STBは、ステップ303で決定された制御情報および要求された番組の受信されたデータ・ストリームに基づいて、要求された番組に関連する補足情報を表示するようにMSに指示する。具体的には、STBは、現在受信したデータ・ストリームのタイム・スタンプを決定し、決定したタイム・スタンプを補足情報の開始時点と比較する。開始時点と現在のタイム・スタンプの間の差が、予め定められる閾値、例えば30秒、より小さい場合には、STBは、通知メッセージを送信して、MSに補足情報の提示を通知する。通知メッセージは、提示すべき1つまたは複数の補足情報の制御情報および記憶情報を含む。
STBから通知メッセージを受信した後は、MSの側では、要求された番組のデータ・ストリームのタイム・スタンプをモニタリングし、制御情報に基づいた補足情報を表示する。補足情報のコンテンツの伝送に関しては、MSは、提示する前に補足情報のコンテンツをダウンロードすることができるし、あるいは、補足情報のコンテンツをデータ・ストリームの形態で受信して提示することもできる。)

以上、特に下線部の記載によれば、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

[引用発明]
「主要情報を提示する第1の提示装置および補足情報を提示する第2の提示装置を有するシステムにおいて主要情報に関する補足情報を提供する方法であって、
テレビ・コンテンツ・サーバ101、セット・トップ・ボックス(STB)102、テレビ103、補足情報サーバ104、アクセス・ポイント(AP)105およびモバイル・ステーション(MS)106を含み、
テレビ・コンテンツ・サーバ101は、テレビ番組を提供するために使用され、
STBは、1)データ、すなわちテレビ番組や構成ファイルなどをテレビ・コンテンツ・サーバ101から受信する、2)テレビ番組をテレビ103に表示する、3)AP105にメッセージを送信し、AP105からメッセージを受信する、ために使用され、
MS106は、補足情報を表示するための表示画面、およびユーザの指示を受け付けるための入力機能を有し、
補足情報サーバ104は、テレビ番組関連情報、または、テレビ番組に関する呼び出される補足情報を提供するために使用され、
これらの情報は、提示方式の点では、映像、音声、テキスト、画像、フラッシュなどの形態とすることができ、記憶の点では、ファイルまたはファイルの一部の形態とすることができ、
例えば、補足情報は、映像ファイルの一部であり、
補足情報は、インターネットTVの場合のようにデータ・ストリームの形態でAP105を介してMS106に伝送することもできるし、あるいは、例えばファイル転送プロトコル(FTP)を使用して伝送することもでき、
STBは、要求された番組のデータ・ストリームを受信し、受信したデータ・ストリームをテレビに表示し、
STBは、制御情報および要求された番組の受信されたデータ・ストリームに基づいて、要求された番組に関連する補足情報を表示するようにMSに指示し、
STBは、現在受信したデータ・ストリームのタイム・スタンプを決定し、決定したタイム・スタンプを補足情報の開始時点と比較し、
開始時点と現在のタイム・スタンプの間の差が、予め定められる閾値、例えば30秒、より小さい場合には、STBは、通知メッセージを送信して、MSに補足情報の提示を通知し、
STBから通知メッセージを受信した後は、MSの側では、要求された番組のデータ・ストリームのタイム・スタンプをモニタリングし、制御情報に基づいた補足情報を表示し、
補足情報のコンテンツの伝送に関しては、MSは、提示する前に補足情報のコンテンツをダウンロードすることができるし、あるいは、補足情報のコンテンツをデータ・ストリームの形態で受信して提示することもできる方法。」

