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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) C08L
管理番号 1346701
審判番号 不服2017-19424  
総通号数 229 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-01-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-12-27 
確定日 2018-11-29 
事件の表示 特願2013-139166「樹脂組成物およびシール部材」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 1月19日出願公開、特開2015- 10225〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本件審判請求に係る出願(以下「本願」という。)は、平成25年7月2日にされた特許出願であって、以降の手続の経緯は以下のとおりのものである。

平成28年11月 2日付け 拒絶理由通知
平成28年12月23日 意見書・手続補正書
平成29年 2月15日付け 拒絶理由通知
平成29年 4月21日 意見書
平成29年 9月29日付け 拒絶査定
平成29年12月27日 本件審判請求
同日 手続補正書
平成30年 1月25日付け 審査前置移管
平成30年 2月 9日付け 拒絶理由通知
同日付け 応対記録
平成30年 8月 8日付け 前置報告書
平成30年 8月10日付け 審査前置解除

第2 原審及び前置審査の概要

1.原審について
原審において、平成29年2月15日付けの拒絶理由通知書で概略以下の内容を含む拒絶理由が通知され、当該拒絶理由が解消されていない点をもって平成29年9月29日付けで下記の拒絶査定がされた。

<拒絶理由通知>
「 理由

1.(新規性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。

2.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)

●理由1(新規性)、2(進歩性)について

・請求項 1、3、6
・引用文献 5
・備考
・・(中略)・・

●理由2(進歩性)について

・請求項 2、3、4、6、7
・引用文献 5、3、7
・備考
・・(中略)・・

<拒絶の理由を発見しない請求項>
請求項(5)に係る発明については、現時点では、拒絶の理由を発見しない。拒絶の理由が新たに発見された場合には拒絶の理由が通知される。

<引用文献等一覧>
5.特開平08-105391号公報
3.特開2001-123061号公報
7.再公表特許第2002/063171号(新たに引用された文献)
8.特開昭61-169686号公報(参考の為に新たに引用された文献)」

<拒絶査定>
「この出願については、平成29年 2月15日付け拒絶理由通知書に記載した理由2によって、拒絶をすべきものです。
なお、意見書の内容を検討しましたが、拒絶理由を覆すに足りる根拠が見いだせません。

備考
●理由2(特許法第29条第2項)について

・請求項 1、3、6
・引用文献 5、8
・・(中略)・・
したがって、先の拒絶理由は依然として解消していない。
・・(中略)・・

●理由2(特許法第29条第2項)について

・請求項 2、3、4、6、7
・引用文献 5、3、7
・・(中略)・・
したがって、先の拒絶理由は依然として解消していない。

<引用文献等一覧>
5.特開平08-105391号公報
8.特開昭61-169686号公報
3.特開2001-123061号公報
7.再公表特許第2002/063171号
9.特開2010-203546号公報(参考の為新たに引用する技術文献)」

2.前置審査について
前置審査(特許法第162条)において、平成30年2月9日付けの拒絶理由通知書で概略以下の内容を含む新たな拒絶理由が応答期間を指定して通知された(特許法第163条第2項)ところ、請求人(出願人)からは、当該指定された期間内に意見書提出等の応答はなく、前置審査官は、当該拒絶理由により拒絶されるべきものである旨の審査結果を平成30年8月8日付けで特許庁長官に対して報告した(特許法第164条第3項)。

「 理由

1.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

2.(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)

●理由1(進歩性)について

・請求項 1、3-6
・引用文献 5、8、9、3
・備考
・・(中略)・・

<引用文献等一覧>
5.特開平08-105391号公報
8.特開昭61-169686号公報 (参考の為に引用する文献)
9.特開2003-183497号公報(新たに引用された文献)
3.特開2001-123061号公報
7.再公表特許第2002/063171号」

第3 当審の判断
当審は、平成29年12月27日付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、前置審査時に通知された拒絶理由1により、依然として、特許法第29条の規定に違反し、特許を受けることができないものであるから、他の請求項に係る発明につき検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである、
と判断する。以下、詳述する。

I.本願特許請求の範囲に記載された事項
上記手続補正書により補正された本願の特許請求の範囲には、その請求項1ないし6に項分け記載された「シール部材」に関する事項が記載されている。
そのうち、請求項1には、以下の事項が記載されている。
「ポリフェニレンサルファイド100重量部、炭素繊維2?15重量部、ポリテトラフルオロエチレン粉末5?25重量部、およびエラストマーを含有する樹脂組成物を成形して得られる、合口を有する角リングであり、その曲げ弾性率が4,000MPa未満であるシール部材。」
(以下、請求項1に記載された事項で特定される発明を「本願発明」という。)

