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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G09G 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G09G |
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管理番号 | 1347378 |
審判番号 | 不服2017-16529 |
総通号数 | 230 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-02-22 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-11-07 |
確定日 | 2018-12-25 |
事件の表示 | 特願2015-544318「LEDディスプレイ」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 6月 5日国際公開、WO2014/082435、平成28年 2月25日国内公表、特表2016-505881〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成25年5月31日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2012年11月29日、中国)を国際出願日とする出願であって、平成29年3月2日付けで拒絶理由が通知され、平成29年6月12日に手続補正がなされたが、平成29年6月30日付けで拒絶査定がなされ(送達日:平成29年7月7日)、これに対し平成29年11月7日に拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がなされたものである。 第2 平成29年11月7日にされた手続補正についての補正却下の決定 [結論]平成29年11月7日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 補正の内容 (1)本件補正後の特許請求の範囲の記載 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線部は補正箇所である。)。 「【請求項1】 LED表示パネルと、 スイッチ回路と給電制御回路を含む制御回路とを有する表示駆動回路と、 を備え、 ここで、 前記スイッチ回路は、ソースがそれぞれ第1の給電装置の電源端子に接続し、ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべてのLED粒子の中のレッドランプの陽極に接続し、ゲートがそれぞれ給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し、前記LED表示パネルのレッドランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第1のサブスイッチ回路と、ソースがそれぞれ第2の給電装置の電源端子に接続し、ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべての前記LED粒子の中のグリーンランプとブルーランプの陽極に接続し、ゲートがそれぞれ前記給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し、前記LED表示パネルの前記グリーンランプと前記ブルーランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第2のサブスイッチ回路とを含み、前記LED表示パネルに対する給電を制御し、 前記給電制御回路は、前記給電制御ポートにより前記スイッチ回路の第3端子に接続し、前記スイッチ回路のオンやオフを制御し、 前記第1の給電装置と前記第2の給電装置がそれぞれ前記第1のサブスイッチ回路と前記第2のサブスイッチ回路に対して異なる作業電圧を提供し、 前記スイッチ回路と前記制御回路とを前記表示駆動回路に集積させることを特徴とするLEDディスプレイ。」 (2)本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前の、平成29年6月12日になされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。 