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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B60C
管理番号 1345402
審判番号 不服2017-13317  
総通号数 228 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-09-08 
確定日 2018-10-23 
事件の表示 特願2014-202943「雪上性能改善用の面取り部を有する側方溝を備えたタイヤ」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 2月 5日出願公開、特開2015- 24818〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、国際出願日である平成21年11月23日にされたとみなされる特許出願(特願2012-541058号)の一部を新たに特許出願したものであって、平成27年9月28日付け拒絶理由通知に応答して平成28年3月29日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲が補正され、その後、同年8月19日付けで拒絶理由(最後)が通知され、平成29年2月22日に意見書が提出されたが、同年4月27日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年9月8日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同年10月19日付けで審判請求書の請求の理由についての手続補正書(方式)が提出されたものである。

第2 本願発明について
本願の請求項1?12に係る発明は、平成28年3月29日付けの手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1?12に記載のとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。

「雪上トラクションが改善され、横方向及び周方向を有するタイヤであって、
該タイヤは、外周部と、複数の側方溝とを有するトレッドを有し、前記複数の溝は、該溝のスイープ軸の長さの50%を超える部分に沿って前記溝が前記タイヤの前記外周部と交差する箇所に見られる少なくとも1つの面取り部を有し、前記溝は、所定の深さと幅、及び、0度よりも大きく15度以下の所定の抜け勾配を有する側壁を有し、前記溝の前記幅は2mmから4mmの範囲にあり、前記タイヤは乗用車又は軽トラック用タイヤである、タイヤ。」

第3 原査定の拒絶の理由
拒絶査定の理由である、平成28年8月19日付け拒絶理由通知の理由は、概略、次のとおりのものを含む。

この出願の請求項1に係る発明は、本願の原出願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、下記の引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献1.特開2004-276861号公報
引用文献2.特開2006-123760号公報(周知技術を示す文献)
引用文献3.特開平03-186405号公報(周知技術を示す文献)
引用文献6.特開2001-163013号公報(周知技術を示す文献)
引用文献7.特開平03-167008号公報(周知技術を示す文献)
引用文献8.特開2006-103522号公報(周知技術を示す文献)

第4 引用文献の記載及び引用発明
1.引用文献1の記載
空気入りタイヤに関するものである引用文献1には、以下の事項が記載されている。(下線は当審で付した。以下、同様である。)

「【請求項1】
トレッド面にタイヤ周方向に延在する周方向溝とタイヤ周方向に所定のピッチで配置したタイヤ幅方向に延びるラグ溝とによりブロックを区分形成した空気入りタイヤにおいて、
前記ラグ溝に面するブロックのラグ溝壁面とブロック表面とが接する少なくとも一方のエッジ部を、前記ラグ溝壁面と前記ブロックのタイヤ幅方向内側に隣接する周方向溝に面する内側周方向溝壁面とが接する第1稜線の溝底点と、前記ラグ溝壁面とブロック表面とが接する第2稜線のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ線を含み、前記ブロック表面と前記内側周方向溝壁面とが接する第3稜線と交差する傾斜面で面取りした空気入りタイヤ。」

「【0002】
【従来技術】
一般に、トレッド面にブロックパターンを形成した空気入りタイヤは、ブロックにヒールアンドトウ摩耗が発生し易い。また、走行条件によっては、ブロックの周方向溝に面した両エッジ部間で段差が発生する所謂カッピング摩耗が発生する。このような偏摩耗が発生すると、トレッドパターンに起因する騒音が増大し、特に摩耗量が大きいタイヤ摩耗初期に騒音の悪化が助長される。そこで、従来、例えば、ブロックのエッジ部に沿って面取りをする(・・・)などの対策が施されている。
・・・
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように偏摩耗を改善したタイヤにおいて、溝幅を一律に広くして溝体積比率を大きくすることで排水性を高めようとすると、その溝に起因する騒音が増加して騒音性能が悪化し、排水性と耐偏摩耗性の向上を図りながら、騒音性能を改善することが難しいという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解消するもので、排水性と耐偏摩耗性を向上しながら、騒音性能を改善することが可能な空気入りタイヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、トレッド面にタイヤ周方向に延在する周方向溝とタイヤ周方向に所定のピッチで配置したタイヤ幅方向に延びるラグ溝とによりブロックを区分形成した空気入りタイヤにおいて、前記ラグ溝に面するブロックのラグ溝壁面とブロック表面とが接する少なくとも一方のエッジ部を、前記ラグ溝壁面と前記ブロックのタイヤ幅方向内側に隣接する周方向溝に面する内側周方向溝壁面とが接する第1稜線の溝底点と、前記ラグ溝壁面とブロック表面とが接する第2稜線のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ線を含み、前記ブロック表面と前記内側周方向溝壁面とが接する第3稜線と交差する傾斜面で面取りしたことを特徴とする。」

