• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1347983
審判番号 不服2017-18705  
総通号数 231 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-03-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-12-18 
確定日 2019-01-10 
事件の表示 特願2015-108182号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成28年12月28日出願公開、特開2016-220784号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成27年5月28日の出願であって、平成29年5月9日付けで拒絶の理由が通知され、同年7月7日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年9月12日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年12月18日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出されたものである。


第2 平成29年12月18日付けの手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]
平成29年12月18日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 補正の内容
本件補正により、平成29年7月7日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1における
「【請求項1】
可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技者の動作を検出可能な検出手段と、
前記有利状態に制御される期待度を示唆する複数の特別演出を実行可能であるとともに、特殊演出を特定期間より長い期間に亘って実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合、前記検出手段による遊技者の動作の検出にもとづいて前記特殊演出を終了可能であるとともに、前記特殊演出の終了を選択できることを報知する解除演出を前記特殊演出とともに実行可能であり、
前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合であっても、前記特別演出のうち特定の特別演出が実行される可変表示においては前記解除演出を実行しない、ことを特徴とする遊技機。」
は、審判請求時に提出された平成29年12月18日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1における、
「【請求項1】
可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技者の動作を検出可能な検出手段と、
前記有利状態に制御される期待度を示唆する複数の特別演出を実行可能であるとともに、特殊演出を特定期間より長い期間に亘って実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合、前記検出手段による遊技者の動作の検出にもとづいて前記特殊演出を終了可能であるとともに、前記特殊演出の終了を選択できることを報知する解除演出を前記特殊演出とともに実行可能であり、
前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合であっても、前記特別演出のうち特定の特別演出が実行される可変表示においては前記解除演出を実行せず、
前記特殊演出が、複数の可変表示に亘る特定演出と同時に実行されるときには、前記特殊演出の終了を制限する、ことを特徴とする遊技機。」
に補正がなされた(下線は、補正箇所を明示するために当審にて付した。)。

上記補正は、補正前の特許請求の範囲の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「特殊演出」について、「複数の可変表示に亘る特定演出と同時に実行されるときには、前記特殊演出の終了を制限する」ものに限定したものである。

さらに、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明と本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、上記補正は特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そして、本件補正は、本願の願書に最初に添付した明細書の【0018】、【0317】等に基づいたものであり、新規事項を追加するものではない。

2 独立特許要件について
そこで、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、平成29年12月18日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

(1) 本願補正発明
本願補正発明は、上記「1 補正の内容」において示した次のとおりのものである(A?Eは、当審にて分説して付与した。)。

(本願補正発明)
「【請求項1】
A 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
B 遊技者の動作を検出可能な検出手段と、
C 前記有利状態に制御される期待度を示唆する複数の特別演出を実行可能であるとともに、特殊演出を特定期間より長い期間に亘って実行可能な演出実行手段と、を備え、
D 前記演出実行手段は、
D1 前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合、前記検出手段による遊技者の動作の検出にもとづいて前記特殊演出を終了可能であるとともに、前記特殊演出の終了を選択できることを報知する解除演出を前記特殊演出とともに実行可能であり、
D2 前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合であっても、前記特別演出のうち特定の特別演出が実行される可変表示においては前記解除演出を実行せず、
D3 前記特殊演出が、複数の可変表示に亘る特定演出と同時に実行されるときには、前記特殊演出の終了を制限する、
E ことを特徴とする遊技機。」

(2)引用文献に記載された事項
ア 引用文献1
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願前に頒布された特開2015-77311号公報(以下、「引用文献1」という。)には、「遊技機」の発明に関し、図面と共に以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。

(ア)「【0007】
(1)上記目的を達成するため、本発明の一態様である遊技機は、
各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、飾り図柄、特別図柄など)の可変表示を行い表示結果(例えば、確定飾り図柄、確定特別図柄など)を導出する可変表示手段に特定表示結果(例えば、大当り図柄となる確定特別図柄や大当り組合せとなる確定飾り図柄などによる「大当り」など)が導出されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御する遊技機であって、複数種類の演出態様(例えば、野山ステージの演出態様、海中ステージの演出態様など)のうちいずれかの演出態様にて複数回の可変表示にわたって演出を実行可能な演出実行手段(例えば、図21の可変表示開始待ち処理(ステップS170)、可変表示開始設定処理(ステップS171)、可変表示中演出処理(ステップS172)、特図当り待ち処理(ステップS173)など)と、前記演出実行手段によって1の演出態様(例えば、海中ステージの演出態様など)にて演出が実行されているときに、当該1の演出態様による演出を他の態様(例えば、野山ステージの演出態様など)の演出に切替える切替操作(例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為など)を有効にする設定を行う切替設定手段(例えば、図34のステップS873において決定された選択演出に対応する演出制御パターンを含む演出制御パターンを使用パターンとして設定(例えば、図34のステップS875など)する、図34の特殊ステージ用演出選択処理(ステップS771)など)とを備え、前記演出実行手段は、前記切替操作と同様の操作(例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為など)にもとづいた演出(例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為を促すボタン表示や、操作行為が行われた後の2人目のセリフ表示など)を実行する操作演出(例えば、操作系演出とも称する。セリフ演出など)を行う操作演出実行手段(例えば、図25のステップS741の通常ステージ用演出選択処理や、図25及び図34のステップS771の特殊ステージ用演出選択処理など)を含み、前記切替設定手段は、前記操作演出(例えば、セリフ演出など)が行われる可変表示において、少なくとも前記操作演出実行手段が操作を受け付ける期間(例えば、図37、図38などに示したセリフ演出のボタン有効期間など)は前記切替操作(例えば、海中ステージから野山ステージに切り替える、プッシュボタン31Bへの操作行為など)を無効とし(例えば、図35及び図36の中断処理(ステップS923)によって、例えば、図37(A)に示すように、セリフ演出のボタン有効期間(変動開始から約2秒経過後?約3秒経過後の1秒間)について、テロップ表示のボタン有効期間ではないようにしている。また、図37(B)、図38(A)、図38(B)に示す例のように、セリフ演出のボタン有効期間について、テロップ表示のボタン有効期間ではないようにし)、前記切替設定手段は、前記切替操作を有効にする設定を行う割合(例えば、該演出において切替操作受付時間が設定される選択演出を実行する割合など)を状態(遊技の進行状況(例えば、変動回数)、通常状態/確変状態の別、何からの事象があったか否かの別など)に応じて変化させている(例えば、図34の特殊ステージ用演出選択処理(ステップS771)において、特殊ステージカウンタの値が第2の閾値未満であるときは選択演出実行抽選(選択演出実行抽選A、選択演出実行抽選B、選択演出実行抽選C)を行わずに選択演出は実行無とし、特殊ステージカウンタの値が第2の閾値以上第3の閾値未満であるときは選択演出実行抽選A(ステップS865)を実行し、特殊ステージカウンタの値が第3の閾値以上第4の閾値未満であるときは選択演出実行抽選B(ステップS863)を実行し、特殊ステージカウンタの値が第4の閾値以上であるときは選択演出実行抽選C(ステップS861)を実行している。なお、選択演出実行抽選Aによる選択演出実行有の判定割合(例えば、1/5など)>選択演出実行抽選Bによる選択演出実行有の判定割合(例えば、1/15など)>選択演出実行抽選Cによる選択演出実行有の判定割合(例えば、1/100など)としている)。つまり、第3の実施形態によるパチンコ遊技機1は、前記1の演出態様(例えば、海中ステージの演出態様など)に移行した後、前記切替操作を有効にする設定を行う割合(例えば、該演出において切替操作受付時間が設定される選択演出を実行する割合など)を、移行後の変動回数(特殊ステージカウンタの値)に応じて変化させている。
このような構成によれば、遊技者が切替操作と同様の操作にもとづいた演出の操作を行った積りであるのに、1の演出態様による演出から他の態様の演出に切替わってしまうことを防止することができる。」

