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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F |
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管理番号 | 1346487 |
審判番号 | 不服2017-11503 |
総通号数 | 229 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-01-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-08-02 |
確定日 | 2018-11-22 |
事件の表示 | 特願2014-218609号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成28年5月19日出願公開、特開2016-83233号〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 手続の経緯の概要 本願は、平成26年10月27日の出願であって、平成29年1月17日付けで拒絶の理由が通知され、同年3月27日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年5月1日付け(発送日:同年5月9日)で拒絶査定がなされ、それに対して、同年8月2日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされ、これに対し、当審において、平成30年3月9日付けで拒絶の理由が通知され、同年5月14日に意見書及び手続補正書が提出され、これに対し、当審において、同年6月12日付けで拒絶の理由が通知され、同年8月6日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。 2 本願発明 本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成30年8月6日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された、次のとおりのものである。 「A 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 B 所定演出の演出態様を変化させる態様変化手段と、 C 前記有利状態に制御される可能性を示唆する示唆表示を行う示唆表示手段と、 D 特定演出を実行する特定演出実行手段と、 を備え、 E 前記態様変化手段は、 E1 前記所定演出の演出態様の変化態様を異ならせることが可能であり、 E2 いずれの変化態様の場合にも共通の変化態様で前記所定演出の演出態様の変化を開始させ、 E3 前記所定演出の演出態様を、特定態様に変化させる場合があり、 E4 前記所定演出の演出態様を、前記特定態様よりも変化の程度が小さい所定程度以上変化させたことに応じて演出を強調し、 E5 演出を強調させた後にも前記所定演出の演出態様を変化可能であり、 F 前記特定演出実行手段は、前記所定演出の演出態様が前記特定態様に変化したことに関連して前記特定演出を実行し、 G 前記示唆表示手段は、 G1 可変表示中において前記所定演出の演出態様が変化しているときに前記示唆表示を表示し、 G2 前記所定演出の演出態様の変化に応じて前記示唆表示の態様を変化させ、 G3 前記所定演出の演出態様が前記特定態様に変化したことに関連して前記特定演出が実行される前に、前記示唆表示の態様を、前記有利状態に制御される可能性が高いことを示唆する態様に変化させる ことを特徴とする遊技機。」(A?G3は、当審にて分説して付与した。) 3 刊行物に記載された発明 当審による拒絶理由において刊行物1として提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2014-166392号公報には、図面とともに次の事項が記載されていると認められる(下線は当審にて付した。)。 (1)記載事項 ア 「【技術分野】 【0001】 本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の遊技機に関する。」 ・・・ 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、上記特許文献1の遊技機では、遊技者が操作を行った場合であっても、前記態様変化手段の態様が特定の態様に変化しない場合があり、この場合に遊技者の遊技の興趣が低下することがあった。 【0006】 この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣の低下を軽減又は防止させた遊技機を提供することを目的とする。」 