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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B60L
審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B60L
管理番号 1344201
審判番号 不服2016-14334  
総通号数 227 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-09-26 
確定日 2018-08-22 
事件の表示 特願2014-523005「ベストエフォートエコノミーのための車両動作の動的制限」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 1月31日国際公開、WO2013/016542、平成26年 9月25日国内公表、特表2014-525230〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、2012年7月26日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2011年7月26日:米国、2011年9月14日:米国、2011年11月8日:米国、2011年12月29日:米国、2012年2月21日:米国、2012年2月22日:米国、2012年5月16日:米国)を国際出願日とする出願であって、平成28年5月27日付で拒絶査定がなされ(発送日:平成28年5月31日)、これに対し、平成28年9月26日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正書が提出され、当審により平成29年4月21日付で拒絶の理由が通知され(発送日:平成29年4月25日)、これに対し、平成29年10月24日付で意見書及び手続補正書が提出されたものである。


2.特許請求の範囲
平成29年10月24日付手続補正で、特許請求の範囲は以下のように補正された。
「【請求項1】
主電力蓄積デバイスにより給電される原動機を有する電気式車両を動作させる方法であって、
現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つを取得し、
取得された前記電気的特性は、現時点における前記主電力蓄積デバイスの充電レベルを少なくとも含み、
取得された前記電気的特性に少なくとも部分的に基づいて、前記電気式車両の推定航続距離を決定し、
前記電気式車両の現在地と少なくとも1つの目的地とを取得し、
取得された前記現在地と取得された前記目的地との間の走行距離の推定値を少なくとも決定し、
決定された前記走行距離と決定された前記推定航続距離とを前記電気式車両から離れて位置するバックエンドシステムにおいて受信し、
現時点の前記主電力蓄積デバイスの前記電気的特性、現時点の運転者の操作または条件、および現時点の動作環境条件の少なくとも1つを前記バックエンドシステムにおいて受信し、
決定された前記走行距離と決定された前記推定航続距離との比較を前記バックエンドシステムにおいて実行し、
前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて前記バックエンドシステムによりなされた前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流を制限するかの決定に係る情報を、前記電気式車両において受信し、
前記比較に際しては、決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないかを判断し、
前記閾値は、受信された現時点の前記主電力蓄積デバイスの電気的特性、受信された現時点の運転者の操作または条件、および受信された現時点の動作環境条件の少なくとも1つに基づいて決定される、方法。
【請求項2】
前記バックエンドシステムによりなされた決定に応じて、前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流を制限する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流の少なくとも1つを制限するにあたり、前記電気式車両の速度を制限する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流の少なくとも1つを制限するにあたり、前記電気式車両の加速度を制限する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記原動機は電動モータであり、
決定された前記走行距離に係る所定の閾値が決定された前記推定航続距離を超えていると前記バックエンドシステムに判断されると、前記電気式車両の前記電動モータに供給される電圧を制限する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記原動機は電動モータであり、
決定された前記走行距離に係る所定の閾値が決定された前記推定航続距離を超えていると前記バックエンドシステムに判断されると、前記電気式車両の前記電動モータに供給される電流を制限する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
決定された前記走行距離に係る所定の閾値が決定された前記推定航続距離を超えていると前記バックエンドシステムに判断されると、前記主電力蓄積デバイスの温度を調節する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
決定された前記走行距離に係る所定の閾値が決定された前記推定航続距離を超えていると前記バックエンドシステムに判断されると、前記電気式車両における少なくとも1つの不要なコンポーネントへの電力供給を中止する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の推定航続距離を決定するにあたって、前記主電力蓄積デバイスの履歴情報に少なくとも部分的に基づいて、前記電気式車両の前記推定航続距離を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の推定航続距離を決定するにあたって、前記電気式車両の特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記電気式車両の前記推定航続距離を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の推定航続距離を決定するにあたって、前記電気式車両の運転パターン履歴に少なくとも部分的に基づいて、前記電気式車両の前記推定航続距離を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の推定航続距離を決定するにあたって、前記現時点における前記電気式車両の運転者の運転パターン履歴(速度、加速度)に少なくとも部分的に基づいて、前記電気式車両の前記推定航続距離を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の推定航続距離を決定するにあたって、前記現時点において前記電気式車両が動作されている環境の環境パラメータ(気温、地形)の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記電気式車両の前記推定航続距離を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
現在地と少なくとも1つの目的地との間の走行距離の推定値を少なくとも決定するにあたって、前記現在地と前記主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所との間の走行距離を特定する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