2.引用文献2について
当審拒絶理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0016】
図4は図3のコンピュータシステムのアーキテクチャを示すブロック図である。
好ましい実施例
本発明の1つの好ましい実施例は 本発明の1つの態様は、シンクロナイズド マルチメディア インテグレーション ランゲージ(SMIL)を使用し、ビデオ/TVプログラム(例えば、画像認識技術を使用したキーフレーム又は抽出データ)から受信/抽出した情報を同期させて、ビデオ/TVプログラムに対してユーザが、同期された補助的な多重情報を自動的に、または要求により受信することを可能とするシステムに向けられている。
【0017】
図1を参照すると、システム10はテレビジョンシステム又はDVDドライブを持つパーソナルコンピュータのような表示装置11を含む。表示装置11はインターネット可能な装置12(例えば、ウエブTV)と一体化されるか、あるいは連結されている。システム10は、ビデオ/マルチメディアプログラム観察者が自動的に、又は要求により、見られている特定のビデオ/マルチメディアプログラム14に関連して、補助マルチメディア情報13をインターネット可能装置12を通して同期させることを可能とする。この補助マルチメディア情報13は、表示装置、例えば、ポップアップウインドウを介してビデオマルチメディア情報と同時に表示されるようにすることができる。
【0018】
インターネット可能装置12はネットワークを通じて1又は複数の遠隔装置と通信することができる。ネットワークはインターネットのようなグローバルコンピュータネットワーク、広域ネットワーク、ローカル領域ネットワーク、ケーブルネットワーク、サテライトネットワーク、又は電話ネットワーク、これらを組合せたネットワーク、あるいは他の形式ノネットワークとすることができる。
【0019】
ネットワークは、ネットワーク可能な装置12により、有線接続、ワイヤレス接続またはそれらの組合せ、を通して既知のインターネットプロトコルのような通信プロトコルを使用してアクセスされる。この実施例の利点は、幅広い種類のシステムアーキテクチャ、例えば、クライアント/サーバアーキテクチャ、が図1のシステムを実施するときに使用できることである。
【0020】
ビデオ/マルチメディアプログラム14は公衆に伝達、あるいは放送される多くのテレビジョンプログラムの1つとすることができることは理解できる。ビデオプログラムは、シチュエーションコメディ、スポーツプログラム、ニュースプログラム、映画、コマーシャル、ソープオペラ、ドキュメンタリー、カートゥーン、ハオウトウショウなどでよい。テレビジョンプログラム19は通常の電子装置により受信され表示される。この電子装置は、TV放送局から、サテライトトランシポンダーから、CATVシステム(即ち、ケーブルシステム)のトランクケーブルから、或いは他の適当な伝送手段を受信できるように適合されたアンテナを通してテレビジョンプログラムを受信することができる。
【0021】
補助的マルチメディア情報13はビデオ/マルチメディアプログラム14のための付加的音声サウンドトラック15とビジュアル情報16を含むことができる。この情報は、(1)キャラクタに関する付加情報、ビデオ/マルチメディアプログラムに関連するストーリーライン及び背景、(2)プログラム内の特定項目のクローズアップ、(3)代替的カメラアングル、(4)代替的なシーン及びキャラクタの会話、(5)コマーシャル又は宣伝に関連する補助情報、(6)観察者が選択する応答プロンプト/シーケンス、をふくむことができる。」