II.各引用文献に記載された事項
なお、以下の各文献の摘示において、下線は、元来付与されているものを除き、当審が付した。

1.引用文献5(特開平8-105391号公報)
上記平成30年2月9日付け拒絶理由通知で引用された引用文献5(以下「引用例1」という。)には、以下の事項が記載されている。

(1a)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 リニア型ポリフェニレンサルファイド樹脂20?90%(重量%,以下同じ)と,カーボンファイバー5?40%と,ポリテトラフルオロエチレン5?40%とを混合し,成形してなることを特徴とするスクロールコンプレッサ用のチップシール。
【請求項2】 請求項1において,上記カーボンファイバーがピッチ系黒鉛質カーボンファイバーであることを特徴とするスクロールコンプレッサ用のチップシール。
【請求項3】 ポリフェニレンサルファイド樹脂20?90%と,ピッチ系黒鉛質カーボンファイバー5?40%と,ポリテトラフルオロエチレン5?40%とを混合し,成形してなることを特徴とするスクロールコンプレッサ用のチップシール。」

(1b)
「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,エアコン等の空調装置に使用されるスクロールコンプレッサ用チップシール及びスクロールコンプレッサに関する。」

(1c)
「【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来材料からなるシール材は,例えば車載エアコンに使用される,高荷重かつ高回転であるスクロールコンプレッサでの使用には適さないおそれがある。即ち,上記スクロールコンプレッサにおいては,シール材への負荷が大きく,上述の樹脂からなるシール材は短時間で摩耗するおそれがある。上記シール材の摩耗に伴い,シール材と各スクロール部材等との接触面でのシール性が低下し,作動室のシール性が低下する。この結果,スクロールコンプレッサの気体圧縮効率が短時間で低下するおそれがある。
【0006】本発明は,かかる問題点に鑑み,耐摩耗性に優れたスクロールコンプレッサ用チップシール及びスクロールコンプレッサを提供しようとするものである。」

(1d)
「【0015】上記渦巻状羽根の先端にはシール溝が設けられてなり,該シール溝に予め成形されたチップシールが配設されている。なお,上記チップシールの形状は渦巻形状で,その成形は射出成形により行われる。
【0016】また,上記チップシールは,固定スクロール部材と可動スクロール部材が噛み合った場合において,可動スクロール部材に設けられたチップシールは固定スクロール部材に,一方,固定スクロール部材に設けられたチップシールは可動スクロール部材に対して当接する。そして,上記作動室は,可動スクロール部材及び固定スクロール部材における渦巻状羽根とチップシールとによって形成された空間である。そして,上記チップシールが作動室のシール性を保持している。また,上記チップシールは,前述のごとく,優れた耐摩耗性を有しているため,上記スクロールコンプレッサの作動室のシール性も優れている。
・・(中略)・・
【0018】
【作用及び効果】本発明のチップシールにおいては,リニア型PPSと,CFと,PTFEとをそれぞれ特定量混合し,成形してなる。・・(中略)・・また,上記CF及びPTFEを上記の特定量添加することにより,チップシールに更に優れた耐摩耗性を付与することができる。
【0019】また,本発明のスクロールコンプレッサは,上述のごとき耐摩耗性に優れるチップシールを用いている。上記スクロールコンプレッサは可動スクロール部材が固定スクロール部材に対して公転することにより,両者の間に形成された作動室が空気等を吸入,圧縮,吐出させる。従って,上記チップシールは,スクロールコンプレッサの動作に伴い,摩擦力を受ける。
【0020】そして,上記作動室は,可動スクロール部材と固定スクロール部材との間に形成され,かつチップシールが,作動室に必要なシール性を確保している。上記作動室はスクロールコンプレッサにおいて,空気等を吸入,圧縮,吐出する部分であるため,作動室のシール性はスクロールコンプレッサの性能の良否に大きく影響する。
【0021】本発明のスクロールコンプレッサにおいては,チップシールが高い耐摩耗性を有するため,作動室のシール性の低下も殆ど生じない。よって,スクロールコンプレッサの気体圧縮効率を長期間にわたり高く維持することができる。
【0022】上記のごとく,本発明によれば,耐摩耗性に優れたスクロールコンプレッサ用チップシール,及びスクロールコンプレッサを提供することができる。」