「【0009】
一般に、ブロックパターンにおけるヒールアンドトウ摩耗は、制動力によってタイヤ回転方向に繰り返し強い剪断変形を受けることにより発生し、それによりブロックの蹴り出し側のエッジ部が高い接地圧となって多く摩耗する一方、接地圧が低くなる踏み込み側のエッジ部が路面を滑って摩耗し、羽のように薄いヒラヒラ状の端部、所謂フェザーエッジとなり、このフェザーエッジが路面を叩く打音により騒音が増大するが、上記のようにブロックのエッジ部を面取りしてエッジ部剛性を高めることで、そのエッジ部をブロックの踏み込み側となるようにしてタイヤを車両に装着した際に、そのエッジ部と路面との滑りが抑制され、かつブロックの蹴り出し側のエッジ部との接地圧差を低減することができるため、ヒールアンドトウ摩耗の発生を抑制すると共にヒールアンドトウ摩耗に起因する騒音の増加を抑えることができる。
【0010】
また、エッジ部を上記のように特定した傾斜面に形成することで、タイヤ外側への排水効果を溝に起因する騒音の顕著な増加を招くことなく高めることが可能になり、従って、排水性と耐偏摩耗性を向上しながら、騒音性能を改善することができる。」

「【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の空気入りタイヤの一例を示し、トレッド面1には、タイヤ周方向Tに沿って延在する複数の周方向溝2がタイヤ幅方向に所定の間隔で設けられている。タイヤ幅方向に沿って延在するラグ溝3がタイヤ周方向Kに所定のピッチで配置され、これら主溝2とラグ溝3とにより複数のブロック4が区分形成されている。
【0017】
図2に示すように、各ブロック4において、一方側のラグ溝3に面するブロック4のラグ溝壁面4aとブロック表面4bとが接する一方側のエッジ部4xが、ラグ溝壁面4aとブロック4のタイヤ幅方向内側に隣接する周方向溝2に面する内側周方向溝壁面4cとが接する第1稜線Qの溝底点aと、ラグ溝壁面4aとブロック表面4bとが接する第2稜線Rのタイヤ幅方向外側端Bとを結ぶ直線Mを含み、ブロック表面4bと内側周方向溝壁面4cとが接する第3稜線Sと交差する平面状の傾斜面5で面取りしてあり、これにより面取り後のラグ溝壁面4aが三角形状の傾斜面5と三角形状のラグ溝残壁面部4azとから構成されるようにしてある。このラグ溝残壁面部4azは、第2稜線Rにおけるタイヤ法線方向に対する角度を0°からブロック側に45°傾斜させた範囲(0?45°)にするのが操安性と排水性の両立の点からよい。」

「【0023】
また、傾斜面5は、上述した平面状に代えて、・・・ブロック表面4bのエッジ部4xのエッジがジグザグ状となるような、凹凸がタイヤ幅方向に並ぶ凹凸面にしてもよく、これによりエッジ効果を高めて、氷雪路における制駆動性を高めることができる。」

「【0049】
【実施例】
実施例1
タイヤサイズを205/65R15で共通にし、ブロックの一方側のエッジ部を傾斜面で面取りした図1に示す構成を有する本発明タイヤ1,2と、傾斜面の面取りに代えて、エッジ部に沿って同じ幅で面取りした従来タイヤ1とをそれぞれ作製した。
【0050】
本発明タイヤ1における交点Cは、第3稜線の長さXの10%に位置し、また本発明タイヤ2は20%である。従来タイヤ1の面取り幅は1mmである。
【0051】
これら各試験タイヤをリムサイズ15×6Jのリムに装着し、空気圧を200kPa にして排気量2000ccの乗用車(前輪駆動)の前輪に取り付け、以下に示す測定方法により、排水性能、騒音性能、及び耐ヒールアンドトウ摩耗性の評価試験を行った・・・。なお、本発明タイヤ1,2は傾斜面で面取りしたエッジ部をブロックの踏み込み側となるようにして車両に装着した。」