現在地と少なくとも1つの目的地との間の走行距離の推定値を少なくとも決定するにあたって、前記現在地から前記少なくとも1つの目的地まで前記電気式車両が走行する道路の最短距離を特定する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
現在地と少なくとも1つの目的地との間の走行距離の推定値を少なくとも決定するにあたって、前記現在地と前記少なくとも1つの目的地との間における少なくとも1つの標高変化を考慮する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
決定された前記走行距離と決定された前記推定航続距離との比較結果に少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流を制限するかを決定するにあたって、決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないと前記バックエンドシステムにより判断されると、前記電気式車両の速度と加速度の少なくとも一方を制限する、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
電気式車両における少なくとも1つの車輪に結合された原動機と、
電力を蓄積する主電力蓄積デバイスと、
前記主電力蓄積デバイスと前記原動機との間で選択的に電力を移動させるように結合および動作可能とされた電源と、
前記電源を制御すべく通信可能に結合されたコントローラと、
を備えており、
現時点の前記主電力蓄積デバイスの電気的特性、現時点の運転者の操作または条件、および現時点の動作環境条件の少なくとも1つを、前記電気式車両から離れて位置するバックエンドシステムにおいて受信し、
前記コントローラは、決定された前記電気式車両の推定航続距離と、決定された前記電気式車両の現在地と少なくとも1つの目的地との間の走行距離との比較結果を前記バックエンドシステムより受信し、当該比較結果に応じて、前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流を制限し、
前記比較に際しては、決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないかが判断され、
前記閾値は、受信された現時点の前記主電力蓄積デバイスの電気的特性、受信された現時点の運転者の操作または条件、および受信された現時点の動作環境条件の少なくとも1つに基づいて決定される、電気式車両。
【請求項19】
前記コントローラは、
現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つを取得し、
取得された前記電気的特性は、現時点における前記主電力蓄積デバイスの充電レベルを少なくとも含み、
前記コントローラは、
取得された前記電気的特性に少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の前記推定航続距離を決定し、決定された前記推定航続距離を前記バックエンドシステムに送信し、
前記電気式車両の現在地と少なくとも1つの目的地とを取得し、
取得された現在地と少なくとも1つの目的地との間の前記走行距離の推定値を決定し、決定された前記走行距離を前記バックエンドシステムに送信し、
決定された前記走行距離と決定された前記推定航続距離との比較結果に少なくとも部分的に基づいて前記バックエンドシステムによりなされた前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流を制限するかの決定に係る情報を前記バックエンドシステムから受信する、請求項18に記載の電気式車両。
【請求項20】
前記原動機は電動モータであり、
前記バックエンドシステムが前記原動機に供給される電圧を制限すると決定した場合、前記コントローラは、前記電気式車両の前記電動モータに供給される電圧を制限する制御信号を前記電源に印加する、請求項18に記載の電気式車両。
【請求項21】
前記原動機は電動モータであり、
前記バックエンドシステムが前記原動機に供給される電流を制限すると決定した場合、前記コントローラは、前記電気式車両の前記電動モータに供給される電流を制限する制御信号を前記電源に印加する、請求項18に記載の電気式車両。
【請求項22】
前記バックエンドシステムが前記原動機に供給される電圧又は電流を制限すると決定した場合、前記コントローラは、前記電気式車両における少なくとも1つの不要なコンポーネントへの電力供給を中止する、請求項18に記載の電気式車両。
【請求項23】
前記コントローラは、前記主電力蓄積デバイスの履歴情報に少なくとも部分的に基づいて前記推定航続距離を決定する、請求項19に記載の電気式車両。
【請求項24】
前記コントローラは、前記電気式車両の特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記推定航続距離を決定する、請求項19に記載の電気式車両。
【請求項25】
前記コントローラは、前記電気式車両の運転パターン履歴に少なくとも部分的に基づいて前記推定航続距離を決定する、請求項19に記載の電気式車両。
【請求項26】
前記コントローラは、現時点における前記電気式車両の運転者の運転パターン履歴に少なくとも部分的に基づいて前記推定航続距離を決定する、請求項19に記載の電気式車両。
【請求項27】
前記コントローラは、現時点において前記電気式車両が動作されている環境の環境パラメータの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記推定航続距離を決定する、請求項19に記載の電気式車両。
【請求項28】
前記コントローラは、前記現在地と前記少なくとも1つの目的地の間における少なくとも1つの標高変化に少なくとも部分的に基づいて前記推定航続距離を決定する、請求項19に記載の電気式車両。
【請求項29】
前記コントローラは、前記現在地と前記主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所との間の走行距離を特定する、請求項18に記載の電気式車両。
【請求項30】
前記コントローラは、前記現在地から前記少なくとも1つの目的地まで前記電気式車両が走行する道路の最短距離を特定する、請求項18に記載の電気式車両。
【請求項31】
前記コントローラは、決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないと判断されると、前記電気式車両の速度と加速度の少なくとも一方を制限する、請求項18に記載の電気式車両。
【請求項32】
主電力蓄積デバイスを備える電気式車両から離れて位置するバックエンドシステムにより実行される当該電気式車両の動作を制限する方法であって、
前記電気式車両の現在地と少なくとも1つの目的地との間の走行距離と、前記電気式車両の推定航続距離とを受信し、
現時点の前記主電力蓄積デバイスの電気的特性、現時点の運転者の操作または条件、および現時点の動作環境条件の少なくとも1つを受信し、
前記バックエンドシステムにおけるコントローラによって、前記走行距離を前記推定航続距離と比較し、
前記バックエンドシステムにおけるコントローラによって、前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の原動機に供給される電圧又は電流を制限するかを決定し、
前記比較に際しては、決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないかを判断し、
前記閾値は、受信された現時点の前記主電力蓄積デバイスの電気的特性、受信された現時点の運転者の操作または条件、および受信された現時点の動作環境条件の少なくとも1つに基づいて決定される、方法。