3.引用文献3について
当審拒絶理由に引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0015】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係わる無線受信装置の構成を示すブロック図である。無線受信装置201は、図1のブロック図に示す無線送信装置101から無線を介してデータを受信する無線受信装置であって、無線システムにおいて、無線送信装置101から送信される報知制御情報とデータとを受信する受信部202、報知制御情報の送受信タイミングの同期に使用され、無線送信装置101から受信した報知制御情報に含まれるタイマ値に、自身のタイマ値を合わせるように補正するタイマ203、複数の無線受信装置201との間で等しく設定された所定の待機時間を記憶しておく待機時間記憶部204、無線送信装置101から受信したデータを蓄積して、データに付加されたタイムスタンプに、待機時間記憶部204に記憶された待機時間を加えた値がタイマ203から通知されたタイマ値以下となった場合に、データを外部に出力するデータ蓄積部205を備えている。本実施形態では、無線システムとして、無線LANの規格であるIEEE202.11規格に準拠した無線送信装置、無線受信装置を仮定した例について説明する。この場合、タイマ102、203は、IEEE202.11規格の無線LANにおけるTSFタイマを用いる。TSFタイマの示すタイマ値は、BEACONと呼ばれる報知制御情報により、無線送信装置101から無線受信装置201に対して、所定時間間隔毎に報知される。
【0016】
次に、上述した無線送信装置101及び無線受信装置201の動作について、図3の流れ図を参照しつつ説明する。なお、図3の流れ図においては、図4のブロック図に示すホームシアターシステムを一例として仮定している。すなわち、図3における無線送信装置101を、図4におけるアクセスポイント101と仮定し、無線受信装置201をモニタ201a,第1のスピーカ201b,第2のスピーカ201cと仮定する。また、図3の各無線受信装置は、図2に示した無線受信装置201の構成を備える。図3の流れ図においては、一つの無線送信装置101に対して、3台の無線受信装置201が接続された例を示しているが、無線受信装置201の台数に関してはこれに限定するものではない。
【0017】
まず、無線送信装置101は所定時間間隔ごとにBEACONを報知している。このBEACONには、無線送信装置内のTSFタイマであるタイマ102の示すタイマ値に基づいた値が含まれている(S101)。BEACONを受信した各無線受信装置は、自身が持っているTSFタイマであるタイマ203を、BEACONに含まれるタイマ値に合わせるように補正する。これにより、無線送信装置と各無線受信装置とのタイマは、常時同一のタイマ値を示すことになる。
【0018】
次に、無線送信装置101は、ビデオデータ及びオーディオデータを、無線受信装置に対して送信する(S102)。この際、無線送信装置101はビデオデータ及びオーディオデータに対して、タイムスタンプとして、無線送信装置101の持っているタイマ102の示す値(T’)を付加して送信する。各無線受信装置においては、ビデオデータまたはオーディオデータを受信部202が受信した後、データ蓄積部205が、待機時間記憶部204が記憶している予め設定された所定時間(ΔT)だけ、ビデオデータまたはオーディオデータを待機させた後、外部に出力する。すなわち、データ蓄積手段205は、蓄積しているビデオデータまたはオーディオデータのタイムスタンプと、タイマ203が示すタイマ値(T)との関係が、T≧T’+ΔTとなった場合、ビデオデータまたはオーディオデータを外部に出力する。ここで、待機時間記憶部204が記憶する所定時間(ΔT)は各無線受信装置間で予め同一の値に設定されている。
【0019】
以上で説明した動作により、各無線受信装置において出力されるビデオデータ及びオーディオデータの同期を取ることが可能になる。すなわち、図4におけるホームシアターシステムにおいて、モニタ及びスピーカにおけるビデオ、オーディオの出力が同期し、また、複数のスピーカが存在する場合においても、複数のスピーカ間でオーディオの出力を同期させることが可能となる。また、無線受信装置において、受信したビデオデータ及びオーディオデータを所定時間蓄積することにより、無線送信装置と無線受信装置との間の無線伝播環境の悪化等により、ビデオデータあるいはオーディオデータの再送が発生した場合においても、モニタとスピーカとの間、及びスピーカ同士との間でビデオ、オーディオの出力を同期させることが可能となる。これにより、視聴者にとって自然なビデオ及びオーディオの再生を提供するホームシアターシステムが実現可能となる。」