(1e)
「【0023】
【実施例】
実施例1
本発明の実施例にかかるチップシール及びスクロールコンプレッサにつき,図1?図4を用いて説明する。本例は,リニア型PPS80%と,CF15%と,PTFE5%とを混合し,成形してなるチップシールを示す。なお,上記CFとしては,ピッチ系黒鉛質CFを使用する。
【0024】そして上記成形に当っては,まず,上記所定量のリニア型PPSを溶融する。次に,上記溶融したリニア型PPSにCFを混合する。その後,PTFEを加え,混練し,混合材料とする。上記混合材料をペレット化した後,上記ペレットを射出成形機に投入し,射出成形によって所望の形状のチップシールを得る。なお,上記チップシールの形状は渦巻形状である(図2参照)。
【0025】次に,上記チップシールを用いたスクロールコンプレッサについて説明する。なお,本例のスクロールコンプレッサは自動車用エアコンに適用されるものである。図1?図3に示すごとく,本例のスクロールコンプレッサ1は,渦巻状羽根22及び該渦巻状羽根22を支持する端板20を有する固定スクロール部材2を有する。また,渦巻状羽根32及び該渦巻状羽根32を支持する端板30を有し,上記固定スクロール部材2と向かい合って配設され,かつ自転を防止しつつ,公転運動を行うように構成された可動スクロール部材3を有する。
【0026】・・(中略)・・そして,上記各渦巻状羽根22,32の先端にそれぞれチップシール21,31を配設してなる(図2?図4)。
・・(中略)・・
【0033】図2,図3に示すごとく,上記可動スクロール部材3において,渦巻状羽根32の先端にはシール溝320が設けられてなり,該シール溝320に対して,可動スクロール部材3の形状に合せて成形されたチップシール31が配設されている。なお,図示は省略するが,固定スクロール部材2についても,上述の可動スクロール部材3と同様にチップシール21が固定されている。
【0034】図1,図4に示すごとく,上記固定スクロール部材2及び可動スクロール部材3は互いの渦巻状羽根22,32を噛み合わせる状態に,組付けられる。そして,両者のチップシール21,31はそれぞれ相手側の表面に接触している。上記スクロールコンプレッサ1は,可動スクロール部材3が固定スクロール部材2に対して公転することにより,空気を吸入,圧縮,吐出するが,これらの一連の動作にあたって,上記チップシール21,31が作動室40等のシール性を保持する役割を有している。なお,上記固定スクロール部材2はアルミニウム,可動スクロール部材3はニッケルリンメッキを施したアルミニウムにより構成されている。
【0035】本例のチップシール21,31及びスクロールコンプレッサ1の作用効果につき以下に説明する。本例のチップシール21,31は,リニア型PPS,ピッチ系黒鉛質CF,PTFEを所定量含有している。このため,後述の実施例に示すごとく耐摩耗性に優れている。そして,本例のスクロールコンプレッサ1は,上述のごとき耐摩耗性に優れるチップシール21,31を用いている。
【0036】よって,本例のスクロールコンプレッサ1は,チップシール21,31が摩耗し難いため,使用中に作動室40のシール性の低下が殆ど生じない。よって,スクロールコンプレッサ1の気体圧縮の効率を,長期間にわたり高く維持することができる。
【0037】従って,本例によれば,耐摩耗性に優れたスクロールコンプレッサ用チップシール,及び作動室のシール性に優れたスクロールコンプレッサを提供することができる。
【0038】実施例2
本例は,本発明のチップシールにかかる試料1?6の耐摩耗性について,比較例C1,C2と共に説明する。まず,本発明にかかる試料1?6,C1,C2の成分について説明する。表1に示すごとく,試料1?6,C1,C2は,それぞれ所定量のリニア型PPS,半架橋PPS,架橋PPS,ピッチ系黒鉛質CF,ピッチ系炭素質CF,粉末状のPTFEを含有している。例えば,試料1?3は,表1に示すごとく,所定量のリニア型PPSとピッチ系黒鉛質CFとPTFEを含有している。
・・(中略)・・
【0040】・・(中略)・・なお,これらの材料よりなる試料1?6,C1,C2を成形するに当たっては,実施例1と同様の成形方法を利用する。
【0041】次に,上記試料1?6,C1,C2の耐摩耗性を測定する方法について説明する。上記測定は,まず,試験前のテストピースの高さ寸法をマイクロメータにて,0.001mmの精度で測定する。その後,鈴木式摩擦試験機を用いて摩擦試験を行う。試験終了後,再度,テストピースの高さ寸法を同じく測定し,該高さ寸法の差を摩耗量とする。
【0042】また,上記測定に当っては,面圧を30kgf/cm^(2),速度を2m/s,相手材をアルミニウム(AC8C-T6)とし,各試料1?6,C1,C2及びその相手材をオイル中に2時間放置する。しかる後,各試料1?6,C1,C2の摩耗量を,2度測定する。なお,上記測定に当たってオイル中へ放置するのは,実際にチップシールとして使用されている環境に近い状態で試験を行うためである。
【0043】表1に示すごとく,上記測定結果によれば,本発明にかかる試料1?6は,いずれも比較例C1,C2よりも摩耗量が少なく,耐摩耗性に優れていることが分かる。また,試料3,4,5はすべてピッチ系黒鉛質CFを含有しているが,PPSの種類が異なる。これらの試料の間では,リニア型PPSを含有した試料3が最も摩耗量が少ないため,リニア型PPSを含有したチップシールは耐摩耗性に優れていることが分かる。
【0044】また,試料3,6はすべてリニア型PPSを含有している。また,試料4及びC1は半架橋PPS,試料5,C2は架橋PPSをそれぞれ含有している。これらの試料間の比較から,ピッチ系黒鉛質CFを含有したチップシールは耐摩耗性に優れていることが分かる。
【0045】
【表1】