「【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示すトレッド面の要部展開図である。
【図2】(a)は、トレッド面のセンター部右側のブロックの拡大斜視図、(b)はトレッド面の右側ショルダー部のブロックの拡大斜視図、(c)は溝底点を示す拡大断面図、(d)は(b)のブロックの第2稜線のタイヤ幅方向外側端Bの決め方を示す断面説明図である。
・・・
【符号の説明】
1 トレッド面 2 周方向溝
3 ラグ溝 4 ブロック
4a ラグ溝壁面
・・・
4az ラグ溝残壁面部 4b ブロック表面
4c 内側周方向溝壁面(一方側周方向溝壁面)
4x,4xa1,4xan エッジ部 5,5a,5n 傾斜面
・・・
A 交点
B,Ba1,Ban タイヤ幅方向外側端(タイヤ幅方向他方側端)
C,Ca1,Can 交点 M,Ma1,Man 直線
Q,Qa1,Qan 第1稜線 R,Ra1,Ran 第2稜線
S,Sa1,San 第3稜線 T タイヤ周方向
X,Xa1,Xan 第3稜線の長さ Y,Ya1,Yan 第3稜線の長さ
a,a1,an 溝底点
・・・」
「【図1】

【図2】



(なお、図1に記載の「4a2」は、【0017】の「ラグ溝残壁面部4az」なる記載及び図面の符合の説明の記載からみて、「4az」の誤記と認める。)

2.引用発明
引用文献1には、請求項1の記載から明らかなとおり、
「トレッド面にタイヤ周方向に延在する周方向溝とタイヤ周方向に所定のピッチで配置したタイヤ幅方向に延びるラグ溝とによりブロックを区分形成した空気入りタイヤにおいて、
前記ラグ溝に面するブロックのラグ溝壁面とブロック表面とが接する少なくとも一方のエッジ部を、前記ラグ溝壁面と前記ブロックのタイヤ幅方向内側に隣接する周方向溝に面する内側周方向溝壁面とが接する第1稜線の溝底点と、前記ラグ溝壁面とブロック表面とが接する第2稜線のタイヤ幅方向外側端とを結ぶ線を含み、前記ブロック表面と前記内側周方向溝壁面とが接する第3稜線と交差する傾斜面で面取りした空気入りタイヤ。」の発明が記載されているところ、
引用文献1の請求項1に係る発明の実施形態に相当する実施例1(【0049】?【0051】)には、空気入りタイヤが図1に示されるトレッド面(要部)構成を有すること、トレッド面におけるブロックの面取りは、(第3稜線上の)交点Cが「第3稜線の長さXの10%に位置」するものであること、及び、該空気入りタイヤを「乗用車」に装備することが記載され、図1及び図1のトレッド面のセンター部右側のブロックの拡大斜視図を示す図2(a)、並びに図1及び2についての説明の記載(【0016】及び【0017】)によれば、引用文献1の請求項1に係る発明の空気入りタイヤは、より具体的には、図1で示されるトラッド面、及び、該トラッド面上の、図2(a)で示される複数のブロックを備えたものである。
また、図1及び図2(a)によれば、引用文献1の実施例1の空気入りタイヤのトレッド面に形成された、面取りされたラグ溝は、ラグ溝壁面(4a)を有し、所定の深さと幅を有しているといえる。

そうすると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。

「トレッド面(1)にタイヤ周方向(T)に延在する周方向溝(2)とタイヤ周方向に所定のピッチで配置したタイヤ幅方向に延びる所定の深さと幅を有するラグ溝(3)とによりブロック(4)を区分形成した空気入りタイヤにおいて、
前記ラグ溝(3)に面するブロックのラグ溝壁面(4a)とブロック表面(4b)とが接する少なくとも一方のエッジ部(4x)を、前記ラグ溝壁面(4a)と前記ブロックのタイヤ幅方向内側に隣接する周方向溝に面する内側周方向溝壁面(4c)とが接する第1稜線(Q)の溝底点(a)と、前記ラグ溝壁面(4a)とブロック表面(4b)とが接する第2稜線(R)のタイヤ幅方向外側端(B)とを結ぶ直線(M)を含み、前記ブロック表面(4b)と前記内側周方向溝壁面(4c)とが接する第3稜線(S)と、第1?第3稜線の交点(A)からの位置が第3稜線の長さ(X)の10%である交点(C)で交差する傾斜面(5)で面取りした、面取り後のラグ溝壁面(4a)が三角形状の傾斜面(5)と三角形状のラグ溝残壁面部(4az)とから構成される、乗用車用空気入りタイヤ。」
(なお、引用発明において発明特定事項として記載されている括弧書きの数字は、図面の記載に対応させることで、当該引用発明の理解を容易にするために便宜的に記載したものである。)

