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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H04W
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04W
管理番号 1344582
審判番号 不服2017-1737  
総通号数 227 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-02-06 
確定日 2018-09-25 
事件の表示 特願2015-524591「方法及び装置」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 2月 6日国際公開、WO2014/019239、平成27年 8月13日国内公表、特表2015-523825〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2012年(平成24年)8月3日を国際出願日とする出願であって、平成27年12月22日付けで拒絶理由が通知され、平成28年4月4日に意見書及び手続補正書が提出され、同年9月30日付けで拒絶査定されたところ、平成29年2月6日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成29年2月6日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]
平成29年2月6日にされた手続補正を却下する。

[理由]
1 補正の概要
平成29年2月6日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成28年4月4日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された

「 進化型ユニバーサル地上波無線アクセスネットワークで、SIB1アップリンク及びダウンリンク構成0と、アップリンク及びダウンリンク構成0ではない、ハイブリット自動再送要求のための基準構成とを使用するセルにおけるユーザ装置と通信するステップと、
前記ユーザ装置への送信に含まれたアップリンクサブフレームのハイブリッド自動再送要求フィードバックに関連したサブフレームがどれだけあったかを示すための、ダウンリンクグラント内のダウンリンク割当てインデックス情報を使用するステップと、
を含むことを特徴とする方法。」(以下、「本願発明」という。)

を、

「 進化型ユニバーサル地上波無線アクセスネットワークで、SIB1アップリンク及びダウンリンク構成0と、アップリンク及びダウンリンク構成0ではない、ハイブリット自動再送要求のための基準構成とを使用するセルにおけるユーザ装置と通信するステップと、
前記ユーザ装置への送信に含まれたアップリンクサブフレームのハイブリッド自動再送要求フィードバックに関連したサブフレームがどれだけあったかを示すための、ダウンリンクグラント内のダウンリンク割当てインデックス情報を使用するステップと、
物理アップリンク制御チャネル上で前記ハイブリッド自動再送要求フィードバックを受け取るステップと、
を含み、
PUCCHフォーマット3は、前記ハイブリッド自動再送要求フィードバックの送信に用いられ、
前記セル及び別のセルの一方はプライマリセルを含み、前記セル及び前記別のセルの他方はセカンダリセルを含み、
前記セル及び前記別のセルは、集約されたキャリアを提供する、
ことを特徴とする方法。
」(以下、「本件補正発明」という。当審注:下線部は、補正箇所である。)

に変更することを含むものである。

2 補正の適否
請求項1についての上記補正は、補正前の請求項2を引用する請求項5をさらに引用する請求項6に係る発明を補正前の請求項3に記載された事項で限定するものであって、本願発明と本件補正発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、同法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そして、本件補正において、特許法第17条の2第3項(新規事項)、第4項(シフト補正)に違反するところはない。

そこで、本件補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(同法17条の2第6項で準用する同法126条7項の規定に適合するか否か)について以下に検討する。

(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1の「本件補正発明」のとおりのものと認める。

(2)引用発明及び公知技術
ア 引用発明
原査定の拒絶の理由で引用されたSamsung,Discussion on PUCCH HARQ-ACK transmission,3GPP TSG RAN WG1 #69,R1-122220,2012年5月12日(利用可能日),URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_69/Docs/R1-122220.zip(以下、「引用例1」という。)には,以下の記載がある。(下線は、強調のために当審が付与した。)

(ア)「1 Introduction
In RAN1#68, the following agreements were made:
・HARQ-ACK timing of PCell PDSCH, the scheduling timing of PCell PUSCH, the HARQ timing of PCell PUSCH should follow the PCell timing.
・PCell timing is the same as Rel-8/9/10.
・The PDSCH HARQ timing on SCell shall
・follow the PCell SIB1 configuration if the set of DL subframes indicated by the SCell SIB1 configuration is a subset of the DL subframes indicated by the PCell SIB1 configuration
・FFS if the set of DL subframes indicated by the SCell SIB1 configuration is NOT a subset of the DL subframes indicated by the PCell SIB1 configuration

And then in RAN1#68bis, the remaining cases that the set of DL subframes indicated by the SCell SIB1 configuration is NOT a subset of the DL subframes indicated by the PCell SIB1 configuration was agreed for self scheduling.
(中略)

Based on the above agreements, PDSCH HARQ timing for Pcell PDSCH follows Pcell UL-DL configuration itself, and the UL-DL configuration used as PDSCH HARQ timing reference for a Scell at least for full duplex case of self scheduling is summarized in Table 1.