(イ)「【0051】
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。」

(ウ)「【0057】
また、第1の実施形態(第2、第3の実施形態も同様)によるパチンコ遊技機1は、複数の演出場面(以下、ステージと称する)を有しており(設けられており)、所定の条件が成立した場合に、ステージが切り替わる(移行する)ようにしている。具体的には、第1の実施形態(第2、第3の実施形態も同様)によるパチンコ遊技機1は、通常ステージとして野山ステージと、特殊ステージとして海中ステージを有しており、所定の条件が成立した場合に、一方のステージから他方のステージに切り替わるようにしている。
【0058】
ステージを形成する演出をステージ演出と称する。換言すれば、夫々のステージでは、夫々のステージ演出が実行(表示)される。通常ステージ(野山ステージ)では、例えば、野山の背景画像や野山に関連するキャラクタ画像(例えば、太陽などのキャラクタ画像など)を表示するステージ演出(例えば、図39参照)が実行される。特殊ステージ(海中ステージ)では、例えば、海中の背景画像や海中に関連するキャラクタ画像(例えば、魚などのキャラクタ画像)を表示するステージ演出(例えば、図40参照)が実行される。」

(エ)「【0106】
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8及びランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8からの音声出力動作の全部又は一部、ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
・・・
【0122】
・・・。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、・・・。」

(オ)「【0304】
特殊ステージにおいて選択演出を実行しない場合には、主予告演出を実行しない場合と、主予告演出として「特殊ステージ用セリフ演出」を実行する場合と、主予告演出として「特殊ステージ用ステップアップ」を実行する場合と、主予告演出として「特殊ステージ用セリフ演出」及び「特殊ステージ用ステップアップ」を実行する場合とがある。特殊ステージにおいて選択演出を実行する場合には、主予告演出を実行しない場合と、主予告演出として「特殊ステージ用ステップアップ」を実行する場合とがある。つまり、「特殊ステージ用セリフ演出」は、選択演出を実行しない場合には実行され得るが、選択演出を実行する場合には、実行され得ない。
【0305】
「特殊ステージ用セリフ演出」は、特殊ステージ(海中ステージ)において飾り図柄が可変表示しているときなどに、特殊ステージに適したセリフ(文言)を表示装置5の表示領域に表示する演出である。具体的には、1人目のキャラクタのセリフが表示され、遊技者の操作(例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為など)に応じて2人目のキャラクタのセリフが表示される演出である。なお、「特殊ステージ用セリフ演出」は、「通常ステージ用セリフ演出」と同様、大当り期待度が高いことなどを報知するものであってもよい。
【0306】
「特殊ステージ用ステップアップ演出」は、特殊ステージ(海中ステージ)において飾り図柄が可変表示する前や可変表示しているときなどに、特殊ステージに適した画像(静止画像、動画像)を表示装置5の表示領域に順次表示する演出である。なお、「特殊ステージ用ステップアップ演出」は、「通常ステージ用ステップアップ演出」と同様、大当り期待度が高いことなどを報知するものであってもよい。」