【請求項33】
前記バックエンドシステムにおけるコントローラによって、前記決定に基づいて前記原動機に供給される電圧又は電流の少なくとも1つを制限する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記決定に基づいて前記電気式車両に前記原動機に供給される電圧又は電流の少なくとも1つを制限させる情報を、前記バックエンドシステムから前記電気式車両へ送信する、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記バックエンドシステムにおけるコントローラによって、現時点における前記電気式車両の主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記推定航続距離を決定する、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記バックエンドシステムにおけるコントローラによって、前記電気式車両の現在地と少なくとも1つの目的地の間の走行距離を決定する、請求項32に記載の方法。」


3.当審の拒絶の理由I
平成29年4月21日付の当審の拒絶の理由Iの概要は以下のとおりである。
「I この出願は、明細書、特許請求の範囲及び図面の記載が下記の点で、特許法第36条第4項及び第6項に規定する要件を満たしていない。


(1)この出願の発明の構成が不明である。例えば、請求項1に「現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記車両の推定航続距離を決定」との訳語があるが、「主電力蓄積デバイスの電気的特性」とは様々なものが考えられ、採用する電気的特性を何がどの様に決定するのか不明であり、当該特性の情報を何等取得していないが何故主電力蓄積デバイスの電気的特性が解るのか不明であり、「電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて」とあるが、電気的特性は様々なものがあり、電気的特性のうちの1つに基づけば良いことになるが、主電力蓄積デバイスの定格も電気的特性のうちの1つであり、現在の充電量・充電状態等の情報を用いずに何故推定航続距離を決定できるのか不明(当該決定は何が行うのかも不明)であり、少なくとも部分的に基づいてとはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか)であり、しかも実施例に基づけば機械が推定航続距離を決定しているから、当該決定には何らかの関数が存在するはずであるが何等開示が無く不明であり、推定航続距離の決定のために、主電力蓄積デバイスの電気的特性しか用いていないが、例えば現在地から登坂が続く場合と下り坂が続く場合では推定航続距離が異なり、何故電気的特性のみを用いるのか不明(燃費が良いか否か、高速道路か一般道か、舗装道路か砂利道か、晴天か降雪か、渋滞か進捗か、運転者だけ乗車か定員まで乗車か、積載量が0%か100%か等で航続距離は変化するが、他の条件は何故不要なのか。)であり、本願の車両はハイブリッド車を含むが、ハイブリッド車の場合、主電力蓄積デバイスの電気的特性のみを考慮して何故エンジンによる航続距離を考慮しないのか不明である。請求項39も同様である。
更に、請求項1に「前記車両の現在地と少なくとも1つの目的地の間の走行距離の推定値を少なくとも決定」との訳語があるが、請求項1では車両の現在地及び目的地の情報を何等取得していないにもかかわらず何故現在地及び目的地が解るのか不明(どの様な演算を行って推定値を決定するのか何ら開示が無い)であり、現在地から目的地までどの様なルートを通るか何らか情報が無いにもかかわらず何故走行距離が推定できるのか不明(地図データは所有していない)であり、道路状況等を何等考慮していないが何故走行距離の推定に不要であるのか不明(例えば、目的地まで坂道のみの10kmの場合と目的地まで平坦な道のみの10kmの場合であっても、両者とも走行距離の推定は10kmとするのか。)であり、少なくとも1つの目的地とは目的地が複数あっても良いことを意味するのか否か不明であり、仮に複数あっても良いとすれば、走行距離の推定値も複数あることになり、比較を行う際どの推定値を選択するのか何等開示が無く不明(機械が選択するから何らかの演算を行っているはずであるが開示が無い)であり、「推定値を少なくとも決定」とあるが、推定値以外に何を決定するのか不明である。
更に、請求項1に「決定された前記走行距離と決定された前記推定航続距離を前記車両から離れて位置するバックエンドシステムにおいて比較」との訳語があるが、バックエンドシステムは走行距離と推定航続距離を取得していないにもかかわらず何故比較できるのか不明であり、比較とはどの様な演算を行うのか不明(単に大小を比較しているだけか)である。
更に、請求項1に「前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて前記バックエンドシステムによりなされた前記車両の前記原動機の動作特性を制限するかの決定に係る情報を、前記車両において受信」との訳語があるが、「前記比較の結果」とはどの様なものか全く不明(機械が行うのであるから、演算を行っているはずであるが、どの様な関数を用いて演算するのか開示が無い。)であり、少なくとも部分的に基づいてとはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか)であり、「前記バックエンドシステムによりなされた前記車両の前記原動機の動作特性を制限するかの決定に係る情報」とあるが、バックエンドシステムは決定された走行距離と決定された推定航続距離の情報しか有していないにもかかわらず、何故原動機の動作特性を制限するかの決定ができるのか不明(原動機の動作特性の情報を何等有していないにもかかわらず何故動作特性の制限を決定できるのか)であり、本願の「動作特性」とはどの様な定義か不明であり、仮に動作特性の変数が10個あれば10個全てを制限するのか否か不明であり、仮に動作特性の変数が10個でそのうちの幾つかを選択するのであればどの様な基準で選択するのか何らか開示が無く不明であり、「制限するかの決定」とはどの様に行うのか不明(機械が行うのであるから、当該制限を決定するには何らかの演算が必要であるが何等開示が無い。)であり、当該決定は何時行うのか不明(1日に1回で良いのか、常時行うのか、それ以外か。根拠となる記載は明細書の何処か。)であり、車両において受信するためには何かが送信しなければならないが何が送信するのか不明である。請求項2?4も同様である。
更に、請求項1に「前記比較に際しては、決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないかを判断」との訳語があるが、比較は、決定された走行距離と決定された推定航続距離を比較するのか、決定された走行距離に係る所定の閾値と推定航続距離を比較するのか特定できず不明であり、決定された走行距離に係る所定の閾値とはどの様な定義に基づいて決定される閾値であって何が決定するのか不明(機械が行うのであるから、演算を行っているはずであるが、どの様な関数を用いて閾値を演算するのか開示が無い。)であり、所定の閾値を推定航続距離が超えているのが良いのか超えていないのが良いのか不明であり、微量超えていても超えたことになるが、微量の超過で良いのか否か不明である。請求項20、36も同様である。
