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審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する A63F
管理番号 1349000
審判番号 訂正2018-390165  
総通号数 232 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-04-26 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2018-10-17 
確定日 2019-01-18 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6353944号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第6353944号の明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 
理由 1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6353944号(以下「本件特許」という。)は、平成24年2月6日に出願した特願2012-23389号の一部を平成29年2月27日に新たな特許出願(特願2017-35098号)としたものであって、平成30年6月15日にその特許権の設定登録がなされ、同年10月17日に本件訂正審判の請求がなされたものである。

2 請求の趣旨
本件訂正審判請求の趣旨は、本件特許の明細書を本件審判請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。

3 訂正の内容
本件特許の明細書の【発明の名称】における
「遊技機」を、
「遊技システム」と訂正する(以下「本件訂正事項」という。下線部は訂正部分である。)。

4 当審の判断
(1)訂正の目的について
本件特許の特許請求の範囲の【請求項1】には「…遊技装置が設置される遊技場の遊技システムにおいて、…ことを特徴とする遊技システム。」と記載されているので、本件特許の請求項1に係る発明は、「遊技システム」という物の発明に関するものであると認められる。
また、訂正前の本件特許の明細書の【0001】に「本発明は…遊技システムに関し…」と記載され、【0005】に「本発明は…遊技システムを提供することを目的とする。」と記載されていることに照らせば、訂正前の本件特許の明細書には、「遊技システム」に関する発明が記載されているといえる。
そうすると、訂正前の本件特許の明細書の【発明の名称】に記載された「遊技機」が本来は、訂正前の本件特許の請求項1に係る発明、又は本件特許の明細書に記載された発明である「遊技システム」の意であることは本件特許の明細書及び特許請求の範囲の記載から明らかである。
よって、本件訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的とする訂正に該当する。

(2)新規事項について
本件特許の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)の【請求項1】には「…遊技システム。」と記載され、【0001】には「本発明は…遊技システムに関し…」と記載され、【0005】には「本発明は…遊技システムを提供することを目的とする。」と記載されている。
これらの記載から、当初明細書等には「遊技システム」に関する発明が記載されているといえる。
よって、本件訂正事項は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正といえるものであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。

(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更することについて
本件訂正事項は、特許請求の範囲の記載を訂正するものではない。
そして、上記(1)のとおり、訂正前の本件特許の明細書の【発明の名称】に記載された「遊技機」が、本来の「遊技システム」の意であることは訂正前の本件特許の明細書及び特許請求の範囲の記載から明らかであるから、本件訂正事項によって、請求項1に記載された事項の解釈が変わるともいえない。
よって、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないので、本件訂正事項は特許法第126条第6項の規定に適合するものである。

(4)独立特許要件について
上記(3)のとおり、特許請求の範囲の内容は訂正の前後を通じて変わらず、訂正後の特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見出せない。
よって、本件訂正事項は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。

5 むすび
以上のとおりであるから、本件審判請求に係る本件訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とし、かつ同法同条第5項、第6項及び第7項の規定に適合するものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場に設けられた遊技装置から情報を収集する遊技システムに関し、特に、遊技機の稼働状態を把握する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技場用管理システムでは、遊技者が遊技していない非稼動状態について遊技者の占有状態が継続しているか否かを区分けして管理することが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。そして、上記のように管理する場合には、例えば、占有状態が継続せずに非稼動状態になっている時間が長い遊技機ほど人気の低い遊技機であると判断することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-152264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、単に占有状態が継続せずに非稼動状態になっている時間から遊技機の人気を判断しようとすると、正確な判断ができない場合がある。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、非稼動状態となっている期間に関連して遊技機の人気を正確に把握することが可能な遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数の遊技装置が設置される遊技場の遊技システムにおいて、前記遊技装置が、遊技者が遊技を行っている稼動状態と、遊技者が遊技を行っていない非稼動状態と、のいずれの状態であるかを判定する稼動判定手段と、前記非稼動状態が、遊技者が対象の遊技装置を確保している非稼動占有状態と、遊技者が対象の遊技装置を確保していない非稼動非占有状態と、のいずれの状態であるかを判定する非稼動占有判定手段と、所定条件を満たす前記非稼動占有状態を前記稼動状態として、前記遊技装置の稼動状況に関する特定データを算出するデータ算出手段と、所定の前記遊技装置で遊技する遊技者を撮影する撮影手段と、を備え、前記撮影手段は、前記稼動判定手段が非稼動状態と判定した遊技装置を撮影し、前記遊技装置によって遊技者に有利な遊技状態が発生している場合に、当該遊技者に有利な遊技状態が発生していることを示す特定信号が前記遊技装置に備えられる信号送信手段によって送信され、前記非稼動占有判定手段は、前記特定信号を受信している場合に前記非稼動状態が発生すると、当該非稼動状態を前記非稼動占有状態と判定し、当該非稼動占有状態において前記撮影された非稼動状態の遊技装置に遊技者が着座していたか否かを判定し、遊技者が着座していた場合は遊技者が遊技を行わない遊技者占有状態と判定し、遊技者が着座していなかった場合は遊技者占有以外の他占有状態と判定することを特徴とする。
【0007】
遊技装置を構成する遊技機は、例えば、パチンコ機であるが、パチスロ機などであってもよいし、封入式遊技機であってもよい。稼動判定手段は、例えば、情報収集端末装置3によって提供され、回収信号やメダル投入信号の検出によって稼動状態か否かを判定する。非稼動占有判定手段は、例えば、監視カメラ13及び監視カメラ管理装置8によって構成され、これらの機器を用いて遊技装置4が占有されているか否かを判定する。データ算出手段は、例えば、遊技場管理装置1によって提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、遊技装置の非稼動状態を非稼動占有状態と非稼動非占有状態に区分けして管理することによって、遊技者から支持される人気の高い遊技装置をより的確に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態の遊技システムのシステム構成図である。
【図2】本発明の実施の形態の遊技システム全体の構成を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態の遊技装置の構成を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態の遊技場管理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態の会員管理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態の遊技装置に備えられたカードユニットの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態の残額精算機の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態の監視カメラ管理装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態の音声管理装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態の遊技装置において遊技が行われていないことを判定する非稼動判定処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態の稼動関連処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態において監視カメラによって撮影を行う録画制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態の非稼動要因を分析する手順を説明するための図であり、(A)は非稼動要因分析処理の手順を示すフローチャート、(B)は非稼動状態の発生要因を説明する図である。
【図14】本発明の実施の形態の稼動状態を判定する態様を説明する図である。
【図15】本発明の実施の形態の遊技装置、情報収集端末装置、監視カメラ管理装置及び遊技場管理装置の間で送受信されるデータ及び実行される処理を示すシーケンス図である。
【図16】本発明の実施の形態の遊技システムにおいて収集されたデータの一例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態の稼動データ制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態の遊技場における遊技機の配列の一例を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態の人気機種データの一例を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態の変形例の稼動データ制御処理の手順を示す図である。
【図21】本発明の実施の形態の入金監視処理の手順を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施の形態の遊技装置のカードユニットに現金を入金した場合におけるタイミングチャートである。
【図23】本発明の実施の形態の精算監視処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、監視カメラ管理装置で実行される処理である。
【図24】本発明の実施の形態の入金時と精算時における遊技者による不正行為の判定を説明する図であり、(A)は正当な精算を示し、(B)は不正行為のおそれがある精算を示している。
【図25】本発明の実施の形態の精算時の不正行為検出における遊技装置、情報収集端末装置(遊技場管理装置)、監視カメラ管理装置及び残額精算機の間で送受信されるデータ及び実行される処理を示すシーケンス図である。
【図26】本発明の実施の形態の差球監視処理の手順を示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施の形態の遊技装置において現金が入金された場合及び差球が変化した場合におけるタイミングチャートである。
【図28】本発明の実施の形態の景品交換受付処理の手順を示すフローチャートである。
【図29】本発明の実施の形態の景品交換時における遊技者による不正行為の判定を説明する図である。(A)は正当な景品交換を示し、(B)は不正行為のおそれがある景品交換を示している。
【図30】本発明の実施の形態の球貸しのために入金した場合又は差球が変化した場合に、遊技装置、情報収集端末装置(遊技場管理装置)及び監視カメラ管理装置の間で送受信されるデータ及び実行される処理を示すシーケンス図である。
【図31】本発明の実施の形態のカード排出監視処理の手順を示すフローチャートである。
【図32】本発明の実施の形態の共有監視処理の手順を示すフローチャートである。
【図33】本発明の実施の形態の残額精算時に正当な共有者と判断する場合を説明するための図であり、(A)は正当な共有者と判断する場合、(B)は正当な共有者でないと判断する場合を示している。
【図34】本発明の実施の形態の景品交換時に正当な共有者と判断する場合を説明するための図であり、(A)は正当な共有者と判断する場合、(B)は正当な共有者でないと判断する場合を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の実施の形態の遊技システムのシステム構成図である。
【0011】
遊技場には、遊技場に設置された遊技装置4を管理するための遊技場管理装置1が設置される。
【0012】
遊技場管理装置1は、遊技場に設置されるコンピュータ(いわゆる、ホールコン)であって、中継装置14を介して、複数の情報収集端末装置3に接続される。また、情報収集端末装置3は呼出しランプ16と接続される。なお、情報収集端末装置3が呼出しランプ16と一体に構成されてもよい。また、遊技場管理装置1は、インターフェース装置90(図2参照)を介して会員管理装置2に接続される。
【0013】
情報収集端末装置3は、遊技装置4に接続され、情報収集端末装置3に接続された遊技装置4から出力された各種信号に基づいて、遊技データの累積値を生成する。この遊技データの累積値は、一営業単位毎に算出される。通常、一営業単位とは一日であり一日の営業開始時間から営業終了時間までであるが、営業開始前の時間や営業終了後の時間を含むようにしてもよい。
【0014】
なお、一日に複数の営業単位(例えば、13時?15時迄と18時?21時迄など)を設定してもよいし、複数日(例えば、一週間)にわたるものとしてもよい。生成された遊技データの累積値は、所定のタイミング(例えば、10分毎)に遊技場管理装置1へ送信される。
【0015】