「【請求項1】 LED表示パネルと、 スイッチ回路と給電制御回路を含む制御回路とを有する表示駆動回路と、 を備え、 ここで、 前記スイッチ回路は、ソースがそれぞれ第1の給電装置の電源端子に接続し、ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべてのLED粒子の中のレッドランプの陽極に接続し、ゲートがそれぞれ給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し、前記LED表示パネルのレッドランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第1のサブスイッチ回路と、ソースがそれぞれ第2の給電装置の電源端子に接続し、ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべての前記LED粒子の中のグリーンランプとブルーランプの陽極に接続し、ゲートがそれぞれ前記給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し、前記LED表示パネルの前記グリーンランプと前記ブルーランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第2のサブスイッチ回路とを含み、前記LED表示パネルに対する給電を制御し、 前記給電制御回路は、前記給電制御ポートにより前記スイッチ回路の第3端子に接続し、前記スイッチ回路のオンやオフを制御し、 前記第1の給電装置と前記第2の給電装置がそれぞれ前記第1のサブスイッチ回路と前記第2のサブスイッチ回路に対して異なる作業電圧を提供することを特徴とするLEDディスプレイ。」 2 補正の適否 上記補正は、補正前の「スイッチ回路と給電制御回路を含む制御回路とを有する表示駆動回路」について、「前記スイッチ回路と前記制御回路とを前記表示駆動回路に集積させる」との限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。 (2)引用例の記載事項 ア 引用例1 (ア)原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特開2002-244619号公報(平成14年8月30日出願公開。以下、「引用例1」という。)には、図面とともに次の記載がある(下線は、当審で付与した。)。 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、LED表示装置の駆動回路に関し、特に、ドライバーや電源回路の数の削減と、画質の劣化の防止とを図ったものに関する。」 「【0002】 【従来の技術】赤色のLED(発光ダイオード)と緑色のLEDと青色のLEDとで1つの絵素を構成し、図4に例示するように複数の絵素P11?Pnmをマトリクス状に配列したフルカラーLED表示装置が、屋内あるいは屋外用の大画面の映像表示装置として普及している。 【0003】従来、このフルカラーLED表示装置においてLEDを駆動する方式としては、直流駆動方式または1/2デューティ-駆動方式のいずれかが採用されていた。」 「【0009】各絵素P11?Pnmの緑色LEDのアノードと青色LEDのアノードには、電圧V1の電源回路24が接続されている。これに対し、各絵素P11?Pnmの赤色LEDのアノードには、電圧V1よりも低い(例えば2V程度低い)電圧V2の電源回路25が接続されている。」 「【0012】他方、1/2デューティ-駆動方式は、インターレース方式でLEDを駆動し、奇数フィールドの絵素のLEDと偶数フィールドの絵素のLEDとに共通のドライバーを設けるものである。 【0013】図6は、図4のように絵素P11?Pnmを配列したフルカラーLED表示装置における1/2デューティ-駆動方式の駆動回路の構成例を示し、図5と共通する部分には同一の符号を付している。画面上で上から奇数番目の列の絵素P11?P1m,P31?P3m,…P(n-1)1?P(n-1)mは奇数フィールドの絵素になり、画面上で上から偶数番目の列の絵素P21?P2m,P41?P4m,…Pn1?Pnmは偶数フィールドの絵素になる(但しここではnは偶数とする)。」 「【0020】奇数フィールドの各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノードには、1入力2出力の切換回路34の一方の出力端o1が接続されており、偶数フィールドの各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノードには、この切換回路34の残りの一方の出力端o2が接続されている。切換回路34の入力端には、図5に示したのと同じ電源回路24が接続されている。 【0021】奇数フィールドの各絵素の赤色LEDのアノードには、1入力2出力の切換回路35の一方の出力端o1が接続されており、偶数フィールドの各絵素の赤色LEDのアノードには、この切換回路35の残りの一方の出力端o2が接続されている。切換回路35の入力端には、図5に示したのと同じ電源回路25が接続されている。 【0022】切換回路34及び35には、奇数フィールド表示時,偶数フィールド表示時に入力端をそれぞれ出力端o1,o2に接続させる制御信号(図示略)が与えられる。 【0023】奇数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34,35の入力端がそれぞれ出力端o1に接続されることにより、奇数フィールドの各絵素の緑色LED及び青色LEDに電源電圧V1が供給されるとともに、奇数フィールドの各絵素の赤色LEDに電源電圧V2が供給される。 【0024】したがって、奇数フィールド表示時には、奇数フィールドの絵素の赤色LED,緑色LED及び青色LEDに表示信号(奇数フィールドの絵素位置での表示信号)及び電源電圧が供給されるので、奇数フィールドの絵素の赤色LED,緑色LED及び青色LEDが駆動される。 