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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  G06F
審判 一部申し立て 判示事項別分類コード:857  G06F
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  G06F
審判 一部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮  G06F
管理番号 1348724
異議申立番号 異議2017-701134  
総通号数 231 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-03-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-11-30 
確定日 2019-01-10 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6136619号発明「情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理装置の制御方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6136619号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項〔1、2、14、16〕、〔3?13、19、20〕、15、17、18について訂正することを認める。 特許第6136619号の請求項1、2、16ないし18に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯

特許第6136619号の請求項1?18に係る特許についての出願は、平成25年6月18日を出願日とする出願であって、平成29年5月12日にその特許権の設定登録がされ、同年5月31日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、同年11月30日に、特許異議申立人キヤノン 株式会社により請求項1、2、16?18に対して特許異議の申立てがなされ、平成30年1月26日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である同年3月30日に意見書の提出及び訂正請求がなされ、同年5月14日に申立人から意見書が提出され、同年6月25日付けで訂正拒絶理由が通知され、その指定期間内である同年7月25日に意見書が提出され、同年8月30日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である同年10月31日に意見書の提出及び訂正請求がなされ、同年12月13日に申立人から意見書が提出されたものである。

第2 訂正の適否についての判断

1 訂正の内容

本件訂正は、「特許第6136619号の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?20について訂正する」ことを求めるものであり、その訂正の内容は、本件特許に係る願書に添付した明細書及び特許請求の範囲を、次のように訂正するものである(下線は、訂正箇所を示す。)。
なお、平成30年10月31日付けの訂正請求書において、「訂正後の請求項3?13、15、19、20については、当該請求項についての訂正が認められる場合には、一群の請求項の他の請求項とは別途訂正すること」が求められている。

(1)一群の請求項1?16、19、20に係る訂正

ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムであって、」と記載されているのを、
「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムであって、前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示し、前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラムであって、」に訂正する。
(請求項1の記載を引用する請求項2、および、請求項1の記載を引用する請求項14および16も同様に訂正する。)

イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に「前記情報処理装置は、前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、プロセッサと、記憶部と、を備えており、」と記載されているのを、
「前記情報処理装置は、前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、プロセッサと、記憶部と、前記表示部と、を備えており、」に訂正する。
(請求項1の記載を引用する請求項2、および、請求項1の記載を引用する請求項14および16も同様に訂正する。)

ウ 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項1に「前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、」と記載されているのを、
「前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、」に訂正する。
(請求項1の記載を引用する請求項2、および、請求項1の記載を引用する請求項14および16も同様に訂正する。)

エ 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項1に「前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報が受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段と、」と記載されているのを、
「前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段であって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御手段と、」に訂正する。
(請求項1の記載を引用する請求項2、および、請求項1の記載を引用する請求項14および16も同様に訂正する。)

オ 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項1に「前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信手段と、」という記載を追加する訂正を行う。
(請求項1の記載を引用する請求項2、および、請求項1の記載を引用する請求項14および16も同様に訂正する。)

カ 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項1に「前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しない」という記載を追加する訂正を行う。
(請求項1の記載を引用する請求項2、および、請求項1の記載を引用する請求項14および16も同様に訂正する。)

キ 訂正事項7
特許請求の範囲の請求項3に「前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、選択受付画面を前記表示部に表示させ、前記通信先デバイスの選択を受け付ける選択受付画面表示処理を実行する選択受付手段としてさらに機能させ、前記選択受付手段は、前記実行中表示を表示している期間中に、前記選択受付画面表示処理を実行する操作を前記操作部が受け付けた場合には、前記接続確認処理を終了するとともに、前記通信先デバイスが未選択であることを示す未選択表示が含まれている前記選択受付画面を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項2に記載の情報処理プログラム。」と記載されているのを、
「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムであって、前記情報処理装置は、前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、プロセッサと、記憶部と、を備えており、前記プロセッサを、前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と、前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報が受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段と、前記接続確認手段による前記接続確認処理の開始後に、前記通信先デバイスと通信する通信情報を用いた処理の態様を示すプレビュー画像を前記情報処理装置が備えている表示部に表示させるプレビュー表示処理を実行する第1表示制御手段と、選択受付画面を前記表示部に表示させ、前記通信先デバイスの選択を受け付ける選択受付画面表示処理を実行する選択受付手段と、して機能させることが可能であり、前記プレビュー表示処理は、前記接続確認処理と並列に実行可能であり、前記第1表示制御手段は、前記プレビュー表示処理を実行するプレビュー表示操作を前記情報処理装置が備えている操作部が受け付けた場合に、前記接続確認処理が実行中である場合には、前記接続確認処理を実行中であることを示す実行中表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、前記接続確認処理が完了している場合には、前記接続確認処理の処理結果内容を示す表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、前記選択受付手段は、前記実行中表示を表示している期間中に、前記選択受付画面表示処理を実行する操作を前記操作部が受け付けた場合には、前記接続確認処理を終了するとともに、前記通信先デバイスが未選択であることを示す未選択表示が含まれている前記選択受付画面を前記表示部に表示させることを特徴とする情報処理プログラム。」に訂正する。

ク 訂正事項8
特許請求の範囲の請求項5に「請求項2?4の何れか1項に記載の情報処理プログラム。」と記載されているのを、「請求項3または4に記載の情報処理プログラム。」に訂正する。

ケ 訂正事項9
特許請求の範囲の請求項6に「請求項2?5の何れか1項に記載の情報処理プログラム。」と記載されているのを、「請求項3?5の何れか1項に記載の情報処理プログラム。」に訂正する。

コ 訂正事項10
特許請求の範囲の請求項13に「請求項2?6の何れか1項に記載の情報処理プログラム。」と記載されているのを、「請求項3?6の何れか1項に記載の情報処理プログラム。」に訂正する。

サ 訂正事項11
特許請求の範囲の請求項14に「請求項1?13の何れか1項に記載の情報処理プログラム。」と記載されているのを、「請求項1または2に記載の情報処理プログラム。」に訂正する。

シ 訂正事項12
特許請求の範囲の請求項15に「前記第1表示制御手段は、前記接続確認処理が完了している場合には、前記通信先デバイスを示す情報を、前記プレビュー画像と共に前記表示部に表示させることを特徴とする請求項2に記載の情報処理プログラム。」と記載されているのを、
「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムであって、前記情報処理装置は、前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、プロセッサと、記憶部と、を備えており、前記プロセッサを、前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と、前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報が受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段と、前記接続確認手段による前記接続確認処理の開始後に、前記通信先デバイスと通信する通信情報を用いた処理の態様を示すプレビュー画像を前記情報処理装置が備えている表示部に表示させるプレビュー表示処理を実行する第1表示制御手段と、して機能させることが可能であり、前記プレビュー表示処理は、前記接続確認処理と並列に実行可能であり、前記第1表示制御手段は、前記プレビュー表示処理を実行するプレビュー表示操作を前記情報処理装置が備えている操作部が受け付けた場合に、前記接続確認処理が実行中である場合には、前記接続確認処理を実行中であることを示す実行中表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、前記接続確認処理が完了している場合には、前記接続確認処理の処理結果内容を示す表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、前記第1表示制御手段は、前記接続確認処理が完了している場合には、前記通信先デバイスを示す情報を、前記プレビュー画像と共に前記表示部に表示させることを特徴とする情報処理プログラム。」に訂正する。

ス 訂正事項13
特許請求の範囲の請求項16に「請求項1?6の何れか1項に記載の情報処理プログラム。」と記載されているのを、「請求項1または2に記載の情報処理プログラム。」に訂正する。

セ 訂正事項14
特許請求の範囲の請求項14のうち、請求項3?13を引用するものについて、
「前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記情報処理プログラムが起動中であることを示す起動中画面を前記情報処理装置が備えている表示部に表示させる起動中画面表示処理を実行する第3表示制御手段としてさらに機能させ、前記起動中画面表示処理は、前記接続確認処理と並列に実行可能であることを特徴とする請求項3?13の何れか1項に記載の情報処理プログラム。」と記載し、新たに請求項19とする。

ソ 訂正事項15
特許請求の範囲の請求項16のうち、請求項3?6を引用するものについて、
「前記通信インターフェースは、前記複数のデバイスの少なくとも1つと通信するための第1のネットワークを、アクセスポイントを介して構築する、第1の通信インターフェースと、前記複数のデバイスの少なくとも1つと通信するための第2のネットワークを、アクセスポイントを介さずに構築する、第2の通信インターフェースと、を備えており、前記情報処理装置は、前記第1のネットワークおよび前記第2のネットワークのうちから通信対象ネットワークを選択し、該通信対象ネットワークに含まれている複数のデバイスのうちから選択された前記通信先デバイスと通信することが可能とされていることを特徴とする請求項3?6の何れか1項に記載の情報処理プログラム。」と記載し、新たに請求項20とする。

(2)請求項17に係る訂正

ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項17に「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置であって、」と記載されているのを、
「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置であって、前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示する情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置であって、前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置であって、」に訂正する。

イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項17に「前記情報処理装置は、前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、記憶部と、」と記載されているのを、
「前記情報処理装置は、前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、記憶部と、前記表示部と、」に訂正する。

ウ 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項17に「前記情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、」と記載されているのを、
「前記情報処理装置に読込まれる前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、」に訂正する。

エ 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項17に「前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報が受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段と、」と記載されているのを、
「前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段であって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御手段と、」に訂正する。

オ 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項17に「前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信手段と、」という記載を追加する訂正を行う。

カ 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項17に「前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しない」という記載を追加する訂正を行う。

(3)請求項18に係る訂正

ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項18に「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置の制御方法であって、」と記載されているのを、
「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置の制御方法であって、前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示する情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置の制御方法であって、前記通信先デバイスが備える印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置の制御方法であって、」に訂正する。