第5 対比
1.本願発明と引用発明を対比する。
(ア) 引用発明の「タイヤ幅方向」及び「タイヤ周方向(T)」はそれぞれ、本願発明のタイヤの「横方向」及び「周方向」に相当する。また、引用発明の「トレッド面(1)」は、トレッドの外面であり、タイヤの外周の面であるから、本願発明のタイヤの「外周部」に相当する。
(イ) 本願発明の「側方溝」は、本願明細書の【0015】に「側方溝102は、タイヤの回転軸に平行である、タイヤの側方方向すなわち軸方向Lに概して延びているため、そう称されている。」と記載されているとおり、タイヤの側方方向(すなわち軸方向)に延びる溝であると解されるところ、引用発明の「タイヤ幅方向」は、「タイヤの軸方向」であるから、引用発明の、「タイヤ幅方向に延びるラグ溝(3)」は、本願発明の「側方溝」に相当する。
また、引用発明のラグ溝(3)は、「所定の深さと幅」、「ラグ溝残壁面(4az)」を有しており、これは、本願発明の側方溝が、「所定の深さと幅」、「側壁」を有することに相当する。
さらに、引用発明においては、ラグ溝(3)は、「タイヤ周方向に所定のピッチで配置」されているから、ラグ溝(3)は「複数」あるといえる。
(ウ) 引用発明の「ラグ溝(3)に面するブロックのラグ溝壁面(4a)とブロック表面(4b)とが接するエッジ部(4x)が、前記ラグ溝壁面(4a)と前記ブロックのタイヤ幅方向内側に隣接する周方向溝に面する内側周方向溝壁面(4c)とが接する第1稜線(Q)の溝底点(a)と、前記ラグ溝壁面(4a)とブロック表面(4b)とが接する第2稜線(R)のタイヤ幅方向外側端(B)とを結ぶ直線(M)を含み、前記ブロック表面(4b)と前記内側周方向溝壁面(4c)とが接する第3稜線(S)と、第1?第3稜線の交点(A)からの位置が第3稜線の長さ(X)の10%である交点(C)で交差する傾斜面(5)で面取りされ」ることで形成された「三角形状の傾斜面(5)」(以下、単に「傾斜面(5)」という。)は、本願発明の「面取り部」に相当する。そして、引用発明において面取り後に形成される、「三角形状の傾斜面(5)と三角形状のラグ溝残壁面部(4az)とから構成される」、「面取り後のラグ溝壁面(4a)」は、当該面取りにより、第2稜線を含む面取り前のブロックにおいて、(ラグ溝壁面(4a)とブロック表面(4b)とが接する)第2稜線(R)を含むエッジ部(4x)が面取りされることになるから、本願発明の側方溝についての「タイヤの前記外周部と交差する箇所に見られる少なくとも1つの面取り部を有し」との発明特定事項を満足する。
また、引用発明の面取りでは、第3稜線の長さ(X)の10%以下の範囲において、第2稜線部分が、ラグ溝に沿って面取りされることになるから、引用発明において形成された傾斜面は、「ラグ溝のスイープ軸に沿って」いるといえるし、引用発明においては、ラグ溝(3)は、第2稜線の一方の端部である第1?第3稜線の交点(A)から第2稜線(R)の他方の端部であるタイヤ幅方向外側端(B)までの全ての範囲にわたり、(B)の一点を除くほぼ100%が面取りされるのであるから、引用発明のエッジ部に形成された傾斜面は、本願発明の面取り部についての、「(ラグ)溝のスイープ軸の長さの50%を超える部分に沿って」との発明特定事項を満足するといえる。
以上のとおり、引用発明の上記特定の傾斜面(5)での面取りがされた後のラグ溝(3)は、本願発明の側方溝についての、「溝のスイープ軸の長さの50%を超える部分に沿って前記溝が前記タイヤの前記外周部と交差する箇所に見られる少なくとも1つの面取り部を有し、前記溝は、所定の深さと幅・・・を有し」との発明特定事項を満足するといえる。
(エ) 引用発明の「空気入りタイヤ」は、本願発明の「タイヤ」に相当する。また、引用発明における空気入りタイヤは「乗用車用」であるところ、これは、本願発明の「乗用車又は軽トラック用タイヤ」が「乗用車用」である場合の態様に相当する。

2.そうすると、本願発明と引用発明との一致点は次のとおりである。
<一致点>
「横方向及び周方向を有するタイヤであって、
該タイヤは、外周部と、複数の側方溝とを有するトレッドを有し、前記複数の溝は、該溝のスイープ軸の長さの50%を超える部分に沿って前記溝が前記タイヤの前記外周部と交差する箇所に見られる少なくとも1つの面取り部を有し、前記溝は、所定の深さと幅、側壁を有し、前記タイヤは乗用車又は軽トラック用タイヤである、タイヤ。」