(カ)「【0355】
図25は、図23のステップS710にて実行される演出制御パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図26は、図25のステップS730にて実行される特殊ステージ移行判定処理の一例を示すフローチャートである。図27は、図25のステップS760にて実行される通常ステージ移行判定処理の一例を示すフローチャートである。図28は、図25のステップS771にて実行される特殊ステージ用演出選択処理の一例を示すフローチャートである。
・・・
【0370】
ステップS752にて演出制御パターンをセットした後には、移行フラグをオフ(例えば、値「0」など)とし(ステップS753)、特殊ステージ中フラグをオン(例えば、値「1」など)とし(ステップS754)、特殊ステージカウンタのカウント値に「1」をセットし(ステップS756)、通常ステージカウンタのカウント値をクリア(例えば、値「0」など)し(ステップS757)、図25に示す演出制御パターン設定処理を終了する。特殊ステージカウンタとは(当審注:本文の末尾が「滞在数(変動回数)である。」であることからして、当該「特殊ステージカウンタとは」は、「特殊ステージカウンタのカウント値とは」の明らかな誤記である。)、通常ステージ(野山ステージ)から特殊ステージ(海中ステージ)に移行した後に通常ステージ(野山ステージ)に移行することなく継続して特殊ステージ(海中ステージ)に滞在している滞在数(変動回数)、即ち、直近の移行から現在のステージである特殊ステージ(海中ステージ)に連続して滞在している滞在数(変動回数)である。特殊ステージカウンタのカウント値を示すデータは、例えば、演出制御カウンタ設定部193などに記憶されていればよい。
【0371】
ステップS720にて特殊ステージ中フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS720;Yes)、演出制御用CPU120は、通常ステージ移行判定処理を実行する(ステップS760)。通常ステージ移行判定処理は、特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行させるか否かを判定する処理である。つまり、演出制御用CPU120は、現在のステージが特殊ステージ(海中ステージ)であるときには(ステップS720;Yes)、通常ステージ(野山ステージ)に移行させるか否かを判定する。以下、図27を用いて通常ステージ移行判定処理について説明する。
【0372】
図27に示す通常ステージ移行判定処理において、演出制御用CPU120は、切替指示フラグがオンである否かを判定する(ステップS761)。切替指示フラグとは、遊技者によるステージ切替の指示(特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)にステージを移行させる旨の指示)があったか否かを示す情報である。切替指示フラグがオン(例えば、値「1」など)である場合には、上記指示があった旨を示し、特殊ステージ中フラグがオフ(例えば、値「0」など)である場合には、上記指示がなかった旨を示す。切替指示フラグの値は、例えば、演出制御フラグ設定部191などに記憶されていればよい。ステップS761にて切替指示フラグがオンである旨の判定がなされた場合には(ステップS761;Yes)、切替指示フラグをオフ(例えば、値「0」など)とし(ステップS762)、移行フラグをオン(例えば、値「1」など)とし(ステップS766)、図27に示す通常ステージ移行判定処理を終了する。
【0373】
ステップS761にて切替指示フラグがオンでない旨の判定がなされた場合には(ステップS761;No)、演出制御用CPU120は、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS763)。なお、特殊ステージカウンタのカウント値と比較される閾値は、上述の第4の閾値のほかに、第3の閾値、第2の閾値も存在し、第4の閾値(例えば、60など)>第3の閾値(例えば、30など)>第2の閾値(例えば、10など)である。ステップS763にて特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上でない旨の判定がなされたときには(ステップS763;No)、図27に示す通常ステージ移行判定処理を終了する。
【0374】
ステップS763にて特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上である旨の判定がなされたときには(ステップS763;Yes)、演出制御用CPU120は、特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行させるか否かを抽選する通常ステージ移行抽選を行う(ステップS764)。例えば、演出制御用CPU120は、「通常ステージへの移行有」「通常ステージへの移行無」の夫々に対し、判定値(通常ステージへの移行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値)を割り当てた通常ステージ移行有無決定テーブルを参照し、当該通常ステージ移行有無決定テーブルの「通常ステージへの移行有」「通常ステージへの移行無」の判定値と、通常ステージへの移行有無決定用の乱数値を示す数値データとを比較することによって、特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行させるか否かを抽選する。例えば、「通常ステージへの移行有」の判定範囲内に通常ステージへの移行有無決定用の乱数値を示す数値データがある場合には特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行させる旨を判定(抽選)し、「通常ステージへの移行無」の判定範囲内に通常ステージへの移行有無決定用の乱数値を示す数値データがある場合には特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行させない旨を判定(抽選)する。
・・・
【0379】
図28に示す特殊ステージ用演出選択処理において、演出制御用CPU120は、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS800)。
【0380】
ステップS800にて特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上である旨の判定がなされたときには(ステップS800;Yes)、演出制御用CPU120は、選択演出(特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行させるか否かを遊技者が選択可能な演出)を実行するか否かを抽選する選択演出実行抽選Cを行う(ステップS801)。例えば、演出制御用CPU120は、「選択演出実行有」「選択演出実行無」の夫々に対し、判定値(選択演出実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値)を割り当てた選択演出実行有無決定テーブルCを参照し、当該選択演出実行有無決定テーブルCの「選択演出実行有」「選択演出実行無」の判定値と、選択演出実行有無決定用の乱数値を示す数値データとを比較することによって、選択演出を実行するか否かを抽選する。例えば、「選択演出実行有」の判定範囲内に選択演出実行有無決定用の乱数値を示す数値データがある場合には選択演出を実行する旨を判定(抽選)し、「選択演出実行無」の判定範囲内に選択演出実行有無決定用の乱数値を示す数値データがある場合には選択演出を実行しない旨を判定(抽選)する。
・・・
【0386】
ステップS801の選択演出実行抽選Cを行った後、または、ステップS803の選択演出実行抽選Bを行った後、または、ステップS805の選択演出実行抽選Aを行った後、または、ステップS804にて特殊ステージカウンタのカウント値が第2の閾値以上でない旨の判定(ステップS804;No)がなされたときには、演出制御用CPU120は、選択演出実行抽選(選択演出実行抽選A、B、C)において選択演出を実行する旨を抽選(判定)したか否かを判定する(ステップS810)。
【0387】
ステップS810にて、選択演出を実行する旨を抽選していない旨の判定がなされたときには(ステップS810;No)、即ち、当該変動において選択演出を実行しないと判定したときには、演出制御用CPU120は、セリフ演出有テーブルから、選択演出以外の特殊ステージ用演出を選択する(ステップS811)。
【0388】
具体的には、ステップS811の処理では、図24(B)に示した4種類の主予告演出パターン(「S-P1」?「S-P4」)のなかから何れかの主予告演出パターンを決定(判定)する。つまり、演出制御用CPU120は、上述したように、現在の遊技状態(通常状態/確変状態)、保留記憶数、変動パターンなどに応じて、主予告演出パターン決定テーブルCか主予告演出パターン決定テーブルDの何れかを選択し、選択した主予告演出パターン決定テーブルC(又は、主予告演出パターン決定テーブルD)を用いて、4種類の主予告演出パターン(「S-P1」?「S-P4」)のなかから何れかの主予告演出パターンを決定する。また、ステップS811の処理では、「特殊ステージ用セリフ演出」が実行される主予告演出パターン(「S-P2」「S-P4」)を決定したときは、ROM121に記憶されている特殊ステージ用の複数種類のセリフ演出(セリフ演出に関する情報)のなかから、上述した様に、1人目のセリフと2人目のセリフからなるセリフの組を選択する。また、「特殊ステージ用ステップアップ演出」が実行される主予告演出パターン(「S-P3」「S-P4」)を決定したときは、ROM121に記憶されている特殊ステージ用の複数種類のステップアップ演出(ステップアップ演出に関する情報)のなかから、上述した様に、何れかのステップアップ演出を選択する。
【0389】
ステップS811の処理を行った後には、演出制御用CPU120は、演出制御パターンをセット(設定)する(ステップS812)。具体的には、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンや、ステップS811の処理において選択した主予告演出パターンに対応する演出制御パターン(「特殊ステージ用セリフ演出」が実行される「S-P2」「S-P4」を含む、「S-P1」?「S-P4」の何れか)を使用パターンとしてセットする。ステップS812にて演出制御パターンをセットした後には、図28に示す特殊ステージ用演出選択処理を終了する。
【0390】
ステップS810にて、選択演出を実行する旨を抽選した旨の判定がなされたときには(ステップS810;Yes)、即ち、当該変動において選択演出を実行すると判定したときには、演出制御用CPU120は、選択演出を決定する(ステップS813)。具体的には、演出制御用CPU120は、選択演出に対応する選択演出パターンを決定する。第1の実施形態(第2、第3の実施形態も同様)では、選択演出は1種類としているので、演出制御用CPU120は、単に所定の選択演出パターンを決定すればよい。なお、複数種類の選択演出(選択演出パターン)が用意し、何れかの選択演出(選択演出パターン)を選択して決定してもよい。選択演出を決定した後には、演出制御用CPU120は、セリフ演出無テーブルから、選択演出以外の特殊ステージ用演出を選択する(ステップS814)。
【0391】
具体的には、ステップS814の処理では、図24(C)に示した2種類の主予告演出パターン(「S-P1」「S-P3」)のなかから何れかの主予告演出パターンを決定(判定)する。つまり、演出制御用CPU120は、上述したように、現在の遊技状態(通常状態/確変状態)、保留記憶数、変動パターンなどに応じて、主予告演出パターン決定テーブルEか主予告演出パターン決定テーブルFの何れかを選択し、選択した主予告演出パターン決定テーブルE(又は、主予告演出パターン決定テーブルF)を用いて、2種類の主予告演出パターン(「S-P1」「S-P3」)のなかから何れかの主予告演出パターンを決定する。また、ステップS814の処理では、「特殊ステージ用ステップアップ演出」が実行される主予告演出パターン「S-P3」を決定したときは、ROM121に記憶されている特殊ステージ用の複数種類のステップアップ演出(ステップアップ演出に関する情報)のなかから、上述した様に、何れかのステップアップ演出を選択する。
【0392】
ステップS814の処理を行った後には、演出制御用CPU120は、演出制御パターンをセット(設定)する(ステップS815)。具体的には、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンや、ステップS813の処理において決定した選択演出パターンに対応する演出制御パターンや、ステップS814の処理において選択した主予告演出パターンに対応する演出制御パターン(「特殊ステージ用セリフ演出」が実行されない「S-P1」又は「S-P3」の何れか)を使用パターンとしてセットする。ステップS815にて演出制御パターンをセットした後には、図28に示す特殊ステージ用演出選択処理を終了する。
・・・
【0399】
図30は、図29のステップS902にて実行される演出出力処理の一例を示すフローチャートである。なお、図30のフローチャートでは、操作行為と関係がないステップアップ演出の出力については省略している。また、ボタンの表示及び消去についても省略している。また。第1の実施形態(第2、第3の実施形態も同様)では、選択演出として、切替操作(プッシュボタン31Bへの操作行為)を受け付ける旨を遊技者に報知するテロップを表示装置5の表示領域に表示するものとする。また、切替操作の受付可能時間である切替操作受付時間(受付可能開始タイミング?受付可能終了タイミング)は、テロップの表示時間(テロップ表示開始タイミング?テロップ表示終了タイミング)と同じであるものとする(但し、切替操作受付後は無効化されるものとする)。また、切替操作と同様、セリフ演出への応答としてもプッシュボタン31Bを用いるものとする。」