更に、請求項1に「前記閾値は、現在の前記主電力蓄積デバイスの条件、現在の運転者の操作または条件、および現在の動作環境条件の少なくとも1つに基づいて決定」との訳語があるが、主電力蓄積デバイスの条件、現在の運転者の操作または条件、現在の動作環境条件とは各々具体的にどの様な条件であるのか不明(例えば、主電力蓄積デバイスの条件と主電力蓄積デバイスの電気的特性は何が異なるのか。条件とは主電力蓄積デバイスに関する全ての事項を意味するのか。現在の運転者は何故判明するのか。運転者の操作または条件とはどの様な定義か。運転者の操作または条件にならない操作または条件とはどの様なものか。現在の動作環境条件とはどの様な定義か。現在の動作環境条件はどの場所の条件か。環境条件と動作環境条件は何が異なるのか。)であり、これらの条件についての情報は何等取得していないが何故閾値の決定に用いることができるのか不明であり、これらの条件をどの様に用いて閾値を決定するのか何ら開示が無く不明(主電力蓄積デバイスの条件、現在の運転者の操作または条件、現在の動作環境条件には様々なものが含まれ、それらをどの様に用いて閾値を決定するのか。機械が演算を行うから、各条件に含まれる事項に対し重み付け・優先順位付け等をしなければならないが、何等開示が無い。閾値を求めるには関数が必要であるが何等開示が無い。)である。請求項20、36も同様である。
更に、請求項5に「決定された前記走行距離が決定された前記推定航続距離を超えていると前記バックエンドシステムに判断されると、前記車両の前記電動モータに供給される電圧を制限する」との訳語があるが、バックエンドシステムは、決定された走行距離と決定された推定航続距離を比較するのか、決定された走行距離に係る所定の閾値と推定航続距離を比較するのか特定できず不明であり、モータの動作特性のうち何故電圧が選択されたのか不明であり、超えていると判断した場合モータの電圧の制限はどの様に行うのか不明(超えたことに対して一律に同じ電圧値にするのか、超えた値に比例して電圧値を制限するのか、それ以外か。当該制限方法は明細書の何処に記載があるのか。)である。請求項6?8も同様である。
更に、請求項9に「前記現時点における前記主電力蓄積デバイスの充電レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記車両の前記推定航続距離を決定」との訳語があるが、充電レベルは主電力蓄積デバイスの電気的特性に該当するのか否か不明であり、少なくとも部分的に基づいてとはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか)である。請求項10?14も同様である。
更に、請求項10に「前記主電力蓄積デバイスの履歴情報に少なくとも部分的に基づいて、前記車両の前記推定航続距離を決定」との訳語があるが、充電レベルを用いることなく何故推定航続距離を決定できるのか不明(どの様な演算を行って推定航続距離を決定するのか)である。請求項11?14も同様である。
更に、請求項15に「前記現在地と前記主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所の間の走行距離を特定」との訳語があるが、主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所は目的地ではないから、何故当該場所を選択するのか不明(目的地を変更するのか)である。
更に、請求項16に「前記現在地から前記少なくとも1つの目的地まで前記車両が走行する道路の最短距離を特定」との訳語があるが、請求項16が引用する請求項1において、走行距離の推定値は最短距離以外のものが含まれるが、どの様な走行距離を想定しているのか不明である。
更に、請求項17に「前記現在地と前記少なくとも1つの目的地の間における少なくとも1つの標高変化を考慮」との訳語があるが、請求項17が引用する請求項1において、走行距離の推定値は標高変化を考慮しないものが含まれるが、どの様な走行距離を想定しているのか不明であり、少なくとも1つの標高変化を考慮とあるが、どの様に考慮を行うのか不明(機械が行うのであるから、当該考慮を行うためには何らかの演算が必要であるが何等開示が無い。)である。
更に、請求項19に「決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないと前記バックエンドシステムにより判断されると、前記車両の速度と加速度の少なくとも一方を制限」との訳語があるが、当該車両が高速道路を走行している場合や渋滞・カーブを走行している場合でも、速度と加速度の少なくとも一方を制限することとなり、走行中危険な運転行為を行うこととなるが、何故この様な制限を行うのか不明である。
更に、請求項20に「決定された前記車両の推定航続距離と、決定された前記車両の現在地と少なくとも1つの目的地の間の走行距離との比較結果を前記車両から離れて位置するバックエンドシステムより受信し、当該比較結果に応じて、前記車両の前記原動機の動作特性を制限」との訳語があるが、「決定された前記車両の推定航続距離」はコントローラが決定するのか否か不明(コントローラでなければ何が決定するのか。請求項1ではバックエンドシステム以外が決定している。)であり、推定航続距離をどの様に決定するのか不明であり、機械が推定航続距離を決定しているから、当該決定には何らかの関数が存在するはずであるが何等開示が無く不明であり、現在の充電量・充電状態等の情報を用いずに何故推定航続距離を決定できるのか不明であり、「決定された前記車両の現在地と少なくとも1つの目的地の間の走行距離」とあるが、請求項20では車両の現在地及び目的地の情報を何等取得していないにもかかわらず何故現在地及び目的地が解るのか不明(どの様な演算を行っているのか何ら開示が無い。請求項1では走行距離の推定値を求めている。)であり、現在地から目的地までどの様なルートを通るか何らか情報が無いにもかかわらず何故走行距離が決定できるのか不明(地図データは所有していない)であり、道路状況等を何等考慮していないが何故走行距離の決定に不要であるのか不明(例えば、目的地まで坂道のみの10kmの場合と目的地まで平坦な道のみの10kmの場合であっても、両者とも走行距離の推定は10kmとするのか。)であり、バックエンドシステムは走行距離と推定航続距離を取得していないにもかかわらず何故比較できるのか不明(当該情報をどこから入手するのかも不明)であり、比較とはどの様な演算を行うのか不明(単に大小を比較しているだけか)であり、バックエンドシステムは決定された走行距離と決定された推定航続距離の情報しか有していないにもかかわらず、何故原動機の動作特性を制限するかの決定ができるのか不明(原動機の動作特性の情報を何等有していないにもかかわらず何故動作特性の制限を決定できるのか)であり、本願の「動作特性」とはどの様な定義か不明であり、仮に動作特性の変数が10個あれば10個全てを制限するのか否か不明であり、仮に動作特性の変数が10個でそのうちの幾つかを選択するのであればどの様な基準で選択するのか何ら開示が無く不明であり、「制限」は何がどの様に決定するのか不明(機械が行うのであるから、当該制限を決定するには何らかの演算が必要であるが何等開示が無い。)であり、当該制限の決定は何時行うのか不明(1日に1回で良いのか、常時行うのか、それ以外か。根拠となる記載は明細書の何処か。)であり、本願の車両はハイブリッド車を含むが、ハイブリッド車の場合、主電力蓄積デバイスの電気的特性のみを考慮して何故エンジンによる航続距離を考慮しないのか不明である。