イ 「【課題を解決するための手段】 【0007】 (1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、 遊技の進行に応じて遊技者に特典(例えば、大当り遊技状態など)を付与する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、 識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、ステップS172の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、 演出態様(例えば、メータMGなど)を変化させる制御を行う態様制御手段(例えば、ステップS239の処理結果に応じてステップS111で変動パターンを決定するCPU103及び変動パターンに応じてステップS172でメータMGを変化させる演出制御用CPU120など)と、 遊技者が操作可能な操作手段(例えば、プッシュボタン31Bなど)と、を備え、 前記態様制御手段は、前記特典が付与されるときに、前記特典が付与されないときよりも高い割合で前記演出態様を特定の態様に変化させるとともに(例えば、ステップS239の処理結果に応じてステップS111で決定された変動パターンに応じてステップS172でメータMGを変化させるなど)、前記演出態様を第1タイミング(例えば、演出SU2の終了タイミングなど)までに前記特定の態様に変化させる第1変化制御(例えば、図16(B)参照など)と、前記操作手段に所定の操作(例えば、第1操作など)が行われることで前記第1タイミングよりも後の第2タイミング(例えば、リーチ成立のタイミング又は演出SU3の終了タイミング)までに前記演出態様を前記特定の態様に変化させる第2変化制御(例えば、図16(C)参照など)と、前記第2タイミングよりも後の特定タイミング(例えば、バトルリーチCの終了タイミングなど)までに前記演出態様を前記特定の態様に変化させる特定変化制御(例えば、図16(D)参照)と、を行うことが可能であり、 前記第1タイミングと前記第2タイミングと前記特定タイミングとのうち少なくとも前記第1タイミングは、前記可変表示実行手段によって実行される識別情報の可変表示の態様がリーチ態様になる前のタイミングである(例えば、図16参照)、 ことを特徴とする。」 ウ 「【0015】 (5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、 前記特典を付与するか否かを決定する特典付与決定手段(例えば、ステップS239を実行するCPU103など)と、 前記特典付与決定手段の決定結果に基づいて、前記特典が付与されるか否かの可能性を報知する複数種類の特定演出(例えば、リーチ演出)のうちの少なくとも1つを前記第2タイミングの後に実行する特定演出実行手段(例えば、ステップS239の処理結果に応じてステップS111で変動パターンを決定するCPU103及び変動パターンに応じたリーチ演出をステップS172で実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、 前記特定演出実行手段は、前記第1変化制御が行われたか前記第2変化制御が行われたかに応じて前記複数種類の特定演出のうちのいずれを実行するかの割合が異なるように、前記特定演出を実行する(例えば、演出SU2においてメータMGが満タンになったときにはバトルリーチAが実行され、演出SU3においてメータMGが満タンになったときにはバトルリーチBが実行される。)、 ようにしてもよい。」 エ「【0062】 上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたり、モータ駆動回路16を介して可動演出部材用モータ61を駆動して可動演出部材60を動かしたりして、各種の演出(詳しくは後述する、リーチ演出、ステップアップ演出、メータMGの表示、可動演出部材演出など、遊技の盛り上げるための演出など)を実行する。」 オ「【0087】 バトルリーチA?Cは、複数のキャラクターが戦うリーチ演出である。バトルリーチA?Cでは、例えば、戦うキャラクターが異なるようにして、バトルリーチA?Cそれぞれを異なる演出態様とすればよい。バトルA又はBでは、所定のキャラクターが戦いに勝つと、可変表示結果が「大当り」となり、所定のキャラクターが戦いに負けると、可変表示結果が「ハズレ」となる。バトルリーチCが実行された場合には、バトルリーチCの実行後にバトルリーチAが実行されることがある(バトルリーチAに発展することがある)。バトルリーチCが実行されたがバトルリーチAに発展がない場合(例えば、所定のキャラクターが戦いに負ける場合)には可変表示結果は「ハズレ」となる。一方で、バトルリーチAに発展した場合(例えば、所定のキャラクターが戦いに勝つ場合)には、可変表示結果は「大当り」になる可能性がある。」 カ「【0090】 飾り図柄の可変表示中には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれの各飾り図柄が変動している期間中に、つまり、リーチ演出の前(リーチ態様になる前)に、どのリーチ演出が実行されるかを予告するステップアップ演出が行われる。 【0091】 また、ステップアップ演出は、予め定められた順番に従って第1段階から複数段階(ここでは、3段階)まで演出状態を段階的に変化させる予告演出である。