なお、遊技場管理装置1が、遊技装置4から出力された各種信号を収集して、収集の都度、または、収集した各種信号から一営業単位分を後から抜き出して、遊技データの累積値を生成しても良い。
【0016】
また、情報収集端末装置3は、情報収集端末装置3に接続された遊技装置4から出力された各種信号を、中継装置14を介して遊技場管理装置1へ出力する。情報収集端末装置3は、1台の遊技装置4に接続される構成でも、複数(例えば、2台)の遊技装置4に接続される構成でもよい。また、遊技装置4から情報収集端末装置3に入力される情報は、呼出ランプ16を経由して入力されるようにしてもよい。
【0017】
呼出しランプ16は、遊技装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該遊技装置4の異常を遊技場の従業員に報知する。また、呼出しランプ16は、遊技者が遊技場の従業員を呼び出す場合に操作する呼出しボタンを備える。
【0018】
遊技装置4は、その詳細を図3に示すように、遊技媒体(例えば、遊技球又はメダル等)を用いて実際に遊技を行う遊技機5(例えば、パチンコ機やパチスロ機であってもよいし、封入式遊技機であってもよい)を備え、当該遊技媒体を提供するための装置(例えば、現金玉貸機やカードユニット)を備える。本実施形態では、パチンコ遊技機とカードユニットとを例に説明する。また、カードユニットにて使用する記憶媒体にはカードやコインなどがあるが、カードを例に説明する。
【0019】
遊技装置4は、遊技者が所持するカード(会員カード又はワンデイカード等)を受け付けた場合には、当該カードに記憶されているカードID(記憶媒体識別ID)を会員管理装置2に送信する。さらに、遊技媒体を遊技者に貸し出した場合には、球貸信号(貸出情報)を、有価価値が投入された場合には、入金信号(金額情報)を会員管理装置2に送信する。
【0020】
球貸信号は、所定額の有価価値(例えば百円)に相当する数の遊技媒体を遊技者に払い出すと遊技装置4から出力される。入金信号は、遊技者が遊技媒体の貸出を受けるために有価価値(金銭)を投入すると、投入された有価価値に応じて所定額の有価価値(例えば千円)毎に出力される。なお、遊技者は、所有する紙幣等の有価価値を遊技装置4に投入することによって、投入された有価価値に応じた所定数の遊技媒体の貸し出しを受けることができる。
【0021】
残額精算機7は、遊技者が所持するカードに記憶されているカードIDに対応する有価価値(残額)を遊技者に払い戻す。また、残額精算機7が、会員カードを遊技者に発行する機能を有してもよい。
【0022】
景品POS15は、遊技者が保有する遊技媒体と景品を交換し、景品の在庫を管理する。また、景品POS15は、遊技者に関する情報を登録し、会員カードを発行する機能を備えてもよい。さらに、景品POS15は、遊技者が自身で景品交換を自動で行えるように構成されていてもよいし、遊技場の従業員が行うようにしてもよい。なお、不正行為のおそれがある場合や装置が故障した場合などには、報知ランプが点灯したり、従業員にインカム10bなどによって通知されるように構成されている。
【0023】
会員管理装置2は、遊技者に関する情報を登録し、登録された遊技者に対して会員証として会員カードを発行する機能を有する。本実施形態では、会員に対する特典として貯球、貯メダルが可能となっているため、遊技者が所持する会員カードに記憶されたカードIDと当該遊技者が遊技場に預けた貯球数や貯メダル数(貯遊技媒体数)とを対応付けた口座情報を管理する。なお、貯球を当日の貯球とそれ以前の日の貯球とに区別して管理してもよい。
【0024】
なお、本実施形態では、会員管理装置2にカードによる売上の管理機能を持たせているため、会員管理装置2は、受信した球貸信号(貸出情報)と入金信号(金額情報)を会員カードやワンデイカードのカードIDや遊技装置4の台番号(識別番号)に対応させて管理する。また、残額精算機7にて精算(払い戻)された有価価値(残額)をカードIDに対応づけて管理する。なお、ワンデイカードは、一般カードやビジターカードなどとも呼ばれ、会員カードではないカードのことであり、貯球は不可能としているが、貯球を可能としても良い。別途、カードによる売上の管理機能を有する管理装置を設けても良い。
【0025】
更に、本実施形態では、会員管理装置2に持球や持メダル(持遊技媒体)の管理機能を持たせているため、遊技者が所持する会員カードやワンデイカードに記憶されたカードIDと、持球数や持メダル数とを対応付けて管理する。別途、持球の管理装置を設けても良い。また、持球は、会員カードとワンデイカードの両方によって管理しているが、別途持球カードを設けて持球カードによって持球を管理するようにしてもよい。
【0026】
会員管理装置2は、遊技装置4から送信されたカードIDに基づいて、当該遊技者の貯球数や持球数を特定し、特定された貯球数や持球数を遊技装置4に送信する。なお、遊技装置4が持球数を受信した後は、遊技装置4のカードユニット6で持球数を管理するようにしてもよい。この場合は、例えば、カードユニット6のカード返却SW27が押されて記憶媒体の受け付けが解除されると、その時点での持球数を会員管理装置2へ送信し、その後は会員管理装置2において持球数として管理すれば良い。
【0027】
本実施形態の遊技システムは、遊技装置4又は残額精算機7においてグループを登録することによって、持球や貯球(持遊技媒体や貯遊技媒体)を他の遊技者と共有することができるように構成してもよい。
【0028】
音声管理装置9は、遊技場管理装置1からの指示に基づいて、遊技場内に設置された店内スピーカ10aから、遊技場の従業員又は遊技者に対する音声メッセージを出力したり、インカム10bへ音声メッセージを送信する。これらの音声メッセージは、音声管理装置9に備えられるデータベースに格納されている。また、マイクロホンから入力された音声をスピーカ10aから出力したり、インカム10bへ送信することもできる。
【0029】
インカム10bは、無線機とマイクロホンとイヤホンから構成され、遊技場管理装置1からの指示に基づいて、音声管理装置9から遊技場の従業員が携帯する無線機に送信されたメッセージをイヤホンから出力する。また、マイクロホンから入力された音声を送信することもできる。
【0030】
中継装置14は、いわゆるルータで、遊技場内のネットワークを複数のセグメントに分割する。
【0031】
監視カメラ管理装置8は、遊技場内に設置された監視カメラ(撮影手段)13を制御する。そして、監視カメラ13によって撮影された画像を画像記憶装置12にて記録(録画)する。
【0032】
図2は、本発明の実施の形態の遊技システム全体の構成を説明する図である。
【0033】
遊技機5は、遊技の実行を統括的に制御する遊技制御装置500、演出を制御する演出制御装置550、賞球の払出などを制御する払出制御装置570を備える。
【0034】
演出制御装置550は、遊技制御装置500から演出制御コマンドを受信すると、LEDなどの発光演出装置やモータなどの駆動体によって可動する可動演出装置などの演出用装置560を制御して遊技状態に対応する演出を実行する。
【0035】
払出制御装置570は、遊技制御装置500から払出制御コマンドを受信したり、カードユニット6に備えられるカードユニット制御装置600から球貸制御信号を受信すると、指定された数の遊技媒体(遊技球)を払い出す。また、払出制御装置570は、発射制御装置580に信号を出力し、発射制御装置580は、この信号が入力されると遊技領域に遊技球を発射することが可能となる。
【0036】
また、カードユニット6は、遊技球の貸出などを制御するカードユニット制御装置600を備える。カードユニット6は、貯球数や持球数などを表示する表示装置62、カード挿入部61に挿入された会員カード又はワンデイカードに記録された情報を読み書きするカードR/W610、持球を払い出す指示を入力する持球払出SW623、貯球を払い出す指示を入力する貯球払出SW624、現金(紙幣)を受け入れる紙幣受入部63などを備える。
【0037】
カードユニット制御装置600は、カード挿入部61に挿入された会員カード又はワンデイカードに記録されたカードIDに対応する各種情報を表示装置62に表示させる。挿入されたカードが会員カードの場合には、貯球や持球数や有価価値の残高(有価価値の残高は、以下、残高又は残額と表記する)を表示し、ワンデイカードの場合には、持球数や有価価値の残高を表示する。また、カード挿入部61に挿入されたカードIDに対応する有価価値の残高が遊技機5に備えられた残高表示器510に出力される。
【0038】
カードR/W610は、カードユニット制御装置600からの指示に基づいて、カード挿入部61に挿入された会員カード又はワンデイカードに記録された情報を読み書きする。例えば、カードに有価価値が記憶されている場合には、遊技球が貸し出されると、カードに記憶された有価価値情報が更新される。
【0039】
貯球払出SW624は、遊技者が保有する貯球を払い出して遊技を行う場合に操作される。貯球払出SW624が操作されると、カードユニット制御装置600に信号が入力され、カードユニット制御装置600から遊技機5の払出制御装置570に球貸制御信号が入力され、遊技球が払い出される。また、貯球払出信号が情報収集端末装置3に出力される。
【0040】
カード(会員カード又はワンデイカード)がカード挿入部61に挿入されている場合、紙幣受入部63に紙幣が挿入されると、挿入された(入金された)金額に相当する有価価値が、カードに記憶された有価価値に加算される。また、入金信号が情報収集端末装置3に出力される。
【0041】
カード(会員カード又はワンデイカード)がカード挿入部61に挿入されていない場合、紙幣受入部63に紙幣が挿入されると、カードストッカ613に貯留されたワンデイカードがカード挿入部61に挿入され、挿入された(入金された)金額に相当する有価価値が当該ワンデイカードに記憶される。また、入金信号が情報収集端末装置3に出力される。
【0042】
有価価値の残高のあるカード(会員カード又はワンデイカード)がカード挿入部61に挿入されている場合、遊技者が遊技機に備えられた球貸SW26を操作すると、遊技機5の払出制御装置570に球貸制御信号が入力され、所定数の遊技球が払い出される(貸し出される)。また、球貸信号が情報収集端末装置3に出力される。このとき、カード挿入部61に挿入されたカードに記憶された有価価値から貸し出された遊技球に相当する有価価値が減算される。なお、入金された有価価値と遊技球の貸出に使用された有価価値とをそれぞれ累積して記憶し、入金された有価価値の累積値から遊技球の貸出に使用された有価価値を減算して有価価値の残高を算出しても良い。また、有価価値の残高を会員カード又はワンデイカードを記録せずに、会員管理装置2に球貸信号(貸出情報)や入金信号(金額情報)を送信して会員管理装置2がカードの識別情報に関連付けて記憶するようにしてもよい。逆に、会員管理装置2に、球貸信号(貸出情報)や入金信号(金額情報)を送信せず、有価価値の残高を会員カード又はワンデイカードのみに記憶しても良い。
【0043】
また、遊技機5には、カード返却SW27が備えられ、遊技者がカード返却SW27を操作すると、カード挿入部61に挿入されたカードが排出される。
【0044】
遊技制御装置500及びカードユニット制御装置600は、情報収集端末装置3に信号を入力する。遊技制御装置500は、遊技に関するイベントの発生やセキュリティ関連の信号を出力する。一方、カードユニット制御装置600は、会員カードなどのカード情報や入金・球貸に関する信号を出力する。さらに、遊技に使用された遊技球数を示す回収信号がアウトタンク装置80から情報収集端末装置3に出力される。
【0045】
遊技制御装置500及びカードユニット制御装置600から情報収集端末装置3に入力する信号の詳細については、図3の遊技機の説明においてあらためて説明する。
【0046】
情報収集端末装置3は、前述のように、遊技装置4から出力された各種信号に基づいて、遊技データの累積値を生成し、所定のタイミング(例えば、10分毎)に遊技場管理装置1に送信される。
【0047】
遊技場管理装置1は、インターフェース装置90を介して景品POS15及び会員管理装置2に接続される。遊技場管理装置1と景品POS15及び会員管理装置2との間では、遊技者情報が送受信される。
【0048】
さらに、遊技場管理装置1は、インターフェース装置90を介して、音声管理装置9、残額精算機7及び監視カメラ管理装置8に接続される。音声管理装置9は、遊技場管理装置1からの指示に基づいて遊技場内に音声を出力する。残額精算機7は、受け付けたカードのカードIDに基づいて会員管理装置2から有価価値の残額情報を取得したり、精算後の残額精算データを送信したりする。
【0049】
監視カメラ管理装置8は、複数の監視カメラ13、出力装置811、画像記憶装置12に接続される。監視カメラ13は、監視カメラ管理装置8から出力された制御信号に基づいて画像を撮影する。そして、監視カメラ管理装置8を介して画像記憶装置12に撮影した画像データを記憶する。このとき、出力装置811に撮影している画像が表示される。
【0050】
監視カメラ管理装置8は、遊技場管理装置1から送信された指示に基づいて、指定された台番号の遊技装置4の遊技者や残額精算機7又は景品POS付近を対応する監視カメラ13で撮影する。また、遊技場管理装置1からの指示ではなく、例えば、遊技装置4から特賞信号や確変信号が出力された場合に情報収集端末装置3からの指示を受けて対応する遊技装置4の遊技者を撮影するようにしてもよい。さらに、カードの挿入時又は排出時に遊技者を撮影するようにしてもよい。このように制御することによってカードの所有者以外の他人がカードを抜き取ってしまう不正行為を発見することが可能となる。また、遊技場の操作者による入力装置810(図8参照)の操作により撮影するようにしてもよい。
【0051】
さらに、監視カメラ管理装置8は、指定された位置を撮影されるために必要な情報を保持又は取得可能に構成され、遊技場の指定した位置を撮影できるようになっている。例えば、特定の台番号を指定して対応する遊技装置4の遊技者を撮影する場合、指定された遊技装置4を撮影するための情報、具体的には、撮影を行う監視カメラ13及び当該監視カメラ13の方向・角度等を含む設定情報が予め定義されている。残額精算機7又は景品POS15を撮影する場合も同様である。監視カメラ13毎に撮影する対象や範囲が設定されており、入金時と精算時には異なるカメラで遊技者を撮影する場合もある。そして、遊技場管理装置1からの指示又は管理者が監視カメラ管理装置8を直接操作することによって、指定した位置の画像を撮影することが可能となる。
【0052】
図3は、本発明の実施の形態の遊技装置4の構成を説明する図である。
【0053】
遊技装置4は、遊技機5、カードユニット6を備える。本実施形態では、カードユニット6は各台計数器付きとしている。
【0054】
遊技装置4は、遊技球を払い出す機能を有する。遊技装置4から払い出される遊技球の種類は、賞球、貸球、貯球、持球がある。賞球は遊技機5から払い出されるが、貸球、貯球、持球は、持球は、遊技機5から払い出しでもカードユニット6から払出も良い。賞球が払い出された場合には、賞球信号が例えば賞球数10個につきワンパルス出力される。遊技者は、これらの払い出された遊技媒体を用いて、遊技機5で遊技をする。
【0055】
島設備には、遊技機5の裏面上部に設けられた上タンクに遊技球を補給する補給器が設置される。補給器は、遊技機5に補給した遊技球数(補給数)を計数する補給球計数装置を有する場合があり、補給数信号として、例えば、補給された遊技球10個につきワンパルスの信号が出力される。遊技機5から賞球のみが払い出される場合には、賞球≒補給数となるため、補給数をセーフ球数(セーフ媒体数)と見做すことができる。賞球のみが払い出され遊技機5に対応して設置された補給球計数装置を有する補給器70は、補給球計数装置によってセーフ媒体数情報を出力するセーフ媒体数情報出力手段をなす。