(1f)
「【図1】




(1g)
「【図2】


【図3】


【図4】




2.引用文献9(特開2003-89483号公報)
上記平成30年2月9日付け拒絶理由通知で引用された引用文献9(以下「引用例2」という。)には、以下の事項が記載されている。

(2a)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも摺動面における組成が、10?50重量%のカーボン繊維及び2?30重量%の熱可塑性エラストマーを含有し、残部が実質的にポリフェニレンサルファイド樹脂からなることを特徴とする摺動部材。
【請求項2】 請求項1に記載の摺動部材において、前記組成がさらに、前記組成全体を100重量%として、2?20重量%の粒状固体潤滑材を含有することを特徴とする摺動部材。
・・(後略)」

(2b)
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも摺動面が耐摩耗性、シール性、耐熱性、耐薬品性、機械的強度等に優れたPPS樹脂組成物からなる摺動部材に関し、特にオイルシールリング等として好適に使用できる摺動部材に関する。
【0002】
【従来の技術】省エネを目的として、最近益々油圧機械の性能や燃費の向上が図られていることにともない、油圧機械の回転軸部分や往復部分に用いるオイルシールリングは、高シール性だけでなく低フリクション性を有することが求められている。従来オイルシールリングには、摺動熱や油圧、オイル等への耐性の観点から、金属材又はプラスチック材が使用されている。オイルシールリングに用いられる金属材としては、例えばFC25材等の鋳鉄材が挙げられる。一方プラスチック材については、使用可能な程度の耐熱性及び摺動性を有する樹脂の種類が極めて少ないので、一般に市販されているのはポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK樹脂)、四弗化エチレン樹脂(PTFE樹脂)、ポリイミド樹脂(PI樹脂)又はポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)をベースとする樹脂材のみである。
・・(中略)・・
【0004】以上の事情下で、耐摩耗性及びシール性に優れた摺動部材について種々の提案がなされている。例えば特開昭55-7848号には、ポリフェニレンサルファイド樹脂にカーボン繊維と粒状固体潤滑材を添加して、Al合金等の軟質非鉄金属材との摺動性に優れた摺動部材を得る技術が開示されている。PPS樹脂はPTFE樹脂と同等レベルの耐熱性を有し、耐薬品性もPTFE樹脂に次ぐものであるため、オイルシール材として好適である。しかしPPS樹脂単独では耐摩耗性及び摺動性が不充分である。そこでカーボン繊維による補強効果及び粒状固体潤滑材による潤滑効果を与えることにより、PPS樹脂をオイルシール材として使用可能にすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらPPS樹脂をベースとする上記従来の摺動部材においては、カーボン繊維等の繊維系充填材とPPS樹脂との密着性が悪いという欠点がある。そのため摺動時に充填材が摺接部から抜け落ちて塑性流動を生じることがあり、さらに抜け落ちた充填材によりアブレッシブ摩耗が起こり、相手材の摩耗が進展しやすい。またPPS樹脂特有の脆さのためシールリングの組み付け性が悪く、容易に実用化できないという問題もある。
【0006】従って本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消し、ポリフェニレンサルファイド樹脂を用いて、耐摩耗性、シール性、耐熱性、耐薬品性、機械的強度等に優れた摺動部材を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、繊維系充填材とともに熱可塑性エラストマーを配合したポリフェニレンサルファイド樹脂は、繊維系充填材の密着性が高く、シール性、耐熱性、耐薬品性等に優れているとともに、充分な耐摩耗性及び機械的強度を有することを見出し、本発明に想到した。」