更に、請求項21に「現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記車両の前記推定航続距離を決定するための情報を前記バックエンドシステムに送信」との訳語があるが、「主電力蓄積デバイスの電気的特性」とは様々なものが考えられ、採用する電気的特性を何がどの様に決定するのか不明であり、当該特性の情報を何等取得していないが何故主電力蓄積デバイスの電気的特性が解るのか不明であり、「電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて」とあるが、電気的特性は様々なものがあり、電気的特性のうちの1つに基づけば良いことになるが、主電力蓄積デバイスの定格も電気的特性のうちの1つであり、現在の充電量・充電状態等の情報を用いずに何故推定航続距離を決定できるのか不明(当該決定は何が行うのかも不明)であり、少なくとも部分的に基づいてとはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか)であり、しかも機械が推定航続距離を決定しているから、当該決定には何らかの関数が存在するはずであるが何等開示が無く不明であり、推定航続距離の決定のために、主電力蓄積デバイスの電気的特性しか用いていないが、例えば現在地から登坂が続く場合と下り坂が続く場合では推定航続距離が異なり、何故電気的特性のみを用いるのか不明(燃費が良いか否か、高速道路か一般道か、舗装道路か砂利道か、晴天か降雪か、渋滞か進捗か、運転者だけ乗車か定員と積載量が100%か等で航続距離は変化するが、他の条件は何故不要なのか。)であり、「バックエンドシステムに送信」とあるが、請求項1では当該情報をバックエンドシステムに送信しておらず何故バックエンドシステムに送信するのか不明(何故コントローラで決定しないのか)である。
更に、請求項21に「現在地と少なくとも1つの目的地の間の前記走行距離を特定するための情報を前記バックエンドシステムに送信」との訳語があるが、請求項21では車両の現在地及び目的地の情報を何等取得していないにもかかわらず何故現在地及び目的地が解るのか不明(どの様な演算を行って推定値を決定するのか何ら開示が無い)であり、現在地から目的地までどの様なルートを通るか何らか情報が無いにもかかわらず何故走行距離が推定できるのか不明(地図データは所有していない)であり、道路状況等を何等考慮していないが何故走行距離の推定に不要であるのか不明(例えば、目的地まで坂道のみの10kmの場合と目的地まで平坦な道のみの10kmの場合であっても、両者とも走行距離の推定は10kmとするのか。)であり、「バックエンドシステムに送信」とあるが、請求項1では当該情報をバックエンドシステムに送信しておらず何故バックエンドシステムに送信するのか不明(何故コントローラで決定しないのか)である。請求項40も同様である。
更に、請求項21に「特定された前記走行距離と決定された前記推定航続距離の比較結果に少なくとも部分的に基づいて前記バックエンドシステムによりなされた前記車両の前記原動機の動作特性を制限するかの決定に係る情報を前記バックエンドシステムから受信」との訳語があるが、「比較結果」とはどの様なものか全く不明(機械が行うのであるから、演算を行っているはずであるが、どの様な関数を用いて演算するのか開示が無い。)であり、少なくとも部分的に基づいてとはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか)であり、バックエンドシステムは決定された走行距離と決定された推定航続距離の情報しか有していないにもかかわらず、何故原動機の動作特性を制限するかの決定ができるのか不明(原動機の動作特性の情報を何等有していないにもかかわらず何故動作特性の制限を決定できるのか)であり、本願の「動作特性」とはどの様な定義か不明であり、仮に動作特性の変数が10個あれば10個全てを制限するのか否か不明であり、仮に動作特性の変数が10個でそのうちの幾つかを選択するのであればどの様な基準で選択するのか何らか開示が無く不明であり、「制限するかの決定」とはどの様に行うのか不明(機械が行うのであるから、当該制限を決定するには何らかの演算が必要であるが何等開示が無い。)であり、当該決定は何時行うのか不明(1日に1回で良いのか、常時行うのか、それ以外か。根拠となる記載は明細書の何処か。)である。
更に、請求項22に「前記コントローラは、前記車両の前記電動モータに供給される電圧を制限する制御信号を前記電源に印加」との訳語があるが、モータの動作特性のうち何故電圧が選択されたのか不明であり、制限すると判断した場合モータの電圧の制限はどの様に行うのか不明(超えたことに対して一律に同じ電圧値にするのか、超えた値に比例して電圧値を制限するのか、それ以外か。当該制限方法は明細書の何処に記載があるのか。)である。請求項23、24も同様である。
更に、請求項25に「現時点における前記主電力蓄積デバイスの充電レベルに少なくとも部分的に基づいて前記推定航続距離を決定」との訳語があるが、充電レベルは主電力蓄積デバイスの電気的特性に該当するのか否か不明であり、少なくとも部分的に基づいてとはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか)である。請求項26?31も同様である。
更に、請求項26に「前記主電力蓄積デバイスの履歴情報に少なくとも部分的に基づいて前記推定航続距離を決定」との訳語があるが、充電レベルを用いることなく何故推定航続距離を決定できるのか不明(どの様な演算を行って推定航続距離を決定するのか)である。請求項27?31も同様である。
更に、請求項32に「前記現在地と前記主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所の間の走行距離を特定」との訳語があるが、主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所は目的地ではないから、何故当該場所を選択するのか不明(目的地を変更するのか)である。
更に、請求項33に「前記現在地から前記少なくとも1つの目的地まで前記車両が走行する道路の最短距離を特定」との訳語があるが、請求項33が引用する請求項20において、走行距離は最短距離以外のものが含まれるが、どの様な走行距離を想定しているのか不明である。
更に、請求項34に「決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないかを判断」との訳語があるが、請求項34が引用する請求項20において、バックエンドシステムが当該判断をしており、何が判断を行うのか特定できず不明である。
更に、請求項35に「決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないと判断されると、前記車両の速度と加速度の少なくとも一方を制限」との訳語があるが、当該車両が高速道路を走行している場合や渋滞・カーブを走行している場合でも、速度と加速度の少なくとも一方を制限することとなり、走行中危険な運転行為を行うこととなるが、何故この様な制限を行うのか不明である。
更に、請求項36に「車両から離れて位置するバックエンドシステムにより実行される当該車両の動作を制限する方法」との訳語があるが、車両の動作とはどの様な定義であるのか不明であり、本願の車両はハイブリッド車を含むが、ハイブリッド車の場合、主電力蓄積デバイスの電気的特性のみを考慮して何故エンジンによる航続距離を考慮しないのか不明である。
更に、請求項36に「前記車両の現在地と少なくとも1つの目的地の間の走行距離を前記車両の推定航続距離と比較」との訳語があるが、車両の現在地、少なくとも1つの目的地の情報をバックエンドシステムは取得するのか否か不明(走行距離をバックエンドシステムが演算するのか。走行距離のみを受信するのか。)であり、車両の推定航続距離とはどの様な定義であって何(バックエンドシステムか、車両か、それ以外か。)がどの様に決定するのか不明(機械が行うのであるから、推定航続距離を決定するには何らかの演算が必要であるが何等開示が無い。)である。