3.また、本願発明と引用発明との相違点は、次のとおりである。
<相違点1>
タイヤについて、本願発明では、「雪上トラクションが改善され」るものであることが特定されているのに対し、引用発明では、そのような特定はされていない点。
<相違点2>
側方溝を構成する側壁について、本願発明では、「0度よりも大きく15度以下の所定の抜け勾配を有する」と特定されているのに対して、引用発明では、そのような特定はされていない点。
<相違点3>
側方溝の幅について、本願発明では、「2mmから4mmの範囲」と特定されているのに対して、引用発明では、そのような特定はされていない点。

第6 判断
1.相違点1について
(ア) 引用文献1の【0023】に、「傾斜面5は、上述した平面状に代えて、・・・ブロック表面4bのエッジ部4xのエッジがジグザグ状となるような、凹凸がタイヤ幅方向に並ぶ凹凸面にしてもよく、これによりエッジ効果を高めて、氷雪路における制駆動性を高めることができる。」とあるとおり、引用文献1には、「平面状の傾斜面」を有するブロックである場合と比較した「氷雪路における制駆動性」についての開示がある。
そして、上記の記載に接した当業者は、引用文献1においては、傾斜面が平面状である引用発明の「タイヤ」についても、雪上での使用が想定されていると通常理解するといえる。また、傾斜面が、凹凸がタイヤ幅方向に並ぶ凹凸面に設けられているもの程には氷雪路における制駆動性は高くないにせよ、引用発明のような、平面上の傾斜面(5)を有するブロックを備えたタイヤも、ある程度、雪上トラクションが改善されていると理解するといえる。
(イ) そうすると、引用発明の「タイヤ」は、「雪上トラクションが改善され」る「タイヤ」であるといえるから、相違点1は、実質的な相違点ではない。

2.相違点2について
(ア) タイヤのトレッド部に形成される溝の側壁に抜け勾配を設けることは、タイヤの製造工程における周知技術である(例えば、原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3(第2?3図)、同引用文献6(【0019】?【0020】の、中央縦主溝についての「溝底22から傾斜して立ち上がる外溝壁面基部21A」についての、「外溝壁面基部21Aがその仮想延長線と仮想トレッド面との仮想交点P2において前記仮想トレッド面に立てた法線Nとのなす角度δ2」を有する旨の記載、【0028】?【0029】の第2のラグ状溝についての同様の記載、【0039】の第1のラグ状溝についての記載、【0042】の、ディモールド多発部位における溝壁面4oを緩勾配で形成して、加硫成形後に、タイヤ1を取り出す際、ラグ状溝4形成用の溝形成凸部分35がタイヤトレッドから抜けやすくなる旨の記載、及び、図2?5)等参照。)。
そうすると、引用発明の側方溝の側壁に抜け勾配を設けることは、当業者が格別の困難なく想到し得ることである。
また、その際、抜け勾配の角度は、当業者がタイヤの製造工程を考慮して適宜調整し得るものであるし、引用文献6の【0021】に「角度δ2」について「2?8度」と、【0039】に、タイヤ軸方向内側の内の溝壁面4iで、該内の溝壁面4iとトレッド面2との交点において該トレッド面2に立てた法線Nに対する「傾斜角度β」について、「0?6度」と記載されるとおり、「0度よりも大きく15度以下」という角度は、従来からタイヤトレッドにおける溝の側壁における抜け勾配の角度として採用されていた範囲のものに過ぎない。
しかも、本願明細書の記載を検討しても、【0018】に、抜き勾配γを2.5度とする例が記載されているのみであって、本願発明の「0度より大きく15度以下」との数値に格別の臨界的意義があるとも認められない。
(イ) したがって、引用発明において、ラグ溝(3)に面するブロックのラグ溝壁面(4a)を、「0度より大きく15度以下の所定の抜け勾配を有する側壁」として、上記相違点2に係る本願発明の構成を備えたものとすることは、当業者が容易になし得たことといえる。