(2c)
「【0018】(B)熱可塑性エラストマー
熱可塑性エラストマーは、PPS樹脂とのポリマーアロイが可能であれば公知のものでよく、例えばオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、エステル系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー等が挙げられる。これらのうちオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー又はエステル系エラストマーを用いるのが好ましい。
・・(中略)・・
【0021】熱可塑性エラストマーの含有量はPPS樹脂組成物全体の2?30重量%であり、好ましくは4?20重量%であり、例えば10重量%程度である。熱可塑性エラストマーの含有量が2重量%未満だと、熱可塑性エラストマーを配合した効果が現われず、PPS樹脂と充填材との充分な密着性が得られない。また30重量%を超えて配合すると、摺動部材の強度が低下するだけでなく、コンパウンド時や成形時に熱分解してガスを発生してしまう。
【0022】(C)粒状固体潤滑材
摺動性の向上のため、PPS樹脂組成物は粒状固体潤滑材を含むのが好ましい。粒状固体潤滑材の具体例としては、グラファイト、二硫化モリブデン(MoS_(2))、四弗化エチレン(PTFE)粉末等が挙げられる。粒状固体潤滑材は単独で使用しても2種以上を併用してもよい。粒状固体潤滑材の粒度は325#以下であるのが好ましい。
【0023】粒状固体潤滑材の含有量は、PPS樹脂組成物全体の2?20重量%とするのが好ましく、4?8重量%とするのがより好ましく、例えば5重量%程度とする。粒状固体潤滑材の含有量が2重量%未満だと潤滑材を使用した効果が認められず、また20重量%を超えると摺動部材の強度が低下してしまうので好ましくない。」

(2d)
「【0030】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】実施例1?4及び比較例1?5
下記表1に示す材料を使用して、一軸式コンパウンド機によりペレット状のPPS樹脂組成物を作製し、樹脂温度300℃及び金型温度150℃の条件で射出成形して実施例1?4及び比較例1?5の摺動部材を得た。射出成形には、外径が50 mm、内径が45mm及び高さが2mmのリング状キャビティーを有する金型を用いた。使用したカーボン繊維は平均繊維長が100μm、繊維径が10?15μmであり、ガラス繊維は平均繊維長が200μm、平均繊維径が15μmであった。得られた各リング状摺動部材(合口:0.3mm)は、実施例1?3のものが特にAl合金からなる相手材に適したものであり、実施例4のものが特に鋳鉄からなる相手材に適したものである。
【0032】
【表1】


・・(中略)・・
【0036】次に各テストピース5の抗折性を調べるために、各テストピース5の合口を直径方向に広げ、最大開口距離を測定した。結果を図5に示す。
・・(中略)・・
【0038】また図5から明らかなように、実施例1?4の摺動部材は比較例1?3の摺動部材に比べて抗折性に優れており、PPS樹脂の脆性が改善されていた。これは、熱可塑性エラストマーの添加により、耐摩耗性だけでなく機械的強度も向上したためであると考えられる。これにより、折れやすくてシールリングとして実際に使用できないというPPS樹脂の欠点を解消することができる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の摺動部材は、熱可塑性エラストマーにより繊維系充填材とPPS樹脂の密着性が向上しているので、優れた耐摩耗性及び機械的強度を有する。特にカーボン繊維を含有する第一の摺動部材は相手材の材質を選ばず、摺動部材自体の耐摩耗性が良好であるだけでなく、摩耗し易いAl合金材等の軟質の非鉄金属もほとんど摩耗させない。
【0040】従って本発明の摺動部材を用いれば、従来のPPS樹脂製のリングを著しく上回る耐摩耗性及び強度を有するとともに、摺動性及びシール性に優れたシールリングを提供することができる。本発明の摺動部材は、例えば回転機器の軸シールリングとして用いたり、ピストンリングとして軟質の非鉄金属材又は鋳鉄材のシリンダと摺接させることができる。さらに第一の摺動部材は、Al合金材を用いた無潤滑のコンプレッサー等の摺動部分等に使用することもできる。」

(2e)
「【図5】




3.引用文献8(特開昭61-169686号公報)
上記平成30年2月9日付け拒絶理由通知で引用された引用文献8(以下「周知例」という。)には、以下の事項が記載されている。