A key observation here is the timing reference for a Scell can be different from Pcell UL-DL configuration. As a result, the HARQ-ACK transmission methods defined in Rel-10 assuming Pcell timing for all configured cells needs a change accordingly [2]. Hence, in this contribution, we discuss the issues and possible solutions for HARQ-ACK transmission schemes for the CA scenarios with different TDD UL-DL configurations. 」
(当審仮訳:
1 はじめに
RAN1#68では、以下の合意がされた。
・PCell PDSCHのHARQ-ACKタイミング、PCell PUSCHのスケジューリングタイミング、PCell PUSCHのHARQタイミングはPCellタイミングに従うべきである。
・PcellのタイミングはRel-8/9/10と同じ。
・SCell上のPDSCH HARQタイミングは、
・SCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのセットが、PCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのサブセットである場合には、PCell SIB1構成に従う
・SCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのセットが、PCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのサブセットでない場合、更に検討。

そして、RAN1#68bisにおいて、SCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのセットが、PCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのサブセットではない残りの場合は、自己スケジューリングのために合意された。
(中略)

上記の合意に基づいて、Pcell PDSCHのためのPDSCH HARQタイミングは、Pcell UL-DL構成自体に従い、自己スケジューリングの少なくとも全二重の場合、ScellのためのPDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成が表1に要約される。

ここで特に注視するのは、Scellのタイミング基準がPcell UL-DL構成と異なる可能性があることである。その結果、Rel-10で定義されたHARQ-ACK送信方法は、設定されたすべてのセルのPcellタイミングを想定してそれに応じて変更が必要である[2]。 したがって、この寄稿において、異なるTDD UL-DL構成を有するCAシナリオのためのHARQ-ACK送信方式の問題および可能な解決策について議論する。)」

(イ)「2 Bundling window for Pcell and Scell
LTE TDD is typically operated as a DL heavier system, which results in a UL subframe usually feeding back HARQ-ACKs for multiple DL subframes. As defined in TS 36.213 [1], the set of DL subframes whose HARQ-ACKs are reported in the same UL subframe is captured in Table 2.

Based on the current agreement till RAN1#68bis, PDSCH HARQ timing for Pcell PDSCH follows Pcell UL-DL configuration itself, so it is straightforward that the bundling window is kept unchanged for Pcell compared to Rel-10. That is, bundling window is defined by Table 2 for a Pcell configuration.

As to Scell, we see 2 alternatives to define the bundling window.

・Alt-1: The bundling window for a Scell could be defined based on the UL-DL configuration used as PDSCH timing reference for the Scell

・Alt-2: In addition to Alt-1, only the real DL subframes of the Scell in the determined set of DL subframes based on the UL-DL configuration used as timing reference are defined as bundling window for the Scell. So the exact bundling window size determined may be smaller than Alt-1.

(中略)

On the other hand, bundling window size defined by Alt-2 can be smaller than Alt-1. As shown in Figure 2, for Case A, i.e. Scell DL subframes is a subset of Pcell DL subframes, the same bundling window as Pcell is defined by Alt-1. It is easily seen that the subframe 8 in the bundling window defined by Pcell UL-DL configuration is actually a UL subframe in the Scell. After excluding the subframe 8, the real bundling window for the Scell defined by Alt-2 is DL subframe 4, 5 and 6.

Based on the above discussion, the bundling window size for Pcell and Scell can be different, e.g. Figure 1, or Figure 2 with Alt-1 for Scell used. The different bundling window size in Pcell and Scell causes some new issues in the design of PUCCH HARQ-ACK transmission. We discuss it in detail in Section 3.」
(当審仮訳:
2 PCellとScellのバンドルウィンドウ
LTE TDDは、典型的にはDL偏重システムとして動作し、通常、複数のDLサブフレームに対してHARQ-ACKをフィードバックするULサブフレームをもたらす。TS 36.213[1]で定義されているように、同じULサブフレームでHARQ-ACKが報告されているDLサブフレームのセットが表2に取り込まれている。

RAN#68bisまでの現在の合意に基づいて、PcellのPDSCHのためのPDSCH HARQタイミングはPcell UL-DL構成自体に従うので、バンドルウィンドウはRel-10と比較してPcellのために不変に保たれる。すなわち、バンドルウィンドウは、Pcell構成についての表2によって定義される。

Scellについては、バンドルウィンドウを定義する2つの選択肢がある。

・Alt-1:ScellのためのPDSCHタイミング基準として使用されるUL-DL構成に基づいて、Scellのバンドルウィンドウを定義することができる
・Alt-2:Alt-1に加えて、タイミング基準として使用されるUL-DL構成に基づいて決定されたDLサブフレームのセット内のScellの実際のDLサブフレームのみが、Scellのバンドルウィンドウとして定義される。したがって、決定された正確なバンドルウィンドウのサイズは、Alt-1より小さくなることがある。