更に、請求項36に「前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて前記車両の原動機の動作特性を制限するかを決定」との訳語があるが、「前記比較の結果」とはどの様なものか全く不明(機械が行うのであるから、演算を行っているはずであるが、どの様な関数を用いて演算するのか開示が無い。)であり、少なくとも部分的に基づいてとはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか)であり、バックエンドシステムは走行距離と推定航続距離の情報しか有していないにもかかわらず、何故原動機の動作特性を制限するかの決定ができるのか不明(原動機の動作特性の情報を何等有していないにもかかわらず何故動作特性の制限を決定できるのか)であり、本願の「動作特性」とはどの様な定義か不明であり、仮に動作特性の変数が10個あれば10個全てを制限するのか否か不明であり、仮に動作特性の変数が10個でそのうちの幾つかを選択するのであればどの様な基準で選択するのか何らか開示が無く不明であり、「制限」は何がどの様に決定するのか不明(機械が行うのであるから、当該制限を決定するには何らかの演算が必要であるが何等開示が無い。)であり、当該制限の決定は何時行うのか不明(1日に1回で良いのか、常時行うのか、それ以外か。根拠となる記載は明細書の何処か。)である。」


4.拒絶の理由Iに対する当審の判断
(1)請求項1に「現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つを取得し、取得された前記電気的特性は、現時点における前記主電力蓄積デバイスの充電レベルを少なくとも含み、取得された前記電気的特性に少なくとも部分的に基づいて、前記電気式車両の推定航続距離を決定」とあるが、「主電力蓄積デバイスの電気的特性」とは様々なものが考えられ、「少なくとも1つを取得」とあるから複数取得しても良いこととなるが、充電レベル以外の採用する電気的特性を何がどの様に決定してどの様に取得するのか明細書を参照しても不明であり、又、「電気的特性に少なくとも部分的に基づいて」とあるが、少なくとも部分的に基づいてとはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか何ら開示が無く不明。「電気的特性に基づいて」とどの様に異なるのか。電気的特性を複数取得した場合どの様な演算を行うのか何ら開示が無く不明。)であり、しかも実施例に基づけば機械が推定航続距離を決定しているから、当該決定には何らかの関数が存在するはずであるが何等開示が無く不明であり、又、推定航続距離の決定のために、電気的特性として現時点における主電力蓄積デバイスの充電レベルを少なくとも含んでいるだけであるが、例えば現在地から登坂が続く場合と下り坂が続く場合では推定航続距離が異なり、何故電気的特性として現時点における主電力蓄積デバイスの充電レベルを少なくとも含んでいるだけで推定航続距離が決定できるのか不明(充電レベルはバッテリに何%充電されているかを表すが、バッテリの容量等を考慮せずに何故充電レベルのみで推定航続距離を決定できるのか不明。燃費が良いか否か、高速道路か一般道か、舗装道路か砂利道か、晴天か降雪か、渋滞か進捗か、運転者だけ乗車か定員まで乗車か、積載量が0%か100%か等で航続距離は変化するが、他の条件は何故不要なのか。)であり、又、「電気式車両」とあって【0002】記載のように「全電気式車両」(【0002】には、「全電気式車両は排気管汚染が皆無であるだけでなく」とある。)ではないから、本願は全電気式車両に加え電気式車両としてハイブリッド車を含むこととなるが、ハイブリッド車の場合、主電力蓄積デバイスの電気的特性のみを考慮して何故エンジンによる航続距離を考慮しないのか不明である。
(2)請求項1に「前記電気式車両の現在地と少なくとも1つの目的地とを取得し、取得された前記現在地と取得された前記目的地との間の走行距離の推定値を少なくとも決定」とあるが、現在地から目的地までどの様なルートを通るか何らか情報が無いにもかかわらず何故走行距離が推定できるのか不明(請求項1では、地図データは取得・所有していない。)であり、又、道路状況等を何等考慮していないが何故走行距離の推定に不要であるのか不明(例えば、目的地まで坂道のみの10kmの場合と目的地まで平坦な道のみの10kmの場合では、電気式車両が必要とするエネルギーは異なるが、両者とも走行距離の推定は10kmとするのか。)であり、又、少なくとも1つの目的地とは目的地が複数あっても良いことを意味するのか否か不明であり、仮に複数あっても良いとすれば、走行距離の推定値も複数あることになり、バックエンドシステムにおいて比較を行う際どの推定値を選択するのか何等開示が無く不明(機械が選択するから何らかの演算を行っているはずであるが開示が無い。)であり、又、「推定値を少なくとも決定」とあるが、「少なくとも」とあるから推定値以外も決定することとなり、推定値以外に何を決定するのか特定できず不明である。
(3)請求項1に「前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて前記バックエンドシステムによりなされた前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流を制限するかの決定に係る情報を、前記電気式車両において受信」とあるが、「前記比較の結果」とはどの様なものか全く不明(比較の結果がどの様なものか示されていない。比較の結果は機械が導き出すのであるから、演算を行っているはずであるが、どの様な関数を用いて演算するのか開示が無い。)であり、又、「少なくとも部分的に基づいて」とはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか不明。「比較の結果に基づいて」とどの様に異なるのか不明。)であり、又、「前記バックエンドシステムによりなされた前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流を制限するかの決定に係る情報を、前記電気式車両において受信」とあるが、当該決定は何時行うのか不明(1日に1回で良いのか、常時行うのか、それ以外か。根拠となる記載は明細書の何処か。)である。請求項2?4も同様である。
(4)請求項1に「前記比較に際しては、決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないかを判断」とあるが、比較は「決定された前記走行距離と決定された前記推定航続距離との比較」とあるように決定された走行距離と決定された推定航続距離を比較するのか、決定された走行距離に係る所定の閾値と推定航続距離を比較するのか特定できず不明であり、又、決定された走行距離に係る所定の閾値とはどの様な定義に基づいて決定される閾値であって何が決定するのか不明(機械が行うのであるから、演算を行っているはずであるが、どの様な関数を用いて閾値を演算するのか開示が無い。)であり、又、当該記載では走行距離に係る所定の閾値を推定航続距離が超えている方が良いのか超えていない方が良いのか不明である。請求項18、32も同様である。
(5)請求項1に「前記閾値は、受信された現時点の前記主電力蓄積デバイスの電気的特性、受信された現時点の運転者の操作または条件、および受信された現時点の動作環境条件の少なくとも1つに基づいて決定」とあるが、受信された現時点の前記主電力蓄積デバイスの電気的特性とは具体的にどの様な特性であるのか不明(主電力蓄積デバイスの電気的特性には定格も含まれるが、定格は不変であり、閾値決定のためにどの様に用いるのか不明。)であり、受信された現時点の運転者の操作または条件とは具体的にどの様な条件であるのか不明(現時点の運転者による操作・条件か、運転者の現時点の操作・条件か、それ以外か、構成を特定できない。運転者の操作または条件とはどの様な定義か不明。運転者の操作または条件にならない操作または条件とはどの様なものか不明。)であり、受信された現時点の動作環境条件とは具体的にどの様な条件であるのか不明(動作環境条件の定義が不明。環境条件と動作環境条件は何が異なるのか不明。)であり、又、これらの条件をどの様に用いて閾値を決定するのか何ら開示が無く不明(受信された現時点の主電力蓄積デバイスの電気的特性、受信された現時点の運転者の操作または条件、受信された現時点の動作環境条件には様々なものが含まれ、それらをどの様に用いて閾値を決定するのか何等開示が無く不明。機械が演算を行うから、各々に含まれる事項に対し重み付け・優先順位付け等をしなければならないが、何等開示が無い。閾値を求めるには関数が必要であるが何等開示が無い。)である。請求項18、32も同様である。