4.引用文献4について
当審拒絶理由に引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0016】
図1は本発明におけるシステム100のブロック図である。システム100は、TV放送局102と、消費者が局102のプログラム放送を受信するTV受信機104とを有する。プログラムは、データネットワーク108を通じて、エンドユーザとサーバ106間の通信を可能とする、関連付けられた双方向サービスを有する。エンドユーザは利用可能な遠隔操作装置110を所有する。装置110により、ユーザはIRやRFを通じて家庭装置を制御可能である。望ましくは、装置110はタッチ・スクリーン機能を有するディスプレイモニタ112を有する。装置110は、例えば、フィリップス・エレクトロニクス(Philips Electronics)が製造するプロント(商標)・ユニバーサル・プログラマブル(Pronto(TM) universal programmable)遠隔操作装置を有する。装置110の制御モードでは、モニタ112は、ユーザがタッチ・スクリーンを通じて情報交換するためのアイコンを表示する。アイコンとのインタラクションにより、例えば、受信機104や、デジタルビデオレコーダ114や、その他のCE装置等の、関連付けられたCE装置に対して、装置110が特定のIR又はRF制御コマンドを送信する。ネットワーク108を介してサーバ106とデータ通信を可能とするために、装置110は、例えば、携帯電話やページャーのような通信装置116を含む。装置110のデータ通信モードにおいて、サーバ106から伝達されたデータはプロセッサ118によって処理され、例えば、テキストとアイコンとその他のグラフィック表示、またはそのいずれかとして、スクリーン112に表示される。タッチ・スクリーン112とのユーザ・インタラクションにより、表示されたアイテムの選択が完了する。前記ユーザ・インタラクションにより、データがサーバ106に返信される。装置110は音声透かし受信機120を有する。受信機120は、TV受信機104で(生で又はレコーダー114から)再生されるコンテンツの音声部分に埋め込まれた特定の音声透かしを検出する。前記透かしはサーバ106とのデータ通信を制御するために使われる。例えば、コンテンツ情報の特定部分の再生中に、受信機120が特定の透かしを検出する。検出された透かしは、プロセッサ118によって、サーバ106から一定の情報を取り出すためのリクエストを引き出すという処理が行われる。放送されるプログラムによっては、前記リクエストは情報の特定の1つへのポインタに過ぎないものであるかもしれない。例えば、プロセッサ118は、サーバ106から、透かしをポインタに変換する参照テーブルを受信する。前記リクエストは電話116を通じてサーバ106に送信される。その結果、後者が電話116に情報を送信し、プロセッサ118に前記情報を渡す。前記情報はプロセッサ118の制御により、処理され、スクリーン112に表示される。このように、ネットワーク108を通じた情報供給とコンテンツの再生が、コンテンツに埋め込まれた透かしの制御によって同期される。音声透かしに加えて、又はその代わりに、映像透かし122を使用可能であるが、TV受信機104のディスプレイと検出器112の間に見通し線が必要とされるため、遠隔制御装置110に適用する場合には実用度が低いかもしれない。映像透かし検出器112はTV受信機104にビルトイン又は付加され、ブルートゥース等の短距離RFを用いて遠隔装置110と通信する。そして、前述の音声透かしについての方法と同様の方法で、プロセッサ118が通信装置116を制御する。」

5.引用文献5について
当審拒絶理由に引用された引用文献5には、図面とともに次の事項が記載されている。

「[00149] The user may decide to push the information displayed on the remote control to the main Display in order to share it with the other viewer.」
(ユーザは、リモートコントロール上に表示された情報を、他のビューワーでシェアするために、メインディスプレイにプッシュする決定をしてもよい。)

第6 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。

引用発明の「テレビ番組」は、本願発明1の「プライマリコンテンツ」に相当する。
引用発明の「テレビ103」は、表示のためのスクリーンを有しているデバイスといえ、また、本願発明1の「プライマリコンテンツ」に相当する「テレビ番組」を表示しているので、引用発明の「テレビ103」は、本願発明1の「第1のスクリーンデバイス」に相当する。
引用発明の補足情報サーバ104は、テレビ番組関連情報、または、テレビ番組に関する呼び出される補足情報を提供するもので、モバイル・ステーションであるMS106は、補足情報を表示するための表示画面を有している。そのため、引用発明の「補足情報」は、「テレビ番組」に関連するコンテンツであるといえるので、引用発明の「補足情報」は、本願発明1の「プライマリコンテンツに関連する」「コンテンツ」に相当する。
また、引用発明の「MS106」は、本願発明の「第2のスクリーンデバイス」に相当するといえる。
よって、引用発明の「1)データ、すなわちテレビ番組や構成ファイルなどをテレビ・コンテンツ・サーバ101から受信する、2)テレビ番組をテレビ103に表示」し、「MS106は、補足情報を表示するための表示画面」を有し、「テレビ番組関連情報、または、テレビ番組に関する呼び出される補足情報を提供する」ことは、本願発明1の「第1のスクリーンデバイス上に表示されているプライマリコンテンツに関連する」「コンテンツを第2のスクリーンデバイス上で提供する」ことに相当する。

