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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A24D
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A24D
管理番号 1345656
審判番号 不服2017-8115  
総通号数 228 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2018-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-06-06 
確定日 2018-10-31 
事件の表示 特願2015-39958号「風味が付与された粒子を有する紙巻きタバコ用フィルター」拒絶査定不服審判事件〔平成27年8月6日出願公開、特開2015-142576号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2007年11月16日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2006年11月29日、米国)を国際出願日とする特願2009-538558号の一部を平成25年7月10日に新たな特許出願とした特願2013-144543号の一部を平成27年3月2日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成27年 3月31日 :審査請求書、手続補正書の提出
平成28年 2月18日付け:拒絶理由通知書
平成28年 8月18日 :意見書、手続補正書の提出
平成29年 1月30日付け:拒絶査定
平成29年 6月 6日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 平成29年6月6日にされた手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成29年6月6日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.本件補正について(補正の内容)
(1)本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。)
「喫煙品用の煙風味向上フィルターであって、
該フィルターは、第1のセグメントと第2のセグメントとを含み、
前記第1セグメントは、フィルター材料と、前記フィルター材料内に分散された煙風味向上植物風味粒子とからなり、前記植物風味粒子が、前記第1セグメントのフィルター材料への埋め込みに適した10?80メッシュの大きさに刻まれたハッカの葉からなる粒子および/又はハッカの茎からなる粒子であり、吸引された煙に風味を放出し、
前記第2セグメントは、煙風味向上植物風味粒子を含んでいないフィルター材料からなり、該第2セグメントは、喫煙品の吸口端に配置され、そして前記煙風味向上植物風味粒子が喫煙品から飛び出すことを防止するように構成されており、さらに、
前記第1セグメントおよび第2セグメントのそれぞれのフィルター材料は、セルロースアセテート又は紙である、フィルター。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の平成28年8月18日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「喫煙品用の煙風味向上フィルターであって、
該フィルターは、第1のセグメントと第2のセグメントとを含み、
前記第1セグメントは、フィルター材料と、前記フィルター材料内に分散された煙風味向上植物風味粒子とからなり、前記植物風味粒子が、前記第1セグメントのフィルター材料への埋め込みに適した10?80メッシュの大きさに刻まれたハッカの葉からなる粒子および/又はハッカの茎からなる粒子であり、吸引された煙に風味を放出し、
前記第2セグメントは、煙風味向上植物風味粒子を含んでいないフィルター材料からなり、該第2セグメントは、喫煙品の吸口端に配置され、さらに、
前記第1セグメントおよび第2セグメントのそれぞれのフィルター材料は、セルロースアセテート又は紙である、フィルター。」

2.補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「第2セグメント」について、上記のとおりその奏する作用を特定することにより限定を加えるものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際に独立して特許を受けることができたものであるか)について、以下、検討する。

(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1.(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用文献の記載事項
ア.引用文献1
原査定の拒絶理由で引用された本願の優先日前に頒布された引用文献である、実願平1-36778号(実開平2-127194号)のマイクロフィルム(以下、「引用文献1」という。)には、図面と共に、次の記載がある。

(ア)「この考案のタバコフィルターは、ラベンダー、ローズマリー、セージ、タイム、レモングラスおよびジャスミンからなる群より選ばれた少なくとも1種のハーブ(以下「特定ハーブ」という)の乾燥物または上記特定ハーブの抽出成分を含むことを特徴としている。」(明細書3頁9?14行)

(イ)「この考案のタバコフィルターにおいては、前記特定ハーブが精神を安定させる作用と、タバコの匂いを中和する作用とを有しており、しかも、微香性で、タバコの喫味に悪影響を与えることがない。」(明細書3頁16?最終行)

(ウ)「この考案のタバコフィルターは、上記特定ハーブの乾燥物、または特定ハーブの抽出成分を、タバコフィルター中に含有させることで構成される。
特定ハーブが乾燥物である場合には、この乾燥物の粉末または粉砕品(1)・・・を、第1図(a)に示すように、通気性を有するフィルター体(21)中に分散させたり、或いは、第1図(b)に示すように、上記粉砕品(1)・・・を、前後のフィルター部材(22)(22)の間に充填したりすることにより、タバコフィルター(2)が構成される。
そして、上記タバコフィルター(2)は、第1図(a)に示すように、タバコ葉(3)・・・と共に、ライスペーパー等のタバコ用紙(4)に巻き込まれて、フィルター付きの紙巻きタバコ(A)が製造される。なお、図中(5)は、タバコ葉の収容された燃焼部分を示している。」(明細書4頁4?19行)