(3a)
「1.固定スクロールと、旋回スクロールと該旋回スクロールを回転することなく旋回運動させるオルダムリングとを有する圧縮機部と、該圧縮機部と吸入圧のモータ室とを仕切壁により区画し、前記圧縮機部の駆動軸を該仕切壁に設けた軸受を介し貫通してモータに連結したスクロール圧縮機において、前記オルダムリング径より小径のシール部材を前記仕切壁面と旋回スクロールの鏡板背面または軸受ボス外径部との間に設け、前記旋回スクロールの鏡板背面に圧縮途中の冷媒ガスを導びいた中間圧力室を形成したことを特徴とするスクロール圧縮機。
2.シール部材が、角型のリングであって、旋回スクロールの鏡板あるいは仕切壁に設けた環状溝に嵌入されている特許請求の範囲第1項記載のスクロール圧縮機。」(特許請求の範囲第1項及び第2項)

III.検討

1.引用例1に記載された発明
上記引用例1には、「ポリフェニレンサルファイド樹脂20?90%(重量%,以下同じ)と,カーボンファイバー5?40%と,ポリテトラフルオロエチレン5?40%とを混合し,成形してなることを特徴とするスクロールコンプレッサ用のチップシール。」が記載されており(摘示(1a)参照)、当該「チップシール」は、「可動スクロール部材3において,渦巻状羽根32の先端にはシール溝320が設けられてなり,該シール溝320に対して,可動スクロール部材3の形状に合せて成形されたチップシール31が」「各渦巻状羽根・・32の先端に」「配設してなる」ことも記載されている(摘示(1e)【0026】及び【0033】並びに摘示(1f)及び(1g)参照)。
してみると、上記引用例1には、上記(1a)ないし(1g)の記載事項からみて、
「ポリフェニレンサルファイド樹脂20?90重量%と,カーボンファイバー5?40重量%と,ポリテトラフルオロエチレン5?40重量%とを混合し,成形してなるスクロールコンプレッサ用のチップシール。」
に係る発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

2.対比・検討

(1)対比
本願発明と上記引用発明とを対比すると、引用発明における「ポリフェニレンサルファイド樹脂」、「カーボンファイバー」及び「ポリテトラフルオロエチレン」は、それぞれ、本願発明における「ポリフェニレンサルファイド」、「炭素繊維」及び「ポリフルオロエチレン」に相当し、引用発明における「ポリフェニレンサルファイド樹脂・・と,カーボンファイバー・・と,ポリテトラフルオロエチレン・・とを混合し,成形してなる」は、混合することにより各成分を含有する樹脂組成物となることが明らかであって、当該組成物を成形して成形物を得ているのであるから、本願発明における「ポリフェニレンサルファイド・・、炭素繊維・・、ポリテトラフルオロエチレン・・、・・を含有する樹脂組成物を成形して得られる」に相当する。
そして、引用発明における「チップシール」は、本願発明における「シール部材」に相当することが明らかである。
してみると、本願発明と引用発明1とは、
「ポリフェニレンサルファイド、炭素繊維、ポリテトラフルオロエチレンを含有する樹脂組成物を成形して得られるシール部材。」
の点で一致し、以下の4点で相違するものと認められる。

相違点1:樹脂組成物の各成分の組成比につき、本願発明では「ポリフェニレンサルファイド100重量部、炭素繊維2?15重量部、ポリテトラフルオロエチレン粉末5?25重量部・・を含有する樹脂組成物」であるのに対して、引用発明では「ポリフェニレンサルファイド樹脂20?90重量%と,カーボンファイバー5?40重量%と,ポリテトラフルオロエチレン5?40重量%とを混合」した点
相違点2:本願発明では「エラストマーを含有する樹脂組成物」であるのに対して、引用発明では「エラストマーを含有する」ことにつき特定されていない点
相違点3:「シール部材」につき、本願発明では「合口を有する角リングであ」るのに対して、引用発明では「チップシール」である点
相違点4:「シール部材」につき、本願発明では「その曲げ弾性率が4,000MPa未満である」のに対して、引用発明では当該曲げ弾性率につき特定されていない点