イ 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項18に「前記情報処理装置は、前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、記憶部と、を備えており、」と記載されているのを、
「前記情報処理装置は、前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、記憶部と、前記表示部と、を備えており、」に訂正する。

ウ 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項18に「前記情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認ステップと、」と記載されているのを、
「前記情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認ステップと、」に訂正する。

エ 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項18に「前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報が受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御ステップと、」と記載されているのを、
「前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御ステップであって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御ステップと、」に訂正する。

オ 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項18に「前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信ステップと、」という記載を追加する訂正を行う。

カ 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項18に「前記接続確認ステップは、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しない」という記載を追加する訂正を行う。

2 訂正の適否

(1)一群の請求項1?16、19、20に係る訂正について

ア 請求項1、2、14、16に係る訂正について

(ア)訂正事項1について
訂正事項1は、訂正前の請求項1に係る発明の「情報処理プログラム」が、印刷データを生成する旨、および、印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を表示部に表示する旨を限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、明細書の発明の詳細な説明には、
「【0039】
<プリント&スキャンアプリケーション121の動作>
以下、プリント&スキャンアプリケーション121に従いCPU106が各部を制御する処理について説明する。プリント&スキャンアプリケーション121が起動されると、図2のメインスレッドが開始される。」
「【0055】
S440においてCPU106は、第1のプレビュー画面を表示手段102に表示させる。第1のプレビュー画面は、接続確認スレッドを実行中である場合に表示される画面である。第1のプレビュー画面を表示させる処理は、接続確認スレッドと並列して実行することが可能である。」
「【0056】
図6に、第1のプレビュー画面SR1の表示例を示す。第1のプレビュー画面SR1には、プレビュー画像P1、処理実行ボタンB1、設定ボタンB2、バックボタンB3、処理ステータス情報D1、が含まれている。・・・(以下略)」
「【0057】
処理実行ボタンB1は、印刷実行命令またはスキャン実行命令の入力を受け付けるためのボタンである。・・・(以下略)」
「【0079】
(略)・・・印刷処理では、CPU106は、第1無線通信151または第2無線通信152を介して、印刷データをデフォルトデバイスに送信する。・・・(以下略)」
等の記載があるから、訂正事項1に係る「前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示し、前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラム」は明細書の発明の詳細な説明に記載されており、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(イ)訂正事項2について
訂正事項2は、訂正前の請求項1に係る発明の「情報処理装置」が、「表示部」をさらに備えることを限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、明細書の発明の詳細な説明の【0055】等には「表示手段102」を設けることが記載されているから、訂正事項2に係る「表示部」は明細書の発明の詳細な説明に記載されており、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(ウ)訂正事項3について
訂正事項3は、訂正前の請求項1に係る発明の「接続確認手段」が、通信先デバイスに対して問い合わせを実行すること、および、接続確認情報が問い合わせに対する返信であることを限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、明細書の発明の詳細な説明には、
「【0046】
S156においてCPU106は、接続確認処理を実行する。接続確認処理は、デフォルトデバイスに対して、接続の可否、型番、およびステータスを問い合わせる処理である。具体的には、CPU106は、S152で取得された識別情報600または700を用いて、デフォルトデバイスとの通信を試行する。」
「【0047】
S160においてCPU106は、デフォルトデバイスから、接続確認情報の返信があったか否かを判断する。接続確認情報は、通信接続が可能であることが確認されたことを示す情報である。・・・(以下略)」
等の記載があるから、訂正事項3に係る「前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段」は明細書の発明の詳細な説明に記載されており、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(エ)訂正事項4について
訂正事項4は、訂正前の請求項1に係る発明の「受信確認情報出力制御手段」が、確認画像の内容を決定するとともに、接続確認情報を受信したと確認できたことに応じて表示画面内に確認画像を表示することを限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、明細書の発明の詳細な説明には、
「【0047】
S160においてCPU106は、デフォルトデバイスから、接続確認情報の返信があったか否かを判断する。接続確認情報は、通信接続が可能であることが確認されたことを示す情報である。S160において肯定判断される場合(S160:YES)には、S168へ進む。・・・(以下略)」
「【0069】
S510においてCPU106は、接続確認スレッドでの確認結果を判断する。デフォルトデバイスに接続可能である結果が得られた場合(S510:OK)には、S550へ進む。」
「【0075】
S560においてCPU106は、第3のプレビュー画面を表示する。第3のプレビュー画面は、処理実行の指示を受け付けることが可能な場合に表示される画面である。図9に、第3のプレビュー画面SR3の表示例を示す。第3のプレビュー画面SR3には、デフォルトデバイス情報D3が含まれている。デフォルトデバイス情報D3は、S160において接続確認情報の返信をデフォルトデバイスから受信したことを示す、受信確認情報である。すなわちデフォルトデバイス情報D3は、デフォルトデバイスと通信可能であることを示す情報である。デフォルトデバイス情報D3は、デフォルトデバイスを識別するための情報(例:型番)であってもよい。」
等の記載があり、図9には、デフォルトデバイス情報D3を画像として表示することが記載されているから、訂正事項4に係る「前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御手段」は明細書の発明の詳細な説明に記載されており、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(オ)訂正事項5について
訂正事項5は、訂正後の請求項1に係る発明に、「前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信手段と、」という記載を追加することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、明細書の発明の詳細な説明には、
「【0075】
(略)・・・第3のプレビュー画面SR3には、デフォルトデバイス情報D3が含まれている。デフォルトデバイス情報D3は、S160において接続確認情報の返信をデフォルトデバイスから受信したことを示す、受信確認情報である。すなわちデフォルトデバイス情報D3は、デフォルトデバイスと通信可能であることを示す情報である。デフォルトデバイス情報D3は、デフォルトデバイスを識別するための情報(例:型番)であってもよい。」
「【0078】
S570においてCPU106は、第3のプレビュー画面SR3の処理実行ボタンB1がタッチされたか否かを判断する。否定判断される場合(S570:NO)にはS560へ戻り、肯定判断される場合(S570:YES)にはS575へ進む。」
「【0079】
(略)・・・印刷処理では、CPU106は、第1無線通信151または第2無線通信152を介して、印刷データをデフォルトデバイスに送信する。デフォルトデバイスは、受信した印刷データを用いて、印刷処理を実行する。・・・(以下略)」
等の記載があるから、訂正事項5に係る「前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信手段」は明細書の発明の詳細な説明に記載されており、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(カ)訂正事項6について
訂正事項6は、訂正後の請求項1に係る発明に、「前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しない」という記載を追加することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、明細書の発明の詳細な説明には、
「【0039】
<プリント&スキャンアプリケーション121の動作>
以下、プリント&スキャンアプリケーション121に従いCPU106が各部を制御する処理について説明する。プリント&スキャンアプリケーション121が起動されると、図2のメインスレッドが開始される。」
「【0042】
S415においてCPU106は、接続確認スレッドを起動する。接続確認スレッドは、デフォルトデバイスとの間で通信することが可能であるか否かを確認するための処理である。」
等の記載があり、図2には、プリント&スキャンアプリケーション121が起動された後、メインスレッドが開始されてから接続確認処理を行うことが記載されている。これらの記載を総合すると、当然にプリント&スキャンアプリケーション121が起動される前には接続確認処理は行っていないと認められるから、訂正事項6に係る「前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しない」ことは明細書の発明の詳細な説明に記載されており、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
なお、申立人は、平成30年12月13日提出の意見書において、訂正事項6に係る「前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しない」との記載は、あたかも接続確認手段(接続確認スレッド)自体は、情報処理プログラムが情報処理装置で起動する前の期間において、起動されている(機能している)ものの敢えて接続確認処理を実行しないものを含むと解釈できるが、出願当初の明細書には、接続確認スレッドが情報処理プログラムの起動前に起動されている旨の記載は一切なく、自明の事項でもない、などど主張するが、あえてそのような解釈をする合理的な理由はなく、当該主張は失当である。

(キ)訂正事項11について
訂正事項11の、請求項14に係る訂正は、引用元の請求項を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。

(ク)訂正事項13について
訂正事項13の、請求項16に係る訂正は、引用元の請求項を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(ケ)小括
したがって、訂正事項1?6の、請求項1に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
訂正後の請求項1を引用する請求項2についても同様である。
また、訂正事項1?6、11の請求項14に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。
訂正事項1?6、13の請求項16に係る訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

イ 請求項3、4に係る訂正について
訂正事項7の、請求項3、4に係る訂正は、引用関係の解消を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

ウ 請求項5に係る訂正について
訂正事項8の、請求項5に係る訂正は、引用元の請求項を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。

エ 請求項6?12に係る訂正について
訂正事項9の、請求項6?12に係る訂正は、引用元の請求項を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。

オ 請求項13に係る訂正について
訂正事項10の、請求項13に係る訂正は、引用元の請求項を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。

カ 請求項15に係る訂正について
訂正事項12の、請求項15に係る訂正は、引用関係の解消を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

キ 請求項19に係る訂正について
訂正事項14の、請求項19に係る訂正は、引用元の請求項を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。

ク 請求項20に係る訂正について
訂正事項15の、請求項20に係る訂正は、引用元の請求項を限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とし、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。

ケ 訂正前の請求項1?16は、請求項2?16が、訂正の請求の対象である請求項1の記載を引用する関係にあるから、訂正前において一群の請求項に該当するものである。したがって、訂正の請求は、一群の請求項ごとにされたものである。

(2)請求項17、18に係る訂正について

請求項17、18に係る訂正についても、上記(1)アで述べた請求項1、2、14、16に係る訂正と同様のことがいえる。

3 小括

以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するものである。
なお、訂正後の請求項3?13、15、19、20についての訂正が認められる場合には、一群の請求項の他の請求項とは別途訂正することの求めがあったことから、訂正後の請求項〔3?13、19、20〕、15について請求項ごとに訂正することを認める。
したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1、2、14、16〕、〔3?13、19、20〕、15、17、18について訂正することを認める。