(中略)

一方、Alt-2で定義されたバンドルウィンドウのサイズは、Alt-1より小さくすることができる。 図2に示すように、ケースA、すなわちScell DLサブフレームがPcell DLサブフレームのサブセットである場合、Pcellと同じバンドリングウィンドウがAlt-1によって定義される。 Pcell UL-DL構成によって定義されるバンドリングウィンドウ内のサブフレーム8は、実際には、ScellのULサブフレームであることが容易に分かる。 サブフレーム8を除いた後、Alt-2によって定義されたScellの実際のバンドリングウィンドウは、DLサブフレーム4,5および6である。

上記の議論に基づいて、PcellおよびScellのためのバンドリングウィンドウサイズは異なることができる。 図1、またはScell用Alt-1を使用した図2を使用する。 PcellとScellの異なるバンドルウィンドウサイズは、PUCCH HARQ-ACK送信の設計にいくつかの新しい問題を引き起こす。セクション3で詳細に議論する。)

(ウ)「3.2 For PUCCH format 3
In this section, we discuss the possible ways to handle HARQ-ACK transmission on PUCCH format 3. (後略)」
(当審仮訳:
3.2 PUCCHフォーマット3の場合
このセクションでは、PUCCHフォーマット3でHARQ-ACK送信を処理する方法について説明する。(後略))

(エ)「4 Conclusions
In this contribution, we discuss the possible methods to define bundling window size for a Scell, analyze that the bundling window size for Pcell and Scell can be different, and then provide our views on HARQ-ACK transmission schemes for both format 1b with channel selection and PUCCH format 3.
(中略)
For PUCCH format 3, the issue is how to determine the codebook used. We slightly prefer that the reported bits for a cell can be determined based on its exact bundling window size,(後略)」
(当審仮訳:
4 結論
この寄稿では、Scellのバンドリングウィンドウサイズを定義し、PcellとScellのバンドルウィンドウのサイズが異なる可能性があることを分析し、チャネル選択のフォーマット1bとPUCCHフォーマット3の両方のHARQ-ACK送信方式についての見解を示す。
(中略)
PUCCHフォーマット3では、使用するコードブックの決定方法が問題である。我々は、セルの報告されたビットは、その正確なバンドリングウィンドウのサイズに基づいて決定することができるほうが少し良いと考える。(後略)」

(オ)「Table 1: UL-DL configuration for PDSCH HARQ timing reference


(表1の当審仮訳は省略する。)(表1のタイトルの当審仮訳:表1:PDSCH HARQタイミング基準のためのUL-DL構成)

(カ)「Table 2: Downlink association set index K:{k_(0),k_(1),・・・k_(M-1)} for TDD.


(表2の当審仮訳は省略する。)(表2のタイトルの当審仮訳:表2:TDDのダウンリンクアソシエーションセットK:{k_(0),k_(1),・・・k_(M-1)})

(キ)「

Figure 2

(図2の当審仮訳は省略する。)

上記摘記事項の記載及び図面並びにこの分野における技術常識を考慮すると、次のことがいえる。

a 上記摘記事項(ア)によれば、「PCell」と「SCell」とが「LTE TDD」の「異なるTDD UL-DL構成を有するCAシナリオのためのHARQ-ACK送信」に関する方法が記載されているといえる。

b 上記摘記事項(ア)によれば、 「SCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのセットが、PCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのサブセットである場合には、PCell SIB1構成に従う」とあり、さらに、「自己スケジューリングの少なくとも全二重の場合、ScellのためのPDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成が表1に要約される」として、上記摘記事項(オ)の「表1」の横方向には、「PCell」の「SIB1 UL-DL構成」「0」-「6」が並び、縦方向には、「SCell」の「SIB1 UL-DL構成」「0」-「6」が並び、「SCell」が「SIB1 UL-DL構成」「0」であって、「PCell」が「SIB1 UL-DL構成」「1」-「6」の場合、(i)「SCell」の「PDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成」が「UL-DL構成」「1」-「6」となること、(ii)「ケースA、すなわちScell DLサブフレームがPcell DLサブフレームのサブセットである場合」(上記摘記事項(イ)参照。)に該当すること、が記載されている。
そして、LTE TDDにおいて、PCellやSCellは、「UL-DL構成」を使用してUEと通信をすることは技術常識である。
そうすると、引用例1には、「SCell」が「SIB1 UL-DL構成」「0」であって、「PCell」が「SIB1 UL-DL構成」「1」-「6」の場合、「Scell(SCell)」のDLサブフレームが「Pcell(PCell)」のDLサブフレームのサブセットであり(ケースAに該当)、「SCell」は「PDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成」である「UL-DL構成」「1」-「6」を使用して、UEと通信をすることが記載されているといえる。