【0025】他方、偶数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34,35の入力端がそれぞれ出力端o2に接続されることにより、偶数フィールドの各絵素の緑色LED及び青色LEDに電源電圧V1が供給されるとともに、偶数フィールドの各絵素の赤色LEDに電源電圧V2が供給される。 【0026】したがって、偶数フィールド表示時には、偶数フィールドの絵素の赤色LED,緑色LED及び青色LEDに表示信号(偶数フィールドの絵素位置での表示信号)及び電源電圧が供給されるので、偶数フィールドの絵素の赤色LED,緑色LED及び青色LEDが駆動される。 【0027】このようにして、各絵素P11?Pnmの赤色LED,緑色LED及び青色LEDがインターレース方式で駆動される。 【0028】ここでも、電源回路24とは別に電源回路25を設ける理由は、緑色LEDや青色LEDに供給するのと同じ高さの電源電圧を赤色LEDに供給するとやはり常時(奇数フィールド表示時も偶数フィールド表示時も)不必要な高さの電源電圧を赤色LEDに供給することになってしまって非効率的だからである。」 「【0052】切換回路2は、入力端iと出力端o1とを結ぶ信号線上に、ソース,ドレインがそれぞれこの信号線に接続されたスイッチ素子(一例としてFET)6とダイオード9とを設け、入力端iと出力端o2とを結ぶ信号線上に、ソース,ドレインがそれぞれこの信号線に接続されたスイッチ素子(FET)7を設け、入力端iと出力端o3とを結ぶ信号線上に、ソース,ドレインがそれぞれこの信号線に接続されたスイッチ素子(FET)8を設けたものである。」 (イ)上記記載から、引用例1には、次の技術事項が記載されている。 a 引用例1に記載された技術は、赤色のLED(発光ダイオード)と緑色のLEDと青色のLEDとで1つの絵素を構成し、複数の絵素P11?Pnmをマトリクス状に配列した(【0002】)フルカラーLED表示装置(【0003】)に関するものである。 b 奇数フィールドの絵素のLEDと偶数フィールドの絵素のLEDとに共通のドライバーを設けるものである(【0012】)。 c 駆動回路は、画面上で上から奇数番目の列の絵素P11?P1m,P31?P3m,…P(n-1)1?P(n-1)mは奇数フィールドの絵素になり、画面上で上から偶数番目の列の絵素P21?P2m,P41?P4m,…Pn1?Pnmは偶数フィールドの絵素になる(但しここではnは偶数とする)(【0013】)。 d 奇数フィールドの各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノードには、1入力2出力の切換回路34の一方の出力端o1が接続されており、偶数フィールドの各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノードには、この切換回路34の残りの一方の出力端o2が接続され、切換回路34の入力端には、電源回路24が接続されている(【0020】)。 e 奇数フィールドの各絵素の赤色LEDのアノードには、1入力2出力の切換回路35の一方の出力端o1が接続されており、偶数フィールドの各絵素の赤色LEDのアノードには、この切換回路35の残りの一方の出力端o2が接続され、切換回路35の入力端には、電源回路25が接続されている(【0021】)。 f 切換回路34及び35には、奇数フィールド表示時,偶数フィールド表示時に入力端をそれぞれ出力端o1,o2に接続させる制御信号が与えられる(【0022】)。 g 奇数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34,35の入力端がそれぞれ出力端o1に接続されることにより、奇数フィールドの各絵素の緑色LED及び青色LEDに電源電圧V1が供給されるとともに、奇数フィールドの各絵素の赤色LEDに電源電圧V2が供給される(【0023】)。 h 他方、偶数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34,35の入力端がそれぞれ出力端o2に接続されることにより、偶数フィールドの各絵素の緑色LED及び青色LEDに電源電圧V1が供給されるとともに、偶数フィールドの各絵素の赤色LEDに電源電圧V2が供給される(【0025】)。 i (緑色LEDのアノードと青色LEDのアノードが接続されている)電源回路24の電圧V1よりも、(赤色LEDのアノードが接続されている)電源回路25の電圧V2が低い(【0009】)。 (ウ)これらのことから、引用例1には、従来の技術として、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「赤色のLED(発光ダイオード)と緑色のLEDと青色のLEDとで1つの絵素を構成し、複数の絵素P11?Pnmをマトリクス状に配列した、フルカラーLED表示装置において、 奇数フィールドの絵素のLEDと偶数フィールドの絵素のLEDとに共通のドライバーを設け、 画面上で上から奇数番目の列の絵素P11?P1m,P31?P3m,…P(n-1)1?P(n-1)mは奇数フィールドの絵素になり、画面上で上から偶数番目の列の絵素P21?P2m,P41?P4m,…Pn1?Pnmは偶数フィールドの絵素になり(但しここではnは偶数とする)、 奇数フィールドの各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノードには、1入力2出力の切換回路34の一方の出力端o1が接続されており、偶数フィールドの各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノードには、この切換回路34の残りの一方の出力端o2が接続され、切換回路34の入力端には、電源回路24が接続され、奇数フィールドの各絵素の赤色LEDのアノードには、1入力2出力の切換回路35の一方の出力端o1が接続されており、偶数フィールドの各絵素の赤色LEDのアノードには、この切換回路35の残りの一方の出力端o2が接続され、切換回路35の入力端には、電源回路25が接続され、 切換回路34及び35には、奇数フィールド表示時,偶数フィールド表示時に入力端をそれぞれ出力端o1,o2に接続させる制御信号が与えられ、奇数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34,35の入力端がそれぞれ出力端o1に接続されることにより、奇数フィールドの各絵素の緑色LED及び青色LEDに電源電圧V1が供給されるとともに、奇数フィールドの各絵素の赤色LEDに電源電圧V2が供給され、他方、偶数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34,35の入力端がそれぞれ出力端o2に接続されることにより、偶数フィールドの各絵素の緑色LED及び青色LEDに電源電圧V1が供給されるとともに、偶数フィールドの各絵素の赤色LEDに電源電圧V2が供給され、 電源回路24の電圧V1よりも電源回路25の電圧V2が低い、 フルカラーLED表示装置。」 (3)引用発明との対比 ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。 (ア)引用発明の「フルカラーLED表示装置」における、「赤色のLED(発光ダイオード)と緑色のLEDと青色のLEDとで1つの絵素を構成し、複数の絵素P11?Pnmをマトリクス状に配列した」ものは、パネル状であることは明らかであるから、本件補正発明における「LED表示パネル」に相当する。 (イ)引用発明における「切換回路34及び35」が、本件補正発明における「スイッチ回路」に相当する。 (ウ)引用発明における「切換回路34及び35」には「制御信号が与えられ」、「この制御信号に基づいて」、「電源回路24」から「各絵素」に「電源電圧V1が供給され」、また「電源回路25」から「各絵素」に「電源電圧V2が供給され」ているから、引用発明における「電源回路24」及び「電源回路25」と、「切換回路34及び35」に「制御信号」を「与え」る回路とが、本件補正発明における「給電制御回路」に相当し、引用発明におけるこれらを含む回路が、本件補正発明における「給電制御回路を含む制御回路」に相当するといえる。 (エ)引用発明における「切換回路34及び35」(上記「(イ)」のとおり、本件補正発明における「スイッチ回路」に相当する。)と、「電源回路24」及び「電源回路25」と、「切換回路34及び35」に「制御信号」を「与え」る回路とを含む回路(上記「(ウ)」のとおり、本件補正発明における「給電制御回路を含む制御回路」に相当する。)とは、「各絵素」を駆動する回路を構成しているから、本件補正発明における「スイッチ回路と給電制御回路を含む制御回路とを有する表示駆動回路」に相当するといえる。 (オ)引用発明における「1入力2出力の」「切換回路35」と、本件補正発明における「ソースがそれぞれ第1の給電装置の電源端子に接続し、ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべてのLED粒子の中のレッドランプの陽極に接続し、ゲートがそれぞれ給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し、前記LED表示パネルのレッドランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第1のサブスイッチ回路」とを対比すると、 a 引用発明における、「切換回路35」の「入力端」が接続される「電源回路25」の端子が、本件補正発明における「第1の給電装置の電源端子」に相当する。 引用発明における「切換回路35」の「入力端」が「電源回路25」の端子に接続していることと、本件補正発明における「ソースがそれぞれ第1の給電装置の電源端子に接続し」ていることとは、「入力端が第1の給電装置の電源端子に接続し」ている点で共通する。 b 引用発明では「画面上で上から奇数番目の列の絵素P11?P1m,P31?P3m,…P(n-1)1?P(n-1)mは奇数フィールドの絵素になり、画面上で上から偶数番目の列の絵素P21?P2m,P41?P4m,…Pn1?Pnmは偶数フィールドの絵素にな」っている。 