(エ)「上記フィルター体(21)、並びにフィルター部材(22)としては、アセテート繊維、ガラス繊維、紙、パルプシート、合成樹脂製連続気泡体等の素材を、紙巻きタバコの形状に合わせて円筒形に成形したものや、この円筒形のフィルター中に、活性炭、ゼオライト等のニコチン、タール吸収物質を分散させたもの等、従来公知の構造のものが採用できる。」(明細書4頁最終行?5頁7行)

上記(ア)?(エ)の記載からすれば引用文献1には次の発明が(以下、「引用発明」という。)記載されている。
「フィルター体と、フィルター体内に分散された特定ハーブの乾燥物の粉末または粉砕品とから構成され、フィルター体は、アセテート繊維、ガラス繊維、紙、パルプシート、合成樹脂製連続気泡体等の素材を採用した、タバコフィルター。」

イ.引用文献2
同じく原査定で引用され、本願の優先日前に頒布された実願昭61-51761号(実開昭62-162995号)のマイクロフィルム(以下、「引用文献2」という。)には、図面と共に、次の事項が記載されている。

(ア)「フイルターと、たばこの間に薬草を介装してなる紙巻たばこ」(実用新案登録請求の範囲第1項)

(イ)「薬草はイカリソウ、ハッカ又はアシタバの単独又は混合物とした実用新案登録請求の範囲第1項記載の紙巻たばこ」(実用新案登録請求の範囲第2項)

(ウ)「この考案はフィルターと、たばことの間に薬草を介装したので、喫煙時に、たばこの燃焼による発生気体は、薬草内を通過して体内に吸引される。従って、有害なタール類が薬草によって除去されると共に、薬草成分の気化分が体内に吸引されるので、夫々の薬効を発揮することになる。」(明細書3頁15?20行)

(エ)「(実施例1)フィルター1と、たばこ細断物2との間に、アシタバ細断物3を介装し、紙4で巻いて紙巻たばこを介装する。前記実施例は、たばこ細断物2と、アシタバ細断物3をほぼ等量用いたが、アシタバをたばこの1/2乃至2倍位まで用いることができる。
前記によれば、たばこの風味を損うことなく、アシタバの有効成分も若干吸引されるので、身体に対するたばこの害は著しく低下する。
またアシタバの燃焼によりその成分は一層多量に吸引されるが、通常相当残して廃棄されるので、喫煙者の嗜好を害するおそれはない。」(明細書4頁1?12行)

(オ)「(実施例2)実施例1のアシタバ細断物に代えて、ハッカ細断物とアシタバ細断物の混合物5を、たばこ細断物2の2倍用いた場合である。この場合には、ハッカ臭が発生するので、喫煙者の嗜好性により好まれ、又は好まれない場合を生じる。」(明細書4頁13?18行)

ウ.引用文献7
同じく原査定で引用され、本願の優先日前に頒布された特表2002-505094号公報(以下、「引用文献7」という。)には、図面と共に、次の事項が記載されている。

(ア)「図2は、物品10がフィルタ22を更に有する本発明の代替的実施形態を示す。フィルタ22は、エアロゾル形成基体14と管12の口端部20との間に配置される。フィルタ22は、従来の巻きタバコにより似た外見を物品10に単純に与えてもよい。代替的に、フィルタ22はユーザに送られる気体を濾過する有用な機能を果たしてもよい。」(段落【0017】)

エ.引用文献8
同じく原査定で引用され、本願の優先日前に頒布された再公表特許第2003/056949号(以下、「引用文献8」という。)には、図面と共に、次の事項が記載されている。