この実施の形態では、第1段階として、画像51を画像表示装置5の表示領域に表示することを含む演出SU1が行われ、第2段階として、画像52を画像表示装置5の表示領域に表示することを含む演出SU2が行われ、第3段階として、画像53を画像表示装置5の表示領域に表示すること、及び、遊技者からの操作(プッシュボタン31Bへの連打操作)を受け付けることを含む演出SU3が行われる(図19などを参照)。 【0092】 また、この実施の形態では、ステップアップ演出の実行中や、バトルリーチCの実行中などの所定の期間において、画像表示装置の表示領域にメータを表す画像であるメータMGが表示される(図19などを参照)。メータMGは、その態様(メータの貯まり具合)が演出の実行状況などに応じて変化する。そして、このメータMGが満タンになると、リーチが成立してバトルリーチが実行される。なお、メータMGが満タンにならなくてもリーチが成立することはある。メータMGが満タンとなることが可能なタイミング(ある程度の長さの期間も含む概念である。)は、複数あり、いずれのタイミングでメータMGが満タンになったかで、その後に実行されるバトルリーチの種類が異なる。 【0093】 メータMGは、例えば、演出SU2の実行中の所定タイミングに満タンになることがある。この場合には、リーチ成立後にバトルリーチAが実行されることになる(図17参照)。メータMGは、例えば、演出SU3の実行中にユーザがプッシュボタン31Bを操作することで満タンになることがある。この場合には、リーチ成立後にバトルリーチBが実行されることになる(図18参照)。メータMGは、例えば、演出SU3の実行した後(メータMGは非満タン)のリーチ成立後に実行されるバトルリーチCの実行中の所定タイミングに満タンになることがある(図19参照)。この場合には、バトルリーチAが実行される(バトルリーチAへの発展が行われる)ことになる。メータMGがバトルリーチCの実行中の所定タイミングに満タンになる場合、遊技者がステップアップ演出の実行中にメータMGが満タンにならないと一旦認識したあとに、メータMGがバトルリーチCの実行中に満タンになるので、あたかも、後から(バトルリーチCの実行中に)メータMGを満タンにするという救済が図られたようになる。以下では、メータMGが満タンになってバトルリーチAに発展するバトルリーチCを、「救済有りのバトルリーチC」、「バトルリーチC(救済)」などといい、メータMGが満タンにならないバトルリーチCを、「救済無しのバトルリーチC」、「バトルリーチC(非救済)」などということがある。」 キ「【0211】 演出制御用CPU120は、ステップS558において現在が第1操作受付期間内であると判定した場合には(ステップS558;Yes)、現在のプッシュボタン31Bの操作回数が所定回数(例えば、5回)に達したか(つまり、例えば、プッシュボタン31Bを5回連打する第2操作が成立したか)を判定する(ステップS559)。演出制御用CPU120は、第1操作が成立した場合には(ステップS559;Yes)、第2操作フラグをオンする(ステップS560)。 【0212】 ステップS560の処理後、現在が第2操作受付期間内でない場合(ステップS558;No)、又は、第2操作が成立していない場合(ステップS559;No)には、第2操作フラグのオン状態・オフ状態などに応じた演出動作制御を実行する(ステップS561)。なお、演出制御用CPU120は、ステップS558で第2操作フラグがオン状態となっている場合には現在が第2操作受付期間内でないと判定する(ステップS558;No)とよい。 【0213】 ステップS561の演出動作制御では、リーチ演出の演出画像の表示(バトルリーチCにおけるメータMGの表示も含む。)などといった、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う。ステップS561の処理では、例えば図13に示すステップS530の処理により選択された演出制御パターンから、現在が第2操作受付期間内であるか否か、第2操作フラグの状態、及び、現在のプロセスタイマ値に対応した演出制御実行データを読み出す。こうして読み出された演出制御実行データに基づいて作成した各種指令(各種情報信号も含む。)を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させること(バトルリーチC(救済)で救済があったときにメータMGを変化させることを適宜含む。)や、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて、現在が第2操作受付期間内であるか否か、第2操作フラグの状態(第2操作が行われたか否か)に応じたリーチ演出を実行できればよい。」 ク「【0219】 図13に示すステップS530の処理により、変動パターンPA2-1又はPA3-1に応じて演出制御パターンが選択された場合には、この演出制御パターンに基づいて、図16(A)のように、演出SU1(図17などのように画像51などを表示する演出、以下同じ。)が実行されてから、リーチが成立してノーマルリーチが実行される。この場合、演出SU1の実行中において、メータMGの表示も行われ、メータMGは所定の所まで貯まるがメータMGは満タンにはならない。 