(6)請求項5に「決定された前記走行距離に係る所定の閾値が決定された前記推定航続距離を超えていると前記バックエンドシステムに判断されると、前記電気式車両の前記電動モータに供給される電圧を制限」とあるが、超えていると判断した場合モータの電圧の制限はどの様に行うのか不明(超えたことに対して一律に同じ電圧値にするのか、超えた値に比例して電圧値を制限するのか、それ以外か、特定できず不明。当該制限方法は明細書の何処に記載があるのか。)である。請求項6、7も同様である。
(7)請求項9に「現時点における前記主電力蓄積デバイスの電気的特性の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の推定航続距離を決定するにあたって、前記主電力蓄積デバイスの履歴情報に少なくとも部分的に基づいて、前記電気式車両の前記推定航続距離を決定」とあるが、「少なくとも部分的に基づいて」とはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか不明。)であり、引用する請求項1では主電力蓄積デバイスの充電レベルを用いて推定航続距離を決定しているが、請求項9では主電力蓄積デバイスの履歴情報に少なくとも部分的に基づいて推定航続距離を決定しているから、推定航続距離をどの様に決定するのか特定できず不明である。請求項10?13も同様である。
(8)請求項14に「前記現在地と前記主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所との間の走行距離を特定」とあるが、主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所は目的地ではないから、何故当該場所を選択するのか不明(目的地を変更するのか否か不明。)である。
(9)請求項15に「前記現在地から前記少なくとも1つの目的地まで前記電気式車両が走行する道路の最短距離を特定」とあるから、請求項15が引用する請求項1において、走行距離の推定値は最短距離以外のものが含まれることとなるが、どの様な走行距離を想定しているのか不明(最短距離でなければ無数のルートが選択でき、走行距離を特定できない。)である。
(10)請求項16に「前記現在地と前記少なくとも1つの目的地との間における少なくとも1つの標高変化を考慮」とあるが、請求項16が引用する請求項1において、走行距離の推定値は標高変化を考慮しないものが含まれることとなるが、どの様な走行距離を想定しているのか不明であり、又、少なくとも1つの標高変化を考慮とあるが、どの様に考慮を行うのか不明(機械が行うのであるから、当該考慮を行うためには何らかの演算が必要であるが何等開示が無い。)である。
(11)請求項17に「決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないと前記バックエンドシステムにより判断されると、前記電気式車両の速度と加速度の少なくとも一方を制限」とあるが、制限を行う場所等が特定されていないから、電気式車両が高速道路を走行している場合や渋滞・カーブを走行している場合でも、速度と加速度の少なくとも一方を制限することとなり、走行中危険な運転行為を行うこととなるが、何故この様な制限を行うのか不明である。
(12)請求項18に「前記コントローラは、決定された前記電気式車両の推定航続距離と、決定された前記電気式車両の現在地と少なくとも1つの目的地との間の走行距離との比較結果を前記バックエンドシステムより受信し、当該比較結果に応じて、前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流を制限」とあるが、「決定された前記電気式車両の推定航続距離」の決定はコントローラが決定するのか否か不明(コントローラでなければ何が決定するのか不明。請求項1ではバックエンドシステム以外が決定している。)であり、推定航続距離をどの様に決定するのか不明であり、機械が推定航続距離を決定しているから、当該決定には何らかの関数が存在するはずであるが何等開示が無く不明であり、現在の充電量・充電状態等の情報を用いずに何故推定航続距離を決定できるのか不明であり、又、「決定された前記電気式車両の現在地と少なくとも1つの目的地との間の走行距離」とあるが、請求項18では電気式車両の現在地及び目的地の情報を何等取得していないにもかかわらず何故現在地及び目的地が解るのか不明(どの様な演算を行っているのか何ら開示が無い。)であり、現在地から目的地までどの様なルートを通るか何らか情報が無いにもかかわらず何故走行距離が決定できるのか不明(請求項18では地図データは取得・所有していない。)であり、道路状況等を何等考慮していないが何故走行距離の決定に不要であるのか不明(例えば、目的地まで坂道のみの10kmの場合と目的地まで平坦な道のみの10kmの場合では、電気式車両が必要とするエネルギーは異なるが、両者とも走行距離の推定は10kmとするのか。)であり、バックエンドシステムは走行距離と推定航続距離を取得していないにもかかわらず何故比較できるのか不明(当該情報をどこから入手するのかも不明。)であり、比較とはどの様な演算を行うのか不明(単に大小を比較しているだけか。)であり、当該制限の決定は何時行うのか不明(1日に1回で良いのか、常時行うのか、それ以外か。根拠となる記載は明細書の何処か。)であり、本願は(1)に記載のように電気式車両としてハイブリッド車を含むが、ハイブリッド車の場合、主電力蓄積デバイスの電気的特性のみを考慮して何故エンジンによる航続距離を考慮しないのか不明である。
(13)請求項19に「取得された前記電気的特性に少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の前記推定航続距離を決定し、決定された前記推定航続距離を前記バックエンドシステムに送信」とあるが、「少なくとも部分的に基づいて」とはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか何ら開示が無く不明。「電気的特性に基づいて」とどの様に異なるのか。電気的特性を複数取得した場合どの様な演算を行うのか何ら開示が無く不明。)であり、しかも機械が推定航続距離を決定しているから、当該決定には何らかの関数が存在するはずであるが何等開示が無く不明であり、しかも実施例に基づけば機械が推定航続距離を決定しているから、当該決定には何らかの関数が存在するはずであるが何等開示が無く不明であり、又、推定航続距離の決定のために、電気的特性として現時点における主電力蓄積デバイスの充電レベルを少なくとも含んでいるだけであるが、例えば現在地から登坂が続く場合と下り坂が続く場合では推定航続距離が異なり、何故電気的特性として現時点における主電力蓄積デバイスの充電レベルを少なくとも含んでいるだけで推定航続距離が決定できるのか不明(充電レベルはバッテリに何%充電されているかを表すが、バッテリの容量等を考慮せずに何故充電レベルのみで推定航続距離を決定できるのか不明。燃費が良いか否か、高速道路か一般道か、舗装道路か砂利道か、晴天か降雪か、渋滞か進捗か、運転者だけ乗車か定員まで乗車か、積載量が0%か100%か等で航続距離は変化するが、他の条件は何故不要なのか。)であり、又、「電気式車両」とあって【0002】記載のように「全電気式車両」(【0002】には、「全電気式車両は排気管汚染が皆無であるだけでなく」とある。)ではないから、本願は全電気式車両に加え電気車両としてハイブリッド車を含むこととなるが、ハイブリッド車の場合、主電力蓄積デバイスの電気的特性のみを考慮して何故エンジンによる航続距離を考慮しないのか不明である。