【0056】
また遊技に使用された遊技媒体は、入賞口(入賞装置)に入賞し、又は、いずれの入賞口にも入賞せずにアウト口39に受け入れられ、遊技機5の裏面側から排出された遊技球を受け入れ、回収球計数装置によって計数後に島設備の回収樋に排出するアウトタンク装置80が設置される。計数された遊技球数はアウト球数(アウト媒体数)であり、回収信号として、例えば遊技球10個に付きワンパルスの信号が出力される。アウトタンク装置80は、回収球計数装置によってアウト媒体数情報を出力するアウト媒体数情報出力手段をなす。なお、遊技機5に回収球計数装置を設け、遊技機5から回収信号を出力しても良い。
【0057】
アウト球数とセーフ球数の差を差球数、(又は、セーフ球数とアウト球数との差)を差球数(差媒体数)とし、例えば、変動表示ゲームにおいて大当りが発生した場合には、セーフ球数が大きくなることによって差球数も大きく(又は、小さく)なる。したがって、差球数が大きく(又は、小さく)なった場合には、遊技者が多くの遊技価値を得ていると判断することができる。アウト球数が多いと遊技場は儲かり(黒字となり)、セーフ球数が多いと遊技場が損をする(赤字となる)ため、アウト球数からセーフ球数の差を差球数とすれば、アウト球数よりセーフ球数の方が多い場合マイナス(赤字)表示となり、遊技場にとっては理解がし易い。
【0058】
また、遊技機がメダルを用いて遊技するパチスロ機の場合、パチスロ機から出力されるメダル払出信号がセーフメダル数(セーフ媒体数)であるが、パチスロ機に補給された補給メダル数を計数可能なメダル補給システムであれば、パチスロ機5から賞メダルのみが払い出される場合には、メダル払出信号≒補給メダル数となるため、補給メダル数をセーフメダル数(セーフ媒体数)と見做すことができる。また、パチスロ機から出力されるメダル投入信号をアウトメダル数(アウト媒体数)として使用し、差メダル数(差媒体数)として同様に扱うことができる。なお、差メダル数よりも差枚数の方が一般的な呼称である。
【0059】
なお、情報収集端末装置3は、アウト球数(アウト媒体数情報)とセーフ球数(セーフ媒体数情報)とを受信して差球数(差媒体数)を算出し、差媒体数情報が変化したことを判定する差媒体数情報判定手段をなす。
【0060】
この補給球計数装置及び回収球計数装置は情報収集端末装置3に接続され、情報収集端末装置3が補給球計数装置及び回収球計数装置から出力される情報を収集する。
【0061】
次に、遊技機5の構成について説明する。
【0062】
遊技機5の前面枠(内枠)19は本体枠(外枠)17に図示しないヒンジを介して開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤50は前面枠19の表側に形成された収納部(図示省略)に収装される。また、前面枠19には、遊技盤50の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
【0063】
遊技盤50の表面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。
【0064】
遊技領域51には、センターケース40が設置され、センターケース40のほぼ中央で、センターケース40に設けられた凹部で、センターケース40の前面より奥まった位置に表示装置58が取り付けられる。すなわち、センターケース40は表示装置58の表示領域の周囲を囲い、表示装置58の表示面から前面側(遊技者側)に突出するように設けられている。
【0065】
表示装置58は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の表示領域には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。例えば、表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当てられた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)して特図変動表示ゲーム(補助遊技)が行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当たり表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
【0066】
センターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口32が設けられ、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口32が設けられる。センターケース40の下側には、開閉可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が設けられる。センターケース40の下側に設けられた始動入賞口34の下方には、特別図柄変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れやすい状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が設けられる。
【0067】
一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた賞球数の遊技球が賞球として払い出される。
【0068】
遊技機5では、操作部24が遊技者による回動操作されると、遊技球(パチンコ球)が発射装置(図示省略)から遊技領域51に向けて打ち出される。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に設置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、一般入賞口32、始動入賞口34又は特別変動入賞装置(大入賞口)36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39に入ることによって遊技が行われる。なお、一部の遊技球は、普通図柄始動ゲート31を通過した後、各入賞口又はアウト口39に入る。各入賞口又アウト口39に入った遊技球は、遊技機5の裏面側から排出され、アウトタンク装置80の回収球計数装置により計数される。
【0069】
始動入賞口34は、普通変動入賞装置33の開閉によって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とのいずれかに変換される。普通変動入賞装置33は通常は閉状態であり、始動入賞口34に遊技球が入賞しにくい状態である。普通図柄始動ゲート31を遊技球が通過することによって、普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果、当たり状態が発生すると、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
【0070】
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口センサによって検出される。始動入賞口34への遊技球の入賞は、特図始動口センサによって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技機5の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶(始動記憶)として所定数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、遊技状態表示器に表示される。遊技機5は、始動記憶に基づいて、表示装置58にて特図変動表示ゲーム(補助遊技)を行う。
【0071】
始動記憶又は始動入賞口34に遊技球の入賞があると、表示装置58では、前述した数字等で構成される識別情報(特別図柄)が変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置58では、始動記憶の記憶数に対応する回数だけ、特図変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示を演出する。
【0072】
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当たり乱数値が当たり値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当たり状態となる。具体的には、特図表示器では、当たり図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置58は、三つの特別図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36の大入賞口は、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換されることを所定回数だけ繰り返す大当たり状態(特別遊技状態)となる。すなわち、特別変動入賞装置36が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
【0073】
特別変動入賞装置36の大入賞口への遊技球の入賞は、カウントセンサによって検出される。
【0074】
普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普通図柄始動ゲートセンサによって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技機5の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、普通図柄入賞記憶の記憶された個数は遊技状態表示器に表示される。
【0075】
普図入賞記憶があると、表示装置58では、普図入賞記憶に基づいて普図表示器(遊技状態表示器で普図変動表示ゲームを開始する。すなわち、普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普図乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普図表示器に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、普通図柄の当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置33が所定の時間だけ開放されるため、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。なお、普通変動入賞装置33の開放時間は、例えば、確率変動状態及び変動時間短縮状態では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放時間又は回数が変化するようにしてもよい。
【0076】
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、その内部に装飾装置(ランプ、LED等)を備え、遊技の進行に合わせて発光する装飾部材28が設けられる。また、ガラス枠18の上方には、その内部に装飾装置(ランプ、LED等)が備わる照明ユニット37が設けられる。
【0077】
前面枠19の下部の開閉パネル20には発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿29、下皿23及び発射装置(図示省略)の操作部24等が備わっている。
【0078】
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトボタン44及び演出ボタン41が備わっている。遊技者がセレクトボタン44を操作することによって、特図変動表示ゲームにおいて表示装置58に表示される演出内容を選択することができる。また、遊技者が演出ボタン41を操作することによって、特図変動表示ゲームにおいて、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
【0079】
上皿21の右上部には、遊技者が有価価値を消費して遊技媒体を借りる場合に操作する球貸SW26、及び、カードユニット6から記憶媒体(ワンデイカード、会員カード等)を排出させるために操作されるカード返却SW27が設けられている。
【0080】
下皿23には、下皿23に貯留された遊技球を排出するための下皿球抜き機構42が備えられる。操作部24が遊技者による回動操作されると、上皿21の遊技球が発送装置によって発射される。前面枠19の下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備わっている。
【0081】
遊技機5からは、賞球信号、特賞信号、確変/時短信号、始動入賞信号、図柄確定信号が出力される。本実施形態では、これらの信号をまとめて遊技情報信号と呼ぶこととする。また、枠開放信号、セキュリティ信号が出力される、これらの信号をまとめてセキュリティ情報信号と呼ぶこととする。
【0082】
賞球信号は、所定数の賞球を払い出した場合に遊技機5から出力される信号で、例えば10個の賞球を排出する毎にパルス信号が出力される。賞球信号を出力する遊技機5は、遊技制御装置によって賞球信号(セーフ媒体数情報)を出力するセーフ媒体数情報出力手段をなす。
【0083】
特賞信号は、特図変動表示ゲームの結果によって大当り状態(特別遊技状態)となった場合に出力される。
【0084】
確変信号は、単位時間に特図変動表示ゲームの結果、多くの大当りが導出される状態(確変状態、時短状態等)において出力される信号である。始動入賞信号は、特図始動口センサが始動入賞口34への遊技球の入賞を検出した場合に出力される信号である。
【0085】
図柄確定信号は、特図変動表示ゲームが終了した(識別情報の変動表示が停止した)場合に出力される信号である。なお、図柄確定信号が出力される端子から変動開始時にスタート信号を出力するように構成してもよい。
【0086】
枠開放信号は、ガラス枠18又は前面枠19が開放された場合に出力される信号である。セキュリティ信号は、遊技装置4のセキュリティに関連する異常(入賞、磁気、振動エラー発生時、遊技制御装置500のユーザワークRAM(RWM)の初期化時)の発生時に出力される。
【0087】
なお、遊技機5は、これらの信号の全てを出力しなくても、一部の信号のみを出力するものであってもよい。
【0088】
次に、カードユニット6の構成について説明する。
【0089】
カードユニット6は、カード挿入部61、表示装置62、紙幣受入部63、状態表示部64、払出口66及び計数器68を備える。
【0090】
カード挿入部61は、カードユニット6の表示装置62の下方に設けられる。カード挿入部61には、ワンデイカード又は会員カード等の記憶媒体が挿入される。なお、非接触式のICカードを利用して、カード挿入部61の代わりにカード読み取り部を設けて識別情報をカードユニット6(遊技装置4)が記憶するように構成してもよい。
【0091】
表示装置62は、カードユニット6の中央付近に設けられる。表示装置62は、表示画面及び操作部を備える。操作部には、カード返却ボタン621、貸球払出SW622、持球払出SW623、貯球払出SW624、表示切替ボタン625が含まれる。また、表示装置62は、タッチパネルとなっており、タッチパネルを操作してから操作部を操作することによって追加機能を付加することも可能である。
【0092】
カード返却ボタン621は、カード返却時に操作される。このとき、情報収集端末装置3や遊技場管理装置1にデータを送信する。また、このとき、球数データなどのデータをカードに書き込んでカード挿入部61からカードを排出するようにしてもよい。なお、カードに記録される情報が更新されるたびに、カードの記憶内容が更新される場合には、排出時に特に処理を行わずに単にカードを返却するだけでよい。