引用発明において「切換回路35の一方の出力端o1」が「奇数フィールドの各絵素の赤色LEDのアノード」に「接続され」、「この切換回路35の残りの一方の出力端o2」が「偶数フィールドの各絵素の赤色LEDのアノード」に「接続され」ることは、引用文献1の図6に示されているとおり、「切換回路35の一方の出力端o1」が(「奇数フィールド」に対応するすべての)行のすべての「各絵素の赤色LEDのアノード」に「接続」され、「この切換回路35の残りの一方の出力端o2」が(「偶数フィールド」に対応するすべての)行のすべての「各絵素の赤色LEDのアノード」に「接続され」ていることに他ならないから、本件補正発明における「ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべてのLED粒子の中のレッドランプの陽極に接続」されることとは、「出力端子がそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべてのLED粒子の中のレッドランプの陽極に接続」されている点で共通するといえる(なお、本願の図7aでは、ドレンが、対応する「紙面の上下方向」のすべてのLED粒子の陽極に接続されているが、本件補正発明では、ドレンが、「対応する行のすべてのLED粒子」の陽極に接続されるとされている以上、本願の図7aは、次に示すとおり、紙面に対し時計方向に90度回転させ、ドレンが、「水平方向に並んだLED粒子のすべて」のLED粒子の陽極に接続されることを示した図であると解釈した。次の「カ」「b」でも、同様である。)。 c 引用発明において、「切換回路34」及び「切換回路35」に「制御信号」を「与え」る回路の出力ポートが、本件補正発明でいう「給電制御ポート」に相当する。 そして、引用発明において、制御信号が与えられる「切換回路35」の端子に、「制御信号」を「与え」る回路の出力ポートのうちで「切換回路35」に「制御信号」を「与え」る端子が接続されていることと、本件補正発明における「ゲートがそれぞれ給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し」ていることとは、「制御信号が与えられる端子が、給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し」ている点で共通するといえる。 d 引用発明の「切換回路35」は、「奇数フィールド表示時,偶数フィールド表示時に入力端をそれぞれ出力端o1,o2に接続させる制御信号が与えられ」、「奇数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路」「35の入力端がそれぞれ出力端o1に接続されることにより」、「奇数フィールドの各絵素の赤色LEDに電源電圧V2が供給され」、「他方、偶数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路」「35の入力端がそれぞれ出力端o2に接続されることにより」、「偶数フィールドの各絵素の赤色LEDに電源電圧V2が供給される」から、本件補正発明における「前記LED表示パネルのレッドランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第1のサブスイッチ回路」とは、「前記LED表示パネルのレッドランプの給電を制御する回路を備える第1のサブスイッチ回路」の点で共通する。 (カ)引用発明における「1入力2出力の」「切換回路34」と、本件補正発明における「ソースがそれぞれ第2の給電装置の電源端子に接続し、ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべての前記LED粒子の中のグリーンランプとブルーランプの陽極に接続し、ゲートがそれぞれ前記給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し、前記LED表示パネルの前記グリーンランプと前記ブルーランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第2のサブスイッチ回路」とを対比すると、 a 引用発明における、「切換回路34」の「入力端」が接続される「電源回路24」の端子が、本件補正発明における「第2の給電装置の電源端子」に相当する。 よって、引用発明における「切換回路34」の「入力端」が「電源回路24」の端子に接続していることと、本件補正発明における「ソースがそれぞれ第2の給電装置の電源端子に接続し」ていることとは、「入力端が第2の給電装置の電源端子に接続し」ている点で共通する。 b 引用発明では「画面上で上から奇数番目の列の絵素P11?P1m,P31?P3m,…P(n-1)1?P(n-1)mは奇数フィールドの絵素になり、画面上で上から偶数番目の列の絵素P21?P2m,P41?P4m,…Pn1?Pnmは偶数フィールドの絵素にな」っている。 