第3 訂正後の本件発明

本件訂正請求により訂正された請求項1、2、16?18に係る発明(以下、「本件発明1」等という。)は、訂正特許請求の範囲1、2、16?18に記載された事項により特定される発明であり、本件発明1、2、16?18は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムであって、前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示し、前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラムであって、
前記情報処理装置は、
前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、
プロセッサと、
記憶部と、
前記表示部と、
を備えており、
前記プロセッサを、
前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と、
前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、
前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段であって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御手段と、
前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信手段と、
して機能させることが可能であり、
前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しないことを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項2】
前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、前記接続確認手段による前記接続確認処理の開始後に、前記通信先デバイスと通信する通信情報を用いた処理の態様を示すプレビュー画像を前記情報処理装置が備えている表示部に表示させるプレビュー表示処理を実行する第1表示制御手段としてさらに機能させ、
前記プレビュー表示処理は、前記接続確認処理と並列に実行可能であり、
前記第1表示制御手段は、前記プレビュー表示処理を実行するプレビュー表示操作を前記情報処理装置が備えている操作部が受け付けた場合に、前記接続確認処理が実行中である場合には、前記接続確認処理を実行中であることを示す実行中表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、前記接続確認処理が完了している場合には、前記接続確認処理の処理結果内容を示す表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。」

「【請求項16】
前記通信インターフェースは、
前記複数のデバイスの少なくとも1つと通信するための第1のネットワークを、アクセスポイントを介して構築する、第1の通信インターフェースと、
前記複数のデバイスの少なくとも1つと通信するための第2のネットワークを、アクセスポイントを介さずに構築する、第2の通信インターフェースと、
を備えており、
前記情報処理装置は、前記第1のネットワークおよび前記第2のネットワークのうちから通信対象ネットワークを選択し、該通信対象ネットワークに含まれている複数のデバイスのうちから選択された前記通信先デバイスと通信することが可能とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理プログラム。
【請求項17】
複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置であって、前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示する情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置であって、前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、
前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、
記憶部と、
前記表示部と、
前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と、
前記情報処理装置に読込まれる前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、
前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段であって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御手段と、
前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信手段と、
を備え、
前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しないことを特徴とする情報処理装置。
【請求項18】
複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置の制御方法であって、前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示する情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置の制御方法であって、前記通信先デバイスが備える印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置の制御方法であって、
前記情報処理装置は、
前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、
記憶部と、
前記表示部と、
を備えており、
前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御ステップと、
前記情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認ステップと、
前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御ステップであって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御ステップと、
前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信ステップと、
を備え、
前記接続確認ステップは、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しないことを特徴とする情報処理装置の制御方法。」

第4 取消理由通知に記載した取消理由について

1 取消理由の概要

平成30年8月30日付け取消理由通知の概要は、以下のとおりである。

1.本件特許の下記の請求項に係る発明は、本件特許の出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。

2.本件特許の下記の請求項に係る発明は、本件特許の出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。



●理由1(特許法第29条第1項第3号)
甲第1号証:特開2005-044080号公報
請求項1、17、18に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、請求項1、17、18に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。

●理由2(特許法第29条第2項)
甲第1号証:特開2005-044080号公報
甲第2号証:特開2011-147136号公報
甲第3号証:特開2013-070144号公報
請求項1、2、16?18に係る発明は、甲第1号証?甲第3号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1、2、16?18に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。


2 甲号証の記載

(1)甲第1号証
上記甲第1号証には、図面とともに以下の事項が記載されている。

ア 段落【0015】-【0018】
「【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用するのに好適である実施形態について説明を行う。なお、本実施の形態において、デフォルトプリンタとは論理プリンタを意味し、デバイスとは実際にクライアントコンピュータに例えばネットワークを介して接続されている物理プリンタデバイスを意味するものとする。また、論理プリンタとは、物理プリンタのソフトウェア表現であり、1つの物理プリンタに対して複数の論理プリンタを作成することができる。論理プリンタには物理プリンタへのデータ送信にどの種類の出力ポート(IPアドレスなどの出力先情報含む)を利用するかや、デフォルト用紙サイズなど各種デフォルト印刷設定が施されている。この論理プリンタのことをプリンタオブジェクトなどと呼ぶこともある。
【0016】
図1は、本発明を適用可能な情報処理システムの構成を説明するブロック図である。なお、本システムにおけるクライアントコンピュータは、1台、または複数台接続されていることを仮定している。
【0017】
図1において、102、103、104はクライアントコンピュータ(クライアント)としての情報処理装置であり、イーサネット(登録商標)などのネットワークケーブルによって、ネットワーク106に接続され、アプリケーションプログラム等の各種のプログラムを実行可能であり、印刷データをプリンタに対応する或は解釈可能なプリンタ言語に変換する機能を有するプリンタドライバを搭載している。なお、後述にて詳しく説明するが、本発明におけるプリンタドライバは複数のプリンタドライバをサポートするものとする。
【0018】
101は本実施形態のサーバ(以下、プリントサーバと呼ぶ)としての情報処理装置であり、ネットワークケーブルによって、ネットワーク106に接続され、ネットワークで使用されるファイルを蓄積したり、ネットワーク106の使用状態を監視したりする。プリントサーバ101は、ネットワーク106に接続されている複数のプリンタを管理する機能を有する。」

イ 段落【0023】-【0032】
「【0023】
図2は、本発明の情報処理装置の構成を説明するブロック図であり、情報処理装置であるクライントコンピュータ102、103、104も同じ構成であり、さらにサーバ101も同様あるいは同等のハードウエア構成とする。よって、クライアントとサーバの構成を説明するブロック図として説明する。
【0024】
図2において、200は情報処理装置の制御手段であるCPUであり、ハードディスク(HD)205に格納されているアプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OSや本発明のネットワークプリンタ制御プログラム等を実行し、RAM202にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。

・・・(中略)・・・

【0030】
207は表示手段であるディスプレイであり、キーボード206から入力したコマンドや、プリンタの状態等を表示したりするものである。

・・・(中略)・・・


【0032】
209は入出力手段であるインターフェイスであり、該インターフェイス209を介して情報処理装置は外部装置とのデータのやり取りを行う。」

ウ 段落【0044】-【0055】
「【0044】
図6は本システムにおいてMicrosoftWord(登録商標)などの一般的なアプリケーションから発行された印刷ジョブが、印刷ジョブ制御システムにおいてどのように処理されるかを示した図である。図6において、600はクライアントマシンで、印刷ジョブ制御システムのクライアントモジュールが動作するマシンを指す。クライアントマシン600は図1のクライアント102から104の何れかに相当させることができる。
【0045】
通常、印刷の指示がされるとアプリケーションプログラムはOSの仕組みを介して一連の描画命令(GDI)を生成し、プリンタドライバを経てWindows(登録商標)Spoolerに渡される。Windows(登録商標)Spoolerは、ユーザが選択したポートモニタにプリントジョブデータを渡してプリンタデバイスに送信させる手順をとる。これは処理手順は、図6中の604、625の経路処理に対応する。本実施の形態ではこの従来から知られている印刷経路におけるプリンタ及びジョブの状態の監視の他に、以下に述べる形態の印刷経路が想定される。
【0046】
まず、ユーザはあらかじめ印刷ジョブ制御システム用のポートモニタ621(以降、本実施例ではジョブ制御ポートモニタと略記)に関連付けられた論理プリンタを指定して印刷を指示する形態の印刷経路が挙げられる。
【0047】
この場合、アプリケーションプログラム601が一連の描画命令を生成し、この描画命令を受け取ったグループプリンタドライバ603では、汎用印刷ファイルを生成し、プリンタデバイスへプリントジョブデータを送信するポートモニタではなく、ジョブ制御ポートモニタ621にプリントジョブデータとして送信する。ジョブ制御ポートモニタ621はプリントジョブデータをプリンタデバイス650(105)に送信するのではなく、印刷ジョブ制御システム用プリントサービス622(以降、本実施例ではジョブ制御プリントサービスと略記)に転送する。

・・・(中略)・・・

【0054】
印刷ジョブ制御システム用プリントマネージャ623(以降、本実施例ではジョブ制御プリントマネージャと略記)は、ユーザがジョブ制御プリントサービス622内部でプリントジョブがどのような状態にあるかを調べたり、プリントジョブを操作したりするためのユーザインターフェイス(UI)を提供するプログラムである。
【0055】
ジョブ制御プリントマネージャ623はジョブ制御プリントサービス622のソフトウェアのインターフェイス(API)を介して、ジョブ制御プリントサービス622と情報・指示をやり取りしている。尚、図6ではジョブ制御プリントマネージャ623はジョブ制御プリントサービス622と区別して示されているが、ジョブ制御プリントサービス622の機能に含めるようにして組み込んでも良い。」