【0093】
また、タッチパネルを操作するなどしてカード返却ボタン621を中断ボタンとして機能させてもよい。中断ボタンは、遊技者が食事などを理由に遊技装置4から離席する場合(つまり、遊技を中断する場合)に操作される。中断ボタンが操作されると、カードユニット6は、カード挿入部61に挿入されているカードのカードIDを記憶してからカードを排出する。そして、カード挿入部61にカードが新たに挿入されても、挿入されたカードのカードIDとカード記憶されたカードIDとが一致しなければ、新たに挿入されたカードを排出し、記憶されたカードID以外のカードでの遊技を禁止する。さらに、中断スイッチの操作によって記憶されたカードIDを消去する場合に操作されるカードIDクリアスイッチを設ける。カードIDクリアスイッチの操作は遊技場の従業員のみが操作できるようにする。
【0094】
遊技者がカード挿入部61に会員カード又はワンデイカードを挿入すると、カードユニット6の表示装置62に、受け付けられたカード残高が表示される。その後、遊技者が遊技機5の球貸SW26、カードユニット6の貸球払出SW622、持球払出SW623、貯球払出SW624を操作すると、設定により遊技機5から若しくはカードユニット6の払出口66から所定数の遊技球が排出される(払出される)。払出口66から排出された遊技球は、球払出案内ノズル661に案内され上皿21に落下する。
【0095】
なお、本実施形態では、貯球と貸球を区別しているが、貯球を球数データとして記憶せずに、有価価値に変換して記憶しておき、貯球を再使用する場合に、有価価値を消費して遊技球を払い出すようにすれば、貯球も貸球と考えることができる。従って、貯球が所定数払出された場合に、売上(有価価値の消費)と見做してデータ収集しても良い。なお、現在の法律では、現金や有価証券を賞品として提供する事(遊技球を現金や有価証券と交換する事)が禁止されている。
【0096】
表示装置62は、カード情報表示画面、大当り情報表示画面、残高情報表示画面、及びグループ登録画面等を表示する。カード情報表示画面では、カード挿入部61に挿入されたワンデイカード又は会員カードに記憶された情報(会員情報)や挿入されたカードIDに対応する各種情報が表示される。大当たり情報表示画面では、遊技機5において所定期間の間に実行された特図変動表示ゲームの回数及び特図変動表示ゲームの結果が大当りである回数が表示される。残高情報表示画面では、カード挿入部61に挿入されたワンデイカード又は会員カードに記憶された有価価値、又は、挿入されたカードIDに対応し会員管理装置2にて管理される有価価値の残高が表示される。遊技者は、タッチパネルや表示切替ボタン625を操作することによって、表示装置62の表示内容を切り替えることができる。
【0097】
カードユニット6からは、カード情報、金額情報(入金信号)、貸出情報(球貸信号)、払出情報(貯球払出信号)が出力される。
【0098】
カード情報は、カードユニット6に受け付けられたカードに記憶されたカードIDやカードの種類(会員又はワンデイ)を示す情報である。金額情報(入金信号)は、入金された金額を示す情報である。貸出情報は、カードユニット6が所定額の有価価値に相当する数の遊技球を遊技者に貸し出す(払い出す)と出力される所謂売上を示す信号である。払出情報は、カードユニット6が払い出した貯球の数を示す信号であるが、貯球の払出を売上と見做して、例えば100円ワンパルスの信号を出力しても良い。
【0099】
図3に示す構成では、カードユニット6は各遊技機5に一対一に設けられているが、例えば、1台のカードユニット6を2台の遊技機5の間に設け、切替スイッチによって、左右どちらの遊技機5に対応するかを切り替えてもよい。
【0100】
各台計数器68は、遊技球を計数し、カードユニット制御装置600に計数した遊技球の数を示す計数信号を出力する。持球払出SW623は、遊技者が各台計数器68にて計数した持球を払い出して遊技を行う場合に操作される。持球払出SW623が操作されると、カードユニット制御装置600に持球払出信号が入力され、所定数の遊技球が払い出される。カードユニット制御装置600は、持球払出信号を持球情報として、情報収集端末装置3に出力する。また、計数信号を持球情報として、情報収集端末装置3に出力する。なお、カードユニット制御装置600が、計数信号と持球払出信号から、計数した遊技球から持球として払い出した遊技球を減算した値を持球情報として算出し、例えば、カード返却時に情報収集端末装置3に出力しても良い。
【0101】
図4は、本発明の実施の形態の遊技場管理装置1の構成を示すブロック図である。
【0102】
遊技場管理装置1は、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPU101の動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)104、ネットワーク通信ポート106及びI/Oポート107を備える。
【0103】
RAM103には、CPU101によって実行されるプログラムが格納される記憶領域及びプログラムの実行に必要なデータが一時的に記憶される作業領域が設けられる。また、ROM102にプログラムを記憶する代わりに、HDD104にプログラムを格納し、RAM103にプログラムをロードし、RAM103にロードされたプログラムを実行することもできる。
【0104】
これらのCPU101、ROM102、RAM103、HDD104、ネットワーク通信ポート106及びI/Oポート107はバス105によって接続されている。バス105は、CPU101がデータを読み書きするために使用するアドレスバス及びデータバスから構成される。
【0105】
ネットワーク通信ポート106は、遊技場内のネットワークに接続される通信インターフェースであり、所定の通信プロトコルに従って遊技場内に設置された機器(会員管理装置2、情報収集端末装置3)とデータ通信を行う。I/Oポート107は、シリアル通信をするインターフェースであり、入力装置110、出力装置111及びUPS(uninterruptible power supply)112が接続される。
【0106】
入力装置110は、遊技場管理装置1に管理者がデータを入力するための装置であり、例えば、マウス、キーボード等である。出力装置111は、例えば、ディスプレイ等である。UPS112は、停電が発生した場合に、遊技場管理装置1に電源を供給するための装置である。
【0107】
なお、遊技場管理装置1と会員管理装置2とがシリアル接続される場合には、遊技場管理装置1は、I/Oポート107を介して、会員管理装置2と接続される。
【0108】
図5は、本発明の実施の形態の会員管理装置2の構成を示すブロック図である。
【0109】
会員管理装置2には、CPU201、プログラム等をあらかじめ格納したROM202、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM203、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)204が設けられている。
【0110】
RAM203は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPU201の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM202にプログラムを記憶する代わりに、HDD204にプログラムを保存し、RAM203にプログラムをコピーし、RAM203でプログラムを動作させることも可能である。
【0111】
これらのCPU201、ROM202、RAM203及びHDD204は、バス205によって接続されている。バス205は、CPU201がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
【0112】
バス205には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート206及びI/Oポート207が接続されている。
【0113】
ネットワーク通信ポート206は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部である。
【0114】
具体的には、会員管理装置2には、ネットワーク通信ポート206を介して、遊技場管理装置1、情報収集端末装置3、景品POS15、残額精算機7、及び遊技装置4に接続されたカードユニット6が接続されている。
【0115】
I/Oポート207には、入力装置210、出力装置211、及びUPS212が接続される。入力装置210は、会員管理装置2に管理者がデータを入力するための装置であり、例えば、マウス、キーボード等である。また、出力装置211は、例えば、ディスプレイ等である。UPS212は、停電が発生した場合に、会員管理装置2に電源を供給するための装置である。
【0116】
なお、遊技場管理装置1と会員管理装置2とがシリアル接続される場合には、会員管理装置2は、I/Oポート207を介して、遊技場管理装置1と接続される。
【0117】
図6は、本発明の実施の形態の遊技装置4に備えられたカードユニット6の構成を示すブロック図である。
【0118】
カードユニット6には、CPU601、プログラム等をあらかじめ格納したROM602、及び、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM603が設けられている。
【0119】
RAM603は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPU601の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。
【0120】
これらのCPU601、ROM602、及びRAM603はバス605によって接続されている。バス605は、CPU601がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
【0121】
バス605には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート606及びI/Oポート607が接続されている。
【0122】
ネットワーク通信ポート606は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部である。
【0123】
具体的には、カードユニット6には、ネットワーク通信ポート606を介して、会員管理装置2が接続されている。
【0124】
I/Oポート607には、利用可LED641、カード挿入中LED642、紙幣受入部63、表示装置62、カードリーダ・ライタ(カードR/W)610、カードストッカ613、及び(各台)計数器68が接続される。
【0125】
利用可LED641及びカード挿入中LED642は、状態表示部64を構成するものであり、利用可LED641は、カードユニット6が利用可能状態である場合に緑色に点灯し、カード挿入中LED642は、カード挿入部61にカードが挿入されている間、状態表示部64は赤色に点灯する。
【0126】
カードR/W610は、カード挿入部61に挿入されたカードに記憶されたデータを読み取るとともに、カード挿入部61に挿入されたカードにデータを書き込む。カードストッカ613は、ワンデイカード等を貯留している。
【0127】
図7は、本発明の実施の形態の残額精算機7の構成を示すブロック図である。
【0128】
残額精算機7には、CPU1501、プログラム等をあらかじめ格納したROM1502、及び、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM1503が設けられている。
【0129】
RAM1503は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPU1501の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。
【0130】
これらのCPU1501、ROM1502、及びRAM1503はバス1505によって接続されている。バス1505は、CPU1501がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
【0131】
バス1505には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート1506及びI/Oポート1507が接続されている。
【0132】
ネットワーク通信ポート1506は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部である。具体的には、残額精算機7には、ネットワーク通信ポート1506を介して、会員管理装置2が接続されている。
【0133】
I/Oポート1507には、精算ボタンSW153、表示装置152、カードリーダ・ライタ(カードR/W)1510及びカードストッカ1513が接続される。
【0134】
残額精算機7は、カード挿入部に金額情報(有価価値)が記録された記録媒体(ワンデイカードや会員カードなど)が挿入されると、表示装置152に精算可能金額などが表示される。このとき、精算ボタンSW153を操作することによって残額の精算を行う(残額分の現金を払い出す)ことができる。なお、表示装置152はタッチパネルであるため、精算ボタンSW153ではなく、表示装置152から操作を行ってもよい。
【0135】
カードR/W1510は、残額精算機7のカード挿入部に挿入されたカードに記憶されたデータを読み取るとともに、カード挿入部に挿入されたカードに精算後の残額を書き込む。カードストッカ1513は、精算後に残額が0になり、かつ持球の残高のないワンデイカードを収納する。
【0136】
図8は、本発明の実施の形態の監視カメラ管理装置8の構成を示すブロック図である。
【0137】
監視カメラ管理装置8には、CPU801、プログラム等をあらかじめ格納したROM802、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM803、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)804が設けられている。
【0138】
RAM803は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPU801の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM802にプログラムを記憶する代わりに、HDD804にプログラムを保存し、RAM803にプログラムをコピーし、RAM803でプログラムを動作させることも可能である。また、HDD804に監視カメラ13によって撮影されたデータを格納するようにしてもよい。
【0139】
これらのCPU801、ROM802、RAM803及びHDD804は、バス805によって接続されている。バス805は、CPU801がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
【0140】
バス805には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート806及びI/Oポート807が接続されている。
【0141】
ネットワーク通信ポート806は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部である。具体的には、監視カメラ管理装置8には、ネットワーク通信ポート806を介して、監視カメラ13に接続される。
【0142】