【0220】 図13に示すステップS530の処理により、変動パターンPA2-2又はPA3-2に応じて演出制御パターンが選択された場合には、この演出制御パターンに基づいて、図16(B)及び図17のように、演出SU1が実行されてから、演出SU2(図17などのように画像52などを表示する演出、以下同じ。)が実行されるとともに、演出SU1及び演出SU2の実行に伴ってメータMGが徐々に貯まり、演出SU2の実行中に所定タイミングにて満タンになり、その後、リーチが成立してバトルリーチAが実行される。メータMGが満タンになったときには、可動演出部材演出が実行される。具体的には、可動演出部材60が非傾動状態から傾動状態になり(図17参照)、その後に再び非傾動状態になる。 【0221】 バトルリーチAの実行中には、第2操作受付期間が到来する。第2操作が未だ成立していない第2操作受付期間中(ステップS558;Yes、かつ、ステップS559;No)には、第2操作を促す画像(例えば、図18のボタン連打を促す画像と同様の画像)が画像表示装置5の表示領域に表示される(例えば、第2操作受付期間終了後(第2操作が成立した場合も含む。)には、この画像は消える)。その後、第2操作受付期間に第2操作がプッシュボタン31Bに対して行われたか否かに応じて(第2操作フラグがオン状態であるかオフ状態であるかに応じて)、異なる演出態様のバトルリーチAが実行される。図16(B)では、第2操作が行われたとき(成立したとき)を第2操作受付ポイントとしている。 【0222】 図13に示すステップS530の処理により、変動パターンPA2-3又はPA3-3に応じて演出制御パターンが選択された場合には、この演出制御パターンに基づいて、図16(C)及び図18のように、演出SU1が実行されてから、演出SU2が実行され、その後に演出SU3(図18などのように画像53を表示してからプッシュボタン31Bのボタン連打を促す画像などを表示する演出、以下同じ。)が実行されるとともに、演出SU1からSU3の実行に伴ってメータMGが徐々に貯まるが満タンとはならず、演出SU3の実行中に第1操作受付期間が到来する。第1操作が未だ成立していない第1操作受付期間中(ステップS553;Yes、かつ、ステップS554;No)には、第1操作を促す画像(例えば、上記ボタン連打を促す画像)が画像表示装置5の表示領域に表示される(例えば、第1操作受付期間終了後(第1操作が成立した場合も含む。)には、この画像は消える)。その後、第1操作受付期間に第1操作がプッシュボタン31Bに対して行われた場合(第1操作フラグがオン状態になったとき)に、メータMGを満タンにする。なお、第1操作受付期間において、第1操作が成立するまでのプッシュボタン31Bへの操作に対応してメータMGを徐々に貯めるようにメータMGの表示を変化させてもよいし、第1操作が成立したときに、いきなりメータMGを満タンにしてもよい。図16(C)では、第1操作が行われたとき(成立したとき)を第1操作受付ポイントとしている。 【0223】 この実施の形態では、変動パターンPA2-3又はPA3-3に応じて演出制御パターンが選択された場合には、第1操作受付期間中に第1操作が行われても、行われなくても、つまり、メータMGが満タンになっても、ならなくても、バトルリーチBが実行されるが、バトルリーチBの演出態様をメータMGが満タンになるかならないかに応じて異なるものとしてもよい(メータMGが満タンになる場合の方が演出が盛り上がるようにするなど)。また、第1操作が行われず(第1操作が成立せず)、メータMGが満タンにならなかったときには、バトルリーチB以外のリーチ演出が実行されるようにしてもよい。メータMGが満タンになったときには、可動演出部材演出が実行される。 【0224】 図13に示すステップS530の処理により、変動パターンPA2-4、変動パターンPA2-5又はPA3-5に応じて演出制御パターンが選択された場合には、この演出制御パターンに基づいて、図16(D)のように、演出SU1が実行されてから、演出SU2が実行され、その後に演出SU3が実行されるとともに、演出SU1からSU3の実行に伴ってメータMGが徐々に貯まるが満タンとはならず、演出SU3の実行中に第1操作受付期間が到来する。具体的には、第1操作が未だ成立していない第1操作受付期間中には(ステップS553;Yes、かつ、ステップS554;No)、第1操作を促す画像(例えば、上記ボタン連打を促す画像)が画像表示装置5の表示領域に表示される。しかし、ここでは、その後に、第1操作受付期間に第1操作がプッシュボタン31Bに対して行われた場合(第1操作フラグがオン状態になったとき)であっても、行われなかった場合であっても、メータMGは満タンにはならない。なお、この第1操作受付期間において、第1操作が成立するまでのプッシュボタン31Bへの操作に対応してメータMGを徐々に貯めるようにメータMGの表示を変化させてもよいし(この場合、例えば、第1操作受付期間開始時のメータMGの状態は、メータMGが満タンにならない場合の方が、メータMGが満タンになる場合よりもメータの貯まり具合を少なく表示し、第1操作があってもメータMGが満タンに届かないようにするとよい。または、メータMGが満タンにならない場合の方が、メータMGが満タンになる場合よりもメータの変化度を少なし、第1操作があってもメータMGが満タンに届かないようにするとよい。)