エ 段落【0072】-【0076】
「【0072】
図7は、図6におけるジョブ制御プリントサービス622及びプリントマネージャ623を詳細に説明するための機能ブロック図であり、図7中の604、622、623、650は図6の同符号において説明したものと基本的に同等のものとする。
【0073】
図中の双方向矢印は各モジュールが情報のやり取りを行っている様子を示したものであり
、実際にはOSの仕組みを介して情報のやり取りを行っている。OSの仕組みとしてはOSコールやコールバック等が挙げられる。
【0074】
704は図6中のプリントマネージャ623の構成を示すものであり、常駐アイコン702に対してのポインティングデバイスを介しての入力を監視する機能を有する。また、704は監視に基づく常駐表示への表示指示を行う制御手段としても機能する。
【0075】
尚、本実施の形態でいう常駐アイコンとしては例えば代表例としてWindows(登録商標)(登録商標)のタスクトレイに表示されるアイコンが挙げられる。タスクトレイには色々なソフトウエアのアイコンが表示されるが、特に簡単に終了してはユーザにとって困るようなものが表示される。以下、常駐アイコンとしてタスクトレイに表示されるアイコンを例に説明を行うこととする。無論であるが、常駐アイコンとしてはこれに限定されるものではない。
【0076】
デフォルトプリンタ監視モジュール704はOSの仕組みを介して検知された常駐アイコンに対する指示の種別を判定する。このプリンタ監視モジュール704は、プリンタの状態を監視するデバイス情報コントロールモジュール706から提供される情報を認識し該認識に基づく結果を常駐表示として表示する機能を司る。また、監視対象としてデフォルトプリンタが設定されているので、ユーザが最もよく利用するプリンタにおける状態の監視を、監視対象のプリンタをその都度選択することなく容易に行うことができる。また複数のプリンタではなく、最もユーザが利用するデフォルトプリンタを監視対象とするようにしたので、限られたタスクトレイアイコンの表示にプリンタの状態を反映させることができるようになった。」

オ 段落【0082】-【0087】
「【0082】
図9のフローチャートは、デフォルトプリンタの状態を反映させたプログラムモジュールが起動したことに応じて実行される処理であり、本実施形態の場合は、図6中のプリントマネージャ623が起動されるタイミングで行われる処理に相当する。
【0083】
ステップS901において、プリントマネージャ623はまずジョブ制御プリントサービス622(プリント制御システム)が起動しているかどうかを調べ、起動していると判断した(Yes)場合は常駐アイコンを表示する処理に移る。起動していないと判断した(No)場合は再度ジョブ制御プリントサービス622が起動しているかどうかを調べる処理に戻る。尚、実施の形態では、ジョブ制御プリントサービス622のプリンタデバイスにおける各種ステータスを取得する機能をプリントマネージャ623が利用するためにステップS901においてジョブ制御プリントサービス622の起動を確認するようにするが、プリントマネージャ623自身がプリンタデバイスの各種ステータスを取得できる場合にはステップS901の処理は不要となる。
【0084】
ステップS901においてジョブ制御プリントサービス622が起動していると判断された場合は、ステップS902において現在デフォルトプリンタに設定されているプリンタをOSの仕組みを介して特定し、プリントマネージャ623が参照可能な形態で内部の所定の記憶部領域に保存する。例えば、監視対象となるデフォルトプリンタはWindows(登録商標)NT/2000/XP(登録商標)では「GetDefaultPrinter()」関数を用いることにより取得できる。クライアントマシン600のオペレーティングシステムに登録された複数の論理プリンタの中から、デフォルトプリンタの変更がなされた場合には、その変更に応じてステップS902において特定されるデフォルトプリンタも変更されることとなる。言い換えれば、ユーザがオペレーティングシステムにおけるデフォルトプリンタを変更したとしても、その変動に連動しては変更後のデフォルトプリンタの監視が保証されることとなる。尚、Windows(登録商標)においては、コントロールパネルのUIを介してデフォルトプリンタを変更可能となっている。デフォルトプリンタは文書作成ソフトウェアなどを介して印刷を行おうとした場合に、初期設定として設定されるプリンタに対応する。
【0085】
また、図7においてプリントマネージャ623(特にその中のデフォルトプリンタ監視モジュール704)がOS(Windows(登録商標))701と情報のやり取りすることが示されているように、プリントマネージャ623はステップ902においてデフォルトプリンタを特定し、自身が内部的に持つデフォルトプリンタ情報に設定する。後述の図12、13などのフローチャートで、プリントマネージャ623がデフォルトプリンタの各種情報を取得する際には、デフォルトプリンタの情報に設定され記憶されているプリンタに関してステータス情報を取得するものとする。
【0086】
そして、ステップS903で、常駐アイコンの現在の動作モードがデフォルトプリンタ監視モードであるか否かを調べる。これは、後述において詳しく説明する図10におけるラジオボタン1002にチェックがされているか否かの判断処理に相当する。Yesと判断されるとデフォルトプリンタの状況を示すデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコンをクライアント画面のタスクトレイ上に表示する処理に移行する。このように、常駐アイコンをタスクトレイ上に表示するので、他のアプリケーションの表示を遮ることなく、デフォルトプリンタの監視結果を表示できるという利点がある。しかもその監視結果はユーザにとって感覚的に意味を理解しやすいアイコンで表示されるので、ユーザが容易に監視結果を確認することができる。アイコンの種類及び内容については図15を用いて後述する。
【0087】
なお、本実施の形態において「アイコンの常駐表示」とは、クライアントコンピュータを起動するとコンピュータディスプレイ画面のタスクトレイに常にアイコンが表示されるだけではなく、アイコンはユーザによって指示が与えられるように表示されており、また、アイコン表示中にユーザがそのアイコンに対して指示することによってアイコンの表示そのものの形態を変えることができるものである。ここで、常駐表示ではタスクトレイ上にアイコンが表示されるとしたが、当然タスクトレイに限定されるものではなく、コンピュータ画面上のアプリケーション表示用の領域以外の領域の固定領域に表示されるものであればよい。尚、常駐アイコンは、タスクバーとは異なり、タスクの数によって1つのアプリケーションを示すバーの表示(バーの長さ等)が変化するものではなく、固定領域での表示位置又は順番及び表示の大きさ等はいつも同じである。また、常駐アイコンは所定のアプリケーションを起動させるショートカットアイコンなどとも異なり、常駐アイコンへの指示に応じて起動させたジョブやデバイスの監視モジュールの監視結果を常駐アイコンの表示に反映させるという点に特徴を備える。」

カ 段落【0088】-【0089】
「【0088】
図11は、その常駐アイコンの一例として、デフォルトプリンタ監視モード常駐アイコンがクライアント画面のタスクトレイ上に表示される様子を示している。
【0089】
図11において、1101はクライアント上において稼動する文書処理ソフトウェアの編集画面を示す。1102はタスクトレイを示す。1103は常駐アイコンを示す。常駐アイコン1103は先に説明した図10の1002及び1003で設定された動作モードに応じて、デフォルトプリンタの状態に応じて表示が変化するデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコンか、各デバイス及びジョブの詳細なステータスアプリケーションを直接起動させるための表示の固定的な通常モード常駐アイコンに切り替わる。この通常モード監視アイコンをダブルクリックすることにより、本実施の形態における常駐表示よりもより詳細のデバイス及びジョブ情報を表示する通常の監視ユーティリティーの画面が起動される。この通常の監視ユーティリティーは特に図示しないが例えば先に説明した特開2002-149388号公報や、特開平11-327856に開示されるようなデフォルトプリンタのみならず、複数のプリンタの状態及びプリンタにおけるジョブの詳細状態(ジョブ終了までの時間や、ジョブ属性など)を表示可能なものを適用することができる。このように通常の監視ユーティリティーとデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコンの双方を備えることにより、適宜ユーザの所望とする情報の閲覧を可能とする。」

キ 段落【0092】-【0093】
「【0092】
ステップS903でデフォルトプリンタ監視モードであると判断された場合、ステップS904において、起動時にデフォルトプリンタを監視するモードかどうかを調べる。つまり、後述のように図10における項目1006にチェックがされているか否かが判断される。Yesと判断された場合は図13のフローチャートを実行することによりデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコン1103を表示すると同時に直ちにデフォルトプリンタの状態の監視を開始し、アイコン表示に状態を反映させる。そして、処理は図13のステップS1301に移行する。また、Noと判断された場合は図12のフローチャートの処理へ移行し、デフォルトプリンタの状態の監視はすぐには行わない。
【0093】
なお、本実施の形態では論理プリンタたるデフォルトプリンタを監視するわけであるが、実際には論理プリンタを介してそれとリンクする物理プリンタの状態を間接的に監視しているわけである。」

ク 段落【0113】-【0119】
「【0113】
続いて図13の処理について説明する。図13は、図9のステップS904又は図12のステップS1210に続く一連の処理を示すものである。
【0114】
図13において、まずステップS1301でデフォルトプリンタが特定される。このステップS1301の処理は、先のステップS902の処理で説明した所定の記憶部領域に保持されるデフォルトプリンタの情報を参照するような処理でも良いし、再度ステップS902の処理を繰り返し実行するようにしても良い。
【0115】
次にステップS1302において、監視対象として設定されているデフォルト論理プリンタに対応する物理プリンタの情報の取得がMIB(ManagementInformationBase)や所定の独自プロトコルを介して行われる。具体的にはプリントマネージャ623は図7に示されているように、ジョブ制御プリントサービス622のコアモジュール705を介してデフォルトプリンタのステータスの情報の取得を要求し、コアモジュール705が返答してきた情報にもとづきデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコン1103の表示状態を更新する。コアモジュール705がプリントマネージャ623に対して返答してくる情報は、コアモジュール705がデバイス情報コントロールモジュール706を介してプリンタデバイス630から入手したデバイス及びジョブの状態情報を含む。このステップS1302で取得される情報は、図13のフローチャートを実行するクライアント(ユーザ)のジョブのみではなく、他のクライアントのジョブも考慮した情報となっている。このように、図12のS1210やS1311では、デフォルトプリンタの監視起動及び/又は監視終了は自クライアント(自ユーザ)におけるジョブの存在に基づくものであり、S1201における常駐表示に反映されるデフォルトプリンタの状態は少なくとも別クライアント(別ユーザ)のジョブに基づくデフォルトプリンタに対応する物理プリンタの状態であるので、他のユーザのジョブを考慮する必要があるか否かを効率よく切り分けることができる。