I/Oポート807には、インターフェース装置90、画像記憶装置12、入力装置810、出力装置811、及びUPS812が接続される。
【0143】
インターフェース装置90は、ネットワーク通信ポート806と同様に、他の機器に接続するインターフェースである。監視カメラ管理装置8は、図2に示したように、インターフェース装置90を介して、遊技場管理装置1、残額精算機7及び音声管理装置9に接続される。
【0144】
画像記憶装置12は、監視カメラ13によって撮影された画像(動画、静止画)を記憶する。監視カメラ管理装置8は、インターフェース装置90を介して、遊技場管理装置1から送信されたコマンドを受信し、指定された監視カメラ13を制御したり、監視カメラ13によって撮影された画像を画像記憶装置12に格納する。
【0145】
入力装置810は、監視カメラ管理装置8に管理者がデータを入力したり、手動で監視カメラの操作をしたりするための装置であり、例えば、マウス、キーボード、コントローラー等である。また、出力装置811は、例えば、ディスプレイ等である。UPS812は、停電が発生した場合に、監視カメラ管理装置8に電源を供給するための装置である。
【0146】
図9は、本発明の実施の形態の音声管理装置9の構成を示すブロック図である。
【0147】
音声管理装置9には、CPU901、プログラム等をあらかじめ格納したROM902、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM903、及び、音声データを含む各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)904が設けられている。
【0148】
RAM903は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPU901の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM902にプログラムを記憶する代わりに、HDD904にプログラムを保存し、RAM903にプログラムをコピーし、RAM903でプログラムを動作させることも可能である。
【0149】
これらのCPU901、ROM902、RAM903及びHDD904は、バス905によって接続されている。バス905は、CPU901がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
【0150】
バス905には、広域無線通信部906及びI/Oポート907が接続されている。広域無線通信部906は、無線通信によって遊技場の従業員が携帯するインカム10bに接続され、音声管理装置9から各従業員に対してメッセージを送信する。
【0151】
I/Oポート907には、インターフェース装置90、店内スピーカ10a、入力装置910、出力装置911、及びUPS912が接続される。
【0152】
インターフェース装置90は、他の機器に接続するインターフェースである。音声管理装置9は、図2に示したように、インターフェース装置90を介して、遊技場管理装置1、残額精算機7及び監視カメラ管理装置8に接続される。
【0153】
店内スピーカ10aは、遊技場管理装置1からの指示に対応する音声データを出力する。また、マイクロホンから入力された音声を出力することも可能である。
【0154】
入力装置910は、音声管理装置9に管理者がデータを入力するための装置であり、例えば、マウス、キーボード等である。また、出力装置911は、例えば、ディスプレイ等である。UPS912は、停電が発生した場合に、音声管理装置9に電源を供給するための装置である。
【0155】
図10は、本発明の実施の形態の遊技装置4において遊技が行われていないことを判定する非稼動判定処理(稼動判定手段)の手順を示すフローチャートである。本処理は、例えば、情報収集端末装置3に備えられるCPU(プロセッサ)によって所定間隔毎に実行される。
【0156】
情報収集端末装置3は、まず、判定対象の遊技装置4から遊技情報信号を受信したか否かを確認し(S1001)、遊技情報信号を受信したか否かを判定する(S1002)。ここで判定される遊技情報信号は、遊技者が遊技を行っているか否かを判定するための信号であり、例えば、アウトタンク装置80から出力される回収信号(アウト球数を示す信号)である。
【0157】
情報収集端末装置3は、遊技情報信号を受信した場合には(S1002の結果が「Y」)、判定対象の遊技装置4の非稼動判定タイマをゼロクリアする(S1003)。本実施形態では、遊技が行われていない非稼働時間が所定時間を超えた(タイムアップした)場合に非稼動状態と判定する。従って、遊技情報信号を受信した場合には、非稼動判定タイマがゼロクリアされる。
【0158】
情報収集端末装置3は、遊技情報信号を受信していない場合には(S1002の結果が「N」)、判定対象の遊技装置4の稼働判定タイマをカウントアップし(S1007)、タイムアップしたか否かを判定する(S1008)。タイムアップしていない場合には(S1008の結果が「N」)、S1001に戻る。
【0159】
通常、180秒程度遊技球が発射されていない状態が継続している場合に非稼動状態と判定するが、非稼動状態を正確に測定するために、本実施形態では、比較的短時間(20秒程度)でタイムアップするように設定している。
【0160】
また、情報収集端末装置3は、稼働判定タイマがタイムアップした場合には(S1008の結果が「Y」)、判定対象の遊技装置4に非稼動情報を設定する(S1009)。その後、本処理を終了し、呼出元の処理に戻る。
【0161】
続いて、稼動関連処理について説明する。図11は、本発明の実施の形態の稼動関連処理の手順を示すフローチャートである。稼動関連処理は、遊技装置4が非稼動状態から稼動状態(非稼動状態でない状態)に遷移したかを判定する場合における処理である。
【0162】
情報収集端末装置3は、非稼動情報を確認し(S1101)、非稼動情報が存在するか否かを判定する(S1102)。非稼動情報が存在しない場合には(S1102の結果が「N」)、稼動状態が継続している状態(非稼動状態でない状態)であるため、本処理を終了し、呼出元の処理に戻る。
【0163】
一方、情報収集端末装置3は、非稼動情報が存在する場合には(S1102の結果が「Y」)、遊技装置4から受信した遊技情報信号を確認する(S1103)。そして、受信した遊技情報信号の種類に基づいて処理を分岐する。
【0164】
情報収集端末装置3は、受信した遊技情報信号が図柄確定信号の場合には(S1104の結果が「Y」)、経過した非稼動時間をロングリーチ時間として変更する(S1105)。図柄確定信号は、変動表示する図柄が確定した場合に出力される信号であり、スペシャルリーチなど変動時間の長いリーチが実行され、遊技者が遊技球の発射を停止するいわゆる止め打ちをしていた場合に該当する可能性が高い。そのため、実際には非稼動状態ではなく、この非稼動時間は変動表示ゲームにおける演出(リーチ)に要する時間とし、稼動時間とする。情報収集端末装置3は、その後、対象の遊技装置4に設定された非稼動情報をクリアし(S1110)、本処理を終了する。
【0165】
また、情報収集端末装置3は、受信した遊技情報信号が始動入賞信号の場合(S1106の結果が「Y」)、受信した遊技情報信号が賞球信号の場合(S1107の結果が「Y」)、又は、受信した遊技情報信号が回収信号の場合には(S1108の結果が「Y」)、判定対象の遊技装置4に対する撮影要求情報をセットする(S1109)。始動入賞口に遊技球に遊技球が入賞したことを示す始動入賞信号、入賞口に遊技球が入賞し、賞球が排出されたことを示す賞球信号、アウト口に遊技球が回収されたことを示す回収信号を受信した場合には遊技が再開(営業開始時の場合は開始)されたと判定し、このタイミングで遊技者を撮影する。さらに、稼動時間の計測を開始させる。最後に、情報収集端末装置3は、対象の遊技装置4に設定された非稼動情報をクリアし(S1110)、本処理を終了する。
【0166】
なお、遊技者を撮影するタイミングは、会員カードをカード挿入部61に挿入したタイミングとしてもよい。ただし、この場合には、実際に遊技が行われたか否かを正確に検出することができない可能性がある。そのため、本実施形態では確実に遊技が開始された時点で撮影を行うようにしている。
【0167】
以上のように、本実施形態では、非稼動状態から遊技を再開したタイミングで遊技者を撮影し、前回の遊技再開時に撮影された遊技者と比較することによって、同一の遊技者が遊技を継続しているか否かを判定することができる。非稼動状態の前後で同一の遊技者が遊技を行っている場合には、対象の遊技装置4は、遊技者によって占有されていたと判定することができる。また、非稼動状態を挟んで別の遊技者が遊技を行っている場合には、当該非稼動状態では、遊技装置4は占有されておらず、誰でも遊技を開始できる状態となっていたと判定することができる。なお、遊技者が同一人物であるか否かの判定は、一般的な画像解析技術などを用いればよく、詳細については説明しない。
【0168】
続いて、情報収集端末装置3における稼動関連処理で撮影要求情報が設定されると(S1109)、遊技場管理装置1に撮影要求情報が送信され、遊技場管理装置1から監視カメラ管理装置8に撮影指示(撮影要求情報)が送信される。なお、情報収集端末装置3から監視カメラ管理装置8に直接撮影指示(撮影要求情報)を送信してもよい。
【0169】
以下、監視カメラ管理装置8によって遊技者を撮影する手順について説明する。図12は、本発明の実施の形態において監視カメラ13によって撮影を行う録画制御処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、監視カメラ管理装置8のCPU801によって実行される。
【0170】
監視カメラ管理装置8は、まず、撮影要求情報を確認し(S1201)、撮影要求情報が存在する(受信済みである)か否かを判定する(S1202)。撮影要求情報には、台番号など、撮影対象を特定するための情報が含まれている。
【0171】
監視カメラ管理装置8は、撮影要求情報が存在する場合には(S1202の結果が「Y」)、対象の遊技装置4の遊技者を撮影する(S1203)。
【0172】
監視カメラ管理装置8は、撮影内容を非稼動要因特定データとして画像記憶装置12に記録する(S1205)。この場合における非稼動要因特定データは遊技者の画像又は映像であって、遊技者が非稼動状態の前後で同一であれば占有状態、遊技者が非稼動状態の前後で異なっていれば非占有状態と判定することができることができる。その後、監視カメラ管理装置8は、撮影完了情報を設定する(S1206)。さらに、撮影要求情報をクリアする(S1207)。
【0173】
一方、監視カメラ管理装置8は、撮影要求情報が存在しない場合には(S1202の結果が「N」)、非稼動状態の遊技装置4を順次撮影する(S1208)。非稼動状態の遊技装置4を撮影することによって、遊技装置4が占有状態であるか非占有状態であるかを判定するための情報を得られる場合がある。例えば、遊技装置4の前に設置された椅子に遊技者の荷物が置かれている場合、食事・トイレなどの一時的な離席を示すカードなどが置かれている場合などには占有状態であることを認識することができる。そして、監視カメラ管理装置8は、撮影内容を占有状態検出データとして画像記憶装置12に記録する(S1209)。
【0174】
なお、監視カメラ13によって、動画と静止画を両方撮影可能な場合には、遊技者を撮影する場合には静止画で撮影し、非稼動要因を特定する場合には動画によって撮影するなど、状況に応じて使い分けるようにしてもよい。
【0175】
続いて、非稼動状態の発生要因を分析する手順について説明する。図13は、本発明の実施の形態の非稼動要因を分析する手順を説明するための図である。(A)は非稼動要因分析処理の手順を示すフローチャートであり、(B)は非稼動状態の発生要因を説明する図である。図14は、本発明の実施の形態の稼動状態を判定する態様を説明する図である。
【0176】
なお、非稼動要因分析処理は、監視カメラ管理装置8によって実行されてもよいが、遊技場管理装置1によって実行されるようにしてもよい。以下に示す説明では、非稼動要因分析処理は監視カメラ管理装置8で実行されるものとして説明する。
【0177】
監視カメラ管理装置8は、まず、撮影完了情報を確認し(S1301)、撮影完了情報が存在するか否かを判定する(S1302)。撮影完了情報が存在しない場合には(S1302の結果が「N」)、分析対象が存在しないため、本処理を終了する。
【0178】
監視カメラ管理装置8は、撮影完了情報が存在した場合には(S1302の結果が「Y」)、前回の録画情報(前回撮影された画像)を確認し(S1303)、前回の録画情報が存在するか否かを判定する(S1304)。また、前回の録画情報が存在する場合には(S1304の結果が「Y」)、さらに、同一の録画情報、すなわち、遊技者が同一であるか否かを判定する(S1305)。
【0179】
監視カメラ管理装置8は、前回の録画情報が存在しない場合(S1304の結果が「N」)、又は、同一の録画情報でない場合には(S1305の結果が「N」)、非稼動の開始から撮影開始までの期間を非稼動非占有状態としてセーブする(S1306)。前回の録画情報が存在しない場合は、例えば、営業開始から対象の遊技装置4で最初に遊技を行った場合が該当する。また、同一の録画情報でない場合は別の遊技者が遊技を開始した場合である。このような場合にセーブされる非稼動非占有状態は、(B)に示すように、非稼動状態の間、当該遊技装置4を占有していた遊技者が存在せず、自由に遊技を行える状態であった状態となっている(図14(B))。
【0180】
一方、監視カメラ管理装置8は、同一の録画情報、すなわち、遊技者が同一である場合には(S1305の結果が「Y」)、非稼動の開始から撮影開始までの期間を非稼動占有状態としてセーブする(S1307)。非稼動占有状態とは、対象の遊技装置4において遊技は行われていないが、遊技者によって占有されていた状態である(図14(A))。
【0181】
なお、遊技者が同一である場合であっても、所定時間以上離席していた場合には、遊技者が離席中に遊技装置4を撮影した占有状態検出データ(図12のステップS1209の処理における撮影内容)を解析することによって、非稼動非占有状態としてもよい(図14(C))。例えば、遊技者が30分以上離席し、その間、所有物などが置かれていない場合には、非稼動非占有状態としてもよい。
【0182】
さらに、監視カメラ管理装置8は、対象の遊技装置4の撮影済みの占有状態検出データを確認し(S1308)、遊技者が着座していたか否かを判定する(S1309)。遊技者が着座していた場合には(S1309の結果が「Y」)、当該非稼動占有状態を遊技者占有として設定する(S1310)。遊技者占有は、(B)に示すように、遊技者が着座した状態で遊技を行っていない場合である。
【0183】
監視カメラ管理装置8は、遊技者が着座していなかった場合には(S1309の結果が「N」)、当該非稼動占有状態をその他の占有として設定する(S1310)。その他の占有は、(B)に示すように、遊技者が所有物を置いたまま離席した場合、上皿21に遊技球を残したまま離席した場合などである。また、椅子の上に食事中やトイレ中を示すマークがある場合も含まれる。
【0184】
なお、遊技者が離席する前に会員カードやワンデイカードを排出させ、他の遊技装置4に当該カードを挿入した場合には、直前に遊技していた遊技装置4は非稼動非占有状態になったと判定し、また、同じ遊技装置4にカードを挿入した場合には、カードの排出から挿入までの間を非稼動占有状態と判定してもよい。
【0185】