(キ)「【0416】
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態と第1の実施形態との差は、特殊ステージ用演出選択処理である。第2の実施形態では、第1の実施形態における図28の特殊ステージ用演出選択処理に代えて図33の特殊ステージ用演出選択処理を実行する。
【0417】
図33は、第2の実施形態における、特殊ステージ用演出選択処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す特殊ステージ用演出選択処理において、演出制御用CPU120は、セリフ演出有テーブルから、選択演出以外の特殊ステージ用演出を選択する(ステップS820)。図33のステップS820の処理では、図28のステップS811の処理と同じように、図24(B)に示した4種類の主予告演出パターン(「S-P1」?「S-P4」)のなかから何れかの主予告演出パターンを決定(判定)する。
【0418】
ステップS820の処理を行った後には、演出制御用CPU120は、セリフ演出を選択したか否かを判定する(ステップS821)。つまり、演出制御用CPU120は、ステップS820の処理にて、図24(B)に示した4種類の主予告演出パターン(「S-P1」?「S-P4」)のなかから「特殊ステージ用セリフ演出」が実行される主予告演出パターン(「S-P2」「S-P4」)を決定したか否かを判定する。
【0419】
ステップS821にてセリフ演出を選択した旨の判定がなされたときには(ステップS821;Yes)、演出制御用CPU120は、演出制御パターンをセット(設定)する(ステップS822)。具体的には、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンや、ステップS820の処理において選択した主予告演出パターン(「特殊ステージ用セリフ演出」が実行される「S-P2」又は「S-P4」の何れか)に対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。ステップS822にて演出制御パターンをセットした後には、図33に示す特殊ステージ用演出選択処理を終了する。
【0420】
ステップS821にてセリフ演出を選択していない旨の判定がなされたときには(ステップS821;No)、演出制御用CPU120は、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS830)。ステップS830にて特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上である旨の判定がなされたときには(ステップS830;Yes)、演出制御用CPU120は、選択演出を実行するか否かを抽選する選択演出実行抽選Cを行う(ステップS831)。図33のステップS831の選択演出実行抽選Cでは、図28のステップS801の選択演出実行抽選Cと同じように、選択演出を実行するか否かを抽選する。
・・・
【0423】
ステップS831の選択演出実行抽選Cを行った後、または、ステップS833の選択演出実行抽選Bを行った後、または、ステップS835の選択演出実行抽選Aを行った後、または、ステップS834にて特殊ステージカウンタのカウント値が第2の閾値以上でない旨の判定(ステップS834;No)がなされたときには、演出制御用CPU120は、選択演出実行抽選(選択演出実行抽選A、B、C)において選択演出を実行する旨を抽選(判定)したか否かを判定する(ステップS840)。
・・・
【0425】
ステップS840にて、選択演出を実行する旨を抽選した旨の判定がなされたときには(ステップS840;Yes)、即ち、当該変動において選択演出を実行すると判定したときには、演出制御用CPU120は、選択演出を決定する(ステップS843)。図33のステップS843の処理では、図28のステップS813の処理と同じように、選択演出を決定する。選択演出を決定した後には、演出制御用CPU120は、演出制御パターンをセット(設定)する(ステップS845)。具体的には、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンや、ステップS820の処理において選択した主予告演出パターンに対応する演出制御パターン(「特殊ステージ用セリフ演出」が実行されない「S-P1」又は「S-P3」の何れか)や、ステップS843の処理において決定した選択演出パターンに対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。ステップS845にて演出制御パターンをセットした後には、図33に示す特殊ステージ用演出選択処理を終了する。
【0426】
つまり、第1の実施形態では、図28に示すように、先ず、選択演出を実行するか否かを決定し(ステップS801、ステップS803、ステップS805)、選択演出を実行する場合には(ステップS810;Yes)、セリフ演出以外の何れかの特殊ステージ用演出を選択しているが(ステップS814、ステップS815)、第2の実施形態では、図33に示すように、先ず、何れかの特殊ステージ用演出を選択し(ステップS820)、セリフ演出を選択した場合には(ステップS821;Yes)、選択演出を実行しないようにしている(ステップS822)。」