・・・(中略)・・・

【0119】
また、ステップS1306においてYesの場合、つまり、非監視状態表示中にユーザがデフォルトプリンタ状態監視モード常駐アイコン1103をダブルクリックした時には、ステップS1307においてプリントマネージャ623はデフォルトプリンタステータスダイアログ1600を開き、表示する。ダイアログ1600は、開かれた後「閉じる」ボタン1609が押下されるまで、デフォルトプリンタ監視モード常駐アイコン1103と並行して動作することになる。このようにアイコンを左ダブルクリックすることによって、ステータスダイアログを開いてデフォルトプリンタの切り替え動作を簡単に行うことができる。また、デフォルトプリンタの監視動作とデフォルトプリンタの切り替え動作が並行して行うことができるので、旧デフォルトプリンタから新デフォルトプリンタへの切り替えがスムーズに行うことができる。」

ケ 段落【0127】-【0129】
「【0127】
続いて、図15を用いてデフォルトプリンタ状態監視アイコンについて説明する。
【0128】
図15Aは、図13のステップS1302において監視対象となるプリンタ及びプリンタデバイスから取得される情報に基づく常駐アイコンの表示様子の対応関係を示す。例えば、ステップS1302における常駐アイコンの表示に利用される。先にも述べたように、図15Aの各常駐アイコンの表示は、他のクライアント(ユーザ)のジョブも考慮された状態に対応するデフォルトプリンタに対応する物理プリンタの状態を表すものとなっている。
【0129】
ここで、図15Aを参照して各アイコンの意味を簡単に説明する。1501はデフォルトプリンタを監視していない状態を示す非監視状態アイコンである。1502はマニュアルフィードを表しており、ユーザによる手差し給紙を「待っている状態」である。1503はマニュアルフィード・混雑を表しており、ユーザによる手差し給紙を「待っている状態」かつ「混雑状態」を意味する。1503(当審注:「1054」の誤記と認められる。)は印刷可能状態を示している。1504(当審注:「1055」の誤記と認められる。)は印刷可能だが、混雑している状態を示している。1506はワーニング状態、1507はワーニング状態かつ混雑状態をそれぞれ示している。1508はエラー状態、1509はエラー状態かつ混雑状態をそれぞれ示している。1510はステータス取得中のアイコンであり、プリンタの状態を取得している最中であることを示している。1511は監視対象外のプリンタであることを示すアイコンである。」

コ 段落【0132】-【0134】
「【0132】
図15のC(当審注:「図15のC」は「図15のB」の誤記と認められる)は、ジョブ状態監視アイコンの表示様子を示し、監視中プリンタの自分がユーザのジョブの状態を示す。この表示はデフォルトプリンタへのジョブだけではない。
【0133】
ユーザ自身のジョブが監視中のプリンタに投入された場合に、タスクトレイに追加され、その時点からジョブが無くなるまでの間、ジョブの状態監視を行う。全てのジョブが無くなった時点でタスクトレイから削除される。本ジョブ状態監視アイコンにダブルクリックの入力が行われた場合には、自分の発行したジョブリストの表示が行われる。
【0134】
1512はジョブのプリンタへの転送が済んだ状態を意味するアイコンであり、1513はジョブの転送済の直後から終了までの状態、つまりジョブ処理中を意味するアイコンである。1514はジョブに何らかのエラーが発生した状態であることを示し、1515はジョブの処理を停止している状態を示している。」

サ 段落【0142】
「【0142】
デフォルトプリンタ設定ボタン1607は、プリンタ状態リストに表示されるプリンタを選択して、クリック(押下)することによって、Windows(登録商標)のデフォルトプリンタを切り替えることができる。」

したがって、甲第1号証には次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。

「クライアントコンピュータ(クライアント)102、103、104としての情報処理装置は、イーサネット(登録商標)などのネットワークケーブルによって、ネットワーク106に接続され、
プリントサーバ101としての情報処理装置は、ネットワークケーブルによって、ネットワーク106に接続され、ネットワーク106に接続されている複数のプリンタを管理する機能を有し、
制御手段であるCPU200は、ハードディスク(HD)205に格納されているアプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OSやネットワークプリンタ制御プログラム等を実行し、
207は表示手段であるディスプレイであり、
インターフェイス209を介して外部装置とのデータのやり取りを行う情報処理装置のうち、
クライアント102から104の何れかに相当するクライアントマシン600で実行され、
アプリケーションプログラム601が一連の描画命令を生成し、この描画命令を受け取ったグループプリンタドライバ603では、汎用印刷ファイルを生成し、ジョブ制御ポートモニタ621にプリントジョブデータとして送信し、ジョブ制御ポートモニタ621はプリントジョブデータをジョブ制御プリントサービス622に転送し、
ユーザがジョブ制御プリントサービス622内部でプリントジョブがどのような状態にあるかを調べたり、プリントジョブを操作したりするためのユーザインターフェイス(UI)を提供するプログラムであるジョブ制御プリントマネージャ623は、ジョブ制御プリントサービス622のソフトウェアのインターフェイス(API)を介して、ジョブ制御プリントサービス622と情報・指示をやり取りし、ジョブ制御プリントマネージャ623はジョブ制御プリントサービス622の機能に含めるようにして組み込んでも良く、
デフォルトプリンタ監視モジュール704はプリントマネージャ623の構成を示すものであり、常駐アイコン702に対してのポインティングデバイスを介しての入力を監視する機能を有し、また、監視に基づく常駐表示への表示指示を行う制御手段としても機能し、監視対象としてデフォルトプリンタが設定されているので、ユーザが最もよく利用するプリンタにおける状態の監視を、監視対象のプリンタをその都度選択することなく容易に行うことができ、
プリントマネージャ623が起動されるタイミングで行われる処理は、
ステップS901において、プリントマネージャ623はまずジョブ制御プリントサービス622(プリント制御システム)が起動しているかどうかを調べ、
ジョブ制御プリントサービス622が起動していると判断された場合は、ステップS902において現在デフォルトプリンタに設定されているプリンタをOS(Windows)701の仕組みを介して特定し、プリントマネージャ623が参照可能な形態で内部の所定の記憶部領域に保存し、
ステップS903で、常駐アイコンの現在の動作モードがデフォルトプリンタ監視モードであるか否かを調べ、
デフォルトプリンタ監視モードであると判断された場合、ステップS904において、起動時にデフォルトプリンタを監視するモードかどうかを調べ、Yesと判断された場合は処理はステップS1301に移行し、
ステップS1301でデフォルトプリンタが特定され、
ステップS1302において、監視対象として設定されているデフォルトプリンタに対応する物理プリンタの情報の取得が行われ、具体的にはプリントマネージャ623は、ジョブ制御プリントサービス622のコアモジュール705を介してデフォルトプリンタのステータスの情報の取得を要求し、コアモジュール705が返答してきた情報にもとづきデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコン1103の表示状態を更新し、コアモジュール705がプリントマネージャ623に対して返答してくる情報は、コアモジュール705がデバイス情報コントロールモジュール706を介してプリンタデバイス630から入手したデバイスの状態情報を含み、
ステップS1307において、デフォルトプリンタステータスダイアログ1600を開き、プリンタ状態リストに表示されるプリンタを選択して、クリック(押下)することによって、Windowsのデフォルトプリンタを切り替えることができ、
監視対象となるプリンタ及びプリンタデバイスから取得される情報に基づく常駐アイコンの表示様子の対応関係には、印刷可能状態やプリンタの状態を取得している最中であることを示すステータス取得中のアイコンが含まれ、
ここで、デフォルトプリンタ監視モード常駐アイコンは、クライアント上において稼動する文書処理ソフトウェアの編集画面1101と共に、クライアント画面のタスクトレイ上に表示され、
監視中プリンタの自分がユーザのジョブの状態を示すジョブ状態監視アイコンは、ユーザ自身のジョブが監視中のプリンタに投入された場合に、タスクトレイに追加され、全てのジョブが無くなった時点でタスクトレイから削除され、ジョブのプリンタへの転送が済んだ状態を意味するアイコン、ジョブ処理中を意味するアイコン、ジョブに何らかのエラーが発生した状態であることを示すアイコン、ジョブの処理を停止している状態を示すアイコンが含まれ、
また、デフォルトプリンタとは論理プリンタを意味し、デバイスとは実際にクライアントコンピュータに例えばネットワークを介して接続されている物理プリンタデバイスを意味する、
プログラム。」

また、甲第1号証から、前記甲1発明のプログラムを実行する情報処理装置の発明(以下、「甲1装置発明」という。)が認定できる。

さらに、甲第1号証から、前記甲1発明のプログラムを実行する情報処理装置の制御方法の発明(以下、「甲1方法発明」という。)が認定できる。

(2)甲第2号証
上記甲第2号証には、図面とともに以下の事項が記載されている。

ア 段落【0022】-【0023】
「【0022】
図1に示すのが、無線通信手段を用いてデータ伝送を可能とする無線通信システムの構成例を示す図である。図1において、デジタルカメラ101?103は、無線通信機能を搭載しており、無線通信手段を用いて、デジタルカメラ同士、あるいは、プリンタ104、105との間で、ダイレクトにデータ伝送を行うことが可能である。このような構成の通信モードをアドホックモードと呼ぶ。
【0023】
また、図2に示すのが、無線通信手段を用いてデータ伝送を可能とする無線通信システムの他の構成例を示す図である。図2において、デジタルカメラ201?203は、無線通信機能を搭載しており、無線通信手段を用いて、デジタルカメラ同士、あるいは、プリンタ205、ストレージ206との間で、データ伝送を行うことが可能であるが、データ通信は、アクセスポイント204を介して行われる。このような構成の通信モードをインフラストラクチャーモードと呼ぶ。」