、プッシュボタン31Bへの操作が有ってもメータMGを変化させないようにしてもよい(この場合、例えば、第1操作受付期間が経過したときに一気にメータMGを変化させるが満タンには届かないようにする。)。図16(D)では、第1操作が行われたとき(成立したとき)を第1操作受付ポイントとしている。 【0225】 演出SU3の後、リーチが成立し、バトルリーチCが実行される。バトルリーチCでは、満タンとならないメータMGが表示される。図13に示すステップS530の処理により、変動パターンPA2-4に応じて演出制御パターンが選択された場合には、バトルリーチCの実行中にメータMGが満タンになることはなく、メータMGについての救済が無い。一方、変動パターンPA2-5又はPA3-5に応じて演出制御パターンが選択された場合には、図19のように、バトルリーチCの実行中の所定タイミング(例えば、味方キャラクターが敵キャラクターを倒した後のタイミング)でメータMGが満タンなる救済が行われる(図16(D)では、この救済タイミングを救済ポイントとしている。)。この救済があると、バトルリーチCはバトルリーチAに発展する。なお、このバトルリーチAは、第2操作を受け付けるものであってもよいし、受け付けないものであってもよい。 【0226】 本実施形態では、上記の構成によって、遊技の進行に応じて遊技者に特典(ここでは、遊技者にとって有利な通常開放ラウンドの大当り遊技状態など)を付与するパチンコ遊技機1が構成され、特典を付与するか否かを決定する特典付与決定手段(ここでは、ステップS239を実行するCPU103)と、特典付与決定手段の決定結果に基づいて、特典が付与されるか否かの可能性を報知する複数種類の特定演出(ここでは、各リーチ演出)のうちの少なくとも1つを実行する特定演出実行手段(例えば、ステップS239の処理結果に応じてステップS111で変動パターンを決定するCPU103及び変動パターンに応じたリーチ演出をステップS172で実行する演出制御用CPU120)と、遊技の進行に応じて態様が変化し、態様が特定の態様(ここでは、満タン)に変化することで、特定演出が実行されることを示唆する態様変化手段(ここでは、メータMG)と、態様変化手段の態様を変化させる制御を行う態様制御手段(ここでは、変動パターンに応じて、ステップS172でメータMGを変化させる演出制御用CPU120)と、遊技者が操作可能な操作手段(ここでは、プッシュボタン31B)と、が構成される。 【0227】 そして、本実施形態では、上記の構成によって、態様制御手段は、態様変化手段の態様を第1タイミング(例えば、演出SU2の終了タイミングなど)までに特定の態様に変化させる第1変化制御(図16(B)参照)と、操作手段に所定の操作(ここでは、第1操作)が行われることで第1タイミングの後から第1タイミングよりも後の第2タイミング(ここでは、リーチ成立のタイミング又は演出SU3の終了タイミング)までの間に態様変化手段の態様を特定の態様に変化させる第2変化制御(図16(C)参照)と、を行うことが可能であり、特定演出実行手段は、第1変化制御が行われたか第2変化制御が行われたかに応じて複数種類の特定演出のうちのいずれを実行するかの割合が異なるように、特定演出を実行する(ここでは、演出SU2においてメータMGが満タンになったときにはバトルリーチAが実行され、演出SU3においてメータMGが満タンになったときにはバトルリーチBが実行される。)ようになっている。」 ケ「【0242】 さらに、本実施形態では、上記の構成によって、態様変化手段の態様が特定の態様に変化したときに所定の態様の特別演出を実行する特別演出実行手段(ここでは、可動演出部材演出をステップS172で実行する演出制御用CPU120)を備えることになる。 【0243】 この実施形態(特に前記した構成)によれば、可動演出部材演出が実行されることで、メータMGが満タンに変化したことや、特典が付与される割合が高いことが、遊技者にとって分かり易くなるので、遊技の興趣が向上する。」 コ「【0256】 (変形例3) 上記特定演出や特別演出の演出態様は、上記の実施の形態に限らず様々なものであってもよい。例えば、特定演出は、スーパーリーチなどのリーチ演出などであってもよい。特定演出や特別演出は、スピーカ8L、8Rによる音や遊技効果ランプ9による光による演出が少なくとも含まれるようなものであってもよい。特別演出は、画像表示装置5の表示領域に所定の画像を表示するような演出であってもよい。」 (2)認定事項 サ 【0062】に「演出制御用CPU120は、・・・各種の演出(・・・リーチ演出・・・メータMGの表示・・・など)を実行する。」と記載され、 【0220】に「変動パターンPA2-2又はPA3-2に応じて演出制御パターンが選択された場合には、この演出制御パターンに基づいて、・・・演出SU1・・・の実行に伴ってメータMGが徐々に貯まり、演出SU2の実行中に所定タイミングにて満タンになり、その後、リーチが成立してバトルリーチAが実行される。」と記載され、 【0222】?【0223】に「変動パターンPA2-3又はPA3-3に応じて演出制御パターンが選択された場合には、・・・図18のように、演出SU1が実行されてから、演出SU2が実行され、その後に演出SU3 ・・・が実行されるとともに、・・・バトルリーチBが実行される」と記載され、 【0224】?