c 上記摘記事項(イ)によれば、「複数のDLサブフレームに対してHARQ-ACKをフィードバックするULサブフレームをもたらす。TS 36.213[1]で定義されているように、同じULサブフレームでHARQ-ACKが報告されているDLサブフレームのセットが表2に取り込まれている」とある。そして、上記摘記事項(カ)の「表2」の横方向には、「ULサブフレーム」の「サブフレーム番号(Subframe n)」「0」-「9」が並び、縦方向には、「UL-DL構成」「0」-「6」が並び、対応する表の要素として、「UL-DL構成」「0」-「6」における各「ULサブフレームでHARQ-ACKが報告されているDLサブフレームのセット」を示す1つ又は複数の数字が記載されている。
ここで、表2は、LTE TDDのUL-DL構成(例えば、後記イ(オ)の表1参照。「UL-DL構成」が「0」の場合、DLサブフレームは、「サブフレーム番号」「0」、「1」、「5」、「6」の4つであることが規格に定められている。)の各々について、どのULサブフレームが(単複の)どのDLサブフレームのACK/NACKフィードバックを報告するかを示したものであり、表の要素の中の1又は複数の数字が、対応する「ULサブフレーム」から何サブフレーム前の「DLサブフレーム」であるかを示す数字であることは技術常識である。
また、PCellに関して、上記摘記事項(イ)によれば、「PcellのPDSCHのためのPDSCH HARQタイミングはPcell UL-DL構成自体に従」い、「Pcell」の「バンドルウィンドウは、Pcell構成についての表2に定義される」とあり、SCellに関して、上記摘記事項(ア)、(イ)によれば、「SCell上のPDSCH HARQタイミング」は、「SCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのセットが、PCell SIB1構成によって示されるDLサブフレームのサブセットである場合には、PCell SIB1構成に従う」、「Alt-1:ScellのためのPDSCHタイミング基準として使用されるUL-DL構成に基づいて、Scellのバンドルウィンドウを定義することができる。」、「Alt-2:Alt-1に加えて、タイミング基準として使用されるUL-DL構成に基づいて決定されたDLサブフレームのセット内のScellの実際のDLサブフレームのみが、Scellのバンドルウィンドウとして定義される。」、「Alt-2で定義されたバンドルウィンドウのサイズは、Alt-1より小さくすることができる。 図2に示すように、ケースA、すなわちScell DLサブフレームがPcell DLサブフレームのサブセットである場合、Pcellと同じバンドリングウィンドウがAlt-1によって定義される。」とある。
さらに、上記摘記事項(キ)の「図2」も参照すれば、「Pcell」が「UL-DL構成」「2」、「Scell」が「UL-DL構成」「1」の例(「ケースA」に該当)において、PCellについては、PDSCHのためのPDSCH HARQタイミングはPCellのSIB1 UL-DL構成「2」に従い、当該UL-DL構成「2」に基づいてバンドルウインドウが定義され、サブフレーム「4」-「8」の間にあるDLサブフレーム(サブフレーム「4」、「5」、「6」、「8」の4つ。)のHARQ-ACKをULサブフレーム「2」で報告する。また、SCellについては、PDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成をPCellと同じとし、PCellと同じバンドルウインドウが定義され、SCellにおいてサブフレーム「4」-「8」の間にあるDLサブフレーム(「Alt-2によって定義された」「実際のバンドルウィンドウ」である、サブフレーム「4」、「5」、「6」の3つ。)のHARQ-ACKを、PCellの上記ULサブフレーム「2」で報告する。
そして、「ケースA」では、例えば、「Pcell」は「UL-DL構成」「2」のままで、「Scell」を「UL-DL構成」「0」としても同様の条件が適用され、この場合、上記TDD UL-DL構成によれば、「UL-DL構成」「0」におけるサブフレーム「4」-「8」の間にあるDLサブフレームは、サブフレーム「5」、「6」の2つであるから、Alt-2によって定義されたバンドルウインドウである、SCellの当該2つのDLサブフレームのHARQ-ACKを、PCellの上記ULサブフレーム「2」で報告することが把握できる。