(2)各相違点に係る検討

ア.相違点1について
上記相違点1につき検討すると、引用発明における「ポリフェニレンサルファイド樹脂20?90重量%と,カーボンファイバー5?40重量%と,ポリテトラフルオロエチレン5?40重量%」なる組成比は、ポリフェニレンサルファイド樹脂(以下「PPS」と略す。)100重量部として換算すると、カーボンファイバー5.5?200重量部及びポリテトラフルオロエチレン(以下「PTFE」と略す。)5.5?200重量部となり、本願発明の各成分の組成比との間で、炭素繊維につき5.5?15重量部の範囲及びPTFEにつき5.5?25重量部の範囲でそれぞれ重複しており、さらに、引用例1の実施例1及び2(摘示(1e)参照)にも見られるとおり、引用発明のチップシールにおいては、PPS80重量%、カーボンファイバー15重量%及びPTFE5重量%なる組成比のPPSが大部分を占めるような材料により構成されることを指向するものであるから、上記各成分の組成比に係る点は、実質的な相違点であるとはいえない。
なお、本願発明では、「ポリテトラフルオロエチレン粉末」を使用するのに対して、引用発明では「ポリテトラフルオロエチレン」である点においても相違するかに見えるが、引用例1の実施例2(摘示(1e)参照)にも見られるとおり、引用発明においてもPTFEとして粉末状のものを添加・使用する態様を包含し、実質的な相違点であるとはいえない。
してみると、上記相違点1は、実質的な相違点であるとはいえないか、仮に相違点であったとしても、引用発明において、当業者が所望に応じて適宜なし得ることである。

イ.相違点2について
上記相違点2につき検討すると、上記引用例2には、「少なくとも摺動面における組成が、10?50重量%のカーボン繊維及び2?30重量%の熱可塑性エラストマー」「さらに、」「2?20重量%の粒状固体潤滑材」「を含有し、残部が実質的にポリフェニレンサルファイド樹脂からなることを特徴とする摺動部材。」(摘示(2a)参照)が開示され、当該摺動部材が「少なくとも摺動面が耐摩耗性、シール性、耐熱性、耐薬品性、機械的強度等に優れたPPS樹脂組成物からなる」ことにより、「特にオイルシールリング等として好適に使用できる」ことも開示されている(摘示(2b)参照)。
そして、引用例2には、熱可塑性エラストマーの使用につき、「繊維系充填材とともに熱可塑性エラストマーを配合したポリフェニレンサルファイド樹脂は、繊維系充填材の密着性が高く、シール性、耐熱性、耐薬品性等に優れているとともに、充分な耐摩耗性及び機械的強度を有すること」(摘示(2b)参照)、「熱可塑性エラストマーの含有量はPPS樹脂組成物全体の2?30重量%であり、好ましくは4?20重量%であり、例えば10重量%程度であ」り、「熱可塑性エラストマーの含有量が2重量%未満だと、熱可塑性エラストマーを配合した効果が現われず、PPS樹脂と充填材との充分な密着性が得られ」ず、「また30重量%を超えて配合すると、摺動部材の強度が低下する」こと(摘示(2c)参照)及び「図5から明らかなように、実施例1?4の摺動部材は比較例1?3の摺動部材に比べて抗折性に優れており、PPS樹脂の脆性が改善されて」おり、「これは、熱可塑性エラストマーの添加により、耐摩耗性だけでなく機械的強度も向上したためであると考えられ」、「折れやすくてシールリングとして実際に使用できないというPPS樹脂の欠点を解消することができる」こと(摘示(2d)参照)もそれぞれ開示されている。
これらの開示を総合すると、引用例2には、カーボン繊維及び固体潤滑材を含有するPPS樹脂組成物の表面を有する耐摩耗性、シール性などに優れたオイルシールリングなどの摺動部材において、熱可塑性エラストマー2?30重量%を含有させることにより、PPS樹脂と充填材との充分な密着性が得られるとともに、シールリングとして実際に使用できる抗折性を有する程度にPPS樹脂の脆性が改善されて耐摩耗性だけでなく機械的強度も向上することが記載されているものといえる。
してみると、引用発明に係るチップシールなる部材においても、耐摩耗性、シール性などはもとより、折れ又は欠けなどの破壊を防止できるように脆性、剛性、柔軟性などのバランスがとれた機械的強度を有すべきことは、当業者の技術常識又は一般的な解決課題であるから、引用発明において、耐摩耗性、シール性などは低下させずに柔軟性を向上させ機械的強度のバランスをとることを意図して、上記引用例2に記載された事項に基づき、さらに(熱可塑性)エラストマーを適当量(例えば2?30重量%)添加使用したPPS樹脂組成物によりシール部材を構成することは、当業者が適宜なし得ることである。
また、本願明細書の発明の詳細な説明の記載を参酌すると、本願発明のエラストマーを含む場合(実施例6及び8)とエラストマーを含まない場合(実施例1ないし5及び7)との対比において、耐摩耗性についてはいずれの場合であっても良好であり、エラストマーを含む場合は、エラストマーを含まない場合に比して、引張強さ、曲げ強さ及び曲げ弾性率の点で低下し、引張破壊ひずみの点で増大していることが看取できるところ、この点は、引用発明に対して引用例2に記載された事項を組み合わせることにより、奏されるであろうと当業者が予期し得る範囲の効果であるものと認められるから、本願発明がエラストマーを含むPPS樹脂組成物により構成されることにより、特段の効果を奏しているものと認めることもできない。
したがって、上記相違点2は、引用発明において、引用例2に記載された事項を組み合わせることにより、当業者が適宜なし得ることである。