【0225】に「変動パターン・・・PA2-5又はPA3-5に応じて演出制御パターンが選択された場合には、この演出制御パターンに基づいて、・・・演出SU1が実行されてから、演出SU2が実行され、その後に演出SU3が実行されるとともに、・・・演出SU3の後、リーチが成立し、バトルリーチCが実行される。」と記載されている。 また、バトルリーチA?Cが実行される場合の演出画面の例を示す図である【図17】?【図19】には、演出SU1において、メータMGの貯まり具合が同じであり、演出SU2以降において、メータMGの貯まり具合が異なることが図示されている。 したがって、刊行物1には、演出制御用CPU120が、メータMGを表示する演出において、変動パターンに応じて、演出SU1の実行に伴ってメータMGが徐々に貯まるように、その貯まり具合を同じにし、演出SU2以降の実行に伴ってメータMGの貯まり具合を異ならせることが示されているものと認められる。 (3)上記ア?コの記載事項、及び上記サの認定事項、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、刊行物1には、次の発明(以下「刊行物発明」という。)が記載されているものと認められる(a?g3は、本願発明のA?G3に対応させて付与した。)。 「a 飾り図柄の可変表示を実行し、遊技者に大当り遊技状態を付与する遊技機であって(【0007】)、 b メータMGを表示する演出の演出態様を変化させる制御を行う演出制御用CPU120(【0007】、【0062】)と、 c?d 可変表示結果が「大当り」となる可能性のある、バトルリーチAに発展することのあるバトルリーチC、及び、バトルリーチAの演出動作制御を行う演出制御用CPU120(【0087】、【0211】?【0213】)とを備え、 e 演出制御用CPU120は、 e1?e2 メータMGを表示する演出において、変動パターンに応じて、演出SU1の実行に伴ってメータMGが徐々に貯まるように、その貯まり具合を同じにし、演出SU2以降の実行に伴ってメータMGの貯まり具合を異ならせ(認定事項サ)、 e3 メータMGを表示する演出の演出態様を特定の態様(満タン)に変化させることが可能であり(【0062】、【0226】)、 f また、演出制御用CPU120は、バトルリーチCの実行中の所定タイミング(例えば、味方キャラクターが敵キャラクターを倒した後のタイミング)でメータMGが満タンなると、バトルリーチAに発展させ(【0225】?【0226】)、 g さらに、演出制御用CPU120は、 g1?g2 飾り図柄の可変表示中には、複数のキャラクターが戦うリーチ演出であるバトルリーチCの実行中などの所定の期間において、画像表示装置の表示領域にメータを表す画像であるメータMGを表示させ、メータMGの態様(メータの貯まり具合)を、演出の実行状況などに応じて変化させ(【0062】、【0087】、【0090】?【0092】)、 g3 バトルリーチCの実行中にメータMGが満タンになるときに、画像表示装置5に所定の画像を表示することにより、遊技者に特典が付与される割合が高いことを分かり易くする特別演出を実行し、その後、バトルリーチAに発展させる(【0225】、【0242】?【0243】、【0256】) 遊技機。」 4 対比 本願発明と刊行物発明とを、分説に従い対比する。 (a)刊行物発明における「飾り図柄の可変表示を実行」することは、本願発明における「可変表示を行」うことに相当する。 そして、刊行物発明における「遊技者に大当り遊技状態を付与する」ことは、本願発明における「遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な」ことに相当する。 したがって、刊行物発明における構成aの「遊技機」は、本願発明における構成Aの「遊技機」に相当する。 (b)刊行物発明における「メータMGを表示する演出」は、本願発明における「所定演出」に相当する。 したがって、刊行物発明における構成bの「演出制御用CPU120」は、本願発明における構成Bの「態様変化手段」としての機能を有する。 (c?d)刊行物発明における「可変表示結果が「大当り」となる可能性のある」「バトルリーチC」は、本願発明における「有利状態に制御される可能性を示唆する示唆表示」に相当する。 そして、刊行物発明における「バトルリーチA」は、本願発明における「特定演出」に相当する。 したがって、刊行物発明における「バトルリーチC」「の演出動作制御を行う演出制御用CPU120」は、本願発明における「示唆表示を行う示唆表示手段」し、刊行物発明における「バトルリーチAの演出動作制御を行う演出制御用CPU120」は、本願発明における「特定演出を実行する特定演出実行手段」としての機能を有する。 ゆえに、刊行物発明における構成c?dは、本願発明における構成C?Dに相当する。 (e?e2)刊行物発明における「変動パターンに応じて」「演出SU2以降の実行に伴ってメータMGの貯まり具合を異ならせ」ることは、本願発明における「所定演出の演出態様の変化態様を異ならせることが可能であ」ることに相当する。 