そうすると、ケースAの場合、Pcellについては、PDSCHのためのPDSCH HARQタイミングはPCellのSIB1 UL-DL構成1-6に従い、複数のDLサブフレームのHARQ-ACKを1つのULサブフレームで報告し、SCellについては、PDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成をPCellと同じとし、SCellの複数のDLサブフレームのHARQ-ACKをPCellの前記ULサブフレームで報告する場合を含むといえる。

d 上記摘記事項(ウ)、(エ)によれば、「PUCCHフォーマット3でHARQ-ACK送信を処理する」とある。

上記a-dを総合すると、引用例1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

(引用発明)
「 PCellとSCellとがLTE TDDの異なるTDD UL-DL構成を有するCAシナリオのためのHARQ-ACK送信の方法において、
SCellがSIB1 UL-DL構成0であって、PCellがSIB1 UL-DL構成1-6の場合、SCellのDLサブフレームが、PCellのDLサブフレームのサブセットであり、SCellは、PDSCH HARQタイミング基準であるUL-DL構成1-6を使用して、UEと通信することと、
上記の場合、Pcellについては、PDSCHのためのPDSCH HARQタイミングはPCellのSIB1 UL-DL構成1-6に従い、複数のDLサブフレームのHARQ-ACKを1つのULサブフレームで報告し、SCellについては、PDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成をPCellと同じとし、SCellの複数のDLサブフレームのHARQ-ACKをPCellの前記ULサブフレームで報告する場合を含むことと、
PUCCHフォーマット3でHARQ-ACK送信を処理することと、
を含む、方法。」

イ 公知技術
原査定の拒絶の理由で引用された国際公開第2012/068141号(平成24年5月24日国際公開。以下、「引用例2」という。)には,以下の記載がある。(下線は、強調のために当審が付与した。)

(ア)「[0041] FIG. 3 is a diagram 300 illustrating an example of a DL frame structure in LTE. A frame (10 ms) may be divided into 10 equally sized sub-frames 306. Further, each subframe 306 may be allocated for downlink or uplink communications. Table 1 provides an example set of possible subframe distributions for a time division duplexing (TDD) scheme.」
(当審仮訳:
[0041]図3は、LTEにおけるDLフレーム構造の例を例示する図解300である。フレーム(10ミリ秒)が、等しいサイズの10のサブフレーム306に分割されうる。さらに、各サブフレーム306は、ダウンリンク通信またはアップリンク通信のために割り当てられうる。表1は、時分割デュプレクス(TDD)スキームのための可能なサブフレーム分配のセットの例を提供する。)

(イ)「[0042]As used in Table 1, D refers to a downlink slot, U refers to an uplink slot and S refers to a special slot. In one aspect, a special slot may placed between U and D slots and include control information, for example, a downlink pilot time slot (DwPTS) a gap (GP) and a uplink pilot time slot (UpPTS).(後略)」
(当審仮訳:
[0042]表1において使用されるように、「D」はダウンリンク・スロットを称し、「U」はアップリンク・スロットを称し、「S」は特別のスロットを称する。1つの態様では、特別のスロットは、UスロットとDスロットとの間に配置され、例えば、ダウンリンク・パイロット時間スロット(DwPTS)、ギャップ(GP)、およびアップリンク・パイロット時間スロット(UpPTS)のような制御情報を含みうる。(後略))

(ウ)「[0043] Sub-frame 306 may be organized into a control region 308 and a data region 310. Control region 308 may include resources elements that may be allocated for various physical control channels. For example, control region 308 may include resource elements allocated to physical control format indictor channel (PCFICH) 312, physical hybrid ARQ indicator channel (PHICH) 314, and physical downlink control channel (PDCCH) 316.
[0044] PDCCH 316 may convey control information, such as but not limited to transmit power control (TPC), downlink assignment index (DAI), etc. Generally, a UE may use the TPC value to assist in uplink power control operations. In one aspect, the TPC field may be a 2-bit field. Generally, DAI may assist the UE to detect the missing downlink assignment(s) and facilitate more efficient ACK/NAK feedback. In one aspect, DAI denotes the accumulative number of PDCCH(s) with assigned PDSCH transmission(s) and PDCCH indicating DL SPS release up to the present subframe within subframe(s) n-k, k belongs to K. In another aspect, the DAI field may be a 2-bit field. In such an aspect, the DAI field may be present in downlink control information (DCI) formats 1/1A/1B/1D/2/2A/2B/2C. A 2-bit DAI field may be present in UL DCI format 0. In such an aspect, the field represents the total number of subframes with PDSCH transmissions and with PDCCH indicating downlink SPS release detected by the UE.(後略)」
(当審仮訳:
[0043]サブフレーム306は、制御領域308およびデータ領域310で構成されうる。制御領域308は、さまざまな物理制御チャネルのために割り当てられたリソース要素を含みうる。例えば、制御領域308は、物理制御フォーマット・インジケータ・チャネル(PCFICH)312、物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル(PHICH)314、および物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)316、に割り当てられたリソース要素を含みうる。
[0044]PDCCH316は、限定される訳ではないが、例えば送信電力制御(TPC)、ダウンリンク割当てインデックス(DAI)等のような制御情報を伝送しうる。一般に、UEは、アップリンク電力制御動作における支援のためにTPC値を使用しうる。1つの態様では、TPCフィールドは、2ビットのフィールドでありうる。一般に、DAIは、UEが、喪失したダウンリンク割当(単数または複数)を検出することを支援し、より効率的なACK/NAKフィードバックを容易にする。1つの態様では、DAIは、サブフレーム(単数または複数)n-k内の現在のサブフレームまでの、割り当てられたPDSCH送信(単数または複数)を伴うPDCCH(単数または複数)とDL SPSリリースを示すPDCCHとの累積数を示す。ここで、kはKに属する。別の態様では、DAIフィールドは、2ビットのフィールドでありうる。このような態様では、DAIフィールドは、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B内に存在しうる。2ビットのDAIフィールドは、UL DCIフォーマット0に存在しうる。このような態様では、このフィールドは、UEによって検出されたダウンリンクSPSリリースを示すPDCCHおよびPDSCH送信を伴うサブフレームの総数を示す。(後略))