(ク)「【0472】
図39?図42は、画像表示装置5における表示動作例を示す図である。具体的には、・・・。図41は、第1の実施形態(第2、第3の実施形態も同様)における表示動作例であって、特殊ステージ(海中ステージ)において選択演出が行われ、通常ステージ(野山ステージ)に切り替わる様子を表している。・・・
・・・
【0477】
図41の(a)は、特殊ステージ(海中ステージ)において、確定飾り図柄(「4」「4」「8」)が停止表示された場面である。図41の(b)は、可変表示が開始された場面である。図41の(c)は、選択演出としてテロップ「ボタンを押すと、ステージが変わるよ!」が表示された場面である。なお、遊技者によってボタンが押下されたものとする。図41の(d)は、確定飾り図柄(「1」「8」「2」)が停止表示された場面である。図41の(e)?図41(f)は、可変表示が開始され、通常ステージ移行演出が行われた場面である。即ち、図41の(e)では、通常ステージ移行演出としてメッセージ「ステージ移行!!」が表示され、図41の(f)では、通常ステージ移行演出によって特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行された場面である。」

そして、上記記載事項(ア)?(ク)を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる(a?eは、本願補正発明のA?Eに対応させて当審にて付与した。)。

(引用発明)
「a 識別情報の可変表示を行い、特定表示結果が導出されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって(【0007】)、

b 遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されているプッシュボタン31Bが設けられ(【0051】)、

c 画像表示装置5における表示動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備え、演出制御用CPU120を搭載する演出制御基板12を備え(【0106】、【0122】)、
通常ステージとして野山ステージと、特殊ステージとして海中ステージを有し(【0057】)、夫々のステージでは、夫々のステージ演出が実行(表示)され、通常ステージ(野山ステージ)では、野山の背景画像や野山に関連するキャラクタ画像を表示するステージ演出が実行され、特殊ステージ(海中ステージ)では、海中の背景画像や海中に関連するキャラクタ画像を表示するステージ演出が実行され(【0058】)、
演出制御用CPU120は、直近の移行から現在のステージである特殊ステージ(海中ステージ)に連続して滞在している滞在数(変動回数)である、特殊ステージカウンタのカウント値(【0370】)が第4の閾値以上であるか否かを判定し(ステップS763)(【0373】)、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上である旨の判定がなされたときには(ステップS763;Yes)、特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行させるか否かを抽選する通常ステージ移行抽選を行い(ステップS764)(【0374】)、
特殊ステージ(海中ステージ)においては、主予告演出を実行しない場合と、主予告演出として「特殊ステージ用セリフ演出」を実行する場合と、主予告演出として「特殊ステージ用ステップアップ」を実行する場合と、主予告演出として「特殊ステージ用セリフ演出」及び「特殊ステージ用ステップアップ」を実行する場合とがあり(【0304】)、
「特殊ステージ用セリフ演出」は、特殊ステージ(海中ステージ)において飾り図柄が可変表示しているときなどに、特殊ステージに適したセリフ(文言)を表示装置5の表示領域に表示する演出であって、大当り期待度が高いことなどを報知するものであり(【0305】)、
「特殊ステージ用ステップアップ演出」は、特殊ステージ(海中ステージ)において飾り図柄が可変表示する前や可変表示しているときなどに、特殊ステージに適した画像(静止画像、動画像)を表示装置5の表示領域に順次表示する演出であって、大当り期待度が高いことなどを報知するものであり(【0306】)、

d、d1,d2 演出制御用CPU120は、選択演出以外の特殊ステージ用演出を選択し(ステップS820)(【0417】)、セリフ演出を選択したか否かを判定し(ステップS821)(【0418】)、セリフ演出を選択した旨の判定がなされたときには(ステップS821;Yes)「特殊ステージ用セリフ演出」が実行される演出制御パターンを使用パターンとしてセットし(【0419】)、
演出制御用CPU120は、セリフ演出を選択していない旨の判定がなされたときには(ステップS821;No)(【0420】)、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上であるか否かを判定し(ステップS830)(【0420】)、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上である旨の判定がなされたときには(ステップS830;Yes)(【0420】)、選択演出(特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行させるか否かを遊技者が選択可能な演出)を実行するか否かを抽選する選択演出実行抽選Cを行い(ステップS831)(【0380】、【0420】)、選択演出実行抽選Cを行った後、選択演出実行抽選Cにおいて選択演出を実行する旨を抽選(判定)したか否かを判定し(ステップS840)(【0423】)、選択演出を実行する旨を抽選した旨の判定がなされたときには(ステップS840;Yes)(【0425】)、選択演出を決定して(ステップS843)(【0425】)、
先ず、何れかの特殊ステージ用演出を選択し(ステップS820)、セリフ演出を選択した場合には(ステップS821;Yes)、選択演出を実行しないようにし(ステップS822)(【0426】)、
画像表示装置5における表示動作(【0472】)では、特殊ステージ(海中ステージ)において、選択演出として切替操作(プッシュボタン31Bへの操作行為)を受け付ける旨を遊技者に報知する(【0399】)テロップ「ボタンを押すと、ステージが変わるよ!」が表示され、遊技者によってボタンが押下されたら、特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行される(【0477】)、

e 遊技機(【0007】)。」

イ 引用文献2
同じく本願の出願前に頒布された特開2014-144042号公報(以下、「引用文献2」という。)には、図面と共に以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。