引用発明の「STBから通知メッセージを受信した後は、MSの側では、要求された番組のデータ・ストリームのタイム・スタンプをモニタリングし、制御情報に基づいた補足情報を表示」することは、同期メカニズムを使用して、MS側の補足情報を表示するというイベントのタイミングを、テレビに表示されることになるコンテンツである番組のデータ・ストリームに同期させているといえる。
また、引用発明は、番組のデータ・ストリームのタイム・スタンプをモニタリングし、制御情報に基づいた補足情報を表示しているので、引用発明の「補足情報」は本願発明1の「第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させられた」「コンテンツ」に相当する。
そのため、引用発明の「STBから通知メッセージを受信した後は、MSの側では、要求された番組のデータ・ストリームのタイム・スタンプをモニタリングし、制御情報に基づいた補足情報を表示」することは、本願発明1の「同期メカニズムを使用して、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングを前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させる」こと、及び、「第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させられた」「コンテンツ」「を前記第2のスクリーンデバイス上で提供する」ことに相当する。

したがって、両者は以下の点で一致または相違する。

[一致点]
第1のスクリーンデバイス上に表示されているプライマリコンテンツに関連するコンテンツを第2のスクリーンデバイス上で提供する方法であって、
同期メカニズムを使用して、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングを前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させることと、
前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させられたコンテンツを前記第2のスクリーンデバイス上で提供することと、
を含む、前記方法。

[相違点]
(相違点1)
本願発明1は、「プライマリコンテンツに関連する代替バージョンのコンテンツを第2のスクリーンデバイス上で提供する方法であって、前記代替バージョンのコンテンツは、前記プライマリコンテンツの表現形態を変えたものであ」るのに対し、引用発明は、プライマリコンテンツに関連するコンテンツは補足情報であり、プライマリコンテンツの表現形態を変えた代替バージョンのコンテンツといえるものであるか否かは明らかではない点。

(相違点2)
本願発明1は「前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツに同期させられた代替バージョンのコンテンツおよび前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツについて利用可能な他のイベントを含むビューを前記第2のスクリーンデバイス上で提供することと、
前記ビューとの所定のユーザ対話に応じて、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングと前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツとの同期を解除することと、
を含む」のに対し、引用発明はそのような特定事項を含んでいない点。

(2)相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点2について先に検討する。
相違点2に係る本願発明1の「前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツについて利用可能な他のイベントを含むビューを前記第2のスクリーンデバイス上で提供することと、
前記ビューとの所定のユーザ対話に応じて、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングと前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツとの同期を解除すること」との技術事項については、上記引用文献1-5には記載されておらず、本願優先日前において周知技術であるともいえない。
また、引用発明において、上記技術事項を採用する動機は見当たらない。
したがって、相違点1について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明、引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。

2.本願発明2-20について
本願発明2-20も、本願発明1の「前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツについて利用可能な他のイベントを含むビューを前記第2のスクリーンデバイス上で提供することと、前記ビューとの所定のユーザ対話に応じて、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングと前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツとの同期を解除すること」と同一又は同様の技術的事項を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、引用文献1に記載された発明、引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。

第7 原査定について
平成30年5月29日付けの補正により、補正後の請求項1-20は、「前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツについて利用可能な他のイベントを含むビューを前記第2のスクリーンデバイス上で提供することと、前記ビューとの所定のユーザ対話に応じて、前記第2のスクリーンデバイス上のイベントのタイミングと前記第1のスクリーンデバイス上に表示されているコンテンツとの同期を解除すること」という技術的事項又は同様の技術的事項を有するものとなった。当該技術的事項は、原査定における引用文献A-E(当審拒絶理由における引用文献1、3、4、5、2)には記載されておらず、本願優先日前における周知技術でもないので、本願発明1-20は、原査定における引用文献A-Eに基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということはできない。
したがって、原査定を維持することはできない。

第8 むすび
以上のとおりであるから、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2018-09-19 
出願番号 特願2014-551285(P2014-551285)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 萩島 豪  
特許庁審判長 ▲吉▼田 耕一
特許庁審判官 稲葉 和生
千葉 輝久
発明の名称 第2のスクリーン上での代替ビュービデオの再生  
代理人 大貫 敏史  
代理人 内藤 和彦  
代理人 稲葉 良幸  
代理人 江口 昭彦  
代理人 阿部 豊隆  

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