ウ.相違点3について
上記相違点3につき検討すると、引用例1には、引用発明のチップシールにつき、スクロール部材の先端の配設溝の形状に合わせて成形することが記載されている(摘示(1d)参照)ところ、上記周知例にも記載されている(摘示(3a)参照)とおり、スクロール圧縮機(コンプレッサー)のような機器における(固形)シール材において、シールしたい部位の形状及び配設形態(取り付け方法)に合わせた形状とすることは、当業者の技術常識又は周知技術であるから、引用発明において、シール部位の形状に従い、例えば合口なる切断部を有する角型のリングの形状とすることは、当業者が適宜なし得ることである。
してみると、上記相違点3は、引用発明において、当業者が適宜なし得ることである。

エ.相違点4について
上記相違点4につき検討すると、繊維強化プラスチック(FRP)の技術分野において、樹脂組成物材料中の繊維含量(含有率)が増加(減少)した場合、成形品の曲げ弾性率などの機械的強度が増大(低下)する傾向にあることは、特に挙証するまでもなく、当業者の技術常識であるものと認められる。
当該技術常識に照らすと、引用発明において、炭素繊維含有率が低い範囲(例えば、5?13重量%)のPPS樹脂組成物からなるものであれば、他の阻害要因が存する場合(例えばグラファイトの使用など)を除き、同等の炭素繊維の含有率を有する本願明細書の発明の詳細な説明に記載された実施例2の試料1又は2と略同等の、すなわち4000MPa未満の曲げ弾性率を有するものと解するのが自然である。
また、本願発明において、「その曲げ弾性率が4,000MPa未満である」と規定した点に係る技術的意義につき検討すると、「本発明のシール部材は、ある程度の柔軟性を有し、密封装置からの漏れを防止することができる。本発明の曲げ弾性率は、好ましくは4,000MPa未満、より好ましくは3,900MPa未満、さらに好ましくは3,800MPa未満である。」(【0034】)とされていることからみて、シール部材の柔軟性を適当な範囲のものとすることにより、密封装置からの漏れを防止することを意図し曲げ弾性率の上限を定めているものと認められるが、引用発明のチップシールにおいても、シール性、すなわち漏れ防止性に優れるものであるから、引用発明においても、本願発明と略同等の効果を奏しており、本願発明において、上記曲げ弾性率の上限を定めた点に格別な技術的意義が存するものとも認められない。
してみると、上記相違点4は、引用発明において、当業者が適宜なし得ることである。

オ.本願発明の効果について
本願発明の効果につき本願明細書の発明の詳細な説明の記載に基づき検討しても、本願発明が、例えば引用発明のような従来技術又は引用発明に引用例2に記載された事項を組み合わせた場合に比して、格別な効果を奏することを当業者が認識することができる記載又は示唆が存するものとは認められない。
してみると、本願発明が、引用発明に比して、当業者が予期し得ない程度の格別顕著な効果を奏するものとは認められない。

カ.小括
したがって、本願発明は、引用発明に基づき引用例2に記載された事項を組み合わせることにより、当業者が容易に発明をすることができたものである。

IV.当審の判断のまとめ
以上のとおり、本願発明は、引用例1に記載された発明に基づき引用例2に記載された事項を組み合わせることにより、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

第4 むすび
したがって、本願は、請求項1に記載された事項で特定される発明が、特許法第29条の規定により、特許を受けることができないものであるから、その他の請求項に係る発明につき更に検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2018-09-28 
結審通知日 2018-10-02 
審決日 2018-10-17 
出願番号 特願2013-139166(P2013-139166)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (C08L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中村 英司  
特許庁審判長 大熊 幸治
特許庁審判官 橋本 栄和
小柳 健悟
発明の名称 樹脂組成物およびシール部材  
代理人 高島 一  
代理人 當麻 博文  
代理人 高山 繁久  
代理人 鎌田 光宜  
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