イ 段落【0075】-【0079】
「【0075】
<第3の実施形態>
次に第3の実施形態を説明する。本第3の実施形態は、通信モードを意識することなく、通信チャネルを確立すべき相手通信機器の検索、選択を容易にする例である。
【0076】
図17に示すのが、本発明におけるデジタルカメラ、もしくは、プリンタ、もしくは、ストレージの制御を示す他のフローチャート図である。ここでも、簡単のためにデジタルカメラを例に取ってフローチャート図を説明する。
【0077】
図17において、デジタルカメラが有する、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作を検出すると(ステップS1701)、その時点での動作モード(アドホックモード、もしくは、インフラストラクチャモード)を記憶し(ステップS1702)、先ず、アドホックモードを設定して(ステップS1703)、通信チャネルの確立処理を行う(ステップS1704)。このステップS1704の処理は、アドホックモードで行うが、その処理そのものは例えば図6乃至図9の処理で良い。
【0078】
通信チャネルが確立すると(ステップS1705)、アドホックモードのまま動作し、通信チャネルが切断されると(ステップS1706)、記憶している動作モードに復帰する(ステップS1707)。なお、デジタルカメラから画像データをプリンタ(ストレージでも良い)に送信し、印刷(或いは保存)するのは、ステップS1706でNoと判断されている間に行うことになる。
【0079】
図17に示す処理を情報発信源であるデジタルカメラ、及び、情報受信側であるプリンタ又はストレージに対して行うことで、それら2者間の通信確立がスムースなものとすることができる。」

したがって、甲第2号証には、「無線通信手段を用いて、デジタルカメラ同士、あるいは、プリンタとの間で、ダイレクトにデータ伝送を行う通信モードをアドホックモードと呼び、無線通信手段を用いて、デジタルカメラ同士、あるいは、プリンタとの間で、データ伝送をアクセスポイント204を介して行う通信モードをインフラストラクチャーモードと呼び、デジタルカメラが有する、通信チャネル確立操作の為の指示ボタンの操作を検出すると、その時点での動作モード(アドホックモード、もしくは、インフラストラクチャモード)を記憶し、先ず、アドホックモードを設定して、通信チャネルの確立処理を行い、通信チャネルが確立すると、アドホックモードのまま動作し、通信チャネルが切断されると、記憶している動作モードに復帰する処理を情報発信源であるデジタルカメラ、及び、情報受信側であるプリンタに対して行うことで、それら2者間の通信確立がスムースなものとする」という技術的事項が記載されていると認められる。

(3)甲第3号証
上記甲第3号証には、図面とともに以下の事項が記載されている。

「【0075】
CPU20は、以上の一連の動作を繰り返す。
<実施の形態の効果>
本実施の形態にかかる画像処理システムにおいて以上の動作が行なわれることで、携帯端末を用いて印刷対象とするプリントデーターを指定し、その後、MFPの方向を向けて撮影を行なうという容易な操作によって、図9に表わされたように、その撮影画像内にあるMFPにおいて当該プリントデーターを印刷した場合のプレビュー画像を携帯端末上で確認することができる。また、そのとき、図9に表わされたように完了時間や待ち時間等の情報も併せて表示されることで、それら情報を容易な操作で確認することができる。」

したがって、甲第3号証には、「MFPにおいて当該プリントデーターを印刷した場合のプレビュー画像を携帯端末上で確認する」という技術的事項が記載されていると認められる。

3 当審の判断

(1)理由1(特許法第29条第1項第3号)について
本件発明1と甲1発明とを対比すると次のことがいえる。

(ア)甲1発明の「クライアントコンピュータ(クライアント)102、103、104としての情報処理装置」と「複数のプリンタ」は、それぞれ本件発明1の「情報処理装置」、「複数のデバイス」に相当する。
そして、甲1発明の「クライアント102から104の何れかに相当するクライアントマシン600」、すなわち、「情報処理装置」では、「デフォルトプリンタステータスダイアログ1600を開き、プリンタ状態リストに表示されるプリンタを選択」することで「Windowsのデフォルトプリンタを切り替えることができ」、「監視対象として設定されているデフォルトプリンタに対応する物理プリンタの情報の取得が行われ」るから、当該「情報処理装置」は、「複数のプリンタのうちから監視対象として選択されるデフォルトプリンタに対応する物理プリンタの情報の取得を行う」ことが可能であるといえ、本件発明1の「情報処理装置」と「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な」点で一致する。

(イ)甲1発明の「制御手段であるCPU200は」、「アプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OSやネットワークプリンタ制御プログラム等を実行」するものであり、この「CPU200」で実行される「アプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、OSやネットワークプリンタ制御プログラム等」の「プログラム」は、本件発明1の「情報処理装置に読込まれる情報処理プログラム」に相当する。

(ウ)甲1発明の「情報処理装置」は、「インターフェイス209を介して外部装置とのデータのやり取りを行う」から、当該「インターフェイス209」は、本件発明1の「前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェース」に相当する。

(エ)甲1発明の「制御手段であるCPU200」は、本件発明1の「プロセッサ」に相当する。

(オ)甲1発明の「表示手段であるディスプレイ」は、本件発明1の「表示部」に相当する。

(カ)甲1発明では、「ユーザがジョブ制御プリントサービス622内部でプリントジョブがどのような状態にあるかを調べたり、プリントジョブを操作したりするためのユーザインターフェイス(UI)を提供するプログラムであるジョブ制御プリントマネージャ623」が、「現在デフォルトプリンタに設定されているプリンタをOS(Windows)701の仕組みを介して特定し」、「参照可能な形態で内部の所定の記憶部領域に保存し」ており、この「記憶部」は、本件発明1の「記憶部」に相当する。また、「現在デフォルトプリンタに設定されているプリンタ」を「特定」する情報は、本件発明1の「前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報」に相当する。
そして、「プログラム」である「プリントマネージャ623」が、「制御手段であるCPU200」で実行されることは明らかであるから、甲1発明と本件発明1とは、「前記プロセッサを」、「前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と」「して機能させる」点で一致する。

(キ)甲1発明では、「プリントマネージャ623が起動されるタイミングで行われる処理」として、「プリントマネージャ623は、ジョブ制御プリントサービス622のコアモジュール705を介してデフォルトプリンタのステータスの情報の取得を要求し、コアモジュール705が返答してきた情報にもとづきデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコン1103の表示状態を更新し」ており、「コアモジュール705がプリントマネージャ623に対して返答してくる情報は、コアモジュール705がデバイス情報コントロールモジュール706を介してプリンタデバイス630から入手したデバイスの状態情報を含」んでいる。
すなわち、甲1発明では、「プリントマネージャ623」が、「プリンタデバイス630から入手したデバイスの状態情報を含む」「デフォルトプリンタのステータス情報」「にもとづきデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコン1103の表示状態を更新し」ている。
また、甲1発明では、「常駐アイコンの表示様子の対応関係には、印刷可能状態やプリンタの状態を取得している最中であることを示すステータス取得中のアイコンが含まれ」るから、「常駐アイコン」が「ステータス取得中」から「印刷可能状態」へ更新される態様が想定され、当該変更に際して「ステータス情報」を受信したかを確認することは明らかである。
そうすると、甲1発明では、「プリントマネージャ623が起動されるタイミングで行われる処理」として、「プリントマネージャ623は」、「プリンタデバイス630から入手したデバイスの情報情報を含む」「デフォルトプリンタのステータス情報」「にもとづきデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコン1103の表示状態を更新」する際に、「ステータス情報」を受信したかを確認しているといえるから、本件発明1において「前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段」を備えることと、「前記プロセッサを」、「前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と」「して機能させる」点では共通するといえる。

(ク)甲1発明の「印刷可能状態」の「常駐アイコン」は、本件発明1の「接続確認情報が受信したと確認できたことに対応する受信確認情報」に相当する。
そして、上記(キ)で述べたとおり、甲1発明では、「プリントマネージャ623は」、「プリンタデバイス630から入手したデバイスの情報情報を含む」「デフォルトプリンタのステータス情報」「にもとづきデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコン1103の表示状態を更新」する際に、「ステータス情報」を受信したかを確認しているといえるから、本件発明1において「前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段であって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御手段」を備えることと、「前記プロセッサを」、「前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報が受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段と」「して機能させる」点では共通するといえる。

したがって、本件発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。

(一致点)
複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムであって、
前記情報処理装置は、
前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、
プロセッサと、
記憶部と、
前記表示部と、
を備えており、
前記プロセッサを、
前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と、
前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイス送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、
前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段と、
して機能させることが可能であることを特徴とする情報処理プログラム。

(相違点)
(相違点1)
本件発明1の「複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラム」は、「前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示し、前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラム」であるのに対し、本件発明1の「情報処理プログラム」に対応する甲1発明の「プリントマネージャ623」は、「ユーザがジョブ制御プリントサービス622内部でプリントジョブがどのような状態にあるかを調べたり、プリントジョブを操作したりするためのユーザインターフェイス(UI)を提供するプログラム」であって、本件発明1の「情報処理プログラム」のように「前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示し、前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する」ものではない点。

(相違点2)
本件発明1は、「前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段」を備えるのに対し、甲1発明の「プリントマネージャ623」は、「ジョブ制御プリントサービス622のコアモジュール705を介してデフォルトプリンタのステータスの情報の取得を要求」するものであって、直接デフォルトプリンタに問い合わせを実行するものではない点。

(相違点3)
本件発明1は、「前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御手段」を備えるのに対し、甲1発明ではそのような特定はなされていない点。

(相違点4)
本件発明1は、「前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信手段」を備えるのに対し、甲1発明ではそのような特定はなされていない点。

(相違点5)
本件発明1は、「前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しない」ものであるのに対し、甲1発明にはこの点について明記されていない点。