(エ)「[0051] In non-carrier aggregation configurations, one UL subframe 402 may be used to provide feedback (e.g., ACK/NACK) for multiple (N) (e.g., N=l, 2, 3, 4, 9) DL subframes based on a DL hybrid automatic repeat request (HARQ) timing relationship. For example, in configuration number 5 described in Table 1 , one UL subframe may provide feedback for 9 DL subframes.」
(当審仮訳:
[0051]非キャリア・アグリゲーション・コンフィギュレーションでは、DLハイブリッド自動再送要求(HARQ)のタイミング関係に基づいて、複数(N個)(例えば、N=1,2,3,4,9)のDLサブフレームのためのフィードバック(例えば、ACK/NACK)を提供するために、1つのULサブフレーム402が使用されうる。例えば、表1に記載されたコンフィギュレーション番号5では、1つのULサブフレームが、9つのDLサブフレームのためのフィードバックを提供しうる。)

(オ)「

Table1:Uplink-Downlink Configurations for TDD System

(表1の当審仮訳は省略する。)(表1のタイトルの当審仮訳:表1:TDDシステムのアップリンク-ダウンリンク構成)

上記摘記事項の記載及び表並びにこの分野における技術常識を考慮すると、次のことがいえる。

a 上記摘記事項(ア)及び(オ)によれば、引用例2は、「LTE TDD」に関し、上記摘記事項(ウ)によれば、「ダウンリンク割当てインデックス(DAI)」は、「UEが、喪失したダウンリンク割当(単数または複数)を検出することを支援し、より効率的なACK/NAKフィードバックを容易にする」。ここで、上記「UE」が「ユーザ装置(User Equipment)」を意味することは、技術常識である。

b 上記摘記事項(ウ)によれば、「DAIフィールドは、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B内に存在しうる」。そして、「DAIは、サブフレーム(単数または複数)n-k内の現在のサブフレームまでの、割り当てられたPDSCH送信(単数または複数)を伴うPDCCH(単数または複数)とDL SPSリリースを示すPDCCHとの累積数」であり、「DAIフィールド」は、「UEによって検出されたダウンリンクSPSリリースを示すPDCCHおよびPDSCH送信を伴うサブフレームの総数を示す」。
そして、「ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B」であるPDCCHは、UEに対し、ダウンリンクの割当て(グラント)を示すことは技術常識であるから、上記「ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット1/1A/1B/1D/2/2A/2B内」の「DAIフィールド」にある「ダウンリンク割当てインデックス(DAI)」は、「ダウンリンクグラント内のダウンリンク割当てインデックス(DAI)」といえる。

c ユーザ装置が行うACK/NAKフィードバックに関し、上記摘記事項(イ)、(エ)、上記摘記事項(オ)の「表1」によれば、「1つのULサブフレーム402」を使用して、「DLハイブリッド自動再送要求(HARQ)のタイミング関係に基づいて、複数(N個)(例えば、N=1,2,3,4,9)のDLサブフレームのためのフィードバック(例えば、ACK/NACK)を提供する」。
上記「DLサブフレーム」は、「ユーザ装置への送信」に係る「サブフレーム」といえ、上記「ULサブフレーム」を使用して行われる「DLハイブリッド自動再送要求(HARQ)」に係る「ACK/NAKフィードバック」は、「アップリンクサブフレームのハイブリッド自動再送要求フィードバック」といえる。

d 上記bのとおり、「ダウンリンク割当てインデックス(DAI)」は、「サブフレーム(単数または複数)n-k内の現在のサブフレームまでの、割り当てられたPDSCH送信(単数または複数)を伴うPDCCH(単数または複数)とDL SPSリリースを示すPDCCHとの累積数」であり、「DAIフィールド」は、「UEによって検出されたダウンリンクSPSリリースを示すPDCCHおよびPDSCH送信を伴うサブフレームの総数を示す」ものであるから、当該サブフレームは、上記cの「アップリンクサブフレームのハイブリッド自動再送要求フィードバック」の対象となるサブフレームといえる。そして、その総数を示す「ダウンリンク割当てインデックス(DAI)」は、「ユーザ装置への送信に含まれるアップリンクサブフレームのハイブリッド自動再送要求フィードバックに関連したサブフレームがどれだけあったかを示す」ものといえる。