(ア)「【課題を解決するための手段】
【0007】
各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段に特定表示結果が導出されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者により操作可能な操作手段(例えば、プッシュボタン120)と、
所定条件が成立したことにもとづいて、通常演出とは異なる特殊演出を複数回の可変表示に亘って実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)を備え、
前記演出実行手段は、
前記特殊演出を実行しているときに、前記操作手段が操作されたことにもとづいて前記通常演出では実行されない特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、ボタン予告)と、
前記特殊演出を実行しているときに、終了条件が成立したことにもとづいて前記特殊演出の実行を終了する特殊演出終了手段(例えば、特殊ステージに移行した後、当該特定演出が実行されたことを少なくとも終了の1つの条件とし、実行されたことにより(複数回実行されたことを条件としてもよい)通常ステージに移行させる部分)と、を含み、・・・
・・・
【0009】
(1) 遊技領域(遊技領域7)に設けられた始動領域(第1始動入賞口13、第2始動入賞口14)を遊技媒体(遊技球)が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄、演出図柄等の図柄)の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段(第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、演出表示装置9)に特定表示結果(大当り表示結果)が導出されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記始動領域(第1始動入賞口13、第2始動入賞口14)を遊技媒体(遊技球)が通過したにもかかわらず未だ開始されていない識別情報の可変表示について、前記特定表示結果(大当り表示結果)とするか否かを決定可能な情報を所定の上限記憶数の範囲内で保留情報として記憶可能な保留記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、RAM55、図7の第1保留バッファ、第2保留バッファ)と、
識別情報の可変表示を開始するときに前記保留記憶手段から読み出した保留情報に基づいて、当該識別情報の可変表示の表示結果を前記特定表示結果(大当り表示結果)とするか否かを決定する開始時決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図12のS51?S75)と、
通常演出(通常ステージ)とは異なる特殊演出(特殊ステージ)を複数回の可変表示に亘って実行可能な演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、当該遊技媒体の通過に基づいて実行される識別情報の可変表示の表示結果が前記特定表示結果(大当り表示結果)となるか否かを前記開始時決定手段による決定前に判定する開始前判定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図10のS215、S225、図11のS230?S239)とを備え、
前記演出実行手段は、
前記開始前判定手段が前記特定表示結果(大当り表示結果)となると判定したことに基づいて前記通常演出から前記特殊演出に演出態様を変化させる演出変化手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図18のS851?S857、図20のS901,S908?S910)と、
前記演出実行手段が前記特殊演出(特殊ステージ)を実行しているときに前記特殊演出(特殊ステージ)の実行を終了するか否かを選択可能な選択演出(解除演出、図15の(D)、図21のS921)を実行する選択演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図21のS916?S922)とを含み、
前記選択演出実行手段は、前記演出変化手段によって前記通常演出(通常ステージ)から前記特殊演出(特殊ステージ)に演出態様が変化した後、所定の期間(図15(B)?(C)、図20のS901、S908?S912)は前記特殊演出の終了を制限する(図15(B)?(C)、図20のS901、S908?S912)。
このような構成によれば、特殊演出を実行しているときに特殊演出の実行を終了するか否かを遊技者が選択可能であるため、特殊演出について、継続可否の判断に遊技者の意思を反映させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、通常演出から特殊演出に演出態様が変化した後、所定の期間は特殊演出の終了が制限されるので、特殊演出が短期間で終了してしまい特殊演出の興趣が低下してしまうことを防止することができる。」

(イ)「【0027】
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122との取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。」

(ウ)「【0202】
図14は、特殊ステージ中の各期間における演出を示す説明図である。本実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100により、先読み予告演出として選択されること、または変動ごとに実行される抽選に当選することを契機として、演出場面(以下、ステージとも称する)を切替える(移行する)演出が行なわれる。ステージを表示する演出は、ステージ演出と呼ばれる。本実施の形態では、ステージ演出として、通常ステージ(通常演出)と、特殊ステージ(特殊演出)とが設けられている。通常ステージは、先読み予告が行なわれていない場合、または変動ごとの抽選に当選していない場合のステージである。特殊ステージ(特殊演出)は、先読み予告演出として選択される場合、または変動ごとの抽選に当選したことで選択される場合のステージである。
・・・
【0210】
そして、特殊ステージ状態に移行してから4回の変動表示が実行された後には、通常ステージへの移行禁止期間が終了して、プッシュボタン120の操作に応じて特殊ステージから通常ステージに戻ることで特殊ステージを解除する解除演出が行なわれる。解除演出としては、プッシュボタン120の操作が受付可能な状態となり、(D)に示すような「ボタン押すと通常ステージに戻る」というような、プッシュボタン120の操作に応じて特殊ステージから通常ステージに戻ること、すなわち、先読み予告演出の解除操作が可能となったことを示すメッセージ画像90が表示されることによる解除操作報知が行なわれる。」

(エ)「【0316】
(10) 前述した実施の形態では、先読み予告実行中の場合に特殊ステージへ移行し、特殊ステージにおいて各種の演出が行なわれる場合を示した。この先読み予告実行中の演出として、通常ステージ、特殊ステージの態様となる演出とは異なる特別演出であるカウントダウン予告を行なうようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、カウントダウン予告を行なうか否かを判定するとともに、特殊ステージの態様となる演出とカウントダウン予告とが同時に実行される場合には、カウントダウン演出の実行中は特殊ステージの終了を制限するようにしてもよい。このような構成によれば、特殊ステージの態様となる演出とカウントダウン予告の実行により特殊ステージの実行が終了してしまうことによる演出の不整合を防止することができる。なお、カウントダウン予告中に特殊ステージを終了するようにしてもよい。なお、カウントダウン予告とは、予告対象の可変表示(ターゲットの変動)までの可変表示残り回数を文字列によって報知する連続予告演出のことである。また、カウントダウン演出とは別に、複数回の可変表示に亘って一連のストーリーを形成する演出等の連続予告演出として実行してもよい。一連のストーリーを形成する演出は、各々の回の可変表示中に実行される演出の内容とそれに続く可変表示中に実行される演出の内容とが連関している(内容に関連性がある)一連の演出である。」

(オ)図面の図3から、演出制御用マイクロコンピュータ100が、演出制御用CPU101を備えることが看取できる。

(カ)図面の図15(D)から、特殊ステージとともに「ボタン押すと通常ステージに戻る」とのメッセージ画像90を表示することが看取される。

そして、上記記載事項(ア)?(エ)、図面に記載された事項(オ)?(カ)を総合すると、引用文献2には、次の事項(以下、「引用文献2記載の事項」という。)が記載されていると認められる(a?eは、本願補正発明のA?Eに対応させて当審にて付与した。)。

(引用文献2記載の事項)
「a 識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段に特定表示結果が導出されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって(【0007】)、

b 遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されている、プッシュボタン120と(【0027】)、

c 通常演出(通常ステージ)とは異なる特殊演出(特殊ステージ)を複数回の可変表示に亘って実行可能な、演出実行手段(演出制御用CPU101を備える演出制御用マイクロコンピュータ100)を備え(【0007】、【0202】、図3)、

d、d1 前記演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100)は(【0007】、【0009】)、
特殊ステージ状態に移行してから4回の変動表示が実行された後には、通常ステージへの移行禁止期間を終了して、プッシュボタン120の操作に応じて特殊ステージから通常ステージに戻ることで特殊ステージを解除する解除演出を実行し(【0009】、【0210】)、解除演出としては、特殊ステージとともに「ボタン押すと通常ステージに戻る」というような、先読み予告演出の解除操作が可能となったことを示すメッセージ画像90が表示されることによる解除操作報知が行なわれ(【0210】、図15)、

d3 演出制御用CPU101は、特殊ステージの態様となる演出と、予告対象の可変表示(ターゲットの変動)までの可変表示残り回数を文字列によって報知する連続予告演出であるカウントダウン予告とが同時に実行される場合には、カウントダウン演出の実行中は特殊ステージの終了を制限する(【0316】)、

e 遊技機(【0007】)。」

(3)対比
本願補正発明と引用発明とを、分説に従い対比する(対比の見出しとしての(a)?(e)は、引用発明の分説構成と対応させた。)。

(a)引用発明における構成aの「識別情報の可変表示を行」うこと、「遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する」ことは、それぞれ本願補正発明の構成Aの「可変表示を行」うこと、「遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な」ことに相当する。
してみると、引用発明における構成aは、本願補正発明における構成Aに相当する構成を備えている。