また、刊行物発明における「変動パターンに応じて、演出SU1の実行に伴ってメータMGが徐々に貯まるように、その貯まり具合を同じに」することは、本願発明における「共通の変化態様で所定演出の演出態様の変化を開始させ」ることに相当する。 したがって、刊行物発明における構成e?e2は、本願発明における構成E?E2に相当する。 (e、e3)刊行物発明における「特定の態様(満タン)」は、本願発明における「特定態様」に相当する。 したがって、刊行物発明における構成e、e3の「メータMGを表示する演出の演出態様を特定の態様(満タン)に変化させることが可能であ」る「演出制御用CPU120」は、本願発明における構成E、E3の「所定演出の演出態様を、特定態様に変化させる場合があ」る「態様変化手段」としての機能を有する。 (f)上記(c?d)より、刊行物発明における「演出制御用CPU120」、「バトルリーチA」は、それぞれ、本願発明における「特定演出実行手段」、「特定演出」に相当する。 また、上記(e、e3)より、刊行物発明における「特定の態様(満タン)」は、本願発明における「特定態様」に相当する。 そうすると、刊行物発明における「バトルリーチCの実行中の所定タイミング(例えば、味方キャラクターが敵キャラクターを倒した後のタイミング)でメータMGが満タンなると、バトルリーチAに発展させ」ることは、本願発明における「所定演出の演出態様が特定態様に変化したことに関連して特定演出を実行」することに相当する。 したがって、刊行物発明における構成fは、本願発明における構成Fに相当する。 (g?g2) 上記(c?d)より、刊行物発明における「バトルリーチC」は、それぞれ、本願発明における「示唆表示」に相当する。 そして、刊行物発明における「複数のキャラクターが戦うリーチ演出であるバトルリーチC」を「実行」することは、本願発明における「示唆表示を表示」することに相当する。 また、刊行物発明における「メータMGの態様(メータの貯まり具合)を、演出の実行状況などに応じて変化させ」るときは、本願発明における「所定演出の演出態様が変化しているとき」に相当する。 さらに、刊行物発明において、「複数のキャラクターが戦うリーチ演出であるバトルリーチC」は、「複数のキャラクター」が「味方キャラクター」と「敵キャラクター」に別れて戦うバトル演出の進行に伴い、その演出内容が変化するものであることは、当業者に自明であることから、刊行物発明における「バトルリーチCの実行中などの所定の期間において、画像表示装置の表示領域にメータを表す画像であるメータMGを表示させ、メータMGの態様(メータの貯まり具合)を、演出の実行状況などに応じて変化させ」ることは、本願発明における「所定演出の演出態様の変化に応じて示唆表示の態様を変化させ」ることに相当する。 したがって、刊行物発明におけるg?g2の「飾り図柄の可変表示中には、複数のキャラクターが戦うリーチ演出であるバトルリーチCの実行中などの所定の期間において、画像表示装置の表示領域にメータを表す画像であるメータMGを表示させ、メータMGの態様(メータの貯まり具合)を、演出の実行状況などに応じて変化させ」る「演出制御用CPU120」は、本願発明における構成G?G2の「可変表示中において前記所定演出の演出態様が変化しているときに前記示唆表示を表示し」、「所定演出の演出態様の変化に応じて示唆表示の態様を変化させ」る「示唆表示手段」に相当する。 (g、g3) 上記(e、e3)より、刊行物発明における「バトルリーチCの実行中にメータMGが満タンになるとき」は、本願発明における「所定演出の演出態様が特定態様に変化したことに関連」することに相当する。 そして、刊行物発明における「その後、バトルリーチAに発展させる」の「その」ときは、本願発明における「特定演出が実行される前」に相当する。 また、刊行物発明における「遊技者に特典が付与される割合が高いこと」は、本願発明における「有利状態に制御される可能性が高いこと」に相当する。 そうすると、刊行物発明における「バトルリーチCの実行中に」「遊技者に特典が付与される割合が高いことを分かり易くする特別演出」である「画像表示装置5に所定の画像を表示する」ことは、「バトルリーチCの実行中」に「バトルリーチC」が「特別演出」に変化することを意味することから、本願発明における「有利状態に制御される可能性が高いことを示唆する態様に変化させる」ことに相当する。 したがって、刊行物発明における構成g、g3は、本願発明における構成G、G3に相当する。 上記(a)?(g3)における対比から、本願発明と刊行物発明とは、 「A 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 B 所定演出の演出態様を変化させる態様変化手段と、 C 前記有利状態に制御される可能性を示唆する示唆表示を行う示唆表示手段と、 D 特定演出を実行する特定演出実行手段と、 を備え、 E 前記態様変化手段は、 E1 前記所定演出の演出態様の変化態様を異ならせることが可能であり、 E2 いずれの変化態様の場合にも共通の変化態様で前記所定演出の演出態様の変化を開始させ、 E3 前記所定演出の演出態様を、特定態様に変化させる場合があり、 F 前記特定演出実行手段は、前記所定演出の演出態様が前記特定態様に変化したことに関連して前記特定演出を実行し、 G 前記示唆表示手段は、 G1 可変表示中において前記所定演出の演出態様が変化しているときに前記示唆表示を表示し、 G2 前記所定演出の演出態様の変化に応じて前記示唆表示の態様を変化させ、 G3 前記所定演出の演出態様が前記特定態様に変化したことに関連して前記特定演出が実行される前に、前記示唆表示の態様を、前記有利状態に制御される可能性が高いことを示唆する態様に変化させる 遊技機。」 