引用発明における、「切換回路34の一方の出力端o1」が「奇数フィールドの各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノード」に「接続され」、「この切換回路34の残りの一方の出力端o2」が「偶数フィールドの各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノード」に「接続され」ることは、引用文献1の図6に示されているとおり、「切換回路34の一方の出力端o1」が(「奇数フィールド」に対応するすべての)行のすべての「各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノード」に「接続」され、「この切換回路34の残りの一方の出力端o2」が(「偶数フィールド」に対応するすべての)行のすべての「各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノード」に「接続」されていることに他ならないから、本件補正発明における「ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべての前記LED粒子の中のグリーンランプとブルーランプの陽極に接続」されていることとは、「出力端子がそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべてのLED粒子の中のグリーンランプとブルーランプの陽極に接続」されている点で共通するといえる。 c 上記「(オ)」「c」で述べたとおり、引用発明において、「切換回路34」及び「切換回路35」に「制御信号」を「与え」る回路の出力ポートが、本件補正発明でいう「給電制御ポート」に相当する。 そして、引用発明において、制御信号が与えられる「切換回路34」の端子に、「制御信号」を「与え」る回路の出力ポートのうちで「切換回路34」に「制御信号」を「与え」る端子が接続されていることと、本件補正発明における「ゲートがそれぞれ前記給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し」ていることとは、「制御信号が与えられる端子が、前記給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し」ている点で共通するといえる。 d 引用発明の「切換回路34」は、「奇数フィールド表示時,偶数フィールド表示時に入力端をそれぞれ出力端o1,o2に接続させる制御信号が与えられ」、「奇数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34」「の入力端がそれぞれ出力端o1に接続されることにより、奇数フィールドの各絵素の緑色LED及び青色LEDに電源電圧V1が供給され」、「他方、偶数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34」「の入力端がそれぞれ出力端o2に接続されることにより、偶数フィールドの各絵素の緑色LED及び青色LEDに電源電圧V1が供給される」から、本件補正発明における「前記LED表示パネルの前記グリーンランプと前記ブルーランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第2のサブスイッチ回路」とは、「前記LED表示パネルの前記グリーンランプと前記ブルーランプの給電を制御する回路を備える第2のサブスイッチ回路」の点で共通する。 (キ)引用発明において「切換回路34及び35」が、「奇数フィールド表示時,偶数フィールド表示時に入力端をそれぞれ出力端o1,o2に接続させる制御信号が与えられ」、「この制御信号に基づいて」「各絵素の緑色LED及び青色LEDに電源電圧V1」「が供給されるとともに、各絵素の赤色LEDに電源電圧V2が供給され」ることが、本件補正発明における「前記スイッチ回路は」、「前記LED表示パネルに対する給電を制御」することに相当する。 (ク)引用発明において、「切換回路34及び35」における「制御信号が与えられ」る端子が、本件補正発明における「前記スイッチ回路の第3端子」に相当する。 (ケ)上記「(オ)」「c」及び「(カ)」「c」を踏まえると、引用発明における「切換回路34及び35には、奇数フィールド表示時,偶数フィールド表示時に入力端をそれぞれ出力端o1,o2に接続させる制御信号が与えられ、奇数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34,35の入力端がそれぞれ出力端o1に接続され」、「他方、偶数フィールド表示時には、この制御信号に基づいて切換回路34,35の入力端がそれぞれ出力端o2に接続される」ことは、入力端と出力端o1、及び、入力端と出力端o2のそれぞれの接続がオンやオフに制御されていることに他ならないから、本件補正発明における、「前記給電制御回路は、前記給電制御ポートにより前記スイッチ回路の第3端子に接続し、前記スイッチ回路のオンやオフを制御」することに相当するといえる。 (コ)引用発明における 「切換回路34の入力端には、電源回路24が接続され」、「切換回路35の入力端には、電源回路25が接続され」、「電源回路24の電圧V1よりも電源回路25の電圧V2が低い」ことが、本件補正発明における「前記第1の給電装置と前記第2の給電装置がそれぞれ前記第1のサブスイッチ回路と前記第2のサブスイッチ回路に対して異なる作業電圧を提供」することに相当する。 