(b)引用発明における構成bの「遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を」「検出できるように構成されているプッシュボタン31B」は、本願補正発明の構成Bの「遊技者の動作を検出可能な検出手段」に相当する。
してみると、引用発明における構成bは、本願補正発明における構成Bに相当する構成を備えている。

(c)引用発明の構成cの「大当り期待度が高いことなどを報知するものであ」る「特殊ステージ用セリフ演出」、及び「大当り期待度が高いことなどを報知するものであ」る「特殊ステージ用ステップアップ演出」は、いずれも本願補正発明の構成Cの「有利状態に制御される期待度を示唆する」「特別演出」に相当するとともに、引用発明の構成cの前記「特殊ステージ用セリフ演出」、及び「特殊ステージ用ステップアップ演出」は、両者で本願補正発明の構成Cの「複数の特別演出」に相当する。
また、引用発明の構成cの「特殊ステージ(海中ステージ)」は本願補正発明の「特殊演出」に相当する。
そして、引用発明の構成cでは、「特殊ステージ(海中ステージ)に連続して滞在している滞在数(変動回数)である、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上であるか否かを判定し、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上である旨の判定がなされたときには、特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行させるか否かを抽選する」のだから、引用発明の「特殊ステージ(海中ステージ)」(特殊演出)は、第4の閾値以上(特殊演出を特定期間より長い期間)に亘って実行可能であるといえる。
また、引用発明では、「演出制御用CPU120を搭載する演出制御基板12」が、表示動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えているのだから、当該「演出制御用CPU120を搭載する演出制御基板12」は、「特殊ステージ用セリフ演出」及び「特殊ステージ用ステップアップ演出」(特別演出)の実行、及び「特殊ステージ(海中ステージ)」(特殊演出)の実行をするものであって、本願補正発明の「演出実行手段」に相当する。
してみると、引用発明における構成cは、本願補正発明における構成Cに相当する構成を備えている。

(d、d1)引用発明における「演出制御用CPU120を搭載する演出制御基板12」が本願補正発明の「演出実行手段」に相当することは上記(c)にて説示のとおりであるから、引用発明の構成d、d1、d2における「演出制御用CPU120」もまた、本願補正発明の「演出実行手段」に相当する。
また、引用発明の構成d、d1、d2の「特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上であるか否かを判定し(ステップS830)、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上である旨の判定がなされたとき」、「遊技者によってボタンが押下されたら、特殊ステージ(海中ステージ)から通常ステージ(野山ステージ)に移行」することは、それぞれ本願補正発明の構成d1の「特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合」、「検出手段による遊技者の動作の検出にもとづいて前記特殊演出を終了」することに相当する。
さらに、引用発明の構成d、d1、d2の「切替操作(プッシュボタン31Bへの操作行為)を受け付ける旨を遊技者に報知するテロップ「ボタンを押すと、ステージが変わるよ!」が表示され」る「選択演出」は、本願補正発明の「特殊演出の終了を選択できることを報知する解除演出」に相当する。
そして、引用発明の「特殊ステージ(海中ステージ)において」「テロップ「ボタンを押すと、ステージが変わるよ!」が表示され」ることは、本願補正発明の「解除演出を前記特殊演出とともに実行」することに相当する。
してみると、引用発明における構成d、d1、d2は、本願補正発明における構成D、D1に相当する構成を備えている。

(d、d2)引用発明の「特殊ステージ用セリフ演出」及び「特殊ステージ用ステップアップ演出」の両演出が本願補正発明の「複数の特別演出」に相当することは上記(c)にて説示のとおりであり、引用発明の「特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上であるか否かを判定し(ステップS830)、特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上である旨の判定がなされたとき」が本願補正発明の「特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合」に相当することは上記(d、d1)にて説示のとおりである。
また、引用発明の「選択演出」が本願補正発明の「解除演出」に相当することが、(d、d1)にて説示のとおりであるから、引用発明の構成d、d1、d2の「選択演出を実行しない」ことは本願補正発明の「解除演出を実行しない」ことに相当する。
さらに、引用発明の構成d、d1、d2における「特殊ステージ用セリフ演出」及び「特殊ステージ用ステップアップ演出」のうち、「特殊ステージ用演出を選択し」「セリフ演出を選択した場合」の演出である「特殊ステージ用セリフ演出」は、本願補正発明の「特別演出のうち特定の特別演出」に相当する。
そうすると、引用発明の構成d、d1、d2における「特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上であるか否かを判定し」「特殊ステージカウンタのカウント値が第4の閾値以上である旨の判定がなされたときに」、何れかの特殊ステージ用演出を選択し、セリフ演出を選択した場合」(「特殊ステージ用セリフ演出」を選択した場合)に、「選択演出を実行しない」ことは、本願補正発明の「前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合であっても、前記特別演出のうち特定の特別演出が実行される可変表示においては前記解除演出を実行」しないことに相当する。
したがって、引用発明における構成d、d1、d2は、本願補正発明における構成D、D2に相当する構成を備えている。

(e)引用発明の「遊技機」は、本願補正発明の「遊技機」に相当する。
引用発明における構成eは、本願補正発明における構成Eに相当する。

そうすると、上記(a)?(e)によれば、本願補正発明と引用発明との一致点及び相違点は以下のとおりである。

(一致点)
「A 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
B 遊技者の動作を検出可能な検出手段と、
C 前記有利状態に制御される期待度を示唆する複数の特別演出を実行可能であるとともに、特殊演出を特定期間より長い期間に亘って実行可能な演出実行手段と、を備え、
D 前記演出実行手段は、
D1 前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合、前記検出手段による遊技者の動作の検出にもとづいて前記特殊演出を終了可能であるとともに、前記特殊演出の終了を選択できることを報知する解除演出を前記特殊演出とともに実行可能であり、
D2 前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合であっても、前記特別演出のうち特定の特別演出が実行される可変表示においては前記解除演出を実行しない、
E 遊技機。」

(相違点)
構成D3に関して、本願補正発明は、「前記特殊演出が、複数の可変表示に亘る特定演出と同時に実行されるときには、前記特殊演出の終了を制限する」のに対し、引用発明では、係る構成を有しない点。