また、非稼動発生要因を特定できない場合には、遊技場管理装置1又は監視カメラ管理装置8に画像を表示し、管理者に判断させるようにしてもよい。また、あらかじめ設定した重み付けに基づいて非稼動占有状態、非稼動非占有状態の時間を割り当てるようにしてもよい。例えば、設置される遊技装置4で検出された非稼動占有状態及び非稼動非占有状態の時間比の平均に基づくように設定してもよいし、遊技装置4の状態に基づいて非稼動占有状態又は非稼動非占有状態に設定するようにしてもよい。例えば、通常時よりも遊技者に有利な状態で非稼動状態になった場合には非稼動占有状態とする。この場合の遊技者に有利な状態とは、例えば、大当り状態であったり、電サポありの確変状態の場合であったり、多くの賞球を獲得可能又は多くの賞球の獲得を期待できる状態である。また、遊技者に有利な状態は機種毎、遊技店毎に設定できるようにしてもよい。
【0186】
なお、店員の機器操作によって食事休憩やトイレ休憩、空き台の整理回収などを設定できるシステムが遊技店に導入されている場合には、本実施形態におけるシステムと連動させるようにするとよい。このようにすることによって、より正確な非稼動要因を特定することが可能となる。このようなシステムが導入されていない場合には、前述のように、離席した時間などに応じて非稼動要因を推定する。
【0187】
以上のように、非稼動要因分析処理は、非稼動状態を非稼動占有状態か、若しくは非稼動非占有状態かを判定する非稼動占有判定手段をなす。
【0188】
図15は、本発明の実施の形態の遊技装置4、情報収集端末装置3、監視カメラ管理装置8及び遊技場管理装置1の間で送受信されるデータ及び実行される処理を示すシーケンス図である。
【0189】
まず、遊技装置4で遊技が開始されると、情報収集端末装置3に図柄確定信号や回収信号などの遊技情報信号が送信される(S1501)。情報収集端末装置3は、遊技情報信号を受信してから非稼動判定用のタイマを開始し(S1502)、最後に遊技情報信号を受信してから所定時間経過すると非稼動状態と判定する(S1503)。
【0190】
情報収集端末装置3は、非稼動状態において、遊技装置4から始動入賞信号などの遊技情報信号を受信すると(S1504)、稼動状態が再開されたと判定し(S1505)、遊技者の撮影指示である撮影要求情報を監視カメラ管理装置8に送信する(S1506)。
【0191】
監視カメラ管理装置8は、撮影要求情報を受信すると、受信した撮影要求情報に基づいて監視カメラ13を制御し、撮影を行う(S1507)。そして撮影が完了すると(S1508)、遊技者の比較処理及び遊技者の有無を検出し、解析する(S1509)。その後、非稼動要因を特定し(S1510)、特定した非稼動要因を遊技場管理装置1に送信し、所定の形式にデータ化して保存する(S1511)。なお、非稼動要因の特定を遊技場管理装置1にて行っても良い。
【0192】
なお、例えば各呼出しランプ16やカードユニット6などに常時撮影を継続する監視カメラ13を設置し、イベント発生時における、常時撮影していた監視カメラ13による撮影内容を抽出して非稼動要因を解析及び特定するためのデータとしてもよい。
【0193】
続いて、本実施形態の遊技システムによって収集されたデータ及び当該データの解析について説明する。図16は、本発明の実施の形態の遊技システムにおいて収集されたデータの一例を示す図である。図16に示すデータは、所定期間内の機種毎の稼動情報であり、単位は%である。例えば、所定期間を一日の営業時間とし、この営業時間を12時間とすると、1%当り約7.2分となる。なお、所定期間は1時間毎として集計してもよいし、ピーク時間帯のみを集計対象としてもよい。
【0194】
図16に示すデータでは、同一種類の機種を同じグループとしており、遊技装置4ごとに、稼動割合、非稼動占有割合、非稼動非占有割合が記録される。また、非稼動占有割合及び非稼動非占有割合は、後述するように、必要に応じて調整される。例えば、遊技機の設置位置などに基づいて調整される。さらに、遊技店において必要とされるデータに応じた調整を行ってもよい。
【0195】
一般的に、稼動割合の高い機種が人気機種とすることができる。図16を参照すると、グループA及びグループBに属する機種が人気機種であることを把握することができる。また、非稼動占有割合が多い場合には、高齢者やゆっくりと遊技する遊技者が多いと判断することも可能である。
【0196】
また、稼動割合は、監視カメラ13の撮影内容を解析するのではなく、回収球の数で算出するとより正確な値を算出することが可能となる。具体的に説明すると、例えば、パチンコ機において1分間に100球の遊技球が遊技領域に発射される場合、1時間で6000球、12時間で72000球発射されることになる。このとき、アウト口から回収された遊技球の数の比率を算出することによって稼動割合を算出することができる。例えば、12時間営業の場合に、回収球が45000球とすると、稼動割合は、45000/72000×100=62.5%となる。
【0197】
さらに、稼動割合が62.5%であれば、非稼動割合は100-62.5=37.5%となる。本実施形態では、この37.5%の非稼動状態のうち監視カメラ13の撮影内容に基づいて、前述のように、遊技者の有無などに基づいて非稼動占有状態と非稼動非占有状態との比率を算出する。
【0198】
続いて、非稼動占有状態と非稼動非占有状態との比率を遊技機の設置位置情報などに基づいて補正する手順について説明する。図17は、本発明の実施の形態の稼動データ制御処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、遊技場管理装置1によって実行される。
【0199】
遊技場管理装置1は、まず、人気機種データの出力指示を受け付けたか否かを確認し(S1701)、出力指示を受け付けたか否かを判定する(S1702)。出力指示を受け付けていない場合には(S1702の結果が「N」)、本処理を終了する。
【0200】
遊技場管理装置1は、人気機種データの出力指示を受け付けた場合には(S1702の結果が「Y」)、調整データとして非稼動占有割合を参照するか否かを確認し(S1703)、非稼動占有割合を参照するか否かを判定する(S1704)。非稼動占有割合とは、非稼動状態における非稼動占有状態と非稼動非占有状態との割合であり、非稼動状態の内訳を考慮しない場合には参照しない。
【0201】
遊技場管理装置1は、調整データとして非稼動占有割合を参照する場合には(S1704の結果が「Y」)、調整データとして非稼動占有割合参照情報をセットする(S1705)。
【0202】
さらに、遊技場管理装置1は、調整データとして設置位置データを参照するか否かを確認し(S1706)、設置位置データを参照するか否かを判定する(S1707)。設置位置データとは、遊技装置4の設置された位置が、例えば、人気機種の近くであったり、入り口付近であったりすることを要因として、非稼動占有又は非稼動非占有の割合を補正するためのデータである。
【0203】
遊技場管理装置1は、調整データとして設置位置データを参照する場合には(S1707の結果が「Y」)、調整データとして設置位置データ参照情報をセットする(S1708)。
【0204】
その後、遊技場管理装置1は、収集データを確認し(S1709)、調整データが設定されているか否かを判定する(S1710)。調整データが設定されている場合には(S1710の結果が「Y」)、設定された調整データに基づいて収集データを調整した人気機種データを出力する(S1711)。一方、調整データが設定されていない場合には(S1710の結果が「N」)、デフォルトの収集データに基づいた人気機種データを出力する(S1712)。
【0205】
ここで、設置位置データの詳細について説明する。図18は、本発明の実施の形態の遊技場における遊技機の配列の一例を示す図である。なお、図18に示した遊技機のレイアウトは、図16に示した収集データに対応する。
【0206】
図16に示したように、グループAに属する遊技装置4(遊技機A-1?A-10)は稼働率の高い人気機種(特定遊技装置)となっている。例えば遊技機Aが全て占有されている場合に、遊技機Aで遊技を行うために、遊技機Aの近傍に配置された遊技機の前に遊技者が着席し、遊技機が空くまで待機していることがある。そのため、図18の斜線に示した遊技装置4及び遊技機F-1では実際に遊技を行わない遊技者が待機している可能性が高くなる。図16を参照すると、遊技機F-1の非稼動占有割合が他の遊技機よりも高くなっている。なお、遊技機の近傍とは、当該遊技機に隣接する遊技機や通路を挟んだ反対側に位置する遊技機などである。
【0207】
この場合、遊技を中断して占有している非稼動占有状態となっていても、占有されている遊技機が必ずしも人気のある機種とはいえないことになる。そこで、人気のある機種に隣接する遊技機の非稼動占有時間を調整する。この調整データが設置位置データである。例えば、非稼動占有割合を加味して人気機種データを作成する場合には、10%から15%程度非稼動占有割合を減じて他の機種と比較するようにする。
【0208】
その他、遊技場のレイアウトなどに応じて設置位置データを調整することも可能である。例えば、経験的に壁島(遊技場の壁際に設置された遊技機)の稼働率が低いことがわかっている場合には、実際の稼動割合に補正値を加算して実際のデータよりも人気があるようにデータを補正してもよい。また、入り口付近の遊技機の稼働割合を補正したり、島端に設置された遊技機の稼働割合を補正したりしてもよい。
【0209】
続いて、人気機種データについて具体的に説明する。図19は、本発明の実施の形態の人気機種データの一例を示す図である。(A)は収集データから調整データなしで作成された人気機種データ、(B)は収集データから非稼動占有割合のみで調整された人気機種データ、(C)は収集データから非稼動占有割合及び設置位置データによって調整された人気機種データである。なお、図19に示した人気機種データは図16に示した収集データに基づく。
【0210】
(A)を参照すると、稼働割合の高い機種ほど人気が高い機種としている。なお、機種毎の人気を特定することを目的としているため、個別の遊技機データではなく、グループ単位で集計している。
【0211】
(B)では、非稼動占有割合に基づいて調整しており、非稼動占有割合を稼動割合に加算して集計している。そのため、実際に遊技機が占有されていた期間に基づいて人気機種が判定されるため、(A)に示したような単に稼動割合のみに基づく判定よりもより実情に近いデータを取得することができる。
【0212】
さらに、(C)では、非稼動占有割合と設置位置データに基づいて調整されており、図18にて説明したように、人気機種の周辺に配置されたために遊技機の空き待ちで占有されている機種の人気が過剰に判断されないようになっている。したがって、(B)に示した人気機種データよりもさらに実情に即したデータとなっている。
【0213】
なお、(C)では、グループ内で稼動割合と非稼動占有割合をそれぞれ個別に平均化しているが、例えば、同一グループ内で人気機種に隣接する遊技機と隣接しない遊技機とが混在する場合には、正確なデータが算出されにくくなるので、遊技機毎に調整されたデータを算出し、調整後のデータで平均値を算出するようにしてもよい。
【0214】
さらに、人気機種データを生成するための調整データとして、機種の特性を考慮するようにしてもよい。図20は、本発明の実施の形態の変形例の稼動データ制御処理の手順を示す図である。以下、図17に示した本実施形態の稼動データ制御処理の手順と相違する処理のみを説明する。なお、図20における稼動データ制御処理は、非稼動占有割合を調整データとして利用することが前提となっている。
【0215】
遊技場管理装置1は、調整データとして機種特性データを参照するか否かを確認し(S2001)、機種特性データを参照するか否かを判定する(S2002)。機種特性データとは、例えば、高齢者が遊技を行う場合には非稼動占有割合が多くなることがわかっているので、高齢者に人気がある機種の非稼動占有割合が高くなることを加味して調整する。そこで、遊技場管理装置1は、調整データとして機種特性データを参照する場合には(S2002の結果が「Y」)、調整データとして機種特性データ参照情報をセットする(S2003)。
【0216】
以上のように、本実施形態によれば、単に非稼動状態であった期間が短い遊技装置が遊技者から支持されやすい(人気がある)と判断するのではなく、非稼動状態を非稼動占有状態と非稼動非占有状態に区分けして管理し、さらに非稼動占有状態であった期間と稼動状態であった期間に関連したデータを算出することで、遊技者から支持される人気の高い遊技装置をより的確に把握することができる。
【0217】
本実施形態では、監視カメラ13などの撮影手段で遊技者を撮影することで非稼動占有状態を判定するため、遊技店の従業員の業務付加を増大させることなく遊技装置の人気を把握することができる。
【0218】
また、既存の設備を流用してソフトウェアによって、非稼動占有状態と非稼動非占有状態を区分けして管理することが可能となっている。
【0219】
また、本実施形態によれば、ホールによって重要視するデータが異なるため、例えば、人気の遊技装置の近傍に配設されていることで非稼動占有状態の期間が長くなっているなどの要因を排除したい場合に、遊技機の設置位置などに基づいてデータを調整して算出することが可能となっているため、各ホールの要望に合ったデータを提供することが可能となっている。
【0220】
本実施形態によれば、高確率状態及び特定遊技状態が発生している場合には、遊技者が当該遊技装置を空き台とすることは考え難いため、複雑な処理を行うことなく非稼動占有状態と判定するなど、遊技状態に応じて非稼動状態を区分けすることができる。
【0221】
以上、監視カメラ13を利用して機種の人気をより正確に把握するための方法について説明した。ところで、監視カメラ13を用いて遊技場における不正を防止する方法として以下のような方法が考えられる。以下では、監視カメラ13を利用して、有価価値の残額のあるカード(当該カードに有価価値の残額が記憶される場合や、当該カードIDに対応づけて会員管理装置2に有価価値の残額が記憶されている場合がある)を、入金した者以外の者が取得して精算する不正行為や、持球(遊技価値)の残額のあるカード(当該カードIDに対応づけて会員管理装置2に遊技価値の残高が記憶されている場合や、当該カードに遊技価値の残高が記憶される場合がある)を他人が取得して持球を景品交換するなどの不正行為を防止する構成について説明する。
【0222】
有価価値を当該カードに記憶又は当該カードIDに対応づけて会員管理装置2に記憶するカードを、以後、入金カードと呼ぶ。本実施形態では、会員管理装置を導入しているため、会員カードとワンデイカードが入金の可能な入金カードとなるが、会員管理装置を導入せず、会員カードがなければワンデイカードのみが入金の可能な入金カードとなる。なお、有価価値とは、現金をデータ化したもので、精算することにより現金に戻すことが可能な価値である。
【0223】
また、以後、持球を当該カードに記憶又は当該カードIDに対応づけて会員管理装置2に記憶するカードを、以後、持球カードと呼ぶ。本実施形態では、会員カードとワンデイカードが持球カードとなるが、別途、持球のみを記憶する持球カードを設けても良い。持球も貯球も遊技価値であり、再使用や景品交換が可能であるが、現金に交換することが不可能な価値である。持球は、計数機にて計数することにより遊技球をデータ化したものである。貯球は遊技店に預けた遊技球である。
【0224】
基本的な手順としては、まず、入金時に遊技者を撮影し、カード抜き取り時やカード精算時、さらには景品交換時などにさらに遊技者を撮影し、遊技者が一致するか否かを判定する。遊技者が一致しない場合には精算処理や景品交換を中断又は禁止するように制御する。以下、具体的に説明する。
【0225】
まず、入金時に遊技者を撮影する入金監視処理の手順について説明する。図21は、本発明の実施の形態の入金監視処理の手順を示すフローチャートである。入金監視処理は、情報収集端末装置3によって実行されるが、遊技場管理装置1で実行するようにしてもよい。