イ 以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 【一致点】 「 LED表示パネルと、 スイッチ回路と給電制御回路を含む制御回路とを有する表示駆動回路と、 を備え、 ここで、 前記スイッチ回路は、入力端が第1の給電装置の電源端子に接続し、出力端子がそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべてのLED粒子の中のレッドランプの陽極に接続し、制御信号が与えられる端子が、給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続している、前記LED表示パネルのレッドランプの給電を制御する回路を備える第1のサブスイッチ回路と、 入力端が第2の給電装置の電源端子に接続し、出力端子がそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべての前記LED粒子の中のグリーンランプとブルーランプの陽極に接続し、制御信号が与えられる端子が、給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続している、前記LED表示パネルの前記グリーンランプと前記ブルーランプの給電を制御する回路を備える第2のサブスイッチ回路とを含み、前記LED表示パネルに対する給電を制御し、 前記給電制御回路は、前記給電制御ポートにより前記スイッチ回路の第3端子に接続し、前記スイッチ回路のオンやオフを制御し、 前記第1の給電装置と前記第2の給電装置がそれぞれ前記第1のサブスイッチ回路と前記第2のサブスイッチ回路に対して異なる作業電圧を提供する、 LEDディスプレイ。」 【相違点1】 本件補正発明では、 ア 第1のサブスイッチ回路及び第2のサブスイッチ回路が、それぞれ、「1つまたは複数の電界効果トランジスタ」を含み、 イ 第1のサブスイッチ回路では、該電界効果トランジスタの「ソース」がそれぞれ第1の給電装置の電源端子に接続され、「ゲート」がそれぞれ給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続され、「ドレン」がそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべてのLED粒子の中のレッドランプの陽極に接続し、 ウ 第2のサブスイッチ回路では、該電界効果トランジスタの「ソース」がそれぞれ第2の給電装置の電源端子に接続され、「ゲート」がそれぞれ給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続され、「ドレン」がそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべての前記LED粒子の中のグリーンランプとブルーランプの陽極に接続しているのに対し、 引用発明では、 イ’「切換回路35」の「入力端」が「電源回路25」の端子に接続され、「切換回路35の一方の出力端o1」が(「奇数フィールド」に対応するすべての)行のすべての「各絵素の赤色LEDのアノード」に「接続」され、「この切換回路35の残りの一方の出力端o2」が(「偶数フィールド」に対応するすべての)行のすべての「各絵素の赤色LEDのアノード」に「接続され」、制御信号が与えられる「切換回路35」の端子に、「制御信号」を「与え」る回路の出力ポートのうちで「切換回路35」に「制御信号」を「与え」る端子が接続されていることは明らかであり、 ウ’「切換回路34」の「入力端」が「電源回路24」の端子に接続され、「切換回路34の一方の出力端o1」が(「奇数フィールド」に対応するすべての)行のすべての「各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノード」に「接続」され、「この切換回路34の残りの一方の出力端o2」が(「偶数フィールド」に対応するすべての)行のすべての「各絵素の緑色LEDのアノードと青色LEDのアノード」に「接続」され、制御信号が与えられる「切換回路34」の端子に、「制御信号」を「与え」る回路の出力ポートのうちで「切換回路34」に「制御信号」を「与え」る端子が接続されていることは明らかであるものの、 「切換回路34」及び「切換回路35」が具体的にどのような素子を含み、該素子のどの端子が、「電源回路」が接続される「入力端」、制御信号が与えられる端子、「LEDのアノード」が接続される「一方の出力端o1」及び「残りの一方の出力端o2」となるのか、示されていない点。 【相違点2】 本件補正発明では、「前記スイッチ回路と前記制御回路とを前記表示駆動回路に集積させる」のに対し、引用発明では、「切換回路34及び35」、「電源回路24」及び「電源回路25」、及び「切換回路34及び35」に「制御信号」を「与え」る回路を含む回路を備え、これらの回路が「各絵素」を駆動する回路を構成しているものの、これらの回路がどのように配置されているか、示されていない点。 (4)判断 ア 相違点1について 切換回路を複数のFETで作成すること、その際、ソースを、電源回路に接続される端子とし、ゲートを、制御端子とし、ドレインを、発光ダイオードのアノード(陽極)に接続される端子とすることは、例えば、引用例1の段落【0052】及び図2に、従来の技術とは別の実施例の構成として記載されているように、当業者が適宜採用しうる構成である。 