(4)判断
上記相違点について検討する。

引用文献2記載の事項のとおり、引用文献2には、
「a 識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段に特定表示結果が導出されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態[遊技者にとって有利な有利状態]に制御する遊技機[遊技機]であって、

b 遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる[遊技者の動作を検出可能な]ように構成されている、プッシュボタン120[検出手段]と、

c 通常演出(通常ステージ)とは異なる特殊演出(特殊ステージ)[特殊演出]を複数回の可変表示に亘って実行可能な、演出実行手段(演出制御用CPU101を備える演出制御用マイクロコンピュータ100)[演出実行手段]を備え、

d、d1 前記演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100)[演出実行手段]は、
特殊ステージ状態に移行してから4回の変動表示が実行された後[特殊演出を実行してから特定期間が経過した場合]には、通常ステージへの移行禁止期間を終了して、プッシュボタン120の操作に応じて[検出手段による遊技者の動作の検出にもとづいて]特殊ステージから通常ステージに戻ることで特殊ステージを解除[特殊演出を終了]する解除演出を実行し、解除演出としては、特殊ステージとともに「ボタン押すと通常ステージに戻る」というような、先読み予告演出の解除操作が可能となったことを示すメッセージ画像90が表示されることによる解除操作報知[特殊演出の終了を選択できることを報知する解除演出]が行なわれ、

d3 演出制御用CPU101[演出実行手段]は、特殊ステージの態様となる演出[特殊演出]と、予告対象の可変表示(ターゲットの変動)までの可変表示残り回数を文字列によって報知する連続予告演出であるカウントダウン予告[複数の可変表示に亘る特定演出]とが同時に実行される場合には、カウントダウン演出の実行中は特殊ステージ[特殊演出]の終了を制限する、

e 遊技機。」
が記載されている(角括弧内の用語は、本願補正発明の対応する構成を示す。)。

そうすると、引用文献2記載の事項から、
「A 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
B 遊技者の動作を検出可能な検出手段と、
C′特殊演出を特定期間より長い期間に亘って実行可能な演出実行手段と、を備え、
D 前記演出実行手段は、
D1 前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合、前記検出手段による遊技者の動作の検出にもとづいて前記特殊演出を終了可能であるとともに、前記特殊演出の終了を選択できることを報知する解除演出を前記特殊演出とともに実行可能であり、
D3 前記特殊演出が、複数の可変表示に亘る特定演出と同時に実行されるときには、前記特殊演出の終了を制限する、
E 遊技機。」
が、本願出願前において既に公知であったということができる。

そして、引用発明と引用文献2記載の事項とは、いずれも、
「A 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
B 遊技者の動作を検出可能な検出手段と、
C′特殊演出を特定期間より長い期間に亘って実行可能な演出実行手段と、を備え、
D 前記演出実行手段は、
D1 前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合、前記検出手段による遊技者の動作の検出にもとづいて前記特殊演出を終了可能であるとともに、前記特殊演出の終了を選択できることを報知する解除演出を前記特殊演出とともに実行可能である、
E 遊技機。」
である点で共通するのだから、引用発明に対し引用文献2記載の事項を適用し、上記相違点1に係る本願補正発明の構成D3を付加することは、当業者が容易に想到することである。

したがって、本願補正発明は、当業者が引用発明及び引用文献2記載の技術に基づいて容易に発明をすることができたものである。

(5) 請求人の主張及び本願補正発明が奏する効果について

ア 審判請求人は、審判請求書の「(3)本願発明が特許されるべき理由 」の項において、「特殊演出が、複数の可変表示に亘る特定演出と同時に実行されるときには、特殊演出の終了を制限する」という特徴を有するものであり、引用文献1に記載の発明からは、特殊演出と、複数の可変表示に亘る特定演出とが同時に実行されるという状況がそもそも示唆されない旨を主張している。
しかし、審判請求人の主張する上記構成(本願補正発明の構成D3)は、上記引用文献2記載の事項に示されるように、本願出願前において公知の事項であって、引用発明に対し引用文献2記載の事項を適用し、本願補正発明の構成D3を付加することは、当業者が容易に想到することであり、審判請求人の上記主張は採用できないものである。

イ また、本願補正発明の作用効果は、当業者が引用発明及び引用文献2記載の事項から予測し得るものであって、格別のものということはできない。

(6) まとめ
以上のように、本願補正発明は、当業者が引用発明及び引用文献2記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

4 補正の却下の決定についてのむすび
上記3 より、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成29年7月7日提出の手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである(A?Eは本願発明を分説するため当審で付すとともに、分説した各構成のうち本願補正発明と同じ構成については、本願補正発明と同じ英文字を用いた。)。

(本願発明)
「【請求項1】
A 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
B 遊技者の動作を検出可能な検出手段と、
C 前記有利状態に制御される期待度を示唆する複数の特別演出を実行可能であるとともに
、特殊演出を特定期間より長い期間に亘って実行可能な演出実行手段と、を備え、
D 前記演出実行手段は、
D1 前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合、前記検出手段による遊技者の動作の検出にもとづいて前記特殊演出を終了可能であるとともに、前記特殊演出の終了を選択できることを報知する解除演出を前記特殊演出とともに実行可能であり、
D2 前記特殊演出を実行してから前記特定期間が経過した場合であっても、前記特別演出のうち特定の特別演出が実行される可変表示においては前記解除演出を実行しない、
E ことを特徴とする遊技機。」

2 拒絶の理由
原査定の拒絶の理由の概要は、
(1)(新規性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない、
(2)(進歩性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、
というものである。

引用文献1:特開2015-77311号公報

3 引用文献に記載された事項
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1の記載事項、及び引用文献1に記載された発明(引用発明)については、上記「第2 3(2)」に示したとおりである。

3 対比及び判断
本願発明の構成A?C、D、D1、D2、Eは、それぞれ本願補正発明の構成A?C、D、D1、D2、Eと一致しており、本願発明の構成A?C、D、D1、D2、Eと引用発明の構成a?c、d、d1、d2、eとの対比も、上記「第2 3(3)」にて説示のとおりである。

してみると、本願発明と引用発明とに相違点は存在せず、本願発明は、引用発明と同一である。また、本願発明は引用発明から当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し、または特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。

 
審理終結日 2018-11-12 
結審通知日 2018-11-13 
審決日 2018-11-27 
出願番号 特願2015-108182(P2015-108182)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A63F)
P 1 8・ 113- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大浜 康夫  
特許庁審判長 奥 直也
特許庁審判官 石井 哲
藤田 年彦
発明の名称 遊技機  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