したがって、本件発明1と甲1発明とは、上記相違点1?5で相違するから、本件発明1は、甲第1号証に記載された発明でない。
また、本件発明17と甲1装置発明との対比も、上記(ア)?(ク)のように行うことができ、上記相違点1?5で相違するから、本件発明17は甲第1号証に記載された発明でない。
さらに、本件発明18と甲1方法発明との対比も、上記(ア)?(ク)のように行うことができ、上記相違点1?5で相違するから、本件発明18は甲第1号証に記載された発明でない。

(2)理由2(特許法第29条第2項)について
上記(1)で述べたとおり、本件発明1と甲1発明とは相違点1?5で相違するが、事案に鑑み、相違点1,3について検討する。
相違点1について、甲1発明の「プリントマネージャ623」は、「ユーザがジョブ制御プリントサービス622内部でプリントジョブがどのような状態にあるかを調べたり、プリントジョブを操作したりするためのユーザインターフェイス(UI)を提供するプログラム」であって、あくまでプリントジョブの状況を調べるためのプログラムであるから、「プリントマネージャ623」自身が「前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示」させることや、「前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する」こと、及び、それらを示唆する記載は甲1号証には存在しない。
甲1発明において「前記印刷機能で用いられる印刷データを生成」しているのは、「アプリケーションプログラム601」であるから、甲1発明の「アプリケーションプログラム601」と「プリントマネージャ623」をあわせて、本件発明1の「情報処理プログラム」に対応付けることも考えられるが、そのようにしたとしても、本件発明1のように「前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示」するものとはならない。
さらに、相違点3について、甲1発明は、図11に示すように、文書処理ソフトウェアの編集画面が表示されている状況において、「デフォルトプリンタの状況を示すデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコンをクライアント画面のタスクトレイ上に表示する」(【0086】)ものであり、この常駐表示については、「ここで、常駐表示ではタスクトレイ上にアイコンが表示されるとしたが、当然タスクトレイに限定されるものではなく、コンピュータ画面上のアプリケーション表示用の領域以外の領域の固定領域に表示されるものであればよい。」(【0087】)とも記載され、あえて「アプリケーションの表示領域以外の領域」の「固定領域」とすることが示唆されていることを鑑みると、本件発明1の「確認画像」に相当する甲1発明の「常駐アイコン」を、上記示唆に反して本件発明1のようにコンピュータ画面上のアプリケーション表示用の領域の中にある、「前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内」に表示するように変更する合理的な理由は存在しない。
さらに、甲2発明、甲3発明にも上記相違点1、3に対応する事項は記載されていない。

ここで、申立人は、平成30年12月13日提出の意見書において、本件発明1は、甲1発明と、甲9号証(特開2001-337798号公報)、甲10号証(特開2009-187132号公報)に記載された周知技術から容易に発明できたものである旨主張しているので、以下で当該主張について検討する。
甲9号証の【0027】?【0030】、【0036】、【0041】、図1、図6には、『情報処理装置(ホスト装置)にインストールされる情報処理プログラム(プリンタドライバ)が、印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面(ドライバ画面)を情報処理装置(ホスト装置)の表示部に表示すること』、『プリンタドライバが起動されるとプリンタと通信を行って情報を取得すること』、『プリンタとの通信の結果に基づいて表示画面の表示オブジェクトの表示態様を異ならせること』が記載されており、これらの事項は、本件発明1の出願日前における周知技術であると認められる。
甲10号証の図5?図7、S604?S608にも、プリンタドライバが起動されるとプリンタへ情報の問い合わせを試行し、当該問い合わせの結果に応じて表示を異ならせることが記載されており、こちらも本件発明1の出願日前における周知技術であると認められる。
しかしながら、甲1発明に甲9号証、甲10号証に記載された周知技術を適用してみたとしても、甲1発明の図11のような、文書処理ソフトウェアの編集画面が表示されており、デフォルトプリンタの状況を示すデフォルトプリンタ監視モード常駐アイコンがクライアント画面のタスクトレイ上に表示されているものに、甲9号証、甲10号証に記載された周知のプリンタドライバがインストールされた結果、文書処理ソフトウェアにおいて特定のプリンタが選択されるなどしてプリンタドライバが起動された場合に、当該プリンタに問い合わせを行って、問い合わせ結果に基づく表示を別途行う程度のことが導き出されるのみである。
本件発明1は、「情報処理プログラム」が起動されると通信先デバイス(デフォルトプリンタ)に対して問い合わせを行うようにし、情報処理プログラムの起動にかかる処理時間を接続確認処理の処理時間としても用いることで、トータルの処理時間を短縮するという格別の効果を奏するものであり、甲1発明に甲9号証、甲10号証に記載された周知技術を適用してみたとしても、それぞれのプリンタに対してプリンタドライバが起動されたときに問い合わせを開始するものとなるため、当該効果を奏するものとはならず、また、甲1発明をそのように変更することが、単なる設計的事項であるともいえない。
さらには、本件発明1は、通信先デバイス(デフォルトプリンタ)との接続確認の結果を表示画面内にあわせて表示することによって、接続確認の結果をユーザに認識させやすくするという格別の効果を奏するものであり、甲1発明をそのように変更することも、単なる設計的事項であるとはいえない。
以上のとおりであるから、本件発明1は、甲1発明、甲2発明、甲3発明、甲9発明、甲10発明に基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。

本件発明1を引用する、本件発明2、本件発明16についても、同様の理由により、甲1発明、甲2発明、甲3発明、甲9発明、甲10発明に基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。

また、本件発明17と甲1装置発明との対比も、上記(1)(ア)?(ク)のように行うことができるから、同様の理由により、甲1装置発明、甲2発明、甲3発明、甲9発明、甲10発明に基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。

また、本件発明18と甲1方法発明との対比も、上記(1)(ア)?(ク)のように行うことができるから、同様の理由により、甲1方法発明、甲2発明、甲3発明、甲9発明、甲10発明に基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。

第5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について

申立人は、請求項2に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であるから、請求項2に係る特許は、特許法第29条第1項第3号の規程に違反してされたものである旨も主張しているが、請求項2は請求項1を引用するものであり、第4で示した理由により、甲1号証に記載された発明ではないから、当該主張を採用することはできない。