の点で一致し、構成E4、E5に関し、次の点で相違する。 [相違点](構成E4、E5について) 本願発明は、所定演出の演出態様を、特定態様よりも変化の程度が小さい所定程度以上変化させたことに応じて演出を強調し、演出を強調させた後にも所定演出の演出態様を変化可能であるのに対して、刊行物発明はそのような構成を備えるか明らかでない点。 5 当審の判断 (1)上記相違点について検討する。 遊技機の技術分野において、メータ(ゲージ)画像等により演出態様を変化させるメータ演出において、メータの表示が上限に達する前の特定程度以上変化した途中段階でメータ演出を強調して遊技者の期待感を高め、その後もメータの表示量を増加可能とすることは、本願出願前に周知の技術事項である(例えば、特開2013-240451号公報の【0330】?【0332】、【図108】には、スピンボタン602の連打により、メータ8のメモリ80が6個を超えた段階になると背景に集中線を表示し、メモリ80がMAXに達することへの期待感を高め、集中線を表示した後も更にメモリ80を増加可能とすることが記載され、特開2011-15771号公報の【0233】?【0236】には、入賞口への入賞が発生し、入賞回数メータMにおける表示数が右端に近くなると、入賞回数メータMを全体的に点滅表示させ、入賞回数メータMそのものを目立ちやすくし、遊技者に対して「作動記憶数が最大値近くまで貯まっている」ということをアピールすることが記載されている。以下「周知の技術事項」という。)。 そして、刊行物発明と上記周知の技術事項とは、遊技者の興趣や期待感を向上させるという共通の課題を解決するものである。 したがって、刊行物発明のバトルリーチC中の「メータMGを表示する演出」に上記周知の技術事項を適用して、メータMGを表示する演出の途中段階でメータを強調表示し、その後もメータの表示量を増加可能とし、上記相違点に係る本願発明の構成E4、E5とすることに格別の困難性はない。 また、本願発明により奏される効果は、刊行物発明、及び、上記周知の技術事項から当業者が予測できる効果の範囲内のものである。 よって、本願発明は、刊行物発明、及び、上記周知の技術事項に基づいて当業者が容易になし得たものである。 (2)請求人の主張について 平成30年8月6日付け意見書において、請求人は、「刊行物1には、「いずれの変化態様の場合にも共通の演出態様で所定演出の演出態様の変化を開始させ、所定演出の演出態様が特定態様に変化したことに関連して特定演出が実行される前に、有利状態に制御される可能性が高いことを示唆する所定の画像を表示する」との事項が開示されているに過ぎず、補正後の本願発明における「前記態様変化手段は、・・・いずれの変化態様の場合にも共通の変化態様で前記所定演出の演出態様の変化を開始させ、・・・前記示唆表示手段は、・・・前記所定演出の演出態様の変化に応じて前記示唆表示の態様を変化させ、前記所定演出の演出態様が前記特定態様に変化したことに関連して前記特定演出が実行される前に、前記示唆表示の態様を、前記有利状態に制御される可能性が高いことを示唆する態様に変化させる」との構成について開示も示唆もされていない。」(第5頁第4?13行)と主張する。 しかしながら、請求人が主張する、本願発明の構成E2、G2、G3について、刊行物1に記載されていないとする点については、前記「4 対比(e?e2)、(g、g2)、(g、g3)」において検討したように、刊行物1に記載された発明の構成e2、g2、g3として、対応する構成を有している。 したがって、請求人の上記主張を採用することはできない。 (3)小括 本願発明により奏される効果は、当業者が、刊行物発明、及び、周知の技術事項から予測し得る効果の範囲内のものであって、格別なものではない。 よって、本願発明は、刊行物発明、及び、周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 6 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2018-09-20 |
結審通知日 | 2018-09-25 |
審決日 | 2018-10-09 |
出願番号 | 特願2014-218609(P2014-218609) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(A63F)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 河本 明彦 |
特許庁審判長 |
瀬津 太朗 |
特許庁審判官 |
長崎 洋一 櫻井 茂樹 |
発明の名称 | 遊技機 |
代理人 | 田▲崎▼ 聡 |
代理人 | 佐伯 義文 |
代理人 | 平野 昌邦 |
代理人 | 松沼 泰史 |