3.相違点3について
引用発明は、騒音性能の点でも改善された空気入りタイヤとすることを目的とするものであるところ(引用文献1の【0005】)、騒音抑制の観点から、横溝の幅は5mm以下、特に、2?3mmが好ましいことが従来から普通に知られていた(例えば、引用文献1と同様、トレッド面にタイヤ周方向に延びる複数の主溝と、タイヤ幅方向(横方向)に設けられた横溝(側方溝)を有する、一般路及び氷雪路用の双方で使用可能な空気入りタイヤに関するものである引用文献7(特許請求の範囲及び1頁右下欄第3?6行)には、3頁左上欄16?19行に、「横溝・・・の溝幅は5mm以下であり、好ましくは2.0mm?3.0mmの範囲である。この横溝・・・の溝幅が5mmを超えるとタイヤの騒音上で好ましくないからである。」と記載されている。)。
また、そもそも、タイヤの横方向(幅方向)に延びる側方溝(横溝)の幅として、2?4mm程度の幅のものを採用することは、タイヤの分野においてそれ自体周知の技術である(例えば、上記引用文献7の他、引用文献2の【0016】の横溝の溝幅についての「5?3mm」なる記載、引用文献8の【0024】の横溝の溝幅についての「2?4mmの範囲」なる記載等参照。)。
そうすると、より騒音性能の点で改善された空気入りタイヤとする目的で、引用発明のタイヤのトレッド面に設けられたラグ溝(3)の幅として、側方溝の溝幅として周知であり、かつ、騒音抑制の点で好ましいことも知られている2?4mm程度の幅のものを採用して、引用発明を本願発明の相違点3に係る構成を備えたものとすることは、当業者が容易になし得たことといえる。

4.本願発明の効果について
(ア) 本願発明の効果に関し、本願明細書及び図面には、以下の記載がある。
・【発明の効果】として、【0013】には、「本発明によれば、タイヤの乾燥路面上制動と雪上トラクション性能の両方を最適化する技術が紀伊峡(合議体注;「紀伊峡」は「提供」の誤記と認める。)される。」と記載されている。
・図5には、面取り部(104)を備えた側方溝(102)の幅WLGの雪上トラクションへの影響を調べた結果が記載され、側方溝幅WLGが2mmから4mmの範囲で雪上トラクションが改善されることが示されており、また、【0020】には、(2mmから4mmの)「範囲外の側方溝102は、雪上トラクション性能を改善せずに実質的に雪上トラクション性能を低減してしまうため、幅WLGの範囲が非常に重要であることに注意すべきである。」と記載されている。
・図7には、「所定のサイプ密度を有するトレッドブロック用の面取り部を備えた好適なサイズの側方溝を用いることで、タイヤの雪上トラクション性能と乾燥路面上制動性能が最適化されたことを示すグラフ」が記載され(【図面の簡単な説明】の【図7】)、図7に関し、【0022】には、「本発明に係る面取り部を有するように適切に構成された溝によって、雪上トラクションと乾燥路面上トラクションの両方が同時に改善されたという予期せぬ結果が示されている」こと、「側方溝上に面取り部がなかった」トレッドブロックを備えたタイヤによる、雪上トラクションと乾燥路面上トラクションの間に通常存在する関係を示す典型的な性能曲線118では、「乾燥路面上制動を改善するようにタイヤのスカルプチャーを変更すると、通常、タイヤ性能が曲線118に沿って上昇することで、雪上トラクションは改善されない」ことが記載されている。また、【0023】には、「約3mmの幅WLGの側方溝102、及び溝のいずれかの側にある2つの面取り部104を用いることで、乾燥路面上制動と雪上トラクション性能の両方が同時に改善できることが、特に有利であって予期せぬ効果である。この効果は、タイヤの典型的な乾燥路面上制動と雪上トラクション性能を表す曲線118の上方かつ右方向に位置する測定点120によって、グラフ上に表されている。」と記載されている。

(イ) 上記の本願明細書の記載から、本願発明は、タイヤの乾燥路面上での制動と雪上トラクション性能の両方を最適化するという効果をねらったものであることは理解でき、また、図5からは、側方溝の溝幅2?4mmで雪上トラクションが改善されたことが、図7からは、所定のサイプ密度を有する、面取された側方溝を有するトレッドブロックを備えたタイヤでは、面取りされていない側方溝を有するトレッドブロックを備えたタイヤに比べて、乾燥路面上での制動及び雪上トラクション性能が改善されたことは理解できる。
しかし、図5及び7の結果が、側方溝の溝幅以外に、具体的にどのようなトレッドブロック構造(ブロックの傾斜角度や形状、側方溝の深さや面取りの角度や形状、サイプの構造等)を備えたタイヤについてのものであるかは不明である。
仮に、【発明を実施するための形態】(【0015】?【0018】)に記載の構成を備えたタイヤについてのものであると解した場合であっても、それは、所定のブロック形状及びサイプ構造、所定の側方溝深さを有し、かつ、抜き勾配γが溝両方の側壁で2.5度、面取り部における角度βが45度、面取り部の深さDC及び幅WCが1.5mm等の特定の構成を備えたタイヤについて示された結果に過ぎない。