【0226】
情報収集端末装置3は、まず、遊技装置4のカードユニット6から出力された入金信号を確認し(S2101)、入金信号を受信したか否かを判定する(S2102)。入金信号を受信していない場合には(S2102の結果が「N」)、本処理を終了する。
【0227】
情報収集端末装置3は、入金信号を受信した場合には(S2102の結果が「Y」)、一の監視カメラ13の撮影対象から入金信号を送信した遊技装置4が複数存在するかを確認し(S2103)、一の監視カメラ13に複数の撮影対象があるか否かを判定する(S2104)。撮影対象が複数存在しない場合には(S2104の結果が「N」)、撮影対象の遊技装置4の入金撮影要求情報をセットする(S2105)。入金撮影要求情報をセットすると、セットされた入金撮影要求情報に基づいて監視カメラ管理装置8が対応する遊技装置4の遊技者を撮影する。
【0228】
一方、情報収集端末装置3は、一の監視カメラに撮影対象が複数存在する場合には(S2104の結果が「Y」)、各入金信号の種類又は入金信号の数を確認する(S2106)。そして、各入金信号の種類又は入金信号の数に基づいて、入金された金額など、価値の差があるか否かを判定する(S2107)。例えば、入金された金額が多いほうが価値が高いと判断する。なお、入金信号の種類とは、例えば5000円札と1000円札で信号の種類を変えることを示し、入金信号の数とは、1000円当たりワンパルスの出力とし、5000円札は5パルス出力し、1000円札はワンパルス出力することを示す。
【0229】
情報収集端末装置3は、入金信号の種類(又は入金信号の数)によって価値に差がないと判断した場合には(S2107の結果が「N」)、現在の撮影範囲の遊技装置4を適宜選択し、撮影要求情報をセットする(S2108)。例えば、撮影のために必要な監視カメラ13の調整が最も少ない遊技装置4を選択してもよいし、台番号の値が最も小さい遊技装置4を選択するようにしてもよい。
【0230】
一方、情報収集端末装置3は、入金信号の種類によって価値に差があると判断した場合には(S2107の結果が「Y」)、価値の高い入金信号を出力した遊技装置4の優先度を高めて撮影要求情報をセットする(S2109)。すなわち、盗難にあった場合に被害が大きくなりそうな入金カードを使用している遊技装置4を優先して撮影するようにしている。なお、残額を管理する遊技場管理装置1で入金監視処理を実行すれば、入金後の残額が高いカードを使用している遊技装置を優先して撮影することも可能である。また、会員カードの有価価値の残額の精算の際に貯球再プレイで使用するパスワードの入力が必要と設定できる残額精算機であれば、カード情報(カードの種類やカードID)を用いて、会員カードに入金された場合は撮影しないようにしても良い。
【0231】
図22は、本発明の実施の形態の遊技装置4のカードユニット6に現金を入金した場合におけるタイミングチャートである。図22では、監視カメラ13が遊技装置A?Eの5台における遊技者を撮影可能に構成しており、遊技装置Aと遊技装置Bで現金が入金された場合について説明する。
【0232】
本実施形態では、1000円の入金ごとに入金信号が出力される。したがって、2000円以上の入金で複数の入金信号が出力されるため、最初に入金信号を受け付けてから所定の優先必要期間を設ける。この間に同一の監視カメラ13の撮影対象の他の遊技装置4から入金信号を受信した場合に価値の差を判定することになる。
【0233】
図22では、遊技装置Bのカードユニット6に現金5000円が投入され、この優先必要期間に遊技装置Aのカードユニット6に現金1000円が投入されている。したがって、遊技装置Bに入金された金額のほうが多いため、遊技装置Bを優先する撮影要求情報がセットされ、遊技装置B、遊技装置Aの順で撮影が行われるようになっている。
【0234】
続いて、精算時に遊技者を撮影する精算監視処理の手順について説明する。図23は、本発明の実施の形態の精算監視処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、監視カメラ管理装置8で実行される処理である。なお、残額精算機7で実行するようにしてもよい。また、この場合に撮影する監視カメラ13は、残額精算機7を利用する遊技者を撮影するものである。
【0235】
監視カメラ管理装置8は、まず、残額精算機7のカード挿入部に有価価値の残額があるカードが挿入される(受付される)と、若しくは、カード挿入後に精算ボタンSW153が操作されると、残額精算機7から監視カメラ管理装置8に送信されるカード情報を受信することによって生成された残額精算情報の有無を確認し(S2301)、残額精算情報が存在するか否かを判定する(S2302)。残額精算情報が存在しない場合には(S2302の結果が「N」)、本処理を終了する。
【0236】
一方、監視カメラ管理装置8は、残額精算情報が存在する場合には(S2302の結果が「Y」)、残額精算機7の前にいる(カードを挿入した若しくは精算ボタンSW153を操作した)遊技者の撮影を開始し、また、カード情報を確認して当該カードへの入金時の録画内容(撮影内容)を得る(S2303)、そして、撮影した残額精算機7の前にいる遊技者と、と入金時の遊技者を比較する(S2304)。なお、映像の比較については一般的な画像認識技術を利用すればよい。
【0237】
そして、監視カメラ管理装置8は、入金時に撮影された遊技者と、残額精算時に撮影された遊技者とを比較した結果、同一の人物であるか否かを判定する(S2305)。同一人物の場合には(S2305の結果が「Y」)、そのまま精算処理を継続させればよく、本処理を終了する。
【0238】
一方、監視カメラ管理装置8は、残額精算時に撮影された遊技者が同一人物でないと判定された場合には(S2305の結果が「N」)、不正行為のおそれがあるとして、残額精算を継続できないように、当該カードを精算禁止状態に設定し、精算禁止設定情報を残額精算機7へ送信する(S2306)。受信した残額精算機7は、当該カードの精算を禁止する。なお、一時的に精算処理を中断し、従業員による確認後に精算処理を再開させるようにしてもよい。また、当該カードが会員カードであれば、貯球再プレイ時に入力するパスワードを要求するようにしてもよい。パスワードが正確だった場合には正当な精算とみなし、中断した処理を再開させればよい。
【0239】
そして、監視カメラ管理装置8は、不正な精算のおそれがあると判定した場合には、音声管理装置9に送信する(S2307)。その後、音声管理装置9は、インカム10bを介して遊技場の従業員に残額精算機7にて不正行為のおそれがある旨を通知する。
【0240】
ここで、不正が行われたか否かの判定について整理する。図24は、本発明の実施の形態の入金時と精算時における遊技者による不正行為の判定を説明する図である。(A)は正当な精算を示し、(B)は不正行為のおそれがある精算を示している。
【0241】
(A)に示すように、入金時と精算時の遊技者(遊技者A)が一致していれば正当な精算とみなし、精算許可状態にしている。また、(B)に示すように、カード抜き取りが遊技者Aであるか遊技者Bであるかは不明であっても入金時と精算時で遊技者が異なっている場合には精算禁止状態にする。なお、入金とカードの抜き取りを同一の遊技者が行った場合には正当な精算としてもよい。このような場合については後述する。
【0242】
さらに、各装置における処理、送受信される信号及び情報について説明する。図25は、本発明の実施の形態の精算時の不正行為検出における遊技装置4、情報収集端末装置3(遊技場管理装置1)、監視カメラ管理装置8及び残額精算機7の間で送受信されるデータ及び実行される処理を示すシーケンス図である。
【0243】
まず、入金時の処理について説明する。遊技装置4のカードユニット6で入金を受け付けると、情報収集端末装置3(遊技場管理装置1)に入金信号が送信される(S2501)。情報収集端末装置3は、入力された入金信号に基づいて撮影優先順位などを判定し、撮影要求情報を監視カメラ管理装置8に送信する(S2502)。なお、撮影優先順位は、前述のように、金額の大小で決定してもよいし、また、カウンタの近くなど従業員の目が届きやすく不正行為が行われにくい位置の優先順位を低くするようにしてもよい。そして、監視カメラ管理装置8は、受信した撮影要求情報に基づいて、監視カメラ13を制御し、撮影を行う(S2503)。
【0244】
続いて、残額精算時の処理について説明する。残額精算機7は、残額のあるカードを受け付けると、監視カメラ管理装置8にカード情報を送信する(S2504)。監視カメラ管理装置8は、カード情報を受信すると、精算を行っている遊技者を撮影し(S2505)、さらに、入金時の遊技者と比較する。そして、遊技者を比較した解析結果が不一致の場合、残額精算機7に精算禁止設定情報を送信する(S2506)。
【0245】
精算禁止設定情報を受信した残額精算機7は、当該カードの精算を禁止とする(S2507)。
【0246】
以上のようにして、入金時と精算時の遊技者が異なる場合には、残額精算機7で精算禁止状態に移行させる。これ以降の処理については、遊技店の従業員らによって人的に処理される。
【0247】
続いて、持球の残高があるカードによる不正行為への対応として、差球数が変化(持球数が増加)した場合に遊技者を撮影する場合について説明する。持球の残高のあるカードを用いて持球を景品交換する場合に、パスワードの入力を求める設定が不可能な場合、他人にカードを持ち去られて不正に景品交換されてしまう虞がある。そこで、本実施形態では、カードと差球数が変化したときの遊技者を紐づけることで当該不正を防止するようにしている。ここで差球とは、前述のように、遊技の結果として遊技者に付与される遊技球の数を示すセーフ球数と回収される遊技球の数を示すアウト球との差である。図26は、本発明の実施の形態の差球監視処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、情報収集端末装置3で実行されるが、遊技場管理装置1で実行されてもよい。
【0248】
情報収集端末装置3は、まず、差球監視中であるか否かを判定する(S2601)。差球監視中でない場合には(S2601の結果が「N」)、遊技装置4のカードユニット6からの球貸信号を確認し(S2602)、球貸信号が入力されたか否かを判定する(S2603)。
【0249】
情報収集端末装置3は、遊技装置4のカードユニット6から球貸信号が入力された場合には(S2603の結果が「Y」)、差球の監視を開始する(S2606)。一方、遊技装置4のカードユニット6から球貸信号が入力されていない場合には(S2603の結果が「N」)、遊技装置4のカードユニット6からの貯球又は持球払出信号を確認し(S2604)、貯球又は持球払出信号が入力されたか否かを判定する(S2605)。
【0250】
情報収集端末装置3は、貯球又は持球払出信号が入力されていない場合には(S2605の結果が「N」)、貸球、貯球、持球の払出がないため、本処理を終了する。一方、貯球又は持球払出信号が入力された場合には(S2605の結果が「N」)、差球の監視を開始する(S2606)。
【0251】
各台計数装置が設置された遊技装置4では、貸球又は貯球又は持球で遊技を開始し、会員カード又はワンデイカードのIDに対応して貯球数や持球数が管理されるようになっている。
【0252】
情報収集端末装置3は、差球の監視が開始されると、所定数の差球の変化(増減、特に増加)があったか否かを判定する(S2607)。変化がない場合には(S2607の結果が「N」)、本処理を終了する。
【0253】
一方、情報収集端末装置3は、所定数の差球の変化があった場合には(S2607の結果が「Y」)、差球が変化した遊技装置4を撮影する監視カメラ13に、撮影しなければならない他の遊技装置4がないかを確認するために他の遊技装置4を撮影するための入金撮影要求情報が存在するか否かを確認し(S2608)、監視カメラ管理装置8に送信するための入金撮影要求情報が存在するか否かを判定する(S2609)。
【0254】
情報収集端末装置3は、監視カメラ管理装置8に送信するための入金撮影要求情報が存在する場合には(S2609の結果が「Y」)、入金時の撮影を優先するため、差球の変化した遊技装置4の優先順位を低くして撮影要求情報をセットする(S2610)。一方、入金撮影要求情報が存在しない場合には(S2609の結果が「N」)、差球が変化した遊技装置4の撮影要求情報をセットする(S2611)。
【0255】
図27は、本発明の実施の形態の遊技装置4において現金が入金された場合及び差球が変化した場合におけるタイミングチャートである。図27では、図22の場合と同様に、監視カメラ13が遊技装置A?Eの5台における遊技者を撮影可能に構成しており、遊技装置Aと遊技装置Bで現金が入金され、さらに、遊技機Cの差球が変化した場合について説明する。
【0256】
図27では、まず、遊技装置Bにおいて5000円の入金が発生し、当該入金における優先必要期間に遊技装置Aで1000円の入金、遊技装置Cで差球の変化があった場合を示している。
【0257】
図21にて説明したように、入金が同じ優先期間に複数発生した場合には、価値の高いほうが優先される。したがって、遊技装置Aよりも遊技装置Bが優先される。また、図26にて説明したように、入金による撮影要求情報のほうが差球の変化による撮影要求情報よりも優先順位が高くなるように設定している。
【0258】
したがって、図27に示すように、遊技装置B、遊技装置A、遊技装置Cの順で撮影を行うようになっている。
【0259】
なお、差球が所定値(例えば-1000個)毎に撮影し、差球の累積値が例えば-3000個までは入金による撮影要求情報を優先し、差球の累積値が例えば-4000個以上の場合には、入金による撮影要求情報よりも差球の変化による撮影要求情報の優先順位が高くなるなどと設定しても良い。
【0260】
続いて、景品交換時において不正行為を確認する場合について説明する。図28は、本発明の実施の形態の景品交換受付処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、景品POS15で実行される処理である。
【0261】
景品POS15は、まず、景品交換を行う遊技者の画像が表示されているか否かを判定する(S2801)。表示されている場合には(S2801の結果が「Y」)、S2808以降の処理を実行する。
【0262】
一方、景品POS15は、遊技者の画像が表示中でない場合には(S2801の結果が「N」)、カードを読み取っているか否かを判定する(S2802)。カードを読み取っている場合には(S2802の結果が「Y」)、カード情報を確認し(S2803)、当該カードに対応する遊技者の画像を取得する(S2804)。このとき、持球の残高情報、カードID、遊技を行っていた台番号などを併せて確認することが可能となっている。
【0263】
景品POS15は、カードに対応する遊技者の画像を取得すると、遊技者の複数の画像が取得されたか否かを判定する(S2805)。複数の画像が表示されていない場合には(S2805の結果が「N」)、対応する遊技者の画像を表示画面に表示する(S2806)。
【0264】
一方、景品POS15は、対応する画像が複数取得された場合には(S2805の結果が「Y」)、遊技場の従業員が参照するレジ側の表示装置に遊技者の画像を表示する(S2807)。遊技場の従業員は、このとき、表示された遊技者の画像と景品を交換しようとする遊技者が異なる場合には、遊技者に確認をとるなどして、不正の可能性がある場合には景品交換を中止させるなどする。
【0265】
そして、景品POS15は、従業員による交換開始操作を受け付けたか否かを判定する(S2808)。交換開始操作を受け付けた場合には(S2808の結果が「Y」)、景品交換処理を実行し(S2812)、本処理を終了する。