(14)請求項19に「取得された現在地と少なくとも1つの目的地との間の前記走行距離の推定値を決定し、決定された前記走行距離を前記バックエンドシステムに送信」とあるが、現在地から目的地までどの様なルートを通るか何らか情報が無いにもかかわらず何故走行距離が推定できるのか不明(請求項19では地図データは取得・所有していない。)であり、又、道路状況等を何等考慮していないが何故走行距離の推定に不要であるのか不明(例えば、目的地まで坂道のみの10kmの場合と目的地まで平坦な道のみの10kmの場合では、電気式車両が必要とするエネルギーは異なるが、両者とも走行距離の推定は10kmとするのか。)である。
(15)請求項19に「決定された前記走行距離と決定された前記推定航続距離との比較結果に少なくとも部分的に基づいて前記バックエンドシステムによりなされた前記電気式車両の前記原動機に供給される電圧又は電流を制限するかの決定に係る情報を前記バックエンドシステムから受信」とあるが、「比較結果」とはどの様なものか全く不明(比較結果がどの様なものか示されていない。比較結果は機械が導き出すのであるから、演算を行っているはずであるが、どの様な関数を用いて演算するのか開示が無い。)であり、又、「少なくとも部分的に基づいて」とはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか何ら開示が無く不明。)であり、「制限するかの決定」は何時行うのか不明(1日に1回で良いのか、常時行うのか、それ以外か。根拠となる記載は明細書の何処か。)である。
(16)請求項20に「前記コントローラは、前記電気式車両の前記電動モータに供給される電圧を制限する制御信号を前記電源に印加」とあるが、モータの電圧の制限はどの様に行うのか不明(比較結果に応じた制限とは一律に同じ電圧値にするのか、超えた値に比例して電圧値を制限するのか、それ以外か、特定できず不明。当該制限方法は明細書の何処に記載があるのか。)である。請求項21も同様である。
(17)請求項23に「前記主電力蓄積デバイスの履歴情報に少なくとも部分的に基づいて前記推定航続距離を決定」とあるが、「少なくとも部分的に基づいて」とはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか不明。)であり、引用する請求項1では主電力蓄積デバイスの充電レベルを用いて推定航続距離を決定しているが、引用する請求項19では主電力蓄積デバイスの充電レベルを用いて推定航続距離を決定しているが、請求項23では主電力蓄積デバイスの履歴情報に少なくとも部分的に基づいて推定航続距離を決定しているから、推定航続距離をどの様に決定するのか特定できず不明である。請求項24?28も同様である。
(18)請求項29に「前記現在地と前記主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所との間の走行距離を特定」とあるが、主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所は目的地ではないから、何故当該場所を選択するのか不明(目的地を変更するのか否か不明。主電力蓄積デバイスの交換品を所持している少なくとも1つの場所の情報は引用する請求項18でも取得していないから、何故走行距離を特定できるのか不明。)である。
(19)請求項30に「前記現在地から前記少なくとも1つの目的地まで前記電気式車両が走行する道路の最短距離を特定」とあるから、引用する請求項18において、走行距離の推定値は最短距離以外のものが含まれることとなるがが、どの様な走行距離を想定しているのか不明(最短距離でなければ無数のルートが選択でき、走行距離を特定できない。)である。
(20)請求項31に「決定された前記走行距離に係る所定の閾値を前記推定航続距離が超えていないと判断されると、前記電気式車両の速度と加速度の少なくとも一方を制限」とあるが、制限を行う場所等が特定されていないから、電気式車両が高速道路を走行している場合や渋滞・カーブを走行している場合でも、速度と加速度の少なくとも一方を制限することとなり、走行中危険な運転行為を行うこととなるが、何故この様な制限を行うのか不明である。
(21)請求項32に「主電力蓄積デバイスを備える電気式車両から離れて位置するバックエンドシステムにより実行される当該電気式車両の動作を制限する方法」とあるが、「電気式車両」とあって【0002】記載のように「全電気式車両」(【0002】には、「全電気式車両は排気管汚染が皆無であるだけでなく」とある。)ではないから、本願は全電気式車両に加え電気式車両としてハイブリッド車を含むこととなるが、ハイブリッド車の場合、主電力蓄積デバイスの電気的特性のみを考慮して何故エンジンによる航続距離を考慮しないのか不明である。
(22)請求項32に「前記電気式車両の現在地と少なくとも1つの目的地との間の走行距離と、前記電気式車両の推定航続距離とを受信し」、「前記バックエンドシステムにおけるコントローラによって、前記走行距離を前記推定航続距離と比較し」とあるが、電気式車両の推定航続距離とはどの様な定義であって何がどの様に決定するのか不明(機械が行うのであるから、推定航続距離を決定するには何らかの演算が必要であるが何等開示が無い。)である。
(23)請求項32に「前記比較の結果に少なくとも部分的に基づいて前記電気式車両の原動機に供給される電圧又は電流を制限するかを決定」とあるが、「前記比較の結果」とはどの様なものか全く不明(比較の結果には様々なものが考えられる。比較の結果は機械が導き出すのであるから、演算を行っているはずであるが、どの様な関数を用いて演算するのか開示が無い。)であり、又、「少なくとも部分的に基づいて」とはどの様に基づけば該当するのか全く不明(部分的に基づくとはどの様な演算を行うのか不明。)であり、又、当該決定は何時行うのか不明(1日に1回で良いのか、常時行うのか、それ以外か。根拠となる記載は明細書の何処か。)である。
(24)したがって、発明の詳細な説明の記載は、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではないので、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしておらず、請求項1-6の記載は、発明の詳細な説明に記載されたものではなく、且つ発明の詳細な説明を参照しても明確ではないから、特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしていない。


5.むすび
したがって、発明の詳細な説明の記載は、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではないので、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしておらず、請求項1-6の記載は、発明の詳細な説明に記載されたものではなく、且つ発明の詳細な説明を参照しても明確ではないから、特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしていない。
そうすると、本願を拒絶すべきであるとした原査定は維持すべきである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-03-16 
結審通知日 2018-03-20 
審決日 2018-04-09 
出願番号 特願2014-523005(P2014-523005)
審決分類 P 1 8・ 536- WZ (B60L)
P 1 8・ 537- WZ (B60L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 東 勝之  
特許庁審判長 久保 竜一
特許庁審判官 堀川 一郎
矢島 伸一
発明の名称 ベストエフォートエコノミーのための車両動作の動的制限  
代理人 藤原 賢司  
代理人 桝田 剛  
代理人 立花 顕治  
代理人 山下 未知子  

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