(ウ) 一方、引用文献1には【0032】に「操縦安定性」の観点について言及があり、また、【0023】に「氷雪路における制駆動性」について言及があるとおり、引用発明においても、乾燥路面上及び雪上での制動やトラクション性能の改善は当然に望まれているといえる。しかも、引用文献6の【0043】に、「0?6度の急勾配」を有する「溝壁面4i」について、「エッジ効果が期待でき、ドライ路面でのグリップ性の向上にも役立つ」と記載され、引用文献7の3頁右下欄下から2行目?4頁左上欄1行の「トレッド表面に5mm以下の溝幅の狭い横溝2を設けることにより、この横溝2のエッジ効果を高め」と記載されていることからすれば、本願発明で特定される程度の側壁の抜け勾配の角度及び溝幅とすることで、グリップ性やエッジ効果がある程度高まることは、当業者が理解できることであるといえる。そして、タイヤのグリップ性やエッジ効果が高まれば、乾燥路面上での制動や雪上トラクション性能の改善効果も期待できるのであるから、引用発明を、相違点2及び3に係る本願発明の構成を備えるものとすることで、タイヤの乾燥路面上での制動と雪上トラクション性能の両方がある程度最適化できる場合であっても、その効果は、引用発明及び周知技術から予測される範囲内のものにすぎない。
よって、本願発明の効果は格別とはいえない。

5.審判請求書における主張について
(ア) 請求人は、審判請求書(平成29年10月19日付けの手続補正書(方式)の3.(2)(ii))において、相違点2(上記手続補正書では相違点1)に関し、以下のとおり主張する。
・「D)また、引用文献6には、縦主溝9、又は45°以内の傾斜角度θで傾くラグ状溝10に面取りを施すことが開示されている。
E)ここで、引用文献6に記載された発明は、段落0005-0007に記載されているように、2ピースモールドの金型を用いてタイヤを成形した後、軸方向に金型を移動して金型を取り外そうとすると、溝形成凸部分によりトレッド面が傷つけられるという問題を解決するべくなされたものである。すなわち、引用文献6に記載された発明では、このような問題を解決するべく、縦主溝9、又は45°以内の傾斜角度θで傾くラグ状溝10に面取りを施しているのである。
F)このため、仮に引用文献1に記載された発明に引用文献6に記載された発明を組み合わせたとしても、引用文献1の周方向溝2の側壁に適用するはずであり、複数の側方溝の側壁が「0度より大きく15度以下の所定の抜け勾配を有する」構成とは成り得ない。」
・「G)・・・タイヤの溝の側壁に抜け勾配を設けた構成はたしかに周知であるが、タイヤの溝の側壁に抜け勾配を設けない構成も周知であるので、引用文献1に記載の発明に対して後者の構成ではなく前者の構成を敢えて適用するには動機付けが必要となる。そういう意味では、上述したように、タイヤの溝の側壁に面取りを設ける目的、換言するとタイヤの溝の側壁に面取りを設けるきっかけとなった課題が、引用文献1と引用文献・・・6とで相違するので、引用文献1に記載の発明に対して、タイヤの溝の側壁に抜け勾配を設けた構成を適用する動機付けは何ら存在しない。
むしろ、引用文献1に記載の発明に対して引用文献・・・6に記載の発明を適用するのは、本願発明を知った上でなされる事後的な分析(いわゆる後知恵)に相当するものであると考えられる。
H)以上の通りであるから、相違点1は引用文献・・・6に基づき当業者が容易に成し得たものではない。」

(イ) しかしながら、引用文献6はタイヤのトレッド部に形成される溝の側壁に抜け勾配を設けることがタイヤの製造工程における周知技術であることを示す周知例の1つとして示したものであって、引用文献6の特許請求の範囲に記載される特徴を備えたトレッドとする意図で引用しているものではないから、請求人の主張は妥当とはいえない。また、そもそも、引用文献6の図3及び【0029】に、ラグ状溝の壁面基部21Aを傾斜角度δ2を有するものとする例が記載されていることからすれば、引用文献6の記載から、引用発明において側方溝(ラグ状溝)の側壁に抜け勾配を設ける構成が導き出せないとはいえない。
そして、引用発明において、ラグ溝(3)に面するブロックのラグ溝壁面(4a)を、「0度より大きく15度以下の所定の抜け勾配を有する側壁」とすることが、当業者が容易になし得たことであることは、2.の相違点2についての判断で示したとおりであり、仮に、タイヤの溝の側壁に抜け勾配を設けない構成が本願の原出願の出願前に知られていた場合であっても、タイヤの溝の側壁に抜け勾配を設けることが周知であることに変わりはなく、引用発明において、側方溝の側壁に抜け勾配を設けることは、当業者が格別の困難なく想到し得ることであるとの相違点2についての判断が変わるものではない。(なお、成形品を製造する際に、型から成形品を取り出しやすくするために溝に抜き勾配を設けておくこと自体は、タイヤの製造のみならず、おおよそ成形技術一般における常套手段に過ぎない。)
よって、請求人の上記主張は採用できない。