(ア)「筒状体11内において、香味発生体15の下流側には、香味補給体18を配置することができる。香味補給体18は、香味発生体15から生成した香味成分に加えて、さらに香味の特徴付けを必要とする場合や、高温に曝されない方が好ましい各種の香料などを担持させておくことができ、目的に応じてたばこ、再生たばこによって構成することができるし、あるいは香料を担持した紙、不職布等の担体により構成することもできる。さらには、香味補給体18は、香料を含む成形物の形態で提供することもできる。
吸い口部17には、通常、当該技術分野で一般的に使用されるたばこ用のフィルター171を設けることができる。香味の生成量に対して最終的に使用者が喫煙可能な香味の量を効率よく送出するためには、ろ過率20%以下の低ろ過性のフィルターを用いるか、または中空のフィルターを用いることができる。さらに、吸い口部17には、吸い込み量や吸い込み圧を調整するために必要に応じて所望の位置(通常、吸い口部17の周方向)に、それぞれ断熱材12および筒状体11を貫通して、複数のベンチレーション孔VHを形成することができる。
本発明において、香味発生体15と香味補給体18とは、直接接するように配置することがきるが、図1に示すように、それらの間に空隙部19を設けることが好ましい。」(5頁24?38行)

(3)引用発明との対比
ア.本件補正発明と引用発明を対比する。
(ア)引用発明のタバコフィルターも、微香性の特定ハーブによりタバコの匂いを中和するものである((2)ア.(イ)参照。)ことからすれば、引用発明の「タバコフィルター」は、本件補正発明の「喫煙品用の煙風味向上フィルター」に相当する。
(イ)引用発明の「特定ハーブの乾燥物の粉末または粉砕品」は、微香性であり、タバコの匂いを中和するものであり((2)ア.(ア)参照。)、また、粉末または粉砕品である((2)ア.(ウ)参照。)から、本件補正発明の「煙風味向上植物風味粒子」に相当し、「吸引された煙に風味を放出し」ているものと認められる。
(ウ)引用発明のフィルター体の「素材」は、アセテート繊維や紙等から構成さている((2)ア.(エ)参照。)のであるから、本件補正発明の「セルロースアセテート又は紙」である「フィルター材料」に相当する。

イ.以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

【一致点】
「喫煙品用の煙風味向上フィルターであって、
該フィルターは、フィルター材料と、前記フィルター材料内に分散された煙風味向上植物風味粒子とからなり、前記植物風味粒子が、吸引された煙に風味を放出し、フィルター材料は、セルロースアセテート又は紙である、フィルター。」

【相違点1】
本件補正発明1は、フィルターが、第1のセグメントと第2のセグメントを含んでおり、第2のセグメントが、煙風味向上植物風味粒子を含んでいないフィルター材料からなり、該第2のセグメントは、喫煙品の吸口端に配置され、そして前記煙風味向上植物風味粒子が喫煙品から飛び出すことを防止するように構成されているのに対し、引用発明のフィルターは、そのような第2のセグメントに係る構成を有していない点

【相違点2】
本件補正発明は、植物風味粒子が、フィルター材料への埋め込みに適した10?80メッシュの大きさに刻まれたハッカの葉からなる粒子および/又はハッカの茎からなる粒子であるのに対し、引用発明の植物風味粒子は、特定ハーブの乾燥物の粉末又は粉砕品である点

(4)判断
以下、上記各相違点について検討する。
ア.相違点1について
引用文献1には、引用発明について、喫煙品の吸口端に配置された煙風味向上植物風味粒子を含んでいないフィルター材料からなる第2のセグメントを設けることについての明記はない。
しかし、フィルターは、その吸口端から利用者が喫煙するものであることからすれば、フィルター内に配置された要素が喫煙に伴って、喫煙品から飛び出し利用者の口内に煙と共に吸い込まれることがないようにすることは、喫煙具並びにそのフィルターを製作する当業者であれば当然に考慮することと認められる。また、引用文献1に、喫煙品の吸口端は特定ハーブの乾燥物の粉末または粉砕品が露出しないように構成する例も示されており(第1図(b)参照。)、引用発明においても、植物風味粒子が喫煙品から飛び出すことを防止するように構成すべきことは当業者にとって当然のことと認められる。
そして、具体的にフィルターの吸口端に植物風味粒子を含んでいないフィルター材料からなるセグメントを設けた構成は、引用文献1(上記(2)ア.(ウ)及び第1図(b)参照。)、引用文献2(上記(2)イ.(エ)(オ)及び第1,2図参照。)、引用文献7(上記(2)ウ.(ア)及び図2参照。)、引用文献8(上記(2)エ.(ア)及び図1参照。)に記載されているように周知の手段にすぎず、引用発明に、当該周知の手段に係る具体的構成を採用すれば、植物風味粒子が喫煙品から飛び出すことを防止できることは明らかである。
よって、本願補正発明の相違点1に係る構成は、周知の手段に基いて、引用発明の植物風味粒子を分散させたフィルター材料の吸込端側に植物風味粒子を含んでいないフィルター材料を設けて、それぞれ第1のセグメント、第2のセグメントとすることにより、当業者が容易に想到し得たものである。