第6 むすび

以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1、2、16?18に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1、2、16?18に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムであって、前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示し、前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラムであって、
前記情報処理装置は、
前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、
プロセッサと、
記憶部と、
前記表示部と、
を備えており、
前記プロセッサを、
前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と、
前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、
前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段であって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御手段と、
前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信手段と、
して機能させることが可能であり、
前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しないことを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項2】
前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、前記接続確認手段による前記接続確認処理の開始後に、前記通信先デバイスと通信する通信情報を用いた処理の態様を示すプレビュー画像を前記情報処理装置が備えている表示部に表示させるプレビュー表示処理を実行する第1表示制御手段としてさらに機能させ、
前記プレビュー表示処理は、前記接続確認処理と並列に実行可能であり、
前記第1表示制御手段は、前記プレビュー表示処理を実行するプレビュー表示操作を前記情報処理装置が備えている操作部が受け付けた場合に、前記接続確認処理が実行中である場合には、前記接続確認処理を実行中であることを示す実行中表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、前記接続確認処理が完了している場合には、前記接続確認処理の処理結果内容を示す表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムであって、
前記情報処理装置は、
前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、
プロセッサと、
記憶部と、
を備えており、
前記プロセッサを、
前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と、
前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、
前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報が受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段と、
前記接続確認手段による前記接続確認処理の開始後に、前記通信先デバイスと通信する通信情報を用いた処理の態様を示すプレビュー画像を前記情報処理装置が備えている表示部に表示させるプレビュー表示処理を実行する第1表示制御手段と、
選択受付画面を前記表示部に表示させ、前記通信先デバイスの選択を受け付ける選択受付画面表示処理を実行する選択受付手段と、
して機能させることが可能であり、
前記プレビュー表示処理は、前記接続確認処理と並列に実行可能であり、
前記第1表示制御手段は、前記プレビュー表示処理を実行するプレビュー表示操作を前記情報処理装置が備えている操作部が受け付けた場合に、前記接続確認処理が実行中である場合には、前記接続確認処理を実行中であることを示す実行中表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、前記接続確認処理が完了している場合には、前記接続確認処理の処理結果内容を示す表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、
前記選択受付手段は、前記実行中表示を表示している期間中に、前記選択受付画面表示処理を実行する操作を前記操作部が受け付けた場合には、前記接続確認処理を終了するとともに、前記通信先デバイスが未選択であることを示す未選択表示が含まれている前記選択受付画面を前記表示部に表示させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項4】
前記記憶制御手段は、
前記選択受付手段によって前記通信先デバイスの選択が受け付けられることに応じて、
前記選択受付手段によって選択が受け付けられた通信先デバイスを識別する第1識別情報を、以前に記憶されていた古い第1識別情報に代えて、前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項3に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、前記通信インターフェースを介して通信情報を前記通信先デバイスと通信する通信制御手段としてさらに機能させ、
前記第1表示制御手段は、前記通信制御手段による通信実行の指示を受け付けるための通信実行受付画像を前記表示部にさらに表示させ、
前記通信制御手段は、前記接続確認処理の実行中の期間に、通信を実行する操作を前記通信実行受付画像を介して前記操作部が受け付けた場合には、前記接続確認処理が完了することに応じて、前記通信情報を前記通信インターフェースを介して前記通信先デバイスと通信することを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記記憶制御手段は、複数の用途の属性の各々に対応づけて、前記複数のデバイスの各々の前記第1識別情報を前記記憶部にさらに記憶させ、
前記接続確認手段は、前記接続確認処理の開始に先立って、一の用途の属性を指定する属性指定操作を前記操作部が受け付けている場合には、前記属性指定操作が指定した一の用途の属性に対応付けられている第1識別情報に基づいて前記通信先デバイスを選択し、選択した前記通信先デバイスに対して前記接続確認処理を実行することを特徴とする請求項3?5の何れか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、前記属性指定操作が指定した一の用途の属性に対応する用途に対応する処理を実行した場合に、直近に対応する処理を実行した属性である第1の属性を前記記憶部に記憶させる属性記憶制御手段としてさらに機能させ、
前記接続確認手段は、一の用途の属性を指定する属性指定操作を前記操作部が受け付けていない場合には、前記第1の属性に対応付けられている第1識別情報に基づいて第1の通信先デバイスを選択し、選択した前記第1の通信先デバイスに対して前記接続確認処理を実行することを特徴とする請求項6に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記接続確認手段は、前記属性指定操作によって指定された一の用途の属性に対応付けられている第1識別情報に基づいて前記通信先デバイスを選択し、選択した前記通信先デバイスに対して前記接続確認処理を実行し、前記接続確認処理によって得られた確認結果情報を前記通信先デバイスに対応付けて前記記憶部に記憶させ、
前記接続確認手段は、前記一の用途の属性以外の他の属性に対応付けられている第1識別情報によって識別される他のデバイスが、前記通信先デバイスと同一のデバイスである場合には、前記他のデバイスに対応付けて、前記確認結果情報を前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項6または7に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記情報処理装置は、複数のネットワークのうちの通信対象ネットワークを選択し、該通信対象ネットワークに含まれている複数のデバイスのうちから選択された前記通信先デバイスと通信することが可能とされており、
前記第1識別情報は、前記通信先デバイスの候補となる複数のデバイスが属しているネットワークを識別する第2識別情報を含んでおり、
前記接続確認手段は、前記通信対象ネットワークを識別する第2識別情報を、前記通信対象ネットワークから前記通信インターフェースを介して取得し、取得した前記第2識別情報と一致する第2識別情報を含んでいる前記第1識別情報に基づいて前記通信先デバイスを選択することを特徴とする請求項6?8の何れか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、前記通信対象ネットワークから取得した前記第2識別情報と一致する第2識別情報を含んでいる前記第1識別情報が、前記記憶部に記憶されていない場合には、前記通信先デバイスに対応する第1識別情報を記憶していないことを示す第1エラー表示を前記表示部に表示させるエラー表示制御手段としてさらに機能させることを特徴とする請求項9に記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記第1識別情報は、前記通信先デバイスの種類を表す第1の種類特定情報を含んでおり、
前記接続確認処理は、前記第1識別情報で特定された通信先デバイスである特定通信先デバイスから、前記特定通信先デバイスの種類を表す第2の種類特定情報を、前記通信インターフェースを介して取得する処理を含んでおり、
前記第1表示制御手段は、前記第1識別情報に含まれている前記第1の種類特定情報と、前記特定通信先デバイスから取得した前記第2の種類特定情報とが一致しない第1の場合には、前記第1識別情報で識別される通信先デバイスの種類が、前記特定通信先デバイスの種類と異なることを示す第2エラー表示を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項7?10の何れか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
前記通信情報は、印刷処理またはスキャン処理に用いる画像情報であり、
前記第1表示制御手段は、前記第1の場合において、前記特定通信先デバイスが前記画像情報を処理することができないことを条件として、前記第2エラー表示を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項11に記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、前記プレビュー表示処理を実行するプレビュー表示操作を前記操作部が受け付けた場合に、前記接続確認処理によって前記通信先デバイスと通信できないことが確認されている場合には、前記通信先デバイスが未選択であることを示す未選択表示が含まれている画面を前記表示部に表示させる第2表示制御手段としてさらに機能させることを特徴とする請求項3?6の何れか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項14】
前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記情報処理プログラムが起動中であることを示す起動中画面を前記情報処理装置が備えている表示部に表示させる起動中画面表示処理を実行する第3表示制御手段としてさらに機能させ、
前記起動中画面表示処理は、前記接続確認処理と並列に実行可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理プログラム。
【請求項15】
複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムであって、
前記情報処理装置は、
前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、
プロセッサと、
記憶部と、
を備えており、
前記プロセッサを、
前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と、
前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、
前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報が受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段と、
前記接続確認手段による前記接続確認処理の開始後に、前記通信先デバイスと通信する通信情報を用いた処理の態様を示すプレビュー画像を前記情報処理装置が備えている表示部に表示させるプレビュー表示処理を実行する第1表示制御手段と、
して機能させることが可能であり、
前記プレビュー表示処理は、前記接続確認処理と並列に実行可能であり、
前記第1表示制御手段は、前記プレビュー表示処理を実行するプレビュー表示操作を前記情報処理装置が備えている操作部が受け付けた場合に、前記接続確認処理が実行中である場合には、前記接続確認処理を実行中であることを示す実行中表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、前記接続確認処理が完了している場合には、前記接続確認処理の処理結果内容を示す表示を含んだ前記プレビュー画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示制御手段は、前記接続確認処理が完了している場合には、前記通信先デバイスを示す情報を、前記プレビュー画像と共に前記表示部に表示させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項16】
前記通信インターフェースは、
前記複数のデバイスの少なくとも1つと通信するための第1のネットワークを、アクセスポイントを介して構築する、第1の通信インターフェースと、
前記複数のデバイスの少なくとも1つと通信するための第2のネットワークを、アクセスポイントを介さずに構築する、第2の通信インターフェースと、
を備えており、
前記情報処理装置は、前記第1のネットワークおよび前記第2のネットワークのうちから通信対象ネットワークを選択し、該通信対象ネットワークに含まれている複数のデバイスのうちから選択された前記通信先デバイスと通信することが可能とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理プログラム。
【請求項17】
複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置であって、前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示する情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置であって、前記印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、
前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、
記憶部と、
前記表示部と、
前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御手段と、
前記情報処理装置に読込まれる前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認手段と、
前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御手段であって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御手段と、
前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信手段と、
を備え、
前記接続確認手段は、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しないことを特徴とする情報処理装置。
【請求項18】
複数のデバイスのうちから通信対象として選択される通信先デバイスと通信することが可能な情報処理装置の制御方法であって、前記通信先デバイスが備える印刷機能を利用するための操作を受け付けるための表示画面を前記情報処理装置が備える表示部に表示する情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置の制御方法であって、前記通信先デバイスが備える印刷機能で用いられる印刷データを生成する前記情報処理プログラムを読込む前記情報処理装置の制御方法であって、
前記情報処理装置は、
前記複数のデバイスの各々と通信することが可能な通信インターフェースと、
記憶部と、
前記表示部と、
を備えており、
前記複数のデバイスのうち前記通信先デバイスとして選択されたデバイスを識別する第1識別情報を前記記憶部が記憶するよう出力する記憶制御ステップと、
前記情報処理装置に読込まれる情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記記憶部に記憶されている前記第1識別情報が識別する前記通信先デバイスに対して問い合わせを実行するとともに、前記問い合わせに対する返信である接続確認情報であって前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したかを確認する接続確認処理を実行する接続確認ステップと、
前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できた場合に、接続確認情報を受信したと確認できたことに対応する受信確認情報を出力する受信確認情報出力制御ステップであって、前記接続確認情報に応じた確認画像の内容を決定するとともに、前記情報処理プログラムが前記表示部に表示する前記表示画面内に前記確認画像を、前記通信先デバイスが送信した接続確認情報を前記通信インターフェースが受信したと確認できたことに応じて表示する前記受信確認情報出力制御ステップと、
前記確認画像を表示した後に操作の入力を受け付けると、前記印刷データを前記通信先デバイスに送信する送信ステップと、
を備え、
前記接続確認ステップは、前記情報処理プログラムが起動される前の期間において、前記接続確認処理を実行しないことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項19】
前記情報処理プログラムは、前記プロセッサを、前記情報処理プログラムが前記情報処理装置で起動された場合に、前記情報処理プログラムが起動中であることを示す起動中画面を前記情報処理装置が備えている表示部に表示させる起動中画面表示処理を実行する第3表示制御手段としてさらに機能させ、
前記起動中画面表示処理は、前記接続確認処理と並列に実行可能であることを特徴とする請求項3?13の何れか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項20】
前記通信インターフェースは、
前記複数のデバイスの少なくとも1つと通信するための第1のネットワークを、アクセスポイントを介して構築する、第1の通信インターフェースと、
前記複数のデバイスの少なくとも1つと通信するための第2のネットワークを、アクセスポイントを介さずに構築する、第2の通信インターフェースと、
を備えており、
前記情報処理装置は、前記第1のネットワークおよび前記第2のネットワークのうちから通信対象ネットワークを選択し、該通信対象ネットワークに含まれている複数のデバイスのうちから選択された前記通信先デバイスと通信することが可能とされていることを特徴とする請求項3?6の何れか1項に記載の情報処理プログラム。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-12-28 
出願番号 特願2013-127802(P2013-127802)
審決分類 P 1 652・ 851- YAA (G06F)
P 1 652・ 113- YAA (G06F)
P 1 652・ 857- YAA (G06F)
P 1 652・ 121- YAA (G06F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 佐賀野 秀一  
特許庁審判長 ▲吉▼田 耕一
特許庁審判官 千葉 輝久
菊地 陽一
登録日 2017-05-12 
登録番号 特許第6136619号(P6136619)
権利者 ブラザー工業株式会社
発明の名称 情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理装置の制御方法  
代理人 大塚 康弘  
代理人 永川 行光  
代理人 木村 秀二  
代理人 特許業務法人快友国際特許事務所  
代理人 下山 治  
代理人 特許業務法人快友国際特許事務所  
代理人 高柳 司郎  
代理人 大塚 康徳  
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