よって、引用発明において、「切換回路34」及び「切換回路35」を、それぞれ複数のFETで作成し、複数のFETのそれぞれソースを、「電源回路24」及び「電源回路25」に接続される「入力端」の端子とし、複数のFETのそれぞれゲートを、制御信号が与えられる端子とし、複数のFETのそれぞれドレインを、「LEDのアノード」(陽極)が接続される「一方の出力端o1」及び「残りの一方の出力端o2」の端子として、上記相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 イ 相違点2について 複数の回路を回路基板上でどのように配置するか(例えば、回路基板上のある箇所に集積的に配置する、あるいは基板周辺に分散して配置する等)は、設計的事項であるから、引用発明において、「切換回路34及び35」、「電源回路24」及び「電源回路25」、及び「切換回路34及び35」に「制御信号」を「与え」る回路を含む回路を、「各絵素」を駆動する回路として集積させて配置し、上記相違点2に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 ウ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明、及び、当業者が適宜採用しうる構成の奏する作用効果から予測される範囲内のものに過ぎず、格別顕著なものということはできない。 エ したがって、本件補正発明は、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 (5)本件補正についてのむすび 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし12に係る発明は、平成29年6月12日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし12に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。再掲すれば、次のとおり。 「 【請求項1】 LED表示パネルと、 スイッチ回路と給電制御回路を含む制御回路とを有する表示駆動回路と、 を備え、 ここで、 前記スイッチ回路は、ソースがそれぞれ第1の給電装置の電源端子に接続し、ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべてのLED粒子の中のレッドランプの陽極に接続し、ゲートがそれぞれ給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し、前記LED表示パネルのレッドランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第1のサブスイッチ回路と、ソースがそれぞれ第2の給電装置の電源端子に接続し、ドレンがそれぞれ前記LED表示パネルにおける対応する行のすべての前記LED粒子の中のグリーンランプとブルーランプの陽極に接続し、ゲートがそれぞれ前記給電制御ポートにおける対応する配線端子に接続し、前記LED表示パネルの前記グリーンランプと前記ブルーランプの給電を制御する1つまたは複数の電界効果トランジスタを備える第2のサブスイッチ回路とを含み、前記LED表示パネルに対する給電を制御し、 前記給電制御回路は、前記給電制御ポートにより前記スイッチ回路の第3端子に接続し、前記スイッチ回路のオンやオフを制御し、 前記第1の給電装置と前記第2の給電装置がそれぞれ前記第1のサブスイッチ回路と前記第2のサブスイッチ回路に対して異なる作業電圧を提供することを特徴とするLEDディスプレイ。」 2 原査定の理由の概要 平成29年6月30日付けでなされた原査定の概要は、次のとおりである。 「この出願の下記の請求項に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 ●理由2(特許法第29条第2項)について ・請求項 1-5,8-9,12 ・引用文献等 1 ・請求項 6-7,10-11 ・引用文献等 1-2 <引用文献等一覧> 1.特開2002-244619号公報 2.特開2011-221262号公報(周知技術を示す文献)」 3 引用例等 原査定の拒絶の理由で引用された引用例1及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「スイッチ回路と給電制御回路を含む制御回路とを有する表示駆動回路」に係る、「前記スイッチ回路と前記制御回路とを前記表示駆動回路に集積させる」との限定事項を削除したものである。 そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 5 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審理終結日 | 2018-07-20 |
結審通知日 | 2018-07-27 |
審決日 | 2018-08-08 |
出願番号 | 特願2015-544318(P2015-544318) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(G09G)
P 1 8・ 575- Z (G09G) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 西島 篤宏 |
特許庁審判長 |
中塚 直樹 |
特許庁審判官 |
中村 説志 清水 稔 |
発明の名称 | LEDディスプレイ |
代理人 | 中谷 寛昭 |
代理人 | 藤本 昇 |