上記a?dを総合すると、引用例2には、LTE TDDにおいてハイブリッド自動再送要求フィードバックを行うための、以下の技術(以下、「公知技術」という。)が記載されているといえる。

(公知技術)
「 ユーザ装置への送信に含まれたアップリンクサブフレームのハイブリッド自動再送要求フィードバックに関連したサブフレームがどれだけあったかを示すための、ダウンリンクグラント内のダウンリンク割当てインデックス情報(DAI)を使用することにより、ユーザ装置が、喪失したダウンリンク割当(単数または複数)を検出することを支援し、より効率的なACK/NAKフィードバックを容易にする。」

(3)対比
本件補正発明と引用発明とを対比する。

ア 引用発明の「SCellがSIB1 UL-DL構成0であって、PCellがSIB1 UL-DL構成1-6の場合、SCellのDLサブフレームが、PCellのDLサブフレームのサブセットであり、SCellは、PDSCH HARQタイミング基準であるUL-DL構成1-6を使用して、UEと通信すること」に関し、「SIB1 UL-DL構成」及び「PDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成」は、それぞれ本件補正発明の「SIB1アップリンク及びダウンリンク構成」及び「ハイブリット自動再送要求のための基準構成」に相当する。
そして、「PDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成1-6」は、「アップリンク及びダウンリンク構成0ではない」といえるので、引用発明の「SIB1 UL-DL構成0であって」「PDSCH HARQタイミング基準であるUL-DL構成1-6を使用」する「SCell」は、本件補正発明の「SIB1アップリンク及びダウンリンク構成0と、アップリンク及びダウンリンク構成0ではない、ハイブリット自動再送要求のための基準構成とを使用する」「セル」に相当する。
そうすると、引用発明の「SCellがSIB1 UL-DL構成0であって」、「SCellは、PDSCH HARQタイミング基準であるUL-DL構成1-6を使用して、UEと通信すること」は、本件補正発明の「SIB1アップリンク及びダウンリンク構成0と、アップリンク及びダウンリンク構成0ではない、ハイブリット自動再送要求のための基準構成とを使用するセルにおけるユーザ装置と通信するステップ」に相当する。

イ 引用発明の「PCellとSCellとがLTD TDDで異なるTDD UL-DL構成を有するCAシナリオ」に関し、「CA」は、キャリアアグリゲーションを指しており、キャリアアグリゲーションは、プライマリセルとセカンダリセルとが集約されたキャリアを提供するものであることは技術常識であるから、引用発明の「PCell」と「SCell」とは、本件補正発明の「プライマリセル」と「セカンダリセル」とに相当する。
そして、上記アより、引用発明の「SCell」は、本件補正発明の「セル」であるから、引用発明の「PCellとSCellとがLTD TDDで異なるTDD UL-DL構成を有するCAシナリオ」は、本件補正発明の「セル及び別のセルの一方はプライマリセルを含み、前記セル及び前記別のセルの他方はセカンダリセルを含み、
前記セル及び前記別のセルは、集約されたキャリアを提供する」ことに相当するといえる。

ウ 引用発明の「PUCCH」及び「HARQ-ACK」は、それぞれ、本件補正発明の「物理アップリンク制御チャネル」及び「ハイブリッド自動再送要求フィードバック」に相当するので、引用発明の「PUCCHフォーマット3でHARQ-ACK送信を処理すること」は、本件補正発明の「物理アップリンク制御チャネル上でハイブリッド自動再送要求フィードバックを受け取るステップと、
を含み、
PUCCHフォーマット3は、前記ハイブリッド自動再送要求フィードバックの送信に用いられ」ることに相当する。

エ LTEの無線アクセス部分を、進化型ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と呼ぶことは技術常識であるから、上記ア-ウより、引用発明の「LTE TDD」の「HARQ-ACKの送信タイミングに関する方法」は、本件補正発明の「進化型ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク」における「方法」に対応する。