イ.相違点2について
喫煙具のフィルターに適用する植物風味粒子としてハッカ細断物を用いる点は引用文献2((2)イ.(イ)(オ)参照。)に記載されており、一般にハッカは葉や茎を香料として用いることからすれば、当該裁断物の対象がハッカの葉や茎であることは技術常識である。
そして、引用発明の植物風味粒子は、「特定ハーブ」であるものの、タバコに付与する香味は、喫煙者の嗜好に応じて適宜選択し得るものであるから、「特定ハーブ」に代えてハッカを用いることは、当業者が適宜になし得たことである。
また、引用発明も植物風味粒子をフィルター材料へ分散させている以上、当該分散にあたって、埋め込みに適した大きさの粉末又は粉砕品とすべきことは当然である。
そして、本件補正発明で特定された「10?80メッシュ」とは、メッシュの一般的意味として、「篩ふるいの目、また粉類の粒子の大きさを示す単位。篩1インチ当りの網の目の数で表す。」(広辞苑第六版)を参考とすると、篩のワイヤーの直径を無視して計算すると、目開きの大きさは、大きくても0.3175mm?2.54mm程度であり、またASTMによると、0.177mm?2mm、Tyler(タイラ-)によると、0.175mm?1.981mmを意味しており、一般的なタバコのフィルターのサイズを加味すれば、フィルターに分散された植物風味粒子のサイズとして格別特異な値とはいえず、引用発明も、同様のサイズを採用しているものと認められる。また、仮に採用していなかったとしても、当業者であれば容易に到達できるサイズにすぎない。
よって、相違点2に係る本件補正発明の構成は、引用発明及び引用文献2の技術事項に基いて、当業者が容易に想到することができた事項にすぎない。

ウ.そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明、引用文献2の技術事項及び周知の手段の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

エ.したがって、本件補正発明は、引用発明、引用文献2の技術事項及び周知の手段に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができないものである。

3.本件補正についてのむすび
以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1.本願発明
平成29年6月6日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし23に係る発明は、平成28年8月18日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし23に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1.(2)に記載のとおりのものである。

2.原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、本願の優先権主張の日前に頒布された下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2,7,8に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:実願平1?36778号(実開平2?127194号)のマイクロフィルム
引用文献2:実願昭61?51761号(実開昭62-162995号)のマイクロフィルム
引用文献7:特表2002-505094号公報
引用文献8:再公表特許第2003/056949号

3.引用文献
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1,2,7,8及びその記載事項は、前記第2[理由]2.(2)に記載したとおりである。

4.対比・判断
本願発明は、前記第2[理由]2.で検討した本件補正発明から、第2のセグメントについて、「そして前記煙風味向上植物風味粒子が喫煙品から飛び出すことを防止するように構成されており、」という限定事項を削除したものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2[理由]2(3),(4)に記載したとおり、引用発明,引用文献2の技術事項及び周知の手段に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明,引用文献2の技術事項及び周知の手段に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2018-05-31 
結審通知日 2018-06-05 
審決日 2018-06-18 
出願番号 特願2015-39958(P2015-39958)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A24D)
P 1 8・ 121- Z (A24D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 長浜 義憲  
特許庁審判長 紀本 孝
特許庁審判官 井上 哲男
莊司 英史
発明の名称 風味が付与された粒子を有する紙巻きタバコ用フィルター  
代理人 轟木 哲  
代理人 森田 順之  

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