(ウ) 相違点3(上記手続補正書では相違点2)に関し、請求人は、上記手続補正書3.(2)(iii)において、以下のとおり主張する。
「A)引用文献7には、横溝2の溝幅が2.0mm?3.0mmであるタイヤが開示されている。しかしながら、引用文献7に記載されたタイヤは、第2頁左下欄6行?右下欄6行に記載されているように、氷雪路面上を走行することを目的としたタイヤであり、トレッド部が発泡ゴムにより構成されている。
B)これに対して、引用文献1に記載された発明は、氷雪路面を走行することは前提としておらず、発泡ゴムを用いることは一切開示も示唆もされていない。
C)当業者であれば、発泡ゴムと通常のタイヤに用いられるゴムとは、弾性やグリップ性能等の特性は全く異なるものであることは周知である。また、発泡ゴムは、ゴム内の空隙により排水性能が高くなっている。このように、引用文献7に記載されたタイヤは、発泡ゴムを用いている以上、このようなタイヤの寸法を、そのまま通常のゴムにより構成された引用文献1に記載されたタイヤに適用することは当業者が通常行うことではない。
D)また、引用文献8に記載されたタイヤも、引用文献7と同様に、氷雪路面を走行することを前提としたタイヤであり(段落0001)、発泡ゴムにより構成されている(段落0027)。したがって、引用文献7と同様に、引用文献8の寸法を引用文献1に適用することは当業者が通常行うことではない。
E)また、引用文献2に記載されたタイヤは、タイヤのトレッド面におけるブロックをトレッド面の外輪郭線よりもタイヤ半径方向外側に突出した凸形状にしたタイヤを前提としている(段落0002、0004、0007)。このように、引用文献2に記載された発明は、ブロックの形状が特殊であるため、このようなタイヤの寸法を、そのまま通常のゴムにより構成された引用文献1に記載されたタイヤに適用することは当業者が通常行うことではない。
F)・・・タイヤの当業者が、引用文献7、8に記載されたような、氷雪路面を走行することを前提とし且つ発泡ゴムにより構成されたタイヤに関する技術に触れたときに、当該術を、引用文献1に記載されたような、氷雪路面を走行することを前提としておらず且つ発泡ゴムにより構成されてないタイヤにもそのまま適用しようとすることは、通常考え得ないものである。同様に、タイヤの当業者が、引用文献2に記載されたような、ブロックの形状が特殊であるタイヤに関する技術に触れたときに、当該術を、引用文献1に記載されたような通常のブロック形状を有するタイヤにもそのまま適用しようとすることは、通常考え得ないものである。
したがって、引用文献1に記載の発明に対して引用文献2、7、8に記載の発明を適用するのは、本願発明を知った上でなされる事後的な分析(いわゆる後知恵)に相当するものであると考えられる。
-G)以上の通りであるから、相違点2は引用文献2、7、8に基づき当業者が容易に成し得たものではない。」

(エ) しかしながら、上記1.(ア)で検討したとおり、引用文献1に記載された発明(引用発明)は、氷雪路面での走行も想定されているといえるから、この点、請求人の主張はその前提で誤っている。また、材質の違いに応じて最適化する必要性がある可能性はあるとしても、上記3.で相違点3についての判断で検討したとおり、引用文献7の記載に接した当業者であれば、引用発明において、それ自体横溝(ラグ溝)の溝幅として周知(引用文献2、8等)であり、引用文献7の記載から騒音の抑制の点でも優れることも期待される2.0mm?3.0mm程度の溝幅を採用して、騒音への影響を検討してみること自体に困難性はない。
よって、請求人の上記主張も採用できない。

第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、その原出願の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2018-05-15 
結審通知日 2018-05-21 
審決日 2018-06-08 
出願番号 特願2014-202943(P2014-202943)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B60C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 森本 康正梶本 直樹  
特許庁審判長 須藤 康洋
特許庁審判官 渕野 留香
阪▲崎▼ 裕美
発明の名称 雪上性能改善用の面取り部を有する側方溝を備えたタイヤ  
代理人 田中 伸一郎  

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