したがって、本件補正発明と引用発明とは以下の点で一致ないし相違する。

(一致点)
「 進化型ユニバーサル地上波無線アクセスネットワークで、SIB1アップリンク及びダウンリンク構成0と、アップリンク及びダウンリンク構成0ではない、ハイブリット自動再送要求のための基準構成とを使用するセルにおけるユーザ装置と通信するステップと、
物理アップリンク制御チャネル上で前記ハイブリッド自動再送要求フィードバックを受け取るステップと、
を含み、
PUCCHフォーマット3は、前記ハイブリッド自動再送要求フィードバックの送信に用いられ、
前記セル及び別のセルの一方はプライマリセルを含み、前記セル及び前記別のセルの他方はセカンダリセルを含み、
前記セル及び前記別のセルは、集約されたキャリアを提供する、
ことを特徴とする方法。」

(相違点)
本件補正発明は、「ユーザ装置への送信に含まれたアップリンクサブフレームのハイブリッド自動再送要求フィードバックに関連したサブフレームがどれだけあったかを示すための、ダウンリンクグラント内のダウンリンク割当てインデックス情報を使用するステップ」を含むが、引用発明では、そのようなステップを含んでいない点。

(4)当審の判断
引用発明は、「Pcellについては、PDSCHのためのPDSCH HARQタイミングはPCellのSIB1 UL-DL構成1-6に従い、複数のDLサブフレームのHARQ-ACKを1つのULサブフレームで報告し」、「SIB1 UL-DL構成0」の「SCell」についても、「PDSCH HARQタイミング基準として使用されるUL-DL構成をPCellと同じとし、SCellの複数のDLサブフレームのHARQ-ACKをPCellの前記ULサブフレームで報告する」場合を含むものである。そうすると、前記ULサブフレームにおいてHARQフィードバックの対象となるDLサブフレームの数が、PCell及びSCellのいずれについても、複数となることが想定されることは明らかである。
そして、引用発明と公知技術とは、LTEにおいてハイブリッド自動再送要求フィードバックを行うための技術である点で共通する。
してみれば、喪失したダウンリンク割当(単数または複数)を検出することを支援し、より効率的なACK/NAKフィードバックを容易にするべく、引用発明に公知技術を適用して、引用発明に、「ユーザ装置への送信に含まれたアップリンクサブフレームのハイブリッド自動再送要求フィードバックに関連したサブフレームがどれだけあったかを示すための、ダウンリンクグラント内のダウンリンク割当てインデックス情報(DAI)を使用」するステップを含めることは、当業者が容易に想到し得る。

また、本件補正発明の奏する効果は、技術常識を踏まえれば、引用発明と公知技術から想定できる程度のものにすぎない。

したがって、本件補正発明は、引用発明及び公知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条2項の規定によって、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 小括
以上のとおり、本件補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合していない。

したがって、本件補正は、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成29年2月6日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし25に係る発明は、平成28年4月4日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし25に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明は、明細書及び図面の記載からみて、その請求項1に記載された事項により特定される、上記第2[理由]1の「本願発明」のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、本願の優先権主張の日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用例1に記載された発明及び引用例2に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

1.Samsung,Discussion on PUCCH HARQ-ACK transmission,3GPP TSG RAN WG1 #69 R1-122220,[online],2012年 5月12日,[検索日:2015.12.22],URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_69/Docs/R1-122220.zip
2.国際公開第2012/068141号

3 引用発明及び公知技術
原査定の拒絶の理由で引用された、引用例1及び引用例2の記載事項、引用発明及び公知技術は、上記第2[理由]2(2)に記載したとおりである。

4 対比・判断
本願発明は、前記第2で検討した本件補正発明から「物理アップリンク制御チャネル上で前記ハイブリッド自動再送要求フィードバックを受け取るステップと、を含み、
PUCCHフォーマット3は、前記ハイブリッド自動再送要求フィードバックの送信に用いられ、
前記セル及び別のセルの一方はプライマリセルを含み、前記セル及び前記別のセルの他方はセカンダリセルを含み、」という限定を省き、さらに「前記セル及び別のセル」についての「集約されたキャリアを適用する」という限定を省いたものである。そして、本願発明の構成要件をすべて含み、更に他の構成要件を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2で判断したとおり、引用発明及び公知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明及び公知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び公知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2018-04-24 
結審通知日 2018-05-01 
審決日 2018-05-14 
出願番号 特願2015-524591(P2015-524591)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H04W)
P 1 8・ 575- Z (H04W)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 久慈 渉  
特許庁審判長 北岡 浩
特許庁審判官 松永 稔
海江田 章裕
発明の名称 方法及び装置  
代理人 田中 伸一郎  
代理人 西島 孝喜  
代理人 須田 洋之  
代理人 近藤 直樹  
代理人 工藤 嘉晃  
代理人 弟子丸 健  
代理人 大塚 文昭  
代理人 上杉 浩  
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