【0266】
一方、景品POS15は、従業員が不正確認操作を行った(不正が確認された)場合には(S2809の結果が「Y」)、景品の交換を禁止状態に設定し(S2810)、不正確認情報を遊技場管理装置1に送信する(S2811)。
【0267】
さらに、図29を参照しながら景品交換時の不正行為の態様について説明する。図29は、本発明の実施の形態の景品交換時における遊技者による不正行為の判定を説明する図である。(A)は正当な景品交換を示し、(B)は不正行為のおそれがある景品交換を示している。
【0268】
(A)に示すように、遊技球獲得時(差球変化時)と景品交換時の遊技者が一致していれば正当な景品交換とみなしている。また、(B)に示すように、遊技球獲得時(差球変化時)と景品交換時で遊技者が異なっている場合には交換禁止状態にする。なお、(B)では、遊技者Bによってカードが抜き取られているが、遊技者Aが抜き取ったカードを遊技者Bが不正に入手した場合も交換禁止状態にする。
【0269】
続いて、差球を監視して景品交換時に不正行為の判断を行う場合に、各装置における処理、送受信される信号及び情報について説明する。図30は、本発明の実施の形態の球貸しのために入金した場合又は差球が変化した場合に、遊技装置4、情報収集端末装置3(遊技場管理装置1)及び監視カメラ管理装置8の間で送受信されるデータ及び実行される処理を示すシーケンス図である。
【0270】
まず、遊技装置4のカードユニット6において遊技球の貸出又は貯球や持球の払出を行うと、情報収集端末装置3(又は遊技場管理装置1)に貸球信号、貯球払出信号、持球払出信号が送信される(S3001)。情報収集端末装置3は、貸球信号、貯球払出信号、持球払出信号を受信すると、遊技が開始されたものとして差球変化の監視を開始する(S3002)。
【0271】
その後、遊技装置4が賞球信号や回収信号を情報収集端末装置3に出力すると(S3003)、情報収集端末装置3は、差球の変化を検出(判定)し(S3004)、所定数以上の差球の変化(例えば、差球が-1000個)があった場合には監視カメラ管理装置8に撮影要求情報を送信する。撮影要求情報を受信した監視カメラ管理装置8は、撮影要求情報に対応する遊技装置4の遊技者を撮影する(S3005)。
【0272】
続いて、遊技が終了した後、カードを遊技装置4から抜き取り、景品交換を行う場合に説明する。景品POS15を含むカウンタ端末は、カードを受け付けるとカード情報を監視カメラ管理装置8に送信する(S3006)。監視カメラ管理装置8は、受信したカード情報に基づいて、画像記憶装置12から録画(画像)データを取得し、カウンタ端末に取得した録画データを送信する(S3007)。また、カードIDから得られる情報(遊技装置4の台番号や、会員情報など)を送信する。
【0273】
カウンタ端末は、受信した録画データをもとに遊技者画像を表示する(S3008)。このとき、前述したように、景品交換時の遊技者と差球が変化したタイミングの遊技者とを比較して不正の有無を確認する。画像認識処理によって同一人物であることが自動的に判別できた場合には、そのまま景品交換処理を継続するが、同一人物でない場合にはカウンタ端末を操作する従業員や遊技場の従業員などによって人的に処理が進められる。なお当該カードが会員カードであれば、人物が一致しない場合には貯球再プレイ時に入力するパスワードの入力を求め、入力されたパスワードが正しい場合には正当な遊技者とみなすようにしてもよい。パスワードが一致しなかった場合にのみ従業員が遊技者に確認をとるようにしてもよい。
【0274】
さらに、入金カードや持球カードによる不正行為への対応として、カード排出(抜き取り)時に遊技者を撮影して、残額精算又は景品交換時に不正を判定する場合について説明する。図31は、本発明の実施の形態のカード排出監視処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、情報収集端末装置3又は遊技場管理装置1で実行される。
【0275】
情報収集端末装置3は、まず、遊技装置4のカードユニット6からのカード情報信号の入力を確認する(S3101)。そして、入金された有価価値の残額のあるカードの排出があったか否かを判定する(S3102)。入金カードの排出がなかった場合には(S3102の結果が「N」)、さらに、持球の残高のあるカードの排出があるか否かを判定する(S3103)。なお、入金カードと持球カードが同一の記録媒体として用いられる場合には、当該記録媒体の排出があったか否かを判定すればよい。
【0276】
情報収集端末装置3は、入金カードの排出があった場合(S3102の結果が「Y」)、又は、持球カードの排出があった場合には(S3103の結果が「Y」)、入金情報に基づく他の遊技装置4の撮影要求情報がセット中か否かを確認し(S3104)、撮影要求情報がセット中か否かを判定する(S3105)。
【0277】
情報収集端末装置3は、入金情報に基づく撮影要求情報がセット中の場合には(S3105の結果が「Y」)、入金情報に基づく撮影の優先度を低く設定する(S3106)。この場合には、入金後しばらく入金した遊技装置4で遊技を継続することが想定されるため、カード排出に関連する他の撮影を優先させる。
【0278】
情報収集端末装置3は、持球カードの排出がなかった場合(S3103の結果が「N」)、又は、S3106の処理が終了した後、カードが排出された遊技装置4に対して遊技者の撮影を要求する撮影要求情報をセットする(S3107)。
【0279】
以上のように、カード排出時にも遊技者を撮影することによって、より正確に不正行為を発見しやすくなる。また、例えば、持球カードを共有している場合には、入金時と残額精算時の遊技者が異なっていても不正行為ではない可能性があるが、排出時の遊技者をチェックすることによって正当な遊技者を判別することができる場合がある。そこで、持球カード又は入金カードを複数の遊技者で共有する場合について図32から図34を参照しながら説明する。
【0280】
図32は、本発明の実施の形態の共有監視処理の手順を示すフローチャートである。共有監視処理では、複数の遊技者が持球カードや入金カードを共有する場合に遊技者がカード共有者であるか否かを確認するために必要な情報を記録するための処理である。なお、ここで言う共有とは、同一カードを複数の遊技者が共同で使用することである。
【0281】
情報収集端末装置3は、まず、カードの共有を監視しているか否かを判定する(S3201)。既に共有を監視している場合には(S3201の結果が「Y」)、S3205以降の処理を実行する。
【0282】
一方、情報収集端末装置3は、共有の監視を開始していない場合には(S3201の結果が「N」)、入金カードの挿入があるか否かを判定する(S3202)。入金カードの挿入がなかった場合には(S3202の結果が「N」)、さらに、持球カードの挿入があるか否かを判定する(S3203)。
【0283】
情報収集端末装置3は、入金カードの挿入があった場合(S3202の結果が「Y」)、又は、持球カードの挿入があった場合には(S3203の結果が「Y」)、正当なカード共有者であるかを判定するための監視を開始する(S3204)。
【0284】
共有の監視が開始されると、情報収集端末装置3は、所定の遊技が実行されたか否かを判定する(S3205)。すなわち、カードを使用して遊技を行うことによって遊技者が異なる場合であってもそれぞれ正当な遊技者と判定するようにする。カードを不正に取得した者が取得したカードで遊技を行う可能性は低く、カード入手後すぐに残額の精算や景品の交換を行う可能性が高いと考えられるためである。
【0285】
情報収集端末装置3は、所定の遊技が実行された場合には(S3205の結果が「Y」)、対象の遊技装置4の遊技者の撮影要求情報をセットし(S3206)、撮影内容(撮影された遊技者)を共有者として記録するように監視カメラ管理装置8に指示する(S207)。なお、所定の遊技とは予め定められた所定時間にわたって遊技を続けることや、予め設定された分の金額に対応する貸球や持球で遊技が行われることである。
【0286】
一方、情報収集端末装置3は、所定の遊技が実行されていない場合には(S3205の結果が「N」)、本処理を終了する。このとき、遊技者は正当な共有者として登録されていないため、残額精算時又は景品交換時に禁止状態になったり、パスワードの入力を求められたりする。
【0287】
続いて、監視カメラ13によって撮影された内容に基づいて、遊技者が正当であるか否かを判断する態様について説明する。図33は、本発明の実施の形態の残額精算時に正当な共有者と判断する場合を説明するための図である。図34は、本発明の実施形態の景品交換時に正当な共有者と判断する場合を説明するための図である。図33及び図34の(A)は正当な共有者と判断する場合、(B)は正当な共有者でないと判断する場合を示している。
【0288】
図33(A)及び図34(A)に示すように、入金とカードの抜き取りが同じ遊技者(遊技者A)であって、次のカード挿入時に別の遊技者(遊技者B)が遊技を行い、遊技者Bが精算(図33)又は景品交換(図34)を行った場合には、遊技者Aと遊技者Bを正当なカード共有者とみなしている。すなわち、前述のように、遊技者Aの遊技が終了した後、遊技者Bにカードを渡し、その後、遊技を行っている場合を正当な共有とみなしている。
【0289】
一方、図33(B)及び図34(B)に示すように、入金時とカードの抜き取り時の遊技者が異なり、かつ、遊技者Bは遊技を行わずに精算(図33)又は景品交換(図34)している。このような場合には遊技者Bが遊技者Aのカードを盗難した可能性があるため、精算禁止状態にするように制御される。
【0290】
以上のように、本実施形態によれば、遊技者を撮影する監祉カメラを遊技システムが備えている場合に、撮影した画像によって入金者と精算者を比較することで、持球カードや入金カードなどの記録媒体の盗難に対するセキュリティを高めることができる。
【0291】
特に、各台計数システムを備える遊技店において、景品交換を行うときに遊技価値を獲得した遊技者の画像を表示することで、持球カードや入金カードなどの記録媒体の盗難に対するセキュリティを高めることができる。
【0292】
また、本実施形態によれば、監視カメラ13(撮影手段)の数が遊技装置4の数に対して少ない場合でも、盗難があった場合に、より被害の大きくなる方(例えば、入金額の大きい方)を優先して撮影するため、記録媒体の盗難に対するセキュリティを高めることができる。
【0293】
さらに、本実施形態によれば、監視カメラ13(撮影手段)による撮影優先順位を考慮した場合、盗難が発生する可能性があるカードの排出を現金投入よりも優先して撮影することで、記録媒体の盗難に対するセキュリティを高めることができる。
【0294】
また、本実施形態によれば、差球数の変化、入金、カードの排出などのイベントが発生するたびに遊技者が撮影され、遊技を行う遊技装置4を変更して遊技者が移動しても撮影されるので、例えば、持球カードなどの記録媒体の盗難などに対応するセキュリティを高めることができる。
【0295】
なお、今回開示した実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0296】
また、特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
【0297】
(1)複数の遊技装置が設置される遊技場の遊技システムにおいて、前記遊技装置が、遊技者が遊技を行っている稼動状態と、遊技者が遊技を行っていない非稼動状態と、のいずれの状態であるかを判定する稼動判定手段と、前記非稼動状態が、遊技者が対象の遊技装置を確保している非稼動占有状態と、遊技者が対象の遊技装置を確保していない非稼動非占有状態と、のいずれの状態であるかを判定する非稼動占有判定手段と、所定条件を満たす前記非稼動占有状態を前記稼動状態として、前記遊技装置の稼動状況に関する特定データを算出するデータ算出手段と、を備えることを特徴とする遊技システム。
【0298】
(2)所定の前記遊技装置で遊技する遊技者を撮影する撮影手段と、前記所定の遊技装置が前記非稼動状態から前記稼動状態に変化した場合に撮影された画像に基づいて、前記所定の遊技装置で遊技した先行遊技者と、前記所定の遊技装置で前記先行遊技者の後に遊技した後続遊技者とを比較し、同一の遊技者であるか否かを判定する遊技者判定手段と、を備え、前記非稼動占有判定手段は、前記遊技者判定手段によって前記先行遊技者と前記後続遊技者とが同一の遊技者であると判定された場合には、前記先行遊技者による遊技と前記後続遊技者による遊技の間に発生した前記非稼動状態を前記非稼動占有状態と判定することを特徴とする(1)に記載の遊技システム。
【0299】
(3)前記稼動状態であった期間が他の遊技装置よりも長い遊技装置を特定遊技装置として設定可能な設定手段を備え、前記データ算出手段は、前記特定遊技装置の近傍に配設される遊技装置に対応する前記特定データを算出する場合に、前記非稼動占有状態を前記稼動状態とする前記所定条件を通常とは異なる条件に変更することを特徴とする(2)に記載の遊技システム。
【0300】
(4)前記データ算出手段は、前記特定遊技装置の近傍に配設される遊技装置について、前記稼動状態であった期間を短縮して前記特定データを算出することを特徴とする(3)に記載の遊技システム。
【0301】
(5)前記データ算出手段は、前記特定遊技装置の近傍に配設される遊技装置に対応する前記特定データを算出する場合に、前記非稼動占有状態を前記稼動状態とみなす割合を通常よりも少なくすることを特徴とする(4)に記載の遊技システム。
【0302】
(6)前記データ算出手段は、前記特定遊技装置の近傍に配設される遊技装置に対応する前記特定データを算出する場合に、前記所定条件を変更するか否かの選択を受け付け可能に構成されることを特徴とする(5)に記載の遊技システム。
【0303】
(7)前記遊技装置は、遊技者に有利な遊技状態が発生していることを報知している場合に、当該遊技者に有利な遊技状態が発生していることを示す特定信号を送信可能な信号送信手段を備え、前記非稼動占有判定手段は、前記特定信号を受信している場合に前記非稼動状態が発生すると、当該非稼動状態を前記非稼動占有状態と判定することを特徴とする(6)に記載の遊技システム。
【符号の説明】
【0304】
1 遊技場管理装置
2 会員管理装置
3 情報収集端末装置
4 遊技装置
5 遊技機
6 カードユニット
7 残額精算機
8 監視カメラ管理装置
9 音声管理装置
12 録画装置
13 監視カメラ(撮影手段)
15 景品POS
26 球貸SW
27 カード返却SW
58 表示装置
61 カード挿入部
63 紙幣受入部
68 各台計数器
70 補給器
80 アウトタンク装置
610、1510 カードリーダ・ライタ
621 カード返却ボタン
622 貸球払出SW
623 持球払出SW
624 貯球払出SW
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2018-12-19 
結審通知日 2018-12-21 
審決日 2019-01-07 
出願番号 特願2017-35098(P2017-35098)
審決分類 P 1 41・ 852- Y (A63F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 中野 直行  
特許庁審判長 平城 俊雅
特許庁審判官 倉持 俊輔
奥 直也
登録日 2018-06-15 
登録番号 特許第6353944号(P6353944)
発明の名称 遊技システム  
代理人 特許業務法人後藤特許事務所  
代理人 特許業務法人後藤特許事務所  
代理人 特許業務法人後藤特許事務所  
代理人 特許業務法人後藤特許事務所  

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